JP6920471B2 - 迅速に作用するインスリン組成物 - Google Patents

迅速に作用するインスリン組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6920471B2
JP6920471B2 JP2019564109A JP2019564109A JP6920471B2 JP 6920471 B2 JP6920471 B2 JP 6920471B2 JP 2019564109 A JP2019564109 A JP 2019564109A JP 2019564109 A JP2019564109 A JP 2019564109A JP 6920471 B2 JP6920471 B2 JP 6920471B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulin
pharmaceutical composition
composition according
concentration
triphosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019564109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020522470A (ja
Inventor
チャド・ドナルド・バーボラ
ジュン・ジャン
Original Assignee
イーライ リリー アンド カンパニー
イーライ リリー アンド カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イーライ リリー アンド カンパニー, イーライ リリー アンド カンパニー filed Critical イーライ リリー アンド カンパニー
Publication of JP2020522470A publication Critical patent/JP2020522470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6920471B2 publication Critical patent/JP6920471B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/28Insulins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K33/00Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
    • A61K33/24Heavy metals; Compounds thereof
    • A61K33/30Zinc; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/02Inorganic compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/10Alcohols; Phenols; Salts thereof, e.g. glycerol; Polyethylene glycols [PEG]; Poloxamers; PEG/POE alkyl ethers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • A61K9/0021Intradermal administration, e.g. through microneedle arrays, needleless injectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

