JP6911468B2 - 画像形成システム - Google Patents

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Description

本開示は、画像形成システムに関する。
シートにテストパターンを形成することにより、シートの搬送誤差を判定するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。テストパターンの形成方法としては、シートに第一パターンを形成した後、シートを微小搬送してシートに第二パターンを形成する動作を繰返す方法が知られている。搬送誤差は、微小搬送毎に形成された第二パターンと第一パターンとの重なりに基づいて判定される。
特開2007−185944号公報
良く知られる画像形成システムは、モータからの動力をローラに伝達して、ローラの回転によりシートを搬送する。モータからローラまでの動力伝達機構には、複数のギヤが含まれ、隣接するギヤ間には、バックラッシュが含まれる。
テストパターンに基づく用紙の搬送誤差の判定は、主にローラの構造に起因する搬送誤差の判定を意図しているが、このバックラッシュに起因する微小搬送時のシートの搬送誤差が、ローラの構造に起因する搬送誤差を分かり辛くする。ローラの構造に起因する搬送誤差の例には、ローラの偏心に起因する搬送誤差及びローラの外形に起因する搬送誤差が含まれる。
そこで、本開示の一側面によれば、動力伝達機構の遊びによる影響を抑えて、テストパターンからローラの構造に起因するシートの搬送誤差を高精度に判定可能な技術を提供できることが望ましい。
本開示の一側面に係る画像形成システムは、第一ローラと、第二ローラと、モータと、ヘッドと、コントローラと、を備える。第二ローラは、シートの搬送経路において第一ローラよりも下流に配置される。モータは、第一ローラ及び第二ローラを駆動する。ヘッドは、第一ローラと第二ローラとの間で搬送経路上に配置される。コントローラは、モータ及びヘッドを制御する。
コントローラは、第一ローラ及び第二ローラの回転によりシートが微小距離搬送されるようにモータを駆動する動作と、ヘッドの上流部が第一パターン要素をシートに形成するようにヘッドを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、ヘッドに複数の第一パターン要素を含む第一パターン画像をシートに形成させる。コントローラは、第一パターン画像の形成後、シートが所定距離搬送されて第一パターン画像がヘッドの下流部と対向するようにモータを駆動する。
コントローラは、第一パターン画像がヘッドの下流部と対向するようにモータを駆動した後、シートを停止させた状態で、ヘッドの下流部が複数の第一パターン要素の夫々に対応する複数の第二パターン要素を含む第二パターン画像をシートに形成するようにヘッド
を駆動する。これにより、コントローラは、第一パターン画像と第二パターン画像とが重ねられたテストパターンをシートに形成する。
動力伝達機構の遊びによる影響は、シートを繰返し微小距離搬送する動作の初期に発生しやすい。微小距離搬送が1回又は複数回行われることで、動力伝達機構の遊びによるモータの空転は解消され、その後の微小距離搬送では、動力伝達機構の遊びによる搬送誤差が生じにくくなる。従って、微小距離搬送を伴うパターン画像の形成を先行して行い、その後、微小距離搬送を伴わないパターン画像の形成を行えば、動力伝達機構の遊びによる影響を抑えて、ローラの構造に起因するシートの搬送誤差を高精度に判定可能なテストパターンを形成することができる。
微小距離搬送を伴うパターン画像の形成は、シートが第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される状態で行われると特に有意義である。シートが第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される場合には、シートが第一ローラと第二ローラとの間で安定的に保持される。このため、良好な環境で微小距離搬送を伴うパターン画像を形成可能である。
例えば、第一パターン画像は、シートが第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される状態で形成されてもよい。第二パターン画像は、シートの後端が第一ローラを通過した状態で形成されてもよい。この場合、シートの後端は、シートが所定距離搬送される間に、第一ローラを通過する。
コントローラは、シートの搬送区間に応じて、微小距離搬送及び所定距離搬送の順序を変更するように動作してもよい。例えば、コントローラは、シートが第一の搬送区間にあるときに、上述の動作によって、第一パターン画像と第二パターン画像とが重ねられたテストパターンをシートに形成し、シートが第二の搬送区間にあるときには、次のようにテストパターンをシートに形成してもよい。
即ち、コントローラは、シートが第二の搬送区間にあるときには、シートを停止させた状態で、ヘッドの上流部が複数の第三パターン要素を含む第三パターン画像をシートに形成するようにヘッドを駆動し、第三パターン画像の形成後、シートが所定距離搬送されて第三パターン画像がヘッドの下流部と対向するようにモータを駆動してもよい。
コントローラは、第三パターン画像がヘッドの下流部と対向するようにモータを駆動した後、ヘッドの下流部が第四パターン要素をシートに形成するようにヘッドを駆動する動作と、シートが微小距離搬送されるようにモータを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、ヘッドに複数の第三パターン要素の夫々に対応する複数の第四パターン要素を含む第四パターン画像をシートに形成させてもよい。それにより、コントローラは、第三パターン画像と第四パターン画像とが重ねられたテストパターンをシートに形成してもよい。
このように搬送区間に応じて、微小距離搬送と所定距離搬送との順序を変更することは、シートの安定性に応じた適切なテストパターン形成を可能にする。一例によれば、第一の搬送区間は、シートが第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される区間、及び、シートの後端が第一ローラより下流に位置する、シートが第二ローラからの力の作用を受けて搬送される区間の少なくとも一方を含む。一例によれば、第二の搬送区間は、シートの先端が第二ローラより上流に位置する、シートが第一ローラからの力の作用を受けて搬送される区間に対応する。
本開示の一側面によれば、コントローラは、第一パターン画像と第二パターン画像とが
重ねられたテストパターンに含まれる複数の第一パターン要素の内、シートに最初に形成された第一パターン要素から形成順に所定個の第一パターン要素を除く、残りの第一パターン要素と、対応する第二パターン要素とのシート上の配置に基づき、第一パターン画像と第二パターン画像との間の位置偏差を特定するように構成されてもよい。
上述したように、動力伝達機構での遊びの影響は、複数回実行される微小距離搬送の初期に現れやすい。従って、シートに最初に形成された第一パターン要素から形成順に所定個の第一パターン要素を除いて、位置偏差を特定すれば、位置偏差に基づく搬送誤差の判定に際して、遊びの影響を有意義に抑制できる。
本開示の一側面によれば、コントローラは、テストパターンから特定される第一パターン画像と第二パターン画像との間の位置偏差に応じた第一補正量を設定し、搬送条件毎に予め定められた補正量のうち、入力された搬送条件に対応する第二補正量を設定してもよい。コントローラは、モータを、これら第一補正量と第二補正量とに基づいて駆動し、ヘッドに画像データに基づく画像をシートに形成させてもよい。
