JP6916473B2 - モールド用離型剤 - Google Patents
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Description
下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するモールド用離型剤。
(A):下記式(1)で表される基及び下記式(2a)又は式(2b)で表される基を含む線状又は鎖状の分子鎖の全ての末端に、ウレタン結合を介して、下記式(3)で表される基を含む重合性基を有する、多官能(メタ)アクリレート化合物
(B):前記(A)成分の質量に基づいて0.05phr乃至15phrの光重合開始剤
(C):溶媒
第2観点として、前記qが、5乃至12の整数である、第1観点に記載のモールド用離型剤。
第3観点として、前記式(2a)で表される基がポリ(オキシエチレン)基である、第1観点又は第2観点に記載のモールド用離型剤。
第4観点として、前記重合性基が前記式(3)で表される基を少なくとも2つ含む、第1観点乃至第3観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤。
第5観点として、前記式(1)で表される基が、オキシパーフルオロメチレン基及びオキシパーフルオロエチレン基の双方を有する基である、第1観点乃至第4観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤。
第6観点として、前記モールド用離型剤の総質量100質量%に対し、前記(A)成分の割合が0.05質量%乃至10質量%である、第1観点乃至第5観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤。
第7観点として、(D)成分としてさらに光増感剤を含有する、第1観点乃至第6観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤。
第8観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤から形成された被膜を備えた、離型処理された表面を有するモールド。
第9観点として、前記モールドは金属製モールド、シリコン製モールド、アルミナ製モールド、石英製モールド及び樹脂製モールドからなる群から選択される、第8観点に記載の離型処理された表面を有するモールド。
第10観点として、第1観点乃至第7観点のいずれか一に記載のモールド用離型剤を樹脂製モールド上に塗布する工程、及び前記樹脂製モールド上に塗布されたモールド用離型剤をベークし、露光して前記樹脂製モールドの表面に被膜を形成する工程を有する、離型処理された樹脂製モールドの作製方法。
第11観点として、第8観点又は第9観点に記載の離型処理された表面を有するモールドを光硬化性樹脂に圧着する工程、前記光硬化性樹脂を該モールドに圧着させたまま光硬化する工程、及び前記光硬化する工程の後、得られた光硬化物を前記離型処理された表面を有するモールドから離型する工程を有する、パターンが転写された最大膜厚が1.5mmの硬化膜の作製方法。
第12観点として、前記離型処理された表面の二乗平均粗さが1nm未満である、第8観点又は第9観点に記載の離型処理された表面を有するモールド。
特に樹脂製モールドに本発明のモールド用離型剤を適用する場合、該樹脂製モールドの表面と前記モールド用離型剤から形成される被膜とがインターミキシング(一体化)するか、又は該樹脂製モールドの表面に存在する重合性基と該被膜とが反応することができるため、該被膜が該樹脂製モールドから剥がれにくいものとなる。また、石英製モールド、アルミナ(Al2O3)製モールド、シリコン(Si)製モールド及び金属製モールドに本発明のモールド用離型剤を適用する場合、好ましくはこれらのモールドの表面をシランカップリング剤で処理した後、その表面に本発明のモールド用離型剤を適用することで、前記被膜がこれらのモールドから剥がれにくいものとなる。
(A)成分の多官能(メタ)アクリレート化合物は、前記式(1)で表される基及び前記式(2a)又は式(2b)で表される基を含む線状又は鎖状の分子鎖の全ての末端に、ウレタン結合を介して、(メタ)アクリロイルオキシ基を含む重合性基を有する。なお、本発明において(メタ)アクリレート化合物とは、アクリレート化合物とメタクリレート化合物の両方を意味する。また例えば(メタ)アクロイルオキシ基は、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の双方を意味する。
ここで、上記多官能(メタ)アクリレート化合物は、単官能(メタ)アクリレート化合物を除く、2官能以上のアクリレート化合物又はメタクリレート化合物である。そして、上記ウレタン結合とは、−NH−C(=O)−O−で表される構造をいう。上記多官能(メタ)アクリレート化合物は、1分子中に、ウレタン結合を少なくとも2つ、及び(メタ)アクリロイルオキシ基を含む重合性基を少なくとも2つ有する。
なお前記式(1)で表される基はポリ(オキシパーフルオロアルキレン)基と称することがあり、前記式(2a)で表される基はポリ(オキシアルキレン)基と称することがある。上記(メタ)アクリロイルオキシ基は、前記式(3)で表される基である。
前記式(2b)で表される基の中でも、1,2,3−プロパントリイル基の1位(又は3位)に1つの酸素原子が連結した基であることが好ましい。
上記線状又は鎖状の分子鎖において、式(1)で表される基と式(2a)又は式(2b)で表される基の結合順序は特に限定されず、また各基の数は特に限定されない。
