JP6912174B2 - ウレタン樹脂組成物調製システム、ウレタン成形体を製造する方法、およびウレタン成形体 - Google Patents

ウレタン樹脂組成物調製システム、ウレタン成形体を製造する方法、およびウレタン成形体 Download PDF

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Description

本発明は、ウレタン樹脂組成物調製システム、ウレタン成形体を製造する方法、およびウレタン成形体に関する。
硬質ウレタン断熱材は生来的に燃焼し易いため、耐燃性能を有しない。そこで、ウレタン樹脂組成物に使用する発泡剤に塩素を含有するものを含ませることで、硬質ウレタン断熱材に難燃性を付与することが知られている。
一方で、硬質ウレタン断念材の製造においては塩素を含有する発泡剤の使用が禁止されていることから、不燃性評価が低いペンタンと水とを使用した発泡剤を使用しつつ難燃性を向上させる試みが行われている。たとえば、特開2008−88355号公報(特許文献1)では、ポリオール化合物、発泡剤、触媒及び難燃剤を含み、ポリイソシアネート化合物と混合・反応させて硬質ポリウレタンフォールを形成するポリオール組成物であって、発泡剤がペンタン及び水を含有し、ポリオール化合物が、所定の平均官能基数、所定の水酸基価、所定のオルトフタル酸量を含有する所定量の芳香族エステルポリオールと、芳香族ジアミンを開始剤とし、所定の水酸基価の所定量の芳香族アミンポリオールとからなり、触媒が所定比率の3量化促進触媒とウレタン化促進第3級アミン触媒とからなる硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物を構成することで耐燃性能を向上させている。
特開2008−88355号公報
しかしながら、これまでの難燃ウレタンは、耐燃性向上の観点から膨張抑制性に改善の余地がある。
本発明の目的は、燃焼時の膨張がより抑制されかつ難燃性を保持するウレタン成形体を調製可能なウレタン樹脂組成物調製システムを提供することにある。
本発明は以下の発明を含む。
(1)
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、ポリイソシアネート化合物を含む第1液と、ポリオール化合物を含む第2液と、三量化触媒を含む触媒と、赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤含む難燃剤と、を含む。
これによって、燃焼時の膨張がより抑制され、かつ難燃性を保持するウレタン成形体を調製することができる。
第1液および第2液は、互いに隔離された状態で用意される材料液である。触媒および難燃剤は、それぞれ、第1液および第2液のいずれに含まれてもよいし、第1液および第2液とは別に用意されてよい材料液に含まれてもよい。
(2)
上記(1)のウレタン樹脂組成物調製システムは、窒素系非ハロゲン難燃剤の量が、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し1.5重量部以上20重量部以下であってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させるとともに、固体成分を含む材料液の高粘度化も防止して材料液の混合容易性、および材料液同士を混合して吹付塗装する場合の吐出安定性(以下、単に吐出安定性と記載)を良好に確保することができる。
本発明において材料液の高粘度化を防止することは、混合容易性および吐出安定性に加え、材料液同士を混合して吹付塗装する場合に高粘度用の特殊なポンプを要せず汎用性に優れている点でも好ましい。また、材料液が混合容易であることは、成分および気泡の均質性の高い(つまり硬化度合およびセル径のばらつきが少ない)ウレタン発泡成形体が得られる点、さらには燃焼時の割れを抑制し易い点で好ましい。さらに、材料液の吐出が安定であることは、材料液同士を混合して吹付塗装する場合に成分および気泡の均質性が高く(つまり硬化度合およびセル径のばらつきが少なく)厚みの均一性が高いウレタン発泡成形体が得られ、吹付作業効率も良い点で好ましい。
(3)
上記(1)または(2)のウレタン樹脂組成物調製システムは、難燃剤がリン酸エステルをさらに含んでよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより良好に防止して材料液の混合容易性および吐出安定性をより良好に確保することができる。
(4)
上記(3)のウレタン樹脂組成物調製システムは、リン酸エステルが液体であってよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に防止して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保することができる。
(5)
上記(3)または(4)のウレタン樹脂組成物調製システムは、リン酸エステルの量が、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し、20重量部以上30重量部以下であってよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に防止して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保することができる。
(6)
上記(3)から(5)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、難燃剤に対するリン酸エステルの重量比が0.3以上0.8以下であってよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に防止して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保し、かつ、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(7)
上記(3)から(6)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、赤リンに対するリン酸エステルの重量比が0.5以上8以下であってよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に防止して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保し、かつ、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(8)
上記(1)から(7)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、難燃剤に対する赤リンの重量比が0.1以上0.2以下であってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させ、かつ、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に抑制して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保することができる。
(9)
上記(3)から(8)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、難燃剤が、実質的に、窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルからなってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることと、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に抑制して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保することと、をバランスよく両立することができる。