本開示の一側面によれば、コントローラは、所定距離搬送前に、第一パターン画像及び第三パターン画像を形成し、所定距離搬送後に、第二パターン画像及び第四パターン画像を形成するように、ヘッド及びモータを制御してもよい。
例えば、コントローラは、第一パターン画像の形成後、モータを駆動する前に、シートを停止させた状態で、ヘッドの上流部が複数の第三パターン要素を含む第三パターン画像をシートに形成するようにヘッドを駆動してもよい。コントローラは、第三パターン画像の形成後、シートが所定距離搬送されるようにモータを駆動してもよい。コントローラは、シートが所定距離搬送されるようにモータを駆動した後、ヘッドの下流部が第二パターン画像をシートに形成するようにヘッドを駆動してもよい。
コントローラは、第二パターン画像の形成後、ヘッドの下流部が第四パターン要素をシートに形成するようにヘッドを駆動する動作と、シートが微小距離搬送されるようにモータを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、ヘッドに複数の第三パターン要素の夫々に対応する複数の第四パターン要素を含む第四パターン画像をシートに形成させてもよい。コントローラは、それにより、第一パターン画像と第二パターン画像とが重ねられ、更には、第三パターン画像と第四パターン画像とが重ねられたテストパターンをシートに形成してもよい。
第一パターン画像と第二パターン画像との間の位置偏差には、動力伝達機構の遊び成分がほぼ含まれない一方で、第三パターン画像と第四パターン画像との間の位置偏差には、動力伝達機構の遊び成分が含まれる。コントローラは、このような遊び成分の有無を利用して、動力伝達機構の遊びに起因するシートの搬送誤差を判定するように構成されてもよい。
例えば、コントローラは、テストパターンから特定される第一パターン画像と第二パターン画像との間の位置偏差と、第三パターン画像と第四パターン画像との間の位置偏差と、に基づき、モータから第一ローラまたは第二ローラへの動力伝達機構の遊びに起因するシートの搬送誤差を、判定するように構成されてもよい。
あるいは、コントローラは、テストパターンから特定される第一パターン画像と第二パターン画像との間の位置偏差と、第三パターン画像と第四パターン画像との間の位置偏差と、に基づき、第一及び第二ローラの構造に起因するシートの搬送誤差と、動力伝達機構の遊びに起因するシートの搬送誤差と、を判定するように構成されてもよい。シートの搬
送誤差に含まれる様々な成分の特定は、搬送条件に合わせたシート搬送量の適切な補正を可能にする。
本開示の一側面によれば、コントローラは、上記判定された構造に起因するシートの搬送誤差に応じた第一補正量を設定し、上記判定された遊びに起因するシートの搬送誤差に応じた第二補正量を設定するように構成されてもよい。
画像形成システムの概略構成を表すブロック図である。 用紙搬送機構の概略構成を表す図である。 パターン要素の重ね合わせと搬送誤差との関係を説明した図である。 メインコントローラが実行するテスト印刷処理を表すフローチャートである。 メインコントローラが実行するテスト印刷処理を表すフローチャートである。 テストパターンの形成態様を説明した図である。 第一実施形態のテストパターン形成処理を表すフローチャートである。 搬送誤差に伴うテストパターンの変化を説明した図である。 関数フィットに関する図である。 記憶する情報を示す図である。 入力画像データに基づく画像形成処理を表すフローチャートである。 微小搬送を先に実行した場合の搬送誤差の影響を説明した図である。 微小搬送を後に実行した場合の搬送誤差の影響を説明した図である。 搬送区間に関する説明図である。 第二実施形態のテストパターン形成処理を表すフローチャートである。 第二実施形態におけるテストパターンの形成態様を説明した図である。 第三実施形態のテストパターン形成処理を表すフローチャートである。 第三実施形態におけるテストパターンの形成態様を説明した図である。
以下に本開示の例示的実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[第一実施形態]
図1に示す本実施形態の画像形成システム1は、ディジタル複合機として構成される。この画像形成システム1は、メインコントローラ10と、プリンタ部20、スキャナ部70と、ユーザインタフェース90とを備える。メインコントローラ10は、画像形成システム1全体を統括制御する。メインコントローラ10は、CPU11と、ROM13と、RAM15と、NVRAM17とを備える。
CPU11は、ROM13が記憶するプログラムに従う処理を実行する。RAM15は、CPU11によるプログラム実行時に作業領域として利用される。NVRAM17は、電気的にデータ書換可能な不揮発性メモリである。NVRAM17は、例えばフラッシュメモリ又はEEPROMにより構成される。メインコントローラ10は、外部装置3と通信可能な通信インタフェース(図示せず)を更に備える。外部装置3の例には、パーソナルコンピュータが含まれる。
プリンタ部20は、メインコントローラ10に制御されて、用紙Qに画像を形成する。プリンタ部20は、インクジェットプリンタとして構成される。プリンタ部20は、例えば、外部装置3からの受信データや、スキャナ部70による原稿の読取画像を表す画像データに基づく画像を用紙Qに形成する。プリンタ部20は更に、メインコントローラ10に制御されて、用紙Qの搬送誤差を判定するためのテストパターンを用紙Qに形成する。
スキャナ部70は、メインコントローラ10に制御されて、原稿台に載置された原稿を光学的に読み取り、原稿の読取画像を表す画像データをメインコントローラ10に入力する。ユーザインタフェース90は、ユーザに各種情報を表示するためのディスプレイ、及び、ユーザからの指令を受け付けるための入力デバイスを備える。
詳述すると、プリンタ部20は、印字コントローラ30と、記録ヘッド40と、キャリッジ搬送機構51と、CRモータ53と、リニアエンコーダ55と、用紙搬送機構61と、PFモータ63と、ロータリエンコーダ65と、を備える。
印字コントローラ30は、メインコントローラ10からの指令に従って、記録ヘッド40からのインク液滴の吐出制御、キャリッジ52(図2参照)の搬送制御、及び、用紙Qの搬送制御を実行するように構成される。
記録ヘッド40は、印字コントローラ30により制御されて、インク液滴を吐出し、用紙Qに画像を形成する。この記録ヘッド40は、用紙Qと対向する下面に、副走査方向に配列されたインク液滴の吐出ノズルの一群N0を備える。副走査方向は、用紙Qの搬送方向に対応し、図2のY軸方向に対応する。主走査方向は、副走査方向に直交する方向に対応し、キャリッジ52の搬送方向(図2の紙面法線方向/X軸方向)に対応する。以下では、記録ヘッド40に設けられた吐出ノズルの一群N0を、ノズル群N0と表現する。
キャリッジ搬送機構51は、記録ヘッド40を搭載するキャリッジ52を備え、キャリッジ52を主走査方向に搬送する構成にされる。CRモータ53は、キャリッジ搬送機構51の駆動源であり、直流モータにより構成される。CRモータ53は、印字コントローラ30により制御される。キャリッジ52の搬送制御は、印字コントローラ30がCRモータ53の回転を制御することにより実現される。
リニアエンコーダ55は、キャリッジ52の主走査方向の変位に応じたパルス信号をエンコーダ信号として印字コントローラ30に入力する。印字コントローラ30は、キャリッジ52の主走査方向における位置及び速度を、リニアエンコーダ55から入力されるエンコーダ信号に基づいて検出し、キャリッジ52の位置及び速度をフィードバック制御する。印字コントローラ30は、このキャリッジ52の移動に合わせて記録ヘッド40を制御し、記録ヘッド40にインク液滴を間欠的に吐出させることによって、用紙Qに目的の画像を形成する。
