JP6665502B2 - クローラ型ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、人間が入ることができない箇所の調査を行うクローラ型ロボットに関する。
例えば、原子力発電所においては放射線が高い箇所や狭隘部があり、人間が入ることができない箇所がある。このような箇所の調査のために、操作室で作業員がロボットを遠隔制御してロボットを調査領域内を走行させるようにしている。遠隔操作されるロボットとして、ロボット本体の側面に一対のクローラを備えた小型のクローラ型ロボットが開発されている。このクローラ型ロボットは整地のみならず不整地での走行にも適し、さらに多少の段差部は乗り越えることができる。さらには、高い障害物や段差を超えることができるクローラ型ロボットも開発されている。
高い障害物や段差を超えることができるクローラ型ロボットとして、ボデイの後端部にブラケットを介して平板形状の弾性体の一端部を固定し、クローラ型ロボットが障害物や段差を上る際に傾くと、弾性体が地面に当たって弾性変形し、コストを掛けずに障害物や段差の乗り越え性能を高めるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、段差の乗り越え性能を向上させたクローラー式走行車として、主クローラーの前部に前方に突出する前クローラーを設け、前クローラーは前方斜め上方を向いて回動不能状態に固定され、走行車をのぼりの段差部に向けて前進させていくだけで、前方斜め上方を向いた前クローラーの前端部を通じて、走行車を段差部の上面側にスムーズに乗り上がらせていくことができるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−232631号公報 特許第5536403号公報
しかし、特許文献1のものでは、ボディの後端部に平板形状の弾性体を設けるので、高い段差を乗り越えるには弾性体を長くする必要があり、クローラ型ロボットの全長が長くなってしまい、幅の狭いクランクを通過することが困難となる。
また、特許文献2のものでは、主クローラのプーリーの外側に同軸で前後クローラを設けるので、クローラロボットの幅が広くなってしまい幅の狭い通路に適さない。さらには、前後クローラを回動制御する機構が必要となり製造コストが高くなる。
クローラ型ロボットが段差を乗り越えやすくするには、クローラを高くしたり、クローラを長くすることが考えられる。クローラを高くすると、幅の狭い通路を通過させるクローラ型ロボットの場合は、その幅を狭くしているので、クローラ型ロボットの幅に対してクローラが高いロボットとなり、横に倒れやすくなってしまう。一方、クローラを長くすると、幅の狭いクランクを通過することができないロボットになってしまう。
本発明の目的は、幅の狭いクランクのある通路を通り抜けることができ、段差を乗り越えることができるクローラ型ロボットを提供することである。
請求項1の発明に係るクローラ型ロボットは、ロボット本体の前部に左右1対で設けられ平坦な走行路を走行しているときは前記走行路より上部に位置し左右1対のうちのいずれかが駆動輪である前輪と、前記ロボット本体の後部に左右1対で設けられ平坦な走行路を走行しているときは前記走行路より上部に位置し左右1対のうちのいずれかが駆動輪である後輪と、前記前輪と前記後輪との間に掛け渡された履帯と、前記前輪と前記後輪との間に設けられ前記履帯を走行路に押圧するための少なくとも2組以上の左右1対の接地輪と、前記ロボット本体に搭載され周囲の情報を収集するための多機能携帯端末と、前記ロボット本体の前側が前記走行路の段差部に来たとき推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達して前記段差部を乗り越える方向に推進力が向くように推進力の方向を転換する方向転換部と、
前記ロボット本体の後部に設けられ前記方向転換部で方向転換をしたとき前記ロボット本体が仰向きにひっくり返ることを防止するテール部とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係るクローラ型ロボットは、請求項1の発明において、前記方向転換部は、前記ロボット本体が前記段差部に来たとき、前記前輪が最初に前記段差部の側壁に接触し前記前輪及び後輪の推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達するように、前記前輪が前記ロボット本体の前方に突出して設けられた構造であることを特徴とする。
請求項3の発明に係るクローラ型ロボットは、請求項1の発明において、前記方向転換部は、前記ロボット本体が前記段差部に来たとき、先端部が最初に前記段差部の段鼻に接触し前記前輪及び後輪の推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達するように、前記段差部を乗り越える方向に前記ロボット本体を案内するガイド部であることを特徴とする。
請求項4の発明に係るクローラ型ロボットは、請求項1乃至請求項3のいずれかの発明において、前記ロボット本体は、左右1対の前記前輪のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の前側ギヤボックスと、左右1対の前記後輪のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の後側ギヤボックスとを収納し、左右1対の前記前輪及び左右1対の前記後輪のうち対角位置にある前記前輪と前記後輪とを駆動輪としたことを特徴とする。
