JP6913876B2 - 固体電解コンデンサに用いられる多孔質焼結体を製造するための金型、多孔質焼結体の製造方法、および固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサに用いられる多孔質焼結体を製造するための金型、多孔質焼結体の製造方法、および固体電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解コンデンサ、および固体電解コンデンサに用いられる多孔質焼結体を製造するための金型ならびに方法に関する。
近年、電子機器の小型化および軽量化に伴って、小型かつ大容量の高周波用コンデンサが求められている。これまでにも、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れた数多くの固体電解コンデンサが数多く提案されている。固体電解コンデンサは、典型的には、コンデンサ素子と、これを封止する樹脂外装体と、コンデンサ素子に電気的に接続され、樹脂外装体の外部に露出する陽極端子および陰極端子と、を備える。また、コンデンサ素子は、陽極端子に電気的に接続される金属製リードの一部が埋設された陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の表面に形成された固体電解質層とを有する。陽極体は、タンタル、ニオブ、チタンなどの弁作用金属粒子を焼結した多孔質焼結体で構成されている。
多孔質焼結体は、通常、直方体(六面体)に成型され、固体電解質層と陰極端子との接続には導電性接着剤が用いられるが、これらの接着強度にばらつきが生じる場合があった。そこで特許文献1は、固体電解質層と陰極端子との接続強度のばらつきを抑制するために、多孔質焼結体の一部に凸部を設け、この凸部に陰極端子をはめ合うように接続することにより、接続強度を改善することを提案している。
また、誘電体層および固体電解質層を形成する際、弁金属箔が熱収縮し変形して、固体電解コンデンサの等価直列抵抗を増大させる場合があった。そこで特許文献2は、弁金属箔の一部の領域に凹凸を設けることにより、弁金属箔の変形を防止し、等価直列抵抗を低減させることを提案している。
実願昭63−134067号(実開平2−54221号)のマイクロフィルム 特開2013−110343号公報
図7に示すように、多孔質焼結体(陽極体)101は、直方体(6面体)の形状を有し、図8に示すように、固定した金型枠110(互いに着脱可能に固定された一対の第1および第2の固定金型部品112a,112b;114a,114b)で画定された矩形の成型空間116の内部にタンタルなどの金属粒子を均一に充填した後、金型枠116(例えば上側の第2の固定金型部品114a)に設けられた貫通孔103から金属製リード102を挿通した状態で、金型枠110の両側から一対のパンチ(押圧金型)118a,118bで押圧して、金属粒子を加圧成型することにより製造される。
またコンデンサ素子を作製するために、上述のように多孔質焼結体(陽極体)101の上に誘電体層および固体電解質層を形成するが、多孔質焼結体(陽極体)101から突出した一部の金属製リード102を把持し、多孔質焼結体101を懸垂させた状態で、多孔質焼結体(陽極体)101を誘電体層の形成工程および固体電解質層の形成工程に順次搬送する。このとき、多孔質焼結体(陽極体)101に対する金属製リード102の固着強度が十分でない場合、多孔質焼結体(陽極体)101が金属製リード102から脱落して、誘電体層および固体電解質層の形成工程における生産歩留まりが低下することがある。したがって、コンデンサ素子としての生産歩留まりを向上させるため、多孔質焼結体(陽極体)に対する金属製リードの固着強度を増大させることが求められている。
そこで本発明に係る第1の態様は、コンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサを提供するものであって、このコンデンサ素子は、対向する一対の主面を含む多孔質焼結体と、前記多孔質焼結体に埋設され、その一方の主面から延びる金属製リードと、前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、を備え、前記多孔質焼結体は、前記金属製リードが延びる主面において、前記金属製リードの周囲に凹部を含む。
また本発明に係る第2の態様は、前記金属製リードが埋設された前記多孔質焼結体を加圧成型するための金型を提供するものであって、この金型は、前記金属製リードに沿って対向配置された一対の第1の固定金型部品と、前記第1の固定金型部品に固定される一対の第2の固定金型部品であって、前記第2の固定金型部品の一方に前記金属製リードを挿通可能にする貫通孔を設けた一対の前記第2の固定金型部品と、前記第1および第2の固定金型部品により部分的に画定された成型空間内に挿入された金属粒子を押圧するように滑動可能な一対の押圧金型部品と、を備え、前記貫通孔を設けた前記第2の固定金型部品は、前記成型空間に対向する面において、前記貫通孔を包囲する凸部を含む。
