JP6917197B2 - チェーン巻取り装置及びそれを用いた重量物設置方法 - Google Patents

チェーン巻取り装置及びそれを用いた重量物設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、吊り下げられた重量物に接続されたチェーンを巻取って牽引するチェーン巻取り装置及びそれを用いることにより、重量物を壁体の所定の位置に引き寄せて設置する重量物設置方法に関する。
従来、重量物を壁面の所定位置に設置する場合、重量物をホイストやクレーン等で吊り下げ、チェーンブロックやウインチ等を用いて角度を調整しながら水平方向に移動させ、重量物の設置面と壁体の表面を面合させて固定作業を行っている。
例えば、特許文献1には、高炉におけるマンテルのような大型建造物の鋼製壁に対し、ステーブクーラ等の壁部材(重量物)を取付けるための鋼製壁への壁部材取付け方法が開示されている。
この特許文献1は、鋼製壁の一方の面から隙間を有して吊り下げられた壁部材に、鋼製壁の貫通孔を挿通したワイヤロープの一端を接続し、ワイヤロープを鋼製壁の他方の面に取付けられたフレーム付きの牽引装置を用いて引くことによって、壁部材を鋼製壁に引き寄せた後、壁部材を鋼製壁に取付ける方法において、フレームに取付けられ、切替えハンドルの操作によって磁着と非磁着の状態を切り換えるマグネットホルダを介して、牽引装置の鋼製壁への固定を行うものである。これにより、鋼製壁への牽引装置の着脱が容易で、取付け位置の調整も簡単に行うことができると記載している。
特開2001−254113号公報
しかしながら、特許文献1の方法には、ワイヤロープの他端を牽引装置に固定するのに手間がかかるという問題があった。また、人手で回転ハンドルを回転させてワイヤロープを巻取るには力が必要であり、ワイヤロープの巻取り量や巻戻し量を微調整することが困難であるという問題があった。さらに、鋼線製のワイヤロープは、折れ曲がり難く、取り扱いづらいだけでなく、滑り易く、巻取りの確実性に欠けるという問題もあった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、チェーンの着脱、巻取り、巻戻しが容易で、作業者の作業負担を軽減でき、チェーンの巻取り量や巻戻し量の微調整が可能で、作業効率を向上できる省力性と施工性に優れたチェーン巻取り装置及びそれを用いた重量物設置方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るチェーン巻取り装置は、壁体に固定支持され、前記壁体の一方の面から隙間を有して吊り下げられる重量物を、該重量物に接続され前記壁体に設けられた貫通孔を通して前記壁体の他方の面側から引き出されるチェーンを巻取ることによって、前記壁体の一方の面に引き寄せるチェーン巻取り装置において、
外部駆動手段によって回転駆動可能な駆動軸を備え、該駆動軸の回転を減速して出力軸から出力する逆転防止機能付き減速機と、
前記逆転防止機能付き減速機の出力軸に環装されたスプロケットと、
前記スプロケットを内側に備え前記壁体の他方の面に当接し、前記出力軸を前記壁体に平行に保つ当接面を備え、少なくとも上部に開口部が形成された筐体とを有し、
該筐体は、該筐体の内部と連通し、前記当接面から突出して形成され、使用時に、前記壁体の前記貫通孔に挿通される挿通部を有し、該挿通部の上面側の全長にわたってチェーン導入用開口部が形成され、
前記壁体の一方の面から前記貫通孔に挿入される前記チェーンは前記スプロケットに案内され、前記スプロケットに掛け渡される。
外部駆動手段によって回転駆動可能な駆動軸を備え、駆動軸の回転を減速して出力軸から出力する逆転防止機能付き減速機と、その出力軸に環装されたスプロケットを有しているので、スプロケットに掛け渡されるチェーンの巻取り、巻戻しを外部駆動手段を利用して簡単に行うことができ、省力性に優れる。しかも、逆転防止機能付き減速機は、出力軸が重量物の重量によって逆回転することがなく、チェーンの巻取り量や巻戻し量の微調整も容易で、重量物の角度や移動量を簡単に制御することができ、取り扱い性、作業効率性に優れる。