請求項5の発明に係るクローラ型ロボットは、請求項1乃至請求項4のいずれかの発明において、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯と、2組以上の前記接地輪に接触した履帯とがなす角は、前記方向転換部で前記段差部を乗り越える方向に方向転換されたとき、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯が前記走行路に接触した状態で、前記前輪が前記段差部の段鼻の高さに到達する角度であることを特徴とする。
前記ロボット本体の後部側の前記接地輪の位置を前後方向に移動させる接地輪移動機構部を設け、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯の長さを変化させて、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯と、2組以上の前記接地輪に接触した履帯とがなす角を前記前輪が前記段差部の段鼻の高さに到達する角度に調整することを特徴とする。
請求項7の発明に係るクローラ型ロボットは、請求項1乃至請求項6のいずれかの発明において、前記ロボット本体の後部にロボット本体を吊り上げるためのワイヤを掛止する掛止部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、方向転換部は、ロボット本体の前側が走行路の段差部に来たとき段差部を乗り越える方向に推進力が向くように推進力の方向を転換するので、ロボット本体の傾斜を大きくすることができ、傾斜が急になってもテール部でロボット本体が仰向きにひっくり返ることを防止できる。従って、ロボット本体の全長を長くしなくても段差を乗り越えることができ、ロボット本体の全長を短くできるので幅の狭いクランクも通過することができる。
本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットの側面図。 本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットの正面図及び平面図。 本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットが段差部を乗り越える動作の説明図。 本発明の第2実施形態に係るクローラ型ロボットの側面図。 本発明の第2実施形態に係るクローラ型ロボットが段差部を乗り越える動作の説明図。 本発明の第3実施形態に係るクローラ型ロボットの概略構成図。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットの側面図であり、図1(a)は多機能携帯端末を立てた状態の側面図、図1(b)は多機能携帯端末を折り畳んだ状態の側面図である。
ロボット本体11の前部には左右1対の前輪12が設けられ、ロボット本体11の後部には左右1対の後輪13が設けられている。図1は側面図であることから、左右1対の前輪12及び左右1対の後輪13は手前側のみが図示されている。前輪12と後輪13との間には履帯(クローラ)14が掛け渡され、また、前輪12と後輪13との間には、履帯14を走行路に押圧するための3組の左右1対の接地輪15a、15b、15cが設けられている。左右1対の接地輪15a、15b、15cについても、左右1対の前輪12及び左右1対の後輪13と同様に、手前側のみが図示されている。図1では3組の接地輪15a、15b、15cを設けた場合について示しているが、2組でもよいし4組でもよい。実用的には3組が望ましい。これは、3組の接地輪15a、15b、15cのうち中央部に位置する接地輪15bを他の接地輪15a、15cよりやや突出して設置することにより、ロボット本体11が旋回し易くするためである。すなわち、ロボット本体11が旋回する際に、やや突出して設置された中央部の接地輪15bを支点にできるからである。
ロボット本体11には多機能携帯端末16が搭載されている。多機能携帯端末16は各種センサを備えており、例えば、カメラ、マイク、加速度センサ、温度センサ、さらには、また、ライト(照明要素)、WiFi、スピーカも装備しており、周囲の情報を収集する。例えば、カメラで周囲を撮影し、マイクで周囲の音を収集し、加速度センサでロボット本体11の傾きを検出し、温度センサで周囲の温度を検出する。また、多機能携帯端末16はパンチルト機構部17で装着され、パンチルト機構部17により水平方向の首振り、垂直方向の首振りが可能となっている。水平方向の首振り、垂直方向の首振りにより、情報を収集する方向に多機能携帯端末16を動かすことになるが、情報の収集だけでなくクローラ型ロボット自体の重心の位置も調整できる。垂直方向の首振りにより、ロボット本体11の前方に多機能携帯端末16を倒した状態のときは重心が前よりとなり、ロボット本体11の後方に多機能携帯端末16を倒した状態のときは重心が後よりとなる。段差を乗り越える際にクローラ型ロボット自体の重心を移動させて乗り越え動作をし易くする。
