JP2003063844A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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    • E06B3/00Window sashes, door leaves, or like elements for closing wall or like openings; Layout of fixed or moving closures, e.g. windows in wall or like openings; Features of rigidly-mounted outer frames relating to the mounting of wing frames
    • E06B3/66Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
    • E06B3/67Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together characterised by additional arrangements or devices for heat or sound insulation or for controlled passage of light
    • E06B3/6707Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together characterised by additional arrangements or devices for heat or sound insulation or for controlled passage of light specially adapted for increased acoustical insulation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】複層ガラスの遮音性能を高める。 【解決手段】2枚の板ガラス2、2相互をスペーサ部材
3を介して気密状に隔置することにより板ガラス相互間
に中空層4を形成してなる複層ガラス1において、少な
くとも1端縁部分において、中空層4内にはスペーサ部
材3に平行にスペーサ部材と所定距離の位置に棒状部材
5が配設されており、棒状部材5の中空層との対向面側
には複数個の貫通孔6が設けられており、上記構成によ
り共鳴器を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮音性能を高める
ことにより建築物の窓用としてはもとより、車輌や船舶
などの窓用としても好適に使用できる複層ガラスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】複層ガラスにおける遮音性能の良否は、
コインシデンス効果と共鳴透過現象との如何に依存する
とされている。このうち、コインシデンス効果による遮
音性能の低下は、使用する板ガラスの密度や縦弾性係数
のほか、その時々の気温等にも関係するとされており、
単板ガラスのみならず複層ガラスにも発生する共通の現
象である。
【0003】一方、低音域での共鳴透過現象は、等間隔
で隔置された2枚の板ガラスが共鳴することにより発生
する複層ガラスに特有の現象である。
【0004】従来より使用されている一般的な複層ガラ
スにおいては、スペーサ部材の両側面と板ガラスとの間
には一次シールが、2枚の板ガラス端縁とスペーサ部材
の外側面とを覆って二次シールが設けられている。
【0005】しかし、この構成では、複層ガラスの中空
層の大きさ、該中空層に封入された気体の種類、板ガラ
スの厚さ、等の制限より、200〜500Hzの音域で
共鳴透過現象による遮音性能の低下という不具合が生じ
やすい。また、2枚の板ガラスの板厚が同一または近似
である場合、コインシデンス効果を顕著に生じ、高音域
から中音域にかけても遮音性能の低下という不具合が生
じやすい。
【0006】なお、共鳴器を使用した従来の吸音機構
は、相当数の共鳴器を建築空間の内装壁、天井等に挿入
し、特定の周波数域の過多残響音を吸収させる例や、共
鳴器を自動車等の排気部のマフラー、ダクト、管等の内
部、等に設け、出口での音圧レベルを低減させる例があ