用紙搬送機構61は、用紙Qを給紙トレイ(図示せず)から排紙トレイ(図示せず)まで搬送するように構成される。図2は、用紙搬送機構61が備える構成の内、記録ヘッド40周辺の構成を示す。用紙搬送機構61は、図2に示すように、記録ヘッド40の下方にプラテン611を備える。用紙搬送機構61は、このプラテン611より用紙搬送方向上流に、対向配置された搬送ローラ613及びピンチローラ614を備え、プラテン611より用紙搬送方向下流に、対向配置された排紙ローラ617及び拍車ローラ618を備える。
搬送ローラ613及び排紙ローラ617は、動力伝達機構62を通じてPFモータ63と連結されており、PFモータ63からの動力を受けて同期回転する。PFモータ63は、用紙搬送機構61の駆動源であり、直流モータで構成される。動力伝達機構62は、PFモータ63と搬送ローラ613との間の動力伝達経路に、ギヤ機構を含む。
用紙搬送機構61は、給紙ローラ(図示せず)の回転により、給紙トレイに載置された用紙Qを一枚ずつ分離し、当該分離した用紙Qを搬送ローラ613とピンチローラ614
との間に提供する。搬送ローラ613は、PFモータ63により回転駆動されて、給紙トレイから供給される用紙Qを、図2破線矢印で示す用紙搬送方向下流に搬送する。搬送ローラ613は、ピンチローラ614との間に用紙Qを挟持した状態で、回転により用紙Qを下流に搬送する。
搬送ローラ613の回転により下流に搬送される用紙Qは、プラテン611に支持されながら、記録領域R0を通過する。記録領域R0は、用紙Qの搬送経路の内の、記録ヘッド40が有するノズル群N0下方の領域に対応する。記録領域R0を通過した用紙Qは、排紙ローラ617と拍車ローラ618との間に挟持されて、排紙ローラ617の回転により下流に搬送される。排紙ローラ617を通過した用紙Qは、最終的に排紙トレイに排出される。
ロータリエンコーダ65は、PFモータ63の回転軸に設けられて、搬送ローラ613の回転に応じたパルス信号を、エンコーダ信号として印字コントローラ30に入力する。
印字コントローラ30は、ロータリエンコーダ65からのエンコーダ信号に基づいて、搬送ローラ613の回転量、回転速度及び回転位相φを検出する。回転位相φは、搬送ローラ613の回転角度φに対応する。
メインコントローラ10は、プリンタ部20の個体差に応じた制御パラメータ群をNVRAM17に記憶する。メインコントローラ10は、この制御パラメータ群に基づいて、プリンタ部20を適切に制御する。具体的には、メインコントローラ10は、NVRAM17が記憶する制御パラメータ群に基づいて、印字コントローラ30の動作を規定するパラメータ群を印字コントローラ30に設定して印字コントローラ30を作動させることにより、印字コントローラ30の動作を個体差に適合させて、プリンタ部20を適切に制御する。
印字コントローラ30は、メインコントローラ10から設定されたパラメータ群に基づいたCRモータ53及びPFモータ63の制御を、リニアエンコーダ55及びロータリエンコーダ65からのエンコーダ信号に基づいて実行する。本実施形態では、こうしたメインコントローラ10と印字コントローラ30との協働により、記録ヘッド40からのインク液滴の吐出制御、記録ヘッド40を搭載するキャリッジ52の搬送制御、及び用紙Qの搬送制御が実現される。
付言すると、NVRAM17が記憶する制御パラメータ群には、用紙Qの搬送誤差を抑制する方向に搬送ローラ613の回転量を補正するための補正パラメータ群が含まれる。メインコントローラ10は、これらの補正パラメータ群を参照して、目標とする用紙搬送量に対応する搬送ローラ613の目標回転量LSを算出し、算出した搬送ローラ613の目標回転量LSを表すパラメータを印字コントローラ30に設定する。この設定によって、搬送ローラ613による用紙搬送は、搬送ローラ613の偏心及び外形などによる搬送誤差を抑えた形で実現される。そして、補正パラメータ群の少なくとも一部は、テストパターンの形成結果に基づいて、個体差に応じた値に更新される。
テストパターンは、例えば、図2及び図3に示すように、記録領域R0の上流部R1において、記録ヘッド40の第一ノズル群N1を用いて第一パターン要素PE1を形成し、記録領域R0の下流部R2において、記録ヘッド40の第二ノズル群N2を用いて第二パターン要素PE2を形成することによって実現される。
図2に示されるように、第一ノズル群N1は、記録ヘッド40が有するノズル群N0の内、用紙搬送方向上流に位置するノズル群に対応する。記録領域R0の上流部R1は、記録領域R0の内、第一ノズル群N1によって画像形成可能な領域に対応する。第二ノズル
群N2は、ノズル群N0の内、第一ノズル群N1よりも用紙搬送方向下流に位置するノズル群に対応する。記録領域R0の下流部R2は、記録領域R0の内、第二ノズル群N2によって画像形成可能な領域に対応する。
第一ノズル群N1と第二ノズル群N2との間の距離が距離L0である場合、記録領域R0の上流部R1と下流部R2との間の距離は、距離L0であり、幾何学的に定まる固定的な距離である。
従って、図3の上段に示すように、第一パターン要素PE1を用紙Qに形成した後、用紙Qを正しく距離L0だけ搬送して第二パターン要素PE2を用紙Qに形成した場合には、図3中段に示すように、第一パターン要素PE1に完全に重なるように第二パターン要素PE2は形成される。これに対し、用紙Qを距離L0だけ搬送するようにPFモータ63を制御しているにも拘らず、用紙Qが距離L0よりも距離Dだけ余分に搬送される場合には、図3下段に示すように、第二パターン要素PE2は、第一パターン要素PE1に対してずれて用紙Qに形成される。本実施形態では、このような現象を利用してテストパターンから用紙Qの搬送誤差を判定する。
具体的に、メインコントローラ10は、ユーザインタフェース90又は外部装置3からテストパターンの印刷指令が入力されると、ROM13が記憶するプログラムに従って、図4及び図5に示すテスト印刷処理を実行する。例えば、画像形成システム1を使用するユーザ、又は、画像形成システム1の出荷前に製造元の作業者が、ユーザインタフェース90又は外部装置3を操作することにより、テストパターンの印刷指令は入力される。
図4に示すテスト印刷処理を開始すると、メインコントローラ10は、頭出し処理を実行する(S110)。頭出し処理において、メインコントローラ10は、搬送ローラ613及び排紙ローラ617の回転によって用紙Qが所定量搬送され、用紙Qが記録ヘッド40下方の記録領域R0に配置されるように、PFモータ63を制御する(S110)。これにより用紙Qは、テストパターンを形成するための位置に配置される。
以下では、メインコントローラ10が、記録ヘッド40、CRモータ53、及び/又は、PFモータ63を制御又は駆動すると記載した場合、これは、メインコントローラ10が、印字コントローラ30を通じて、記録ヘッド40、CRモータ53、及び/又は、PFモータ63を制御又は駆動すると理解されたい。印字コントローラ30を通じた制御及び駆動は、メインコントローラ10が、当該制御及び駆動を実現するための指令を印字コントローラ30に入力することにより実現される。指令動作には、印字コントローラ30に対するパラメータの設定動作が含まれる。
S110での処理を終えると、メインコントローラ10は、テストパターン形成処理を実行する(S120)。テストパターン形成処理において、メインコントローラ10は、図6下段に示すテストパターンPAが用紙Qに形成されるように、記録ヘッド40、CRモータ53、及び、PFモータ63を制御する。
