JP2018170375A - 固体電解コンデンサ、およびこれに用いられる多孔質焼結体の製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ、およびこれに用いられる多孔質焼結体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔質焼結体内の強度のばらつきを低減し、破損しにくい固体電解コンデンサを実現する。
【解決手段】固体電解コンデンサは、対向する一対の主面、一対の側面および一対の端面を含む多孔質焼結体と、多孔質焼結体に埋設された埋設部を含み、多孔質焼結体の一方の主面から延びる金属製リードと、多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、誘電体層上に形成された固体電解質層と、多孔質焼結体、金属製リード、誘電体層、および固体電解質層を包囲する外装体と、金属製リードに電気的に接続された第1の端子と、固体電解質層に電気的に接続された第2の端子と、を備え、金属製リードの埋設部は、多孔質焼結体の端面に沿って延びる一対の平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むとともに扁平形状に形成され、第1および第2の端子はそれぞれ、外装体から突出し、埋設部の一対の平坦面と略垂直な第1および第2の端子実装面を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体電解コンデンサ、およびこれに用いられる多孔質焼結体の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化および軽量化に伴って、小型かつ大容量の高周波用コンデンサが求められている。これまでにも、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れた数多くの固体電解コンデンサが提案されている。固体電解コンデンサは、通常、コンデンサ素子と、これを封止する樹脂外装体と、コンデンサ素子に電気的に接続され、樹脂外装体の外部に露出する陽極端子および陰極端子と、を備える。また、コンデンサ素子は、陽極端子に電気的に接続される金属製リードの一部が埋設された陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の表面に形成された固体電解質層とを有する。陽極体は、タンタル、ニオブ、チタンなどの弁作用金属粒子を焼結した多孔質焼結体で構成されている。
特許文献1には、一部を両面プレス加工により扁平形状に加工した陽極リード部材を、同様に扁平形状(薄型)に成型される多孔質焼結体内に埋設してなるコンデンサ素子が提案されている。また特許文献1には、陽極リード部材の多孔質焼結体の外部に突出した部分の高さをコンデンサ素子の高さ(厚み)とほぼ同一となるように構成することにより、一枚の金属板を加工して形成される陰極端子の折り曲げ加工を省略して、生産性を向上させることが記載されている。多孔質焼結体は、扁平形状に加工された陽極リード部材の一部を埋設した状態でタンタルなどの弁作用金属粒子を加圧成型して焼結することにより形成される。このとき特許文献1に記載の陽極リード部材が扁平形状に加工される方向は、多孔質焼結体が加圧成型される方向と同一の方向である(図4(b)に示す比較例に係る多孔質焼結体の断面図を参照されたい。)。
特開2005−5310号公報
特許文献1に記載の発明によれば、多孔質焼結体内に陽極リード部材が埋設されている領域と、埋設されていない領域において、加圧成型される弁作用金属粒子の質量密度(単位体積あたりの質量)にばらつき(密度差)が生じる場合がある。このとき多孔質焼結体の内部強度にばらつきが生じ、外的応力が加わると、多孔質焼結体の周囲に配設された誘電体層または固体電解質層の強度が弱い部分が破損しやすくなる。
そこで本発明に係る第1の態様は、固体電解コンデンサを提供するものであって、この固体電解コンデンサは、対向する一対の主面、一対の側面および一対の端面を含む多孔質焼結体と、前記多孔質焼結体に埋設された埋設部を含み、前記多孔質焼結体の一方の前記主面から延びる金属製リードと、前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、前記多孔質焼結体、前記金属製リード、前記誘電体層、および前記固体電解質層を包囲する外装体と、前記金属製リードに電気的に接続された第1の端子と、前記固体電解質層に電気的に接続された第2の端子と、を備え、前記金属製リードの前記埋設部は、前記多孔質焼結体の前記端面に沿って延びる一対の平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むとともに扁平形状に形成され、前記第1および第2の端子はそれぞれ、前記外装体から突出し、前記埋設部の一対の前記平坦面と略垂直な第1および第2の端子実装面を含む。
