JP6916443B2 - 無菌室の滅菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は無菌室の滅菌方法に関し、詳しくは開口部によって連通した第1無菌室および第2無菌室を、上記開口部を閉鎖部材によって閉鎖した状態で個別に滅菌する無菌室の滅菌方法に関する。
従来、内部に無菌室が形成された無菌装置が知られ、このような無菌装置では使用する前に予め上記無菌室を滅菌するようになっている。
また、第1無菌室を有する第1無菌装置と、第2無菌室を有する第2無菌装置とを備え、開口部を介して第1無菌室と第2無菌室とを連通させた構成も知られ、当該構成において第1無菌室と第2無菌室とを個別に滅菌する場合がある(特許文献1)。
その場合、上記開口部にシール手段を設けるとともに、上記シール手段に閉鎖部材を密着させて上記開口部を閉鎖し、その状態で第1、第2無菌室の滅菌を行うようにしている。
より具体的には、上記シール手段を内側および外側の二重のパッキンによって構成し、外側のパッキンと内側のパッキンとの間に位置する部分を、上記パッキンを交互に閉鎖部材に密着させることにより、非滅菌領域が発生しないようにしている。
特許第3814242号公報
ところで、皮膚や静脈などから直接人体に投入する薬剤の製造には、口から摂取する薬剤の製造に比べて、無菌性、無毒性の面で厳しい基準が設けられており、例えば上記無菌室をより高度に滅菌することが求められている。
上記特許文献1に記載された滅菌方法の場合、第2無菌室を滅菌する際に、上記閉鎖部材のうち外側のパッキンよりも内側部分までしか第2無菌室に面していないため、当該外側のパッキンと接する部分および外側のパッキンよりも外側となる部分は第2無菌室を滅菌する際に滅菌することができず、当該部分については第1無菌室を滅菌する際に滅菌を行うようになっている。
しかしながら、上述した基準に対応するため、上記閉鎖部材の全体の無菌性を保証しなければならないという要件が課された場合、上記特許文献1の滅菌方法では無菌性を保証することができないという問題があった。
このような問題に鑑み、本発明はより高度な滅菌を行うことが可能な無菌室の滅菌方法を提供するものである。
すなわち請求項1の発明にかかる無菌室の滅菌方法は、内部に第1無菌室が形成される第1無菌装置と、内部に第2無菌室が形成される第2無菌装置と、上記第1無菌室と第2無菌室とを連通させる開口部と、当該開口部に設けられたシール手段と、上記シール手段を密着させることで上記開口部を閉鎖する第1閉鎖部材とを有し、上記第1無菌室および第2無菌室を個別に滅菌する無菌室の滅菌方法において、
上記第1無菌室の内部に、上記第1閉鎖部材ごと上記開口部を囲繞して、上記第1無菌室から上記第1閉鎖部材および開口部を隔離した隔離空間を形成する第2閉鎖部材を設け、
上記第2閉鎖部材によって上記隔離空間を形成し、かつ上記シール手段を第1閉鎖部材から離隔させた状態で、上記開口部を介して連通した上記隔離空間および第2無菌室を滅菌する第2無菌室滅菌工程と、
上記シール手段を上記第1閉鎖部材に密着させるとともに上記第2閉鎖部材による隔離から開放させた状態で第1無菌室を滅菌する第1無菌室滅菌工程とを有することを特徴としている。
上記発明によれば、上記第2閉鎖部材によって隔離空間を形成し、上記第1閉鎖部材ごと開口部を囲繞するため、上記第2無菌室滅菌工程では上記開口部によって連通した隔離空間と第2無菌室との内部に上記第1閉鎖部材の全体を露出させることができ、第1閉鎖部材の全体を第2無菌室と共に滅菌できる。
その後、上記第1無菌室滅菌工程において上記シール手段を第1閉鎖部材に密着させて開口部を閉鎖した状態で、上記第2閉鎖部材による隔離から開放させれば、第2無菌室を区画した状態で第1無菌室の滅菌を行うことができ、上述した基準に対応した高度な滅菌をすることができる。
