JP6919044B2 - 洗浄済みベビーリーフの製造方法、及び洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法、容器詰めサラダの製造方法 - Google Patents

洗浄済みベビーリーフの製造方法、及び洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法、容器詰めサラダの製造方法 Download PDF

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Description

本発明が関係するのは、洗浄済みベビーリーフの製造方法、及び洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法、容器詰めサラダの製造方法である。
近年、人気が高まっているのは、即食野菜であり、例示すると、袋詰め或いはカップ詰
めの葉野菜、カット野菜、サラダ等である。なぜなら、これらの商品は、既に洗浄殺菌さ
れており、洗浄の手間を省けるからである。
ところが、即食野菜が抱えているのは、様々な問題点であり、具体的には、売れ残り品
の処分、受注コントロールの難しさ等である。これらの問題点の原因は、即食野菜が生鮮
食品であるが故に、その消費期限が短いことである。
そこで、即席野菜の消費期限を向上するための技術が開発されており、例示すると、以
下のとおりである。特許文献1が開示するのは、カット野菜の保存方法であり、具体的に
は、カット野菜を保管するにあたり殺菌溶液を付着させ、その後水洗いする。
特許文献2が開示するのは、葉野菜の製造方法であり、具体的には、葉を保管するにあ
たり殺菌溶液を付着させ、更に、殺菌溶液を施した後、水洗いする。
特開2004−65149号公報 特開2008−237208号公報
本発明が解決しようとする課題は、洗浄済みベビーリーフの菌数を低減することである
。ベビーリーフの菌数が一般的に高いのは、収穫後、及びそれを保管した後である。特に
、その傾向が強くみられるのは、気温の高い夏場である。
当該課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討し発見したのは、ベビーリーフの傷
みと菌数との関係である。そのような観点から本発明を定義すると、次のとおりである。
洗浄済みベビーリーフの製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも選別工程
であり、ここで選別されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、その選別基準は、傷
んでいるか否かである。
また、洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法であって、それを構成するのは、少なくと
も選別工程であり、ここで選別されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、その選別
基準は、傷んでいるか否かである。
前記選別工程は、ベビーリーフが輸送された後であることが好ましい。さらに前記選別
されたベビーリーフを洗浄する工程、洗浄されたベビーリーフを除水する工程を有するこ
とが好ましい。そして、前記選別されたベビーリーフは、保管されても良く、その保管の
後に洗浄されても良い。
また、洗浄後に選別を行っても良く、また、洗浄後に除水を行い、その後に選別を行っ
ても良い。
さらに、当該選別は、第一の選別、第二の選別の二段階で行っても良い。第一の選別は
、ベビーリーフの収穫後であり、かつ、ベビーリーフの洗浄前に行われる。第二の選別は
、洗浄工程の後に行われる。
これらの選別される傷んでいる葉は、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による
一般生菌数の増加が、2.0オーダーより大きいものであることが好ましい。より好まし
くは、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による一般生菌数の増加が、1.0オー
ダーより大きいものである。
このようにして製造されたベビーリーフは、容器詰めされても良い。それによって得ら
れる容器詰めサラダにおける、ベビーリーフの良品率は、80%以上であり、当該良品率
とは、当該容器詰めサラダにおけるベビーリーフの傷んでいないものの重量割合である。
本発明の効果が得られるメカニズムは、以下であると推測される。傷みのある葉は、傷
みのある部分から内部の水分が沁みだしてくるため、そこから菌の増殖が起こりやすくな
る。そのようにして増殖した菌は、他の葉にも付着する。そのようにしてベビーリーフの
菌数が増加するため、傷みのある葉を除去しておくことで、ベビーリーフの菌数を低下さ
せることができるものと推測される。
本発明が可能にするのは、洗浄済みベビーリーフの菌数を低減することである。ベビー
リーフの菌数を低減することで、洗浄済みベビーリーフの保存性が高まる。特に、夏場の