また本発明に係る第2の態様は、多孔質焼結体の製造方法を提供するものであって、この製造方法は、対向する一対の第1の固定金型部品のそれぞれを、対向する一対の第2の固定金型部品に固定する工程と、一対の押圧金型部品を、前記第1および第2の固定金型部品に対して滑動可能に配置して成型空間を画定する工程と、前記成型空間内に金属粒子を充填する工程と、金属製リードの少なくとも一部が一対の前記第1の固定金型部品に対向する平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むように、前記金属製リードを一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた貫通孔に挿通する工程と、前記金属粒子から前記多孔質焼結体を成型するように一対の押圧金型部品を互いに対して押圧する工程と、を有する。
本発明に係る態様によれば、多孔質焼結体内の強度のばらつきを低減し、破損しにくい固体電解コンデンサを実現することができる。
本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサの概略的な構成を示す断面図である。 (a)は本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)を示す斜視図であり、(b)は比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)を示す斜視図である。 図2(a)および(b)に示す多孔質焼結体(陽極体)を加圧成型するための製造金型を示す斜視図である。 (a)は、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)のXY平面に平行な断面図であり、(b)は比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)のXY平面に平行な断面図であり、(c)は、本発明の変形例に係る多孔質焼結体(陽極体)のXY平面に平行な断面図である。 本発明のさらなる変形例に係る多孔質焼結体(陽極体)を示す斜視図である。
添付図面を参照して本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)を含む固体電解コンデンサの実施形態を以下説明する。各実施形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(たとえば「上下」、「左右」、「前後」、および「X,Y,Z」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものでない。なお各図面において、固体電解コンデンサの各構成部品の形状または特徴を明確にするため、これらの寸法を相対的なものとして図示し、必ずしも同一の縮尺比で表したものではない。
<固体電解コンデンサ>
図1を参照して、本発明に係る固体電解コンデンサ20の概略的な構成について以下説明する。固体電解コンデンサ20は、対向する3つの平面を含む六面体の外形形状を有し、図1の断面図で示すように、コンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する樹脂外装体11と、樹脂外装体11の外部に露出する陽極端子7および陰極端子9とを備える。またコンデンサ素子10は、多孔質焼結体(陽極体)1と、多孔質焼結体1に部分的に埋設される金属製リード2と、多孔質焼結体1の表面に形成された誘電体層3と、誘電体層3の表面に形成された固体電解質層4と、固体電解質層4を覆う陰極層(導電性カーボン層5および銀ペースト層6)とを有する。多孔質焼結体(陽極体)1は、タンタル、ニオブ、チタン、またはこれらの合金などの弁作用金属粒子を加圧成型して焼結させた多孔質焼結体で構成されているが、本発明はこれらの金属粒子に限定されるものではない。
金属製リード2は、多孔質焼結体(陽極体)1に埋設される埋設部2aと、多孔質焼結体1の一方の主面(図2(a))からコンデンサ素子10の外部に延びる延出部2bとを有する。陽極端子7は、その一端部で陽極接続部7aが金属製リード2の延出部2bに電気的に接続され、その他端部が折り曲げられ、陽極フレーム7bを構成している。陰極端子9は、その一端部で陰極接続部9aが導電性接着材8(例えば熱硬化性樹脂と金属粒子との混合物)を介して陰極層の銀ペースト層6に電気的に接続され、その他端部が折り曲げられ、陰極フレーム9bを構成している。詳細後述するが、陽極フレーム7bおよび陰極フレーム9bはそれぞれ、埋設部2aの一対の平坦面14と略垂直な同一平面上に延びる陽極端子実装面7cおよび陰極端子実装面9cを含み、陽極端子実装面7cおよび陰極端子実装面9cは、固体電解コンデンサ20を搭載すべき基板(図示せず)との半田接続等に用いられる。なお本願において、「部材Aが部材Bと略垂直に延びる」という記載は、部材Aが部材Bと完全に垂直に延びる構成だけでなく、部材Aが部材Bと実質的に垂直に延びる構成を表現するものである。
