JP6917583B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
本発明は、前記の従来課題を解決するもので、冷媒が冷却水から吸収する熱量が増え、暖房効率が向上する空気調和機を提供することを目的とする。
これによって、エンジン冷却水は、まず排熱熱交換器に流入する。そして、エンジン冷
却水は排熱熱交換器で冷媒に放熱した後にラジエーターに流入する。
さらに、冷却水回路において排熱熱交換器はラジエーターよりも上流側に接続され、エンジン冷却水は排熱熱交換器で冷媒に放熱した後にラジエーターに流入する。このため排熱熱交換器とラジエーターが並列に接続されている場合と比較して、排熱熱交換器では冷媒回路においては冷媒が冷却水から吸収する熱量が増えるので、冷却水回路においては冷却水の放熱量が増える。これにより、排熱熱交換器よりも下流に接続されているラジエーターでの放熱量を小さくすることができる。
このため、ラジエーター外側を流れ冷却水と熱交換する空気の流量を減らすことができる。従って、ラジエーター外側を流れる空気の流量を制御する室外ファンの回転数を減らし室外ファンの消費電力を減らすことができる。
さらに、冷却水回路において排熱熱交換器はラジエーターよりも上流側に接続されているため、エンジン冷却水は排熱熱交換器で冷媒に放熱した後にラジエーターに流入し、ラジエーターに流入する冷却水温度が下がる。これにより、ラジエーター出口の冷却水温度が下がるので、エンジンに戻る冷却水温度が、エンジンを高効率運転するために必要な所定冷却水温度以下に下がる。これにより、エンジンの上流に位置するラジエーターでの冷却水の放熱量を小さくすることができるため、ラジエーター外側を流れ冷却水と熱交換する空気の流量を減らすことができる。従って、ラジエーター外側を流れる空気の流量を制御する室外ファンの回転数を減らし室外ファンの消費電力を減らすことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機500の冷媒回路400及び冷却水回路301を示すものである。
空気調和機500は、室外ユニット113と、室内ユニット202と、を備えている。
室外ユニット113は、ガスを駆動源とするエンジン100と、エンジン100により駆動力を得て冷媒を圧縮するエンジン駆動コンプレッサー101と、不図示のモータを駆動源とする電動コンプレッサー102と、を備える。
エンジン駆動コンプレッサー101は、電動コンプレッサー102よりも能力の高いものが選定されている。このエンジン駆動コンプレッサー101と電動コンプレッサー102とは、並列に接続されている。
室内熱交換器200の他端に接続された冷媒管路130は、室内膨張弁201および室外膨張弁106を介して、室外ユニット113内において室外熱交換器105の一端に接続されている。
ここで、中圧冷媒管路とは、暖房運転時に中温中圧の液冷媒を導通する管路をいう。本実施の形態においては、冷媒管路130のうち、室内膨張弁201と室外膨張弁106との間の管路が、中圧冷媒管路131となる。
第1吸入管路135は、第1アキュムレーター104aを介して、エンジン駆動コンプレッサー101の吸入口に接続される。
第2吸入管路136は、開閉弁111と第2アキュムレーター104bとを介して、電動コンプレッサー102の吸入口に接続される。
電動コンプレッサー102の上流側に位置する冷媒管路は、低圧の冷媒が流れる冷媒管路である。電動コンプレッサー102の上流側に位置する冷媒管路は、本実施の形態においては、例えば、第2吸入管路136である。
なお、第2吸入管路136に設けられる弁は、必ずしも開閉弁111でなくとも、冷媒の流れを遮断することのできるものであればよい。また、第2吸入管路136に開閉弁111を設ける場合、バイパス管路112の他端は、この開閉弁111と電動コンプレッサー102の吸入口との間の第2吸入管路136に接続されていればよい。
冷却水回路301は、冷却水回路301の上流側からエンジン100と、排熱熱交換器108と、分岐装置305と、エンジン冷却水から空気に放熱するラジエーター109と、冷却水ポンプ302と、を備える。
冷却水回路301は、排熱熱交換器108の下流において、分岐装置305により、第1分岐管路308と第2分岐管路309とに分岐する。この第1分岐管路308と第2分岐管路309とは、並列に接続されている。
本実施の形態において、排熱熱交換器108は、エンジン100と分岐装置305との間に備えられているが、例えば、分岐装置305とラジエーター109との間に備えていてもよい。排熱熱交換器108とラジエーター109とが直列となるように接続されていればよい。
図2は本発明の実施の形態1における低負荷冷房運転時の冷媒流路及び冷却水流路を示すものである。低負荷冷房運転の概ねの目安としては、空気調和機500の出力を全体として判断するとき、空気調和機500全体の出力の3分の1以下の出力により運転する場合をいう。
低負荷冷房運転時は、電動コンプレッサー102のみを駆動させ、開閉弁111を開とし、排熱膨張弁107を閉とする。四方弁110においては、電動コンプレッサー102で圧縮された高圧冷媒が存在する高圧側の回路は室外熱交換器105側に接続される。一方、低圧冷媒が存在する低圧側の回路は室内熱交換器200側に接続される。冷却水回路301においては、エンジン100が駆動せず排熱が生じないため冷却水ポンプ302は駆動させない。
