JP6915630B2 - 食品の仕分け方法、食品包装用フィルム及び化粧箱付食品包装用小巻フィルム - Google Patents

食品の仕分け方法、食品包装用フィルム及び化粧箱付食品包装用小巻フィルム Download PDF

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Description

本発明は、食品の仕分け方法、食品包装用フィルム及び化粧箱付食品包装用小巻フィルムに関する。
飲食施設等の厨房においては、使用されている食品の種類に応じて食事の仕分けが行われている。従来、色の異なる容器を予め用意しておき、容器の色と食品の種類を対応させながら食品を容器に入れることで、仕分けが行われている。特許文献1には、容器本体の外面に酸化チタン被膜を形成して、ステンレス材との間で干渉色を発色させた厨房・飲食物用容器が開示されており、また、収容する飲食物により当該容器を色分け識別してもよいことが記載されている。
特開2001−161533号公報
しかしながら、特許文献1の容器を用いて仕分けをする場合、異なる色の容器を大量に用意し、それらを混同しないように別々に取り扱う必要があるため、仕分け作業が煩雑となる。よって、新たな仕分け方法が望まれている。
そこで、本発明は、種類に応じて食品を簡便に仕分けることが可能な食品の仕分け方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、当該仕分け方法に好適に用いられ、かつ製膜性及び生産性に優れる食品包装用フィルム、並びに化粧箱付食品包装用小巻フィルムを提供することにある。
本発明は、一態様において、2種類以上の食品を種類に応じて少なくとも2つのグループに仕分ける食品の仕分け方法であって、第1の食品を第1のフィルムで包装して第1のグループに仕分ける工程と、第2の食品を、第1のフィルムと異なる色の第2のフィルムで包装して第2のグループに仕分ける工程とを備え、第1のフィルム及び第2のフィルムの少なくとも一方は、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満のフィルムである、食品の仕分け方法である。
この方法では、食品の種類に応じて、互いに色の異なる第1のフィルム又は第2のフィルムで食品を包装することにより、食品を少なくとも2つのグループに仕分けている。そのため、簡便に食品を仕分けることが可能であり、かつ、仕分け後の各食品がいずれのグループに属しているのかを視覚的に容易に判別できる。
第1のフィルムは、好ましくは熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有する。第2のフィルムは、好ましくは熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有する。このような着色フィルムを用いることにより、仕分け後のグループの判別が更に容易となる。当該熱可塑性樹脂は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂であってよい。
本発明は、他の一態様において、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有し、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満である食品包装用フィルムである。この態様において、熱可塑性樹脂はポリ塩化ビニリデン系樹脂であってよい。
本発明は、他の一態様において、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有し、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満である食品包装用フィルムである。この態様において、熱可塑性樹脂はポリ塩化ビニリデン系樹脂であってよい。
本発明は、他の一態様において、上記の食品包装用フィルムと、食品包装用フィルムが小巻された芯材と、食品包装用フィルム及び芯材が収納された化粧箱とを備え、化粧箱には、食品包装用フィルムを切断するための刃部が設けられている、化粧箱付食品包装用小巻フィルムである。化粧箱の少なくとも一部は、好ましくは透明である。
本発明によれば、種類に応じて食品を簡便に仕分けることが可能な食品の仕分け方法を提供することができる。また、本発明によれば、当該仕分け方法に好適に用いられ、かつ製膜性及び生産性に優れる食品包装用フィルム、並びに化粧箱付食品包装用小巻フィルムを提供することができる。
化粧箱付食品包装用小巻フィルムの一実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において、「X〜Y」(X又はYは任意の数字)と表現した場合、X以上かつY以下の任意の数を示す。当該任意の数は、好ましくは、Xより大きくかつY以下であるか、X以上かつYより小さいか、Xより大きくかつYより小さい数である。
まず、本実施形態に係る食品の仕分け方法に特に好適に用いられる食品包装用フィルムについて説明する。一実施形態に係るフィルムは、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有し、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度(以下、単に「酸素ガス透過度」ともいう)が150cm/m・day・Mpa未満のフィルムである(以下「赤色フィルム」ともいう)。他の一実施形態に係るフィルムは、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有し、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満のフィルムである(以下「黄色フィルム」ともいう)。これらのフィルムは、食品包装用フィルムとして好適に用いられ、後述する食品の仕分け方法において特に好適に用いられる。言い換えれば、これらのフィルムは、フィルムの色を目印として食品を仕分けするために好適に用いられる。以下、これらのフィルムについてより詳細に説明するが、特に断らない限り、以下の説明内容は赤色フィルム及び黄色フィルムに共通するものである。