本実施例にかかる薬液製造設備を説明する図 アイソレータと薬液タンクとの接続部近傍の拡大図 滅菌方法のうち、リークチェック工程を示す図 滅菌方法のうち、洗浄工程を示す図 滅菌方法のうち、膨張パッキン滅菌工程を示す図 滅菌方法のうち、第2無菌室滅菌工程を示す図 滅菌方法のうち、第1無菌室滅菌工程を示す図 滅菌方法のうち、原料投入工程を示す図 滅菌方法のうち、攪拌工程を示す図
以下図示実施例について説明すると、図1は粉状の原料を用いて液状の薬液を製造するための薬液製造設備1を示し、第1無菌装置としてのアイソレータ装置2と、第2無菌装置としての無菌タンク3とを備えている。
上記薬液製造設備1では、上記アイソレータ装置2の内部で粉状の原料を容器から取り出して、当該原料を上記無菌タンク3に投入し、その後浄水を加えて攪拌することにより薬液を調製するものとなっている。
上記アイソレータ装置2の内部に形成された第1無菌室S1および上記無菌タンク3の内部に形成された第2無菌室S2は無菌状態が維持され、このため上記薬液を無菌状態下で調製することが可能となっている。
そして、上記薬液を調製する際には、予め上記第1無菌室S1および第2無菌室S2を滅菌する必要があり、本発明にかかる滅菌方法に従い、上記アイソレータ装置2の第1無菌室S1は過酸化水素蒸気などの滅菌ガスによって滅菌し、無菌タンク3の第2無菌室S2は飽和蒸気によって滅菌するようになっている。
なお、本実施例で使用する滅菌という語については、滅菌、殺菌、除染という語がそれぞれ有する意味を包含するものとして説明する。
上記アイソレータ装置2は従来公知であり、アイソレータ装置2の上部には上記第1無菌室S1に無菌エアを供給する無菌エア供給手段2aと、滅菌ガスを供給する滅菌ガス供給手段2bとが設けられている。
またアイソレータ装置2の側部には、作業者が各種の作業を行うためのグローブ2cと、材料等の資材をアイソレータ装置2の内部に搬入するためのパスボックス2dとが設けられている。
上記無菌タンク3は、その開口部Oが上記アイソレータ装置2の内部に開口しており、これによりアイソレータ装置2の第1無菌室S1と無菌タンク3の第2無菌室S2とが開口部Oを介して連通するようになっている。
また無菌タンク3には、上記原料を溶解させるための浄水を供給する給水通路3aと、上記原料と浄水とを攪拌して薬液を調製する攪拌手段3bと、調製された薬液を排出する薬液通路3cとが設けられている。
図2は、上記アイソレータ装置2と無菌タンク3との接続部分の拡大図を示し、上記アイソレータ装置2の底面に穿設された貫通穴2eは、上記無菌タンク3に設けられたフランジ部11によって機密を保った状態で閉鎖されている。
上記無菌タンク3は、上記フランジ部11の上方に突出するように設けられてその上端に上記開口部Oが形成された略円筒状の首部12と、上記首部12の下方に設けられた容器部13とから構成されている。
上記首部12にはシール手段としての膨張パッキン14が設けられ、当該膨張パッキン14には第1閉鎖部材15が密着して上記開口部Oを閉鎖するようになっている。また上記フランジ部11には上記第1閉鎖部材15を支持するための支持手段16が設けられている。
さらに上記フランジ部11には、上記首部12を囲繞するようにリング状のベース部17が形成され、当該ベース部17には上記第1閉鎖部材15ごと上記開口部Oを囲繞して、上記第1無菌室S1から上記第1閉鎖部材15および開口部Oを隔離した隔離空間S3を形成する第2閉鎖部材18が設けられている。
そして、後述する滅菌方法の各工程で使用するため、無菌エアを供給する無菌エア供給手段19と、飽和蒸気を供給する飽和蒸気供給手段20と、洗浄液を供給する洗浄液供給手段21とが設けられ、また使用済みの無菌エア、飽和蒸気、洗浄液を排出するための排出手段22を備えている。
上記無菌タンク3の首部12は円筒状を有するとともに、その頂部には外周側を囲繞するように段差部12aが形成され、当該段差部12aに上記膨張パッキン14が設けられている。