さらに本発明に係る第3の態様は、多孔質焼結体の製造方法を提供するものであって、この製造方法は、対向する一対の第1の固定金型部品のそれぞれを、対向する一対の第2の固定金型部品に固定する工程と、一対の押圧金型部品を、前記第1および第2の固定金型部品に対して滑動可能に配置して成型空間を画定する工程と、前記成型空間内に金属粒子を充填する工程と、一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた貫通孔に金属製リードを挿通する工程と、前記金属粒子から前記多孔質焼結体を成型するように一対の前記押圧金型部品を互いに対して押圧する工程と、を有し、前記貫通孔を設けた前記第2の固定金型部品は、前記成型空間に対向する面において、前記貫通孔を包囲する凸部を含む。
本発明に係る態様によれば、多孔質焼結体に対する金属製リードの固着強度を増大させて、生産歩留まりの高いコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサを実現することができる。
本発明に係る固体電解コンデンサの概略的な構成を示す断面図である。 本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)を示す斜視図である。 図2に示す多孔質焼結体を製造するための製造金型を示す、下から見た斜視図である。 (a)および(b)は、図3に示す第1および第2の固定金型部品のXZ平面に平行な断面図である。 従来技術および本発明に係る第2の固定金型部品を用いて加圧成型した場合の金属粒子の質量密度分布をコンピュータシミュレーションして得られたXZ断面画像である。 本発明に係る第2の固定金型部品を示す平面図である。 従来技術に係る固体電解コンデンサの概略的な構成を示す斜視図である。 図7の多孔質焼結体を製造するための製造金型を示す、上から見た斜視図である。
添付図面を参照して本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)を含む固体電解コンデンサの実施形態を以下説明する。各実施形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(たとえば「上下」、「左右」、「前後」、および「X,Y,Z」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものでない。なお各図面において、固体電解コンデンサの各構成部品の形状または特徴を明確にするため、これらの寸法を相対的なものとして図示し、必ずしも同一の縮尺比で表したものではない。
<固体電解コンデンサ>
図1を参照して、固体電解コンデンサ20の概略的な構成について以下説明する。固体電解コンデンサ20は、対向する3つの平面を含む略六面体の外形形状を有し、図1の断面図で示すように、コンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する樹脂外装体11と、樹脂外装体11の外部に露出する陽極端子7および陰極端子9とを備える。またコンデンサ素子10は、陽極端子7に電気的に接続される金属製リード2の一部が埋設された多孔質焼結体(陽極体)1と、その表面に形成された誘電体層3と、誘電体層3の表面に形成された固体電解質層4と、固体電解質層4を覆う陰極層5a,5bとを有する。多孔質焼結体(陽極体)1は、タンタル、ニオブ、チタン、またはこれらの合金などの弁作用金属粒子を加圧成型して焼結させた多孔質焼結体で構成されているが、本発明はこれらの金属粒子に限定されるものではない。
多孔質焼結体(陽極体)1から突出した金属製リード2の一部は、抵抗溶接等によって陽極端子7に電気的に接続される。一方、陰極層5a,5bは、樹脂外装体11内において導電性接着材8(例えば熱硬化性樹脂と金属粒子との混合物)を介して陰極端子9に電気的に接続される。図1に示す陽極端子7および陰極端子9は、樹脂外装体11から突出し、その下面が樹脂外装体11の底面と同一平面上に配設されるように折曲加工されている。陽極端子7および陰極端子9の下面は、固体電解コンデンサ20を搭載すべき基板(図示せず)との半田接続等に用いられる。
<多孔質焼結体(陽極体)>
図2は、本発明の第1の実施形態に係る多孔質焼結体(陽極体)1を示す斜視図である。図2に示すX,Y,Z方向などを参照して、本発明の実施形態に係る多孔質焼結体について説明する。すなわち図1は、金属製リード2に沿って図2のYZ平面で切断したときの固体電解コンデンサ20の断面図である。本発明に係る多孔質焼結体1は、XY平面に平行な上主面22aおよび下主面22bと、YZ平面に平行な左端面24aおよび右端面24bと、XZ平面に平行な前側面26aおよび後側面26bとを有する。詳細後述するように、多孔質焼結体1は、押圧金型部品36a,36bを用いてY方向に加圧成型されるため、Y方向に扁平し、左端面24aおよび右端面24bは、前側面26aおよび後側面26bより狭小となるように成型されている。また金属製リード2は、その一端部が多孔質焼結体1に埋設され、その他端部が多孔質焼結体1の上主面22aからZ方向に延びている。