発明の詳細な説明
本発明は、食事および食事後の血糖の変動を抑えるための非経口的な注入用の薬学的インスリン組成物である。組成物は、インスリンとポリホスフェート化合物とを含み、既存の市販のインスリン組成物よりも注入部位からのインスリンの取り込みが速い。組成物は、インスリンが必要とされる場合、例えば食物が消費される場合に、インスリン活性を迅速に提供するのに有用である。
真性糖尿病は、インスリン分泌、インスリン作用、またはその両方の欠陥に起因する高血糖症を特徴とする慢性疾患である。1型真性糖尿病は、インスリン分泌能がほぼないことを特徴とし、1型真性糖尿病の患者は生存のためにインスリンを必要とする。2型真性糖尿病では、インスリン分泌不全およびインスリン抵抗性の複合された効果が、血糖値の上昇をもたらす。2型真性糖尿病を有する患者の少なくとも3分の1では、疾患はインスリン療法の絶対的な必要性に進行する。
インスリンの時間作用プロファイルは、食事後の血糖値を制御するために重要である。健康な人では、膵臓は吸収された食物に反応してインスリンのスパイクを分泌し、その結果、数分以内に血中インスリンレベルが上昇する。1型糖尿病の個体、および2型糖尿病の特定の個体では、インスリンを投与しなければならない。しかしながら、投与されたインスリンは、内因性に分泌されたインスリンよりもゆっくりと血液に入り、遅い発現は食事後の初期の間に高血糖症をもたらし得る。作用期間が長すぎると、食事と食事の間に過剰なインスリンが生じる場合があり、遅れた食事後の低血糖および/または体重増加をもたらす。
以前にインスリン製品の時間作用の加速が試みられている。「迅速に作用する」インスリン類似体は、1990年代および2000年代初頭に利用可能になった。インスリンリスプロ(HUMALOG(登録商標))、インスリンアスパルト(NOVOLOG(登録商標))、およびインスリングルリジン(APIDRA(登録商標))などのいわゆる「迅速に作用する」インスリン類似体でも、最大循環するインスリンの濃度は、注入後50〜90分まで到達しない。これは、炭水化物の吸収プロファイルと一致するほどの十分な迅速さではない。
上述のものよりもより迅速な時間作用プロファイルを備えた製品を開発する試みにおいて、ごく最近、研究が遂行されている。例えば、US2014/0378383は、部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する1〜8個のヘキソース糖ユニットから形成された糖骨格からなる置換されたアニオン化合物と、ポリアニオン化合物との組み合わせを含む、インスリン組成物を開示しており、かかる組み合わせは、血液へのインスリンの通過を加速することが可能になると明言している。同様に、US2015/0231160は、オリゴ糖とポリアニオン化合物との組み合わせを含むインスリン組成物を開示しており、この組み合わせは、迅速に作用するインスリン類似体製剤の作用を開始する時間の大幅な短縮を可能にすると明言している。これらの開示は、トリホスフェートなどのポリリン酸を含む、ポリアニオン化合物のアレイについてそれぞれ説明しているが、トリホスフェートを含むが置換されたアニオン化合物のそれぞれをさらに含まない組成物は記載されておらず、この用語はUS2014/0378373で使用され、またはオリゴ糖はUS2015/0231160で説明されているとおりであり、さらの、トリホスフェートまたは他のいかなるポリリン酸を含む組成物の薬物動態または薬力学に関するデータは提供されていない。US2014357554およびUS2015273022は、EDTA、シトラート、およびマグネシウム含有化合物を含む、インスリン作用の迅速な発現を示すと言われる組成物を記載しており、その一例はピロホスフェートマグネシウムである。マグネシウム化合物は、注入部位の刺激を最小限にすると明言されているが、「皮下吸収の速度は変化しない」、およびピロホスフェートマグネシウムを含む組成物に関するデータは記載されていない。
既存の市販インスリン製品よりも、注入部位からのインスリンの取り込みが迅速であり、かつ、作用の発現が迅速である、食事時間での使用を意図したインスリンの組成物の必要性が残存する。
本発明は、既存の市販インスリン製品よりも、血中へのインスリンの取り込みがより迅速であり、かつ、作用の発現がより迅速である、薬学的に許容されるインスリン製剤を提供することにより、これらのニーズを満たすことを追求する。
本発明の第1の態様に従って、インスリンと、ピロホスフェート、トリメタホスフェート、トリホスフェート、およびテトラホスフェートからなる群から選択されるポリホスフェート化合物とを含む薬学的組成物であって、但し、糖マルチマーおよびEDTAのいずれも含まない、薬学的組成物が提供される。
特定の実施形態において、ポリホスフェートの濃度は、約5〜約50mMである。特定の実施形態において、ポリホスフェートの濃度は、約10〜約30mMである。特定の実施形態において、ポリホスフェートの濃度は、約20〜約25mMである。特定の実施形態において、ポリホスフェートの濃度は、5、10、15、20、25、または30mMからなる群から選択される。
特定の実施形態において、組成物は亜鉛をさらに含む。特定の実施形態おいて、亜鉛の濃度は、約0.2〜約5mMである。
特定の実施形態において、組成物は等張化剤をさらに含む。特定の実施形態において、等張化剤はグリセロールである。
特定の実施形態において、組成物は、1つ以上の防腐剤をさらに含む。特定の実施形態において、1つ以上の防腐剤は、フェノール、メタクレゾール、およびベンジルアルコールからなる群から選択される。
特定の実施形態において、インスリンは、ヒトインスリン、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、およびインスリングルリジンからなる群から選択される。特定の実施形態において、インスリンの濃度は、約40〜約500IU/mLである。特定の実施形態において、インスリンの濃度は、約100〜約200IU/mLである。
本発明の別の態様に従って、糖尿病を治療する方法であって、それを必要とするヒトに、上記で説明される組成物のうちの1つの有効量を投与することを含む、方法が提供される。
本発明の別の態様に従って、薬剤として使用するための上記で説明される組成物のうちの1つが提供される。
本発明の別の態様に従って、糖尿病の治療に使用するための上記で説明される組成物のうちの1つが提供される。
本発明の別の態様に従って、上記で説明される組成物のうちの1つを含む製品が提供される。特定の実施形態において、製品は、複数回使用バイアルである。特定の実施形態おいて、製品は、プレフィルド式使い捨てペンである。特定の実施形態において、製品は、再利用可能なペンである。特定の実施形態において、製品は、自動注入器である。特定の実施形態において、製品は、持続皮下インスリン注入療法(CSII)のためのポンプである。
本明細書で使用する場合、「糖マルチマー」は、例えば、US2014/0378383に記載される置換されたアニオン化合物、およびUS2015/0231160に記載されるオリゴ糖を含む、一緒に結合した2つ以上の糖ユニットを含む任意の化合物を意味する。
本明細書で使用される場合、「糖マルチマーおよびEDTAを含まない」という用語は、組成物が糖マルチマーおよびEDTAを含まないこと、またはインスリンの時間作用プロファイルが影響を受けないように僅少の糖マルチマーもしくはEDTAのみを含むことを意味する。
本明細書で使用される場合、「インスリン」は、ヒトインスリン、またはヒトインスリンの機能的活性を有するヒトインスリンの構造バリアント、変異体、または類似体を意味する。ヒトインスリンの類似体には、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、およびインスリングルリジン、または他の「迅速に作用する」インスリン類似体が含まれるが、これらに限定されない。市販の製品のインスリンは、組換えDNA法を使用して、または化学合成によって生産され得る。組換え法は、周知であり、強く推奨されている。ヒトインスリンの分子(CAS番号11061−68−0)は、2つのアミノ酸鎖のAとBとからなり、その配列は周知である。鎖は、2つのジスルフィド結合:CysA7−CysB7およびCysA20−CysB19で連結されている。A鎖は、CysA6−CysA11に鎖内ジスルフィド結合を有する。
ヒトインスリンA鎖は、以下のアミノ酸の配列を有する:
Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Asn Tyr Cys Asn (配列番号1)
ヒトインスリンB鎖は、以下のアミノ酸の配列を有する:
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr (配列番号2)。
HUMALOG(登録商標)の原薬である、インスリンリスプロ(CAS番号133107−64−9)は、モル基準でヒトインスリンと等効性があることが示されているが、皮下注入後のその効果は、注入される可溶性ヒトインスリンよりも迅速であり、および持続時間が短い。Tmaxおよび半減期が短く、Cmaxが高い速度論の一貫したパターンは、ヒトインスリンと比較してインスリンリスプロで観察された。インスリンリスプロは、培養されたリンパ球、ヒト胎盤およびヒト肝臓でのインスリン受容体結合、ならびに脂肪細胞でのグルコース輸送を含む、いくつかのインビトロ試験においてインスリンと生物学的に同等である。HUMALOG(登録商標)には、防腐剤および安定剤としてのm−クレゾール、等張化調節剤(グリセリン)、緩衝剤(二塩基性リン酸ナトリウム)、安定剤(酸化亜鉛)、ならびにビヒクルのpH調整が含まれる。
インスリンリスプロの分子は、インスリンリスプロB鎖で架橋されたヒトインスリンA鎖からなり、そのアミノ酸配列は、以下の配列番号3で定められる:
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Lys Pro Thr (配列番号3)。
インスリンリスプロの1単位は、0.0347mgのインスリンリスプロと同等である。
NOVOLOG(登録商標)の原薬であるインスリンアスパルト(CAS番号116094−23−6)は、別の迅速に発現するインスリン類似体である。その構造は、以下のアミノ酸配列に反映されているように、ヒトインスリンのA鎖とB鎖類似体とからなる:
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Asp Lys Thr (配列番号4)。
インスリンアスパルトの1単位は、6nmolに相当し、0.035mgの無塩無水インスリンアスパルトに相当する。
APIDRA(登録商標)の原薬であるインスリングルリジン(CAS番号207748−29−6)は、さらに別の迅速に発現するインスリン類似体である。インスリングルリシンの分子は、以下のアミノ酸配列に反映されているように、ヒトインスリンA鎖とヒトインスリンと比較して修飾されたB鎖とからなる:
Phe Val Lys Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Glu Thr (配列番号5)。
インスリングルリジンの1単位は、およそ0.0349mgのインスリングルリジンに相当する。
本発明の組成物は、0.24〜3mM(40〜500IU/mL;1.4mg/mL〜17.5mg/mL)のインスリンの濃度を有する。本発明の組成物は、40、100、200、300、400、および500IU/mL(1.4、3.5、7、10.5、14、および17.5mg/mL)の特定の濃度を有する可能性が高い。好ましい濃度は、100および200IU/mLである。
ポリホスフェートは、P−O−P結合を介して共有結合した2つ以上のリン酸基からなる無機であり、マルチ荷電である、多価アニオンである。それらは、他の用途の中でも、キレート剤、緩衝剤、および架橋剤として、洗剤、食品、化粧品、および生物医学用途において広く使用されている。いくつかのポリホスフェートは、食品での使用について米国食品医薬品局によって「一般に安全と認められ(generally regarded as safe)」(「GRAS」)ており、例えば以下の表1に列挙されるものが含まれる。
Figure 0006920471