上記膨張パッキン14は中空の部材となっており、当該膨張パッキン14の下部に形成された接続部14aが上記段差部12aの上面に形成された無端状の溝部12bに装着されている。
また、上記首部12を形成する壁面の内部には、膨張パッキン14の内部空間と上記無菌エア供給手段19との間に配設された配管P1と、排出手段22との間に配設された配管P2とが設けられている。
このような構成により、上記膨張パッキン14は上記無菌エア供給手段19からの無菌エアによって膨張し、逆に無菌エアが排出手段22に排出されることで縮小するようになっている。
さらに、上記首部12の壁面の内部には、上記首部12の段差部12aに形成された上記溝部12bに開口する穴部12cが形成され、当該穴部12cと飽和蒸気供給手段20との間には配管P3が配設されている。
上記穴部12cには上記膨張パッキン14に接続された配管P1が挿通されており、上記穴部12cに接続された配管P3は、上記膨張パッキン14に接続された配管P1を囲繞するいわゆる二重管構造を有している。
また上記穴部12cの開口部は上記膨張パッキン14の接続部14aが装着される溝部12bに連通していることから、当該溝部12bを介してアイソレータ装置2の第1無菌室S1に連通し、上記飽和蒸気供給手段20からの飽和蒸気等を排出することが可能となっている。
ここで、上記膨張パッキン14を膨張させると、当該膨張した膨張パッキン14によって上記溝部12bを閉鎖することができ、上記穴部12cとアイソレータ装置2の第1無菌室S1との連通を遮断することが可能となっている。
そして上記フランジ部11における上記首部12よりも外側となる位置には、当該フランジ部11の上面に開口するようにドレン穴11aが形成され、当該ドレン穴11aと上記排出手段22との間には配管P4が配設されている。
上記第1閉鎖部材15は、上記無菌タンク3の首部12の直径よりも大径の円盤状の部材となっており、当該第1閉鎖部材15を上記支持手段16によって支持するため、外周縁には等間隔に複数の貫通穴15aが穿設されている。
また上記第1閉鎖部材15の底面には、上記首部12に形成された段差部12aの形状に合わせて円形の凹部15bが形成されており、首部12の上端部と上記凹部15bとの間に飽和蒸気等を流通させるための隙間gを形成するようになっている。
さらに、上記第1閉鎖部材15の中央には配管P5に接続された噴射ノズル15cが設けられ、当該噴射ノズル15cは上記第1閉鎖部材15が首部12に装着された状態において、無菌タンク3の内部に向けて飽和蒸気や洗浄液を噴射するようになっている。
上記支持手段16は上記フランジ部11の上面に設けられ、上記首部12を囲繞するように等間隔に設けられた複数のピン16aと、各ピン16aの頂部に設けられたヘッド部16bと、上記ヘッド部16bよりも所定距離下方に固定された支持プレート16cとを備えている。
これに対し、上記第1閉鎖部材15の外周縁に形成された貫通穴15aは上記ピン16aと同じ間隔で穿設されており、図示しないがピン16aの直径と略同径の小径部と、上記ヘッド部16bの直径と略同径の大径部とを有している。
このような構成により、上記第1閉鎖部材15を支持部材16によって支持させる際には、上記貫通穴15aの大径部に上記ピン16aの頂部に設けられたヘッド部16bを通過させ、その後第1閉鎖部材15を回転させる。
すると、上記貫通穴15aの小径部が上記ピン16aのヘッド部16bの下方に位置することとなり、第1閉鎖部材15が上記膨張パッキン14によって下方から押圧されると係合して第1閉鎖部材15の上昇を阻止し、膨張パッキン14が第1閉鎖部材15に密着してシールが維持されるようになっている。
上記支持プレート16cは、上記第1閉鎖部材15を下方から支持するものとなっており、上記支持プレート16cで第1閉鎖部材15を支持した状態では、第1閉鎖部材15の下面と無菌タンク3の首部12の上面との間に隙間が形成され、かつ第1閉鎖部材15の上面と上記ヘッド部16bとの間にも隙間が形成されるようになっている。