(10)
上記(1)から(9)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、窒素系非ハロゲン難燃剤がメラミンシアヌレートであってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(11)
上記(1)から(10)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、実質的に粘度鉱物を含まなくてよい。
これによって、固体成分を含む材料液に含まれる固体成分を減らすことが可能となるため、当該材料液の吐出の時に目詰まりが発生しにくくなり吐出量がより一層安定する。
(12)
上記(1)から(11)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、実質的にハロゲン化合物を含まなくてよい。
これによって、ハロゲンフリーとなり燃焼時における有害なガスの発生を防止する。
なお、本発明において実質的にハロゲン化合物を含まないとは、ウレタン成形体において塩素含有量が900ppm以下(重量比、以下同様)、臭素含有量が900ppm以下、かつ塩素含有量と臭素含有量との総量が1500ppm以下であり、さらに、難燃剤において塩素含有量が900ppm以下、臭素含有量が900ppm以下、フッ素含有量が900ppm以下、かつハロゲン総量が1500ppm以下であることをいう。これらハロゲンの含有量は、前処理法としてフラスコ燃焼法、測定方法としてイオンクロマトグラフ法により得られる。
さらに、上記(1)から(11)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、実質的にアンチモン化合物を含まなくてよい。これによって、アンチモンフリーとなり有害物質の発生を防止する。
なお、本発明において実質的にアンチモン化合物を含まないとは、ウレタン成形体においてアンチモン含有量が900ppm以下であることをいう。アンチモンの含有量は、前処理法としてマイクロウエーブ分解法、測定法として原子吸光法により得られる。
(13)
上記(1)から(12)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、第2液に触媒と難燃剤とが含まれ、第1液の体積に対する第2液の体積比率が90%以上110%以下であってよい。
これによって、材料液の混合容易性をより良好に得ることができる。
(14)
上記(1)から(13)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、第2液に触媒と難燃剤とが含まれ、第2液中の固体成分の重量比が、(第2液の重量を100%として)3重量%以上35重量%以下であってよい。
これによって、材料液の混合容易性をより良好に得ることができる。
(15)
上記(1)から(14)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、調製されるべきウレタン樹脂組成物中の固体成分が、(ウレタン樹脂組成物の重量を100%として)5重量%以上30重量%以下であってよい。
これによって、材料液の吐出の時に目詰まりが発生しにくくなり吐出量がより一層安定する。
(16)
上記(1)から(15)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、第2液に触媒と難燃剤とが含まれ、第2液の25℃での粘度が1000mPa・s以下であってよい。
これによって、固体成分を含む材料液の高粘度化をより一層良好に抑制して材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保する。
なお、粘度とは、JIS K7171−1に準じて得られる測定値である。
(17)
上記(2)から(16)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムは、第1液および第2液が液混合吐出容器に収容されていてよい。
これによって、ウレタン樹脂組成物調製システムを吹付施工に利用することができる。
(18)
本発明のウレタン成形体を製造する方法は、混合工程と塗布工程と硬化工程とを含む。混合工程では、上記(1)から(17)のいずれかのウレタン樹脂組成物調製システムを用い、ポリイソシアネート化合物を含む第1液と、ポリオール化合物を含む第2液とを、三量化触媒を含む触媒ならびに赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤を含む難燃剤とともに混合してウレタン樹脂組成物を調製する。塗布工程では、ウレタン樹脂組成物を施工対象物に塗布する。硬化工程では、前記ウレタン樹脂組成物を硬化して施工対象物に施工されたウレタン成形体を得る。
これによって、施工対象に対し、燃焼時の膨張がより抑制され、かつ難燃性を保持するウレタン成形体を施工することができる。
上記(18)のウレタン成形体を製造する方法において特に上記(17)のウレタン樹脂組成物調製システムを用いる場合は、塗布工程が吹付塗装によって行われ、固体成分を含む材料液の高粘度化が防止され材料液の混合容易性および吐出安定性を良好に確保して吹付作業効率が良好であるとともに、硬化工程で得られるウレタン成形体を、成分および気泡の均質性が高く、燃焼時の割れを抑制し易く、かつ厚みの均一性の高いウレタン発泡成形体として得ることができる。
(19)
本発明のウレタン成形体は、ポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、三量化触媒を含む触媒と、赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤を含む難燃剤と、を含むウレタン樹脂組成物の硬化体からなる。
本発明のウレタン成形体は、上述のウレタン樹脂組成物調製システムで調製することができるウレタン樹脂組成物の硬化体であり、上述のウレタン成形体の製造方法で得ることができるウレタン成形体である。
これによって、ウレタン成形体は燃焼時の膨張がより抑制され、かつ難燃性を保持することができる。
(20)
上記(19)のウレタン成形体は、難燃剤がリン酸エステルをさらに含み、難燃剤に対するリン酸エステルの重量比が0.3以上0.8以下であってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(21)
上記(20)のウレタン成形体は、赤リンに対するリン酸エステルの重量比が0.5以上8以下であってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(22)
上記(19)から(21)のいずれかのウレタン成形体は、難燃剤に対する赤リンの重量比が0.1以上0.2以下であってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
(23)
上記(20)から(22)のいずれかのウレタン成形体は、難燃剤が、実質的に、窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルからなってよい。
これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制して耐燃性を向上させることができる。