表1.GRASのピロホスフェートの例。
トリホスフェートは、ポリマー系ナノ担体、特にキトサン系ナノ担体の架橋剤として、例えば、抗原、抗がん剤、遺伝物質、およびインスリンを含むタンパク質などの医学的に重要な広範囲なペイロードの経口、経鼻、非経口、または経皮送達に使用されている。Kouchak,et al.,“Effect of different molecular weights of chitosan on preparation and characterization of insulin loaded nanoparticles by ion gelation method,”4 Internat’lJ.Drug Dev.&Res.271(2012)。しかしながら、本発明とは異なり、かかる担体は、投与されたインスリンの時間作用プロファイルを加速することに対して向けていない。
注入部位からのインスリン吸収速度の増加に有用であることが本明細書で示されているポリホスフェートは、ピロホスフェート(ジホスフェート、「O−P−O−P−O−4、P)、およびトリホスフェート(「O−P−O−(PO)−O−P−O−5、P10)である。インスリン吸収への効果は、これらのポリホスフェート、ならびにトリメタホスフェート(P)およびテトラホスフェート(P13 −6)によって提供されると考えられている。使用される特定のポリホスフェート化合物は、酸性形態または様々な塩形態、特にアルカリ(例えば、ナトリウムおよびカリウム)塩であり得る。ピロホスフェート、トリホスフェート、トリメタホスフェートおよびテトラホスフェート、ならびにそれらの様々な塩、特にそれらのアルカリ(例えば、ナトリウムおよびカリウム)およびアルカリ土類金属(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)塩は、本発明において使用され得る。これらのうち、トリホスフェートおよびその塩が好ましい。組成物中のポリホスフェートの濃度は、5mM〜50mM、特に5、10、15、20、25、30、35、40または50mMの範囲である。特定の組成物は、10mM〜30mMの範囲のポリホスフェートの濃度を有する。特定の組成物は、15mM〜25mMの範囲のポリホスフェートの濃度を有する。
市販のインスリン組成物は、インスリンの6分子あたり約2.4原子の亜鉛(HUMULIN(登録商標)R U−500)を有し、一部はインスリンの6分子あたり約3.0原子の亜鉛(HUMALOG(登録商標)、NOVOLOG(登録商標))を有する。本発明の特定の実施形態は、インスリンの6分子あたり約2〜4亜鉛原子を提供するのに十分な濃度の亜鉛を含む。他の実施形態は、最大約5mMの濃度の亜鉛を含む。特定の実施形態において、亜鉛の濃度は、約0.2〜約5mMの範囲である。特定の実施形態において、亜鉛の濃度は、約0.5〜約2mMの範囲である。特定の実施形態において、亜鉛の濃度は、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.3、および2mMからなる群から選択される。
組成物は、最初に製造された際に無菌である。複数回使用バイアルまたはカートリッジで提供される場合、製剤の他の成分と互換性のある抗菌防腐剤化合物または化合物の混合物は、通常、規制および薬局方の抗菌防腐剤要件を満たすのに十分な強度で追加される。米国薬局方のモノグラフを参照されたい。インスリンリスプロ注入。USP29−NF24;イギリス薬局方のモノグラフ2008 第III巻:インスリンアスパルト注入;米国薬局方のモノグラフ。インスリンアッセイ;および米国薬局方の一般的な章。USP29−NF24。Rockville、MD:米国薬局方条約;2005。抗菌効果試験;pp.2499−2500。好ましい防腐剤は、アリール酸およびフェノール化合物、またはかかる化合物の混合物である。インスリン製品において最も一般的に使用される防腐剤は、フェノール、m−クレゾール、およびベンジルアルコールである。有効濃度は、上記に参照される方法を使用して容易に確認できる。現在の市販の組成物は、例えば、3.15mg/mLのm−クレゾール(HUMALOG(登録商標)およびAPIDRA(登録商標)))、1.72mg/mLのm−クレゾールおよび1.50mg/mLフェノール(NOVOLOG(登録商標))、ならびに2.5mg/mLのm−クレゾール(HUMULIN(登録商標)R U−500)を含む。
本発明のインスリン組成物のpHは、典型的には7.0〜7.8であり、生理学的に好適な酸および塩基、典型的には塩酸10%および水酸化ナトリウム10%を使用して調整される。市販のインスリン製剤のpHは、通常7.2〜7.6の範囲であり、一般的な標的pHとして7.4±0.1である。
体液とほぼ等張ではない溶液は、投与する際に痛みを伴う刺すような感覚を生じるため、組成物を投与するときに、注入部位の体液の張度(すなわち、浸透圧)を可能な限り厳密に一致させることが望ましい。したがって、組成物は、注入の部位で体液とほぼ等張であることが望ましい。等張化剤の非存在下における組成物の浸透圧が、組織の浸透圧よりも十分に小さい場合(血液の場合、約300mOsmol/kg;浸透圧に対する欧州薬局方の要件は>240mOsm/kgである)に、その後、等張化剤は、通常、組成物の等張を約300mOsmol/kgに上げるために添加されるべきである。典型的な等張化剤は、グリセロール(グリセリン)および塩化ナトリウムである。追加する等張化剤の量は、標準的な手法を使用して容易に決定される。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,David B.Troy and Paul Beringer,eds.,Lippincott Williams & Wilkins,2006,pp.257−259;Remington:Essentials of Pharmaceutics,Linda Ed Felton,Pharmaceutical Press,2013,pp.277−300。
本発明の組成物は、典型的には、プレフィルド式使い捨てペン、再利用可能なペン、自動ペン型注入器、複数回使用バイアル、またはCSIIのためのポンプからのいずれかで複数回の毎日の注入(MDI)において皮下に投与される。
本発明の追加の実施形態は、以下に記載されるものが含まれる:
1.インスリンと、ピロホスフェート、トリホスフェート、トリメタホスフェートおよびテトラホスフェートからなる群から選択されるポリホスフェート化合物とを含む、薬学的組成物。
2.糖マルチマーおよびEDTAのいずれも含まない、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
3.ポリホスフェート化合物がトリホスフェートである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
4.ポリホスフェート化合物がピロホスフェートである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
5.ポリホスフェートの濃度が、約5〜約50mMである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
6.ポリホスフェートの濃度が、約10〜約30mMである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
7.ポリホスフェートの濃度が、5、10、15、20、25、30、35、40および50mMからなる群より選択される、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
8.亜鉛をさらに含む、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
9.亜鉛の濃度が、約0.2〜約5mMである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
10.亜鉛の濃度が、約0.5〜約2mMの範囲である、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
11.亜鉛の濃度が、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.3、2、および5mMからなる群から選択される、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
12.等張化剤をさらに含む、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
13.グリセロールである等張化剤をさらに含む、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
14.1つ以上の防腐剤をさらに含む、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
15.1つ以上の防腐剤が、フェノール、メタクレゾール、およびベンジルアルコールからなる群から選択される、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
16.インスリンが、ヒトインスリン、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、およびインスリングルリジンからなる群から選択される、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
17.インスリンの濃度が、約40〜約500IU/mLである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
18.インスリンの濃度が、約100〜約200IU/mLである、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
19.糖尿病を治療する方法であって、それを必要とするヒトに、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物の有効量を投与することを含む、方法。
20.薬剤として使用するための上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
21.糖尿病の治療に使用するための上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
22.ピロホスフェート、トリホスフェート、トリメタホスフェート、およびテトラホスフェートからなる群から選択される2つ以上のポリホスフェート化合物の混合物を含む、上記実施形態のうちのいずれかの薬学的組成物。
23.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、製品。
24.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、複数回使用バイアル。
25.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、再利用可能なペン型注入器。
26.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、プレフィルド式使い捨てペン。
27.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、自動ペン型注入器。
28.上記に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、CSIIのためのポンプ。
薬物動態(PK)および薬力学的(PD)研究
研究1.25mMピロホスフェートまたは25mMトリホスフェート
以前に装着された血管アクセスポートを備えた15匹の糖尿病(アロキサン誘発)の去勢された雄のユカタン小型ブタ(平均齢17ヶ月、平均体重40kg)を使用する。糖尿病の動物は、個別に収容され、常に新鮮な水を自由に摂取できる。それらは規定食S−9の1日2回の食事を給餌され、糖尿病の状態を管理するために1日2回、適切な維持管理の基礎および食事インスリンを受ける。
試験物品(製剤AおよびB)は製剤化され、研究施設に一晩低温梱包で輸送される。それらは投与の時点まで冷蔵保存され、その後全ての動物の投与が完了した後に冷蔵庫に戻される。投与期間中、試験物品は取り出されない際は断熱箱内にとどまる。HUMALOG(登録商標)インスリン対照は、市販のバイアルからである。
Figure 0006920471

