JP6909051B2 - 移動車両 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1に記載のようなスキッドステア方式のクローラ型車両の場合、定置旋回中心が車両中心と一致するため、定置旋回時のカメラの回転半径が大きくなり、遠心力の影響によりカメラが大きく揺れてしまい、その結果、画像ブレが大きくなってしまう問題がある。
前記電動車台部は、車台本体と、この車台本体の前後に左右一対で設けられた複数の車輪と、左右一対の車輪を個別に回転駆動する駆動部とを備え、
前記光学センサは、平面的に視て、前後一方側の左右一対の車輪の車軸線近傍位置に配置されており、
前後他方側の左右一対の車輪は、車輪本体と、この車輪本体の外周部に設けられた複数のローラーとを有するローラー付きホイールにて構成されている移動車両が提供される。
ここで、本発明において、スキッドステア方式とは、左右の車輪の回転速度に差をつける、あるいは左右の車輪の回転方向を逆向きとする、あるいはそれらの両方を行うことにより車両を旋回させる方式のことを意味するものとする。
この結果、例えば、光学センサとしての監視カメラといった撮像部によって取得した画像のブレが抑えられる、あるいは光学センサとしてのLIDAR(Light Detection and Ranging、あるいはLaser Imaging Detection and Ranging:ライダー)といった距離検出部による測定点までの距離検出の精度が向上する。
前記電動車台部は、車台本体と、この車台本体の前後に左右一対で設けられた複数の車輪と、左右一対の車輪を個別に回転駆動する駆動部とを備え、
前記光学センサは、平面的に視て、前後一方側の左右一対の車輪の車軸線近傍位置に配置されており、
前後他方側の左右一対の車輪は、車輪本体と、この車輪本体の外周部に設けられた複数のローラーとを有するローラー付きホイールにて構成されている。
本発明の移動車両は、次のように構成されてもよく、それらが適宜組み合わされてもよい。
この構成によれば、前後一方側の左右一対の車輪から光学センサに伝わる振動をゴムタイヤにて吸収して光学センサの揺れを抑えることができ、この結果、光学センサにて得られる画像情報や距離情報の精度を向上することができる。
前後一方側の左右一対の車輪が四輪車用のゴムタイヤを有する場合、通常、ローラー付きホイールの横幅はゴムタイヤの横幅よりも小さいことが多いため、上記構成とすることにより、左右のローラー付きホイールの間隔を広くとることができ、この結果、走行中の車台本体の振動を抑え、光学センサの揺れを抑えることができる。
この構成によれば、前後一方側の左右一対の車輪の車軸線中央部を定置旋回中心とする場合に、定置旋回中心付近に重量物である2つの電動モータを配置することができるため、定置旋回時の車台本体の振動を抑え、光学センサの揺れを抑えることができる。
前記光学センサは、前記上フレーム部上に設けられてもよい。
すなわち、走行中の振動を起こす要因である駆動部を搭載した下フレーム部と、光学センサを搭載した上フレーム部とを個別に構成してそれらの間に隙間を設け、上下フレーム部間に第1振動吸収部材を配置した構成としてもよい。このように構成することにより、駆動部自体の振動、段差を有する路面の走行時および旋回時の下フレーム部の振動を上フレーム部に伝わりにくくすることができ、この結果、光学センサの揺れを抑えることができる。
この構成によれば、さらに光学センサの揺れを抑えることができる。
前記第2光学センサは、前記上フレーム上に設けられ、
前記上フレーム上に設けられて前記第1光学センサを昇降させる昇降機構部と、前記昇降機構部と前記第1光学センサとの間に配置されてこれらを連結する第2振動吸収部材とをさらに備えてもよい。
この構成によれば、第1光学センサを上昇させ、光学センサの揺れを抑えながら高所から周囲の情報を高精度に得ることができる。この場合、例えば、第1光学センサを移動車両の進行方向の前方を撮影する撮像部として構成し、第2光学センサを移動車両の進行方向の前方の測点までの距離を検出する距離検出部として構成することができる。
前記第2振動吸収部材が、上下左右前後方向に巻かれたワイヤを有する小型ロープ防振器であってもよい。