った。これに対し、吸音機構を複層ガラスのような壁体
等の構造体の内部に使用する例は、従来見られなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記欠点の対処法とし
て、特開平11−229722号において吸音材が封入
された筒状体を使用した構成が提案されている。しか
し、この構成においても遮音性能が低下するという問題
が完全に解決された訳ではない。
【0008】このような複層ガラスにおいては、高周波
数域よりも低周波数域の騒音を低減する対策は困難であ
り、特に多くの環境騒音の成分に含まれる200〜50
0Hzの音域での騒音制御技術にかかわる大きな課題と
なっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、2枚の板ガラス相互を
スペーサ部材を介して気密状に隔置することにより板ガ
ラス相互間に中空層を形成してなる複層ガラスにおい
て、該複層ガラスの少なくとも1端縁部分において、前
記中空層内にはスペーサ部材に平行に該スペーサ部材と
所定距離の位置に棒状部材が配設され、棒状部材、スペ
ーサ部材および2枚の板ガラスで画する空洞部を形成し
ており、前記棒状部材には前記中空層と前記空洞部とを
連通する複数個の貫通孔が設けられており、前記棒状部
材と前記空洞部とにより共鳴器を形成してなることを特
徴とする複層ガラスを提供する。
【0010】この構成により、遮音複層ガラスにおい
て、共鳴透過による低周波数域での遮音欠損を共鳴器を
構成することにより改善できる。
【0011】本発明において、前記スペーサ部材と棒状
部材との間隔が5〜50mmであり、前記棒状部材の厚
さが5〜20mmであり、貫通孔相互の間隔が30〜1
00mmであり、貫通孔の孔径が1〜5mmであること
が好ましい。また、本発明において、前記板ガラスの厚
さが2〜30mmであり、板ガラス相互の間隔が4〜3
0mmであることが好ましい。このような構成であれ
ば、遮音複層ガラスにおいて、共鳴透過による低周波数
域での遮音欠損を一層改善できる。
【0012】また、本発明において、共鳴器の共鳴周波
数が160〜630Hzであることが好ましい。一般的
な複層ガラスにおいては、中空層の大きさ、該中空層に
封入された気体の種類、板ガラスの厚さ、等の制限よ
り、200〜500Hzの音域で共鳴透過現象による遮
音性能の低下という不具合が生じやすく、共鳴器の共鳴
周波数を160〜630Hzとすればこの不具合が解消
しやすいからである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明における複層ガラ
ス1の一例を示す構成断面図である。複層ガラス1は、
2枚の板ガラス2および2を、スペーサ部材3によっ
て、板ガラス2、2とスペーサ部材3との間に一次シー
ル8を介して所定の間隔に保持し、板ガラス2および2
の周縁部内部とスペーサ部材3の外周面とで形成された
凹部に二次シール9を配して周縁部がシールされてい
る。
【0014】板ガラス2としては、建築用に一般的に使
用されるソーダライムシリカガラス(たとえば、旭硝子
社製、商品名:AS)が代表的であるが、これに限られ
ず、その他の組成の板ガラスも使用できる。また、無機
質の板ガラスのみならず、有機質の板ガラス、たとえ
ば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、等も使用でき
る。
【0015】スペーサ部材3は、板ガラス2、2の相互
の間隔が所定値に確保できれば材質、形状は限定されな
いが、図示のような断面矩形状が好ましい。なお、図示
は省略したが、スペーサ部材3の中空部分に乾燥剤を充
填し、かつ、スペーサ部材3の中空層側に貫通孔を所定
間隔で複数個設けてもよい。
【0016】一次シール8としては主に粘着力を発揮で
きる材質が好ましく、たとえば、ポリイソブチレンが好
適に使用できる。二次シール9としては主に接着力を発
揮できる材質が好ましく、たとえば、ポリスルフィド、
シリコーン樹脂が好適に使用できる。
【0017】図1において、中空層4内にはスペーサ部
材3に平行にスペーサ部材3と所定距離Hの間隔を隔て
棒状部材5が配設され、棒状部材5、スペーサ部材3お
よび2枚の板ガラス2、2で画する空洞部7を形成して
いる。棒状部材5は所定の厚さLを有しており、また、