また、上記線状又は鎖状の分子鎖において、式(1)で表される基と式(2a)又は式(2b)で表される基は単結合で結合(直接結合)されていてもよいし、炭素原子数1乃至3のアルキレン基、炭素原子数1乃至3のパーフルオロアルキレン基、或いはそれらの組み合わせ等の構造(連結基)を介して結合されていてもよい。
(B)成分である光重合開始剤は、光硬化時に使用する光源に吸収をもつものであれば、特に限定されるものではない。該光重合開始剤として、例えば、tert−ブチルペルオキシ−iso−ブチレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルジオキシ)ヘキサン、1,4−ビス[α−(tert−ブチルジオキシ)−iso−プロポキシ]ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルジオキシ)ヘキセンヒドロペルオキシド、α−(iso−プロピルフェニル)−iso−プロピルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルジオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルジオキシ)バレレート、シクロヘキサノンペルオキシド、2,2’,5,5’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ビス(tert−ブチルペルオキシカルボニル)−4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−tert−ブチルジペルオキシイソフタレート等の有機過酸化物;9,10−アントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチル、ベンゾインエチルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン誘導体;2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル}−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン等のアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系化合物;2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン等のオキシムエステル系化合物が挙げられる。
(C)成分である溶媒は、前記(A)成分及び(B)成分の粘度調節の役割を果たし、該(A)成分及び(B)成分の粘度を調節することができるものであれば、特に限定されるものではない。また、前述の(A)成分の製造時において反応系に使用した溶媒をそのまま(C)成分の溶媒として用いることもできる。
本発明のモールド用離型剤は、必要に応じて光増感剤を(D)成分として含有することができる。該光増感剤としては、例えば、チオキサンテン系、チオキサントン系、キサンテン系、ケトン系、チオピリリウム塩系、ベーススチリル系、メロシアニン系、3−置換クマリン系、3,4−置換クマリン系、シアニン系、アクリジン系、チアジン系、フェノチアジン系、アントラセン系、コロネン系、ベンズアントラセン系、ペリレン系、ケトクマリン系、クマリン系、ボレート系が挙げられる。上記光増感剤は、市販品として入手が可能であり、その具体例としては、アントラキュアー(登録商標)UVS−581、同UVS−1331(以上、川崎化成工業(株)製)、KAYACURE(登録商標)DETX−S(日本化薬(株)製)が挙げられる。この光増感剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記光増感剤を用いることによって、UV領域の吸収波長を調整することもできる。本発明のモールド用離型剤が(D)成分を含有する場合、その含有割合は、上記(A)成分の質量に基づいて、例えば0.01phr乃至10phrであり、好ましくは0.05phr乃至5phrである。
本発明のモールド用離型剤は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて界面活性剤、連鎖移動剤を含有することができる。
本発明のモールド用離型剤の調製方法は、特に限定されないが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、並びに任意で(D)成分及び上記その他添加剤を混合し、均一な状態となっていればよい。また、(A)成分乃至(C)成分、並びに所望により(D)成分及び上記その他添加剤を混合する際の順序は、均一なモールド用離型剤が得られるなら、特に限定されない。例えば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を所定の割合で混合し、均一なモールド用離型剤を調製する方法が挙げられる。さらに、この調製方法の適当な段階において、必要に応じて、(D)成分及び上記その他の添加剤を更に添加して混合する方法が挙げられる。
なお本発明のモールド用離型剤において、その粘度は、モールドに適用(塗布)するのに適する粘度であれば特に限定されない。例えば、0.5mPa・sから100mPa・sの範囲の粘度に調整し用いることができる。
本発明のモールド用離型剤は、これをモールドの表面へ塗布し、露光により光硬化させることで、該モールドの表面に被膜を作製することができる。該被膜が作製されたモールドは、離型処理された表面を有する。そして本発明は、前記モールド用離型剤から形成された被膜を備えた、離型処理された表面を有するモールドも対象とする。
前記塗布方法としては、公知又は周知の方法、例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法を挙げることができる。
