JP6909070B2 - 鉄道車両の窓構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の窓構造に関する。
鉄道車両、特に高速車両においては、遮音性、断熱性及び安全性等の観点から、互いに向かい合う一対の窓板の間に気体層が形成されてなる複層窓が用いられている。この複層窓においては、共鳴透過現象と呼ばれる共振現象により、低音域帯における特定の周波数(共鳴透過周波数)において遮音性能に落ち込みが見られる。これに対し、一対の窓板の間にヘルムホルツ共鳴器を配置して吸音効果を生じさせることにより、共鳴透過周波数の音に対する遮音性能を高めた窓構造が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−356934号公報
しかしながら、上述したような窓構造を鉄道車両の窓部に適用した場合、共鳴透過周波数の音に対する遮音性能が高められる一方で、ヘルムホルツ共鳴器によって窓部の一部が遮られるため、良好な視界や採光性が得られず、乗客の快適性を確保できないおそれがある。
そこで、本発明は、共鳴透過周波数の音に対する遮音性能の向上と、良好な視界や採光性の確保とを両立できる鉄道車両の窓構造を提供することを目的とする。
本発明の鉄道車両の窓構造は、側構体に設けられた開口部に複層窓が配置された鉄道車両の窓構造であって、側構体は、互いに向かい合うように間隔を空けて配置され、開口部を画定する外板及び内板を有し、複層窓は、開口部を覆うように外板と内板との間に配置された一対の窓板と、一対の窓板の間において、一対の窓板、外板及び内板が互いに重なり合う重なり領域に配置されたヘルムホルツ共鳴器と、を有する。
この鉄道車両の窓構造では、一対の窓板の間において、一対の窓板、外板及び内板が互いに重なり合う重なり領域に、ヘルムホルツ共鳴器が配置されている。これにより、ヘルムホルツ共鳴器によって共鳴透過周波数の音に対する遮音性能を向上できると共に、ヘルムホルツ共鳴器が開口部を遮ることがないため、良好な視界や採光性をも確保できる。また、車外側及び車内側の双方からヘルムホルツ共鳴器が視認されないため、デザイン性を向上することもできる。
また、ヘルムホルツ共鳴器は、重なり領域において、開口部の隅部に対応する位置に配置されていてもよい。この構成によれば、デッドスペースが形成され易い隅部近傍の領域を有効活用できる。
また、隅部は、R形状をなしていてもよい。この構成によれば、隅部における応力集中に起因して外板に亀裂等の破損が生じることを抑制できる。また、隅部がR形状をなす場合には隅部近傍の領域に大きなデッドスペースが形成され易いが、この構成によれば、そのような領域を有効活用できる。
また、ヘルムホルツ共鳴器は、一対の窓板の間に挟まれて一対の窓板との間でキャビティを画定する枠体を有してもよい。この構成によれば、一対の窓板を利用してキャビティを画定できるため、ヘルムホルツ共鳴器を小型化及び簡易化でき、ヘルムホルツ共鳴器を重なり領域に好適に配置できる。
また、枠体には、一対の窓板の間に形成された気体層とキャビティとを連通させる連通開口が設けられていてもよい。この構成によれば、ヘルムホルツ共鳴器を一層小型化及び簡易化できる。
また、ヘルムホルツ共鳴器は、重なり領域において、開口部の隅部に対応する位置に配置されており、枠体において連通開口が設けられた部分は、開口部の縁部に対応した形状をなしていてもよい。この構成によれば、枠体の形状を開口部の隅部に対応させることができ、ヘルムホルツ共鳴器を重なり領域に一層好適に配置できる。
また、連通開口は、所定方向に沿って並んで配置されていてもよい。この構成によれば、所定の目標周波数の音に対する遮音性能を効果的に向上できる。
また、連通開口は、マトリクス状に配置されていてもよい。この構成によれば、各周波数の音に対する遮音性能を全体的に向上できる。
また、複層窓は、一対の窓板の間に気体層が形成されるように一対の窓板の縁部同士を固定する固定部材を更に有し、枠体は、固定部材に連結されていてもよい。この構成によれば、一対の窓板の縁部同士を固定する固定部材によって枠体を固定できるため、構成を簡略化できる。
また、複層窓は、共鳴周波数が互いに異なる複数のヘルムホルツ共鳴器を有していてもよい。この構成によれば、良好な視界や採光性を確保しつつ、複数の共鳴透過周波数の音に対する遮音性能を向上できる。
