JP6909119B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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本発明は、ベーンポンプに関するものである。
特許文献1には、電動モータによって駆動され自動変速機へ作動油を供給する電動式ポンプが開示されている。
特開2000−46166号公報
この種の電動式ポンプとして、ポンプの吐出流量が自動変速機で必要とされる必要流量以上となるように電動モータの回転数が制御されるものがある。
しかし、作動油中に気体が含まれる場合には、ポンプの実際の吐出流量は、ポンプの押しのけ容積とポンプ回転数とから算出される流量よりも低下してしまう。
このように、作動油中に気体が含まれるとポンプの吐出流量が低下してしまうため、作動油中の気体量を計測する計測器を設け、その計測値に基づいて電動モータの回転数を補正制御することが考えられる。しかし、作動油中の気体量を計測する計測器を設けるとシステムが複雑となり、コストも増加する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、作動流体中の気体量を簡単な方法で検出することが可能なベーンポンプを提供することを目的とする。
第1の発明は、ベーンポンプであって、ロータに設けられポンプ室の圧力を検出する圧力検出器と、ポンプ回転数を取得する回転数取得手段と、吸込区間から吐出区間に移行した際の前記ポンプ室の閉じ込み圧力と閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定するコントローラと、を備えることを特徴とする。
第1の発明では、吸込区間から吐出区間に移行した際のポンプ室の閉じ込み圧力は作動流体中の気体量の影響を受けるため、閉じ込み圧力を用いることによって作動流体中の気体量を推定することが可能となる。
第2の発明は、コントローラは、閉じ込み圧力とポンプ室の吐出圧力又は吸込圧力との差圧と閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定することを特徴とする。
2の発明では、作動流体中の気体量を簡単な方法で検出することができる。
の発明は、ロータ及びカムリングの一側面に当接して配置されるサイド部材と、サイド部材に形成され、ポンプ室の作動流体を吐出する吐出ポートと、サイド部材に形成され、ロータの回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなり吐出ポートの端部に連通するノッチと、をさらに備え、閉じ込み圧力は、ポンプ室がノッチに連通した際の圧力であることを特徴とする。
の発明では、閉じ込み圧力として、ポンプ室がノッチに連通した際の圧力を用いるため、作動流体中の気体量を精度良く推定することができる。
の発明は、コントローラは、推定した作動流体中の気体量に基づいて駆動源の回転数を制御することを特徴とする。
の発明では、作動流体中に気体が含まれる環境下でも、ベーンポンプの安定した運転が可能となる。
の発明は、コントローラは、推定した作動流体中の気体量に基づいてポンプ回転数の最大限界回転数を設定し、ポンプ回転数が最大限界回転数を超えないように駆動源の回転数を制御することを特徴とする。
の発明では、推定した作動流体中の気体量に基づいて設定される最大限界回転数を超えないように駆動源の回転数が制御されるため、騒音の発生やポンプの故障を防止することができる。
の発明は、回転数取得手段は、圧力検出器によって検出された圧力に基づいて得られる隣り合う吐出区間の間の時間と、隣り合う吐出区間の間の回転角度範囲の設計値と、からポンプ回転数を演算することを特徴とする。
の発明では、圧力検出器の検出結果に基づいてポンプ回転数を取得することができるため、ポンプ回転数を検出するセンサが不要となる。よって、コストを低減することができる。
の発明は、駆動源は、電動モータであり、ロータと電動モータは、駆動シャフトによって同軸的に連結されることを特徴とする。
の発明では、ベーンポンプの駆動源が電動モータであるため、ベーンポンプの回転数を精度良く制御することができる。
本発明によれば、作動流体中の気体量を簡単な方法で検出することができる。
本発明の第1実施形態に係るベーンポンプの断面図である。 本発明の第1実施形態に係るベーンポンプのポンプロータ、カムリング、及びサイドプレートの側面図である。 本発明の第1実施形態に係るベーンポンプのサイドプレートの側面図である。 駆動シャフトの回転角度に対するポンプ室の圧力変化を示す図であり、作動流体中の気体割合がA1%である場合を示す。 駆動シャフトの回転角度に対するポンプ室の圧力変化を示す図であり、作動流体中の気体割合がA2%である場合を示す。 駆動シャフトの回転角度に対するポンプ室の圧力変化を示す実験データであり、作動流体中の気体割合がA2%である場合におけるポンプ回転数が異なる3つの圧力波形を示している。 ポンプロータの断面図である。 ポンプ室の圧力の時間変化を示す図である。 作動流体中の気体割合毎の、ポンプ回転数と差圧との関係を示すマップである。 作動流体中の気体割合毎の、ポンプ回転数とベーンポンプの吐出流量との関係を示す流量特性図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプ100について説明する。