様な気温の高い時期においても、菌数を安定して低くできる。そのような洗浄済みベビー
リーフは、その後に洗浄せずとも喫食できる。
本実施の形態に係る洗浄済みベビーリーフの製造方法の流れ図 傷んでいる葉、傷んでいない葉の例 傷んでいる葉における、時間経過による一般生菌数の変化推移 夏季における、ベビーリーフの一般生菌数の変化推移 工程改善前後における、ベビーリーフの一般生菌数の変化推移
<ベビーリーフ>
ベビーリーフとは、播種後10〜90日程度の葉菜を意味する。本出願において、用語
「ベビーリーフ」が使用される場合、ベビーリーフの種類の単複は不問であり、具体的に
は、1種類のベビーリーフでもよく、数種類のベビーリーフをミックスしたものでもよい
。ベビーリーフの大きさは、植物の種類により変わるため、限定されないが、食べやすさ
の観点から、4cm以上であり、かつ、15cm以下、好ましくは12cm以下、より好
ましくは10cm以下である。
ベビーリーフに用いられる植物は、食用可能であればよく、特に限定されないが、例示
すると、アブラナ科、ヒユ科、キク科、セリ科、ユリ科、アカザ科の野菜等である。具体
例としてはサニーレタス、グリーンカール、サラダナ、ミズナ、ビート、カラシナ、グリ
ーンマスタード、ルッコラ、ホウレン草、赤高菜、ロメイン、レッドオーク、ターサイ、
小紅菜、ロロロッサ、レッドアジアンマスタード、ピノグリーン、ホワイトケール、レッ
ドケール、デトロイト、パクチョイなどである。
<容器詰めサラダ>
本発明に係る容器詰めサラダ(以下、「容器詰めサラダ」という。)とは、サラダであ
って、容器詰めされ、かつ、含有するのが少なくとも洗浄済みベビーリーフであるものを
いう。容器詰めサラダを流通させる温度帯は、好ましくは、いわゆるチルド(冷蔵)帯で
ある。チルド帯とは、流通温度帯であって、10℃以下の凍結しない温度帯である。好ま
しくは、−5℃から5℃までである。
<洗浄済みベビーリーフの製造方法及び容器詰めサラダの製造方法>
図1が示すのは、洗浄済みベビーリーフの製造方法、及び容器詰めサラダの製造方法の
流れである。両製造方法の構成は、同じである。すなわち、当該製造方法を構成するのは
、主に、栽培及び収穫(S10、)輸送(S20)、選別(S31)、除水(S40)、
洗浄(S50)、水晒し(S60)、除水(S70)、選別(S32)、並びに、容器詰
め(S80)である。これらの工程は、必要に応じて省略、追加、又は変更することも可
能である。
<栽培及び収穫(S10)>
ベビーリーフの栽培方法は、特に限定されず、例示すると、水耕栽培、土耕栽培、露地
での栽培、閉鎖型植物工場での栽培等である。水耕栽培は、天気に左右されにくく、細菌
の付着も少ない点が利点である。また、閉鎖型植物工場での栽培は、衛生面、安定生産の
面からも好ましい。ここでベビーリーフの栽培方法、及び製造方法として取り込むのは、
特開2017−060441号公報に記載の内容である。そのように栽培されたベビーリ
ーフは、収穫される。収穫方法は、特に限定されず、例えば、人、機械、それらの組合せ
等である。
<輸送(S20)>
収穫されたベビーリーフを輸送する目的の一つは、洗浄である。その輸送方法は、特に
限定されず、例えば、コンテナ詰、袋詰め、ダンボール詰め等である。もっとも、ベビー
リーフの水分付着率を低減するという観点から、好ましいのは、輸送にあたり、除湿効果
を有する包材に詰めることである。
<選別(S30)>
ベビーリーフを選別する基準は、ベビーリーフが傷んでいるか否かである。傷んでいる
とは、ベビーリーフ(葉及び葉柄)が折れている、欠けている、切れている、葉の内部の
組織構造が損傷している、及び枯れ等により変色している、のうち、少なくとも何れか一
つの状態であることである。葉の内部の組織構造(例えば、葉の貯水細胞など)が損傷す
ると、葉の水分が滲み出る。葉の水分が滲み出ると、葉の損傷部が濃緑色になる。選別基
準の詳細は、後述する。これらによって、傷んでいるベビーリーフを除去することで、ベ
ビーリーフの菌数を低減することができる。なぜなら、傷んでいる葉においては、菌が増
殖しやすいからである。
<傷みの原因>
ベビーリーフが傷む原因は、物理的影響及び化学的影響である。物理的影響とは、葉同
士の接触、葉と容器や設備の接触、葉と水分等の液体との接触、並びに葉と人との接触等
による影響である。化学的影響とは、薬剤、例えば洗浄液に含まれる化学物質による影響
等のことをいう。
<選別基準の詳細1>
除去すべきベビーリーフは、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による一般生菌
数の増加が2.0オーダーより大きいものである。洗浄済みベビーリーフ製造後72時間
経過による一般生菌数の増加が2.0オーダーより大きい葉としては、葉の内部構造の損
傷が目立つ葉(傷み大)、二か所以上切れのある葉(くず葉)等が挙げられる。
<選別基準の詳細2>
好ましくは、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による一般生菌数の増加が1.