フィルムの酸素ガス透過度は、一実施形態において150cm/m・day・Mpa未満であり、製膜性及び生産性に更に優れる観点から、好ましくは145cm/m・day・Mpa以下、より好ましくは140cm/m・day・Mpa以下、更に好ましくは135cm/m・day・Mpa以下、特に好ましくは130cm/m・day・Mpa以下である。フィルムの酸素ガス透過度は、100cm/m・day・Mpa以下、50cm/m・day・Mpa以下、又は25cm/m・day・Mpa以下であってもよい。フィルムの酸素ガス透過度は、例えば15cm/m・day・Mpa以上であってよい。
フィルムの酸素ガス透過度は、JIS K7126 B法に準拠して測定される。より具体的には、酸素ガス透過度は、酸素透過率測定装置(MOCON社製「OX−TRAN 2/21型酸素透過率測定装置」)により、各フィルムについて、温度23℃、相対湿度0%の条件下で測定される酸素透過率(cm/m・day・Mpa)である。
熱可塑性樹脂は、フィルムの酸素ガス透過度が上記の範囲内となるように適宜選択される。熱可塑性樹脂は、例えばポリ塩化ビニリデン系樹脂であってよい。ポリ塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデンホモポリマー(ポリ塩化ビニリデン樹脂)であってもよく、例えば、塩化ビニリデンと、塩化ビニリデンと共重合可能なその他のモノマーとをモノマー単位として含む共重合体であってもよい。
その他のモノマーは、塩化ビニル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等のアクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のメタクリル酸アルキルエステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル;スチレン等の芳香族ビニル;酢酸ビニル等の脂肪族カルボン酸のビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のビニル重合性不飽和カルボン酸のアルキルエステル(部分エステルであってもよい);ジエン系モノマー;などであってよい。その他のモノマーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。その他のモノマーは、好ましくは、塩化ビニル、アクリル酸メチル又はアクリル酸ブチルであり、特に好ましくは塩化ビニルである。したがって、ポリ塩化ビニリデン系樹脂は、特に好ましくは塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体である。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂における塩化ビニリデン単位の含有量は、フィルムの成形性及び耐熱性の観点から、モノマー単位全量基準で、例えば、60質量%以上、70質量%以上又は80質量%以上であってよい。ポリ塩化ビニリデン系樹脂における塩化ビニリデン単位の含有量の上限は、特に限定されず、例えば、モノマー単位全量基準で99質量%以下、97質量%以下又は95質量%以下であってよい。塩化ビニリデン単位の含有量は、核磁気共鳴(NMR)装置により測定することができる。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は、例えば、40000〜180000、60000〜160000、又は80000〜140000であってよい。ポリ塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は、GPC法により、分子量既知のポリスチレンを標準物質として測定することができる。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量測定に用いるGPC法の条件は、以下のとおりである。測定装置としてウォーターズ社製ゲルクロマトグラフAlliance GPC2000型を使用する。ポリ塩化ビニリデン系樹脂を0.5質量%となるようにテトラヒドロフランに溶解させたものを、試料として用いる。
カラム:東ソー株式会社製TSKgel GMHHR−H(S)HT 30cm×2、TSKgel GMH6−HTL 30cm×2
移動相:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
流速:1.0mL/分
カラム温度:20℃
注入量:500μL
熱可塑性樹脂の含有量は、生産性に優れる観点から、フィルム全量基準で、70質量%以上又は75質量%以上であってよく、また、85質量%以下又は80質量%以下であってよい。