このため、上記膨張パッキン14が縮小した状態(図2において図示右方側に示す状態)では、上記膨張パッキン14が第1閉鎖部材15から離隔した状態となり、この状態では上記第1閉鎖部材15と上記首部12との間に形成された上記隙間gを介して、アイソレータ装置2の第1無菌室S1と無菌タンク3の第2無菌室S2とが連通するようになっている。
一方、上記膨張パッキン14が膨張すると(図2において図示左方側に示す状態)、当該膨張パッキン14によって第1閉鎖部材15が上方に押圧され、その後第1閉鎖部材15が上記ヘッド部16bに係合して上昇が阻止される。
これにより、膨張パッキン14と第1閉鎖部材15とが強く密着して上記膨張パッキン14が第1閉鎖部材15に密着した状態となり、上記開口部Oが第1閉鎖部材15によって閉鎖されて第1無菌室S1と第2無菌室S2とが隔離されることとなる。
上記ベース部17はフランジ部11の上面に設けられるとともに、上記首部12および第1閉鎖部材15の支持手段16のさらに外周を囲繞するように設けられ、ベース部17と首部12との間に空間が形成されるようになっている。
上記第2閉鎖部材18は有底円筒状を有した部材となっており、その開口縁が上記ベース部17の上端に形成された開口縁と気密を保った状態で嵌合することで、第2閉鎖部材18の内部には上記アイソレータ装置2の第1無菌室S1から隔離された隔離空間S3が形成されるようになっている。
また上記ベース部17にはロック機構17aが設けられており、上記第2閉鎖部材18が上記ベース部17に装着された状態で、上記ロック機構17aを操作することにより、第2閉鎖部材18をベース部17に固定することが可能となっている。
上記隔離空間S3には、上記第1閉鎖部材15ごと上記開口部Oが収容されるようになっており、この隔離空間S3の内部で膨張パッキン14が縮小して上記第1閉鎖部材15が開放されると、上記開口部Oを介して隔離空間S3と無菌タンク3内の第2無菌室S2とが連通するようになっている。
さらに、上記第2閉鎖部材18の中央には配管P6が接続された噴射ノズル18aが設けられ、当該噴射ノズル18aは上記第2閉鎖部材18がベース部17に装着された状態で、上記隔離空間S3の内部に向けて上記飽和蒸気や洗浄液等を噴射するようになっている。
上記無菌エア供給手段19、飽和蒸気供給手段20、洗浄液供給手段21は、一本の本配管Pに対して無菌エア、飽和蒸気、洗浄液を供給するようになっており、この本配管Pから分岐した上記配管P1、P3、P5、P6がそれぞれ上記膨張パッキン14、首部12の穴部12c、第1、第2閉鎖部材15、18の噴射ノズル15c、18aに接続されている。
また、上記膨張パッキン14に接続された配管P2、フランジ部11のドレン穴11aに接続された配管P4、および上記無菌タンク3に接続された配管P7は、それぞれ上記排出手段22に接続されている。
そして、上記無菌エア供給手段19、飽和蒸気供給手段20、洗浄液供給手段21にはそれぞ開閉弁Va〜Vcが設けられ、また上記配管P1〜P7にもそれぞれ開閉弁V1〜V7が設けられており、これらは図示しない制御手段の制御によって開閉するようになっている。
以下、図3〜図9を用いて上記構成を有する薬液製造設備1の使用方法を説明する。ここでは主に上記アイソレータ装置2の第1無菌室S1および無菌タンク3の第2無菌室S2を滅菌する方法について説明する。
なお以下の各図において、無菌エア、飽和蒸気、洗浄液といった滅菌媒体が流通する配管を太線で、使用済みの滅菌媒体が流通する配管を破線で示すものとし、開閉弁Va〜Vc、V1〜V7のうち、開放されているものを白色で、閉鎖されているものを黒色で示すものとする。
図3は薬液製造設備1において薬液調製のためにアイソレータ装置2の第1無菌室S1および無菌タンク3の第2無菌室S2を滅菌する直前の状態を示し、このとき第1無菌室S1および第2無菌室S2の無菌状態はブレイクされた状態となっている。
