JP6912699B2 - リクライニング装置 - Google Patents
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Description
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
このような構成において、回動軸が回動しないときには、カムが付勢部材によって付勢されて内歯歯車の軸受外周面と外歯歯車の内周面との間に介在するようになるため、内歯歯車に対する外歯歯車の偏心の量が増えることになる。これにより、外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯とが深く噛み合うことになり、シートバックがシートクッションに対して傾動しないロック状態を実現することができる。
一方で、回動軸が回動するときには、回動軸の案内面がカムの端面に対し傾斜して形成されているため、案内面が端面を押圧することでカムを付勢部材による付勢に抗して軸方向一端側に案内することになる。このようにカムが介在位置から回動軸の軸方向一端側に移動することで、内歯歯車に対する外歯歯車の偏心の量が減ることになり、外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯との噛み合いが浅くなることでロック状態が解除され、シートクッションに対してシートバックを傾動させてリクライニング調整することができる。
その上で、内歯歯車の軸受外周面と当該外周面に対向するカムの内周面とは、軸方向一端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されている。そのため、上記ロック状態において、カムは、付勢部材から回動軸の軸方向他端側に付勢される構成であり、その内周面が内歯歯車の軸受外周面に対して少なくとも軸方向他端側に向かう成分を有する押圧力で押圧されることになる。これにより、カムの内周面が、内歯歯車の軸受外周面に確実に接触するような状態で維持されることになる。したがって、カムと内歯歯車との間に隙間が生じ難くなり、内歯歯車と外歯歯車との間のガタつきを抑制することができ、ロック状態におけるシートクッションに対するシートバックのガタつきを抑制することができる。
このような構成において、回動軸が回動しないときには、カムが付勢部材によって付勢されて内歯歯車の軸受外周面と外歯歯車の内周面との間に介在するようになるため、内歯歯車に対する外歯歯車の偏心の量が増えることになる。これにより、外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯とが深く噛み合うことになり、シートバックがシートクッションに対して傾動しないロック状態を実現することができる。
一方で、回動軸が回動するときには、回動軸の案内面がカムの端面に対し傾斜して形成されているため、案内面が端面を押圧することでカムを付勢部材による付勢に抗して軸方向一端側に案内することになる。このようにカムが介在位置から回動軸の軸方向一端側に移動することで、内歯歯車に対する外歯歯車の偏心の量が減ることになり、外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯との噛み合いが浅くなることでロック状態が解除され、シートクッションに対してシートバックを傾動させてリクライニング調整することができる。
その上で、外歯歯車の内周面と当該内周面に対向するカムの外周面とは、軸方向他端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されている。そのため、上記ロック状態において、カムは、付勢部材から回動軸の軸方向他端側に付勢されることで、その外周面が外歯歯車の内周面に対して少なくとも軸方向他端側に向かう成分を有する押圧力で押圧されることになる。これにより、カムの外周面が、外歯歯車の内周面に確実に接触するような状態で維持されることになる。したがって、カムと外歯歯車との間に隙間が生じ難くなり、内歯歯車と外歯歯車との間のガタつきを抑制することができ、ロック状態におけるシートクッションに対するシートバックのがたつきを抑制することができる。
このような構成では、リクライニング装置のロック状態において、カムは、付勢部材から回動軸の軸方向他端側に付勢されることで、その内周面が内歯歯車の軸受外周面に対して少なくとも軸方向他端側に向かう成分を有する押圧力で押圧されることになる。これにより、カムの外周面が外歯歯車の内周面に確実に接触するとともに、カムの内周面が、内歯歯車の軸受外周面に確実に接触するような状態でも維持されることになる。したがって、カムと内歯歯車との間、さらにはカムと外歯歯車との間にも隙間が生じ難くなり、内歯歯車と外歯歯車との間のガタつきをより一層抑制することができ、ロック状態におけるシートクッションに対するシートバックのがたつきがより一層抑制し易くなる。