ベーンポンプ100は、車両や産業機械に搭載される油圧機器に作動油(作動流体)を供給する油圧供給源として用いられる。本実施形態では、ベーンポンプ100が、車両に搭載される自動変速機、具体的にはベルト式無段変速機構(CVT)に作動油を供給する場合について説明する。
図1に示すように、ベーンポンプ100は、駆動源としての電動モータ1の動力によって駆動する。ベーンポンプ100と電動モータ1は、駆動シャフト4を介して同軸的に連結される。ベーンポンプ100と電動モータ1によって電動ベーンポンプ101が構成される。
電動モータ1は、軸受2a,2bを介してモータハウジング3に回転自在に支持された駆動シャフト4と、周方向に並ぶ複数の永久磁石を有し駆動シャフト4に固定されたモータロータ5と、モータハウジング3の内周に固定されコイルが巻き回されたステータ6と、を備える。モータロータ5とステータ6は、同心円状に配置され、両者の間には僅かな隙間が存在する。
モータハウジング3は、略有底筒状の本体部3aと、本体部3aの開口部を閉塞すると共にベーンポンプ100が連結されるモータカバー3bと、を備える。本体部3aとモータカバー3bは、モータカバー3bに形成された環状のインロー部3cが本体部3aの内周面に嵌合することによって一体に組み付けられる。
軸受2aは本体部3aの底部に固定され、軸受2bはモータカバー3bの中空部3dの内周面に固定される。駆動シャフト4は、2つの軸受2a,2bによって回転自在に支持され、モータカバー3bの中空部3dを挿通して延設される。駆動シャフト4は、電動モータ1に設けられた軸受2a,2bによってのみ支持され、ベーンポンプ100には、駆動シャフト4を支持する軸受は設けられない。
図1及び2に示すように、ベーンポンプ100は、駆動シャフト4に連結されたポンプロータ31と、ポンプロータ31に対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーン32と、ポンプロータ31を収容すると共にポンプロータ31の回転に伴って内周のカム面33aにベーン32の先端部が摺接するカムリング33と、ポンプロータ31及びカムリング33を収容するポンプハウジング40と、を備える。
ポンプロータ31、カムリング33、及び一対の隣り合うベーン32によってポンプ室34が区画される。
ポンプロータ31は環状部材であり、駆動シャフト4の先端部にスプライン結合によって連結される。ポンプロータ31には、外周面に開口するスリット31bが放射状に形成され、スリット31bにはベーン32が摺動自在に挿入される。スリット31bの底部には、ベーン32によって背圧室31aが区画される。
カムリング33は、カム面33aが短径と長径を有する略楕円形状をした環状部材である。カムリング33は、ポンプロータ31の回転に伴ってポンプ室34の容積を拡張する2つの吸込領域50と、ポンプロータ31の回転に伴ってポンプ室34の容積を収縮する2つの吐出領域60と、を有する。つまり、ポンプロータ31が1回転する間に、ベーン32は2往復しポンプ室34は収縮と拡張を2回繰り返す。吸込領域50と吐出領域60は、カム面33aの形状によって規定される。
ポンプロータ31及びカムリング33の一側面にはサイド部材としての第1サイドプレート36が当接して配置され、他側面には第2サイドプレート37が当接して配置される。このように、第1サイドプレート36と第2サイドプレート37は、ポンプロータ31及びカムリング33を両側から挟んだ状態で配置され、ポンプ室34を区画する。
第1サイドプレート36は、ポンプロータ31とポンプハウジング40の底面40bとの間に配置される。第2サイドプレート37は、ポンプロータ31とモータカバー3bとの間に配置される。
ポンプロータ31、カムリング33、第1サイドプレート36、及び第2サイドプレート37は、ポンプハウジング40に凹状に形成されたポンプ収容部40aに収容される。ポンプハウジング40とモータカバー3bはボルトによって締結され、ポンプ収容部40aの開口部は、モータハウジング3のモータカバー3bによって閉塞される。
図3に示すように、第1サイドプレート36は、円板状部材であり、2つの吸込ポート51と2つの吐出ポート61とを有する。吸込ポート51は、第1サイドプレート36の外周に円弧状に切り欠かれて形成される。吸込ポート51は、カムリング33の吸込領域50に対応して形成され、ポンプ室34に作動油を導く。