ここで、前輪12はロボット本体11の前方に突出して設けられている。これは、ロボット本体11の前側が走行路の段差部に来たとき段差部を乗り越える方向に推進力が向くように推進力の方向を転換するためである。すなわち、前輪12がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造が方向転換部18を形成している。方向転換部18の動作については後述する。
ロボット本体11の後部には、方向転換部18で方向転換をしたときロボット本体11が仰向きにひっくり返ることを防止するためのテール部19が設けられている。テール部19には複数のローラ20が設けられおり、テール部19が走行路と接触した場合にローラ20により走行路との摩擦抵抗を低減する。また、テール部19には、ワイヤを掛止する掛止部21が設けられている。掛止部21にワイヤを掛止するのは、クローラ型ロボットが人間が入ることができない箇所を走行することから、クローラ型ロボットが横転したり、障害物により走行できなくなったりしたときに、ワイヤを引っ張ることでクローラ型ロボットを吊り上げて正常な姿勢に復帰させることができるようにするためである。また、クローラ型ロボットを回収するときにもワイヤを引っ張ることで回収する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットの正面図及び平面図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は平面図である。図2(a)において、左右1対の前輪12、左右1対の後輪13及び3組の左右1対の接地輪15a、15b、15cに履帯14が掛け渡され、ロボット本体11にはパンチルト機構部17を介して多機能携帯端末16が搭載されている。
図2(b)において、ロボット本体11には、1個の前側ギヤボックス22と1個の後側ギヤボックス23とが収納されている。図2(b)では履帯14及び多機能携帯端末16の図示を省略している。1個の前側ギヤボックス22は、図示省略の駆動モータからの駆動力を前輪12のうちのいずれか一方に伝達する。同様に、1個の後側ギヤボックス23は、図示省略の駆動モータからの駆動力を後輪13のうちのいずれか一方に伝達する。
このような構成としたのは、ロボット本体11の幅を小さくするためである。駆動モータからの駆動力を双方の前輪12に伝達するには2個の前側ギヤボックス22が必要となり、同様に、駆動モータからの駆動力を双方の後輪13に伝達するには2個の後側ギヤボックス23が必要となり、2個の前側ギヤボックス22及び2個の後側ギヤボックス23を設けるとロボット本体11の幅が大きくなり、ロボット本体11の小型が図れないからである。本発明の第1実施形態では、ロボット本体11の幅を小さくするために、前側ギヤボックス22及び後側ギヤボックス23は1個とし、対角位置にある前輪12と後輪13とを駆動輪とする。
図3は、本発明の第1実施形態に係るクローラ型ロボットが段差部を乗り越える動作の説明図である。図3(a)に示すように、平坦な走行路24を走行してきたクローラ型ロボットが段差部25に到達したとする。方向転換部18は、前輪12がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造であることから、クローラ型ロボットが段差部25に到達すると、履帯14が最初に段差部25の側壁に接触する。
この状態で、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、履帯14が段差部25の側壁との摩擦力で段差部25の段鼻に前輪12が到達するように段差部25をかけ上がる。そして、図3(b)に示すように前輪12が段差部25の段鼻に到達する。
このとき、ロボット本体11の後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aは、走行路24に接触した状態であり、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bは宙に浮いた状態である。このときのロボット本体11の後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aと、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bとがなす角を仰角θとする。この仰角θを確保できるように、前輪12、接地輪15a、15b、15c、後輪13の配置を予め決めておく。これは、クローラ型ロボットが走行して調査する箇所の段差部の高さは既知であるからである。
前輪12が段差部25の段鼻に到達した状態で、前輪12及び後輪13の駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図3(c)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えるように前進し、テール部19が走行路24に接触するようになる。
図3(c)の状態で、さらに、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図3(d)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えるようにさらに前進し、テール部19は走行路24に接触したままである。テール部19が走行路24に接触しているので、クローラ型ロボットが仰向きにひっくり返ることを防止できる。なお、図3(c)、図3(d)では多機能携帯端末16の位置として折り畳んだ状態を示しているが、パンチルト機構部17により前方に多機能携帯端末16を倒して前方に重心が移動するようにすることによって、クローラ型ロボットの段差部25の乗り越えをし易くできる。