<多孔質焼結体(陽極体)およびその製造方法>
図2(a)は、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1を示す斜視図であり、図2(b)は、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101を示す斜視図である。以下、各構成要素の配置方向を明確にするため、図2に示すX,Y,Z方向などを参照して、本発明の実施形態に係る多孔質焼結体(陽極体)1について説明する。したがって図1は、金属製リード2に沿って図2のYZ平面で切断したときの固体電解コンデンサ20の断面図である。
本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、図2(a)に示すように、XY平面に平行な上主面22aおよび下主面22bと、YZ平面に平行な左端面24aおよび右端面24bと、XZ平面に平行な前側面26aおよび後側面26bとを有する。同様に、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101は、図2(b)に示すように、XY平面に平行な上主面122aおよび下主面122bと、YZ平面に平行な左端面124aおよび右端面124bと、XZ平面に平行な前側面126aおよび後側面126bとを有する。
また図3は、図2(a)および図2(b)に示す多孔質焼結体(陽極体)1,101を加圧成型するための製造金型30を示す斜視図である。製造金型30は、YZ平面に平行に配置された一対の第1の固定金型部品32a,32bと、XY平面に平行に配置され、第1の固定金型部品32a,32bに着脱可能に固定された一対の第2の固定金型部品34a,34bと、XZ平面に平行に配置された一対の押圧金型部品(「パンチ部品」ともいう。)36a,36bとを有する。また第2の固定金型部品34a,34bの一方(図中、上側の第2の固定金型部品34a)は、金属製リード2,102を挿通させることができるような貫通孔31を有する。第1ならびに第2の固定金型部品32a,32b;34a,34bおよび押圧金型部品36a,36bは、成型空間40を画定し、成型空間40内において、タンタル、ニオブ、チタン、またはこれらの合金などの弁作用金属粒子を受容することができる。さらに押圧金型部品36a,36bのそれぞれは、成型空間40内において互いに接近する方向(Y方向)に滑動することにより、充填された弁作用金属粒子を加圧成型することができるように構成されている。このように成型空間40内に充填された弁作用金属粒子を加圧成型して、加熱(焼結)することにより、図2(a)および図2(b)に示すような多孔質焼結体(陽極体)1,101を作製することができる。このとき、多孔質焼結体(陽極体)1,101は、押圧金型部品36a,36bを用いてY方向に加圧成型されるため、Y方向に扁平し、左端面24a,124aおよび右端面24b,124bは、前側面26a,126aおよび後側面26b,126bより狭小となるように成型されている。
<金属製リードおよびその製造方法>
図2(a)および図2(b)に示す金属製リード2,102の棒状の延出部2b,102bは、多孔質焼結体(陽極体)1の上主面22aからZ方向に延びている。本発明に係る金属製リード2の埋設部2aは、扁平に加工した形状を成しており、YZ平面に実質的に平行な一対の平坦面14と、これらの平坦面14を連続的に繋ぐ一対の湾曲面16とを含む。すなわち一対の平坦面14は、YZ平面で切断したときの断面図である図1から明らかなように、固体電解コンデンサ20の陽極端子実装面7cおよび陰極端子実装面9cとは実質的に垂直な方向に面している。一方、比較例に係る金属製リード102の埋設部102aは、同様に平坦面114を有し、平坦面114はXZ平面に平行に延び、すなわちX方向ではなく、Y方向に面している。
