JP2008034429A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化、薄型化を行っても所望の静電容量が得られ、かつ漏れ電流値不良が少ない固体電解コンデンサを提供すること。
【解決手段】 陽極リード線2が導出された弁作用金属の陽極体1と、誘電体酸化皮膜と、固体電解質層と、陰極層3と、この陰極層3に導電性接着剤4を介し電気的に接続された陰極端子6と、陽極リード線2に接続された陽極端子5と、絶縁性の外装樹脂7とを有する固体電解コンデンサであり、陽極体1は陽極リード線2の一端部を外方に突出させ他部を弁作用金属の微粉末に埋設し直方体状に加圧成型してなり、陽極体1の陽極リード線2が導出される側の端面で、陽極リード線2は前記端面の他の部分に対して凹んだ面から導出され、陽極リード線2の根元部分の周りは前記他の部分に対して凹部となり、陽極体凹み8が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体電解コンデンサに関し、特に、弁作用金属粉末の焼結体から陽極リード線を導出した陽極体を用いた固体電解コンデンサに関する。
図2に従来例の固体電解コンデンサを示す。図2(a)はその模式的な断面図であり、図2(b)はそれに用いる陽極体の斜視図である。この固体電解コンデンサの陽極体1はタンタル等の弁作用金属の微粉末を直方体状に加圧成型したものであり、その表面には誘電体酸化皮膜および固体電解質層が順に形成され、外表面には陰極層3が形成されている。なお、図2において、陽極体1の弁作用金属焼結体は多孔質であり、誘電体酸化皮膜および固体電解質層は、その孔の中に入り込んでいるので、複雑さを避けるために図示を省略した。
陽極体1の一方の端部から陽極リード線2が、陽極体1の外方へ引き出されている。陽極体1の外表面の陰極層3に導電性接着剤4を介して陰極端子6が接続されている。陽極リード線2の先端には溶接によって陽極端子5が接続されている。このような接続が行われた後、外装樹脂7が形成されている。
同様の構造を持ち、弁作用金属粉末を加圧成型する際の、陽極リード線の配置方法などを検討し、長期使用時の信頼性を高めた固体電解コンデンサが特許文献1に開示されている。
近年、電子機器の小型化、薄型化、軽量化に伴い、これら機器に使用される固体電解コンデンサの小型化、高静電容量化の要求が高まっている。このためには、同一パッケージ内に、より体積の大きな陽極体1を入れる必要がある。そこで、上記のような従来の固体電解コンデンサにおいて、陽極体1の体積を大きくしようとすると、陽極体1の陽極リード線2が引き出された端面は外形表面に近づくことになる。すなわち、陽極リード線2の導出部が短くなり、抵抗溶接などの陽極溶接時に陽極体1へ機械的ストレスが加わり、誘電体酸化皮膜が損傷し、漏れ電流値不良が発生する。そのため、陽極体寸法に制約が発生し、静電容量を大きくすることができない。
この状況にあって、本発明は、小型化、薄型化を行っても所望の静電容量が得られ、かつ漏れ電流値不良が少ない固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の陽極体は、タンタル等の弁作用金属の微粉末を直方体状に加圧成型する時に陽極リード線2の導出部に凹みを設けた陽極体1を形成することにより、陽極リード線2の導出部が短くなることは無く、すなわち陽極リード線2と陽極端子5との溶接部から陽極リード線2の根元の弁作用金属焼結体への距離を確保でき、陽極溶接時に陽極体1への機械的ストレスが緩和され、誘電体酸化皮膜が損傷せず、漏れ電流値不良が発生しない固体電解コンデンサが得られる。
すなわち、本発明の固体電解コンデンサは、陽極リード線が導出された弁作用金属の陽極体と、誘電体酸化皮膜と、固体電解質層と、陰極層と、この陰極層に導電性接着剤を介し電気的に接続された陰極端子と、前記陽極リード線に接続された陽極端子と、絶縁性の外装樹脂とを有する固体電解コンデンサであって、前記陽極体は陽極リード線の一端部を外方に突出させ他部を弁作用金属の微粉末に埋設し直方体状に加圧成型してなり、前記陽極体の前記陽極リード線が導出される側の端面で、前記陽極リード線は前記端面の他の部分に対して凹んだ面から導出され、前記陽極リード線の根元部分の周りは前記他の部分に対して凹部となったことを特徴とする。