上記シランカップリング剤としては特に限定されないが、例えば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、メタクリロキシオクチルトリエトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、オクテニルトリエトキシシランを挙げることができる。
本発明において“表面粗さ”とは、原子間力顕微鏡(AFM)によって測定された二乗平均粗さ:RMS(Root Mean Square:平均線から測定曲線までの偏差の二乗を平均した値の平方根)を表す。
好ましくは、表面粗さ(二乗平均粗さ:RMS)は0.8nm以下、例えば0.6nm以下とすることができる。表面粗さ(二乗平均粗さ:RMS)は小さいほどよいが、その下限値を設定するのであればRMS>0nmである。
本発明は、前記離型処理された表面を有するモールドを用いる光インプリントによるパターン転写膜の作製法も対象とする。
すなわち、前記離型処理された表面を有するモールドを光硬化性樹脂に圧着する工程、前記光硬化性樹脂を該モールドに圧着させたまま光硬化する工程、及び前記光硬化する工程の後、得られた光硬化物を前記離型処理された表面を有するモールドから離型する工程を有する、パターンが転写された最大膜厚が1.5mmの硬化膜の作製方法も、本発明の対象である。
上記の光硬化性樹脂や光硬化に用いる光源、光インプリントを行う装置は特に限定されず、従来の光インプリント法において使用されている樹脂や光源、装置を使用することができる。
上記方法において得られるパターンが転写された膜において、その最大膜厚は1.5mmであることが好ましく、またパターンサイズはナノメートルオーダー、マイクロメートルオーダー、及びミリメートルオーダーのいずれであってもよい。
装置:(株)島津製作所 製 GPCシステム
GPCカラム:Shodex(登録商標)GPC KF−804L及びGPC KF−803L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1mL/分
標準試料:ポリスチレン
(2)原子間力顕微鏡(AFM)
装置:デジタルインスツルメンツ社製 ナノスコープIV型 ディメンション3100
PFPE1:ポリ(オキシエチレン)基(該基の数8乃至9)を介して両末端にヒドロキシ基を有するパーフルオロポリエーテル[ソルベイスペシャルティポリマーズ社製 Fluorolink(登録商標)5147X]
PFPE2:両末端それぞれに、前記式(2b)で表される基を介してヒドロキシ基を2つずつ有するパーフルオロポリエーテル[ソルベイスペシャルティポリマーズ社製 Fomblin(登録商標)T4]
BEI:1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート[昭和電工(株)製 カレンズ(登録商標)BEI]
DBTDL:ジラウリン酸ジブチル錫[東京化成工業(株)製]
DOTDD:ジオクチル錫ジネオデカノエート[日東化成(株)製 ネオスタン(登録商標)U−830]
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
MEK:メチルエチルケトン
MIBK:メチルイソブチルケトン
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
ナスフラスコに、PFPE1 10.5g(5mmol)、BEI 2.39g(10.0mmol)、DBTDL 0.129g及びMEK 12.9gを仕込んだ。上記ナスフラスコ内の混合物を、スターラーチップを用いて室温(およそ23℃)で24時間撹拌し、反応物を得た。この反応物へPGMEAを30.37g加え、エバポレーターにてMEKを留去し、(A)成分である多官能アクリレート化合物SM1を含むPGMEA溶液を固形分30質量%で得た。得られたSM1のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3,400、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は1.1であった。
ナスフラスコに、PFPE1 10.5g(5mmol)、BEI 2.39g(10.0mmol)、DOTDD 0.0644g及びPGMEA12.9gを仕込んだ。上記ナスフラスコ内の混合物を、スターラーチップを用いて室温(およそ23℃)で48時間撹拌し、反応物を得た。この反応物へPGMEAを38.9g加え、(A)成分である多官能アクリレート化合物SM2を含むPGMEA溶液を固形分20質量%で得た。得られたSM2のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3,410、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は1.1であった。
PGMEA61.2gを三つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にて100℃に加熱した。そこへメタクリル酸2−(パーフルオロへキシル)エチル30.00g、シクロへキシルマレイミド16.59g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル9.03g及びAIBN5.56gをPGMEA183.6gに溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、100℃で24時間撹拌し、反応溶液を得た。この反応溶液を室温まで冷却した後、DBTDL0.44g、ヒドロキノン0.01g及び2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート9.79gを加えて60℃に加熱し、24時間撹拌した。その後、反応溶液を室温まで冷却し、(A)成分に該当しない下記式(4)で表される共重合体CHM−Aを含むPGMEA溶液を固形分22.6質量%で得た。得られたCHM−AのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは21,000、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は2.1であった。