棒状部材5には中空層4と空洞部7とを連通する直径d
の複数個の貫通孔6、6…が所定ピッチ間隔P毎に設け
られている(図2参照)。
【0018】棒状部材5の幅は、板ガラス2、2の相互
の間隔Wと略等しく、図示しない接着剤等の固定手段に
より板ガラス2、2に固定されている。棒状部材5の材
質としては、各種の材料が使用できるが、硬質樹脂、ゴ
ム、金属材料、等が吸音性が少なくて好ましい。また、
棒状部材5の表面、すなわち、棒状部材5の上下面およ
び貫通孔6の周壁面は、平滑に仕上げてあることが、吸
音性が少なくて好ましい。
【0019】上記図1に示される構成、すなわち、棒状
部材5と空洞部7とにより、共鳴器が形成されてなる。
以下、この共鳴器の原理を説明する。棒状部材5に中空
層4側から音波が入射すると、特定の周波数で貫通孔6
内の空気が激しく振動する。このとき、貫通孔6内の空
気と、貫通孔6の周壁面との摩擦によって音響エネルギ
ーが熱エネルギーに変換されて吸音効果が得られる。
【0020】図1、図2に示されるように、所定の厚さ
Lの棒状部材5に連続的に貫通孔6が配されている構成
は、ヘルムホルツ共鳴器が連続的に並んでいる構成と等
価であると考えられる。この場合、該共鳴器は貫通孔6
の数が多い程(ただし、孔6、6…の間隔は制限される
が)、その吸音効果は大きい。また、図1の例では複層
ガラス1の1端縁部分に共鳴器を配する構成としたが、
矩形状の複層ガラスのさらに他の端縁部分に共鳴器を配
する構成とすれば、一層吸音効果が得られる。
【0021】このように、本発明の複層ガラスは、従来
の複層ガラスに僅かの変更を加えるのみで、充分な吸音
効果が得られ、建築空間の他の部分に共鳴器を設ける必
要はない。したがって、建築空間に全く変更を加えるこ
となく、優れた遮音性能が得られる技術であり、人口密
度の高い都市空間において極めて有益である。
【0022】本発明において、複層ガラスの構成によっ
てf(共鳴器の共鳴周波数)が求められる。すなわ
ち、気体の音速C、スペーサ部材3と棒状部材5との間
隔H、棒状部材5の厚さL、貫通孔6の直径d、貫通孔
相互の間隔Pおよび板ガラス2、2の内のり寸法Wを下
記(1)式に代入することによりfが算出される。
【0023】
【数1】
【0024】また一般に、複層ガラスの構成によってf
rmd(複層ガラスの共鳴透過周波数)が求められる。
すなわち、気体中の音速C、気体の密度ρ、ガラスの面
密度mおよび板ガラス2、2の内のり寸法Wを下記
(2)式に代入することによりf rmdが算出される。
【0025】
【数2】
【0026】このように、複層ガラスの構成における各
値を任意に設定することにより、所望のf(共鳴器の
共鳴周波数)と、frmd(複層ガラスの共鳴透過周波
数)とを合わせることができる。
【0027】本発明の他の実施の形態として、少なくと
も1枚の板ガラスが合わせガラスである複層ガラスが挙
げられる。このように、合わせガラスが使用されたり、
板ガラスの外側にフィルムや樹脂等が接着された複層ガ
ラスは、安全面に優れ、複層ガラスとしての機能向上に
寄与できる。
【0028】本発明のさらに他の実施の形態として、中
空層に六フッ化硫黄ガス、アルゴンガスまたはクリプト
ンガスを封入した複層ガラスが挙げられる。通常の複層
ガラスは、中空層に乾燥空気または窒素ガスが封入され
る構成が一般的であるが、これの代わりに、断熱性能を
上げることを主たる目的で上記ガスを封入すると、媒体
間の音速の違いによる波動的エネルギー損失を生じ、遮
音性能が向上する効果が得られる。
【0029】なお、六フッ化硫黄ガス、アルゴンガス、
クリプトンガスの0℃、1気圧での密度ρは、それぞ
れ、6.6kg/m、1.78kg/m、3.74
kg/mであり、音速Cは、それぞれ、130m/
秒、308m/秒、212m/秒であり、その結果f
rmd(複層ガラスの共鳴透過周波数)は、それぞれ、
250Hz、308Hz、308Hzと算出される。
【0030】本発明のさらに他の実施の形態として、図
3に示されるような、スペーサ部材3と棒状部材5とが
連結部材10を介して一体化してなる構成が挙げられ
る。すなわち、スペーサ部材3上辺の両側端には水平片
である係止部3a、3aが延設されており、棒状部材5
の下部両側端からは連結部材10、10が垂設されてお
り、かつ、連結部材10、10の下端部には、それぞれ
2箇所に内向きの水平片が平行に延設されており係合凹