筐体の内側にスプロケットを備えているので、チェーンの巻取り、巻戻しを行う際に、スプロケットやチェーンに作業者の手が触れることがなく、安全性に優れる。
筐体が、壁体の他方の面に当接し、出力軸を壁体に平行に保つ当接面を備えているので、チェーン巻取り装置の設置安定性に優れる。また、これにより、出力軸に環装されたスプロケットに、重量物に接続されたチェーンを掛け渡し、出力軸を回転させてチェーンを巻取る際に、チェーンに負荷がかかり難く、チェーンをスムーズに巻取ることができる。従って、重量物を壁体の一方の面に引き寄せる際の動作の安定性、作業性に優れる。
筐体の少なくとも上部に開口部が形成されているので、壁体の貫通孔から取り出したチェーンを容易にスプロケットに掛け渡すことができ、チェーンの着脱作業性に優れる。
ここで、チェーンとしては、ローラーチェーンではなく、長円状の複数のチェーン環が縦横交互に連結されたリンクチェーンが好適に用いられる。
逆転防止機能付き減速機は、外部駆動手段によって回転駆動される駆動軸の回転を減速して出力軸から出力するが、逆転防止機能付きであることにより、重量物の重さでチェーンが引っ張られても、スプロケットが環装された出力軸が回転することがなく、停止位置を保持することができ、作業性、安全性に優れる。なお、逆転防止機能付き減速機は適宜、選択することができる。
外部駆動手段は駆動軸を回転駆動できればよいが、正逆回転可能なエア駆動式や電動式のインパクトレンチ等の工具が好適に用いられる。
スプロケットはチェーンを掛け渡して巻取ることができればよく、チェーンの形状に合わせて、係合溝及び/又は係合突起を形成すればよい。
筐体の少なくとも上部に開口部が形成されていれば、チェーンを開口部から下に垂らすようにして、スプロケットの上方から掛け渡すことや、チェーンを開口部から上方に持ち上げ、スプロケットから取り外すことができる。
また、壁体が鋼製壁のように強磁性体で形成されている場合は、チェーン巻取り装置の側部等に着磁と非着磁を切替え可能なマグネットチャックを設け、磁力によって壁体の表面に固定してもよい。
体が、筐体の内部と連通し、当接面から突出して、使用時に壁体の貫通孔に挿通される挿通部を有するので、チェーン巻取り装置を簡単に位置決めして設置することができる。この結果、作業中にチェーン巻取り装置が上下方向や左右方向に移動することがなく、作業安定性に優れる。
また、壁体の貫通孔に挿通される挿通部によって、壁体の一方の面から貫通孔に挿入されるチェーンをスプロケットに案内することができるので、チェーンの巻取り、巻戻しを行う際に、チェーンが直接、貫通孔の内周面と接触することがなく、貫通孔の摩耗や破損を防ぐことができる。
さらに、挿通部の上面側の全長にわたってチェーン導入用開口部が形成されていることにより、チェーンをスプロケットから取り外す際やスプロケットに掛け渡す際に、挿通部が邪魔になることがなく、チェーンの上げ下げだけで簡単にチェーン導入用開口部を通過させてスプロケットへの脱着を行うことができ、取り扱い性に優れる。
ここで、挿通部は、壁体の貫通孔に挿通した際に回転しない程度の外径に形成することが好ましい。なお、挿通部の外周面にゴム板や発泡材等の弾性部材を貼り付けることにより、壁体の貫通孔を中心としてチェーン巻取り装置が回転することを防止してもよい。
第1の発明に係るチェーン巻取り装置において、前記筐体の前記開口部には筐体カバーが着脱自在に取り付けられることが好ましい。
これにより、スプロケットにチェーンを掛け渡す際やスプロケットからチェーンを取り外す際には、筐体カバーを取り外した状態で開口部から簡単にチェーンの着脱作業を行うことができる。そして、チェーンの巻取りや巻戻しの作業を行う際には、開口部を筐体カバーで覆うことにより、スプロケットに掛け渡したチェーンが、作業中に跳ね上がってスプロケットから外れることを防止でき、安全性、動作の安定性に優れる。
ここで、筐体カバーの形状は適宜、選択することができるが、スプロケットに掛け渡したチェーンの外周に沿うように円弧状に形成することにより、チェーンが浮き上がろうとしても筐体カバーで押さえることができ、チェーンがスプロケットから外れることを確実に防止できる。なお、通常状態において、筐体カバーの内表面とチェーンの外周が接触しないように、両者の間に隙間を設け、チェーンの巻取り、巻戻しの抵抗とならないようにすることが好ましい。