カムが介在位置から軸方向一端側に移動することで、カムの内周面の所定部分が、内歯歯車の軸受外周面における径がより小さくなる部分(曲率がより大きくなる部分)に接触することになる。このような場合、カムの内周面の曲率が周方向に沿って一定の構成では、内歯歯車の軸受外周面がカムにおける内周面のより内側に入り込み、接触点が内周面の内側へと変わることになる。しかしながら、本願発明の構成では、カムの内周面を構成する複数の面は、周方向の内側の面ほど曲率が大きくなっているため、内歯歯車の軸受外周面がカムの内周面のより内側に入り込んだ場合であっても、曲率が一定の構成に比べて接触点を内周面のより外側にすることができる。これにより、カムの内周面は、少なくとも周方向に沿って外側の対となる2点で内歯歯車の軸受外周面に接触し易くなり、1点で接触する構成に比べて、回動軸の回動時においても、内歯歯車と外歯歯車との間のガタつきを抑制し易くなる。
このような構成では、カムが回動軸に対して軸方向のどの位置に移動したとしても、カムの内周面は、内歯歯車の軸受外周面よりも曲率の大きい面で当該軸受外周面と接触することになり、少なくとも周方向に沿って2点以上でこれら部材が接触することになる。そのため、カムと内歯歯車とが周方向に沿って1点で接触する場合に比べて、回動軸に対して軸方向とは異なる方向にカムが動き難くなり、これら部材間におけるガタつきを確実に抑制することができる。
このような構成では、回動軸が回動するときには、回動軸の案内面がカムの端面に対し傾斜して形成されているため、案内面が端面を押圧することでカムを付勢部材による付勢に抗して軸方向一端側に案内することになる。このようにカムが介在位置から回動軸の軸方向一端側に移動することで、内歯歯車に対する外歯歯車の偏心の量が減ることになり、外歯歯車の外歯と内歯歯車の内歯との噛み合いが浅くなることでロック状態が解除され、シートクッションに対してシートバックを傾動させてリクライニング調整することができる。このような回動軸の回動時に、カムが内歯歯車と外歯歯車の間の介在位置から移動することで、カムと外歯歯車および内歯歯車との間の一部に隙間が生じたり、カムが介在位置に位置する場合に比べて当該カムと外歯歯車および内歯歯車との接触面積が小さくなるため、リクライニング調整時におけるカムと外歯歯車および内歯歯車との間の摺動抵抗を低減させることができる。したがって、リクラインニング調整時に回動軸を回動させるための駆動力を低減させることができる。
図1に示すように、本発明のリクライニング装置20を備えた車両用シート10は、着座者の座部を受けるシートクッション11と、このシートクッション11に対して傾動可能であって着座者の背部を受けるシートバック12とを備えている。
なお、第2延出面33bは、「案内面」の一例に相当し得る。
なお、スプリング26は、「付勢部材」の一例に相当し得る。
図11(A)は、ロック状態における図2のD−D断面を示す断面図であり、図11(B)は、ロック解除状態における図2のD−D断面を示す断面図である。図12(A)は、ロック状態における図10のE−E断面を示す断面図であり、図12(B)は、ロック解除状態における図10のE−E断面を示す断面図である。図13は、ロック状態における図3のC−C断面を示す断面図である。
次に、本発明の第2実施形態に係るリクライニング装置20について図を参照して説明する。図14は、本発明の第2実施形態に係るリクライニング装置20において、ロック状態における断面を概略的に示す断面図である。
本第2実施形態に係るリクライニング装置20は、外歯歯車23の内周面(ブッシュ123cの内周面)と当該内周面に対向するカム40の外周面143とが、軸方向他端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されている点が、上記第1実施形態に係るリクライニング装置20と異なる。また、内歯歯車24のボス部124eの内周面とカム40の内周面144が、回動軸30の軸方向に平行な面として形成されている点が、上記第1実施形態に係るリクライニング装置20と異なる。したがって、第1実施形態のリクライニング装置20と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(1)上記第1実施形態において、内歯歯車24のボス部24eとカム40の内周面44とは、軸方向一端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成される構成である。しかしながら、このような構成の上で、さらに、上記第2実施形態のように、外歯歯車23の内周面(ブッシュ23cの内周面)と当該内周面に対向するカム40の外周面43とが、軸方向他端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成される構成であってもよい。このような構成では、カム40と内歯歯車24との間、さらにはカム40と外歯歯車23との間にも隙間が生じ難くなり、内歯歯車24と外歯歯車23との間のガタつきをより一層抑制することができ、ロック状態におけるシートクッション11に対するシートバック12のがたつきがより一層抑制し易くなる。
11…シートクッション
12…シートバック
20…リクライニング装置
21…シートクッションフレーム
22…シートバックフレーム
23…外歯歯車
23a…外歯
23c…ブッシュ(内周面)
23e…軸受外周面(ボス部)
24…内歯歯車
24c…内歯
26…スプリング(付勢部材)