この構成によれば、第1振動吸収部材は上下方向の振動を主に吸収し、第2振動吸収部材は3次元方向(前後左右上下方向)の振動を均一に吸収することができる。
この構成によれば、左側動力伝達機構によって左側の前後の車輪を回転駆動し、右側動力伝達機構によって右側の前後の車輪を回転駆動する四輪駆動車両を得ることができる。この結果、例えば、路面の段差を乗り上げる場合や、でこぼこ道を旋回する際に駆動されたローラ付きホイールの乗り上げる力が増すため、車台本体の振動が抑えられ、光学センサの揺れを抑えることができる。
この構成によれば、車台本体の前後方向の長さを短くできるため、旋回時(特に、定置旋回時)の車両本体にかかる遠心力等の影響が小さくなり、光学センサの揺れを抑えることができる。また、ホイールベースに対して左右の車輪の間隔を広くすることができるため、移動車両の斜面走行時の転倒が抑制される。
この構成によれば、定置旋回時の光学センサの揺れを抑えることができることに加えて、光学センサ前方の水平および垂直方向の視界を遮るもの(車両本体を含む)を最小限にすることができ、光学センサの視界を広く確保することができる。
前記2つの電動モータは、平面的に視て、前記2つのギアボックスよりも左右方向中央側に配置されてもよい。
この構成によれば、定置旋回中心付近に重量物である2つの電動モータを配置することができるため、定置旋回時の車台本体の振動を抑え、光学センサの揺れを抑えることができる。
図1は本発明の移動車両の実施形態1における電動車台部の概略構成を説明する図であって、(A)は左側面図であり、(B)は(A)のB−B線矢視断面図である。また、図2は実施形態1の移動車両を示す左側面図であり、図3は図2の移動車両を上方から視た平面図である。また、図4は実施形態1の移動車両における第1振動吸収部材を示す斜視図であり、図5は実施形態1の移動車両における第2振動吸収部材を示す斜視図である。
実施形態1では、撮像部S1aおよび距離検出部S2aを備えた自律走行型監視車両の場合を例示する。
距離検出部S2aとしては、所定の距離測定領域内の2次元空間または3次元空間に、レーザーを出射し、前記距離測定領域内の複数の測点における距離を測定するLIDARを用いることができる。
電動車台部10Aは、車台本体11と、車台本体11の前後に左右一対で設けられた複数の車輪と、左右一対の車輪を個別に回転駆動する駆動部とを備える。なお、実施形態1では、車輪が4つの場合を例示している。
なお、図1(A)および(B)では単に電動車台部を構成する各構成部およびそれらの配置を説明するものであるため、図1(A)および(B)で示された電動車台部の各構成部の大きさや間隔等は図2および図3に示された電動車台部と必ずしも一致するものではない。
また、上フレーム部11bの右側面と左側面には帯状のカバー18が設置され、上フレーム部11bの前後方向に沿って延びている。
また、カバー18の下側において、下フレーム部11aには前輪21、31および後輪22、32をそれぞれ回転支持する車軸21a、31aおよび車軸22a、32aが設けられている。
なお、各車軸21a、31a、22a、32aは、独立して回転可能となっている。
図2に示すように、左側の前輪31は、車輪本体31Waと、車輪本体31Waの外周部に取り付けられて空気を充填されたタイヤ31Wbとを有してなる。右側の前輪21も同様である。
また、左側の後輪32は、車輪本体32Waと、この車輪本体32Waの外周部に設けられた複数のローラー32Wbとを有するローラー付きホイールにて構成されている。右側の後輪22も同様である。なお、ここで言う「ローラー付きホイール」とは、オムニホイール(登録商標)およびメカナムホイールが含まれる。
図6(A)に示した段差Rdとしては、例えば、工場の敷地内における車道とそれより少し高くなった歩道との間の段差や高低差が小さい緩やかな階段などが想定される。
図6(B)に示した凸部Rtとしては、例えば、工場の敷地内における駐車場の車止めや放置されたレンガ、コンクリートブロックなどが想定される。
図6(C)に示した凹凸路面Rcとしては、例えば、工場の敷地内における舗装されていない砂利、土砂等の部分などが想定される。
さらに、移動車両1Aが図6(C)に示すような凹凸路面Rcを走行しているときに、例えば、大きな窪地に前輪21、31が落ち込んだとしても、前輪21、31(空気充填タイヤ)によって上下方向の衝撃力を吸収することができる。