表2.試験および対照物品の組成。
研究は、3方向のクロスオーバーデザインとして設計されている。このデザインにより、それぞれ個々の動物が、各研究日(各3日、7日間隔)に1つの試験物品を投与することにより、3つの試験物品のそれぞれを受けることが可能になる。研究の前日に、動物は日常の配給量の半分を給餌され、それらの朝の維持管理で0.2U/kgのHumalog Mix75/25インスリンを受ける。全ての研究動物は一晩絶食させ、研究当日の薬物投与前に、それらの夕方のインスリンまたは食事を受けない。
研究の朝、全ての動物は拘束のためにスリングに入れ、それらの血管アクセスポートにアクセスして(採血に備えて)、開通性を確認した。動物は、無作為に治療群に配置される(群あたりn=5の3群は治療あたりn=15をもたらす)。
2つの基準の血液試料が収集された後(−30分および−20分)に、動物は檻に戻され、約300gのS−9食が給餌される。完全に消費された食事の提示の20分後に、動物は、テルモインスリン注射器(0.5ml 1/2”針)を用いて脇腹(0分)に試験物品を皮下に注入される。投与には、インスリン活性の0.2U/kgの単回注入が含まれる。全ての研究動物は、残りの採血期間中、清潔で新鮮な水を自由に摂取できる。
定期的な血液試料(各2.0mL)は、以下の時点で各動物から収集される:−30、−20(その後すぐに給餌)、0(投与直前)、SC投与後5、10、15、30、45、60、75、90、105、120、150、180、240、および360分。血液試料(抗凝固剤:無し[血清])は、凝固を可能にするために周囲温度で少なくとも30分間、但し2時間以内の間維持される。次に、血清は遠心分離によって分離され、2つのアリコートに分けて、およそ−70°Cで凍結保存される。
血清グルコースの濃度は、自動化されたCobas c311臨床化学分析装置(Roche Diagnostics、Indianapolis)を使用して決定される。2匹の動物は、Humalog治療群から除外され、その試験物品についてn=13がもたらされた。1匹の動物は、>200mg/dLの基準グルコースの範疇を満たしていないため除外され、別の動物は、ポートの開通性の問題のため参加しなかった。インスリンリスプロ含有製剤(時間0で0.2U/kg)で治療した後の血清グルコースの濃度(mg/dL)は、以下の表3に提供される。
Figure 0006920471

表3.血清グルコースの濃度(mg/dL)。
血清インスリンの濃度は、競合放射免疫測定(RIA)を使用して決定される。内因性ブタインスリンおよび外因性インスリンの両方を測定するRIAでは、血清インスリンは、モルモット抗ラットインスリンへの結合のために125I−インスリンを置換した。抗体複合体は、ヤギ抗モルモットIgG血清試薬で沈降される。RIAの定量の上限および下限は、熱処理されてチャコールを取り除いた血清において、それぞれ5000および20 pMである。非区画の薬物動態分析は、Phoenix WinNonLin 6.3を使用して実施される。定量下限値を下回る値は、計算のために20pMの値が割り当てられた。定量の上限を上回る試料は、希釈および再分析されるか、または無視された。上述されるように、HUMALOG治療からの1匹の動物は、ポートの開通性の問題のために研究に参加せず、その試験物品に対してn=14をもたらす。
Figure 0006920471