図6下段に示すテストパターンPAは、第一パターン画像P1と第二パターン画像P2との重ね合わせ画像である。図6において、第一パターン画像P1は、右上から左下への斜線を有するハッチングで示され、第二パターン画像P2は、左上から右下への斜線を有するハッチングで示されるが、これらは単なる説明のための画像である。現実に形成される第一及び第二パターン画像P1,P2は、単色の塗りつぶし画像であると理解されたい。テストパターン形成処理(S120)では、第一ノズル群N1を用いて第一パターン画像P1が形成され(図6上段参照)、その後、第二ノズル群N2を用いて第二パターン画像P2が形成される(図6下段参照)。
第一パターン画像P1は、複数の第一パターン要素PE1から構成される。第一パターン画像P1において、複数の第一パターン要素PE1は、主走査方向、即ちX軸方向に対し傾斜した階段状に配列される。第二パターン画像P2は、複数の第二パターン要素PE2から構成される。第二パターン画像P2において、複数の第二パターン要素PE2は、主走査方向に対して平行に配列される。
S120において実行されるテストパターン形成処理の詳細は、図7に示される。このテストパターン形成処理において、メインコントローラ10は、S310〜S330の処理を繰返し実行することにより、用紙Qに第一パターン画像P1が形成されるように、記録ヘッド40、CRモータ53、及び、PFモータ63を制御する。
S310において、メインコントローラ10は、第一ノズル群N1からのインク液滴の吐出により一つの第一パターン要素PE1が、停止した用紙Qに形成されるように、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する。S330においては、用紙Qが微小距離L1だけ下流に搬送されるようにPFモータ63を駆動する。
メインコントローラ10は、第一パターン要素PE1を用紙Qに所定個形成するまで、S310及びS330の処理を繰返し実行することにより、用紙Qに第一パターン画像P1を形成する。上述の処理内容から理解できるように、第一パターン画像P1は、一つの第一パターン要素PE1を用紙Qに形成する動作、及び、用紙Qを微小距離L1搬送する動作を、交互に繰返し実行することにより形成される。
第一パターン要素PE1を所定個形成することで、図6上段に示す第一パターン画像P1の形成が完了すると(S320でYes)、メインコントローラ10は、処理をS340に移行する。
S340において、メインコントローラ10は、用紙Qが所定距離Lだけ下流に搬送されるように、PFモータ63を制御する(S340)。所定距離Lは、第一パターン画像P1が記録ヘッド40の下流に位置する第二ノズル群N2と対向する位置まで搬送される距離である。
具体的には、所定距離Lは、仮に用紙Qの搬送誤差がない場合に、第一パターン画像P1の内の中央に位置する第一パターン要素PE1が、第二パターン要素PE2と完全に重なる距離Lである。第一パターン画像P1における第一パターン要素PE1の個数が(2×M+1)個である場合、所定距離Lは、距離(L0−M×L1)に対応する。以下では、用紙Qを上述した所定距離Lだけ搬送することを、用紙Qを長距離搬送すると表現する。
メインコントローラ10は、PFモータ63の制御により、用紙Qを長距離搬送すると、停止した用紙Qに第二パターン画像P2が形成されるように、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する(S350)。
S350の処理において、PFモータ63は回転されず、用紙Qは停止した状態に維持される。メインコントローラ10は、印字コントローラ30を通じた制御により、キャリッジ52を主走査方向に搬送しつつ、主走査方向において第一パターン要素PE1の夫々が形成された位置で、第二パターン要素PE2が形成されるように、記録ヘッド40に第二ノズル群N2からインク液滴を吐出させる。この制御により、用紙Qには、主走査方向に一列に並ぶ複数の第二パターン要素PE2から構成される第二パターン画像P2が形成され、テストパターンPAが完成する。
メインコントローラ10は、このようにテストパターンPAを形成すると、全てのテストパターンPAの形成が完了したか否かを判断する(S130)。本実施形態におけるテスト印刷処理では、搬送ローラ613の回転位相φ毎に、用紙Qの搬送誤差を判定するために、用紙Q内の複数の位置に、テストパターンPAを形成する。これにより、用紙Q内に、テストパターンPAを所定個数形成する。
メインコントローラ10は、テストパターンPAを所定個数形成している場合、S130で肯定判断してS190に移行する。所定個数形成していない場合には、S130で否定判断して、S140に移行する。
S140において、メインコントローラ10は、次のテストパターン形成位置まで、用紙Qが搬送されるように、PFモータ63を駆動する。その後、S150において、テストパターン形成処理をS120での処理と同様に実行し、S130に移行する。このようにして、メインコントローラ10は、テストパターンPAを所定個形成するまで、S130〜S150の処理を繰返し実行する。そして、テストパターンPAを所定個数形成すると、S190に移行する。
S190において、メインコントローラ10は、テストパターンPAの形成された用紙Qを排紙トレイに排出するための印字コントローラ30を通じた制御を実行し、テスト印刷処理を終了する。その後、S210(図5参照)に移行する。
S210において、メインコントローラ10は、テストパターンが印刷された用紙Qをスキャナ部70の原稿台に載せてスキャン指示を入力することを促すメッセージを、ユーザインタフェース90のディスプレイに表示させる。その後、ユーザインタフェース90を通じてスキャン指示が入力されるまで待機する(S220)。
スキャン指示が入力されると、メインコントローラ10は、スキャナ部70を制御して、スキャナ部70にテストパターンの印刷された用紙Qを読み取らせて、その読取画像を表す読取画像データを、スキャナ部70から取得する(S230)。
更に、メインコントローラ10は、スキャナ部70から取得した読取画像データに基づき、用紙Qに形成されたテストパターンPA毎に、当該テストパターンPAにおける第一パターン画像P1と第二パターン画像P2との間の位置偏差Eを特定する(S240)。ここで言う位置偏差Eは、用紙Qの搬送誤差がゼロであるときの第一パターン画像P1と第二パターン画像P2との位置関係を基準とした、第二パターン画像P2に対する第一パターン画像P1の副走査方向の位置ずれ量に対応する。
図8上段に示すテストパターンPAは、図6下段に示すテストパターンPAと同様、用紙Qの搬送誤差がゼロである場合のテストパターンである。図8上段に示す例によれば、中央に位置する第一パターン要素PE1が、第二パターン要素PE2とぴったり重なっている。この場合の位置偏差Eはゼロである。
これに対し、図8下段に示すテストパターンPAは、用紙Qの搬送誤差が、距離L1だけ発生しており、位置偏差E=L1である場合のテストパターンである。このテストパターンPAでは、第一パターン画像P1における中央の第一パターン要素PE1と、第二パターン画像P2における中央の第二パターン要素PE2とが距離L1だけずれている。代わりに、中央の第一パターン要素PE1に隣接する第一パターン要素PE1が第二パターン要素PE2とぴったり重なっている。
S240において、メインコントローラ10は、上述した現象を利用し、読取画像データに写るテストパターンPA毎に、最も良く重なる第一パターン要素PE1と第二パターン要素PE2との組合せを探索し、最もよく重なる組合せの主走査方向の位置Hに基づき、位置偏差Eを算出することができる。ここでいう位置Hは、第一パターン画像P1の中心を原点Oに設定したときの主走査方向の位置に対応する。
あるいは、メインコントローラ10は、第一パターン要素PE1毎に、第一パターン要素PE1と対応する第二パターン要素PE2との間の副走査方向の距離W(図8上段参照)を算出し、これら距離Wの分布に対する関数フィットにより、図9に示すように距離Wが最小になる主走査方向の位置Hを特定し、位置偏差Eを特定することができる。