なお、衝撃力を緩和するために、空気を充填されたタイヤは適切な空気圧に維持されることが望ましいことは言うまでもない。
このようなことから、実施形態1によれば、前輪21、31に近い上方位置に配置された第1および第2光学センサS1、S2の振動が緩和され、それによって画像ブレや軸ずれ等が低減し、画像情報および距離情報の精度が向上する。なお、第1および第2光学センサS1、S2の取り付け位置について詳しくは後述する。
なお、左右の前輪をローラー付きホイールで構成すると、例えば、左右の前輪の片側のみに段差がある場合、段差を乗り上げる側のローラー付きホイールのローラーによってホイールが滑り、その結果、移動車両の走行する軌道が想定よりもずれ易くなる。したがって、衝撃緩和に加えて、軌道安定性の面でも、空気を充填されたタイヤ(特に、トレッドパターンを有するゴムタイヤ)を前輪側に配置することが好ましい。
前輪21、31が四輪車用のゴムタイヤ(空気を充填されたタイヤ)を有する場合、通常、ローラー付きホイールの横幅はゴムタイヤの横幅よりも小さいことが多いため、上記構成とすることにより、左右のローラー付きホイールの間隔を広くとることができる。この結果、走行中の車台本体11の振動を抑え、第1および第2光学センサS1、S2の揺れを抑えることができる。
図4は実施形態1の移動車両における第1振動吸収部材を示す斜視図である。
実施形態1の移動車両1Aにおいて、第1振動吸収部材61としては、図4に示すヘリカル防振器61Aが用いられる。なお、ヘリカル防振器は、図2で示すタイプを含めて複数種類のものが市販されており、実施形態1の移動車両1Aにおいてはそれら市販品の中から選択的に使用可能である。
このヘリカル防振器61Aは、1本のワイヤ61A1と、このワイヤ61A1を挿通させる複数の挿通孔61A221を有する一対の支持プレート61A2とを有してなる。
詳しく説明すると、支持プレート61A2は、両端部に取付用孔部61A211を有する長方形の基板部61A21と、基板部61A21の一対の長辺に沿って垂直状に設けられた折曲片部61A22とを有し、折曲片部61A22に前記複数の挿通孔61A221が一列に並んで形成されている。
図5は実施形態1の移動車両における第2振動吸収部材を示す斜視図である。
実施形態1の移動車両1Aにおいて、第2振動吸収部材62としては、図5に示す小型ロープ防振器62Aが用いられる。なお、小型ロープ防振器は、図5で示すタイプを含めて複数種類のものが市販されており、実施形態1の移動車両1Aにおいてはそれら市販品の中から選択的に使用可能である。
この小型ロープ防振器62Aは、1本のワイヤ62A1と、このワイヤ62A1を挿通させる複数の挿通孔62A221を有する一対の支持プレート62A2とを有してなる。
詳しく説明すると、支持プレート62A2は、中央部に取付用孔部62A211を有する矩形の基板部62A21と、基板部62A21の一対の対向辺に沿って筒形に設けられた膨出部62A22とを有し、一対の膨出部62A22の内部空洞が前記挿通孔62A221となっている。
図1(A)、図2および図3に示すように、車台本体11の上フレーム部11bにおける前端部には、第2光学センサS2としての距離検出部S2aが配置されている。
第1振動吸収部材61を下フレーム部11aと上フレーム部11bとの間に設けたことにより、移動車両1Aの凹凸路面の走行時または旋回時(特に、定置旋回時)に生じる下フレーム部11aの振動が上フレーム部11bを介して第2光学センサS2に伝わりにくくなる。これにより、第2光学センサS2としての距離検出部S2aによる測点までの距離の測定を高精度に行うことができる。
図6は本発明の移動車両の実施形態2における電動車台部の概略構成を説明する図であって、(A)は左側面図であり、(B)は(A)のB−B線矢視断面図である。なお、図6(A)および(B)において、図1〜図5中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
以下、実施形態2における実施形態1とは異なる点を主に説明する。
すなわち、実施形態2の移動車両1Bは、右および左のそれぞれ一対の前輪21、31と後輪22、32は、動力伝達部材であるベルト23、33によって連動するように構成されており、その他の構成は実施形態1と同様である。