ナスフラスコに、PFPE2 11.45g(5mmol)、BEI 4.79g(20.0mmol)、DOTDD 0.162g及びMEK 16.24gを仕込んだ。上記ナスフラスコ内の混合物を、窒素雰囲気下にてスターラーチップを用いて室温(およそ23℃)で72時間撹拌し、反応物を得た。この反応物へPGMEAを64.96g加え、エバポレーターにてMEKを留去し、(A)成分である多官能アクリレート化合物SM3を含むPGMEA溶液を固形分20質量%で得た。得られたSM3のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2,750、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は1.1であった。
ナスフラスコに、PFPE2 11.45g(5mmol)、BEI 4.79g(20.0mmol)、DOTDD 0.162g及びPGMEA 16.24gを仕込んだ。上記ナスフラスコ内の混合物を、窒素雰囲気下にてスターラーチップを用いて室温(およそ23℃)で72時間撹拌し、反応物を得た。この反応物へPGMEAを48.72g加え、(A)成分である多官能アクリレート化合物SM4を含むPGMEA溶液を固形分20質量%で得た。得られたSM4のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2,760、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は1.1であった。
(A)成分として合成例1で得られたSM1を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE(登録商標)127(BASFジャパン(株)製、2−ヒドロキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル}−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン)(以下、本明細書では「IRGACURE127」と略称する。)を0.0060g、及び(C)成分としてPGMEAを7.67g混合し、モールド用離型剤IP−Aを調製した。
(A)成分として合成例2で得られたSM2を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE127を0.0040g、及び(C)成分としてPGMEAを4.80g混合し、モールド用離型剤IP−Bを調製した。
(A)成分として合成例2で得られたSM2を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE(登録商標)819(BASFジャパン(株)製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド)(以下、本明細書では「IRGACURE819」と略称する。)を0.0040g、(C)成分としてPGMEAを4.81g、及び(D)成分としてアントラキュアー(登録商標)UVS−581(川崎化成工業(株)製)(以下、本明細書では「UVS−581」と略称する。)を0.0002g混合し、モールド用離型剤IP−Cを調製した。
(A)成分として合成例2で得られたSM2を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE819を0.0040g、(C)成分としてPGMEAを4.810g、及び(D)成分としてKAYACURE(登録商標)DETX−S(日本化薬(株)製)(以下、本明細書では「DETX−S」と略称する。)を0.0002g混合し、モールド用離型剤IP−Dを調製した。
(A)成分として合成例2で得られたSM2を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE(登録商標)OXE−01(BASFジャパン(株)製、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン)を0.0040g、(C)成分としてPGMEAを4.81g、及び(D)成分としてUVS−581を0.0002g混合し、モールド用離型剤IP−Eを調製した。
(A)成分として合成例1で得られたSM1を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE 127を0.00030g、及び(C)成分としてPGMEAを7.58g混合し、モールド用離型剤IP−Fを調製した。
(A)成分として合成例1で得られたSM1を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE 127を0.030g、及び(C)成分としてPGMEAを8.40g混合し、モールド用離型剤IP−Gを調製した。
(A)成分として合成例4で得られたSM3を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE 127を0.0040g、及び(C)成分としてPGMEAを4.82g混合し、モールド用離型剤IP−Hを調製した。