このようにして、メインコントローラ10は、用紙Qに形成されたテストパターンPA毎に、位置偏差Eを特定し、特定した位置偏差Eを、用紙Qの搬送誤差と判定する。その後、メインコントローラ10は、テストパターンPA毎に判定された搬送誤差を、対応する搬送ローラ613の回転位相φにおける目標搬送量の補正量C1に設定するように、NVRAM17が記憶する補正パラメータ群を更新する(S250)。NVRAM17が記憶する補正パラメータ群には、図10に示すように、回転位相φ毎の補正量C1が含まれる。メインコントローラ10は、この補正量C1を、S240で特定した位置偏差Eに更新する。
この他、メインコントローラ10は、外部又はスキャナ部70から印刷対象の画像データが入力されると、画像データと共に入力された印刷条件に従って当該画像データを用紙Qに形成するための処理を実行する。具体的に、メインコントローラ10は、図11に示すように、PFモータ63を制御して、用紙Qを搬送する処理(S410)と、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御して、用紙Qに印刷対象の画像データに基づく画像の一部を形成する処理(S420)とを交互に繰返し実行することにより、用紙Qに印刷対象の画像データに基づく画像を形成する。
S410において、メインコントローラ10は、搬送ローラ613の回転位相φに応じた補正量C1をNVRAM17から読み出す処理(S411)と、搬送条件に対応した補正量C2をNVRAM17から読み出す処理(S412)と、を実行する。
メインコントローラ10は、用紙Qの目標搬送量LPを、読み出した補正量C1及び補正量C2に基づいて補正する処理(S413)と、補正後の目標搬送量(LP−C1−C2)に応じた搬送ローラ613の目標回転量LSを設定する処理(S414)とを更に実行する。メインコントローラ10は、上記設定した目標回転量LSだけ、搬送ローラ613を回転させるようにPFモータ63を制御する処理(S415)を実行することにより、用紙Qを目標搬送量LPだけ搬送するようにPFモータ63を制御する。
S412で読み出される補正量C2は、用紙Qの種類、直前の用紙搬送量、及び搬送速度などの搬送条件によって予め定められる補正量である。NVRAM17は、図10に示すように、搬送条件毎の補正量C2を記憶する。補正量C2は、搬送ローラ613の構造に起因する用紙Qの搬送誤差以外の要因による搬送誤差を補正するための補正量と理解されてもよい。
S412において、メインコントローラ10は、印刷条件から特定される搬送条件の補正量C2を読み出す。印刷条件には例えば、印刷モードに関する条件が含まれる。周知のように異なる印刷モードでは、用紙Qの種類及び搬送速度などの搬送条件が異なる。
以上に説明した本実施形態の画像形成システム1によれば、テストパターンPAを形成
する際に、まず用紙Qの微小搬送を伴う第一パターン画像P1を形成し、その後に、用紙Qを長距離搬送して、第二パターン画像P2を形成する。このような手順を含むテストパターンPAの形成方法によれば、微小搬送を伴うパターン画像の形成を、長距離搬送より後に行う従来のテストパターンの形成方法と比較して、動力伝達機構62の遊びの影響を抑えてテストパターンを用紙Qに形成することができる。その結果として、動力伝達機構62の遊びの影響を抑えて、搬送ローラ613の構造、例えば偏心及び外形に起因した搬送誤差の補正パラメータ(C1)を高精度に更新することができる。
動力伝達機構62の遊び、本実施形態によればギヤ間のバックラッシュによるテストパターンの形成誤差は、長距離搬送の直後、すなわち、微小搬送の初期に現れやすい。微小搬送では、バックラッシュよりも小さい量だけPFモータ63を回転させるため、繰返し行われる微小搬送の初期に、PFモータ63が空転する場合がある。
ここでいう空転は、PFモータ63が回転しているのにもかかわらず、搬送ローラ613もしくは排紙ローラ617が動いていないこと、すなわちシートが動いていないことを意味する。図12に示す「+L1」は、微小搬送が距離L1だけ行なわれていることを示す。図12の左上によれば、「+L1」の微小搬送が行なわれているのにも関わらず、バックラッシュの影響で用紙Qが動かないことで、隣接するパターン要素PE1が、副走査方向(Y軸方向)において、略同じ位置に形成されている。図12に示す点線は、バックラッシュによるPFモータ63の空転がない場合の第一パターン要素PE1の配置を示し、図12においてハッチングを有する矩形ブロックは、空転の影響を受けた第一パターン要素PE1の配置を示す。
図12において矢印で示される距離Jは、第一パターン要素PE1の夫々に関して、第一パターン要素PE1が形成されてから当該第一パターン要素PE1に対して第二パターン要素PE2が形成されるまでの間に生じる用紙Qの搬送量Jを表す。
第一パターン画像P1に含まれる第一パターン要素PE1の夫々の形成は、微小搬送の初期に発生した空転による用紙Qの搬送誤差δの影響を含んだ形で行なわれる。そして、本実施形態のように、微小搬送の後に、長距離搬送を行う場合、微小搬送の初期に発生した空転による用紙Qの搬送誤差δの影響は、第二パターン要素PE2の形成時にも、そのまま残る。即ち、第二パターン要素PE2の夫々も、第一パターン要素PE1と同じだけ、微小搬送の初期に生じた空転による搬送誤差δを含んだ形で用紙Qに形成される。
従って、図12に示すように、第一パターン要素PE1が形成されてから第二パターン要素PE2が形成されるまでの用紙Qの搬送量Jは、最初又は微小搬送の初期に形成された第一パターン要素PE1と対応する第二パターン要素PE2との組合せ(図12では最も左側に図示された組合せ)を除いて、空転による搬送誤差δを含まない。
これに対し、図13に示すように、微小搬送を伴うパターン画像の形成を、長距離搬送より後に行う従来のテストパターンの形成方法では、長距離搬送より後に、微小搬送に伴う空転による搬送誤差δが生じるため、テストパターンのほぼ全体が搬送誤差δの影響を受ける。
図13に示す例は、複数の第三パターン要素PE3を含む第三パターン画像P3が第二パターン画像P2と同様に微小搬送を伴わずに形成され、その後、複数の第四パターン要素PE4を含む第四パターン画像P4が、第一パターン画像P1と同様に微小搬送を伴って形成されることを示している。
図13から理解できるように、第三パターン要素PE3の夫々に関して、第三パターン
要素PE3が形成されてから第四パターン要素PE4が形成されるまでの用紙Qの搬送量J1は、微小搬送を伴わない最初に形成される第三パターン要素PE3と第四パターン要素PE4との組合せを除く、全ての第三パターン要素PE3と第四パターン要素PE4との組合せに関して、空転に起因する搬送誤差δを含む。
従って、従来のテストパターン形成方法では、バックラッシュの影響を含む形でしか、テストパターンから用紙Qの搬送誤差を特定できない。これに対し、本実施形態では、上述したようにバックラッシュの影響を抑えて、テストパターンから搬送ローラ613の構造に起因する用紙Qの搬送誤差を特定できる。
従って、本実施形態によれば、要因毎の補正量C1,C2を用いて目標搬送量LPを補正する際に、従来よりも適切に目標搬送量LPを補正でき、結果として、用紙Qに形成される画像の品質を改善することができる。
付言すると、初期の微小搬送により形成される第一パターン要素PE1と第二パターン要素PE2との組合せに関しては、バックラッシュによる搬送誤差の影響を含むので、テストパターンPAに存在しないものとみなして位置偏差Eを特定するように、メインコントローラ10は、動作してもよい。