右側の前輪21の車軸21aにはプーリ21bが設けられ、後輪22の車軸22aにはプーリ22bが設けられる。また、前輪21のプーリ21bと後輪22のプーリ22bとの間には、例えばプーリ21b、22bの外周面に設けられた複数の溝と歯合する突起を内面側に設けたベルト23が巻架されている。
左側動力伝達機構45LもR同様に、左側の前輪31の車軸31aにはプーリ31bが設けられると共に、後輪32の車軸32aにはプーリ32bが設けられており、前輪31のプーリ31bと後輪32のプーリ32bとの間には、ベルト23と同様の構造を持つベルト33が巻架されている。
前輪と後輪とを連結駆動する動力伝達部材としては、プーリとこのプーリの外周面の複数の溝に歯合する突起を設けたベルトを用いるほか、例えば、スプロケットとこのスプロケットに歯合するチェーンを用いてもよい。さらに、スリップが許容できる場合は、摩擦の大きなプーリとベルトを動力伝達部材として用いてもよい。ただし、駆動輪と従動輪の回転数が同じとなるように動力伝達部材を構成する。
図6(A)と(B)では、前輪(21、31)が駆動輪に相当し、後輪(22、32)が従動輪に相当する。
図8は実施形態3の移動車両を示す左側面図であり、図9は図8の移動車両における撮像部上昇状態を示す左側面図である。なお、図8と9において、図2中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態3の移動車両1Cは、撮像部S1aを昇降させる昇降機構部50を備えること以外は、概ね実施形態1の移動車両1Aと同様である。
以下、実施形態3における実施形態1とは異なる部分を主に説明する。
すなわち、この昇降機構部50は、車台本体11上に固定される前後方向に延びる台枠51と、台枠51の後端部に左右軸心廻りに揺動可能に設けられた前記ブーム52と、ブーム52の先端に設けられた平衡部53と、台枠51内に設けられてブーム52を上下に揺動させる図示しない伸縮シリンダとを備える。そして、平衡部53の上に、第2振動吸収部材62としての小型ロープ防振器62Aおよび取付プレート75を介して第1光学センサS1としての撮像部S1aが設けられている。なお、GPSアンテナ74も平衡部53の上に設けられている。
ブーム52は、主枠52aと、主枠52aに沿って設けられた平衡部支持ロッド52bとを有する。
平衡部支持ロッド52bの基端部は、台枠51の枢着部51bに枢着された第2基端軸f21に固定されると共に、平衡部支持ロッド52bの先端部は平衡部53に第2先端軸f22を介して枢着されている。
伸縮シリンダの基端部は台枠51または車台本体11に上下揺動可能に枢着され、伸縮シリンダの先端部は図示しないアームを介して第1基端軸f11に連結されている。このとき、伸縮シリンダの先端部はアームの一端に枢着され、アームの他端は第1基端軸f11に固定されている。
図8では昇降機構部50が下降した状態が示されており、このとき、伸縮シリンダは伸長している。昇降機構部50を上昇させる場合、伸縮シリンダを短縮させる。これにより、伸縮シリンダの先端部と枢着したアームが前方へ引き寄せられると共に、アームと第1基端軸f11と主枠52aとが上方(矢印E方向)へ一体的に揺動する。また、図9に示すように、主枠52aが上方へ揺動することにより、平衡部53を介して主枠52aの先端部と連結した平衡部支持ロッド52bが上方(矢印E方向)へ持ち上げられる。
また、伸縮シリンダを伸長していくと、ブーム52は前記と逆に動作して図9の上昇状態から図8の下降状態となる。
このように、昇降機構部50によって撮像部S1aは第1車軸線P1を跨いで前後に移動する。
図10は実施形態3の移動車両の変形例1を示す左側面図であり、図11は図10の移動車両における撮像部上昇状態を示す左側面図である。なお、図10と11において、図2中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図8と9で説明した実施形態3の移動車両1Cは、図10および11に示すような昇降機構部を用いてもよい。