吐出ポート61は、第1サイドプレート36に円弧状に貫通して形成される。吐出ポート61は、カムリング33の吐出領域60に対応して形成され、ポンプ室34の作動油を吐出する。吐出ポート61の端部には、ポンプロータ31の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなるノッチ62が形成される。ノッチ62は、第1サイドプレート36の表面に、溝状に形成される。ノッチ62が形成されることにより、ポンプロータ31の回転に伴い、ポンプ室34から吐出ポート61へのノッチ62を通じた作動油の流れが促されるため、後述する高圧室42の急激な圧力変動が防止される。
第1サイドプレート36には、高圧室42からポンプロータ31の背圧室31a(図2参照)へ作動油を導く2つの背圧通路55が貫通して形成される。背圧通路55は、カムリング33の吸込領域50に対応して円弧状に形成される。これにより、吸込領域50を通過する背圧室31a(図2参照)には高圧室42から作動油が導かれるので、吸込領域50を通過するベーン32は、背圧室31a内の圧力によりスリット31bから突出し、カムリング33のカム面33aに押圧される。また、第1サイドプレート36には、背圧室31aが連通する円弧溝56が4つ形成される。
図1に示すように、第2サイドプレート37は環状部材であり、その中心部には軸方向に貫通し駆動シャフト4が挿通する貫通孔37aが形成される。第2サイドプレート37はベーンポンプ100の必須の構成ではなく、廃止することが可能である。この場合には、第1サイドプレート36とモータカバー3bが、ポンプロータ31及びカムリング33を両側から挟みポンプ室34を区画する。
カムリング33と第1サイドプレート36は、2つの位置決めピン46によって相対回転が規制される。これにより、カムリング33の吸込領域50及び吐出領域60に対する第1サイドプレート36の吸込ポート51及び吐出ポート61の位置決めが行われる。
位置決めピン46は、カムリング33及び第2サイドプレート37を挿通し、一端側が第1サイドプレート36に形成された位置決め穴36dに挿入され、他端側がモータカバー3bに形成された位置決め穴3eに挿入される。このように、カムリング33、第1サイドプレート36、及び第2サイドプレート37は、位置決めピン46によってモータカバー3bに対して位置決めされる。
モータカバー3bの中空部3dの内周面には、駆動シャフト4の外周面が摺接するシール部材45が設けられる。シール部材45によって、ベーンポンプ100から電動モータ1への作動油の漏れが防止される。
ポンプ収容部40aの底面40bには、第1サイドプレート36の吐出ポート61に連通する高圧室42が環状に形成される。高圧室42は、ポンプ収容部40aの底面40bに配置される第1サイドプレート36によって区画される。高圧室42は、ポンプハウジング40の外面に開口して形成される吐出通路41に連通する。
ポンプハウジング40には、第1サイドプレート36の吸込ポート51に連通する吸込通路(図示省略)も形成される。吸込通路は、作動油が貯留されたタンクに連通する。
電動モータ1の駆動により駆動シャフト4が回転すると、駆動シャフト4に連結されたポンプロータ31が回転し、それに伴ってカムリング33内の各ポンプ室34は、吸込ポート51を通じて作動油を吸込み、吐出ポート61を通じて作動油を高圧室42に吐出する。高圧室42の作動油は、吐出通路41を通じてベルト式無段変速機構へ供給される。このように、カムリング33内の各ポンプ室34は、ポンプロータ31の回転に伴う拡縮によって作動油を給排する。
ベーンポンプ100は、吐出通路41を通じてベルト式無段変速機構へ供給される作動油の吐出流量を制御するコントローラ70(図1参照)を備える。ベーンポンプ100の吐出流量は、ポンプの押しのけ容積とポンプ回転数との積によって決まる。ベーンポンプ100は固定容量型ポンプであるため、ポンプの押しのけ容積は一定である。つまり、ポンプの押しのけ容積は予め決まっている。したがって、コントローラ70は、ポンプ回転数、つまり電動モータ1の回転数を制御することによって、ベーンポンプ100の吐出流量を制御する。具体的には、コントローラ70は、ベーンポンプ100の吐出流量がベルト式無段変速機構で必要とされる作動油の必要流量を超えるように電動モータ1の回転数を制御する。ベルト式無段変速機構の必要流量は、各種センサによって検出される信号、主には、アクセル開度や車速、ベルト式無段変速機構内の作動油の油温、ベルト式無段変速機構に供給される作動油の圧力、ベルト式無段変速機構の入力軸及び出力軸回転数、ベルト式無段変速機構の変速比に基づいて演算される。ベルト式無段変速機構の必要流量は、コントローラ70にて演算してもよいし、ベルト式無段変速機構の駆動を制御するCVTコントローラで演算し、その演算結果をコントローラ70で受信するようにしてもよい。