即ち、メインコントローラ10は、S240(図5参照)において、第一パターン画像P1と第二パターン画像P2とが重ねられたテストパターンPAに含まれる第一パターン要素PE1の内、用紙Qに最初に形成された第一パターン要素PE1から形成順に所定個の第一パターン要素PE1を除く、残りの第一パターン要素PE1と、対応する第二パターン要素PE2との用紙Qの配置に基づき、距離Wの分布を算出し、これらの分布に対する関数フィットにより、第一パターン画像P1と第二パターン画像P2との間の位置偏差Eを特定するように動作してもよい。
こうして特定した位置偏差Eに基づき補正量C1を設定及び更新することによっては、より高精度に用紙Qの搬送誤差を低減するように目標回転量LSを補正することができて、用紙Qに形成される画像の品質が向上する。
[第二実施形態]
第二実施形態の画像形成システム1は、初回のテストパターン形成処理(S120)において、従来手法でテストパターンを形成する。即ち、微小搬送を伴うパターン画像の形成を、微小搬送を伴わないパターン画像を形成し長距離搬送した後に実行する。第二実施形態の画像形成システム1は、以下に説明する点を除いて、第一実施形態の画像形成システム1と同様に構成される。
本実施形態において、初回のテストパターン形成処理(S120)は、図14上段に示すように、用紙Qの先端が排紙ローラ617より上流に位置する状態から、図14下段に示すように、用紙Qの先端が排紙ローラ617を通過し、用紙Qが搬送ローラ613及び排紙ローラ617の両者からの力の作用を受けて搬送される状態に変化する用紙Qの搬送区間で実行される。
二回目以降のテストパターン形成処理(S150)は、用紙Qが搬送ローラ613及び排紙ローラ617の両者からの力の作用を受けて搬送される区間、及び、用紙Qの後端が搬送ローラ613より下流に位置する、用紙Qが排紙ローラ617からの力の作用を受けて搬送される区間で実行される。複数回実行されるテストパターン形成処理(S150)の特定の回では、第一パターン画像P1が、用紙Qが搬送ローラ613及び排紙ローラ617の両者からの力の作用を受けて搬送される状態で形成され、第二パターン画像P2が
、用紙Qの後端が搬送ローラ613を通過した状態で形成される。
二回目以降のテストパターン形成処理(S150)では、第一実施形態と同様に、図7に示す処理が実行される。これに対し、初回のテストパターン形成処理(S120)では、図15に示す処理が実行されて、図16に示すように第三パターン画像P3と第四パターン画像P4との重ね合わせ画像からなるテストパターンPBが形成される。
図15に示すテストパターン形成処理において、メインコントローラ10は、停止した用紙Qに第三パターン画像P3が形成されるように、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する(S510)。第三パターン画像P3は、図14上段に示すように、用紙Qの先端が排紙ローラ617より上流に位置する状態で、第一ノズル群N1を用いて形成される。この処理より、用紙Qには、図16上段に例示する第三パターン画像P3が形成される。
その後、メインコントローラ10は、用紙Qが所定距離Lだけ下流に搬送されるように、PFモータ63を制御する(S520)。所定距離Lは、第三パターン画像P3が記録ヘッド40の下流に位置する第二ノズル群N2と対向する位置まで搬送される距離である。具体的には、所定距離Lは、仮に用紙Qの搬送誤差がない場合に、第三パターン画像P3の中央に位置する第三パターン要素PE3が、第四パターン画像P4の中央に位置する第四パターン要素PE4と完全に重なる距離Lである。この距離Lは、第三パターン画像P3における第三パターン要素PE3の個数が(2×M+1)個である場合、第一実施形態と同様、距離(L0−M×L1)に対応する。
S520における処理が完了すると、用紙Qの先端は、排紙ローラ617を通過し、用紙Qは、図14下段に示すように、搬送ローラ613との接点及び排紙ローラ617との接点の二点で挟持される。
その後、メインコントローラ10は、S530〜S550の処理を繰返し実行することにより、用紙Qに第四パターン画像P4が形成されるように、記録ヘッド40、CRモータ53、及び、PFモータ63を制御する。
S530において、メインコントローラ10は、第二ノズル群N2からのインク液滴の吐出により一つの第四パターン要素PE4が、停止した用紙Qに形成されるように、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する。S550では、用紙Qが微小距離L1だけ下流に搬送されるようにPFモータ63を駆動する。
メインコントローラ10は、第四パターン要素PE4を、第三パターン画像P3が有する第三パターン要素PE3と同じ数だけ、各第三パターン要素PE3に対応させて用紙Qに形成するまで、S530及びS550の処理を交互に繰返し実行することにより、用紙Qに第四パターン画像P4を形成する。第四パターン要素PE4を所定個形成することで、図16下段に示す第四パターン画像P4の形成が完了すると(S540でYes)、メインコントローラ10は、図15に示すテストパターン形成処理を終了する。
本実施形態では、上述したように、用紙Qの搬送区間に応じて、図7に示すテストパターン形成処理、及び、図15に示すテストパターン形成処理を切り替えて実行する。用紙Qの先端が排紙ローラ617を通過していない状態では、図7に示す処理を実行すると、用紙Qの先端が自由端であることから、用紙Qが不安定な状態で、微小搬送毎の第一パターン要素PE1の形成が行われる可能性がある。このことは、搬送誤差の判定精度を低下させる原因になり得る。
一方、図15に示すテストパターン形成処理によれば、テストパターンPBにバックラッシュに起因する搬送誤差が含まれるものの、用紙Qの不安定さを原因とする搬送誤差がおよそ抑制される。従って、本実施形態によれば、用紙Qの搬送区間に応じて適切な方法でテストパターンPA,PBを形成することができ、搬送誤差に対する補正を適切に実行し、良好な品質の画像形成を用紙Qに対して行うことが可能である。
[第三実施形態]
第三実施形態の画像形成システム1は、図4に示すテスト印刷処理のS120及びS150の夫々において、図7に示す処理に代えて、図17に示すテストパターン形成処理を実行する。第三実施形態の画像形成システム1は、以下に説明する点を除いて、第一実施形態の画像形成システム1と同様に構成される。
本実施形態によれば、メインコントローラ10が図17に示す処理を実行することにより、第一パターン画像P1及び第三パターン画像P3の組合せである第一統合パターン画像IP1(図18上段参照)が、第一ノズル群N1を用いて形成される。その後、用紙Qが長距離搬送される。更に、第二パターン画像P2及び第四パターン画像P4に組合せである第二統合パターン画像IP2(図18下段参照)が第二ノズル群2を用いて形成される。これにより、第一統合パターン画像IP1と第二統合パターン画像IP2との重ね合わせ画像であるテストパターンPCが用紙Qに形成される。テストパターンPCは、上述したテストパターンPA及びPBが統合されたテストパターンに対応する。
図17に示す処理を開始すると、メインコントローラ10は、S610〜S630において、S310〜S330と同様の処理を繰返し実行することにより、第一ノズル群N1からのインク液滴の吐出を通じて用紙Qに第一パターン画像P1が形成されるように、記録ヘッド40、CRモータ53、及び、PFモータ63を制御する。
第一パターン要素PE1を所定個形成すると(S620でYes)、メインコントローラ10は、用紙Qを停止させた状態で、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御して、第一ノズル群N1からのインク液滴の吐出により、第三パターン要素PE3の一群を、S610〜S630において第一パターン要素PE1の一群が形成された領域U1に隣接した領域U2に形成する(S640)。