そして図3は、上記無菌方法を実施するために予め上記膨張パッキン14の動作を確認するためのリークチェック工程を示している。
まず、上記第1閉鎖部材15を支持手段16によって支持して無菌タンク3の首部12の上方に位置させ、さらに上記第2閉鎖部材18を上記ベース部17に装着するとともに、上記配管P5、P6をそれぞれ第1、第2閉鎖部材15、18の噴射ノズル15c、18aに接続する。
この状態で、まず上記無菌エア供給手段19の開閉弁Vaと、上記膨張パッキン14に接続された配管P1の開閉弁V1とを開放し、膨張パッキン14に無菌エアを供給する。
膨張パッキン14が損傷していない場合には、上記膨張パッキン14が膨張することとなり、作業者は膨張パッキン14に漏れがないことを配管P1に設けられた図示しない圧力センサによって確認する。
確認が済んだら、上記無菌エア供給手段19の開閉弁Vaを閉鎖して無菌エアの供給を停止するとともに、上記膨張パッキン14に接続された配管P2の開閉弁V2を開放して、上記膨張パッキン14の無菌エアを排出手段22へと排出し、膨張パッキン14を縮小させる。
図4は上記第2閉鎖部材18によって形成された隔離空間S3と、当該隔離空間S3に連通する第2無菌室S2とを洗浄液によって洗浄する洗浄工程を示している。
本実施例で調製する薬液の原料は粉状であるため、開口部Oの周囲や無菌タンク3の内面には飛散した粉末が付着することとなる。そこで本洗浄工程ではこれら付着した粉末を洗浄液によって洗い流し、異なる原料の混入を防ぐものとなっている。
また、本洗浄工程では膨張パッキン14を縮小させて、膨張パッキン14が第1閉鎖部材15から離隔し、上記第1閉鎖部材15と上記首部12との間に形成された隙間gを介してアイソレータ装置2の第1無菌室S1と無菌タンク3の第2無菌室S2とが連通した状態となっている。
この状態から、上記洗浄液供給手段21の開閉弁Vcを開放するとともに、上記第1、第2閉鎖部材15、18の噴射ノズル15c、18aに接続された配管P5、P6の開閉弁V5、V6と、上記首部12に形成した穴部12cに接続された配管P3の開閉弁V3を開放する。
すると、第1閉鎖部材15の噴射ノズル15cから噴射された洗浄液は無菌タンク3内を洗浄し、第2閉鎖部材18の噴射ノズル18aおよび上記首部12の穴部12cから排出された洗浄液は上記第2閉鎖部材18によって形成された隔離空間S3、膨張パッキン14、第1閉鎖部材15などを洗浄するようになっている。
なお、上述した手順で洗浄液を噴射して洗浄を行った後、上記膨張パッキン14を膨張させて第1閉鎖部材15に密着させてから上記第2閉鎖部材18の噴射ノズル18aから排出した洗浄液によって隔離空間S3内を洗浄液で満たすことにより、隔離空間S3の洗浄を行ってもよい。
このようにして無菌タンク3、隔離空間S3、膨張パッキン14、第1閉鎖部材15を洗浄液によって洗浄したら、上記開閉弁V3、V5、V6が閉鎖されるとともに、上記無菌タンク3に接続された配管P7の開閉弁V7と、上記フランジ部11のドレン穴11aに接続された配管P4の開閉弁V4とが開放され、使用済みの洗浄液が排出手段22へと排出されるようになっている。
なお、この洗浄工程で使用される洗浄液は、調製される薬剤の種類や原料によって適宜選択できるものであって、酸またはアルカリの洗浄液だけでなく、清浄水や熱水を使用してもよい。また、洗浄液による洗浄の後にすすぎを行うものであってもよい。
図5は、上記膨張パッキン14の内部を滅菌する工程を示し、膨張パッキン14の内部を滅菌することで、仮に膨張パッキン14が破裂した場合であっても、膨張パッキン14の内部の気体による第1、第2無菌室S1、S2の汚染を防止するようになっている。
本工程では、まず上記飽和蒸気供給手段20の開閉弁Vbを開放するとともに、上記膨張パッキン14に接続された配管P1の開閉弁V1を開放し、膨張パッキン14に飽和蒸気を供給してその内部を滅菌する。