赤色着色剤は、例えば、可視光領域(380〜750nmの全域)における最大吸収波長が500〜599nmに存在する着色剤である。視認性に優れる観点から、赤色着色剤の可視光領域における最大吸収波長での吸光度は、650nmでの吸光度の好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上である。具体的には、赤色着色剤は、キナクリドンレッド、キナクリドンスカーレット、ジメチルキナクリドン、4−ニトロアニリンと2−ナフトールとの混合物、2−ニトロ−4−トルイジンと2−ナフトールとの混合物、2−ニトロ−p−トルイジンと3−オキシ−3’−ニトロナフタニリドとの混合物、o−アニシジンと2−ナフトールとの混合物、2,4,5−トリクロロアニリンと3−オキシ−2−ナフト−o−トルイダイドとの混合物、4−クロロ−o−トルイジンと4’−クロロ−3−ヒドロキシ−2−ナフト−o−トルイダイドとの混合物、2,5−ジクロロアニリンと3−オキシ−2−ナフト−p−トルイダイドとの混合物、2,5−ジクロロアニリンと3−オキシ−2−ナフト−o−アニシダイドとの混合物、N,N’−ジエチル−4−メトキシメタニルアミドと5’−クロロ−3−ヒドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−2−ナフトアニリドとの混合物、4−ニトロ−o−アニシジンと3−オキシ−N−1−ナフチル−2−ナフトアミドとの混合物、1−ナフチルアミンと1−ナフトール−5−スルホン酸(カルシウム塩)との混合物、2−アミノ−ナフタレン−1−スルホン酸と2−ナフトール(カルシウム塩)との混合物、6−アミノ−m−トルエンスルホン酸と3−オキシ−2−ナフトエ酸(カルシウム塩)との混合物、2−アミノ−5−クロロ−p−トルエンスルホン酸と3−オキシ−2−ナフトエ酸(カルシウム塩)との混合物、6−アミノ−4−クロロ−m−トルエンスルホン酸と3−オキシ−2−ナフトエ酸(カルシウム塩)との混合物、2−アミノナフタレン−1−スルホン酸と3−オキシ−2−ナフトエ酸(カルシウム塩)との混合物、3,3’−ジクロロベンジジンと3−カルボキシ−1−フェニル−5−ピラゾロンとの混合物、o−ジアニシジンと3−メチル−1−p−トリル−5−ピラゾロンとの混合物、1,2’−ジオキシアントラキノン(カルシウムレーキ、鉄レーキ、アルミニウムレーキ)、4,4’−ジメチル−6,6’−ジクロロ−2,2’−ビスチオナフテンインディゴ、4,4’−ジメチル−6,5’,7’−トリクロロ−2,2’−ビスチオナフテンインディゴ、ナフチオン酸とR酸(アルミニウム塩)との混合物、エリスロシン(アルミニウム塩)等であってよい。これらの赤色着色剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
赤色着色剤の含有量は、識別性及び生産性に更に優れる観点から、赤色フィルム全量基準で、0.5質量%以上又は0.6質量%以上であってよく、また、2.0質量%以下又は1.9質量%以下であってよい。
黄色着色剤は、例えば、可視光領域(380〜750nmの全域)における最大吸収波長が380〜499nmに存在する着色剤である。視認性に優れる観点から、黄色着色剤の可視光領域における最大吸収波長での吸光度は、600nmでの吸光度の好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上である。具体的には、黄色着色剤は、o−ニトロアニリンとアセトアセトアニリドとの混合物、p−ニトロアニリンとアセトアセトアニリドとの混合物、4−クロロ−2−ニトロアニリンとアセトアセトアニリドとの混合物、o−ニトロ−p−トルイジンとアセトアセトアニリドとの混合物、p−クロロ−o−ニトロアニリンとo−クロロ−アセトアセトアニリドとの混合物、4−クロロ−2−ニトロアニリンとアセトアセト−m−キシリジドとの混合物、スルファニル酸と3−カルボキシ−1−(p−スルフォフェニル)−5−ピラゾロンとの混合物、スルファニル酸と3−カルボキシ−1−(p−スルフォフェニル)−5−ピラゾロン(アルミニウムレーキ)との混合物、3,3’−ジクロロベンジジンとアセトアセト−o−トルイジドとの混合物、3,3’−ジクロロベンジジンとアセトアセト−p−トルイジドとの混合物、3,3’−ジクロロベンジジンとアセトアセト−m−キシリジドとの混合物、1−アミノ−5−ベンザミド−アントラキノンとオキシラルクロリドとの混合物、N,N−ビス−(1−アントラキノリル)−イソフタリックアミド、3,3’−ジクロロベンジジンと4−クロロ−2,5−ジメトキシ−アセトアセトアニリドとの混合物、スルファニル酸と2−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムとの混合物、3,3’−ジクロロベンジジンと3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロンとの混合物、o−ジアニシジンとアセトアセトアニリドとの混合物、4,11−ビス(ベンゾイルアミノ)−16H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−5,10,15,17−テトラオン、ナフタレンテトラ−カルボン酸と1,2−ジアミノベンゼンとの混合物等であってよい。これらの黄色着色剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
黄色着色剤の含有量は、識別性及び生産性に更に優れる観点から、黄色フィルム全量基準で、0.5質量%以上又は0.6質量%以上であってよく、また、2.0質量%以下又は1.9質量%以下であってよい。