その後、メインコントローラ10は、用紙Qが所定距離Lだけ下流に搬送されるように、PFモータ63を制御する(S650)。更に、メインコントローラ10は、停止した用紙Qに、第一パターン画像P1に対応した第二パターン画像P2が形成されるように、記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する(S660)。即ち、用紙Qに対する第二ノズル群N2からのインク液滴の吐出により、第一パターン要素PE1の夫々に対応する第二パターン要素PE2が用紙Qに形成されるように記録ヘッド40及びCRモータ53を制御する(S660)。
更に、メインコントローラ10は、S530〜S550の処理と同様に、S670〜S690を繰返し実行する。即ち、メインコントローラ10は、第二ノズル群N2からのインク液滴の吐出により用紙Qに第三パターン画像P3に対応する第四パターン画像P4が形成されるように、記録ヘッド40、CRモータ53、及び、PFモータ63を制御する。
そして、所定個の第四パターン要素PE4を含む第四パターン画像P4の形成が完了すると(S680でYes)、メインコントローラ10は、図17に示すテストパターン形成処理を終了する。
本実施形態において、メインコントローラ10は、上述した第一パターン画像P1と第三パターン画像P3が統合された第一統合パターン画像IP1と、第二パターン画像P2と第四パターン画像P4とが統合された第二統合パターン画像IP2との重ね合わせ画像であるテストパターンPCに対応する読取画像データを取得する(S230)。メインコントローラ10は、この読取画像データを解析して、テストパターンPC毎の、第一パターン画像P1と第二パターン画像P2との位置偏差E=E1と、第三パターン画像P3と第四パターン画像P4との位置偏差E=E2とを特定する。
そして、搬送ローラ613の構造に起因する用紙Qの搬送誤差K1を、E1であると判定し、動力伝達機構62の遊び(バックラッシュ)に起因する用紙Qの搬送誤差K2を、位置偏差E=E1と位置偏差E=E2との差|E1−E2|に判定する(S240)。
上述したように、微小搬送を先に実行するテストパターンPAから特定される位置偏差E=E1は、動力伝達機構62の遊びの成分を基本的には含まない。一方、微小搬送を後に実行するテストパターンPBから特定される位置偏差E=E2は、遊びの成分を基本的には含む。従って、位置偏差E1とE2の差から、動力伝達機構62の遊びに起因する用紙Qの搬送誤差K2を判定することが可能である。
メインコントローラ10は、テストパターンPC毎に特定した搬送誤差K1を、対応する回転位相φでの補正量C1に設定し、テストパターンPC毎に特定した搬送誤差K2の代表値を、対応する搬送条件での補正量C2に設定するようにして、NVRAM17が記憶する補正パラメータ群を更新する(S250)。代表値は、複数のテストパターンPCの夫々で得られた搬送誤差K2の平均値や中央値であり得る。
メインコントローラ10は、NVRAM17が記憶する搬送条件毎の補正量C2を、テストパターンPCからの搬送誤差K2に基づき設定及び更新するために、複数の搬送条件の夫々でテスト印刷処理(図4参照)を実行することができる。
本実施形態によれば、第一パターン画像P1、第二パターン画像P2、第三パターン画像P3、及び第四パターン画像P4の特徴を有するテストパターンPCを用紙Qに形成することにより、用紙Qの搬送誤差として、搬送ローラ613の構造に起因する搬送誤差K1及び動力伝達機構62の遊びに起因する搬送誤差K2を判定し、これらの搬送誤差K1,K2に基づき適切に用紙Qの搬送誤差を補正することができる。従って、本実施形態によれば、用紙搬送を高精度に制御可能な画像形成システム1を構築可能である。
[その他の実施形態]
本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。本開示の技術は、インクジェット方式以外の方式で画像形成を行うシステムに適用可能である。テストパターンは、図示された構成に限定されない。図示されたテストパターンは説明のための簡易で概念的なものであり、数、配置、色、及びサイズ等の特徴を限定する意図は全くない。ロータリエンコーダ65は、搬送ローラ613の回転軸に設けられていてもよいし、PFモータ63から搬送ローラ613までの動力伝達経路に設けられていてもよい。ロータリエンコーダ65が搬送ローラ613の回転軸に設けられている場合には、搬送ローラ613の回転とロータリエンコーダ65の出力とは一致するが、排紙ローラ617の回転とロータリエンコーダ65の出力とは一致しないため、同様に動力伝達機構の遊びに関する誤差が生じる。本開示によれば、このような誤差による影響も抑制可能である。
上記実施形態における1つの構成要素が有する機能は、複数の構成要素に分散して設けられてもよい。複数の構成要素が有する機能は、1つの構成要素に統合されてもよい。上
記実施形態の構成の一部は、省略されてもよい。上記実施形態の構成の少なくとも一部は、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換されてもよい。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…画像形成システム、10…メインコントローラ、11…CPU、13…ROM、15…RAM、17…NVRAM、20…プリンタ部、30…印字コントローラ、40…記録ヘッド、51…キャリッジ搬送機構、52…キャリッジ、53…CRモータ、55…リニアエンコーダ、61…用紙搬送機構、62…動力伝達機構、63…PFモータ、65…ロータリエンコーダ、70…スキャナ部、90…ユーザインタフェース、611…プラテン、613…搬送ローラ、614…ピンチローラ、617…排紙ローラ、618…拍車ローラ、N0,N1,N2…ノズル群、R0…記録領域、R1…上流部、R2…下流部、Q…用紙、PA,PB,PC…テストパターン、P1…第一パターン画像、P2…第二パターン画像、P3…第三パターン画像、P4…第四パターン画像、PE1…第一パターン要素、PE2…第二パターン要素、PE3…第三パターン要素、PE4…第四パターン要素、IP1…第一統合パターン画像、IP2…第二統合パターン画像。

Claims (10)

  1. 第一ローラと、
    シートの搬送経路において前記第一ローラよりも下流に配置された第二ローラと、
    前記第一ローラ及び前記第二ローラの回転により前記シートが前記搬送経路に沿う第一方向に搬送されるように、前記第一ローラ及び前記第二ローラを駆動するモータと、
    前記第一ローラと前記第二ローラとの間で前記搬送経路上に配置されたヘッドであって、前記シートにインク液滴を吐出するためのノズル群を備え、前記ノズル群からのインク液滴の吐出により、前記シートの前記第一方向とは直交する第二方向に、画像を形成するヘッドと、
    前記モータ及び前記ヘッドを制御するコントローラと、
    を備え、前記コントローラは、
    前記第一ローラ及び前記第二ローラの回転により前記シートが前記第一方向に第一の所定距離搬送されるように前記モータを駆動する動作と、前記ノズル群のうちの前記ヘッドの上流部に位置する第一ノズル群からのインク液滴の吐出により第一パターン要素前記シートに形成されるように前記ヘッドを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、前記ヘッドに複数の第一パターン要素を含む第一パターン画像であって前記複数の第一パターン要素が前記第二方向に対して傾斜した階段状に配列された第一パターン画像を前記シートに形成させ、