本発明に係る多孔質焼結体1の上主面22aは、円錐台状または円錐状の凹部25を有するものであってもよい。すなわち凹部25のXZ平面に平行な断面は、台形(略台形を含む)または三角形の形状を有するものであってもよい。また金属製リード2は、円錐台状の凹部25の上底を貫くように、あるいは円錐状の凹部25の頂点と重なるように配置されている。上記説明した多孔質焼結体1の外形形状は、以下後述するように、製造金型30が画定する成型空間40と実質的に同一のまたは相補的な形状を有する。
<誘電体層>
誘電体層3は、多孔質焼結体(陽極体)1を構成する導電性材料の表面を酸化することにより、酸化被膜として形成することができる。具体的には、電解水溶液(例えば、リン酸水溶液)が満たされた化成槽に、多孔質焼結体(陽極体)1を浸漬し、突出した陽極リード2を化成槽の陽極体に接続して、陽極酸化を行うことにより、陽極体1の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層3を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
<固体電解質層>
固体電解質層4は、誘電体層3を覆うように形成されている。固体電解質層4は、例えば、二酸化マンガン、導電性高分子などで構成されている。導電性高分子を含む固体電解質層4は、例えば、誘電体層3が形成された多孔質焼結体(陽極体)1に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合もしくは電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させることにより、または誘電体層3が形成された多孔質焼結体(陽極体)1に、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層3上に形成される。
なお、上記説明した誘電体層3および固体電解質層4の形成工程において、一般に、多孔質焼結体(陽極体)1から突出した一部の金属製リード2を把持し、多孔質焼結体(陽極体)1を懸垂させた状態で、多孔質焼結体1の上に誘電体層3を形成し、さらにその上に固体電解質層4を形成する。
<多孔質焼結体(陽極体)の製造金型および製造方法>
図3は、図2に示す多孔質焼結体1を製造するための製造金型30を下方から見た斜視図である。製造金型30は、YZ平面に平行に配置された一対の第1の固定金型部品32a,32bと、XY平面に平行に配置され、第1の固定金型部品32a,32bに着脱可能に固定される一対の第2の固定金型部品34a,34bと、XZ平面に平行に配置された一対の押圧金型部品(「パンチ部品」ともいう。)36a,36bとを有する。図3に示す上側にある第2の固定金型部品34aは、成型空間40に対向する面において、多孔質焼結体1の上主面22aの凹部25と相補的な形状および寸法を有するような凸部35を含む。
また第2の固定金型部品34a,34bの一方(図中、上側の第2の固定金型部品34a)は、金属製リード2を挿通させることができるような貫通孔31(図4)を有する。第1ならびに第2の固定金型部品32a,32b;34a,34bおよび押圧金型部品36a,36bは、成型空間40を画定し、成型空間40内において、タンタル、ニオブ、チタン、またはこれらの合金などの弁作用金属粒子を受容することができる。さらに押圧金型部品36a,36bのそれぞれは、成型空間40内において互いに接近する方向(Y方向)に滑動することにより、充填された弁作用金属粒子を加圧成型することができるように構成されている。このように成型空間40内に充填された弁作用金属粒子を加圧成型して、加熱(焼結)することにより、図2に示すような多孔質焼結体1を作製することができる。
図4(a)は、図3に示す製造金型30のXZ平面に平行な断面図であり、第1および第2の固定金型部品32a,32b;34a,34bが図示されている。図4(a)に示す第2の固定金型部品34aは、金属製リード2を包囲し、略台形の断面形状を有するように形成された凸部35を含む。[発明が解決しようとする課題]の欄で上記説明したように、多孔質焼結体(陽極体)1に対する金属製リード2の固着強度が十分でない場合、多孔質焼結体(陽極体)1が金属製リード2から脱落して、誘電体層3および固体電解質層4の形成工程における生産歩留まりが低下することがある。
しかしながら、本発明に係る第2の固定金型部品34aには、Z方向に突出した凸部35を設けたので、押圧金型部品36a,36bが成型空間40内を互いに接近するように(Y方向に)金属粒子を押圧するとき、第2の固定金型部品34aに隣接して配置された金属粒子が、凸部35の斜面に沿って、金属製リード2の周囲にある図4(a)のハッチング領域42(「植設領域」ともいう。)に向かって押し出される。したがって、本発明によれば、植設領域42の金属粒子の質量密度を増大させ、多孔質焼結体(陽極体)1に対する金属製リード2の固着強度を改善することができる。