[1.ウレタン樹脂組成物調製システム]
[1−1.基本構成]
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、ウレタン樹脂の共重合成分であるポリイソシアネート化合物を含む第1液と、ウレタン樹脂の共重合成分であるポリオール化合物を含む第2液とを含む。第1液および第2液は、互いに隔離された状態で用意される材料液である。ウレタン樹脂組成物調製システムは、さらに、三量化触媒を含む触媒と、赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤を含む難燃剤と、を含む。触媒および難燃剤は、それぞれ、第1液および第2液のいずれに含まれてもよいし、第1液および第2液とは別に用意されてよい材料液に含まれてもよい。
[1−2.共重合成分]
[1−2−1.ポリイソシアネート化合物]
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
ポリイソシアネート化合物は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートが好ましい。
[1−2−2.ポリオール化合物]
ポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテル系ポリオール等が挙げられる。
ポリラクトン系ポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる
芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。
また多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、上述の芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアルキレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン及びトリメチロールプロパン等の三価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体等の四価以上八価以下のアルコール;フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノール;ポリブタジエンポリオール;ひまし油系ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2以上100以下)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
AOとしては、炭素数2以上6以下のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2-ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。
AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
ポリオールは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きいことからポリエステル系ポリオール、またはポリエーテル系ポリオールを使用することが好ましい。その中でも、分子量300以上500以下のポリエステル系ポリオールを用いることがより好ましい。
[1−2−3.量比]
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との量比は、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)との割合(NCO/OH)が当量比(モル比)で、0.7以上10以下の範囲であることが好ましく、1.5以上7.0以下の範囲であることがより好ましく、2.0以上6.0以下の範囲であることがさらに好ましく、2.5以上5.0以下の範囲であることが最も好ましい。当該当量比が0.7以上ではウレタン樹脂の粘度が高くなりすぎることを防ぐことができ、10以下では良好な接着強度を保つことができる。
[1−3.触媒]
触媒は、三量化触媒を含む。さらに、触媒は、ウレタン触媒を含んでよい。触媒は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
[1−3−1.三量化触媒]
三量化触媒は、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する。この三量化触媒を使用することにより、ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進することができる。さらに、ウレタン成形体の燃焼時の膨張を抑制することができる。
イソシアヌレート環の生成を促進するためには、例えば、三量化触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の芳香族化合物、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸の4級アンモニウム塩等を使用すればよい。
三量化触媒の添加量は特に限定されないが、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上10重量部以下の範囲であることが好ましく、1重量部以上10重量部以下の範囲であることが更に好ましく、3重量部以上10重量部以下であることが最も好ましい。0.01重量部以上の場合にウレタン成形体の燃焼時の膨張を抑制しやすく、10重量部以下の場合にウレタン結合が阻害される不具合を軽減することができる。
[1−3−2.ウレタン触媒]
ウレタン触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N´−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等のアミノ系触媒等が挙げられる。
ウレタン触媒の添加量に特に限定はないが、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上10重量部以下の範囲であることが好ましく、0.05重量部以上8重量部以下の範囲であることがより好ましく、0.1重量部以上6重量部以下の範囲であることが更に好ましく、0.5重量部以上5.0重量部以下の範囲であることが最も好ましい。0.01重量部以上の場合はウレタン結合の形成が阻害される不具合が生じず、10重量部以下の場合は三量化が阻害される不具合を軽減することができる。
[1−4.難燃剤]
難燃剤は、窒素系非ハロゲン難燃剤および赤リンを含む。また、添加剤は、リン酸エステルをさらに含むことが好ましい。さらに添加剤は、その他の難燃剤を含むことも許容する。難燃剤の合計量は、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し、たとえば37重量部以上50重量部、好ましくは37重量部以上46重量部以下であってよい。難燃剤の合計量が37重量部以上の場合、形成体の燃焼時の膨れを良好に抑制することができる。これによって、ウレタン成形体の燃焼時の膨張のより良好な抑制と、樹脂組成物の高粘度化のより良好な抑制とをバランスよく両立することができる。
[1−4−1.窒素系非ハロゲン難燃剤]
窒素系非ハロゲン難燃剤としては、ウレタン成形体の燃焼時の膨張を抑制する観点からは、トリアジン骨格を有する化合物が挙げられる。