第1の発明に係るチェーン巻取り装置において、前記スプロケットは、幅方向中央部に円周方向に沿って形成されたチェーン係合溝と、該チェーン係合溝の両側部に径方向に突出して形成されたチェーン係合突起とを有することが好ましい。
これにより、チェーンとして長円状の複数のチェーン環が縦横交互に連結されたリンクチェーンを使用する場合に、縦向きのチェーン環をチェーン係合溝に係合させながら、横向きのチェーン環の長手方向の端部をチェーン係合突起に係合させることができ、チェーンをスプロケットの外周に保持して、チェーンの巻取り、巻戻しを確実に行うことができる。
ここで、チェーン係合溝の幅はチェーン環の太さよりもやや幅広に形成される。また、チェーン係合溝はスプロケットの全周にわたって連続的に形成してもよいが、スプロケットの円周方向にチェーン環のピッチに合わせてチェーン環の長さ(外周の長径)よりもやや長い複数のチェーン係合溝を断続的に形成してもよい。
チェーン係合突起はチェーン係合溝の両側部で横向きのチェーン環の端部に係合できるものであればよく、その幅、高さ、厚さ等はチェーン環の寸法に応じて、適宜、選択することができる。
第1の発明に係るチェーン巻取り装置において、該チェーン巻取り装置は、前記壁体の他方の面に複数個並べて設置され、該チェーン巻取り装置同士が、連結手段で連結されることが好ましい。
チェーン巻取り装置を複数個並べて設置することにより、設置面の大きな重量物であっても確実に壁体の一方の面の所定位置に引き寄せて設置することができる。また、壁体の他方の面に複数個並べて設置されるチェーン巻取り装置同士が、連結手段で連結されることにより、チェーン巻取り装置の壁体の表面内での回転を効果的に防止することができる。特に、外部駆動手段を用いてスプロケットを回転させる際に、外部駆動手段の回転力によってチェーン巻取り装置自体が回転することを防止して、確実にチェーンの巻取り、巻戻しを行うことが可能で、重量物の姿勢制御を容易に行うことができる。
ここで、連結手段はチェーン巻取り装置同士を連結できるものであればよい。例えば、連結手段をチェーン巻取り装置の筐体の底部や側部に螺子止めで固定してもよいし、連結手段とチェーン巻取り装置の筐体との間を雄雌一対の係合手段で連結してもよい。なお、チェーン巻取り装置の配置間隔に合わせて、長さの異なる複数の連結手段を用意してもよいし、連結手段を伸縮自在な構造としたり、複数の連結手段同士を連結可能な構造としたりして長さ調整するようにしてもよい。また、壁体が強磁性体で形成されている場合は、連結手段に着磁と非着磁を切替え可能なマグネットチャックを設けることにより、チェーン巻取り装置を連結手段で連結すると共に、磁力によって壁体の表面に固定することもできる。
第1の発明に係るチェーン巻取り装置において、前記逆転防止機能付き減速機は、ウォーム減速機であることが好ましい。
ウォーム減速機は、駆動軸(ウォーム軸)の溝とウォームホイールを螺合させて駆動軸の回転を減速し、ウォームホイールに連結された出力軸から出力するものである。このウォーム減速機は、駆動軸(ウォーム軸)の溝の進み角を小さくするだけで、出力軸(ウォームホイール)側から駆動軸側へ回転が伝達しないセルフロック機能(逆転防止機能)を発揮することができる。これにより、重量物の重さでチェーンが引っ張られても、スプロケットが環装された出力軸が回転することがなく、停止位置を保持することができ、作業性、安全性に優れ、量産性にも優れる。
ここで、ウォーム減速機が一段ウォーム減速機の場合、駆動軸と出力軸が直交するので、壁体に対して駆動軸を直交させて手前側に配置することができ、外部駆動手段が壁体と干渉することがなく、駆動軸への着脱も容易で、取り扱い性に優れる。