すなわち、この昇降機構部150は、車台本体11上に固定される前後方向に延びる台枠151と、台枠151の前端部151bに左右軸心廻りに揺動可能に設けられた第1ブーム152Aと、第1ブーム152Aの先端部に左右軸心廻りに揺動可能に設けられた第2ブーム152Bと、第1ブーム152Aと第2ブーム152Bとを接続するヒンジ部152Cと、第2ブーム152Bの先端に設けられた平衡部153と、台枠151内に設けられて第1ブーム152Aを上下に揺動させる図示しない伸縮シリンダとを備える。そして、平衡部153の上に、第2振動吸収部材62としての小型ロープ防振器62Aおよび取付プレート75を介して第1光学センサS1としての撮像部S1aが設けられている。なお、GPSアンテナ74も平衡部153の上に設けられている。
第1ブーム152Aは、下第1枠152Aaと、下第1枠152Aaに沿って設けられた下第2枠152Abと、釣合ロッド152Acとを有する。
第2ブーム152Bは、上枠152Baと、上枠152Baに沿って設けられた平衡部支持ロッド152Bbとを有する。
下第2枠152Abの基端部は、枢着部151bに回転可能に枢着された図示しない下側の第2基端軸に固定されると共に、下第2枠の先端部はヒンジ部152Cに下側の第2先端軸f114を介して枢着されている。
釣合ロッド152Acの基端部は、枢着部151bに回転可能に枢着された図示しない下側の第3基端軸に固定されると共に、第2釣合ロッド152Acの先端部は上枠152Baの図示しない折れ曲がった基端部に図示しない下側の第3先端軸を介して枢着されている。
平衡部支持ロッド152Bbの基端部は、枢着部151bに枢着された上側の第2基端軸f119に固定されると共に、平衡部支持ロッド152Bbの先端部は平衡部53に上側の第2先端軸f120を介して枢着されている。
伸縮シリンダの基端部は台枠151または車台本体11に上下揺動可能に枢着され、伸縮シリンダの先端部は図示しないアームを介して前記下側の第1基端軸に連結されている。このとき、伸縮シリンダの先端部はアームの一端に枢着され、アームの他端は前記下側の第1基端軸に固定されている。
図10では昇降機構部150が下降した状態が示されており、このとき、伸縮シリンダは伸長している。昇降機構部150を上昇させる場合、伸縮シリンダを短縮させる。これにより、図11に示すように、伸縮シリンダの先端部と枢着したアームが前方へ引き寄せられると共に、アーム、下側の第1基端軸、下第1枠152Aaとが上方(矢印F方向)へ一体的に揺動する。また、下第1枠152Aaが上方へ揺動することにより、ヒンジ部152Cを介して下第1枠152Aaの先端部と連結した下第2枠152Abが上方(矢印F方向)へ持ち上げられる。
なお、伸縮シリンダを伸長していくと、第1および第2ブーム152A、152Bは前記と逆に動作して図11の上昇状態から図10の下降状態となる。
図12は実施形態3の移動車両の変形例2を示す左側面図である。なお、なお、図12において、図2中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図8と9で説明した実施形態3の移動車両1Cは、図12に示すような昇降機構部を用いてもよい。
すなわち、この昇降機構部250は、車台本体11上に固定される矩形の台枠251と、台枠251の前端部上に枢着された左右方向の第1軸s1に固定された外側下枠252と、台枠251の後端部上に枢着された左右方向の第2軸s2に固定された内側下枠253と、第1ヒンジ部256を介して外側下枠252の先端と連結された外側上枠254と、第2ヒンジ部257を介して内側下枠253の先端と連結された内側上枠255と、外側上枠254の先端および内側上枠255の先端に枢着された昇降台258と、昇降台258上に設けられた固定台259と、台枠251内に設けられて外側下枠252または内側下枠253を上下に揺動させる図示しない伸縮シリンダとを備える。そして、固定台259の上に、第2振動吸収部材62としての小型ロープ防振器62Aおよび取付プレート75を介して第1光学センサS1としての撮像部S1aが設けられている。なお、GPSアンテナ74も固定台259の上に設けられている。
1.実施形態1および2では、第1振動吸収部材としてヘリカル防振器(図4)を採用し、かつ第2振動球種部材として小型ロープ防振器(図5)を採用した場合を例示したが、本発明はこれらのワイヤーロープ防振器に限定されるものではなく、移動車両の使用環境に応じた振動吸収部材を適宜選択して用いてもよい。例えば、第1振動吸収部材としてオイルダンパー、エアーダンパー等を採用し、第2振動吸収部材としてゴム製、熱可塑性エラストマー製、バネ製等のインシュレータを採用する場合も想定される。