トリアジン骨格を有する化合物としては、メラミン;ブチルメラミン、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、リン酸メラミンなどのメラミン誘導体;シアヌル酸;メチルシアヌレート、ジエチルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、トリエチルシアヌレートなどのシアヌル酸誘導体;イソシアヌル酸;メチルイソシアヌレート、N,N'−ジエチルイソシアヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリスエチルイソシアヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートなどのイソシアヌル酸誘導体;メラミンシアヌレート;メラミンイソシアヌレートなどを挙げることができる。これらの化合物は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明においては、トリアジン環骨格を有する化合物として、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレートおよびこれら誘導体よりなる群から選択される1種以上のメラミン系化合物を用いることがより好ましく、メラミンシアヌレートを用いることが特に好ましい。これにより、得られるウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制することができる。
窒素系非ハロゲン難燃剤は、たとえば、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して1.5重量部以上20重量部以下であることが好ましく、2重量部以上9重量部以下であることがさらに好ましい。
窒素系非ハロゲン難燃剤が1.5重量部以上の場合にはウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制することができ、20重量部以下の場合にウレタン樹脂組成物の高粘度化を良好に防止することができる。
難燃剤の平均粒子径は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、2μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。当該平均粒子径が1μm以上である場合は難燃剤粒子同士による凝集を軽減させることができる。50μm以下である場合は吹付機のノズル、及びポンプ内で生じる目詰りを抑えることができる。
なお、平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定することができる。
[1−4−2.赤リン]
赤リンとしては特に限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
赤リンの添加量は、たとえば、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.1重量部以上60重量部以下の範囲であることが好ましく、0.1重量部以上50重量部以下の範囲であることがより好ましく、0.1重量部以上40重量部の範囲以下であることが更に好ましく、5重量部以上20重量部以下の範囲であることが最も好ましい。
赤リンの添加量の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。さらに、赤リンの添加量の範囲が20重量部以下の場合は、ウレタン樹脂組成物の高粘度化をより良好に防止することができる。
あるいは、赤リンの添加量は、難燃剤全体の重量に対する重量比として、0.1以上0.5以下であることが好ましく、0.14以上0.5以下または0.1以上0.2以下であることがより好ましく、0.14以上0.2以下であることがより一層好ましい。
赤リンの添加量の重量比が0.1以上、好ましくは0.14以上である場合、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制することができる。赤リンの添加量の重量比が0.5以下、好ましくは0.2以下である場合、ウレタン樹脂組成物の高粘度化をより良好に抑制することができる。
[1−4−3.リン酸エステル]
リン酸エステルは特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルが挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
リン酸エステルは、液体(25℃、1気圧)であることが好ましい。これによって、固体成分を含む材料液(好ましくは、ポリオール化合物、触媒および難燃剤を含む第2液)をより一層良好に防止し、材料液の混合容易性および材料液同士を混合して吹付塗装する場合の吐出安定性をより一層良好に確保することができる。上記の中でも、硬化後の独泡率を高める効果が高い点で高粘度液体である縮合リン酸エステルを使用することが好ましく、ビスフェノールAポリクレジルホスフェートを使用することがより好ましい。
リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
リン酸エステルの添加量は、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し、たとえば20重量部以上30重量部以下であってよい。
リン酸エステルの添加量が20重量部以上である場合、ウレタン樹脂組成物の高粘度化をより良好に防止することができる点で好ましく、リン酸エステルの添加量が30重量部以下である場合、ウレタン樹脂組成物の発泡阻害を抑制する点で好ましい。
リン酸エステルが液体の場合は、添加量が20重量部以上である場合、固体難燃剤の量を相対的に減らすことができるためウレタン樹脂組成物の高粘度化をより良好に防止する点で好ましく、添加量が30重量部以下である場合、混合する材料液同士の体積が揃い易いため混合容易性が良好である点で好ましい。
あるいは、リン酸エステルの添加量は、難燃剤の全体量に対する重量比として、0.3以上0.8以下であることが好ましく、0.4以上0.8以下であることがより好ましく、0.71以上0.79以下であることがより一層好ましい。
リン酸エステルの添加量の重量比が0.3以上、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.71以上である場合、樹脂組成物の高粘度化をより良好に防止することができる。リン酸エステルの添加量が0.8以下、好ましくは0.79以下の場合、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制することができる。
さらにあるいは、リン酸エステルの添加量は、赤リンの量に対する重量比として、0.5以上8以下であることが好ましく、1以上8以下であることがより好ましく、2以上8以下であることがさらに好ましく、3.1以上6以下であることがより一層好ましく、3.5以上6以下であることがさらに一層好ましい。
リン酸エステルの添加量の重量比が0.5以上、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは3.1以上、より一層好ましくは3.5以上である場合、ウレタン樹脂組成物の高粘度化をより良好に防止することができる。リン酸エステルの添加量の重量比が8以下、好ましくは6以下である場合、ウレタン成形体の燃焼時の膨張をより良好に抑制することができる。
[1−4−4.他の難燃剤]
本発明においては、難燃剤として、上述の窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルに加えて、他の難燃剤を含むことを許容する。たとえば、他の難燃剤を難燃剤の全量の50重量%以下の割合で含むことを許容する。