図4(a)は、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1を示すXY平面に平行な断面図であり、図4(b)は、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101を示すXY平面に平行な断面図であり、ハッチングを省略して示す。上述の通り、多孔質焼結体(陽極体)1,101は、金属製リード2,102の埋設部2a,102aを第2の固定金型部品34aの貫通孔31に挿通し、弁作用金属粒子を成型空間40に充填した後、押圧金型部品36a,36bを互いに接近する方向(図3および図4(b)の矢印Fで示した方向、Y方向)に加圧成型して、加熱(焼結)することにより作製することができる。このとき、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101では、埋設部102aのX方向に対応する比較的に広い領域Rで弁作用金属粒子の質量密度が大きく、埋設部102aが存在しない領域R,Rで質量密度が小さくなる傾向があるため、弁作用金属粒子の質量密度のX方向における分布にばらつき(密度差)が生じ、熱または外部応力に対する強度が低下する可能性がある。
これに対し、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、金属製リード2の平坦面14がX方向に面しているので、埋設部2aが存在しないX方向の実質的な領域R,Rで質量密度が均一となるように加圧成型することができる。このように、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、金属製リード2の埋設部2aが扁平する方向を比較例に比して略90度回転させることにより、弁作用金属粒子の質量密度のY方向における分布のばらつき(密度差)を低減させることができる。
本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、金属製リード2の埋設部2aが押圧する方向に平行なY方向に延びるものであれば、任意の方法を用いて形成することができる。例えば金属製リード2の埋設部2aを、第2の固定金型部品34aの貫通孔31に挿通し、YZ平面に平行な押圧面を含む一対の扁平金型部品(図示せず)を用いてX方向に扁平させ(すなわちX方向から押圧してYZ平面に平行となる平坦面14を形成し)、弁作用金属粒子を成型空間40に充填した後、押圧金型部品36a,36bによって加圧成型することにより、多孔質焼結体(陽極体)1を形成してもよい。択一的には、金属製リード2の埋設部2aを、第2の固定金型部品34aの貫通孔31に挿通し、押圧金型部品36a,36b(またはこれと同様の扁平金型部品)を用いてY方向に扁平させ(すなわちY方向から押圧してXZ平面に平行となる平坦面14を形成し)、金属製リード2の延出部2bの中心軸の周りに略90度回転させ、弁作用金属粒子を成型空間40に充填した後、押圧金型部品36a,36bによって加圧成型することにより、多孔質焼結体(陽極体)1を形成してもよい。
択一的には、図5に示すように、埋設部2aおよび延出部2bが同一のYZ断面に平行な矩形形状を有するように成形された金属製リード2を、相補的な矩形形状を有する第2の固定金型部品34aの貫通孔(図示せず)に挿通し、弁作用金属粒子を成型空間40に充填した後、押圧金型部品36a,36bによって加圧成型することにより、多孔質焼結体(陽極体)1を形成してもよい。
図4に戻って、金属製リード2の埋設部2aの断面形状および寸法についてより詳細に以下説明する。金属製リード2の埋設部2aのXY断面は、上記説明したように、YZ平面に実質的に平行な一対の平坦面14と、これらを連続的に繋ぐ一対の湾曲面16とを含む。平坦面14は、押圧金型部品36a,36bなどの平坦な押圧面で押圧されて形成されるものであるが、湾曲面16は、半円または半楕円などの任意の湾曲形状を有するものであってもよい。
上述のように、金属製リード2の埋設部2aの平坦面14がYZ平面に平行に延びる(すなわち図4(a)のY方向に長く延びる)ため、埋設部2aの湾曲面16と、これに対向する多孔質焼結体(陽極体)1の各側面26a,26bとの間の距離が小さくなる。したがって、弁作用金属粒子を成型空間40に充填した後、押圧金型部品36a,36bによって加圧成型する際、金属製リード2の埋設部2aと各側面26a,26bとの間で加圧成型される弁作用金属粒子の質量密度が増大しやすい。しかしながら、本発明に係る金属製リード2の埋設部2aは、各側面26a,26bに近接する湾曲面16を含むように構成されているので、埋設部2a付近に配置される弁作用金属粒子は、加圧成型時、湾曲面16に沿って多孔質焼結体(陽極体)1の各端面24a,24bの方へ円滑に押し出され、埋設部2a付近の弁作用金属粒子の質量密度の増大を実質的に抑制することができる。よって、図4(a)の領域Rにおける弁作用金属粒子の質量密度は、実質的に増大することはなく、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、領域Rを含めた全体領域(R,R,R)において、その質量密度が均一となるように加圧成型することができる。
また、埋設部2aの湾曲面16には、金属製リード2が多孔質焼結体(陽極体)1から抜け(脱落し)にくくするように凹凸(ローレット加工による網目表面を含む)を設けてもよい。