また、一対の窓板の少なくとも一方は、ポリカーボネートによって構成されていてもよい。この構成によれば、窓板を軽量化できると共に、ポリカーボネートによって構成された窓板を車両外側に配置することで、飛来物の衝突等による割れを抑制できる。
本発明によれば、共鳴透過周波数の音に対する遮音性能の向上と、良好な視界や採光性の確保とを両立できる鉄道車両の窓構造を提供できる。
実施形態に係る窓構造を示す正面図である。 図1に示される複層窓を示す正面図である。 図2のIII-III線に沿っての断面図である。 図1に示される複層窓の固定構造を示す断面図である。 図2の一部拡大図である。 第1変形例のヘルムホルツ共鳴器を示す正面図である。 (a)は、第2変形例のヘルムホルツ共鳴器を示す正面図であり、(b)は、(a)に示される枠体に設けられた連通開口を示す図である。 (a)〜(d)は、第1実施例、第2実施例、第3実施例及び比較例についてのハンマリング試験の結果を示す表である。 (a)及び(b)は、第3実施例及び比較例についてのハンマリング試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1に示される窓構造1は、鉄道車両の側構体2に設けられた開口部2aに複層窓3が配置されてなる鉄道車両の窓構造である。開口部2aは、例えば断面略矩形状(この例では略正方形状)をなしており、開口部2aの4つの隅部2bは、それぞれR形状(例えば円弧状)をなしている。
側構体2は、鉄道車両の側部を構成する構体であり、外板4及び内板5を有して構成されている。外板4及び内板5は、例えば、車両幅方向において互いに向かい合うように、所定の間隔を空けて配置されている。一例として、外板4は、車両の外壁を構成するダブルスキン構造の板材であり、内板5は、外板4に対して車両内側から取り付けられる内装パネルである。
外板4及び内板5には、開口部2aに対応した形状の開口4a及び開口5aがそれぞれ設けられている。開口4a,5aが互いに重なるように配置されることにより、開口部2aが画定されている。この例では、車両幅方向から見て開口4a,5aの縁が互いに重なっているが、開口4aの縁が開口5aの縁よりも外側に位置していてもよい。
図2〜図5に示されるように、複層窓3は、一対の窓板6,7と、固定部材8と、複数(この例では4つ)のヘルムホルツ共鳴器9と、を有して構成されている。窓板6,7は、矩形状の透明板であり、車両幅方向において互いに平行に向かい合うように配置されている。
車両外側に配置される窓板6は、例えばポリカーボネートによって構成されており、車両内側に配置される窓板7は、例えばガラスによって構成されている。窓板6,7は、例えば互いに同一の平面形状を有している。窓板6の厚さは、例えば8mmである。窓板7の厚さは、例えば5mmであり、この例では窓板6の厚さよりも薄くなっている。
窓板6,7は、開口部2aを覆うように外板4と内板5との間に配置されている。窓板6,7の縁部6a,7aは、車両幅方向から見て、開口部2aよりも外側に張り出している。窓板6,7は、例えば、外板4と固定金具21との間に挟み込まれることにより、外板4及び内板5に対して固定されている。固定金具21は、窓板6,7に対して内板5側に位置するように、外板4に固定されている。
この例では、破損防止のために、窓板6,7は、断面略U字状の枠部22を介して外板4と固定金具21との間に挟み込まれている。また、窓板6,7と枠部22との間には弾性部材23が配置されており、固定金具21と枠部22との間にはスペーサ24が配置されている。外板4と窓板6との間は、樹脂製の一次シール材25によって封止されている。また、外板4と枠部22との間は、樹脂製の二次シール材26によって封止されている。
固定部材8は、窓板6,7の縁部6a,7a同士を固定している。固定部材8は、縁部6a,7aの間に配置された複数(この例では4つ)のスペーサ11と、それらスペーサ11の外側において窓板6,7の間を封止する封止部材12と、を有して構成されている。
各スペーサ11は直線状に形成されており、4つのスペーサ11は、それぞれ、窓板6,7の4つの辺部に沿って配置されている。各スペーサ11は中空に形成されており、各スペーサ11内には、後述する気体層Pを乾燥させるための乾燥剤13が封入されている。スペーサ11と窓板6,7との間は、樹脂製の1次シール材14によって気密に封止されている。