好ましくは、難燃剤は、実質的に、窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルからなる。これによって、全難燃剤中の窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルの重量比を好ましい値に設定しやすく、ウレタン成形体の燃焼時の膨張の良好な抑制と、ウレタン樹脂組成物の高濃度化の良好な防止とを、バランスよく得ることができる。
難燃剤が、実質的に、窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステルからなるとは、難燃剤が、窒素系非ハロゲン難燃剤、赤リン、およびリン酸エステル以外の他の難燃剤(後述)を全く含まないことが最も好ましいが、当該他の難燃剤を、難燃剤の全量のたとえば1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下混入している場合も許容する。
本発明において難燃剤として含まれうる他の難燃剤としては、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤、および金属水酸化物などが挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤はリン酸を含むものである。 リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、環に窒素を含む複素環式化合物から選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また芳香族アミンとして、アニリン、o−トリイジン、2,4,6−トリメチルアニリン、アニシジン、3−(トリフルオロメチル)アニリン等が挙げられる。
また、環に窒素を含む複素環式化合物として、ピリジン、トリアジン、メラミン等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のアンモニウム塩;リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩;リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩;リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩;リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩;リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩;リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩;リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩;第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム、第三リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム等のアルミニウム塩等が挙げられる。
またポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、臭素化芳香環含有芳香族化合物等を挙げることができる。
臭素化芳香環含有芳香族化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA、等のモノマー系有機臭素化合物;臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート;臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物;ポリ(臭素化ベンジルアクリレート);臭素化ポリフェニレンエーテル;臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物;臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン;架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
ホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。 酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
アンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
なお、難燃剤には、ウレタン成形体の燃焼時における有害ガスの発生を防止する観点で、ハロゲン化合物を実質的に含まないことが好ましい。この場合、難燃剤の全量に対し、塩素の含有量が900ppm以下、臭素の含有量が900ppm以下、フッ素の含有量が900ppm以下であり、かつ、ハロゲン総量が1500ppm以下である。
さらに、難燃剤は、有害物質の発生を防止する観点で、アンチモン化合物を実質的に含まないことが好ましい。この場合、難燃剤の全量に対し、アンチモンの含有量は900ppm以下である。
[1−5.発泡剤]
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、ウレタン樹脂の発泡を促進するために発泡剤を含むことができる。
発泡剤としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物;CHF、CH、CHF等のハイドロフルオロカーボン;ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
発泡剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
たとえば、発泡剤は、ペンタン、ハイドロフルオロカーボン、水が好ましく、中でもハイドロフルオロカーボンと水を併用することがより好ましい。
発泡剤として使用する水の添加量は特に限定はないが、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.1重量部以上20重量部以下の範囲であることが好ましく、0.1重量部以上18重量部以下の範囲であることがより好ましく、0.1重量部以上15重量部以下の範囲であることが更に好ましく、0.5重量部以上0.7重量部以下の範囲であることが最も好ましい。
水の添加量の範囲が0.1重量部以上の場合は発泡が促進され、得られるウレタン成形体の密度を低減することができ、20重量部以下の場合は、発泡体が破泡せず、発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
水を除く発泡剤の添加量は特に限定はないが、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.1重量部以上50重量部以下の範囲であることが好ましく、0.1重量部以上40重量部以下の範囲であることがより好ましく、0.1重量部以上20重量部以下の範囲であることが更に好ましく、1重量部以上15重量部以下の範囲であることが最も好ましい。
使用する水以外の発泡促進剤が0.1重量部以上の場合には発泡が促進され、得られるウレタン成形体の密度を低減することができ、50重量部以下の場合にウレタン発泡体が破泡せず、発泡体を形成が形成されないことを防ぐことができる。
[1−6.整泡剤]