前記目的に沿う第2の発明に係る重量物設置方法は、第1の発明に係るチェーン巻取り装置を用いた重量物設置方法であって、重量物を前記壁体の一方の面から隙間を有して吊り下げ、一端側が前記重量物に接続されたチェーンの他端側を前記壁体の前記貫通孔から前記壁体の他方の面側に引き出して前記チェーン巻取り装置の前記開口部から前記スプロケットに掛け渡し、前記筐体の前記当接面を前記壁体の他方の面に当接させて前記逆転防止機能付き減速機の前記駆動軸に前記外部駆動手段を連結し、該外部駆動手段で前記逆転防止機能付き減速機を駆動して前記出力軸を正逆回転させることにより、前記スプロケットに掛け渡された前記チェーンの巻取り及び巻戻しを行い、前記壁体の一方の面に前記重量物の設置面を面合させて固定する。
チェーン巻取り装置の筐体の当接面を壁体の他方の面に当接させることにより、出力軸を壁体に平行に保ちながら、壁体の貫通孔の位置に簡単に位置合わせすることができる。
また、既存の外部駆動手段を利用して簡単に逆転防止機能付き減速機を駆動し、スプロケットが環装された出力軸を正逆回転させて、スプロケットに掛け渡されたチェーンを必要量だけ巻取ったり、巻戻したりすることができる。従って、重量物の移動量や傾きを簡単に制御して、壁体の一方の面に重量物の設置面を面合させて固定することができ、施工性、作業効率性に優れる。
第1の発明に係るチェーン巻取り装置及び第2の発明に係る重量物設置方法によれば、チェーンの着脱作業性に優れ、エア駆動式や電動式のインパクトレンチ等の汎用の外部駆動手段を利用して簡単にチェーンの巻取り、巻戻しを行うことができ、作業者の作業負担を軽減できる。更に、チェーンの巻取り量や巻戻し量を微調整することが可能で、作業効率を向上させることができる。従って、重量物を簡単かつ確実に壁体に引き寄せて短時間で設置作業を行うことができる
本発明の一実施の形態に係るチェーン巻取り装置の平面図である。 同チェーン巻取り装置の正面図である。 同チェーン巻取り装置の背面図である。 同チェーン巻取り装置の使用状態の断面図である。 (A)、(B)、(C)は、同チェーン巻取り装置を用いた重量物設置方法の説明図である。 (A)、(B)は、同チェーン巻取り装置の固定状態の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1〜図5に示すように、本発明の一実施の形態に係るチェーン巻取り装置10は、壁体の一例である高炉11の鉄皮12に固定支持され、鉄皮12の内壁面(一方の面)13から隙間を有して吊り下げられる重量物の一例であるステーブクーラ14を、ステーブクーラ14に接続され鉄皮12に設けられた貫通孔15を通して鉄皮12の外壁面(他方の面)16側から引き出されるチェーン17を巻取ることによって、鉄皮12の内壁面13に引き寄せるものである。
以下、チェーン巻取り装置10の詳細について説明する。
図1〜図3に示すように、チェーン巻取り装置10は、外部駆動手段(図示せず)によって回転駆動可能な駆動軸18を備え、駆動軸18の回転を減速して出力軸19から出力する逆転防止機能(セルフロック機能)付き減速機の一例であるウォーム減速機20を有しており、出力軸19にはスプロケット21が環装されている。このスプロケット21の幅方向中央部には円周方向の全周に沿ってチェーン係合溝22が形成され、チェーン係合溝22の両側部には、所定のピッチでチェーン係合突起23が径方向に突出して形成されている。
これにより、図4に示すように、チェーン17として、長円状の複数のチェーン環24が縦横交互に連結されたリンクチェーンを使用した際に、縦向きのチェーン環24をチェーン係合溝22に係合させながら、横向きのチェーン環24の長手方向の端部をチェーン係合突起23に係合させることができ、スプロケット21に掛け渡されるチェーン17をスプロケット21の外周に保持して、チェーン17の巻取り、巻戻しを確実に行うことができる。
ウォーム減速機20の駆動軸18は、その入力端部に着脱自在に連結される正逆回転可能なエア駆動式や電動式のインパクトレンチ等の外部駆動手段(図示せず)によって回転駆動される。ウォーム減速機20は出力軸19側から駆動軸18側へ回転が伝達しない逆転防止機能(セルフロック機能)を有しているので、外部駆動手段を停止した状態や駆動軸18から外部駆動手段を取り外した状態でも、出力軸19の回転を防止してスプロケット21を固定することができ、スプロケット21に掛け渡されたチェーン17を所望の巻取り位置で保持することができる。また、ウォーム減速機20の駆動軸18の入力端部がチェーン巻取り装置10の手前側(鉄皮12への取付け側とは反対側)に位置することにより、外部駆動手段の着脱作業性、操作性に優れる。