図3(d)の状態で、さらに、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図3(e)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えた状態となる。
このように、方向転換部18として、前輪12がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造とした場合、前輪12が最初に段差部25の側壁に接触し、前輪12及び後輪13の駆動力により、段差部25を乗り越える方向に推進力が向くので、段差部25を乗り越えることができる。この場合、クローラ型ロボットが走行し調査する箇所の段差部25の高さは既知であることから、段差部25を乗り越えられるロボット本体11の傾斜(仰角θ)を予め確保できるように、前輪12、接地輪15a、15b、15c、後輪13の配置を予め決めておく。
また、ロボット本体11の仰角θが大きくなってもテール部19でロボット本体11を支えるので、ロボット本体11が仰向きにひっくり返ることを防止できる。これにより、ロボット本体の全長を長くしなくても段差を乗り越えることができる。ロボット本体の全長を短くできるので幅の狭いクランクも通過することができる。さらには、前側ギヤボックス22及び後側ギヤボックス23は1個とし、対角位置にある前輪12と後輪13とを駆動輪とするようにしたので、ロボット本体11の幅を小さくでき、狭い通路を通り抜けできる。
図4は、本発明の第2実施形態に係るクローラ型ロボットの側面図であり、図4(a)は多機能携帯端末を立てた状態の側面図、図4(b)は多機能携帯端末を折り畳んだ状態の側面図である。図1に示した第1実施形態における前輪12がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造の方向転換部18に代えて、方向転換部18として段差部25を乗り越える方向にロボット本体11を案内するガイド部26を設けたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
方向転換部18としてのガイド部26は、ロボット本体11が段差部25に来たとき、ガイド部16の先端部が最初に段差部25の段鼻に接触し、前輪12及び後輪13の推進力により前輪12が段差部25の段鼻に到達するようにロボット本体11を案内する。これにより、ロボット本体11を段差部25を乗り越える方向に案内する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るクローラ型ロボットが段差部を乗り越える動作の説明図である。図5(a)に示すように、平坦な走行路24を走行してきたクローラ型ロボットが段差部25に到達したとする。方向転換部18であるガイド部26は、ガイド部26がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造であることから、クローラ型ロボットが段差部25に到達すると、ガイド部26が最初に段差部25の段鼻に接触する。
この状態で、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、段差部25の段鼻に前輪12が到達するようにガイド部26に案内されて段差部25をかけ上がる。そして、図5(b)に示すように前輪12が段差部25の段鼻に到達する。
このとき、ロボット本体11の後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aは、走行路24に接触した状態であり、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bは宙に浮いた状態である。このときのロボット本体11の後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aと、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bとがなす角を仰角θとする。この仰角θを確保できるように、前輪12、接地輪15a、15b、15c、後輪13の配置を予め決めておく。これは、クローラ型ロボットが走行し調査する箇所の段差部の高さは既知であるからである。
前輪12が段差部25の段鼻に到達した状態で、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図5(c)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えるように前進し、テール部19が走行路24に接触するようになる。
図5(c)の状態で、さらに、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図5(d)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えるようにさらに前進し、テール部19は走行路24に接触したままである。テール部19が走行路24に接触しているので、クローラ型ロボットが仰向きにひっくり返ることを防止できる。なお、図5(c)、図5(d)では多機能携帯端末16の位置として折り畳んだ状態を示しているが、パンチルト機構部17により前方に多機能携帯端末16を倒して前方に重心が移動するようにすることによって、クローラ型ロボットの段差部25の乗り越えをし易くできる。