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、整泡剤を含むことができる。
整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する前記化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下の範囲であれば好ましい。
整泡剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
[1−7.他の成分]
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、無期充填剤、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。他の成分の含量としては、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し、たとえば50重量部以下であってよい。
無期充填剤としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、粘度鉱物、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
無機充填材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明のウレタン樹脂組成物調製システムでは、上述のように他の成分を含むことを許容するが、材料液中の固体成分の量を低減することで吹付施工時のポンプ詰まりを抑制し吐出量を安定させる観点からは、その含量はなるべく少量であることが好ましく、ゼロであることがより好ましい。
特に、本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、他の成分として実質的に粘土鉱物を含まないことが好ましい。これによって、ウレタン樹脂組成物中の固体成分を減らすことが可能となり、吹付施工時のポンプ詰まりが発生しにくくなり吐出量が安定する。実質的に粘度鉱物を含まないとは、粘度鉱物の量が、第1液中のポリイソシアネート化合物と第2液中のポリオール化合物との合計量100重量部に対し0重量部であることが最も好ましいが、1重量部以下、好ましくは0.5重量部以下、より好ましくは0.1重量%以下混入している場合も許容する。
粘度鉱物には、天然物、天然物からの精製物又は合成の何れのものも含まれ、例えば、カオリン、ナクライト、ディッカイト、ハロサイトなどのカオリン族粘土鉱物;アンティゴライト、アメサイト、クロンステダイトなどのアンティゴライト族粘土鉱物;パイロフィライト、タルク(滑石)などのパイロフィライト族粘土鉱物;イライト、海緑石、セラドナイト、セリサイト、マイカ(雲母)、白雲母、クロム白雲母、黒雲母などの雲母族粘土鉱物;ベントナイト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントナイト、サポナイト、ヘクトライト、ルーセンタイトなどのスメクタイト族粘土鉱物;バーミキュライトなどのバーミキュライト族粘土鉱物;緑泥石(クロライト)などの緑泥石族粘土鉱物などが挙げられる。
[1−8.材料液]
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とは反応して硬化することでウレタン樹脂を生じる。このため本発明のウレタン樹脂組成物調製システムでは、ポリイソシアネート化合物は第1液に含ませ、ポリオール化合物は第2液に含ませることで、両材料液を互いに隔離された状態とする。本発明のウレタン樹脂組成物調製システムに含まれる材料液は、各材料液の中で反応が起こらなければ、第1液および第2液の2液で構成されてもよいし、さらに1または複数の他の材料液を含んで構成されてもよい。触媒および難燃剤は、他の材料液に含ませられてもよいが、いずれも、ポリオール化合物を含む第2液に含ませられることが好ましい。
固体成分が含まれる材料液、好ましくは触媒および難燃剤をポリオール化合物とともに含む第2液において、固体成分の重量比は、第2液の重量を100%としてたとえば3重量%以上35重量%以下、好ましくは6重量%以上31重量%以下、より好ましくは6重量%以上15重量%以下、さらに好ましくは6重量%以上13重量%以下であってよい。当該体積比率が上記下限値以上であることは、固体の難燃剤の含有量を確保して良好な耐燃性を得る点で好ましく、上記上限値以下であることは、固体成分を含む材料液の高粘度化を防止し、材料液同士の混合容易性および吐出安定性を良好に確保することができる点で好ましい。
固体成分が含まれる材料液、好ましくは触媒および難燃剤をポリオール化合物とともに含む第2液は、25℃での粘度が、2000mPa・s以下、好ましくは1500mPa・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下であってよい。このように固体成分を含む第2液の高粘度化を抑制することで、材料液の混合容易性および吐出安定性をより一層良好に確保することができる。
ウレタン樹脂組成物調製システムが第1液と第2液との2液で構成される場合、第1液の体積に対する第2液の体積比率は、90%以上110%以下、好ましくは95%以上105%以下であってよい。当該比率を上記範囲内とすることで、吹付施工時に第1液と第2液とをより容易に混合することができる。
ウレタン樹脂組成物調製システムを構成する全ての成分には、ウレタン成形体の燃焼時における有害ガスの発生を防止する観点で、実質的にハロゲン化合物を含まないことが好ましい。この場合、ウレタン樹脂組成物調製システムを構成する全ての成分に対し、塩素の含有量が900ppm以下、臭素の含有量が900ppm以下、であり、かつ、塩素および臭素の総量が1500ppm以下である。
ウレタン樹脂組成物調製システムによって調製されるウレタン樹脂組成物中、固体成分の重量比は、ウレタン樹脂組成物の重量を100%としてたとえば3重量%以上30重量%以下、好ましくは4重量%以上20重量%以下であってよい。固体成分の重量比が上記下限値以上であることは、固体の難燃剤の含有量を確保して良好な耐燃性を得る点で好ましく、上記上限値以下であることは、吐出の時にポンプの目詰まりが発生しにくくなり吐出量が安定する点で好ましい。
ウレタン樹脂組成物調製システムが吹付施工に用いられる場合、ウレタン樹脂組成物調製システムを構成する材料液は、液混合吐出装置に収容されて用いられる。ウレタン樹脂組成物調製システムがたとえば第1液と第2液とで構成される場合を挙げると、第1液と第2液とは、施工に際し、2液混合吐出装置に収容されて用いられる。この場合、たとえば、吐出孔を有する第1の容器と第2の容器に、第1液と第2液とがそれぞれ収容されて用いられてよい。吐出孔にはスタティックミキサーが取り付けられる一方、第1の容器と第2の容器はカートリッジガンに取り付けられてセットされる。本発明のウレタン樹脂組成物調製システムは、材料液が既に液混合吐出装置に収容された状態で提供されてもよい。カートリッジガンの引き金を引くことにより、各容器内の材料液に圧力が加えられて突出孔から定量吐出され、さらにスタティックミキサーで混合されることでウレタン樹脂組成物が調製される。また、第1液と第2液とは、1つの容器内に収容され、速やかに吐出されるようにしてもよい。
[2.製造(ウレタン樹脂組成物調製システムを構成する材料液の製造)]
ウレタン樹脂組成物調製システムを構成する材料液の製造方法は特に限定はないが、例えば、材料液に含ませる成分を混合する方法、当該成分を溶媒中に懸濁させて塗料状とする方法、当該成分を溶媒に分散させてスラリーを調製する等の方法などが挙げられる。当該成分の中に、25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、加熱下に溶融させる等の方法により材料液を得ることができる。