(A)成分として合成例5で得られたSM4を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE 127を0.0040g、及び(C)成分としてPGMEAを4.82g混合し、モールド用離型剤IP−Iを調製した。
(A)成分として合成例4で得られたSM3を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE819を0.0040g、(C)成分としてPGMEAを4.83g、及び(D)成分としてDETX−Sを0.0002g混合し、モールド用離型剤IP−Jを調製した。
(A)成分として合成例5で得られたSM4を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE819を0.0040g、(C)成分としてPGMEAを4.83g、及び(D)成分としてDETX−Sを0.0002g混合し、モールド用離型剤IP−Kを調製した。
Fluorolink(登録商標)MD700(ソルベイスペシャルティポリマーズ社製)(以下、本明細書では「MD700」と略称する。)を0.40g、(B)成分としてIRGACURE127を0.0042g、及び(C)成分としてPGMEAを5.66g混合し、モールド用離型剤IP−aを調製した。
本比較例及び後述する比較例2で使用するMD700は、両末端ウレタンメタクリレート変性したパーフルオロポリエーテル(2官能メタクリレート化合物)であるが、前記式(2a)又は式(2b)で表される基を含まないため(A)成分に該当しない。したがって、本比較例のモールド用離型剤は、(A)成分を含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
MD700を0.40g、(B)成分としてIRGACURE819を0.0042g、(D)成分としてUVS−581を0.0002g、及び(C)成分としてPGMEAを5.66g混合し、モールド用離型剤IP−bを調製した。
本比較例のモールド用離型剤は、上述の通り、(A)成分を含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
1,6−ビス(アクリロイルオキシ)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン(東京化成工業(株)製)を0.21g、(B)成分としてIRGACURE127を0.0042g、及び(C)成分としてPGMEAを5.91g混合し、モールド用離型剤IP−cを調製した。
本比較例で使用する上記1,6−ビス(アクリロイルオキシ)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサンは、フルオロアルキル基を有する2官能のメタアクリレート化合物であるが、前記式(1)で表される基及び前記式(2a)又は式(2b)で表される基を含まず、またウレタン結合も含んでおらず、(A)成分に該当しない。
したがって、本比較例のモールド用離型剤は、(A)成分を含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
合成例3で得られたCHM−Aを含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE127を0.0045g、及び(C)成分としてPGMEAを5.55g混合し、モールド用離型剤IP−dを調製した。
本比較例で使用する上記CHM−Aは、前述の通り式(4)で表される共重合体であり(A)成分に該当せず、本比較例のモールド用離型剤は、(A)成分を含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
PFPE1を0.21g及び(C)成分としてPGMEAを5.79g混合し、モールド用離型剤IP−eを調製した。
本比較例で使用するPFPE1は、前述の通りポリ(オキシエチレン)基を介して両末端にヒドロキシ基を有するパーフルオロポリエーテルであり、該化合物の両末端においてウレタン結合を介して結合した重合性基を有しておらず、(A)成分に該当しない。
すなわち本比較例のモールド用離型剤は、(A)成分に加え、(B)成分をも含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
Novec(登録商標)1720(スリーエムジャパン(株)製)を用意し、これをモールド用離型剤IP−fとした。
本比較例で使用するNovec 1720は、光インプリントに使用するモールド用離型剤などにも使用される従来既知のフッ素系化合物であり、パーフロオロエーテル基含有シラン化合物である。
すなわち本比較例のモールド用離型剤は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含まない点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
(A)成分として合成例1で得られたSM1を含むPGMEA溶液1.00g、(B)成分としてIRGACURE127を0.06g、及び(C)成分としてPGMEAを9.15g混合し、モールド用離型剤IP−gを調製した。
すなわち本比較例のモールド用離型剤は、(B)成分の含有割合が、(A)成分の質量に基づいて0.05phr乃至15phrの上限値を超えている点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