中負荷冷房運転時は、エンジン駆動コンプレッサー101のみを駆動させ、開閉弁111及び排熱膨張弁107を閉とする。四方弁110においては、エンジン駆動コンプレッサー101で圧縮された高圧冷媒が存在する高圧側の回路は室外熱交換器105側に接続される。一方、低圧冷媒が存在する低圧側の回路は室内熱交換器200側に接続される。冷却水回路301においては冷却水ポンプ302を駆動する。
高負荷冷房運転時は、エンジン駆動コンプレッサー101及び電動コンプレッサー102の両方を駆動させ、開閉弁111を開とし、排熱膨張弁107を閉とする。四方弁110においては、両方のコンプレッサーで圧縮された高圧冷媒が存在する高圧側の回路は室外熱交換器105側に接続される。一方、低圧冷媒が存在する低圧側の回路は室内熱交換器200側に接続される。冷却水回路301においては冷却水ポンプ302が駆動する。
本実施の形態に係る空気調和機500によれば、排熱熱交換器108とラジエーター109とが直列に接続されているため、エンジン冷却水は、エンジンで排熱を回収した後に、排熱熱交換器108を通過してからラジエーター109に流入する。これにより、排熱熱交換器108とラジエーター109とを並列に接続する場合よりも排熱熱交換器108における冷却水流量が増加し、排熱熱交換器108において冷媒と冷却水の平均温度差が増加するため、冷媒が冷却水から吸収する熱量が増える。
冷媒が冷却水から吸収する熱量が増えた分、排熱熱交換器108における冷媒の蒸発温度を上昇させることができるので、電動コンプレッサー102の吸入側の冷媒圧力を上げることができる。
さらに、エンジン冷却水は排熱熱交換器108で冷媒に放熱した後にラジエーター109に流入するため、ラジエーター109に流入する冷却水温度が下がる。そして、ラジエーター109出口の冷却水温度が下がるので、エンジン100に戻る冷却水温度が、エンジン100の高効率運転に必要な所定の冷却水温度以下に下がる。これにより、冷却水回路301においてエンジン100の上流に位置するラジエーター109での冷却水の放熱量を小さくすることができるため、ラジエーター109外側を流れ冷却水と熱交換する空気の流量を減らすことができる。従って、ラジエーター109外側を流れる空気の流量を制御する室外ファン303の回転数を減らし室外ファン303の消費電力を減らすことができる。
これによれば、エンジン冷却水は、エンジン100を出た後、全量が、まず排熱熱交換器108に流入するため、排熱熱交換器108に流入する冷却水流量がより増加する。これにより排熱熱交換器108出口における冷却水温度が上昇し、冷媒と冷却水の平均温度差が上昇するため、冷媒が冷却水から吸収する熱量を増やすことができる。
これによれば、例えば、高負荷暖房運転時には、エンジン駆動コンプレッサー101の吸入側の冷媒回路と、電動コンプレッサー102の吸入側の冷媒回路とが開閉弁111により分離されているため、電動コンプレッサー102の吸入側の冷媒圧力はエンジン駆動コンプレッサー101の吸入側の冷媒圧力に影響されることなく上昇させることができる。このため、電動コンプレッサー102の圧縮比を低下させることができ、電動コンプレッサー102の入力を減少することができるので、暖房運転の効率を上げることができる。
101 エンジン駆動コンプレッサー
102 電動コンプレッサー
103a 第1オイルセパレーター
103b 第2オイルセパレーター
104a 第1アキュムレーター
104b 第2アキュムレーター
105 室外熱交換器
106 室外膨張弁
107 排熱膨張弁
108 排熱熱交換器
109 ラジエーター
110 四方弁
111 開閉弁
112 バイパス管路
113 室外ユニット
120 合流吐出管路
131 中圧冷媒管路
134 吸入管路
135 第1吸入管路
136 第2吸入管路
200 室内熱交換器
201 室内膨張弁
202 室内ユニット
301 冷却水回路
302 冷却水ポンプ
303 室外ファン
304 室内ファン
305 分岐装置
308 第1分岐管路
309 第2分岐管路
400 冷媒回路
500 空気調和機
Claims (1)
- エンジンにより駆動するエンジン駆動コンプレッサーと、電動機により駆動し前記エンジン駆動コンプレッサーと並列に接続された電動コンプレッサーと、前記エンジンをエンジン冷却水によって冷却する冷却水回路と、を備える空気調和機において、
暖房運転時に中温中圧の液冷媒を導通する中圧冷媒管路に一端を接続され、前記電動コンプレッサーの上流側に位置する冷媒管路に他端を接続されたバイパス管路を備え、
前記バイパス管路は、排熱膨張弁と前記エンジンの排熱を冷媒に放出する排熱熱交換器とを前記中圧冷媒管路側から順に備え、
前記冷却水回路は、前記排熱熱交換器と、前記排熱熱交換器の下流において並列に接続される第1分岐管路および第2分岐管路と、前記第2分岐管路に設けられ前記エンジンの排熱を空気に放出するラジエーターと、を備え、前記排熱熱交換器からの冷却水は、前記ラジエーターを有する前記第2分岐管路および前記第1分岐管路に常に並列に分流した後に合流して前記エンジンに戻される、ことを特徴とする空気調和機。
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