30…回動軸
33b…第2延出面(案内面)
40…カム
43…外周面
45,46…端面
Claims (6)
- シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持するシートのリクライニング装置であって、
前記シートクッションに固定されるシートクッションフレームおよび前記シートバックに固定されるシートバックフレームのいずれか一方に連結されて外歯が形成された外歯歯車と、
前記シートクッションフレームおよび前記シートバックフレームの他方に連結されて前記外歯に噛合可能であり、当該外歯と歯数が異なる内歯が形成された内歯歯車と、
前記内歯歯車に組み付けられ、前記外歯歯車を前記内歯歯車に対して偏心した状態で回動させるための回動軸と、
前記内歯歯車の軸受外周面と前記外歯歯車の内周面との間の介在位置に介在することで前記偏心の量を増やし、前記介在位置から前記回動軸の軸方向一端側に移動することで前記偏心の量を減らすカムと、
前記カムを前記介在位置に向けて付勢する付勢部材と、
を備え、
前記回動軸には、回動時に前記カムの端面に接触し、回動に応じて前記カムを前記付勢部材による付勢に抗して案内する案内面が設けられ、
前記内歯歯車の前記軸受外周面と当該軸受外周面に対向する前記カムの内周面とは、前記軸方向一端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されることを特徴とするリクライニング装置。 - シートクッションに対してシートバックを傾動可能に保持するシートのリクライニング装置であって、
前記シートクッションに固定されるシートクッションフレームおよび前記シートバックに固定されるシートバックフレームのいずれか一方に連結されて外歯が形成された外歯歯車と、
前記シートクッションフレームおよび前記シートバックフレームの他方に連結されて前記外歯に噛合可能であり、当該外歯と歯数が異なる内歯が形成された内歯歯車と、
前記内歯歯車に組み付けられ、前記外歯歯車を前記内歯歯車に対して偏心した状態で回動させるための回動軸と、
前記内歯歯車の軸受外周面と前記外歯歯車の内周面との間の介在位置に介在することで前記偏心の量を増やし、前記介在位置から前記回動軸の軸方向一端側に移動することで前記偏心の量を減らすカムと、
前記カムを前記介在位置に向けて付勢する付勢部材と、
を備え、
前記回動軸には、回動時に前記カムの端面に接触し、回動に応じて前記カムを前記付勢部材による付勢に抗して案内する案内面が設けられ、
前記外歯歯車の内周面と当該内周面に対向する前記カムの外周面とは、前記軸方向他端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されることを特徴とするリクライニング装置。 - 前記内歯歯車の軸受外周面と当該軸受外周面に対向する前記カムの内周面とは、前記軸方向一端側ほど径が小さくなるように傾斜して形成されることを特徴とする請求項2に記載のリクライニング装置。
- 前記カムの前記内周面は、周方向の曲率が異なる複数の面によって構成され、
前記複数の面は、前記周方向の内側に位置する面ほど曲率が大きくなるように当該周方向に沿って並ぶことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のリクライニング装置。 - 前記カムの前記内周面は、前記内歯歯車の前記軸受外周面における最も大きい周方向の曲率以上の周方向の曲率となる面を備えることを特徴とする請求項4に記載のリクライニング装置。
- 前記案内面は、前記端面の少なくとも一部に対し傾斜して形成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のリクライニング装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016209002A JP6912699B2 (ja) | 2016-10-25 | 2016-10-25 | リクライニング装置 |
Publications (2)
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JP2018068444A JP2018068444A (ja) | 2018-05-10 |
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ID=62111799
Family Applications (1)
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JP2016209002A Active JP6912699B2 (ja) | 2016-10-25 | 2016-10-25 | リクライニング装置 |
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2016
- 2016-10-25 JP JP2016209002A patent/JP6912699B2/ja active Active
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