フィルムは、可塑剤を更に含有していてもよい。可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジ−i−ブチル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸エステル類;アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル等のヒドロキシ多価カルボン酸エステル類;フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;ペンタエリスリトールエステル、ジエチレングリコールベンゾエート等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化油類;などが挙げられる。これらの可塑剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。
フィルムは、粘着付与剤、安定剤、抗酸化剤、pH調整剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル以外の防曇剤、フィラー(充填剤)、上述した着色剤以外の着色剤(顔料)等のその他の添加剤を更に含有していてもよい。フィルムがポリ塩化ビニリデン系樹脂を含有する場合、その他の添加剤は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の押出加工性、フィルムの諸特性のバランス等を向上させる目的に応じて適宜選択される。
粘着付与剤は、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンモノオレエート、グリセリントリオレエート等のグリセリン脂肪酸エステルなどの界面活性剤;又はパラフィン系若しくはシクロパラフィン系の液状飽和炭化水素であってよい。液状飽和炭化水素は、例えば、ナフテン系のプロセスオイル、パラフィンワックス、流動パラフィン等であってよく、好ましくは流動パラフィンである。粘着付与剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。粘着付与剤の含有量は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を構成するモノマー単位全量基準で、例えば100〜10000ppm、好ましくは200〜5000ppm、より好ましくは300〜3000ppm、更に好ましくは400〜1000ppmである。
安定剤は、例えば、エポキシ化大豆油(ESBO)、エポキシ化亜麻仁油(ELO)等のエポキシ化油;脂肪酸アルキルエステルのアミド誘導体;水酸化マグネシウム;ピロリン酸四ナトリウムなどであってよい。安定剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。安定剤の含有量は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を構成するモノマー単位全量基準で、例えば300〜50000ppm、又は1000〜40000ppmであってよい。
抗酸化剤は、例えば、トリエチレングリコールビス−3−(3−ターシャリブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート等のフェノール系抗酸化剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等のチオジプロピオン酸アルキルエステル;トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等のホスファイト系抗酸化剤;などであってよい。抗酸化剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。抗酸化剤として、トリエチレングリコールビス−3−(3−ターシャリブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネートとチオジプロピオン酸アルキルエステルとを併用することが好ましい。抗酸化剤の含有量は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を構成するモノマー単位全量基準で、例えば5〜50000ppm、又は15〜10000ppmであってよい。
pH調整剤は、例えば無機リン酸塩であってよい。無機リン酸塩としては、リン酸、メタリン酸、ポリリン酸等のリン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩などが挙げられる。無機リン酸塩は、例えば、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸二水素二カリウム、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸カリウム等であってよく、これらの水和物であってもよい。pH調整剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。pH調整剤として、ピロリン酸ナトリウムとピロリン酸二水素二ナトリウムとを併用、又はピロリン酸ナトリウムと第一リン酸ナトリウムとを併用することが好ましい。pH調整剤の含有量は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を構成するモノマー単位全量基準で、例えば1〜10000ppm、又は10〜1000ppmであってよい。
滑剤は、例えば、二酸化珪素、ゼオライト、炭酸カルシウム等の無機滑剤、又は、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド等の有機滑剤であってよい。滑剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用される。滑剤の含有量は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を構成するモノマー単位全量基準で、例えば100〜10000ppm、好ましくは150〜7000ppm、より好ましくは200〜5000ppmである。