スプロケット21は、チェーン17の巻取り、巻戻しを行う際に、作業者がスプロケット21やチェーン17に触れることなく、安全に作業が行えるように、筐体25の内側に配置されている。なお、チェーン巻取り装置10を使用する際に、その背面側を鉄皮12の表面(外壁面16)に当接させることができるように、筐体25に平坦状の当接面26が形成されている。これにより、出力軸19を鉄皮12に平行に保つことができ、チェーン17の負荷を低減して、チェーン17の巻取り及び巻戻しをスムーズに行うことができる。
また、筐体25には、上面から正面側にかけて開口部27が形成されると共に、筐体25の内部と連通し、当接面26から筐体25の外方に突出する挿通部28が形成されている。さらに、この挿通部28の上面側には全長にわたってチェーン導入用開口部29が形成されているので、チェーン17をスプロケット21に掛け渡す際やスプロケット21から取り外す際に、筐体25や挿通部28が邪魔になることがなく、チェーン17の上げ下げだけで簡単に脱着を行うことができる。特に、開口部27が筐体25の上面から正面側にかけて連続的に形成されていることにより、チェーン17をスプロケット21の上方から正面側に巻き付けるようにして簡単に掛け渡すことができる。また、チェーン17をスプロケット21の正面側から上方に向かって巻き取るようにして、簡単に取り外すことができ、チェーン17の着脱作業性を向上させることができる。
なお、開口部27及びチェーン導入用開口部29の幅は、少なくともチェーン17が通過できるだけの幅があればよい。また、開口部27は筐体25の少なくとも上部に形成されていればよく、チェーン導入用開口部29は形成しなくてもよい。
スプロケット21にチェーン17を掛け渡した後は、図4に示すように、筐体25に筐体カバー30を取り付け、開口部27を覆うことができる。このとき、筐体25の要所に設けたカバー押さえ31を筐体カバー30の上面部や正面部と係合させることにより、筐体カバー30を簡単に保持することができ、スプロケット21に掛け渡したチェーン17が、巻取りや巻戻しの作業中に跳ね上がってスプロケット21から外れることを防止することができる。本実施の形態の場合、チェーン巻取り装置10を正面から見て(図2)、筐体カバー30をチェーン巻取り装置10の右外方から左側にスライドさせるようにして、筐体25に取り付けることができる。また、筐体カバー30の上面に設けられた把手部32により、筐体カバー30の着脱作業を容易に行うことができるほか、チェーン巻取り装置10を持ち上げたり、持ち運んだりすることもできる。なお、筐体カバー30の固定方法は適宜、選択することができ、例えば、螺子止めやピン嵌合等の方法で筐体25に固定してもよい。
なお、図1、図2、及び図4に示すように、筐体25の底板部33の正面側には、切り欠き34が形成されており、スプロケット21で巻取られて垂れ下がるチェーン17を下方に通過させることができる。また、切り欠き34の奥側の縁には、図2、及び図4に示すように、底板部33の上面側に仕切り片35が立設されており、垂れ下がったチェーン17が筐体25の内部に巻込まれることを防止している。
本実施の形態では、仕切り片35を底板部33に螺子止めで固定したが、底板部33及び仕切り片35の材質に応じて、溶接や接着で固定してもよいし、底板部33と一体に形成してもよい。例えば、底板部33がステンレス等の金属で形成されている場合は、切り欠き34を形成する際に、底板部33の一部を切り起こして切り欠き34と仕切り片35を同時に形成することもできる。
以上のように構成されたチェーン巻取り装置10を用いた重量物設置方法の作業手順を説明する。
ここでは、図5に示すように、高炉11において、鉄皮12の内壁面13から隙間を有して吊り下げられたステーブクーラ14を鉄皮12の外壁面16に取付けられたチェーン巻取り装置10によって引き寄せ、鉄皮12の内壁面13に設置する方法について説明する。