[3.施工(ウレタン成形体の製造方法)]
ウレタン成形体の製造方法では、上述のウレタン樹脂組成物調製システムを用いて施工対象物にウレタン成形体を施工する。具体的には、混合工程と塗布工程と硬化工程とを含む。
[3−1.施工対象]
施工対象としては特に限定されないが、建築物、家具、自動車、電車、船等の、耐燃性または耐燃性および断熱性が求められる構造物が挙げられる。
[3−2.混合工程]
混合工程においては、ウレタン樹脂組成物調製システムに含まれる各成分が混合される。これによって、ポリイソシアネート化合物を含む第1液と、ポリオール化合物を含む第2液とが、三量化触媒を含む触媒ならびに赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤(さらに好ましくはリン酸エステル)を含む難燃剤ととともに混合されてウレタン樹脂組成物が調製される。各成分、各材料液およびウレタン樹脂組成物の詳細についてはウレタン樹脂組成物調製システムにおいて述べたとおりである。
混合工程は、どのような方法で行われてもよい。たとえば、各成分を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式攪拌機などの装置を用いて混合することによって行うことができる。また、第2液に触媒および難燃剤を混合し、その後、後述の塗布工程の直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサーなどで第1液と混合してもよい。
吹付施工によってウレタン成形体を得る場合、混合工程は、上述の液混合吐出装置の構成に応じ、液混合吐出装置内で行われてもよいし、液混合吐出装置に収容する前に行われてもよい。
[3−3.塗布工程]
混合工程で調製されたウレタン樹脂組成物は、施工対象の表面に塗布される。塗布の方法は、施工対象の表面にウレタン樹脂組成物の発泡層を形成可能な方法であれば特に限定されない。
吹付施工によってウレタン成形体を得る場合、塗布工程は吹付塗布によって行われる。材料液が収容される液混合吐出装置の吹付け時の吐出圧力は特に制限されるものではないが、たとえば4MPa以上12MPa以下、好ましくは6MPa以上10MPa以下であってよい。
施工時の材料液の温度は、硬化反応性および施工対象面への接着性の観点から、たとえば35℃以上70℃以下、好ましくは45℃以上65℃以下であってよい。35℃以上である場合、得られるフォームの収縮が抑制され、施工対象面からの剥離を好ましく防止することができ、70℃以下である場合、反応性の制御が容易である。
[3−4.硬化工程]
施工対象に塗布されたウレタン樹脂組成物は硬化させられる。硬化はウレタン樹脂組成物が硬化条件(特に温度条件)下に付されることで開始する。硬化工程では、施工対象に塗布されたウレタン樹脂組成物を完全に硬化させることで、施工対象物に施工されたウレタン成形体を得る。この場合、ウレタン樹脂組成物の発泡層が硬化することでウレタン発泡成形体が得られる。このウレタン発泡成形体は、断熱材層として有用である。
ウレタン成形体は、比重が10kg/m以上 70kg/mの範囲であることが取り扱いやすいことから好ましく、20kg/m以上60kg/m以下の範囲であることがより好ましく、30kg/m以上50kg/m以下の範囲であることがさらに好ましい。
ウレタン成形体は、難燃性能がJIS A1321に規定される難燃3級以上及び/又は建築基準法施行例第1条6号で示される断熱材を得ることができる。
また、施工対象面の温度が−10℃以上0℃以下となる低温環境下における施工において、施工対象面に対する初期接着性が、JIS A9526に規定される接着強度としてたとえば70Kpa以上、好ましくは100Kpa以上の断熱材を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
第1液成分:
・ポリイソシアネート化合物
・ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
(日本ポリウレタン社製、製品名ミリオネートMR-200)
第2液成分:
・ポリオール化合物
・テレフタル酸系ポリエステルポリオール
(川崎化成工業社製、製品名マキシモールRFK-505)
・発泡剤
・1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(デュポン社製、製品名Formacel 1100)
・水
・整泡剤
・シリコーン系整泡剤(東レ・ダウコーニング社製、製品名SH193)
・触媒
・ウレタン触媒 N,N,N’,N’’,N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン
(東ソー社製、製品名TOYO-CATDT)
・三量化触媒 4級アンモニウム塩とエチレングリコールとの混合物
(東ソー社製、製品名TOYO-CAT TRX)
・難燃剤
・赤リン(燐化学工業社製、製品名ノーバエクセル)
・リン酸エステル ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)
(大八化学社製、製品名CR-741)
・メラミンシアヌレート(日産化学工業社製、製品名MC-4500)
[材料液および成形体の調製]
下記表1の配合(表中の数値は重量部で示される。)に従い、イソシアネート液(第1液、無溶媒)と、ポリオール化合物・水・発泡剤・整泡剤・ウレタン触媒・三量化触媒・赤リン・リン酸エステル・メラミンシアヌレートを含むポリオール溶液(第2液)をそれぞれ予め撹拌混合し、材料液を得た。
撹拌混合したイソシアネート溶液(第1液)およびポリオール溶液(第2液)(体積比1:1)を常法に従い、スプレー発泡機を用いてスプレーノズル先端で両者を混合しながら、吐出圧力6MPaから10MPaでベニヤ板に吹付け施工を行い、ウレタン成形体を得た。
[試験]
調製されたポリオール溶液(第2液)の粘度を、JIS K7171−1に準じて測定した。また、第2液中の固体成分の体積比を算出した。
さらに、得られたウレタン成形体から縦10cm×横10cm×厚み5cmの試験片を切り出し、コーンカロリーメーター試験用サンプルとした。この試験用サンプルをISO−5660の試験方法に準拠し、放射熱強度50kW/m2にて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による発熱性試験を行った(結果を表1に示す)。さらに、当該発熱性試験で得られた加熱後サンプルの膨張の程度を評価した。
[粘度の評価]
ポリオール溶液(第2液)粘度試験において、25℃での粘度が1500mPa・s超の場合を×、1000mPa・s超1500mPa・s以下の場合を○、1000mPa・s以下の場合を◎と評価した。結果を表1に示す。
[膨張の評価]
前記ISO−5660の試験を実施した時に、加熱後の成形体が加熱前の試験用サンプルに対して厚み基準でどれくらい膨張したかを評価した。
・膨張率(厚み基準)が0%以上4%未満・・・・・評価◎
・膨張率(厚み基準)が4%以上12%未満・・・・・評価○
・膨張率(厚み基準)が12%以上24%未満・・・・・評価△
・膨張率(厚み基準)が24%に達する(点火器に接触)・・・評価×
なお、膨張率(%)は、{燃焼後膨張した分の厚み/燃焼前のサンプル厚み}×100として求めた。
さらに、総合評価として、粘度試験および膨張試験のいずれも○以上の評価であった例をOKとし、それ以外の例をNGとした。結果を表1に示す。