この植設領域42における金属粒子の質量密度が、従来技術に係る(成型空間40に面した凸部を有さない)第2の固定金型部品を用いて加圧成型した場合と、本発明に係る(成型空間40に面した凸部35を有する)第2の固定金型部品34aを用いて加圧成型した場合の金属粒子の質量密度を、コンピュータシミュレーションした結果、図4に対応する図5のカラー画像を得た。金属製リード2の中心を貫通してY方向に延びる位置における相対的な質量密度を1.0としたとき(詳細図示せず)、従来技術に係る第2の固定金型部品を用いた場合の植設領域42における相対的質量密度が0.72であったところ、図4(a)に示す第2の固定金型部品34aを用いて加圧成型した場合、図5(a)に示すように植設領域42における相対的質量密度が0.87まで改善された。なお、図5(a)に示す第2の固定金型部品34aの凸部35が金属製リード2の周囲全体に配設されたのに対し、図5(b)に示す第2の固定金型部品34aの凸部35は、金属製リード2の周囲の一部に配設された点で異なるが、植設領域42における相対的質量密度が0.83まで改善され、従来技術に比較して有意な質量密度の改善が認められた。したがって、コンピュータシミュレーションの結果からも、明らかに、成型空間40内の金属製リード2の周囲の植設領域42における質量密度を増大させることができる。よって本発明によれば、多孔質焼結体(陽極体)1に対する金属製リード2の固着強度を増大させることにより、多孔質焼結体の形成工程後の誘電体層3および固体電解質層4の形成工程における生産歩留まりを格段に改善することができる。
上記説明した第2の固定金型部品34aの凸部35は、XZ平面に平行な三角形状の断面を有するものであったが、択一的には、凸部35は、図4(b)に示すように、三角形の断面形状を有するものであってもよい。また凸部35が三角形の断面形状を有する場合、その斜面と第2の固定金型部品34aとのなす角度(θ)の正接が、成型空間40内に挿入された金属粒子と第2の固定金型部品34aとの間の摩擦係数(μ)の逆数以下となるように構成してもよい(tan(θ)≦1/μ)。例えば、金属粒子と第2の固定金型部品34aとの間の摩擦係数(μ)が0.45であるとき、XZ平面において斜面と第2の固定金型部品とのなす角度(θ)を約66度以下に設定してもよい。これは、角度(θ)があまりに大きくなり過ぎると、一対の押圧金型部品36a,36bにより金属粒子が押圧されたとき、第2の固定金型部品34aに隣接して配置された金属粒子が、凸部35の斜面に沿って植設領域42に向かって押し出されず、この領域42の金属粒子の質量密度を増大させることができなくなるためである。
また第2の固定金型部品34aの凸部35は、成型空間40に面した平坦な面からZ方向に高さhを有するように形成されている。凸部35の高さhは、金属製リード2の線径rの半分(すなわち半径)以上であることが好ましい(h≧r/2)。一方、金属製リード2は、凸部35の頂部からZ方向に距離lだけ埋設されるように構成されているが、多孔質焼結体(陽極体)1に対する固着強度を増大させるためにも、一対の第2の固定金型部品34a,34bの間の距離Lに対して十分深く埋設されることが好ましい。例えば金属製リード2の埋設距離lが一対の第2の固定金型部品34a,34bの間の距離Lの半分以上であることが好ましい(l≧L/2)。
図6は、第2の固定金型部品34aの平面図であり、貫通孔31、第1の固定金型部品32a,32b、成型空間40に面した凸部35の位置関係を示すものである。金属製リード2は、実質的に円筒形状を有し、XY断面において円形の断面形状を有するが、第2の固定金型部品34aの凸部35は、矩形(図6(a))、円形(図6(b))、または楕円形(図6(c))の平面形状を有するものであってもよい。
さらに多孔質焼結体(陽極体)1に対する金属製リード2の固着強度を増大させるため、詳細図示しないが、金属製リード2には、Z方向に対して凹凸を有する表面またはZ方向に沿った溝部を設けてもよい。
本発明は、陽極体として多孔質焼結体を具備する固体電解コンデンサに利用することができる。
1…多孔質焼結体(陽極体)、2…金属製リード、3…誘電体層、4…固体電解質層、5…陰極層、7…陽極端子、8…導電性接着材、9…陰極端子、10…コンデンサ素子、11…樹脂外装体、20…固体電解コンデンサ、22a…上主面、22b…下主面、24a…左端面、24b…右端面、25a,25b…端面凹部、26a…前側面、26b…後側面、27a,27b…側面凸部、30…製造金型、31…貫通孔、32a,32b…第1の固定金型部品、33a,33b…金型凸部、34a,34b…第2の固定金型部品、35…凸部、36a,36b…押圧金型部品、37a,37b…金型凹部、40…成型空間、42…植設領域

Claims (10)

  1. 金属製リードが埋設された多孔質焼結体を加圧成型するための金型であって、