コントローラ70は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、及びI/Oインターフェース(入出力インターフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。RAMはCPUの処理におけるデータを記憶し、ROMはCPUの制御プログラム等を予め記憶し、I/Oインターフェースはコントローラ70に接続された機器との情報の入出力に使用される。コントローラ70は、複数のマイクロコンピュータで構成されていてもよい。コントローラ70は、本実施形態では、ポンプハウジング40の外表面に設けられる(図1参照)。なお、コントローラ70は、モータハウジング3の外表面や、モータハウジング3又はポンプハウジング40の内部に設けてもよいし、ベーンポンプ100及び電動モータ1とは別に設けてもよい。
ここで、作動油中に気体が含まれている場合には、ベーンポンプ100の実際の吐出流量は、ポンプの押しのけ容積とポンプ回転数とから算出される流量よりも低下してしまい、ベルト式無段変速機構の必要流量を下回ってしまう。したがって、作動油中に含まれる気体量が多くなると、気体含有に起因する吐出流量の低下を補うため、ポンプ回転数が上昇してしまう。ポンプ回転数の上昇は、騒音の発生やポンプの故障を招く。そこで、作動油中の気体量を把握することができれば、ベーンポンプ100の安定した運転が可能となる。
図4A及び4Bは、駆動シャフト4の回転角度に対するポンプ室34の圧力変化を示す実験データである。図4Aは作動油中の気体割合がA1%である場合を示し、図4Bは作動油中の気体割合がA2%である場合を示す。気体割合A1%は、気体割合A2%よりも低い(A1<A2)。ポンプ回転数は、図4A及び4BともR2rpmであり、油温等のその他の条件も図4A及び4Bで同一である。図5は、駆動シャフト4の回転角度に対するポンプ室34の圧力変化を示す実験データであり、作動油中の気体割合がA2%である場合におけるポンプ回転数が異なる3つの圧力波形を示している。ポンプ回転数R1,R2,R3の大小関係は、R1<R2<R3である。3つの圧力波形は、回転数以外の油温等のその他の条件は同一である。
図4A,4B,5において、圧力が高い区間は、ノッチ62及び吐出ポート61を通じて作動油を吐出する吐出区間θ1であり、圧力が低い区間は、吸込ポート51を通じて作動油を吸込む吸込区間θ2である。つまり、吐出区間θ1の圧力はポンプ室34の吐出圧力であり、吸込区間θ2の圧力はポンプ室34の吸込圧力である。ポンプ室34が吸込区間θ2から吐出区間θ1へ移行する際には、ポンプ室34の作動油は一瞬閉じ込められた状態となり、ポンプ室34が吐出区間θ1のノッチ62に連通した際に吐出圧力が一気に上昇する。したがって、図4A,4B,5からわかるように、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際には、吐出圧力が最大となるピーク圧力(図4A,4B,5のPmax)が発生する。以下では、このピーク圧力を「閉じ込み圧力」と称する。
図4Aと図4Bの比較からわかるように、作動油中の気体割合が高い図4Bの方が閉じ込み圧力Pmaxが高くなっている。これは、作動油中の気体割合が高いと、ノッチ62を通じた作動油の吐出が遅れ、吐出圧力の上昇に遅れが生じ、その分吐出圧力の立ち上がりが大きくなるためである。
また、図5中の3つの圧力波形の比較からわかるように、ポンプ回転数が大きい方が閉じ込み圧力Pmaxが高くなっている。これは、ポンプ回転数が大きいとポンプ室34がノッチ62を通過する時間が短くなり、ノッチ62を通じた作動油の吐出が遅れ、吐出圧力の上昇に遅れが生じ、その分吐出圧力の立ち上がりが大きくなるためである。
このように、図4A,4B,5からわかるように、作動油中の気体割合が高い程、また、ポンプ回転数が大きい程、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際の閉じ込み圧力Pmaxは大きくなる傾向を示す。このように、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際の閉じ込み圧力Pmaxは、作動油中の気体割合及びポンプ回転数と相関関係がある。特に、ノッチ62は作動油の流れを絞るものであるため、ポンプ室34がノッチ62に連通した際の閉じ込み圧力Pmaxは、作動油中の気体割合及びポンプ回転数の影響をより受け易い。
本実施形態では、上記相関関係を利用して作動油中の気体量を推定する。以下に、詳細に説明する。
図6に示すように、ポンプロータ31には、ポンプ室34の圧力を検出する圧力検出器としての圧力センサ71が設けられる。ポンプロータ31には、内外周面に開口して径方向に貫通する貫通孔31cが形成される。圧力センサ71は、貫通孔31cに装着されて固定される。圧力センサ71は、複数のポンプ室34のうちベーン32aと32bによって区画されたポンプ室34aの圧力を検出する(図6では、ベーン32a,32b以外のベーン32の図示を省略する)。圧力センサ71は、その端面がポンプ室34aに露出するように設けられるため、ポンプ室34aの圧力を精度良く検出することができる。
