JP6915576B2 - 車両後部構造 - Google Patents
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Description
上記車両後部構造において、前記第1分割体は前記前壁をなすものであり、前記第2分割体は前記上壁および前記後壁および前記下壁が一体形成されたものであることが好ましい。
上記車両後部構造において、前記切り欠きは、前記クロスメンバにおける前記中間部分のみに設けられている。
上記構成によれば、クロスメンバのねじり剛性を容易に低くすることができる。
上記車両後部構造において、前記切り欠きの端面は斜め上方に向けて延びていることが好ましい。
クロスメンバには、車両走行に際して作用する曲げ荷重に耐えうるだけの剛性が求められる。車両が段差を乗り越えるときや、車両が一旦浮き上がった後(例えばジャンプ後)に沈み込むときには、車両走行に起因してフレームに作用する荷重と車両重量に起因してフレームに作用する荷重とが同一方向(フレームを路面側に押圧する方向)に作用するため、クロスメンバに作用する曲げ荷重が大きくなり易いと云える。このとき上記曲げ荷重はクロスメンバを車両下方に突出する凸状に曲げるように作用するため、クロスメンバの上部には耐力を確保するうえで重要な圧縮荷重が作用するようになる一方、同クロスメンバの下部には引っ張り荷重が作用するようになる。
図1および図2に示すように、本実施形態の車両のフレーム10としては、梯子型のフレーム(いわゆるラダーフレーム)が採用されている。フレーム10は、車幅方向に間隔を置いて配置されて車両の前後方向に四角管状で延びる一対のサイドメンバ(右側サイドメンバ11、左側サイドメンバ12)と、前後方向に間隔を置いて配置されて車幅方向に延びる複数本(本実施形態では、6本)のクロスメンバ13,14とを有している。
図3〜図5に示すように、リヤクロスメンバ14は、基本的には、前方側において上下方向に延びる前壁14Fと、後方側において上下方向に延びる後壁14Rと、上方側において前後方向に延びる上壁14Uと、下方側において前後方向に延びる下壁14Bとを有する四角筒状で車幅方向に延びている。
本実施形態では、切り欠き23がリヤクロスメンバ14の前壁14Fにおける中間部分Cのみに設けられており、同前壁14Fの車幅方向における両端部分(サイドメンバ11,12が固定された固定部分F1,F2およびその周辺部分を含む)には設けられていない。これにより、リヤクロスメンバ14における上記固定部分F1,F2やその周辺部分が閉断面構造(四角筒状)になっているため、それら固定部分F1,F2やその周辺部分の剛性を容易に高くすることができる。したがって本実施形態によれば、リヤクロスメンバ14における固定部分F1,F2やその周辺部分に適度の剛性を付与することができるようになる。
(1)サイドメンバ11,12の後端に前壁14F、後壁14R、上壁14Uおよび下壁14Bを有する四角筒状のリヤクロスメンバ14を固定した。リヤクロスメンバ14の前壁14Fにおける一対のサイドメンバ11,12に固定された各固定部分F1,F2の間にあたる中間部分Cに、同前壁14Fにおける上端および下端において開口する切り欠き23を設けた。これにより、リヤクロスメンバ14における各固定部分F1,F2やその周辺部分を閉断面構造にすることができるため、後突に伴う衝突エネルギーをリヤクロスメンバ14やサイドメンバ11,12の変形によって吸収することができるようになり、これによる衝突吸収機能が得られるようになる。しかも、リヤクロスメンバ14の中間部分Cに切り欠き23が設けられているため、同リヤクロスメンバ14のねじり剛性を適度に低くして、所望の車両旋回性が得られるだけのフレーム剛性を得ることができる。
(7)第1分割体20の切り欠き23の端面(右部材21の左側の端面や左部材22の右側の端面)を、上端側の部位ほど車幅方向における内側の位置になるように、斜め上方に向けて延びる形状にした。そのため、リヤクロスメンバ14の車幅方向における各部位の耐力が車幅方向の中央に向かうに連れて低くなるといったように、同耐力が徐々に変化する構造にすることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・図7に示すように、リヤクロスメンバ44の前壁44Fに設けられる切り欠き43を、上端の車幅方向における開口長W3よりも下端の車幅方向における開口長W4が短くなる形状にしてもよい。
・リヤクロスメンバの前方側の部分をなす第1分割体として、その右側部分と左側部分とが車幅方向における中間部分において一部繋がった構造のものを採用してもよい。こうした第1分割体としては、例えば図8に示すように、下端において開口する切り欠き53が下部に設けられるとともに、上部には切り欠きが設けられていない第1分割体50を採用することができる。また、下端において開口する下部切り欠きが下部に形成されるとともに、上端において開口する上部切り欠きが上部に形成された第1分割体を採用することができる。その他、上端において開口する切り欠きが上部に設けられるとともに、下部には切り欠きが設けられていない第1分割体を採用すること等も可能である。リヤクロスメンバ14の前壁14Fに設ける切り欠き23の形状は、前壁14Fの上端および下端の少なくとも一方において開口する形状であれば、任意に変更することができる。
Claims (6)
- 車両前後方向に延びるとともに車幅方向に間隔を置いて並ぶ一対のサイドメンバと、車幅方向に延びるとともに前記一対のサイドメンバの後端同士を繋ぐように前記サイドメンバに固定されたクロスメンバと、を有する車両後部構造であって、
前記クロスメンバは、車両上下方向に延びる前壁および後壁と、車両前後方向に延びる上壁および下壁と、を有する四角筒状をなしており、
前記前壁または前記後壁には、その上端および下端において開口する切り欠きが、前記クロスメンバにおける前記一対のサイドメンバに固定された各固定部分の間にあたる中間部分に設けられているものであり、
前記切り欠きは前記上端から前記下端まで延びており、
前記切り欠きの端面は斜め上方に向けて延びている、車両後部構造。 - 前記クロスメンバは、前記前壁および前記後壁の一方をなす第1分割体と、前記前壁および前記後壁の他方と前記上壁と前記下壁とが一体形成された断面コの字状の部分を有する第2分割体と、からなり、
前記切り欠きは前記第1分割体に設けられている
請求項1に記載の車両後部構造。 - 前記第1分割体は前記前壁をなすものであり、
前記第2分割体は前記上壁および前記後壁および前記下壁が一体形成されたものである
請求項2に記載の車両後部構造。 - 前記第1分割体は前記中間部分において車両右側の部材と車両左側の部材とに分割された構造であり、
前記車両右側の部材および前記車両左側の部材は、同一形状であり、車両上下方向に延びる線を対称軸として線対称になるように配置されている
請求項2または3に記載の車両後部構造。 - 前記切り欠きは、前記クロスメンバにおける前記中間部分のみに設けられている
請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両後部構造。 - 前記切り欠きは、前記上端における車幅方向の開口長が前記下端における車幅方向の開口長よりも短くなっている
請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両後部構造。
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