また図4(a)に示すように、埋設部2aの平坦面14の間のX方向の距離a(領域Rの距離に対応)は、一対の湾曲面16の間の最大距離bの半分以下となる(a≦2b)ように設計してもよい。
図4(c)は、図4(a)を参照して上記説明した実施形態のさらなる変形例に係る多孔質焼結体(陽極体)1の図4(a)と同様の断面図である。多孔質焼結体(陽極体)1は、弁作用金属粒子の質量密度が均一となるように加圧成型するためには、図4(a)に示すようにY方向に実質的に扁平していることが好ましいが、図4(c)に示すように、必ずしもY方向に実質的に扁平している必要はない。ただし、多孔質焼結体1の一対の側面26a,26bの間の距離cが一対の湾曲面16の間の最大距離bの2倍以上である(c≧2b)であることが好ましい。
また、金属製リード2の材料となるワイヤは、一般に金属製リード2に加工される前、巻回された状態で保管されている。このため、加工後の直線状の金属製リード2においても、巻回時の応力が内部に残存している場合がある。この金属製リード2の内部に残存した応力により、多孔質焼結体(陽極体)1の内部において、金属製リード2の遠位端(多孔質焼結体101の下主面122bに近接する端部)がY方向と同一または反対の方向に反り返ることがある。このように埋設部102aの遠位端が反り返ると、埋設部102aの遠位端と多孔質焼結体101の側面126a,126bとの間の間隔が著しく小さくなり、これらの間に配置された弁作用金属粒子の量に大きなばらつきが生じ得る。したがって、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101によれば、構成上、作製工程時に生じる金属製リード102の埋設部102aの反りに起因して、加圧成型される弁作用金属粒子の質量密度のばらつき(密度差)が増大する場合がある。
これに対し、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1がY方向に扁平する一方、金属製リード2の埋設部2aはX方向に扁平する。このとき、埋設部2aの遠位端(多孔質焼結体1の下主面22bに近接する端部)がX方向と同一または反対の方向に反り返ったとしても、埋設部2aの遠位端と多孔質焼結体1の側面26a,26bとの間の間隔が低減することはない。したがって、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1によれば、作製工程時に金属製リード2の埋設部2aが反り返ったとしても、加圧成型される弁作用金属粒子の質量密度のばらつき(密度差)が増大することを防止できる。上記観点からも、本発明に係る多孔質焼結体(陽極体)1は、比較例に係る多孔質焼結体(陽極体)101に比して特段のまたは異質の効果を奏することができる。
<誘電体層>
誘電体層3は、多孔質焼結体(陽極体)1を構成する導電性材料の表面を酸化することにより、酸化被膜として形成することができる。具体的には、電解水溶液(例えば、リン酸水溶液)が満たされた化成槽に、多孔質焼結体(陽極体)1を浸漬し、突出した金属製リード2を化成槽の陽極体1に接続して、陽極酸化を行うことにより、陽極体1の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層3を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
<固体電解質層>
固体電解質層4は、誘電体層3を覆うように形成されている。固体電解質層4は、例えば、二酸化マンガン、導電性高分子などで構成されている。導電性高分子を含む固体電解質層4は、例えば、誘電体層3が形成された多孔質焼結体(陽極体)1に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合もしくは電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させることにより、または誘電体層3が形成された多孔質焼結体(陽極体)1に、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層3上に形成される。
本発明は、陽極体として多孔質焼結体を具備する固体電解コンデンサに利用することができる。
1…多孔質焼結体(陽極体)、2…金属製リード、2a…埋設部、2b…延出部、3…誘電体層、4…固体電解質層、5…陰極層、6…銀ペースト層、7…陽極端子、7a…陽極接続部、7b…陽極フレーム、7c…陽極端子実装面、8…導電性接着材、9…陰極端子、9a…陰極接続部、9b…陰極フレーム、9c…陰極端子実装面、10…コンデンサ素子、11…樹脂外装体、14…埋設部の平坦面、16…埋設部の湾曲面、20…固体電解コンデンサ、22a…上主面、22b…下主面、24a…左端面、24b…右端面、26a…前側面、26b…後側面、30…製造金型、31…貫通孔、32a,32b…第1の固定金型部品、34a,34b…第2の固定金型部品、36a,36b…押圧金型部品、40…成型空間