本発明によれば、小形化、薄型化の際に、外形体積に対して陽極体の体積を大きくできることから、静電容量を増加することができる。同時に、陽極リード線の導出部の長さを確保することで、陽極溶接時の陽極体への機械的ストレスを緩和し、誘電体酸化皮膜の損傷を軽減することができ、漏れ電流値不良を改善できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態での固体電解コンデンサについて説明する。図1は、本発明の一実施の形態での固体電解コンデンサを示し、図1(a)はその模式的な断面図、図1(b)はそれに用いる陽極体の斜視図である。
この陽極体1はタンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属の微粉末を直方体状に加圧成型し焼結したものであり、弁作用金属表面には誘電体皮膜が形成され、その上に固体電解質層が形成され、さらに外表面には陰極層3が形成されている。ただし、弁作用金属焼結体は多孔質であり、その孔は内部に深く入り込んでおり、誘電体酸化皮膜および固体電解質層も内部まで入り込んでいるので、複雑さを避け、図1には示していない。
陽極体1の一方の端部から陽極リード線2が、陽極体1の外方へ引き出されている。このとき、陽極リード線2は直方体状の陽極体1の端面から段差を持って凹んだ面から導出され、陽極リード線2の根元部分の周囲には陽極体凹み8が形成されている。
陽極体1の外表面の陰極層3には導電性接着剤4を介して陰極端子6が接続され、陽極リード線2の先端には溶接によって陽極端子5が接続されている。さらに、陽極および陰極端子の一部を露出させ全体を覆う絶縁性の外装樹脂7が形成されている。
このように、タンタル等の弁作用金属の微粉末を直方体状に加圧成型する時に陽極リード線2の導出部に陽極体凹み8を有する陽極体1を作製する。この凹みを設けるためには、一例として、上金型、下金型、横パンチからなる金型の上金型の陽極リード線保持部に円柱状の凸部を設けてもよく、他の例として、陽極リード線に円筒状のシースを被せ、上金型、下金型、横パンチを使って、加圧成型を行い、その後、シースを除去し、陽極リード線の根元部分の周囲に凹みを設けてもよい。
こうして得た加圧成型体を高真空・高温度で焼結し、多孔質の直方体状の焼結体を得る。次に化成処理を行い、弁作用金属上に誘電体酸化皮膜を形成する。さらに、導電性ポリマー、二酸化マンガン等の固体電解質層を形成後に、グラファイト層、銀ペースト層などからなる陰極層を形成し、コンデンサ素子を得る。これをリードフレーム上に載せ、陽極リード線2をリードフレームの陽極部に抵抗溶接で接続し、コンデンサ素子の陰極層3を導電性接着剤4でリードフレームの陰極部に接続し、外装樹脂7でモールドした後、切断によってリードフレームの枠から分離し、陽極端子5および陰極端子6になるリード部分を外装樹脂7の外形面にそって折り曲げ、本実施の形態の固体電解コンデンサを得る。
本実施の形態では、体積効率を高めるために陽極体の体積を大きくし、陽極接続部を小さくしたが、陽極リード線の弁作用金属焼結体からの導出部分が短くなることは無く、陽極の抵抗溶接時に弁作用金属焼結体への機械的ストレスは緩和され、その結果、誘電体酸化皮膜は損傷せず、漏れ電流値不良が発生しない固体電解コンデンサが得られる。
次に本発明の実施例を挙げて、さらに説明する。本実施例の固体電解コンデンサの構造は、すでに説明した図1と同様である。陽極体はタンタル微粉末にタンタルの陽極リード線を埋設して加圧成型した。そのとき、図1に示した陽極体凹み8は、上金型、下金型、横パンチからなる金型の上金型の陽極リード線保持部に円柱状の凸部を設けることで形成した。得られた陽極体の寸法は幅3.6mm、長さ4.5mm、厚さ2.0mmであり、陽極リード線は太さ0.34mmであり、陽極体凹み8は、直径1.2mm、深さ1.0mmであった。
以下、公知の技術により、加圧成型体の焼結を行い、誘電体酸化皮膜を形成し、ポリピロールの導電性高分子の固体電解質層を形成して、グラファイト、銀ペーストなどからなる陰極層3を形成し、コンデンサ素子を作製した。これをリードフレーム上に載せ、陽極リード線2とリードフレームの陽極端子形成部とを抵抗溶接で溶接した。このとき、抵抗溶接の条件は公知の技術によった。また、陰極層3は導電性接着剤によりリードフレームの陰極端子形成部と接続した。その後、外装樹脂7でモールド成型し、切断によりリードフレームから分離して、陽極端子5および陰極端子6を折り曲げ、本実施例の固体電解コンデンサを得た。その結果、漏れ電流は50個の平均値が8μAであり、体積効率(製品の全体体積に対するコンデンサ素子体積の比率)は41%であった。