10A、10B 電動車台部
11 車台本体
11a 下フレーム部
11b 上フレーム部
21、31 前輪(車輪)
22、32 後輪(車輪)
31Wa、32Wa 車輪本体
31Wb タイヤ
32Wb ローラー
40 バッテリ
41L、41R 電動モータ(駆動部)
43L、43R ギアボックス
45L 左側動力伝達機構
45R 右側動力伝達機構
50、150、250 昇降機構部
61 第1振動吸収部材
61A ヘリカル防振器
61A1、62A1 ワイヤ
62 第2振動吸収部材
62A 小型ロープ防振器
P1 第1軸心(前輪の車軸線)
P2 第2軸心(後輪の車軸線)
S1 第1光学センサ
S2 第2光学センサ
W 車体幅
WB ホイールベース
Claims (10)
- 走行可能なスキッドステア方式の電動車台部と、この電動車台部上に設けられた光学センサとを備え、
前記電動車台部は、車台本体と、この車台本体の前後に左右一対で設けられた複数の車輪と、左右一対の車輪を個別に回転駆動する駆動部とを備え、
前記光学センサは、平面的に視て、前後一方側の左右一対の車輪の車軸線近傍位置に配置されており、
前後他方側の左右一対の車輪は、車輪本体と、この車輪本体の外周部に設けられて車輪を左右方向に移動させる複数のローラーとを有するローラー付きホイールにて構成され、
前後一方側の左右一対の車輪は、この車輪を左右方向に移動させる複数のローラーを外周部に有さない車輪本体を含むローラー無しホイールにて構成され、
前記車台本体は、前記複数の車輪および前記駆動部を有する下フレーム部と、前記下フレーム部の上方に設けられる上フレーム部と、前記下フレーム部と前記上フレーム部との間に設けられてこれらを連結する第1振動吸収部材とを有し、
前記光学センサは、前記上フレーム部上に設けられ、
前記光学センサが、第1光学センサと第2光学センサとを有してなり、
前記第2光学センサは、前記上フレーム部上に設けられ、
前記上フレーム部上に設けられて前記第1光学センサを昇降させる昇降機構部と、前記昇降機構部と前記第1光学センサとの間に配置されてこれらを連結する第2振動吸収部材とをさらに備えていることを特徴とする移動車両。 - 前記前後一方側の左右一対の車輪は、車輪本体と、車輪本体の外周部に取り付けられて空気を充填されたタイヤとを有してなる請求項1に記載の移動車両。
- 前後一方側の左右一対の車輪の外面と前後他方側の左右一対の車輪の外面とが、同一面上に揃っている請求項1または2に記載の移動車両。
- 前記駆動部は、前記前後一方側の左右一対の車輪を個別に回転駆動する2つの電動モータと、前記2つの電動モータに電力を供給するバッテリとを有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の移動車両。
- 前記上フレーム部と前記光学センサとの間に配置されてこれらを連結する第2振動吸収部材をさらに備えた請求項1〜4のいずれか1つに記載の移動車両。
- 前記第1振動吸収部材が、螺旋状に巻かれたワイヤを有するヘリカル防振器であり、
前記第2振動吸収部材が、上下左右前後方向に巻かれたワイヤを有する小型ロープ防振器である請求項5に記載の移動車両。 - 左側の前後輪を接続する左側動力伝達機構および右側の前後輪を接続する右側動力伝達機構をさらに備えた請求項1〜6のいずれか1つに記載の移動車両。
- 前後の車輪の車軸間の距離が、前記電動車台部の左右方向の車体幅よりも短く設定されている請求項1〜7のいずれか1つに記載の移動車両。
- 前記光学センサは、平面的に視て、前記前後一方側の左右一対の車輪の車軸線とこの車軸線側の前記電動車台部の前後方向の端部との間に配置されている請求項1〜8のいずれか1つに記載の移動車両。
- 前記駆動部は、前記前後一方側の左右一対の車輪と前記2つの電動モータとの間に設けられた2つのギアボックスをさらに備え、
前記2つの電動モータは、平面的に視て、前記2つのギアボックスよりも左右方向中央側に配置されている請求項4に記載の移動車両。
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