表4.PKデータ。略記=Tmax−最大濃度での時間、Cmax−最大濃度、AUCINF−0〜無限大までの曲線下面積、CL/F−クリアランス/バイオアベイラビリティ。
PK/PDデータは、HUMALOGと比較して、ピロホスフェートまたはトリホスフェートが時間作用を加速させ、Tmaxを低減させたこと論証する。ピロホスフェートを有する製剤Aは、HUMALOGよりも〜47%速い(Tmaxの中央値が〜33%速い)Tmaxを有し、HUMALOGと同等の平均値Cmaxを有した。トリホスフェートを有する製剤Bは、HUMALOGよりも約77%速い(Tmax中央値で約67%速く)平均値Tmaxを有し、HumalogよりもCmaxが〜125%高い。25mMのピロホスフェートまたは25mMのトリホスフェートを含む製剤は、HUMALOGと比較してより速いTmax、およびより速いCmaxを引き起こした。
研究2.PK/PDへのトリホスフェートの濃度の影響
以前に装着された血管アクセスポートを備えた14匹の糖尿病(アロキサン誘発)の去勢された雄のユカタン小型ブタ(平均齢14ヶ月、平均体重35kg)が使用される。糖尿病の動物は、個別に収容され、常に新鮮な水を自由に摂取できる。それらは規定食S−9の1日2回の食事を給餌され、糖尿病の状態を管理するために1日2回、適切な維持管理の基礎および食事インスリンを受ける。
試験物品は製剤化され、一晩低温梱包で輸送される。それらは投与の時点まで冷蔵保存され、その後全ての動物の投与が完了した後に冷蔵庫に戻される。投与期間中、試験物品は取り出されない際は断熱箱内にとどまった。HUMALOG対照は、市販のバイアルである。
Figure 0006920471

表5.試験および対照物品の組成。
この研究は、各研究日(各4日、7日間隔)に1つの試験物品を投与することにより、それぞれ個々の動物が3つの試験物品のそれぞれおよび対照を受けることを可能にする、4方向クロスオーバーデザインに設計されている。
研究の前日に、動物は日常の配給量の半分を給餌され、それらの朝の維持管理で0.2U/kgのHumalog Mix75/25インスリンを受ける。全ての研究動物を一晩絶食させ、研究当日の薬物投与前に、それらの夕方のインスリンまたは食事を受けない。
研究の朝、全ての動物は拘束のためにスリングに入れ、それらの血管アクセスポートにアクセスして(採血に備えて)、開通性を確認した。動物は、無作為に治療群に配置される(群あたりn=3〜4の4群は治療あたりn=14をもたらす)。2匹の豚は、獣医に観察されて、研究されておらず、他の除外の前に合計n=14がn=12への減少を引き起こした。包含基準を満たさないため、1匹の動物は、HUMALOG群からを除外され、2匹の動物は、インスリンリスプロ+10mMのトリホスフェート群から除外され、これにより、これらの群に対してそれぞれn=11、およびn=10をもたらす。
2つの基準の血液試料が収集された後(−30分および−20分)に、動物は檻に戻され、約300gのS−9食が給餌される。完全に消費された食事の提示の20分後に、動物は、テルモインスリン注射器(0.5mL、1/2”針)を用いて脇腹(0分)に試験物品を皮下に注入される。全ての研究動物は、残りの採血期間中、清潔で新鮮な水を自由に摂取できる。
定期的な血液試料(各2.0mL)は、以下の時点で各動物から収集される:−30、−20(その後すぐに給餌)、0(投与直前)、SC投与後5、10、15、30、45、60、75 、90、105、120、150、180、240、および360分。血液試料(抗凝固剤:無し[血清])は、凝固を可能にするために周囲温度で少なくとも30分間、但し2時間以内の間維持された。次に、血清を遠心分離によって分離し、2つのアリコートに分けて、およそ−70°Cで凍結保存する。アリコートは、翌日の輸送サービスによりドライアイス上で輸送される。
血清インスリン濃度は、上述されるように、競合放射免疫測定(RIA)を使用して決定される。データは、上述されるように、Phoenix WinNonLin 6.3を使用する非区画の薬物動態分析を利用して分析される。血清グルコースの濃度は、自動化されたCobas c311臨床化学分析装置(Roche Diagnostics、Indianapolis、Indiana)を使用して決定される。
血清グルコースの結果(mg/dL)は、以下の表6に与えられる。
Figure 0006920471

表6.血清グルコースの結果(mg/dL)。
トリホスフェートの濃度の関数としてのPKパラメータは、以下の表7に与えられる。
Figure 0006920471

表7.PKデータ。略記=Tmax−最大インスリン濃度での時間、Cmax−最大インスリン濃度、AUCINF−0〜無限大までの曲線下面積、CL/F−クリアランス/バイオアベイラビリティ。
HUMALOGと同様の製剤における5、10、または20mMのトリホスフェートは、HUMALOG(登録商標)と比較して用量依存的に時間作用を促進し、Tmaxを低減させ、Cmaxを増加させた。
研究3.異なる市販のインスリンへの影響
以前に装着された血管アクセスポートを備えた15匹の糖尿病(アロキサン誘発)の去勢された雄のユカタン小型ブタは、異なる市販のインスリンの血清グルコースおよび血清インスリン時間作用プロファイルへのトリホスフェートの影響を研究するために使用される。動物の飼育および栄養接種、ならびに試験および対照物品の輸送および保管は、研究1および2において上述されるとおりである。
試験物品(以下の表における製剤F、G、H)は、HUMULIN−R(登録商標)、NOVOLOG(登録商標)、およびAPIDRA(登録商標)の市販のバイアルに十分なトリホスフェートを追加して、20mMのトリホスフェートの濃度に到達させることにより製剤化される。以下の表に列挙される他の原料の濃度は、それらの製品の市販のバイアル内のそれらの原料の濃度を反映していることに注意されたい;濃度は、トリホスフェートの追加に起因するわずかな希釈を考慮して、調整されていない。
Figure 0006920471