0オーダーより大きいものである。72時間経過による一般生菌数の増加が1.0オーダ
ーより大きい葉は、前記傷み大、くず葉、に加えて、傷みの少ない葉(傷み小)、一箇所
切れがある葉(切れ葉)等が挙げられる。
<選別の時期1:洗浄前の選別>
上記観点から、ベビーリーフを選別する時期は、ベビーリーフが物理的、又は化学的に
影響を受ける工程の後である。具体的には、ベビーリーフの収穫後であり、かつ、ベビー
リーフの洗浄前であり、より具体的には、ベビーリーフの輸送の後である。ベビーリーフ
の保管の前である。なぜならば、ベビーリーフの輸送によって傷み葉が発生し、保管によ
ってベビーリーフに付着している菌数は増加するからである。ここで選別を行うことによ
り、ベビーリーフの洗浄を行う前の段階で、菌数を低減することが可能となり、洗浄後の
ベビーリーフの菌数を安定的に低い状態にすることができる。
<選別の時期2:洗浄後の選別>
また、当該選別は、ベビーリーフの洗浄後である。具体的には、ベビーリーフの洗浄後
であり、かつ、洗浄後の除水後である。その理由は、ベビーリーフの洗浄、又は除水によ
って、ベビーリーフは、化学的、物理的影響を受け、葉が傷むからである。ここで選別す
ることで、製造後の菌数の増殖を抑制することができる。
<選別の時期3:洗浄前、及び洗浄後の選別>
さらには、第一の選別、及び第二の選別を行うことである。第一の選別は、ベビーリー
フの収穫後であり、かつ、ベビーリーフの洗浄前である。第二の選別工程は、ベビーリー
フの洗浄後である。具体的には、ベビーリーフの洗浄後であり、かつ、洗浄後の除水後で
ある。このように選別を複数回行うことで、洗浄前の菌数低減、及び製造後の菌数の増殖
抑制が可能となる。
<保管(S40)>
ベビーリーフを保管する目的は、輸送又は製造の効率化である。すなわち、収穫された
一定量ベビーリーフを確保することで、製造工場への輸送回数や工場での製造回数を減ら
せる。また、需給バランスを調整することが可能となり、豊作・不作等での供給量の平準
化、発注量の増加等への対応も可能となる。保管中のベビーリーフの菌数の増加を極力抑
制するため、保管温度は、0℃〜10℃である。当該観点から、前記選別された、傷んで
いないベビーリーフを保管する。当該保管は、洗浄の前であっても良い。
<洗浄(S50)>
ベビーリーフを洗浄する目的は、異物の除去及び菌数の低減である。異物を例示すると
、ベビーリーフに付着する泥、土、砂等である。ベビーリーフを洗浄する手段は、特に限
定されないが、好ましくは、殺菌水への接液である。接液する方法は、特に限定されない
が、例示すると、浸漬、噴霧等である。ベビーリーフの洗浄を行う回数は、1回又は2回
以上である。洗浄に使用される液の効果は、一般生菌数の低減である。そのような洗浄液
は、特に限定されないが、例示すると、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、焼成カルシウム、塩酸、酢酸、過酢酸、クエン酸、フマル
酸、オゾンなどであり、好ましくは、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、及び亜塩素酸塩である
。次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、及び亜塩素酸塩の好ましい条件は、濃度が10〜200p
pm、pHが4.8〜8.0である。当該pHは、より好ましくは、5.0〜7.0であ
る。これらにより、菌数の低減効果が高まる。
<接液温度>
殺菌水への接液を行う場合、当該殺菌水の温度は、0℃乃至30℃であり、好ましくは
、0℃乃至20℃であり、より好ましくは、0℃乃至15℃であり、最も好ましいのは、
0〜10℃である。殺菌水の水温は、高すぎても低すぎても、ベビーリーフへのダメージ
が大きくなる。例えば、殺菌水の臭いが付きやすくなったり、しおれやすくなったり、日
持ちがしにくくなる。
<接液時間>