Claims (9)

  1. 対向する一対の主面、一対の側面および一対の端面を含む多孔質焼結体と、
    前記多孔質焼結体に埋設された埋設部を含み、前記多孔質焼結体の一方の前記主面から延びる金属製リードと、
    前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、
    前記多孔質焼結体、前記金属製リード、前記誘電体層、および前記固体電解質層を包囲する外装体と、
    前記金属製リードに電気的に接続された第1の端子と、
    前記固体電解質層に電気的に接続された第2の端子と、を備え、
    前記金属製リードの前記埋設部は、前記多孔質焼結体の前記端面に沿って延びる一対の平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むとともに扁平形状に形成され、
    前記第1および第2の端子はそれぞれ、前記外装体から突出し、前記埋設部の一対の前記平坦面と略垂直な第1および第2の端子実装面を含む、固体電解コンデンサ。
  2. 前記埋設部の一対の前記平坦面の間の距離(a)は、一対の前記湾曲面の間の最大距離(b)の半分以下である(a≦2b)、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記多孔質焼結体の前記端面は、前記側面より狭小である、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記多孔質焼結体の一対の前記側面の間の距離(c)は、一対の前記湾曲面の間の最大距離(b)の2倍以上である(c≧2b)、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記埋設部の前記湾曲面は凹凸を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 対向する一対の第1の固定金型部品のそれぞれを、対向する一対の第2の固定金型部品に固定する工程と、
    一対の押圧金型部品を、前記第1および第2の固定金型部品に対して滑動可能に配置して成型空間を画定する工程と、
    前記成型空間内に金属粒子を充填する工程と、
    金属製リードの少なくとも一部が一対の前記第1の固定金型部品に対向する平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むように、前記金属製リードを一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた貫通孔に挿通する工程と、
    前記金属粒子から前記多孔質焼結体を成型するように一対の押圧金型部品を互いに対して押圧する工程と、を有する多孔質焼結体の製造方法。
  7. 前記金属製リードを挿通する工程は、
    円筒状の金属製リードを一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた円形の貫通孔に挿通する工程と、
    一対の前記第1の固定金型部品に対向する平坦な表面を有する一対の扁平金型部品を用いて、前記貫通孔に挿通された前記金属製リードを、その少なくとも一部が一対の前記第1の固定金型部品に対向する平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含むように扁平させる工程と、を有する請求項6に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  8. 前記金属製リードを挿通する工程は、
    円筒状の金属製リードを一対の前記第2の固定金型部品の一方に設けられた円形の貫通孔に挿通する工程と、
    一対の前記押圧金型部品または該押圧金型部品に対向する平坦な表面を有する一対の扁平金型部品を用いて、前記貫通孔に挿通された前記金属製リードを、前記押圧金型部品が押圧する方向と略同一の方向から扁平させる工程と、
    前記金属製リードをその中心軸の周りに略90度回転させる工程と、を有する請求項6に記載の多孔質焼結体の製造方法。
  9. 前記金属製リードを挿通する工程は、一対の前記第1の固定金型部品に対向する平坦面および該平坦面を繋ぐ一対の湾曲面を含む前記金属製リードを、前記金属製リードの断面と相補的な形状を有する貫通孔に挿通する工程を有する、請求項6に記載の多孔質焼結体の製造方法。
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