フィルムは、熱可塑性樹脂、及び赤色又は黄色着色剤を含有する層の一層からなっていてもよく、複数の層からなっていてもよい。フィルムが複数の層からなる場合、フィルムは、例えば第1の表面層と中間層と第2の表面層とをこの順に備えていてよい。この場合、例えば、第1及び第2の表面層は熱可塑性樹脂及び必要に応じて添加される添加剤を含有し、中間層は熱可塑性樹脂、赤色又は黄色着色剤及び必要に応じて添加される添加剤を含有していてよい。フィルムは、例えば、各層間の接着性を向上させるために、酸変性ポリオレフィン樹脂等を含有する接着層を更に備えていてもよく、フィルムの耐熱性を向上させるために、ポリアミド系樹脂を含有する耐熱層を更に備えていてもよい。
フィルムの厚さは、食品を外気から効率良く遮断する観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは6μm以上であってよく、また、取扱い性に優れる観点から、好ましくは25μm以下、より好ましくは12μm以下であってよい。
フィルムの全光線透過率は、視認性に優れる観点から、好ましくは75〜90%、より好ましくは80〜90%である。全光線透過率は、JIS K7361−1に準じて入射光量及び全透過光量を測定し、全光線透過率=(全透過光量)/(入射光量)×100として算出できる。
フィルムは、例えば、熱可塑性樹脂、赤色又は黄色着色剤、及び必要に応じて上述の各種成分を、V型ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機により混合し、更に必要に応じてミキシングロール、バンバリーミキサー、ニーダ等の混練機により混練することで組成物を得た後、例えば押出成形することにより製造される。具体的には、該組成物を押出機のホッパーに供給しインフレーション法、Tダイ法等で目的とするフィルムが得られる。一般に、フィルムは、作製しつつ巻き取られ、巻き取られたフィルムは、20m、50m等の所望の長さごとに更に巻き替えられ(小巻状とされ)、化粧箱に詰められることで製品とされる。すなわち、本実施形態におけるフィルムは、食品包装用小巻フィルムの形態であってもよく、化粧箱付食品包装用小巻フィルムの形態であってもよい。
具体的には、図1に示すように、化粧箱付食品包装用小巻フィルム1は、食品包装用フィルム2と、食品包装用フィルム2が小巻された芯材3と、食品包装用フィルム2及び芯材3が収納された化粧箱4とを備え、化粧箱4には、食品包装用フィルム2を切断するための刃部5が設けられている形態であってよい。芯材3及び化粧箱4の材質は、特に限定されない。フィルム2の色を外部から認識しやすい観点から、化粧箱4の少なくとも一部は、好ましくは透明であるか、箱としての機能を損なわない程度に穴が開いている。
フィルムが複数の層からなる場合、フィルムは、各層の構成原料を、それぞれ別々の押出機に投入して溶融押出し、インフレーション法、Tダイ法等により各層を共押出して積層することにより得られる。
このようにして得られたフィルムに対して、熱収縮率、自然収縮率等の軽減;幅収縮の発生の抑制;などの目的に応じて、加熱ロール間での縦延伸、各種の熱固定、エージング等の熱処理を行ってもよく、防曇性、帯電防止性、粘着性等を向上させる目的で、コロナ処理;熟成処理;印刷、コーティング等の表面処理;表面加工;などを行ってもよい。
続いて、本実施形態に係る食品の仕分け方法について説明する。食品の仕分け方法は、2種類以上の食品を食品の種類に応じて少なくとも2つのグループに仕分ける方法である。この方法では、例えば、第1のアレルギー物質を含む第1の食品と、第2のアレルギー物質を含む第2の食品とがある場合に、第1のアレルギー物質に対してアレルギー症状を有さない人に供される食品群である第1のグループに第1の食品を仕分け、その一方で、第2のアレルギー物質に対してアレルギー症状を有さない人に供される食品群である第2のグループに第2の食品を仕分ける。上記例では、第1又は第2のアレルギー物質に対してアレルギー症状を有する人に、当該アレルギー物質を供してしまう事故の発生を抑制できる。
この方法では、上記のように食品を仕分けるに際し、第1の食品を第1のフィルムで包装して第1のグループに仕分ける工程(第1の工程)と、第2の食品を第2のフィルムで包装して第2のグループに仕分ける工程(第2の工程)とが実施される。
ここで、食品をフィルムで包装するとは、食品をフィルムで直接包装することに加えて、食品が容器に収容されている場合に、その容器を、又は食品と容器とを一緒に、フィルムで包装することも意味する。また、第1の工程と第2の工程とを実施する順序に制限はなく、第1の工程を実施した後に第2の工程を実施してもよく、第2の工程を実施した後に第1の工程を実施してもよく、第1の工程と第2工程とを並行して実施してもよく、第1の工程と第2工程とをランダムに繰り返してもよい。
第1の工程で用いられる第1のフィルムと、第2の工程で用いられる第2のフィルムとは、互いに異なる色を有する着色フィルムであってよい。すなわち、第1のフィルムと第2のフィルムとでは、可視光領域(380〜750nmの全域)における最大吸収波長が互いに異なっている。両者の可視光領域における最大吸収波長の差は、例えば、50nm以上、100nm以上又は150nm以上であってよい。両者の可視光領域における最大吸収波長の差は、より効率的に両者を区別する観点から、好ましくは100nm以上である。あるいは、第1のフィルム及び第2のフィルムの一方が着色フィルムであり、他方が無色フィルムであってもよい。なお、着色フィルムとは、着色剤を含有するフィルムを指し、無色フィルムとは、着色剤を含有しないフィルムを指す。