図5(d)の状態で、さらに、前輪12及び後輪13を駆動を継続すると、前輪12及び後輪13の推進力により、図5(e)に示すように、履帯14と段差部25の段鼻との摩擦力で段差部25の段鼻を乗り越えた状態となる。
この第2実施形態の場合も、第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、方向転換部18として、ガイド部26がロボット本体11の前方に突出して設けられた構造としているので、ガイド部26が最初に段差部25の段鼻に接触し、前輪12及び後輪13の駆動力により、段差部25を乗り越える方向に推進力が向くので、段差部25を乗り越えることができる。この場合、クローラ型ロボットが走行し調査する箇所の段差部25の高さは既知であることから、段差部25を乗り越えられるロボット本体11の傾斜(仰角θ)を予め確保できるように、前輪12、接地輪15a、15b、15c、後輪13の配置を予め決めておく。
また、ロボット本体11の仰角θが大きくなってもテール部19でロボット本体11を支えるので、ロボット本体11が仰向きにひっくり返ることを防止できる。これにより、ロボット本体の全長を長くしなくても段差を乗り越えることができる。ロボット本体の全長を短くできるので幅の狭いクランクも通過することができる。さらには、前側ギヤボックス22及び後側ギヤボックス23は1個とし、対角位置にある前輪12と後輪13とを駆動輪とするようにしたので、ロボット本体11の幅を小さくでき、狭い通路を通り抜けできる。
図6は、本発明の第3実施形態に係るクローラ型ロボットの概略構成図であり、図6(a)は接地輪移動機構部を有した概略側面図、図6(b)は接地輪移動機構部により後部側の接地輪を前方に移動させた状態の概略側面図、図6(c)は接地輪移動機構部により後部側の接地輪を後方に移動させた状態の概略側面図である。
図6において、ロボット本体11や多機能携帯端末16の図示を省略し、前輪12、後輪13、接地輪15a、15b、15c、履帯14のみを図示している。図6(a)に示すように、後部側の接地輪15cの位置を前後方向Y1、Y2に移動させる接地輪移動機構部27が設けられている。接地輪移動機構部27は、接地輪15cの軸28の位置を前輪12と後輪13との軸を結ぶ線Lに平行に移動させるものである。接地輪移動機構部27が後部側の接地輪15cの位置を移動させていない状態では、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aの長さはDであり、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aと、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bとがなす角はθである。
図6(b)は、後部側の接地輪15cの位置を前方向Y1に移動させた状態を示している。図6(b)では接地輪移動機構部27の図示を省略している。後部側の接地輪15cの位置を前方向Y1に移動させると、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯の長さD1が、図6(a)の場合の長さDより長くなり、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aと、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bとがなす角θ1は図6(a)の場合の角θより小さくなる。
図6(c)は、後部側の接地輪15cの位置を後方向Y2に移動させた状態を示している。図6(c)では接地輪移動機構部27の図示を省略している。後部側の接地輪15cの位置を後方向Y2に移動させると、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯の長さD2が、図6(a)の場合の長さDより短くなり、後部側の接地輪15cと後輪13との間の履帯14aと、接地輪15a、15b、15cに接触した履帯14bとがなす角θ2は図6(a)の場合の角θより大きくなる。
このように、接地輪移動機構部27により、段差部25の高さに応じてロボット本体11の傾き角を変化させることができるので、前輪12やガイド部26が段差部25の段鼻の高さに到達する角度に調整できる。これより、クローラ型ロボットが走行して調査する箇所の段差部の高さに合わせて、ロボット本体11の傾きを変化させることができる。
以上のように、本発明の実施形態のクローラ型ロボットは、ロボット本体11とその左右に履帯14を備え、上面にパンチルト機構部17で角度変更可能な多機能携帯端末16を搭載し、後端部にローラ20付きのテール部19を備えている。そして、ロボット本体11の幅は、狭い通路を通り抜けできる幅とするべく、左右1対の前輪12のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の前側ギヤボックスとし、また、左右1対の後輪13のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の後側ギヤボックスとしている。