接液時間は、特に限定されないが、10秒乃至60分間であり、好ましくは、10秒間
乃至15分間であり、最も好ましくは、10秒間乃至10分間である。殺菌水への接液時
間が短すぎると、一般生菌数が低減難い。他方、接液時間が長すぎると、ベビーリーフへ
のダメージが大きくなる。
<水晒し(S60)>
ベビーリーフを水晒しする目的は、殺菌剤の除去である。すなわち、水晒しを要するの
は、殺菌水への接液を行う場合である。言い換えれば、この工程は、適宜省略される。水
晒しの手段は、特に限定されないが、好ましくは、水への浸漬や水の噴霧等である。
<晒し水>
晒し水は、特に限定されないが、例えば、水道水、井戸水、浄水などである。付言する
と、衛生上必要な措置のとられた水に含まれる塩素(水道法施行規則(昭和32年12月
14日厚生省令第45号)を参照)は、水晒しにおける除去の対象外である。
<水晒し温度>
水晒しの温度は、0℃乃至30℃であり、好ましくは、0℃乃至20℃であり、最も好
ましくは、0℃乃至10℃である。水晒しの処理温度が高すぎても低すぎても、ベビーリ
ーフへのダメージが大きくなる。
<水晒し時間>
水晒し時間は、特に限定されないが、好ましくは、1秒間乃至60分間であり、さらに
好ましくは5秒間乃至30分間であり、最も好ましくは、10秒間乃至10分間である。
水晒し時間が短すぎると、殺菌剤の除去効果が低くなる。他方、水晒し時間が長すぎると
、ベビーリーフへのダメージが大きくなる。
<除水(S70)>
洗浄されたベビーリーフを除水する目的は、洗浄後のベビーリーフの外観の向上である
。除水とは、付着した水を除くことをいい、具体的には、脱水及び乾燥である。除水の方
法は、特に限定されず、静置、送風、冷風、熱風、遠心分離、真空による吸引、吸湿素材
の利用やこれらの組合せである。ベビーリーフ同士の接触による傷みや、遠心分離による
圧力による傷みを考慮して、遠心分離を避け、風をあてることによる乾燥であることが好
ましい。除水の目標は、特に限定されないが、好ましくは、水分付着率が3.0%以下で
ある。水分付着率の詳細は、後述する。
<水分付着率>
ベビーリーフの水分付着率とは、葉に付着した水分量を、水分を除去した後の葉の重量
で除した数値を、100で乗じた値である。具体的な水分付着率の測定方法は、以下であ
る。水分が付着した状態の葉の重量(A)を測定する。その後、葉に付着した水分を、水
分を吸着させる紙等でふき取り、付着した水分を除去した後の葉の重量(B)を測定する
。以下の式に当てはめ、水分付着率を算出する。
水分付着率(%)=100×(A―B)/B
<容器詰め(S80)>
ベビーリーフは、容器詰めされる。容器詰めの際に用いられる包装材は、特に限定され
ないが、ポリエチレン製の袋、ポリプロピレン製の袋、これらの複合素材の袋、プラスチ
ックトレー、プラスチックパック、カップ等である。容器詰めサラダが満たす条件は、容
器詰め後の菌増殖の影響を考慮して、ベビーリーフの良品率が80%以上である。より好
ましくは、85%以上である。良品率とは、容器詰めサラダに含有される良品のベビーリ
ーフ(切れ、ちぎれ、つぶれのない葉)の重量を、容器詰めサラダに含有されるベビーリ
ーフの全重量で除した数値を、100で乗じた値である。
<菌数>
測定されるベビーリーフの菌数は、一般生菌数である。当該一般生菌数の測定方法は、
公知の方法であればよく、具体的には食品衛生検査指針(社団法人日本食品衛生協会、2
004年)に準拠した標準寒天培地を用いた混釈法である。洗浄(S50)により、一般
生菌数を1.0〜3.0オーダー低下できる。また、本洗浄(S50)による好ましい洗
浄後の一般生菌数は、1.0×10〜1.0×10CFU/gである。洗浄済ベビー
リーフ製造後24時間経過後における一般生菌数は、好ましくは1.0×10CFU/
g以下であり、より好ましくは1.0×10CFU/g以下である。さらには、洗浄済
みベビーリーフ製造後72時間経過後における好ましい一般生菌数は、1.0×10