表8.試験および対照物品の組成。
研究は、各研究日(各4日、7日間隔)に1つの試験物品を投与することにより、それぞれ個々の動物が3つの試験物品のそれぞれおよび対照を受けることを可能にする、4方向クロスオーバーデザインである。動物は、研究1および2に関して上述されたように研究のために調製される。
動物は、無作為に治療群に配置される(群あたりn=3〜4の4群は治療あたりn=15をもたらす)。ポート不備のため、1匹の動物は、HUMULIN R+20mMトリホスフェート、およびNOVOLOG+20mMトリホスフェート群から除外され、これらの群に対してn=14をもたらす。1匹の動物は、ポート不備のためHUMALOG群から除外され、1匹の動物は、包含基準を満たしていないためHUMALOG群から除外され、この群に対してn=13をもたらす。
基準の血液試料の収集、試験物品の注入、血液試料の収集および調製、血液および血清試料の輸送および測定は、研究1および2に関して前述したように実行される。
血清グルコース濃度は、自動化されたAU480臨床化学分析装置(Beckman Coulter)を使用して決定される。血清グルコースの結果(mg/dL)は、以下の表9に与えられる。
Figure 0006920471

表9.血清グルコースの結果(mg/dL)。
血清インスリン濃度は、研究1および2に関して前述されたように、競合放射免疫測定法(RIA)を使用して決定される。データは、Phoenix WinNonLinを使用する非区画の薬物動態分析を利用して分析される。トリホスフェートの濃度の関数としての薬物動態パラメータは、以下の表10に与えられる。
Figure 0006920471

表10.PKデータ。略記=Tmax−最大インスリン濃度での時間、Cmax−最大インスリン濃度、AUCINF−0〜無限大までの曲線下面積、CL/F−クリアランス/バイオアベイラビリティ。
PK/PDデータは、様々な市販のインスリンの製剤においてトリホスフェートを使用すると、トリホスフェート無しのHUMALOGと比較して、時間作用を促進させ、Tmaxを低減させることを示す。20mMのトリホスフェートを含む全ての製剤は、HUMALOG単独と比較して速いTmaxを引き起こした。20mMのトリホスフェートを含むAPIDRAおよびHUMULINを含む製剤は、HUMALOG単独と比較して高いCmaxを引き起こした。
臨床研究
臨床研究は、本発明の組成物の薬物動態学的および薬力学的効果を研究するために実施される。この研究は、トリホスフェート無しのインスリンリスプロの製剤と比較して、異なる濃度のトリホスフェートと共にインスリンリスプロを含む4つの製剤の皮下(SC)に投与した後の効果を比較する5期間クロスオーバー研究として設計されている。試験物品は、十分な量のトリホスフェートおよび塩化マグネシウムをインスリンリスプロのU200市販製剤に追加して、以下の表11に示す濃度に到達させることにより製剤化される。
Figure 0006920471

表11.試験および対照物品の組成。インスリンリスプロに追加して、試験物品を作製するためにトリホスフェートおよびMgClが追加されたU−200 HUMALOG製剤には、5mg/mLのトロメタミン、16mg/mLのグリセリン、3.15mg/mLのm−クレゾール、0.046 mg/mLのZn2+がさらに含まれる。
健康な対象が登録され、各対象は、インスリンリスプロ単独の15単位SC投与、および各試験製剤の15インスリン単位SC投与を含む治療列に無作為化される。個々の対象に投与する機会の間には、最低3日が必要である。
血液試料は、複数の時点で収集され、インスリンリスプロの血清濃度を経時的に測定する。インスリンリスプロの血清濃度は、インスリンリスプロに特定の確証された酵素結合免疫吸着アッセイ法を使用して測定される。薬物動態分析は、Phoenix(登録商標)バージョン7.0(またはそれ以降)およびS−PLUS(登録商標)ソフトウェア(バージョン8.2)を使用した分析の標準的な非区画法を使用して実施される。遊離血清インスリンリスプロの濃度は、薬物動態パラメータを計算するために使用される。結果は、以下の表12に提供される。
Figure 0006920471

表12.PKデータ。略記:LS−最小二乗、CI−信頼区間、T発現−インスリンが現れる発現までの時間、初期50%Tmax−最大半量薬物濃度の初期までの時間、AUC(0〜15分)−時間ゼロ〜15分までの曲線下面積、AUC(0〜30分)−時間ゼロ〜30分までの曲線下面積、後期50%tmax−最大半量薬物濃度の後期までの時間。Humalog対照<0.0001と比較した全ての試験物品のP値。
結果は、トリホスフェート含有製剤は、トリホスフェート非含有対照と比較して、薬物動態パラメータを加速したことを示す。
さらに、5時間の正常血糖グルコースクランプが各時点において遂行され、各治療に対する糖力学的反応の評価が可能になる。この評価では、経時的なグルコース注入速度(GIR)が、インスリン効果の尺度として使用される。局所的に重み付けされた散布図平滑化(LOESS)関数は、S−PLUSソフトウェアバージョン8.2を使用して、各治療群および/または時点における全ての個体のGIR対時間プロファイルに適用される。各対象の適合データは、グルコダイナミックパラメータの計算に使用される。
データの分析により、トリホスフェート含有製剤は、トリホスフェート非含有対照と比較して、改善された薬力学的パラメータを示す。上述される研究は、インスリン製剤へのピロホスフェートまたはトリホスフェートなどの特定のポリホスフェートの少量の追加が、インスリン薬物動態プロファイルにおいてより早いTmax、およびより高いCmaxを引き起こすことができることを示す。
配列
ヒトインスリンA鎖
Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Asn(配列番号1)
ヒトインスリンB鎖
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr(配列番号2)。
インスリンリスプロB鎖
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Lys Pro Thr(配列番号3)。
インスリンアスパルトB鎖
Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Asp Lys Thr(配列番号4)。
インスリングルリシンB鎖
Phe Val Lys Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Glu Thr(配列番号5)。

Claims (20)