第1のフィルム及び第2のフィルムとして着色フィルムを用いる場合、第1のフィルム及び第2のフィルムは、例えば、赤色フィルム、黄色フィルム、青色フィルム、緑色フィルム、紫色フィルム等からそれぞれ選ばれ、互いに色の異なるフィルムである。赤色フィルム及び黄色フィルムとしては、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有する上述の赤色フィルム、及び熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有する上述の黄色フィルムがそれぞれ好適に用いられる。
青色フィルムは、例えば、熱可塑性樹脂及び青色着色剤を含有する。緑色フィルムは、例えば、熱可塑性樹脂及び緑色着色剤を含有する。紫色フィルムは、例えば、熱可塑性樹脂及び紫色着色剤を含有する。これらのフィルムに用いられる熱可塑性樹脂は、赤色フィルム及び黄色フィルムにおいて用いられる熱可塑性樹脂と同様であってよい。
青色着色剤は、例えば、可視光領域(380〜750nmの全域)における最大吸収波長が600〜750nmに存在する着色剤である。青色着色剤の可視光領域における最大吸収波長での吸光度は、470nmでの吸光度の好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上である。具体的には、青色着色剤は、銅フタロシアニン(銅フタロシアニンブルー)、ヘキサシアノ鉄(ii)酸鉄(III)、酸化第一コバルトと酸化アルミニウムとの混合物、インディゴ又はウルトラマリンであってよい。これらの青色着色剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。青色着色剤の含有量は、青色フィルム全量基準で、0.5質量%以上であってよく、また、2.0質量%以下であってよい。
緑色着色剤は、α−ニトロソ−β−ナフトール鉄錯体、4−ニトロベンゼンアゾ−2−ナフトール銅錯体、オクタクロロ銅フタロシアニン、ポリクロロ銅フタロシアニン等であってよい。これらの緑色着色剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。緑色着色剤の含有量は、着色性及び生産性に優れる観点から、緑色フィルム全量基準で、0.5質量%以上又は0.6質量%以上であってよく、また、2.0質量%以下又は1.9質量%以下であってよい。
紫色着色剤は、6,15−ジブロモ−イソビオランスロン、5,5’−ジクロロ−4,4,7,7’−テトラメチル−2,2’−ビス(チオナフテンインディゴ)、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンバイオレット等であってよい。これらの紫色着色剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。紫色着色剤の含有量は、着色性及び生産性に優れる観点から、紫色フィルム全量基準で、0.5質量%以上又は0.6質量%以上であってよく、また、2.0質量%以下又は1.9質量%以下であってよい。
一実施形態において、第1のフィルム及び第2のフィルムは、好ましくは暖色を有している。暖色を有するフィルムを用いると、視覚的に食欲を増進させることが可能となる。なお、本明細書において暖色を有するとは、可視光領域(380〜750nmの全域)における最大吸収波長が600nm未満の領域に存在することを意味する。一実施形態において、好ましくは、第1のフィルムとして、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有する上述の赤色フィルムが用いられ、第2のフィルムとして、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有する上述の黄色フィルムが用いられる。赤色フィルム又は黄色フィルムを用いた場合、赤色又は黄色は上記の暖色であることに加え、一般的に危険を知らせる色であることから、例えば、仕分けられた第1のグループが特定の人に供してはいけないグループだった場合に、作業者が直感的にそのことを認識しやすい。
以上説明した方法では、食品の種類に応じて、互いに色の異なる第1のフィルム又は第2のフィルムで食品を包装することにより、食品を少なくとも2つのグループに仕分けている。そのため、簡便に食品を仕分けることが可能であり、かつ、仕分け後の各食品がいずれグループに属しているのかを視覚的に容易に判別できる。
この食品の仕分け方法は、複雑な工程を有したり、複雑な設備又は器具を必要とするものではなく、食品をフィルムで包装するという通常の調理工程の中で、簡便に食品の仕分けを達成できる。特に、食事を盛り付けてから配膳するまでの間等の比較的短時間に食品を仕分けておくための手法としては、従来よりも圧倒的に優れている。加えて、フィルム全体の色の違いに基づいて仕分けが行われるため、例えばフィルムの一部に目印をつけるよりも、仕分けられたグループの見落とし及び間違いが少ない。この食品の仕分け方法は、グループの確認のために個々の食品を確認する工程をも省略できるため、非常に簡便である。
他の実施形態に係る食品の仕分け方法は、3種類以上の食品を種類に応じて少なくとも3つのグループに仕分ける食品の仕分け方法であってもよい。この方法では、第3の食品を第3のフィルムで包装して第3のグループに仕分ける工程(第3の工程)が更に実施される。この場合、例えば、第3のグループは、第1及び第2のアレルギー物質に対してアレルギー症状を有する人に供される食品群である。