FU/g以下である。これにより、その後に洗浄をすることなく、喫食することが可能と
なる。付言すると、弁当及びそうざいの衛生規範(昭和54年6月29日環食第161号
改正平成7年10月12日衛食第188号・衛乳第211号・衛化第119号)により、
一般生菌数は、1.0×10CFU/g以下である。
本発明に係るベビーリーフを具現化したのは、実施例1である。これらの実施例によっ
て、本発明に係る特許請求の範囲が限定されるものではない。
<ベビーリーフ>
本実施例で用いたベビーリーフは、ピノグリーン、スピナッチ、ビート、ルッコラの混
合物である。
<菌数の測定>
本測定における菌数の測定は、食品衛生検査指針(社団法人日本食品衛生協会、200
4年)に準拠した方法で行った。
<試験1>
試験1では、収穫後の前記ベビーリーフを、工場まで輸送後、次亜塩素酸を含有する洗
浄水で洗浄し、水晒しを行った後、真空により水を吸引後、風をあてて乾燥を行った。乾
燥後の葉の中から、傷みのない葉(良品)、傷みの少ない葉(傷み小)、一箇所切れがあ
る葉(切れ葉)、葉の内部構造の損傷が目立つ葉(傷み大)、二か所以上切れのある葉(
くず葉)、を選び出し、時間経過による一般生菌数の増殖挙動を確認した。一般生菌数の
測定は、乾燥後0時間、及び72時間経過後であった。
Figure 0006919044
<試験2>
7月期(比較例1)、及び5月期(比較例2)において、収穫した前記ベビーリーフを
、工場まで輸送後、次亜塩素酸を含有する洗浄水で洗浄し、水晒しを行った後、真空によ
り水を吸引後、風をあてて乾燥を行った。乾燥後0時間、及び72時間経過後の一般生菌
数を測定した。
Figure 0006919044
<試験3>
7月期(実施例1)、及び8月期(実施例2)に収穫した前記ベビーリーフを、傷みの
少ない葉(傷み小)、一箇所切れがある葉(切れ葉)、葉の内部構造の損傷が目立つ葉(
傷み大)、及び二か所以上切れのある葉(くず葉)を除去したベビーリーフについて保管
庫にて保管し、工場まで輸送後、次亜塩素酸を含有する洗浄水で洗浄し、水晒しを行った
後、風をあてて乾燥を行った。乾燥後、前記と同様に選別したものについて、乾燥後0時
間、24時間、48時間、72時間、及び96時間経過後の一般生菌数を測定した。ここ
での良品率は、80%以上であった。選別を行うこと以外については、試験2と同様の条
件にて行った。
Figure 0006919044
<評価結果、まとめ>
試験1の結果を考慮した結果、葉の内部構造の損傷が目立つ葉(傷み葉)、二か所以上
切れのある葉(くず葉)は、菌の増殖が速く、製造後72時間経過時の一般生菌数の増加
が2.0オーダーより大きくなることがわかった。また、傷みの少ない葉(傷み小)、一
箇所切れがある葉(切れ葉)は、製造後72時間経過時の一般生菌数の増加が、約1.0
オーダー以上となることがわかった(図3)。試験2より、夏季の気温が高い時期におい
ては、原料のベビーリーフの菌数が高くなることがわかった(図4)。試験3の結果より
、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過後の一般生菌数の増加が2.0オーダーより
大きい傷み葉を選別により除去することにより、洗浄済みベビーリーフの菌数が低下する
ことがわかった(図5)。具体的には、収穫後、かつ、洗浄前、好ましくは保管前に当該
選別を行っておくことで、洗浄前の段階で菌数を低減させておくことが可能であることが
わかった。また、ベビーリーフの洗浄後、好ましくは除水後に、これらの葉を選別により
除去しておくことで、製造後の菌の増殖を抑制することが可能となることがわかった。当
該発明の方法を用いることにより、消費期限の延長を図れることがわかった。
本発明が有用な分野は、洗浄済みベビーリーフの製造方法、及び洗浄済みベビーリーフ
の菌数低減方法である。

Claims (8)