図5(A)において、ステーブクーラ14の上端側には吊環36が取り付けられており、図示しない大型クレーンやホイスト等の吊ワイヤーロープ37に連結され、高炉11の上方から吊り下げられる。
鉄皮12には複数の貫通孔15が縦横に形成されており、ステーブクーラ14の設置面38(鉄皮12の内壁面13側の表面)には、各貫通孔15の位置に対応させてチェーン17の一端側が接続されており、チェーン17の他端側には、環体40が取り付けられている。先端にフックを備えた棒状部材(図示せず)を鉄皮12の外壁面16側から各貫通孔15に挿通し、フックを環体40に引っ掛けて引っ張ることにより、ステーブクーラ14から垂れ下がっている状態の各チェーン17の他端側を対応する貫通孔15を通して外壁面16側に引き出すことができる。
次に、チェーン巻取り装置10の設置を行う。
各貫通孔15から外壁面16側に引き出したチェーン17の他端側をそれぞれチェーン巻取り装置10のチェーン導入用開口部29から挿通部28に通し、筐体25の開口部27からスプロケット21に巻き付けるようにして掛け渡す。
その後、図4に示すように、各チェーン巻取り装置10の挿通部28を鉄皮12の貫通孔15に挿通し、筐体25の当接面26を鉄皮12の内壁面16に当接させてチェーン巻取り装置10を固定する。なお、筐体25への筐体カバー30の取付けは、チェーン17をスプロケット21に掛け渡した後、挿通部28を貫通孔15に挿通する前でも後でもよい。
次に、各チェーン巻取り装置10につき、ウォーム減速機20の駆動軸18に正逆回転可能なエア駆動式や電動式のインパクトレンチ等の外部駆動手段(図示せず)を連結し、駆動軸18を正逆回転させることにより、駆動軸18の回転は減速して出力軸19から出力され、出力軸19のスプロケット21に掛け渡されたチェーン17の巻取り及び巻戻しが行われる。各チェーン巻取り装置10において、チェーン17の巻取り及び巻戻しの量を調整し、図5(B)に示すように、ステーブクーラ14の設置面38が鉄皮12の内壁面13と略平行になるように角度調整する。
その後、図5(C)に示すように、各チェーン巻取り装置10で、さらにチェーン17を巻取ってステーブクーラ14を鉄皮12に引き寄せ、内壁面13にステーブクーラ14の設置面38を面合させる。
そして、鉄皮12の要所に設けられた複数の固定孔(図示せず)からボルトを挿通し、予めステーブクーラ14の設置面38に埋設されたナット(図示せず)に締結すると共に、チェーン巻取り装置10を取り外し、ステーブクーラ14の設置を完了する。
なお、鉄皮12の外壁面16側に縦横に並べて設置される複数のチェーン巻取り装置10は、図6(A)、(B)に示すように、隣接するチェーン巻取り装置10同士を連結部材41で連結することにより、チェーン巻取り装置10の鉄皮12の表面内での回転を効果的に防止できる。チェーン巻取り装置10と連結部材41は螺子止めやその他の着脱自在な固定手段で固定することができ、連結部材41の取付け位置も適宜、選択することができる。また、本実施の形態のように、壁体が鉄皮12のような強磁性体の場合は、連結部材41を用いる代わりに、各チェーン巻取り装置10にマグネットチャックを設け、磁力によって固定してもよいし、連結部材41とマグネットチャックを併用してもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、壁体の貫通孔に挿通する挿通部を省略してもよい。その場合、当接面の上端側にも開口部を形成することにより、チェーンを当接面に干渉させることなく、スプロケットに掛け渡すことができる。このとき、当接面の幅全体を開口させてもよいし、スプロケットの位置に合わせて一部のみを切り欠いて開口させてもよい。或いは当接面にチェーンを通すためのチェーン挿通孔を設け、貫通孔から取り出したチェーンをチェーン挿通孔に通してからスプロケットに掛け渡すことも可能である。
筐体カバーに設ける把手部の形状や配置は、適宜、選択することができ、例えば、筐体カバーの側部に設けてもよい。また、把手部を省略することやウォーム減速機の上部に設けることもできる。
なお、チェーンとして、ステンレス製のリンクチェーンが好適に用いられるが、重量物に対して必要な牽引力を有していればよく、その材質やチェーン環の長さ、幅、太さ等は、重量物の大きさや重さに応じて、適宜、選択できる。