(A)成分として合成例1で得られたSM1を含むPGMEA溶液10.00g、(B)成分としてIRGACURE127を0.00030g、及び(C)成分としてPGMEAを75.12g混合し、モールド用離型剤IP−hを調製した。
すなわち本比較例のモールド用離型剤は、(B)成分の含有割合が、(A)成分の質量に基づいて0.05phr乃至15phrの下限値未満である点で、本発明の実施例のモールド用離型剤と異なる。
NKエステル A−DOG(以下、本明細書では「A−DOG」と略称する。)(新中村化学工業(株)製)を5g及びUM−90(1/3)DA(宇部興産(株)製)を5g混合し、その混合物にIRGACURE(登録商標)184(BASFジャパン(株)製)を0.2g(A−DOG及びUM−90(1/3)DAの総質量に対して2phr)、チオカルコール(登録商標)20(花王(株)製)を0.05g(A−DOG及びUM−90(1/3)DAの総質量に対して0.5phr)加え、インプリント材料PNI−Aを調製した。
直径9.5mm、最大高さ0.25mmの凸レンズ形状を有する樹脂製モールド上へ、実施例1乃至実施例11、並びに比較例1乃至比較例4、比較例7及び比較例8で得られたモールド用離型剤IP−A、IP−B、IP−C、IP−D、IP−E、IP−F、IP−G、IP−H、IP−I、IP−J、IP−K、IP−a、IP−b、IP−c、IP−d、IP−g、IP−hをそれぞれスピンコーターで製膜し、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークした。その後、窒素雰囲気下にてバッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)(アイグラフィックス(株)製)を用いて40mW/cm2で125秒間UV露光し、離型処理された樹脂製モールドを作製した。
なお本例並びに以降の例において、樹脂製モールドとして、(メタ)アクリロイルオキシ基を1分子中に少なくとも2つ有する化合物を含有する樹脂組成物を光硬化させて得られる樹脂製モールドを用いた。
直径9.5mm、最大高さ0.25mmの凸レンズ形状を有する樹脂製モールド上へ、実施例3乃至実施例5、実施例10及び実施例11で得られたモールド用離型剤IP−C、IP−D、IP−E、IP−J、IP−Kをそれぞれスピンコーターで製膜し、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークした。その後、窒素雰囲気下にてバッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)(アイグラフィックス(株)製)を用いて、i線透過フィルターを通し、40mW/cm2で125秒間UV露光し、離型処理された樹脂製モールドを作製した。
直径9.5mm、最大高さ0.25mmの凸レンズ形状を有する樹脂製モールド上へ、比較例5及び比較例6で得られたモールド用離型剤IP−e、IP−fをそれぞれスピンコーターで製膜し、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークし、離型処理された樹脂製モールドを作製した。
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを石英ガラス基板上にスピンコートし、ホットプレートを用いて150℃で5分間ベークし、石英ガラス基板にシランカップリング処理を行った。その後、該石英ガラス基板のシランカップリング処理面へ、インプリント材料PNI−Aをポッティングし、前述の作製1、作製2及び作製3にしたがって離型処理された樹脂製モールドで挟み込み、ナノインプリント装置NM−0801HB(明昌機工(株)製)で光インプリントを行った。光インプリントは、常時23℃の条件で、a)10秒間かけて500Nまで加圧、b)高圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の露光、c)10秒間かけて除圧、d)離型処理された樹脂製モールドと石英ガラス基板とを分離して離型、というシーケンスで行い、石英ガラス基板上に直径9.5mm、最大深さ0.25mmの凹レンズ形状パターンを作製した。
前述の光インプリントにて使用した、作製1、作製2及び作製3にしたがって離型処理された樹脂製モールドをそのまま用いて、前述と同様の光インプリントを繰り返し行い、石英ガラス基板上に直径9.5mm、最大深さ0.25mmの凹レンズ形状パターンが形成されなくなるまでの、光インプリントの回数を測定した。得られた結果を表1に示す。
4インチのシリコンウエハ上へ、実施例1乃至実施例11、比較例1乃至比較例8で得られたモールド用離型剤IP−A、IP−B、IP−C、IP−D、IP−E、IP−F、IP−G、IP−H、IP−I、IP−J、IP−K、IP−a、IP−b、IP−c、IP−d、IP−e、IP−f、IP−g、IP−hをそれぞれスピンコートし、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークした。その後、窒素雰囲気下にてバッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)(アイグラフィックス(株)製)を用いて40mW/cm2で125秒間UV露光し、モールド用離型剤の被膜を作製した。その後、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて該被膜の二乗平均粗さ(RMS)を測定した。得られた結果を表2に示す。