圧力センサ71によって検出された圧力信号は、ポンプハウジング40に設けられたスリップリング72(図1参照)を介してコントローラ70へ出力される。圧力センサ71とスリップリング72は、配線73を介して電気的に接続される。配線73は、ポンプロータ31の貫通孔31c(図6参照)、第1サイドプレート36に形成された貫通孔(図示せず)、及びポンプハウジング40に形成された貫通孔(図示せず)を挿通する。スリップリング72は、第1サイドプレート36に設けるようにしてもよい。
圧力センサ71は、ベーンポンプ100の部材のうち回転部材であるポンプロータ31に設けられる。したがって、圧力センサ71によって検出される圧力は、ポンプロータ31の回転に伴うポンプ室34aの圧力の時間変化を示すものとなる。圧力センサ71は、ポンプロータ31の回転中、所定周期でポンプ室34aの圧力を検出し、その検出結果をコントローラ70へ出力する。
図7に、圧力センサ71によって検出されたポンプ室34aの圧力の時間変化を示す。図7の縦軸は、ポンプ室34aの圧力であり、横軸は時間である。図7において、圧力が高い区間は、ノッチ62及び吐出ポート61を通じて作動油を吐出する吐出区間θ1であり、圧力が低い区間は、吸込ポート51を通じて作動油を吸込む吸込区間θ2である。つまり、吐出区間θ1の圧力はポンプ室34の吐出圧力であり、吸込区間θ2の圧力はポンプ室34の吸込圧力である。
コントローラ70は、圧力センサ71の検出結果に基づいて、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際のポンプ室34aの閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力との差圧ΔPを演算する。具体的には、図7に示すように、閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力の平均圧力Paveとの差圧ΔPを演算する。ポンプ室34aの吐出圧力は、ポンプ室34aが吐出ポート61に連通するまでは安定しない。したがって、平均圧力Paveは、ポンプ室34aが吐出ポート61に連通している際の吐出圧力の平均値や、吐出区間θ1のうち吐出圧力が安定しない初期の所定時間を除いた区間の吐出圧力の平均値とするのが好ましい。
また、差圧ΔPは、閉じ込み圧力Pmaxと吸込圧力との差であってもよい。このように、差圧ΔPは、閉じ込み圧力Pmaxに基づく差圧ΔP、つまり閉じ込み圧力Pmaxの変化量であればよく、閉じ込み圧力Pmaxと比較する圧力は限定されない。
差圧ΔPの演算は、1つの吐出区間θ1の閉じ込み圧力Pmaxのみでは誤差が大きいおそれがある。そこで、差圧ΔPとして、複数の吐出区間θ1の閉じ込み圧力Pmaxについて差圧ΔPを演算し、その平均値を用いるようにしてもよい。
ベーンポンプ100は、ポンプ回転数を検出する回転数取得手段としての回転数センサ82(図1参照)をさらに備える。回転数センサ82は、駆動シャフト4の回転数を検出することによってポンプ回転数を取得する。回転数センサ82の検出結果は、コントローラ70へ出力される。
コントローラ70は、閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力の平均圧力Paveとの差圧ΔPと、その閉じ込み圧力Pmax発生時に回転数センサ82によって検出されたポンプ回転数と、を対応付けて記憶する。また、コントローラ70には、図8に示すマップが予め記憶されている。
図8のマップ中の各線は、作動油中の気体割合毎の、ポンプ回転数と差圧ΔPとの関係を示す理想線であり、予め実験により求められるものである。図8のマップは、作動油中の気体割合が高い程、また、ポンプ回転数が大きい程、差圧ΔPが大きくなる特性を有する。これは、上述したように、作動油中の気体割合が高いと、ノッチ62を通じた作動油の吐出が遅れ、吐出圧力の上昇に遅れが生じ、その分閉じ込み圧力Pmaxが大きくなるためである。また、ポンプ回転数が大きいと、ポンプ室34がノッチ62を通過する時間が短くなり、ノッチ62を通じた作動油の吐出が遅れ、吐出圧力の上昇に遅れが生じ、その分閉じ込み圧力Pmaxが大きくなるためである。特に、ノッチ62は作動油の流れを絞るものであるため、ポンプ室34がノッチ62に連通した際の閉じ込み圧力Pmaxは、作動油中の気体割合及びポンプ回転数の影響をより受け易く、図8に示すような特性となる。
コントローラ70は、図8のマップを参照して、閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力の平均圧力Paveとの差圧ΔPと、その閉じ込み圧力Pmax発生時のポンプ回転数とから、作動油中の気体割合を推定する。