さらに、本実施の形態では、ウォーム減速機の駆動軸の入力端部をチェーン巻取り装置の手前(正面)側に配置したが、入力端部の位置はチェーン巻取り装置の側部でもよく、その場合は二段ウォーム減速機を用いることができる。
10:チェーン巻取り装置、11:高炉、12:鉄皮(壁体)、13:内壁面(一方の面)、14:ステーブクーラ(重量物)、15:貫通孔、16:外壁面(他方の面)、17:チェーン、18:駆動軸、19:出力軸、20:ウォーム減速機(逆転防止機能付き減速機)、21:スプロケット、22:チェーン係合溝、23:チェーン係合突起、24:チェーン環、25:筐体、26:当接面、27:開口部、28:挿通部、29:チェーン導入用開口部、30:筐体カバー、31:カバー押さえ、32:把手部、33:底板部、34:切り欠き、35:仕切り片、36:吊環、37:吊ワイヤーロープ、38:設置面、40:環体、41:連結部材

Claims (6)

  1. 壁体に固定支持され、前記壁体の一方の面から隙間を有して吊り下げられる重量物を、該重量物に接続され前記壁体に設けられた貫通孔を通して前記壁体の他方の面側から引き出されるチェーンを巻取ることによって、前記壁体の一方の面に引き寄せるチェーン巻取り装置において、
    外部駆動手段によって回転駆動可能な駆動軸を備え、該駆動軸の回転を減速して出力軸から出力する逆転防止機能付き減速機と、
    前記逆転防止機能付き減速機の出力軸に環装されたスプロケットと、
    前記スプロケットを内側に備え前記壁体の他方の面に当接し、前記出力軸を前記壁体に平行に保つ当接面を備え、少なくとも上部に開口部が形成された筐体とを有し、
    該筐体は、該筐体の内部と連通し、前記当接面から突出して形成され、使用時に、前記壁体の前記貫通孔に挿通される挿通部を有し、該挿通部の上面側の全長にわたってチェーン導入用開口部が形成され、
    前記壁体の一方の面から前記貫通孔に挿入される前記チェーンは前記スプロケットに案内され、前記スプロケットに掛け渡されることを特徴とするチェーン巻取り装置。
  2. 請求項記載のチェーン巻取り装置において、前記筐体の開口部には筐体カバーが着脱自在に取り付けられることを特徴とするチェーン巻取り装置。
  3. 請求項1又は2記載のチェーン巻取り装置において、前記スプロケットは、幅方向中央部に円周方向に沿って形成されたチェーン係合溝と、該チェーン係合溝の両側部に径方向に突出して形成されたチェーン係合突起とを有することを特徴とするチェーン巻取り装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のチェーン巻取り装置において、該チェーン巻取り装置は、前記壁体の他方の面に複数個並べて設置され、該チェーン巻取り装置同士が、連結手段で連結されることを特徴とするチェーン巻取り装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のチェーン巻取り装置において、前記逆転防止機能付き減速機は、ウォーム減速機であることを特徴とするチェーン巻取り装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のチェーン巻取り装置を用いた重量物設置方法において、重量物を前記壁体の一方の面から隙間を有して吊り下げ、一端側が前記重量物に接続されたチェーンの他端側を前記壁体の前記貫通孔から前記壁体の他方の面側に引き出して前記チェーン巻取り装置の前記開口部から前記スプロケットに掛け渡し、前記筐体の前記当接面を前記壁体の他方の面に当接させて前記逆転防止機能付き減速機の前記駆動軸に前記外部駆動手段を連結し、該外部駆動手段で前記逆転防止機能付き減速機を駆動して前記出力軸を正逆回転させることにより、前記スプロケットに掛け渡された前記チェーンの巻取り及び巻戻しを行い、前記壁体の一方の面に前記重量物の設置面を面合させて固定することを特徴とする重量物設置方法。
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