滅菌が完了すると、上記配管P1の開閉弁V1を閉鎖し、上記膨張パッキン14に接続された配管P2の開閉弁V2を開放して、上記膨張パッキン14の飽和蒸気を排出する。
図6は、上記第2閉鎖部材18によって区画された隔離空間S3および上記無菌タンク3の第2無菌室S2を滅菌する第2無菌室滅菌工程を示している。
この第2無菌室滅菌工程では、まず上記膨張パッキン14を縮小させて、膨張パッキン14が第1閉鎖部材15から離隔した状態とし、上記第1閉鎖部材15と上記首部12との間に形成された隙間gを介してアイソレータ装置2の第1無菌室S1と無菌タンク3の第2無菌室S2とを連通させる。
続いて、上記飽和蒸気供給手段20の開閉弁Vbを開放するとともに、上記第1、第2閉鎖部材15、18の噴射ノズル15c、18aに接続された配管P5、P6の開閉弁V5、V6と、上記首部12の穴部12cに接続された配管P3の開閉弁V3をそれぞれ開放する。
一方、上記無菌タンク3に接続された配管P7の開閉弁V7と、上記フランジ部11のドレン穴11aに接続された配管P4の開閉弁V4とを開放する。
すると、上記開口部Oを介して連通した上記隔離空間S3および第2無菌室S2に高圧の飽和蒸気が供給され、また流入した高圧の飽和蒸気は上記排出手段22を介して排出されることとなり、この状態を所定時間維持することで、上記空間には高圧の飽和蒸気が充満し、当該空間が滅菌されることとなる。すなわち、第2無菌室S2だけでなく膨張パッキン14、第1閉鎖部材15の全体についても高圧の飽和蒸気で滅菌されることとなる。
ここで、本実施例で調製する薬液に対しては高度な無菌度が課されているが、アイソレータ装置2の無菌室S1の滅菌に使用される過酸化水素蒸気などの滅菌ガスでは、一般的に無菌性が保証されるとする10−6以下の無菌性保障水準を達成することができない。
そのため、上記高圧の飽和蒸気による滅菌を、第2無菌室S2だけでなく原料や薬液が触れる可能性のある膨張パッキン14や無菌タンク3を閉鎖する第1閉鎖部材15の全体に対しても行わなければならない。
このため上記第2無菌室滅菌工程では、上記第2閉鎖部材18によって上記第1閉鎖部材15が囲繞され、かつ膨張パッキン14は上記第1閉鎖部材15から離隔しているため、上記隔離空間S3の内部に第1閉鎖部材15の全体が露出し、その全体を高圧の飽和蒸気によって滅菌することが可能となっている。
図7は、それまで上記第2閉鎖部材18によって囲繞されていた隔離空間S3に面していた部分を第1無菌室S1に露出させ、その状態で第1無菌室S1を滅菌する第1無菌室滅菌工程を示している。
本工程では、最初に上記無菌エア供給手段19の開閉弁Vaを開放するとともに、供給配管Pにおける膨張パッキン14への分岐配管P1の開閉弁V1を開放し、膨張パッキン14に無菌エアを供給して膨張パッキン14を膨張させる。
ここで、上記第2閉鎖部材18をベース部17から取り外す前に、無菌タンク3の第2無菌室S2内を、アイソレータ装置2の第1無菌室S1よりも陽圧になるように調整することが望ましい。
膨張パッキン14が上記支持手段16に支持されている第1閉鎖部材15に下方から密着して開口部Oを閉鎖すると、上記隔離空間S3と無菌タンク3の第2無菌室S2とが隔離される。
続いて、作業者はアイソレータ装置2のグローブ2cを用いて上記第2閉鎖部材18をベース部17から取り外し、上記第2閉鎖部材18によって囲繞されていた隔離空間S3の内部に露出していた部分を第1無菌室S1に露出させる。
この状態から、上記アイソレータ装置2に設けられた滅菌ガス供給手段2bを作動させ、これによりアイソレータ装置2の第1無菌室S1を滅菌ガスによって滅菌する。このとき無菌タンク3の第2無菌室S2は第1閉鎖部材15によって区画されているため、滅菌ガスが第2無菌室S2に流入することはない。
このように、図6に示す第2無菌室滅菌工程および本工程にかかる第1無菌室滅菌工程を行うことで、第1無菌室S1と第2無菌室S2とを、異なる滅菌媒体によって個別に滅菌することができる。