部10a、10aを形成している。
【0031】したがって、図3に示されるように、係止
部3a、3aと係合凹部10a、10aとを嵌合するこ
とにより、スペーサ部材3と棒状部材5とが一体化す
る。この構成であれば、スペーサ部材3を一次シール8
および二次シール9を介して板ガラス2、2に固定する
のみでよく、棒状部材5を別途板ガラス2、2に固定す
る必要がない。なお、連結部材10、10はスペーサ部
材3(棒状部材5)の全長に亘って設ける構成でも、ス
ペーサ部材3(棒状部材5)の全長に対し局部的に所定
間隔をおいて設ける構成でもよい。
【0032】本発明のさらに他の実施の形態として、連
結部材10が、好ましくは棒状部材5も透明部材である
構成が挙げられる。このような構成であれば、連結部材
10も、棒状部材5も透視性を妨げにくく、複層ガラス
として好ましい。
【0033】本発明のさらに他の実施の形態として、貫
通孔の少なくとも一方の開口部には音響抵抗材11が配
されてなる構成が挙げられる。このような構成であれ
ば、音響抵抗材11が貫通孔の前後での気体の摩擦運動
を促進し、広い周波数範囲の吸音の効果が得られる。
【0034】図3において、平面状の音響抵抗材11、
11は棒状部材5の上下面に棒状部材5を覆って配され
ており、前記効果が得られる構成となっている。なお、
音響抵抗材とは、気体振動(空気振動)により自ら励振
されやすい物質であり、たとえば、グラスウール、ロッ
クウール等の繊維材、フィルム等の膜状材、等が挙げら
れる。
【0035】
【実施例】矩形で、縦1480mm、横1230mm、
厚さ3mmの板ガラス(旭硝子社製、商品名:AS)を
使用し、複層ガラスを製作し、この遮音性能を評価し
た。複層ガラスの全体の厚さは18mmである。
【0036】共鳴器を設ける本発明に係る複層ガラス、
および、同一の外形で共鳴器を設けない通常の複層ガラ
スを、それぞれ実施例、比較例として比較した。なお、
板ガラス2、2の内のり寸法Wはいずれも12mmとし
た。
【0037】[実施例1]図1に示される構成の共鳴器を
複層ガラスの四端縁部分に設けた。スペーサ部材3と棒
状部材5との間隔Hを20mm、棒状部材5の厚さLを
5mm、貫通孔6の直径dを2mm、貫通孔相互の間隔
Pを50mmとした。棒状部材5の材質としては、ポリ
塩化ビニルを使用した。この場合前記(2)式によるf
rmd(共鳴透過周波数)は286Hzとなり、前記
(1)式によるf(共鳴器の共鳴周波数)は341H
zとなった。
【0038】[実施例2]図1に示される構成の共鳴器を
複層ガラスの四端縁部分に設けた。スペーサ部材3と棒
状部材5との間隔Hを10mm、棒状部材5の厚さLを
10mm、貫通孔6の直径dを2mm、貫通孔相互の間
隔Pを50mmとした。棒状部材5の材質としては、ポ
リ塩化ビニルを使用した。この場合前記(2)式による
rmd(共鳴透過周波数)は286Hzとなり、前記
(1)式によるf(共鳴器の共鳴周波数)は364H
zとなった。
【0039】[比較例]実施例1、2と同一構成の複層ガ
ラスとし、共鳴器は設けない。この場合前記(2)式に
よるfrmd(共鳴透過周波数)は286Hzとなっ
た。
【0040】上記実施例および比較例において、JIS
A1416に準拠して各周波数毎の音響透過損失を測
定した。上記実施例および比較例の比較結果は、図4に
示されるようになった。図4は、周波数毎の音響透過損
失を示すグラフであり、図中で黒丸の点は実施例1を、
白角の点は実施例2を、白丸の点は比較例を、それぞれ
示す。
【0041】図において、1/3オクターブ・バンド中
心周波数で250〜500Hzにおいて、黒丸の点で示
される本発明の実施例1、および、白角の点で示される
実施例2は、白丸の点で示される比較例に比べて音響透
過損失が2〜4dB高くなっている。すなわち、上記周
波数においては、共鳴器を設けた効果が現れている。ま
た、上記結果より、共鳴器の設計周波数fのみなら
ず、設計周波数に隣接する周波数域においても音響透過
損失が2〜4dB高くなっており、共鳴器を設けた効果
が現れている。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、遮音複層ガラスにおい
て、共鳴透過による低周波数域での遮音欠損を、貫通孔
が設けられた棒状部材と空洞部とより構成される共鳴器
を設けることにより改善できる。また、本発明によれ