図8を参照して具体的に説明すると、図7から閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力の平均圧力Paveとの差圧ΔPがP1と演算され、その閉じ込み圧力Pmax発生時に回転数センサ82によって検出されたポンプ回転数がN1であった場合には、図8のマップを参照することによって、作動油中の気体割合は現状A4%であると推定できる。作動油中の気体割合が推定できれば、作動油中の気体量も推定できる。
なお、作動油中の気体割合を推定するにあたり、閉じ込み圧力Pmaxに基づく差圧ΔPを用いることなく、閉じ込み圧力Pmaxそのものを用いてもよい。つまり、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際のポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxと、その閉じ込み圧力Pmax発生時に回転数センサ82によって検出されたポンプ回転数と、に基づいて作動油中の気体量を推定するようにしてもよい。その場合には、図8に示すマップは、縦軸が閉じ込み圧力Pmaxとなり、作動油中の気体割合毎の、ポンプ回転数と閉じ込み圧力Pmaxとの関係を示すマップとなる。
上述したように、作動油中に含まれる気体量が多くなると、気体含有に起因する吐出流量の低下を補うため、ポンプ回転数が上昇してしまう。ポンプ回転数の上昇は、騒音の発生やポンプの故障を招く。そこで、本実施形態では、以上のようにして推定した作動油中の気体割合を利用してポンプ回転数を制御する。以下に、詳細に説明する。
図9は、作動油中の気体割合毎の、ポンプ回転数とベーンポンプ100の吐出流量との関係を示す流量特性図であり、予め実験により求められるものである。図9からわかるように、吐出流量はポンプ回転数が所定回転数に達すると、上限に達し減少傾向になる。これは、ポンプ回転数が大きくなると、作動油から泡が発生するためである。また、吐出流量は、作動油中の気体割合が高い程、上限に達するポンプ回転数が小さい。これは、作動油中の気体割合が高い程、泡が発生し易いためである。このように、作動油中の気体割合に応じて、吐出流量が上限に達するポンプ回転数が異なる。図9の流量特性図に基づいて、作動油中の気体割合毎に、吐出流量が上限に達するポンプ回転数を最大限界回転数(NA3max,NA4max,NA5max)に設定する。ポンプ回転数が最大限界回転数を超えると、図8に示すように差圧ΔPが急激に大きくなり、騒音の発生やポンプの故障を招き、ベーンポンプ100の安定した運転が困難となる。したがって、コントローラ70は、ポンプ回転数が最大限界回転数を超えないように、電動モータ1の回転数を制御する。つまり、ポンプ回転数が図9中の最適運転区間内となるように、電動モータ1の回転数を制御する。
最大限界回転数(NA3max,NA4max,NA5ma)は、コントローラ70のROMに予め記憶されている。例えば、コントローラ70は、図8のマップを参照して作動油中の気体割合がA4%であると推定した場合には、気体割合A4%に対応する最大限界回転数NA4maxを設定し、ポンプ回転数が最大限界回転数NA4maxを超えないように電動モータ1の回転数を制御する。これにより、作動油中に気体が含まれる環境下でも、ベーンポンプ100の安定した運転が可能となる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ベーンポンプ100では、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際のポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxと、その閉じ込み圧力Pmax発生時に回転数センサ82によって検出されたポンプ回転数と、に基づいて作動油中の気体量を推定することができる。このように、ポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxとポンプ回転数とから作動油中の気体量を推定することができ、作動油中の気体量を計測する計測器等を設ける必要がない。よって、作動油中の気体量を簡単な方法で検出することができる。
また、ポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxは、ポンプロータ31に設けられた圧力センサ71の検出結果から得られ、ポンプ回転数を検出する回転数センサ82は電動ベーンポンプ101内に設けられる。したがって、電動ベーンポンプ101の外部、つまりベルト式無段変速機構等の油圧機器から信号を受信する必要がないため、作動油中の気体量を検出するシステムを単純なものとすることができる。
また、ベーンポンプ100では、推定した作動油中の気体割合に基づいて電動モータ1の回転数が制御される。よって、作動油中に気体が含まれる環境下でも、ベーンポンプ100の安定した運転が可能となる。
また、作動油中の気体割合の推定及び電動モータ1の回転数の制御は、電動ベーンポンプ101内で完結する。このように、電動ベーンポンプ101のみでベーンポンプ100の安定運転を実現できる。