封止部材12は、樹脂製のシール材であり、スペーサ11の外側において縁部6a,7aの間を気密に封止している。封止部材12及び1次シール材14による封止により、スペーサ11、後述するヘルムホルツ共鳴器9の枠体15、及び窓板6,7の間に気体層Pが形成されている。気体層Pは、例えば大気圧程度の圧力を有する空気によって構成されている。気体層Pの厚さ(すなわち、窓板6,7の間の距離)は、例えば8mmである。
各ヘルムホルツ共鳴器9は、一対の窓板6,7の間において、一対の窓板6,7、外板4及び内板5が互いに重なり合う重なり領域Rに配置されている。より詳細には、各ヘルムホルツ共鳴器9は、重なり領域Rにおいて、開口部2aの隅部2bに対応する位置(車両幅方向から見て隅部2bの外側の位置)に配置されている。
各ヘルムホルツ共鳴器9は、一対の窓板6,7の間に挟まれて一対の窓板6,7との間でキャビティCを画定する枠体15を有して構成されている。キャビティCは、例えば車両幅方向から見て略三角形状の断面を有している。
枠体15は、互いに直交すると共に互いの一端同士が接続された一対の直線部15a,15aと、直線部15a,15aの他端同士の間に架け渡された湾曲部15bと、を有している。湾曲部15bは、直線部15a,15a同士の接続点側に向かって凸となるように、開口部2aの隅部2bに対応したR形状をなしている。
湾曲部15bには、気体層PとキャビティCとを連通させる複数の連通開口16が設けられている。連通開口16は、例えば、湾曲部15bを貫通する断面円形の貫通孔であり、湾曲部15bの延在方向に沿って等間隔に3つ並んで設けられている。3つの連通開口16のうち中央の連通開口16は、湾曲部15bにおいて延在方向の中間部に配置されている。連通開口16の直径は、例えば2mmとなっている。連通開口16の深さは、例えば6mmとなっている。車両幅方向に沿っての湾曲部15bの厚さは、例えば6.5mmとなっている。
連通開口16の形状及び配置は、所定の目標周波数の音に対してヘルムホルツ共鳴による吸音効果が効果的に生じるように設定されている。すなわち、連通開口16は、目標周波数に対応した形状及び配置で設けられている。目標周波数としては、例えば、ヘルムホルツ共鳴器9が備えられていないと仮定した場合の複層窓3の共鳴透過周波数を設定することができる。この共鳴透過周波数は、窓板6,7の形状(厚さ、大きさ)及び材質、気体層Pの厚さ、並びに気体層Pに封入された気体の種類等によって変化する。
本実施形態の例では、各ヘルムホルツ共鳴器9の目標周波数は246Hzに設定されている。ヘルムホルツ共鳴器9において吸音効果が生じる共鳴周波数fは、下記式(1)により求められる。
Figure 0006909070
上記式(1)において、cは音速、Sは連通開口16の開口面積、VはキャビティCの容積、L’は開口端補正を考慮した場合の連通開口16の実効深さである。目標周波数に応じてこれらの各パラメータを変更することにより、所定の目標周波数の音に対してヘルムホルツ共鳴による吸音効果を生じさせることができる。この例では、ヘルムホルツ共鳴器9による吸音効果は、目標周波数だけではなく、目標周波数を含む幅広い周波数帯において生じる。
枠体15は、直線部15aの端部がスペーサ11の端部に嵌め込まれることにより、スペーサ11に連結されている。この連結状態において、直線部15aとスペーサ11とは同一直線上に位置しており、湾曲部15bは開口部2aの隅部2bに沿って(隅部2bと対向するように)配置されている。
枠体15と窓板6,7との間は、スペーサ11と窓板6,7との間と同様に、1次シール材14によって気密に封止されている。また、枠体15の外側部分における縁部6a,7a間は、スペーサ11の外側部分における縁部6a,7a間と同様に、封止部材12によって気密に封止されている。この例では、枠体15の外側部分とスペーサ11の外側部分とは、一体の封止部材12によって封止されている。
以上説明したように、窓構造1では、一対の窓板6,7の間において、一対の窓板6,7、外板4及び内板5が互いに重なり合う重なり領域Rに、ヘルムホルツ共鳴器9が配置されている。これにより、ヘルムホルツ共鳴器9によって共鳴透過周波数の音に対する遮音性能を向上できると共に、ヘルムホルツ共鳴器9が開口部2aを遮ることがないため、良好な視界や採光性をも確保できる。また、車外側及び車内側の双方からヘルムホルツ共鳴器9が視認されないため、デザイン性を向上することもできる。
また、窓構造1では、重なり領域Rにおいて、開口部2aの隅部2bに対応する位置に、ヘルムホルツ共鳴器9が配置されている。これにより、デッドスペースが形成され易い隅部2b近傍の領域を有効活用できる。