また、3組の接地輪15a、15b、15cのうち中央部に位置する接地輪15bを他の接地輪15a、15cよりやや突出して設置しているので、中央部の接地輪15bを支点にしてロボット本体11が旋回し易い構成となっている。
また、ロボット本体11の後端部のテール部19により段差部25の乗り越えの際にロボット本体11を支えるのでひっくり返ることが無く段差部25の乗り越え性能が向上する。さらには、テール部19の下面に配置されたローラ20により、段差部25の乗り越えの際にテール部19と走行路24の床面の摩擦抵抗を低減するので、段差部25の乗り越え性能の低下を防止できる。
多機能携帯端末16を前方に角度調節してロボット本体11の重心位置を前方に移動することで、さらに段差部25の乗り越え性能が向上する。テール部19は付け根部から着脱可能としておくことにより、調査箇所の段差部25の高さに応じて、最適な角度で長さのテール部19に付け替え可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…ロボット本体、12…前輪、13…後輪、14…履帯、15…接地輪、16…多機能携帯端末、17…パンチルト機構部、18…方向転換部、19…テール部、20…ローラ、21…掛止部、22…前側ギアボックス、23…後側ギヤボックス、24…走行路、25…段差部、26…ガイド部、27…接地輪移動機構部、28…軸

Claims (7)

  1. ロボット本体の前部に左右1対で設けられ平坦な走行路を走行しているときは前記走行路より上部に位置し左右1対のうちのいずれかが駆動輪である前輪と、
    前記ロボット本体の後部に左右1対で設けられ平坦な走行路を走行しているときは前記走行路より上部に位置し左右1対のうちのいずれかが駆動輪である後輪と、
    前記前輪と前記後輪との間に掛け渡された履帯と、
    前記前輪と前記後輪との間に設けられ前記履帯を走行路に押圧するための少なくとも2組以上の左右1対の接地輪と、
    前記ロボット本体に搭載され周囲の情報を収集するための多機能携帯端末と、
    前記ロボット本体の前側が前記走行路の段差部に来たとき推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達して前記段差部を乗り越える方向に推進力が向くように推進力の方向を転換する方向転換部と、
    前記ロボット本体の後部に設けられ前記方向転換部で方向転換をしたとき前記ロボット本体が仰向きにひっくり返ることを防止するテール部とを備えたことを特徴とするクローラ型ロボット。
  2. 前記方向転換部は、前記ロボット本体が前記段差部に来たとき、前記前輪が最初に前記段差部の側壁に接触し前記前輪及び後輪の推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達するように、前記前輪が前記ロボット本体の前方に突出して設けられた構造であることを特徴とする請求項1記載のクローラ型ロボット。
  3. 前記方向転換部は、前記ロボット本体が前記段差部に来たとき、先端部が最初に前記段差部の段鼻に接触し前記前輪及び後輪の推進力により前記段差部の段鼻に前記前輪が到達するように、前記段差部を乗り越える方向に前記ロボット本体を案内するガイド部であることを特徴とする請求項1記載のクローラ型ロボット。
  4. 前記ロボット本体は、左右1対の前記前輪のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の前側ギヤボックスと、左右1対の前記後輪のうちのいずれか一方に駆動モータからの駆動力を伝達する1個の後側ギヤボックスとを収納し、左右1対の前記前輪及び左右1対の前記後輪のうち対角位置にある前記前輪と前記後輪とを駆動輪としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のクローラ型ロボット。
  5. 前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯と、2組以上の前記接地輪に接触した履帯とがなす角は、前記方向転換部で前記段差部を乗り越える方向に方向転換されたとき、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯が前記走行路に接触した状態で、前記前輪が前記段差部の段鼻の高さに到達する角度であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のクローラ型ロボット。
  6. 前記ロボット本体の後部側の前記接地輪の位置を前後方向に移動させる接地輪移動機構部を設け、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯の長さを変化させて、前記ロボット本体の後部側の前記接地輪と前記後輪との間の履帯と、2組以上の前記接地輪に接触した履帯とがなす角を前記前輪が前記段差部の段鼻の高さに到達する角度に調整することを特徴とする請求項5に記載のクローラ型ロボット。
  7. 前記ロボット本体の後部にロボット本体を吊り上げるためのワイヤを掛止する掛止部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のクローラ型ロボット。
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