さらに、上記第1閉鎖部材15については、上記第2無菌室滅菌工程において第2無菌室S2を滅菌するために使用する飽和蒸気によってその全体が滅菌されており、本実施例の薬液を調製する際に求められる高度な滅菌に対応したものとなっている。
図8、図9は、上記薬液製造設備1において薬液を調製する工程を示している。
図8は上記アイソレータ装置2内で原料の収容された袋を開き、当該原料を無菌タンク3に投入する作業を行う際の状態を示しており、このとき上記第1閉鎖部材15は無菌タンク3より取り外されている。
続いて図9は原料の投入された無菌タンク3に浄水通路3aより浄水を供給し、無菌タンク3内の攪拌手段3bによって薬液を調製する状態を示しており、このときアイソレータ装置2からの異物の混入や、無菌タンク3内で攪拌することによる飛沫の拡散を防止するため、上記第1閉鎖部材15を上記支持手段16に装着するとともに第2閉鎖部材18をベース17に装着するようになっている。なお、この時上記膨張パッキン14については膨張させなくてもよい。
そして、無菌タンク3内で調製された薬液は、無菌タンク3に接続された薬液通路3cを介して無菌状態を維持したまま後工程へと供給されるようになっている。
なお、上記滅菌方法を構成する工程のうち、図5にかかる膨張パッキン14の滅菌工程、図6にかかる洗浄工程については、調製する薬剤の種類や原料によっては省略することが可能であり、また図3にかかる膨張パッキン14のリークチェック工程についても、膨張パッキン14の滅菌工程と同時に行うことも考えられ、他の工程についてもこのように適宜工程を入れ替えることができる。
1 薬液製造設備 2 アイソレータ装置
3 薬液タンク 12 首部
12c 穴部 14 膨張パッキン(シール手段)
15 第1閉鎖部材 15c 噴射ノズル
18 第2閉鎖部材 18a 噴射ノズル
19 無菌エア供給手段 20 飽和蒸気供給手段
21 洗浄液供給手段 22 排出手段
S1 第1無菌室 S2 第2無菌室
S3 隔離空間 O 開口部
g 隙間

Claims (3)

  1. 内部に第1無菌室が形成される第1無菌装置と、内部に第2無菌室が形成される第2無菌装置と、上記第1無菌室と第2無菌室とを連通させる開口部と、当該開口部に設けられたシール手段と、上記シール手段を密着させることで上記開口部を閉鎖する第1閉鎖部材とを有し、上記第1無菌室および第2無菌室を個別に滅菌する無菌室の滅菌方法において、
    上記第1無菌室の内部に、上記第1閉鎖部材ごと上記開口部を囲繞して、上記第1無菌室から上記第1閉鎖部材および開口部を隔離した隔離空間を形成する第2閉鎖部材を設け、
    上記第2閉鎖部材によって上記隔離空間を形成し、かつ上記シール手段を第1閉鎖部材から離隔させた状態で、上記開口部を介して連通した上記隔離空間および第2無菌室を滅菌する第2無菌室滅菌工程と、
    上記シール手段を上記第1閉鎖部材に密着させるとともに上記第2閉鎖部材による隔離から開放させた状態で第1無菌室を滅菌する第1無菌室滅菌工程とを有することを特徴とする無菌室の滅菌方法。
  2. 上記第1無菌装置はアイソレータ装置であって、上記第1無菌室滅菌工程では上記第1無菌室を滅菌ガスによって滅菌し、
    上記第2無菌装置は無菌タンクであって、上記第2無菌室滅菌工程では上記隔離空間および第2無菌室を飽和蒸気によって滅菌することを特徴とする請求項1に記載の無菌室の滅菌方法。
  3. 上記第2閉鎖部材によって上記隔離空間を形成し、かつ上記第1閉鎖部材を離隔させた状態で、上記開口部を介して連通した上記隔離空間および第2無菌室を薬液によって洗浄する洗浄工程を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の無菌室の滅菌方法。
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