ば、共鳴器の共鳴周波数を160〜630Hzとするこ
とにより、一般的な複層ガラスにおける200〜500
Hzの音域で共鳴透過現象による遮音性能の低下という
不具合が解消できる。
【0043】また、本発明によれば、少なくとも1枚の
板ガラスが合わせガラスであることにより、安全面に優
れ、複層ガラスとしての機能向上に寄与できる。また、
本発明によれば、中空層に六フッ化硫黄ガス、アルゴン
ガスまたはクリプトンガスを封入することにより、媒体
間の音速の違いによる波動的エネルギー損失を生じ、遮
音性能が向上する効果が得られる。
【0044】また、本発明によれば、スペーサ部材と前
記棒状部材とが連結部材を介して一体化してなることに
より、複層ガラスの組み立て作業が簡略化できる。ま
た、本発明によれば、連結部材および/または前記棒状
部材を透明部材とすることにより、連結部材等が透視性
を妨げにくく、複層ガラスとして好ましい。また、本発
明によれば、貫通孔の少なくとも一方の開口部には音響
抵抗材が配されてなることにより、広い周波数範囲の吸
音の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複層ガラスの実施例の概要を説明する
要部断面図。
【図2】本発明に使用される棒状部材の要部平面図。
【図3】本発明の複層ガラスの他の実施例の概要を説明
する要部断面図。
【図4】周波数毎の音響透過損失を示すグラフ。
【符号の説明】
1:複層ガラス 2:板ガラス 3:スペーサ部材 4:中空層 5:棒状部材 6:貫通孔 7:空洞部 8:一次シール 9:二次シール 10:連結部材 11:音響抵抗材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E016 AA01 BA02 CA01 CB01 CC02 EA02 FA00 4G061 AA11 AA23 BA01 BA02 CA02 CB02 CB06 CB14 CD02 CD11 CD18 CD21 CD24 DA26 DA54 DA56 DA68

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の板ガラス相互をスペーサ部材を介し
    て気密状に隔置することにより板ガラス相互間に中空層
    を形成してなる複層ガラスにおいて、 該複層ガラスの少なくとも1端縁部分において、前記中
    空層内にはスペーサ部材に平行に該スペーサ部材と所定
    距離の位置に棒状部材が配設され、棒状部材、スペーサ
    部材および2枚の板ガラスで画する空洞部を形成してお
    り、 前記棒状部材には前記中空層と前記空洞部とを連通する
    複数個の貫通孔が設けられており、 前記棒状部材と前記空洞部とにより共鳴器を形成してな
    ることを特徴とする複層ガラス。
  2. 【請求項2】前記スペーサ部材と棒状部材との間隔が5
    〜50mmであり、前記棒状部材の厚さが5〜20mm
    であり、貫通孔相互の間隔が30〜100mmであり、
    貫通孔の孔径が1〜5mmである請求項1に記載の複層
    ガラス。
  3. 【請求項3】前記板ガラスの厚さが2〜30mmであ
    り、板ガラス相互の間隔が4〜30mmである請求項1
    または2に記載の複層ガラス。
  4. 【請求項4】少なくとも1枚の板ガラスが合わせガラス
    である請求項1、2または3に記載の複層ガラス。
  5. 【請求項5】前記中空層に六フッ化硫黄ガス、アルゴン
    ガスまたはクリプトンガスが封入された請求項1〜4の
    いずれかに記載の複層ガラス。
  6. 【請求項6】共鳴器の共鳴周波数が160〜630Hz
    である請求項1〜5のいずれかに記載の複層ガラス。
  7. 【請求項7】前記スペーサ部材と前記棒状部材とが連結
    部材を介して一体化してなる請求項1〜6のいずれかに
    記載の複層ガラス。
  8. 【請求項8】前記連結部材および/または前記棒状部材
    が透明部材である請求項1〜7のいずれかに記載の複層
    ガラス。
  9. 【請求項9】前記貫通孔の少なくとも一方の開口部には
    音響抵抗材が配されてなる請求項1〜8のいずれかに記
    載の複層ガラス。
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