また、ポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxを検出する圧力センサ71及びポンプ回転数を検出する回転数センサ82は、電動ベーンポンプ101内に設けられる。このように、作動油中の気体量を検出するシステムは、電動ベーンポンプ101で完結している。したがって、電動ベーンポンプ101は、流体中の気体量を検出するセンサとしても用いることができる。
以下に、本実施形態の変形例について説明する。
(1)図8のマップ中の理想線は、作動油の温度や粘性によって変化する。そのため、作動油の温度や粘性毎に複数のマップを用意するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、ポンプ回転数は、回転数センサ82を用いて取得する場合について説明した。これに代わり、ポンプ回転数は、圧力センサ71の検出結果に基づいて取得することも可能である。図7を参照して説明すると、本実施形態では、ポンプロータ31の1回転の間に、ポンプ室34aはノッチ62及び吐出ポート61を通じた作動油の吐出を2回行う。つまり、360度の回転の間に吐出区間θ1が2つ存在する。したがって、図7において、隣り合う吐出区間θ1間の回転角度範囲は180度である。ここで、上述したように、作動油中の気体割合が高い場合やポンプ回転数が大きい場合には、ノッチ62を通じた作動油の吐出が遅れ吐出圧力の上昇に遅れが生じるため、吐出区間θ1の開始角度θ1s(図3参照)は、作動油中の気体割合やポンプ回転数によって吐出区間θ1毎に異なる。しかし、ポンプ室34aが吐出ポート61の回転方向後端部61a(図3参照)を通過して吸込ポート51に連通するタイミングである吐出区間θ1の終了角度θ1f(図3参照)は、作動油中の気体割合やポンプ回転数に関係なく各吐出区間θ1で略同じとなる。したがって、隣り合う吐出区間θ1の終了角度θ1f間の回転角度範囲は、設計値の180度となる。一方、図7から、隣り合う吐出区間θ1の終了角度θ1fに対応する時刻Tf間の時間T1がわかる。よって、回転角度範囲の設計値180度と時間T1とからポンプ回転数を演算することができる。
このように、圧力センサ71の検出結果に基づいてポンプ回転数を取得することができるため、回転数センサ82が不要となる。よって、コストを低減することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ベーンポンプ100は、駆動源1によって回転駆動されるロータ31と、ロータ31に対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーン32と、ロータ31を収容すると共にロータ31の回転に伴って内周面にベーン32の先端部が摺接するカムリング33と、ロータ31、カムリング33、及び一対の隣り合うベーン32によって区画されるポンプ室34と、ロータ31に設けられポンプ室34の圧力を検出する圧力検出器71と、ポンプ回転数を取得する回転数取得手段82と、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際のポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxと閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定するコントローラ70と、を備える。
この構成では、吸込区間θ2から吐出区間θ1に移行した際のポンプ室34の閉じ込み圧力Pmaxは作動流体中の気体量の影響を受ける。よって、作動流体中の気体量を簡単な方法で検出することができる。
また、コントローラ70は、閉じ込み圧力Pmaxに基づく差圧ΔPと閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定する。
また、差圧ΔPは、閉じ込み圧力Pmaxと吐出圧力との差である。
これらの構成では、作動流体中の気体量を簡単な方法で検出することができる。
また、ロータ31及びカムリング33の一側面に当接して配置されるサイド部材36と、サイド部材36に形成され、ポンプ室34の作動流体を吐出する吐出ポート61と、サイド部材36に形成され、ロータ31の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなり吐出ポート61の端部に連通するノッチ62と、をさらに備え、閉じ込み圧力Pmaxは、ポンプ室34がノッチ62に連通した際の圧力である。
この構成では、閉じ込み圧力Pmaxとして、ポンプ室34がノッチ62に連通した際の圧力を用いるため、作動流体中の気体量を精度良く推定することができる。
また、コントローラ70は、推定した作動流体中の気体量に基づいて駆動源1の回転数を制御する。
この構成では、作動流体中に気体が含まれる環境下でも、ベーンポンプ100の安定した運転が可能となる。
また、コントローラ70は、推定した作動流体中の気体量に基づいてポンプ回転数の最大限界回転数を設定し、ポンプ回転数が最大限界回転数を超えないように駆動源1の回転数を制御する。