  1. インスリンおよびトリホスフェートをみ、前記トリホスフェートの濃度が、約10〜約30mMである、薬学的組成物であって、但し、糖マルチマーおよびEDTAのいずれも含まない、薬学的組成物。
  2. 前記トリホスフェートの濃度が、約20〜約25mMである、請求項に記載の薬学的組成物。
  3. 前記トリホスフェートの濃度が、約20mMである、請求項に記載の薬学的組成物。
  4. 亜鉛をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の薬学的組成物。
  5. 前記亜鉛の濃度が、約0.2〜約5mMである、請求項に記載の薬学的組成物。
  6. 等張化剤をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の薬学的組成物。
  7. 前記等張化剤が、グリセロールである、請求項に記載の薬学的組成物。
  8. 1つ以上の防腐剤をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の薬学的組成物。
  9. 前記1つ以上の防腐剤が、フェノール、メタクレゾール、およびベンジルアルコールからなる群から選択される、請求項に記載の薬学的組成物。
  10. 前記インスリンが、ヒトインスリン、インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、およびインスリングルリジンからなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  11. 前記インスリンの濃度が、約40〜約500IU/mLである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  12. 前記インスリンの濃度が、約100〜約200IU/mLである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  13. 薬剤として使用するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  14. 糖尿病の治療に使用するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  15. 請求項1〜12に記載の薬学的組成物のうちのいずれか1つを含む、製品。
  16. 複数回使用バイアルである、請求項15に記載の製品。
  17. 再利用可能なペン型注入器である、請求項16に記載の製品。
  18. プレフィルド式使い捨てペンである、請求項17に記載の製品。
  19. 自動注入器である、請求項18に記載の製品。
  20. CSIIのためのポンプである、請求項19に記載の製品。
JP2019564109A 2017-06-01 2018-05-31 迅速に作用するインスリン組成物 Active JP6920471B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762513645P 2017-06-01 2017-06-01
US62/513,645 2017-06-01
PCT/US2018/035261 WO2018222787A1 (en) 2017-06-01 2018-05-31 Rapid-acting insulin compositions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020522470A JP2020522470A (ja) 2020-07-30
JP6920471B2 true JP6920471B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=62779004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019564109A Active JP6920471B2 (ja) 2017-06-01 2018-05-31 迅速に作用するインスリン組成物

Country Status (25)

Country Link
US (1) US11207384B2 (ja)
EP (1) EP3630166B1 (ja)
JP (1) JP6920471B2 (ja)
KR (2) KR102342865B1 (ja)
CN (1) CN110662551B (ja)
AU (1) AU2018275545B2 (ja)
BR (1) BR112019022212A2 (ja)
CA (1) CA3065308C (ja)
CL (1) CL2019003336A1 (ja)
CO (1) CO2019013251A2 (ja)
CR (1) CR20190522A (ja)
DO (1) DOP2019000300A (ja)
EA (1) EA201992351A1 (ja)
EC (1) ECSP19085451A (ja)
ES (1) ES2912162T3 (ja)
IL (1) IL270975B2 (ja)
JO (1) JOP20190277B1 (ja)
MA (1) MA50496A (ja)
MX (1) MX2019014195A (ja)
NZ (1) NZ758298A (ja)
PE (1) PE20200017A1 (ja)
PH (1) PH12019502677A1 (ja)
SA (1) SA519410672B1 (ja)
UA (1) UA126450C2 (ja)
WO (1) WO2018222787A1 (ja)