比較例として、図2に示した従来例のように、陽極リード線の根元部分に陽極体凹みを持たない陽極体を用い、製品の全体体積が上記実施例と等しく、漏れ電流を所定値以下にする固体電解コンデンサを作製した。その結果、漏れ電流は50個の平均値が10μAであり、体積効率は33%であった。
上記実施例と比較例で得られた結果を表1にまとめる。
このように、実施例では体積効率を、比較例の1.24倍まで高めることができたにも関わらず、漏れ電流については、比較例よりも少なく、実用的に使用可能な値が得られた。その原因として、比較例では陽極溶接部の抵抗溶接時の機械的ストレスによりタンタル焼結体の誘電体酸化皮膜が損傷することを防ぐために、陽極リード線の導出部の長さを一定以上にする必要があったが、実施例では、陽極体凹みを設けたので、陽極リード線の導出部の長さを十分に確保しても、タンタル焼結体の体積増加が可能であったことが挙げられる。
1 陽極体
2 陽極リード線
3 陰極層
4 導電性接着剤
5 陽極端子
6 陰極端子
7 外装樹脂
8 陽極体凹み
2 陽極リード線
3 陰極層
4 導電性接着剤
5 陽極端子
6 陰極端子
7 外装樹脂
8 陽極体凹み
Claims (1)
- 陽極リード線が導出された弁作用金属の陽極体と、誘電体酸化皮膜と、固体電解質層と、陰極層と、この陰極層に導電性接着剤を介し電気的に接続された陰極端子と、前記陽極リード線に接続された陽極端子と、絶縁性の外装樹脂とを有する固体電解コンデンサであって、前記陽極体は陽極リード線の一端部を外方に突出させ他部を弁作用金属の微粉末に埋設し直方体状に加圧成型してなり、前記陽極体の前記陽極リード線が導出される側の端面で、前記陽極リード線は前記端面の他の部分に対して凹んだ面から導出され、前記陽極リード線の根元部分の周りは前記他の部分に対して凹部となったことを特徴とする固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006202956A JP2008034429A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 固体電解コンデンサ |
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JP2006202956A JP2008034429A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 固体電解コンデンサ |
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Family Applications (1)
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JP2006202956A Pending JP2008034429A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 固体電解コンデンサ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018164060A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解コンデンサ、および固体電解コンデンサに用いられる多孔質焼結体を製造するための金型ならびに方法 |
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JPS622517A (ja) * | 1985-06-27 | 1987-01-08 | 日立コンデンサ株式会社 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JPH09120935A (ja) * | 1995-10-24 | 1997-05-06 | Hitachi Aic Inc | タンタル固体電解コンデンサ |
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-
2006
- 2006-07-26 JP JP2006202956A patent/JP2008034429A/ja active Pending
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