本実施例では、混合容易性および吐出安定性が特に良好であった。
[実施例2]
メラミンシアヌレートの量を3重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
本実施例では、混合容易性および吐出安定性が特に良好であった。
[実施例3]
メラミンシアヌレートの量を10重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
[実施例4]
リン酸エステルの量を20重量部に変更し、かつ、メラミンシアヌレートの量を20重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
[実施例5]
赤リンの量を10重量部に変更し、かつ、メラミンシアヌレートの量を3重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
[実施例6]
赤リンの量を20重量部に変更し、リン酸エステルの量を20重量部に変更し、かつ、メラミンシアヌレートの量を3重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
[実施例7]
三量化触媒の量を10重量部に変更し、かつ、メラミンシアヌレートの量を3重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表1に示す。
本実施例では、混合容易性および吐出安定性が特に良好であった。
Figure 0006912174
[比較例1]
三量化触媒を用いず、かつ、メラミンシアヌレートの量を3重量部に変更したことを除いて、実施例1と同じ手順で実験を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0006912174
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。

Claims (20)

  1. ポリイソシアネート化合物を含む第1液と、
    ポリオール化合物を含む第2液と、
    三量化触媒を含む触媒と、
    リン酸エステル、赤リンおよびトリアジン骨格を有する窒素系非ハロゲン難燃剤を含む難燃剤と、を含み、
    前記第1液と前記第2液との合計量100重量部に対して、
    前記リン酸エステルを20重量部以上30重量部以下、
    前記赤リンを0.1重量部以上60重量部以下、
    前記窒素系非ハロゲン難燃剤を1.5重量部以上20重量部以下、含有する、
    ウレタン樹脂組成物調製システム。
  2. 前記窒素系非ハロゲン難燃剤がメラミンシアヌレートである、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  3. 前記リン酸エステルが液体である、請求項1または2に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  4. 前記難燃剤に対する前記リン酸エステルの重量比が0.3以上0.8以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  5. 前記赤リンに対する前記リン酸エステルの重量比が0.5以上8以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  6. 前記難燃剤に対する前記赤リンの重量比が0.1以上0.2以下である、請求項1からのいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  7. 前記難燃剤が、実質的に、前記窒素系非ハロゲン難燃剤、前記赤リン、および前記リン酸エステルからなる、請求項1から6のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  8. 実質的に粘度鉱物を含まない、請求項1からのいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  9. 実質的にハロゲン化合物を含まない、請求項1からのいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  10. 前記第2液に前記触媒と前記難燃剤とが含まれ、前記第1液の体積に対する前記第2液の体積比率が90%以上110%以下である、請求項1からのいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  11. 前記第2液に前記触媒と前記難燃剤とが含まれ、前記第2液中の固体成分の重量比が、3重量%以上35重量%以下である、請求項1から10のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  12. 調製されるべきウレタン樹脂組成物中の固体成分の重量比が3重量%以上30重量%以下である、請求項1から11のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  13. 前記第2液に前記触媒と前記難燃剤とが含まれ、前記第2液の25℃での粘度が1000mPa・s以下である、請求項1から12のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  14. 前記第1液および前記第2液が液混合吐出容器に収容されている、請求項から13のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システム。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載のウレタン樹脂組成物調製システムを用い、ポリイソシアネート化合物を含む前記第1液と、ポリオール化合物を含む前記第2液とを、三量化触媒を含む前記触媒ならびに、リン酸エステル、赤リンおよび窒素系非ハロゲン難燃剤を含む前記難燃剤とともに混合してウレタン樹脂組成物を調製する混合工程と、
    前記ウレタン樹脂組成物を施工対象物に塗布する塗布工程と、
    前記ウレタン樹脂組成物を硬化して前記施工対象物に施工されたウレタン成形体を得る硬化工程と、
    を含む、ウレタン成形体を製造する方法。
  16. ポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、三量化触媒を含む触媒と、リン酸エステル、赤リンおよびトリアジン骨格を有する窒素系非ハロゲン難燃剤を含む難燃剤と、を含み、
    前記ポリイソシアネート化合物を含む第1液と、前記ポリオール化合物を含む第2液との合計量100重量部に対して、
    前記リン酸エステルを20重量部以上30重量部以下、
    前記赤リンを0.1重量部以上60重量部以下、
    前記窒素系非ハロゲン難燃剤を1.5重量部以上20重量部以下、含有する、
    ウレタン樹脂組成物の硬化体からなるウレタン成形体。
  17. 前記難燃剤に対する前記リン酸エステルの重量比が0.3以上0.8以下である、請求項16に記載のウレタン成形体。
  18. 前記赤リンに対する前記リン酸エステルの重量比が0.5以上8以下である、請求項16または17に記載のウレタン成形体。
  19. 前記難燃剤に対する前記赤リンの重量比が0.1以上0.2以下である、請求項16から18のいずれか1項に記載のウレタン成形体。
  20. 前記難燃剤が、実質的に、前記窒素系非ハロゲン難燃剤、前記赤リン、および前記リン酸エステルからなる、請求項16から19のいずれか1項に記載のウレタン成形体。
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