Family Cites Families (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0018609B1 (de) 1979-04-30 1983-09-21 Hoechst Aktiengesellschaft Gegen Denaturierung beständige, wässrige Protein-Lösungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
FI78616C (fi) 1982-02-05 1989-09-11 Novo Industri As Foerfarande foer framstaellning av en foer infusionsaendamaol avsedd stabiliserad insulinloesning, som har en foerhoejd zinkhalt.
PH25772A (en) 1985-08-30 1991-10-18 Novo Industri As Insulin analogues, process for their preparation
DE10075034I1 (de) 1987-02-25 2001-05-23 Novo Nordisk As Insulinderivate
AU641631B2 (en) 1988-12-23 1993-09-30 Novo Nordisk A/S Human insulin analogues
US5716927A (en) 1988-12-23 1998-02-10 Novo Nordisk A/S Insulin analogs having a modified B-chain
US5547942A (en) 1994-01-04 1996-08-20 Rapaport; Eliezer Method of treatment of diabetes mellitus by administration of adenosine 5'-t
US5474978A (en) 1994-06-16 1995-12-12 Eli Lilly And Company Insulin analog formulations
US5912014A (en) 1996-03-15 1999-06-15 Unigene Laboratories, Inc. Oral salmon calcitonin pharmaceutical products
US5866538A (en) 1996-06-20 1999-02-02 Novo Nordisk A/S Insulin preparations containing NaCl
AUPO066096A0 (en) 1996-06-26 1996-07-18 Peptide Delivery Systems Pty Ltd Oral delivery of peptides
AU1870099A (en) 1998-01-09 1999-07-26 Novo Nordisk A/S Stabilised insulin compositions
JP2002535287A (ja) 1999-01-26 2002-10-22 イーライ・リリー・アンド・カンパニー 単分散性6量体のアシル化されたインスリンアナログ製剤
WO2001035943A2 (en) 1999-11-15 2001-05-25 Gangal Hanamaraddi T Dextrose and insulin fluid formulation for intravenous infusion
US7084126B1 (en) 2000-05-01 2006-08-01 Healthpartners Research Foundation Methods and compositions for enhancing cellular function through protection of tissue components
US20020141946A1 (en) 2000-12-29 2002-10-03 Advanced Inhalation Research, Inc. Particles for inhalation having rapid release properties
DE10114178A1 (de) 2001-03-23 2002-10-10 Aventis Pharma Gmbh Zinkfreie und zinkarme Insulinzubereitungen mit verbesserter Stabilität
DE10227232A1 (de) 2002-06-18 2004-01-15 Aventis Pharma Deutschland Gmbh Saure Insulinzubereitungen mit verbesserter Stabilität
DE10351594A1 (de) * 2003-11-05 2005-06-16 Tecpharma Licensing Ag Vorrichtung für die Verabreichung eines injizierbaren Produkts
ATE433746T1 (de) 2004-03-12 2009-07-15 Biodel Inc Insulinzusammensetzungen mit verbesserter wirkstoffabsorption
US20080090753A1 (en) 2004-03-12 2008-04-17 Biodel, Inc. Rapid Acting Injectable Insulin Compositions
US8084420B2 (en) 2005-09-29 2011-12-27 Biodel Inc. Rapid acting and long acting insulin combination formulations
WO2007041481A1 (en) 2005-09-29 2007-04-12 Biodel, Inc. Rapid acting and prolonged acting insulin preparations
CA2690089A1 (en) 2007-06-05 2008-12-11 Paka Pulmonary Pharmaceuticals, Inc. Lung surfactant drug conjugates and uses thereof
WO2008152106A1 (en) 2007-06-13 2008-12-18 Novo Nordisk A/S Pharmaceutical formulation comprising an insulin derivative
TWI394580B (zh) 2008-04-28 2013-05-01 Halozyme Inc 超快起作用胰島素組成物
US9060927B2 (en) 2009-03-03 2015-06-23 Biodel Inc. Insulin formulations for rapid uptake
FR2943538B1 (fr) 2009-03-27 2011-05-20 Adocia Formulation a action rapide d'insuline recombinante humaine
US20120094902A1 (en) 2009-03-27 2012-04-19 Adocia Fast-acting insulin formulation
WO2012006283A1 (en) 2010-07-07 2012-01-12 Biodel Inc. Compositions and methods for modulating the pharmacokinetics and pharmacodynamics of insulin
BR112013032265A2 (pt) 2011-06-17 2016-12-20 Halozyme Inc métodos de infusão de insulina subcutânea contínua com uma enzima de degradação do hialuronano
US20130011378A1 (en) 2011-06-17 2013-01-10 Tzung-Horng Yang Stable formulations of a hyaluronan-degrading enzyme
US20130231281A1 (en) * 2011-11-02 2013-09-05 Adocia Rapid acting insulin formulation comprising an oligosaccharide
JP6067746B2 (ja) 2011-12-30 2017-01-25 ハロザイム インコーポレイテッド Ph20ポリペプチド変異体、その製剤および使用
US9381247B2 (en) 2012-04-16 2016-07-05 Biodel Inc. Magnesium compositions for modulating the pharmacokinetics and pharmacodynamics of insulin and insulin analogs, and injection site pain
US9399065B2 (en) 2012-04-16 2016-07-26 Biodel Inc. Magnesium compositions for modulating the pharmacokinetics and injection site pain of insulin
AU2013346624B2 (en) 2012-11-13 2018-08-09 Adocia Quick-acting insulin formulation including a substituted anionic compound
WO2015031709A1 (en) 2013-08-30 2015-03-05 Perosphere, Inc. Rapid acting injectable formulations comprising a peptide and a vasodilatory agent
BR112016016290A2 (pt) 2014-01-13 2017-10-03 Thermalin Diabetes Llc Composições farmacêuticas de insulina de ação rápida, conjunto de infusão, sistema de conjunto de infusão e usos de análogos monoméricos ou diméricos de insulina
US20150273022A1 (en) 2014-02-10 2015-10-01 Biodel Inc. Stabilized ultra-rapid-acting insulin formulations
TWI685348B (zh) 2014-05-08 2020-02-21 美國禮來大藥廠 速效胰島素組合物
US9795678B2 (en) * 2014-05-14 2017-10-24 Adocia Fast-acting insulin composition comprising a substituted anionic compound and a polyanionic compound
AR102869A1 (es) 2014-12-16 2017-03-29 Lilly Co Eli Composiciones de insulina de rápida acción
EP3328388B1 (en) 2015-07-28 2023-12-27 Eli Lilly and Company A pharmaceutical preparation for improving absorption and postprandial hypoglycemic action of insulin
JO3749B1 (ar) * 2015-08-27 2021-01-31 Lilly Co Eli تركيبات إنسولين سريعة المفعول
GB201607918D0 (en) * 2016-05-06 2016-06-22 Arecor Ltd Novel formulations
US11247996B2 (en) 2016-07-29 2022-02-15 University Of Massachusetts Small molecule inhibitors for transcription factors
GB201707189D0 (en) 2017-05-05 2017-06-21 Arecor Ltd Novel formulations
GB201707188D0 (en) 2017-05-05 2017-06-21 Arecor Ltd Novel formulations

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020522470A (ja) 2020-07-30
MX2019014195A (es) 2020-01-27
IL270975B1 (en) 2023-10-01
UA126450C2 (uk) 2022-10-05
KR20210106029A (ko) 2021-08-27
CN110662551B (zh) 2023-07-18
CN110662551A (zh) 2020-01-07
NZ758298A (en) 2022-11-25
IL270975B2 (en) 2024-02-01
IL270975A (en) 2020-01-30
MA50496A (fr) 2020-09-09
AU2018275545B2 (en) 2021-02-04
BR112019022212A2 (pt) 2020-05-12
AU2018275545A1 (en) 2019-10-31
JOP20190277B1 (ar) 2023-09-17
CR20190522A (es) 2020-01-15
PE20200017A1 (es) 2020-01-06
CA3065308A1 (en) 2018-12-06
US11207384B2 (en) 2021-12-28
US20200078446A1 (en) 2020-03-12
CL2019003336A1 (es) 2020-05-15
KR102342865B1 (ko) 2021-12-24
KR20190140048A (ko) 2019-12-18
EP3630166B1 (en) 2022-04-06
DOP2019000300A (es) 2019-01-15
CO2019013251A2 (es) 2020-01-17
EP3630166A1 (en) 2020-04-08
ES2912162T3 (es) 2022-05-24
EA201992351A1 (ru) 2020-03-26
WO2018222787A1 (en) 2018-12-06
SA519410672B1 (ar) 2022-06-16
JOP20190277A1 (ar) 2019-11-28
ECSP19085451A (es) 2019-12-27
PH12019502677A1 (en) 2020-06-08
CA3065308C (en) 2022-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7159277B2 (ja) 即効型インスリン組成物
EP3140008B1 (en) Rapid-acting insulin compositions
KR102018998B1 (ko) 신속-작용 인슐린 조성물
JP6525987B2 (ja) インスリングルリジンの安定製剤
JP6920471B2 (ja) 迅速に作用するインスリン組成物
EA042403B1 (ru) Быстродействующая композиция инсулина

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6920471

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150