この構成では、推定した作動流体中の気体量に基づいて設定される最大限界回転数を超えないように駆動源1の回転数が制御されるため、騒音の発生やポンプの故障を防止することができる。
また、回転数取得手段82は、圧力検出器71によって検出された圧力に基づいて得られる隣り合う吐出区間θ1の間の時間T1と、隣り合う吐出区間θ1の間の回転角度範囲の設計値と、からポンプ回転数を演算する。
この構成では、圧力検出器71の検出結果に基づいてポンプ回転数を取得することができるため、ポンプ回転数を検出するセンサが不要となる。よって、コストを低減することができる。
また、駆動源は、電動モータ1であり、ロータ31と電動モータ1は、駆動シャフト4によって同軸的に連結される。
この構成では、ベーンポンプ100の駆動源が電動モータ1であるため、ベーンポンプ100の回転数を精度良く制御することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では、自動変速機がベルト式無段変速機構を備える変速機である場合について説明したが、自動変速機は作動油の圧力を利用して作動するものであればどのような形式のものであってもよく、トロイダル式無段変速機構や遊星歯車機構を備えたものであってもよい。
100,200・・・ベーンポンプ、1・・・電動モータ(駆動源)、4・・・駆動シャフト、31・・・ポンプロータ(ロータ)、33・・・カムリング、34,34a・・・ポンプ室、36・・・第1サイドプレート(サイド部材)、61・・・吐出ポート、62・・・ノッチ、70・・・コントローラ、71・・・圧力センサ(圧力検出器)、72・・・スリップリング、82・・・回転数センサ(回転数取得部)

Claims (7)

  1. 駆動源によって回転駆動されるロータと、
    前記ロータに対して径方向に往復動自在に設けられた複数のベーンと、
    前記ロータを収容すると共に前記ロータの回転に伴って内周面に前記ベーンの先端部が摺接するカムリングと、
    前記ロータ、前記カムリング、及び一対の隣り合う前記ベーンによって区画されるポンプ室と、
    前記ロータに設けられ前記ポンプ室の圧力を検出する圧力検出器と、
    ポンプ回転数を取得する回転数取得手段と、
    吸込区間から吐出区間に移行した際の前記ポンプ室の閉じ込み圧力と前記閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定するコントローラと、を備える
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 請求項1に記載のベーンポンプであって、
    前記コントローラは、前記閉じ込み圧力と前記ポンプ室の吐出圧力又は吸込圧力との差圧と前記閉じ込み圧力発生時のポンプ回転数とに基づいて、作動流体中の気体量を推定することを特徴とするベーンポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載のベーンポンプであって、
    前記ロータ及び前記カムリングの一側面に当接して配置されるサイド部材と、
    前記サイド部材に形成され、前記ポンプ室の作動流体を吐出する吐出ポートと、
    前記サイド部材に形成され、前記ロータの回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなり前記吐出ポートの端部に連通するノッチと、をさらに備え、
    前記閉じ込み圧力は、前記ポンプ室が前記ノッチに連通した際の圧力であることを特徴とするベーンポンプ。
  4. 請求項1からのいずれか一つに記載のベーンポンプであって、
    前記コントローラは、推定した作動流体中の気体量に基づいて前記駆動源の回転数を制御することを特徴とするベーンポンプ。
  5. 請求項に記載のベーンポンプであって、
    前記コントローラは、
    推定した作動流体中の気体量に基づいてポンプ回転数の最大限界回転数を設定し、
    ポンプ回転数が前記最大限界回転数を超えないように前記駆動源の回転数を制御する
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  6. 請求項1からのいずれか一つに記載のベーンポンプであって、
    前記回転数取得手段は、前記圧力検出器によって検出された圧力に基づいて得られる隣り合う吐出区間の間の時間と、前記隣り合う吐出区間の間の回転角度範囲の設計値と、からポンプ回転数を演算することを特徴とするベーンポンプ。
  7. 請求項1からのいずれか一つに記載のベーンポンプであって、
    前記駆動源は、電動モータであり、
    前記ロータと前記電動モータは駆動シャフトによって同軸的に連結されることを特徴とするベーンポンプ。
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