    前記第一パターン画像の形成後、前記シートが第二の所定距離搬送されて前記第一パターン画像が前記ヘッドの下流部と対向するように前記モータを駆動し、
    前記第一パターン画像が前記ヘッドの下流部と対向するように前記モータを駆動した後、前記シートを停止させた状態で、前記ノズル群のうち前記ヘッドの下流部に位置する第二ノズル群からのインク液滴の吐出により前記複数の第一パターン要素の夫々に対応する複数の第二パターン要素を含む第二パターン画像であって前記複数の第二パターン要素が前記第二方向に対して平行に配列された第二パターン画像が前記シートに形成されるように前記ヘッドを駆動し、
    それにより、前記第一パターン画像と前記第二パターン画像とが重ねられたテストパターンを前記シートに形成する画像形成システム。
  2. 前記コントローラは、
    前記シートが第一の搬送区間にあるときに、前記第一パターン画像と前記第二パターン画像とが重ねられたテストパターンを前記シートに形成し、
    前記シートが第二の搬送区間にあるときに、
    前記シートを停止させた状態で、前記ヘッドの上流部に位置する前記第一ノズル群からのインク液滴の吐出により複数の第三パターン要素を含む第三パターン画像であって前記複数の第三パターン要素が前記第二方向に対して平行に配列された第三パターン画像が前記シートに形成されるように前記ヘッドを駆動し、
    前記第三パターン画像の形成後、前記シートが第三の所定距離搬送されて前記第三パターン画像が前記ヘッドの下流部と対向するように前記モータを駆動し、
    前記第三パターン画像が前記ヘッドの下流部と対向するように前記モータを駆動した後、前記ヘッドの下流部に位置する前記第二ノズル群が第四パターン要素を前記シートに形成するように前記ヘッドを駆動する動作と、前記シートが前記第一の所定距離搬送されるように前記モータを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、前記ヘッドに前記複数の第三パターン要素の夫々に対応する複数の第四パターン要素を含む第四パターン画像であって、前記複数の第四パターン要素が前記第二方向に対して傾斜した階段状に配列された第四パターン画像を前記シートに形成させ、
    それにより、前記第三パターン画像と前記第四パターン画像とが重ねられたテストパターンを前記シートに形成する請求項1記載の画像形成システム。
  3. 前記第一の搬送区間は、前記シートが前記第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される区間、及び、前記シートの後端が前記第一ローラより下流に位置する、前記シートが前記第二ローラからの力の作用を受けて搬送される区間の少なくとも一方を含み、
    前記第二の搬送区間は、前記シートの先端が前記第二ローラより上流に位置する、前記シートが前記第一ローラからの力の作用を受けて搬送される区間である請求項2記載の画像形成システム。
  4. 前記コントローラは、
    前記第一パターン画像と前記第二パターン画像とが重ねられたテストパターンに含まれる前記複数の第一パターン要素の内、前記シートに最初に形成された第一パターン要素から形成順に所定個の第一パターン要素を除く、残りの第一パターン要素と、対応する第二パターン要素との前記シート上の配置に基づき、前記第一パターン画像と前記第二パターン画像との間の位置偏差を特定する請求項1記載の画像形成システム。
  5. 前記コントローラは、
    画像データ及び搬送条件の入力を受け付け、
    前記テストパターンから特定される前記第一パターン画像と前記第二パターン画像との間の位置偏差に応じた第一補正量を設定し、
    搬送条件毎に予め定められた補正量のうち、入力された搬送条件に対応する第二補正量を設定し、
    前記モータを、前記第一補正量と前記第二補正量とに基づいて駆動し、前記ヘッドに前記入力された画像データに基づく画像を前記シートに形成させる請求項1又は請求項4記載の画像形成システム。
  6. 前記コントローラは、
    前記第一パターン画像の形成後、前記モータを駆動する前に、前記シートを停止させた状態で、前記ヘッドの上流部に位置する前記第一ノズル群からのインク液滴の吐出により複数の第三パターン要素を含む第三パターン画像であって前記複数の第三パターン要素が前記第二方向に対して平行に配列された第三パターン画像が前記シートに形成されるように前記ヘッドを駆動し、
    前記第三パターン画像の形成後、前記シートが前記第二の所定距離搬送されるように前記モータを駆動し、
    前記シートが前記第二の所定距離搬送されるように前記モータを駆動した後、前記ヘッドの下流部に位置する前記第二ノズル群からのインク液滴の吐出により前記第二パターン画像を前記シートに形成するように前記ヘッドを駆動し、
    前記第二パターン画像の形成後、前記ヘッドの下流部に位置する前記第二ノズル群からのインク液滴の吐出により第四パターン要素前記シートに形成されるように前記ヘッドを駆動する動作と、前記シートが前記第一の所定距離搬送されるように前記モータを駆動する動作と、を交互に繰返し実行することによって、前記ヘッドに前記複数の第三パターン要素の夫々に対応する複数の第四パターン要素を含む第四パターン画像であって、前記複数の第四パターン要素が前記第二方向に対して傾斜した階段状に配列された第四パターン画像を前記シートに形成させ、それにより、前記第一パターン画像と前記第二パターン画像とが重ねられ、更には、前記第三パターン画像と前記第四パターン画像とが重ねられたテストパターンを前記シートに形成する請求項1記載の画像形成システム。
  7. 前記コントローラは、
    前記テストパターンから特定される前記第一パターン画像と前記第二パターン画像との間の位置偏差と、前記第三パターン画像と前記第四パターン画像との間の位置偏差と、に基づき、前記モータから前記第一ローラまたは前記第二ローラへの動力伝達機構の遊びに起因する前記シートの搬送誤差を、判定する請求項6記載の画像形成システム。
  8. 前記コントローラは、
    前記テストパターンから特定される前記第一パターン画像と前記第二パターン画像との間の位置偏差と、前記第三パターン画像と前記第四パターン画像との間の位置偏差と、に基づき、前記第一及び第二ローラの構造に起因する前記シートの搬送誤差と、前記モータから前記第一ローラまたは前記第二ローラへの動力伝達機構の遊びに起因する前記シートの搬送誤差と、を判定する請求項6記載の画像形成システム。
  9. 前記コントローラは、
    画像データ及び搬送条件の入力を受け付け、
    判定された前記構造に起因する前記シートの搬送誤差に応じた第一補正量を設定し、
    前記入力された搬送条件に基づき、判定された前記遊びに起因する前記シートの搬送誤差に応じた第二補正量を設定し、
    前記モータを、前記第一補正量と前記第二補正量とに基づいて駆動し、前記ヘッドに前記入力された画像データに基づく画像を前記シートに形成させる請求項8記載の画像形成システム。
  10. 前記第一パターン画像は、前記シートが前記第一及び第二ローラの両者からの力の作用を受けて搬送される状態で形成され、
    前記シートの後端は、前記シートが前記第二の所定距離搬送される間に、前記第一ローラを通過し、
    前記第二パターン画像は、前記シートの後端が前記第一ローラを通過した状態で形成される請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の画像形成システム。
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