直径9.5mm、最大深さ0.25mmの凹レンズ形状を有する樹脂製モールド上へ実施例1及び比較例7で得られたモールド用離型剤IP−A、IP−gをそれぞれスピンコーターで製膜し、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークした。その後、窒素雰囲気下にてバッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)(アイグラフィックス(株)製)を用いて40mW/cm2で125秒間UV露光し、離型処理された樹脂製モールドを作製した。そして離型処理された樹脂製モールドの365nmにおける透過率を、分光光度計UV2600((株)島津製作所製)を用い、リファレンスを空気にした状態で測定した。得られた結果を表2に示す。
ニッケル製のピッチ250nm、高さ250nmのモスアイパターンモールド((株)イノックス製)上へ3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランをスピンコートし、ホットプレートを用いて150℃で5分間ベークし、シランカップリング処理を行った。そして、該モールドのシランカップリング処理面へ、実施例1で得られたモールド用離型剤IP−Aをスピンコーターで製膜し、ホットプレートを用いて80℃で5分間ベークした。その後、窒素雰囲気下にてバッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)(アイグラフィックス(株)製)を用いて40mW/cm2で125秒間UV露光し、離型処理されたニッケル製モールドを作製した。
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを石英ガラス基板上にスピンコートし、ホットプレートを用いて150℃で5分間ベークし、石英ガラス基板にシランカップリング処理を行った。その後、該石英ガラス基板のシランカップリング処理面へ、インプリント材料PNI−Aをポッティングし、前述の離型処理された金属製モールドで挟み込み、ナノインプリント装置NM−0801HB(明昌機工(株)製)で光インプリントを行った。光インプリントは、常時23℃の条件で、a)10秒間かけて500Nまで加圧、b)高圧水銀ランプを用いて6000mJ/cm2の露光、c)10秒間かけて除圧、d)離型処理された金属製モールドと石英ガラス基板とを分離して離型、というシーケンスで行い、石英ガラス基板上にピッチ250nm、高さ250nmのモスアイ形状パターンを作製した。得られた形状を走査型電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて確認したところ、いずれも割れ・剥がれ等の無い良好なパターン形状であった。
Claims (12)
- 下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するモールド用離型剤。
(A):下記式(1)で表される基及び下記式(2a)又は式(2b)で表される基を含む線状又は鎖状の分子鎖の全ての末端に、ウレタン結合を介して、下記式(3)で表される基を含む重合性基を有する、多官能(メタ)アクリレート化合物
(B):前記(A)成分の質量に基づいて0.05phr乃至15phrの光重合開始剤(C):溶媒
- 前記qが、5乃至12の整数である、請求項1に記載のモールド用離型剤。
- 前記式(2a)で表される基がポリ(オキシエチレン)基である、請求項1又は請求項2に記載のモールド用離型剤。
- 前記重合性基が前記式(3)で表される基を少なくとも2つ含む、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のモールド用離型剤。
- 前記式(1)で表される基における−(O−R 1 )−が、オキシパーフルオロメチレン基及びオキシパーフルオロエチレン基の2種の組み合わせを表す、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のモールド用離型剤。
- 前記モールド用離型剤の総質量100質量%に対し、前記(A)成分の割合が0.05質量%乃至10質量%である、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のモールド用離型剤。
- (D)成分としてさらに光増感剤を含有する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のモールド用離型剤。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のモールド用離型剤から形成された被膜を備えた、離型処理された表面を有するモールド。
- 前記モールドは金属製モールド、シリコン製モールド、アルミナ製モールド、石英製モールド及び樹脂製モールドからなる群から選択される、請求項8に記載の離型処理された表面を有するモールド。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のモールド用離型剤を樹脂製モールド上に塗布する工程、及び前記樹脂製モールド上に塗布されたモールド用離型剤をベークし、露光して前記樹脂製モールドの表面に被膜を形成する工程を有する、離型処理された樹脂製モールドの作製方法。
- 請求項8又は請求項9に記載の離型処理された表面を有するモールドを光硬化性樹脂に圧着する工程、前記光硬化性樹脂を該モールドに圧着させたまま光硬化する工程、及び前記光硬化する工程の後、得られた光硬化物を前記離型処理された表面を有するモールドから離型する工程を有する、パターンが転写された最大膜厚が1.5mmの硬化膜の作製方法。
- 前記離型処理された表面の二乗平均粗さが1nm未満である、請求項8又は請求項9に記載の離型処理された表面を有するモールド。
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