この実施形態では、例えば、第1のフィルムとして、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有する上述の赤色フィルムが用いられ、第2のフィルムとして、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有する上述の黄色フィルムが用いられ、第3のフィルムとして、熱可塑性樹脂及び青色着色剤を含有する上述の青色フィルムが用いられる。また、第1〜3の工程を実施する順序に制限はなく、第1〜3の工程を並行して実施してもよく、第1〜3工程をランダムに繰り返してもよい。
仕分けられる食品の種類及び仕分けられるグループの数は、目的に応じて適宜決定され、もちろん上述の実施形態に限定されない。例えば、3種類の食品を2つのグループに仕分けてもよいし、5種類の食品を3つのグループに仕分けてもよい。また、「食品の種類が異なる」とは、材料が異なる場合だけでなく、供される目的が異なる場合をも含む。
上述の実施形態では、食品がアレルギー物質を含む食品である場合を例に挙げて説明したが、食品を仕分ける際にはその他の基準で仕分けを行ってもよい。具体的には、遺伝子組換え農産物と非遺伝子組換え農産物との仕分け、国産食材と海外産食材との仕分け、動物性食材と植物性食材との仕分け、香辛料・薬味等により食品の風味を変化させている場合の風味に応じた仕分け、大量の食品の数を把握したい場合にその食品を所定の数ごとに区切る目的での仕分け、一定時間の熟成が必要な食品の熟成開始時間に応じた仕分け等が挙げられる。
なお、一般的に「フィルム」とは、長さおよび幅に比べて厚みが極めて小さく、最大厚みが任意に限定されている薄い平らな製品で、ロールの形で供給されうるものをいい(必要であれば、日本工業規格JIS K6900を参照できる)、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚みが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本実施形態において文言上両者を区別する必要がないので、本明細書においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。また、「フィルム」は、上記の定義のうちでも特にラップフィルムを含む概念である。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(1)食品包装用フィルムの作製
以下の塩化ビニリデン系樹脂、赤色着色剤、黄色着色剤及び各種添加剤を用いて表1〜4に示す組成を有する樹脂組成物を調製し、各樹脂組成物をインフレーション製膜装置で押出し、厚み9μmのフィルムを作製した。なお、表中の数値は固形分換算の値であり、質量%を表す。
塩化ビニリデン系樹脂a1:塩化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体(塩化ビニリデン/塩化ビニル(質量比)=90/10)、重量平均分子量:80000
赤色着色剤b1:キナクリドンレッド(大日精化工業株式会社製、「NX−032レッド」、最大吸収波長:510nm)
黄色着色剤c1:3,3’−ジクロロベンジジンと4−クロロ−2,5−ジメトキシ−アセトアセトアニリドとの混合物(大日精化工業株式会社製、「NX−012イエロー」、最大吸収波長:420nm)
添加剤d1:セバシン酸ジブチル(豊国製油株式会社製、「DBS」)
添加剤d2:アセチルクエン酸トリブチル(旭化成ファインケム株式会社製、「ATBC」)
添加剤d3:エポキシ化大豆油(三和合成化学株式会社製、「ケミサイザーSE−100」)
添加剤d4:Ca/Zn系安定剤(株式会社ADEKA製、「SC−308E」)
添加剤d5:ジグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製、「O−71−DE」、ジグリセリンオレエート)
(2)食品包装用フィルムの評価
得られた各フィルムについて、酸素ガス透過度、製膜性、生産性及び識別性を以下の手順で測定した。結果を表1〜4に示す。
(酸素ガス透過度)
酸素透過率測定装置(MOCON社製「OX−TRAN 2/21型酸素透過率測定装置」)により、各フィルムについて、温度23℃、相対湿度0%の条件下で酸素透過率(cm/m・day・Mpa)を測定した。
(製膜性の評価)
各樹脂組成物を、押出機で加熱溶融してダイ(金型)からチューブ(円筒)状に押出加工した後、水槽で冷却し、次いでこのチューブ状の組成物を再加熱してインフレーション方式で延伸することにより、フィルムを得た。得られたフィルムの外観を観察することで製膜性を評価した。評価基準は、以下のとおりである。なお、評価がA又はBであれば、製膜性に優れているといえる。
A:ほぼ均一の厚みのフィルムが得られ、24時間の押出でヤケが発生しなかった。
B:フィルムの厚みにわずかにむらが見られ、24時間の押出でヤケが発生した。
C:フィルムの厚みむらが激しく、8時間の押出でヤケが発生した。
(生産性の評価)
Tダイ押出機にて、各樹脂組成物を樹脂温度200℃で押出してフィルムの成形を行う際に生じる生産トラブル(穴開き、フィルム切れ及びスリット不具合)の24時間あたりの発生回数をカウントすることで生産性を評価した。評価基準は、以下のとおりである。なお、評価がA又はBであれば、生産性に優れているといえる。
A:生産トラブル回数が0〜2回
B:生産トラブル回数が3〜4回
C:生産トラブル回数が5回以上
(識別性の評価)