また、窓構造1では、隅部2bがR形状をなしている。これにより、隅部2bにおける応力集中に起因して外板4に亀裂等の破損が生じることを抑制できる。また、隅部2bがR形状をなす場合には隅部2b近傍の領域に大きなデッドスペースが形成され易いが、窓構造1によれば、そのような領域を有効活用できる。
また、窓構造1では、ヘルムホルツ共鳴器9が、一対の窓板6,7の間に挟まれて一対の窓板6,7との間でキャビティCを画定する枠体15を有している。これにより、一対の窓板6,7を利用してキャビティCを画定できるため、ヘルムホルツ共鳴器9を小型化及び簡易化でき、ヘルムホルツ共鳴器9を重なり領域Rに好適に配置できる。
また、窓構造1では、枠体15には、一対の窓板6,7の間に形成された気体層PとキャビティCとを連通させる連通開口16が設けられている。これにより、ヘルムホルツ共鳴器9を一層小型化及び簡易化できる。
また、窓構造1では、湾曲部15bが、開口部2aの隅部2bに対応したR形状をなしている。これにより、湾曲部15bの形状を隅部2bに対応させることができ、ヘルムホルツ共鳴器9を重なり領域Rに一層好適に配置できる。
また、窓構造1では、連通開口16が、湾曲部15bの延在方向に沿って並んで配置されている。これにより、目標周波数の音に対する遮音性能を効果的に向上できる。
また、窓構造1では、枠体15が固定部材8に連結されている。これにより、一対の窓板6,7の縁部6a,7a同士を固定する固定部材8によって枠体15を固定できるため、構成を簡略化できる。
また、窓構造1では、窓板6がポリカーボネートによって構成されている。これにより、窓板6を軽量化できると共に、窓板6を車両外側に配置することで、飛来物の衝突等による割れを抑制できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、図6に示される第1変形例のように、連通開口16は、湾曲部15bの延在方向に沿って等間隔に7つ設けられてもよい。
また、図7に示される第2変形例のように連通開口16が設けられてもよい。第2変形例では、連通開口16は、湾曲部15bの中央部を含む領域A内に配置されている。図7(b)に示されるように、領域A内には複数の連通開口16がマトリクス状に配列されている。連通開口16は、例えば、直径0.5mmの貫通微細孔として構成されている。行方向又は列方向に隣り合う連通開口16同士の間の距離は、例えば1mmとなっている。なお、連通開口16は、領域Aよりも広い範囲に設けられてもよく、例えば、湾曲部15bの両端部間にわたって設けられてもよい。
このような第1及び第2変形例によっても、上記実施形態と同様に、共鳴透過周波数の音に対する遮音性能の向上と、良好な視界や採光性の確保とを両立できる。また、第2変形例のように連通開口16がマトリクス状に配置されている場合、後述するように、各周波数の音に対する遮音性能を全体的に向上できる。また、上記実施形態、第1及び第2変形例において、4つのヘルムホルツ共鳴器9のうちの少なくとも2つの共鳴周波数が互いに異なっていてもよい。この場合、良好な視界や採光性を確保しつつ、複数の共鳴透過周波数の音に対する遮音性能を向上できる。
また、枠体15は、湾曲部15bに代えて、直線部15a,15aの他端同士の間に架け渡された直線部を有していてもよい。換言すれば、上記実施形態において湾曲部15bが直線状に形成されてもよい。また、湾曲部15bに連通開口16が設けられる代わりに、貫通微細孔が設けられた金属板が湾曲部15bに貼り付けられてもよい。また、連通開口16は、湾曲部15bに形成されたスリットや切欠であってもよい。
また、上記実施形態では開口部2aの隅部2bがR形状をなしていたが、隅部2bは角部となっていてもよい。また、ヘルムホルツ共鳴器9は、重なり領域Rにおいて、開口部2aの隅部2bではなく、開口部2aの辺部に対応する位置に配置されてもよい。
また、窓板6,7を構成する材料は限定されず、例えば、窓板6,7の双方がポリカーボネート又はガラスによって構成されてもよい。また、気体層Pは、空気以外によって構成されてもよく、例えばアルゴンガス等の他の気体によって構成されてもよい。
第1〜第3実施例及び比較例についてハンマリング試験を行った。第1〜第3実施例は、上記実施形態の窓構造1、第1変形例の窓構造、第2変形例の窓構造のそれぞれに対応する。比較例は、上記実施形態の窓構造1において、ヘルムホルツ共鳴器9が設けられていない構成に対応する。この場合、スペーサ11が矩形環状に形成される。ハンマリング試験では、ハンマで外側の窓板6を叩いて加振し、各窓板6,7の中央部において、各周波数(Hz)についての振動加速度(振動レベル)(m/s/N)を測定した。