    前記金属製リードに沿って対向配置された一対の第1の固定金型部品と、
    前記第1の固定金型部品に固定される一対の第2の固定金型部品であって、前記第2の固定金型部品の一方に前記金属製リードを挿通可能にする貫通孔を設けた一対の前記第2の固定金型部品と、
    前記第1および第2の固定金型部品により部分的に画定された成型空間内に挿入された金属粒子を押圧するように滑動可能な一対の押圧金型部品と、を備え、
    前記貫通孔を設けた前記第2の固定金型部品は、前記成型空間に対向する面において、前記貫通孔を包囲する凸部を含み、
    前記凸部は、前記第2の固定金型部品に垂直な断面において、三角形、略半円形、または略台形の断面形状を有し、
    前記凸部の三角形または略台形の斜面の断面形状を表す直線または曲線の接線と前記第2の固定金型部品とのなす角度(θ)の正接が、前記金属粒子と前記第2の固定金型部品との間の摩擦係数(μ)の逆数以下である(tan(θ)≦1/μ)、金型。
  2. 前記凸部は、矩形、部分的な円形または楕円の平面形状を有する、請求項1に記載の金型。
  3. 前記凸部は、前記第2の固定金型部品に垂直な断面における高さ(h)が金属製リードの半径(r/2)以上である(h≧r/2)、請求項1または2に記載の金型。
  4. 多孔質焼結体に埋設された金属製リードの部分の長さ(l)は、一対の第2の固定金型部品の間の距離(L)の半分以上となるように構成された(l≧L/2)、請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型。
  5. 前記多孔質焼結体は、コンデンサ素子を備える固体電解コンデンサの陽極体として使用され、
    前記コンデンサ素子は、
    対向する一対の主面を含む前記多孔質焼結体と、
    前記多孔質焼結体に埋設され、その一方の主面から延びる金属製リードと、
    前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、を備え、
    前記多孔質焼結体は、前記金属製リードが延びる主面において、前記金属製リードの周囲に凹部を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型。
  6. 前記多孔質焼結体の凹部は、前記主面に垂直な断面において、三角形、略半円形、または略台形の断面形状を有する、請求項5に記載の金型。
  7. 対向する一対の第1の固定金型部品のそれぞれを、対向する一対の第2の固定金型部品に固定する工程と、
    一対の押圧金型部品を、前記第1および第2の固定金型部品に対して滑動可能に配置して成型空間を画定する工程と、
    前記成型空間内に金属粒子を充填する工程と、
    一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた貫通孔に金属製リードを挿通する工程と、
    前記金属粒子から多孔質焼結体を成型するように一対の前記押圧金型部品を互いに対して押圧する工程と、を有し、
    前記貫通孔を設けた前記第2の固定金型部品は、前記成型空間に対向する面において、前記貫通孔を包囲する凸部を含み、
    前記凸部は、前記第2の固定金型部品に垂直な断面において、三角形、略半円形、または略台形の断面形状を有し、
    前記凸部の三角形または略台形の斜面の断面形状を表す直線または曲線の接線と前記第2の固定金型部品とのなす角度(θ)の正接が、前記金属粒子と前記第2の固定金型部品との間の摩擦係数(μ)の逆数以下である(tan(θ)≦1/μ)、多孔質焼結体の製造方法。
  8. 前記凸部は、矩形、部分的な円形または楕円の平面形状を有する、請求項7に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  9. 対向する一対の主面を含む多孔質焼結体と、
    前記多孔質焼結体に埋設され、その一方の主面から延びる金属製リードと、
    前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、を備え、
    前記多孔質焼結体は、前記金属製リードが延びる主面において、前記金属製リードの周囲に凹部を含む、コンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記多孔質焼結体を、請求項7または8に記載の多孔質焼結体の製造方法により製造する、固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記多孔質焼結体の凹部は、前記主面に垂直な断面において、三角形、略半円形、または略台形の断面形状を有する、請求項9に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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