得られたフィルムから3mm〜10mm角の破片を作製し、容器へフィルムを被せた際に、フィルムを識別できるかを目視で観察した。評価基準は、以下のとおりである。なお、評価がA又はBであれば、識別性に優れているといえる。
A:容器に対してフィルムを識別することが極めて容易である。
B:容器に対してフィルムを識別することが容易である。
C:容器に対してフィルムを識別することが困難である。
Figure 0006915630
Figure 0006915630
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実施例1〜7で得られたフィルムは赤色を呈しており、実施例8〜14で得られたフィルムは黄色を呈していた。これらのフィルムにより食品を包装した場合、目視により色を区別することが可能であり、本発明の食品の仕分け方法に好適に使用することができた。また、参考例1で得られたフィルムは無色であり、上記の赤色フィルム又は黄色フィルムと組み合わせて、本発明の食品の仕分け方法に好適に使用することができた。
1…化粧箱付食品包装用小巻フィルム、2…食品包装用フィルム、3…芯材、4…化粧箱、5…刃部。

Claims (11)

  1. 2種類以上の食品を種類に応じて少なくとも2つのグループに仕分ける食品の仕分け方法であって、
    第1の食品を第1のフィルムで包装して第1のグループに仕分ける工程と、
    第2の食品を、前記第1のフィルムと異なる色の第2のフィルムで包装して第2のグループに仕分ける工程とを備え、
    前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの少なくとも一方は、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満のフィルムであり、
    前記第1のフィルムが、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有し、
    前記赤色着色剤の含有量が、前記第1のフィルム全量基準で0.9〜2.0質量%であり、
    前記第1のフィルムの全光線透過率が75〜90%である、食品の仕分け方法。
  2. 前記第2のフィルムが、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有する、請求項に記載の食品の仕分け方法。
  3. 2種類以上の食品を種類に応じて少なくとも2つのグループに仕分ける食品の仕分け方法であって、
    第1の食品を第1のフィルムで包装して第1のグループに仕分ける工程と、
    第2の食品を、前記第1のフィルムと異なる色の第2のフィルムで包装して第2のグループに仕分ける工程とを備え、
    前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムの少なくとも一方は、JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm /m ・day・Mpa未満のフィルムであり、
    前記第2のフィルムが、熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有し、
    前記黄色着色剤の含有量が、前記第2のフィルム全量基準で0.9〜2.0質量%であり、
    前記第2のフィルムの全光線透過率が75〜90%である、食品の仕分け方法。
  4. 前記第1のフィルムが、熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有する、請求項に記載の食品の仕分け方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン系樹脂である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の食品の仕分け方法。
  6. 熱可塑性樹脂及び赤色着色剤を含有し、
    JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満であり、
    前記赤色着色剤の含有量が、フィルム全量基準で0.9〜2.0質量%であり、
    全光線透過率が75〜90%である、食品包装用フィルム。
  7. 前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン系樹脂である、請求項に記載の食品包装用フィルム。
  8. 熱可塑性樹脂及び黄色着色剤を含有し、
    JIS K7126 B法で測定された酸素ガス透過度が150cm/m・day・Mpa未満であり、
    前記黄色着色剤の含有量が、フィルム全量基準で0.9〜2.0質量%であり、
    全光線透過率が75〜90%である、食品包装用フィルム。
  9. 前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン系樹脂である、請求項に記載の食品包装用フィルム。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の食品包装用フィルムと、前記食品包装用フィルムが小巻された芯材と、前記食品包装用フィルム及び前記芯材が収納された化粧箱とを備え、
    前記化粧箱には、前記食品包装用フィルムを切断するための刃部が設けられている、化粧箱付食品包装用小巻フィルム。
  11. 前記化粧箱の少なくとも一部が透明である、請求項10に記載の化粧箱付食品包装用小巻フィルム。
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