  1. 洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法であって、それを構成するのは、少なくとも以下の工程である:
    選別:ここで選別されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、その選別基準は、前記ベビーリーフが傷んでいるか否か、であり、
    洗浄:ここで洗浄されるのは、前記選別された傷んでいないベビーリーフであり、かつ、
    除水:ここで除水されるのは、前記洗浄されたベビーリーフであり、
    ベビーリーフが傷んでいるとは、ベビーリーフが折れている、欠けている、切れている、葉の内部の組織構造が損傷している、及び枯れ等により変色している、のうち、少なくとも何れか一つの状態であることである。
  2. 請求項1の方法であって、
    前記選別が行われるのは、前記ベビーリーフが輸送された後である。
  3. 請求項1又は2の方法であって、それをさらに構成するのは、以下の工程である:
    保管:ここで保管されるのは、前記選別された傷んでいないベビーリーフであり、当該保管は、前記洗浄の前である。
  4. 洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法であって、それを構成するのは、少なくとも以下の工程である:
    洗浄:ここで洗浄されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、
    除水:ここで除水されるのは、少なくとも、前記洗浄されたベビーリーフであり、
    選別:ここで選別されるのは、少なくとも、前記洗浄及び除水されたベビーリーフであり、その選別基準は、前記ベビーリーフが傷んでいるか否か、であり、
    ベビーリーフが傷んでいるとは、ベビーリーフが折れている、欠けている、切れている、葉の内部の組織構造が損傷している、及び枯れ等により変色している、のうち、少なくとも何れか一つの状態であることである。
  5. 洗浄済みベビーリーフの菌数低減方法であって、それを構成するのは、少なくとも以下の工程である:
    第一の選別:ここで選別されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、その選別基準は、前記ベビーリーフが傷んでいるか否か、であり、当該工程は、ベビーリーフの収穫後であり、かつ、ベビーリーフの洗浄前であり、
    第二の選別:ここで選別されるのは、少なくとも、ベビーリーフであり、その選別基準は、前記ベビーリーフが傷んでいるか否か、であり、当該工程は、洗浄の後であり、
    ベビーリーフが傷んでいるとは、ベビーリーフが折れている、欠けている、切れている、葉の内部の組織構造が損傷している、及び枯れ等により変色している、のうち、少なくとも何れか一つの状態であることである。
  6. 請求項1〜の何れかの方法であって、
    前記選別される傷みのある葉は、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による一般生菌数の増加が、2.0オーダーより大きい。
  7. 請求項1〜の何れかの方法であって、
    前記選別される傷みのある葉は、洗浄済みベビーリーフ製造後72時間経過による一般生菌数の増加が、1.0オーダーより大きい。
  8. 請求項1〜の何れかの方法であって、それをさらに構成するのは、以下の工程である:
    容器詰め:ここで容器詰めされるのは、少なくとも、前記選別された傷んでいないベビーリーフであり、それによって得られる容器詰めサラダにおける、ベビーリーフの良品率は、80%以上であり、当該良品率とは、当該容器詰めサラダに含有されるベビーリーフに対する、当該容器詰めサラダに含有されるベビーリーフの傷んでいないものの重量割合である。
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