図8(a)〜図8(d)は、第1実施例、第2実施例、第3実施例及び比較例についてのハンマリング試験の結果を示す表である。図8(a)は、外側の窓板6における、第1周波数での振動加速度のピーク値を示す表である。第1周波数は、窓板6,7の双方が1次の振動モードである場合の周波数である。図8(b)は、窓板6における、第2周波数での振動加速度のピーク値を示す表である。第2周波数は、窓板6が3次の振動モードであり、且つ、窓板7のが1次の振動モードである場合の周波数である。図8(c)は、内側の窓板7における、第1周波数範囲での振動加速度のピーク値を示す表である。図8(d)は、窓板7における、第2周波数での振動加速度のピーク値を示す表である。
図8(a)〜図8(d)に示されるように、第1〜第3実施例のいずれについても、比較例と比べて、内側の窓板7における各ピーク値が小さくなっている。このことから、第1〜第3実施例では、ヘルムホルツ共鳴器9による吸音効果が好適に生じていることが分かる。
図9(a)及び図9(b)は、第3実施例及び比較例についてのハンマリング試験の結果を示すグラフである。図9(a)は、外側の窓板6における、周波数に対する振動加速度のグラフである。図9(b)は、内側の窓板7における、周波数に対する振動加速度のグラフである。
図9(a)及び図9(b)に示されるように、第3実施例では、比較例と比べて、窓板6,7の双方において、各周波数についての振動加速度の値が全体的に小さくなっている。また、第3実施例では、比較例と比べて、内側の窓板7において、第1周波数及び第2周波数での各ピーク値が小さくなっている。これらのことから、第3実施例では、ヘルムホルツ共鳴器9による吸音効果が好適に生じていることが分かる。
1…鉄道車両の窓構造、2…側構体、2a…開口部、2b…隅部、3…複層窓、4…外板、5…内板、6,7…窓板、6a,7a…縁部、8…固定部材、9…ヘルムホルツ共鳴器、15…枠体、16…連通開口、C…キャビティ、P…気体層。

Claims (7)

  1. 側構体に設けられた開口部に複層窓が配置された鉄道車両の窓構造であって、
    前記側構体は、互いに向かい合うように間隔を空けて配置され、前記開口部を画定する外板及び内板を有し、
    前記複層窓は、前記開口部を覆うように前記外板と前記内板との間に配置された一対の窓板と、前記一対の窓板の間において、前記一対の窓板、前記外板及び前記内板が互いに重なり合う重なり領域に配置されたヘルムホルツ共鳴器と、を有し、
    前記ヘルムホルツ共鳴器は、前記一対の窓板の間に挟まれて前記一対の窓板との間でキャビティを画定する枠体を有し、
    前記枠体には、前記一対の窓板の間に形成された気体層と前記キャビティとを連通させる連通開口が設けられており、
    前記ヘルムホルツ共鳴器は、前記重なり領域において、前記開口部の隅部に対応する位置に配置されており、
    前記枠体において前記連通開口が設けられた部分は、前記隅部に対応した形状をなしている、鉄道車両の窓構造。
  2. 前記隅部は、R形状をなしている、請求項に記載の鉄道車両の窓構造。
  3. 前記連通開口は、所定方向に沿って並んで配置されている、請求項1又は2に記載の鉄道車両の窓構造。
  4. 前記連通開口は、マトリクス状に配置されている、請求項1又は2に記載の鉄道車両の窓構造。
  5. 前記複層窓は、前記一対の窓板の間に気体層が形成されるように前記一対の窓板の縁部同士を固定する固定部材を更に有し、
    前記枠体は、前記固定部材に連結されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉄道車両の窓構造。
  6. 前記複層窓は、共鳴周波数が互いに異なる複数の前記ヘルムホルツ共鳴器を有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鉄道車両の窓構造。
  7. 前記一対の窓板の少なくとも一方は、ポリカーボネートによって構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の鉄道車両の窓構造。
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