JP6907663B2 - コークス炉の押出負荷予測装置、押出負荷予測方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

コークス炉の押出負荷予測装置、押出負荷予測方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、コークス炉の押出負荷の突発増大を予測する技術に関し、より詳細には、十分な予兆が見られず予測が難しい押出負荷の突発増大を予測するコークス炉の押出負荷予測装置、押出負荷予測方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
コークス炉操業では、操業トラブルである押詰まり、および、炉体への損傷につながる押出負荷の高値(以下、「高負荷」ともいう。)の予測及び予防が要求される。押出負荷は、押出しトルクの最大値、または、押出機による押出時にコークスケーキが動き出すときのトルク値であり、これらの値が高くなると操業トラブルが発生する可能性が高くなる。また、押詰まりとは、炭化室内のコークスケーキが詰まって押出機のトルクの限界値でも押出せない状態をいう。押詰まり及び高負荷の一部は、押出機による直前の押出し時に高負荷であったりするため、直前の押出負荷から、独立成分分析(Independent component analysis;ICA)による波形特徴量を用いた押詰まり予測や回帰モデルによる押出負荷推定等の従来技術を適用することで予測可能である。
独立成分分析による波形特徴量を用いた押詰まり予測としては、例えば特許文献1には、独立成分分析を用いて押出力チャートから特徴量を抽出し、その特徴量の時系列変化からコークス炉の押詰まりを予測する操業品質予測装置が開示されている。また、特許文献2には、押出力チャートの特徴量(ICAの独立成分)あるいは操業変数を二次元座標で視覚的に表示することで操業解析を行うデータ分析支援装置が開示されている。これらは、押出しトルク波形に現れる特徴的な変化を捉えて押詰まりの発生の有無を予測する手法である。
一方、回帰モデルによる押出負荷推定については、例えば特許文献3には、窯毎の線形回帰推定式に基づいて炭化室からコークスを押し出す際に必要な押出力を推定するコークスの押出力の推定方法が開示されている。また、特許文献4には、窯毎の線形回帰推定式を利用して炭化室からコークスを押し出す際にコークスの押詰りが発生する確率を算出して押詰まり発生を予測するコークスの押詰り確率推定方法が開示されている。
特許第5772546号公報 特許第5838896号公報 特許第5589682号公報 特許第5853354号公報
JH Friedman,"Greedy Function Approximation:A Gradient Boosting Machine"(1999) 元田浩ほか著、データマイニングの基礎、オーム社
しかし、発生件数は少ないが、図11に示すように、直前の押出負荷までは正常な値でありながらも、次回の押出しにおいて突発的に押出負荷の値が大きくなったり(以下、「押出負荷の突発増大」ともいう。)、最悪の場合には押詰まりが発生してしまうようなケースも存在する。このような押出負荷の突発増大の発生予測は、押詰まりの予防及び炉体への負荷の低減につながるため、現場のニーズは高い。しかし、コークス炉のカーボン成長や煉瓦損傷等が要因で押出負荷が徐々に増大するケースとは異なり、発生前の押出負荷において押出負荷の高値や、押出しトルクのチャートにおける特徴的な波形変化等の予兆が十分に見られないため、従来技術では突発増大の予測が困難であった。上記特許文献1〜4においても、押詰まりまたは押出負荷の大きさ(絶対値)の予測を対象としており、押出負荷の突発増大を予測するのは難しい。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、押出負荷の突発増大の発生を予測することが可能な、新規かつ改良された、コークス炉の押出負荷予測装置、押出負荷予測方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、コークス炉の押出負荷の突発増大の発生を予測するコークス炉の押出負荷予測装置であって、押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、過去の操業実績データを入力情報とし、押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、オンラインにて新たに測定された操業実績データを入力情報として、予測モデルに基づいて押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、確率値に基づいて、押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、を備える、コークス炉の押出負荷予測装置が提供される。
コークス炉の押出負荷予測装置は、予測モデル構築部における予測モデルの構築に用いる教師データを選定する教師データ選定部をさらに備え、教師データ選定部は、突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとして教師データに選定してもよい。
また、教師データ選定部は、突発増大発生前のL回の押出時の押出負荷がいずれも高負荷でない場合に、突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとして教師データに選定してもよい。
教師データ選定部は、突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとすることに替えて、突発増大の発生する1回前からM回前までの押出時の操業実績データを異常データとし、突発増大の発生する1回前から遡る回数Mの値は、当該回数Mを変化させて構築された複数のモデルのうち、最も精度の高いモデルが得られる値に設定してもよい。
判定部は、確率値が閾値以上であるとき、押出負荷の突発増大が発生すると判定してもよい。
予測モデル構築部は、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)をモデリング手法として用いて予測モデルを構築してもよい。
予測モデル構築部は、予測モデルに入力される入力変数の寄与度を算出し、寄与度の高い順に入力変数を選定してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コークス炉の押出負荷の突発増大の発生を予測するコークス炉の押出負荷予測方法であって、押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、過去の操業実績データを入力情報とし、押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築ステップと、オンラインにて新たに測定された操業実績データを入力情報として、予測モデルに基づいて押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出ステップと、確率値に基づいて、押出負荷の突発増大の発生を判定する判定ステップと、を含む、コークス炉の押出負荷予測方法が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、過去の操業実績データを入力情報とし、コークス炉の押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、オンラインにて新たに測定された操業実績データを入力情報として、予測モデルに基づいて押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、確率値に基づいて、押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、を備える、コークス炉の押出負荷予測装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、過去の操業実績データを入力情報とし、コークス炉の押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、オンラインにて新たに測定された操業実績データを入力情報として、予測モデルに基づいて押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、確率値に基づいて、押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、を備える、コークス炉の押出負荷予測装置として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。
以上説明したように本発明によれば、押出負荷の突発増大の発生を予測することが可能となる。
コークス炉設備の概略構成を示す概略説明図である。 GDBTによる突発増大発生確率の算出例を示す説明図である。 GDBTを用いた突発増大の発生を予測する予測モデルの構築処理の概念を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る押出負荷予測装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 教師データ選定において突発増大ケースが教師データとして採用される例を示す説明図である。 教師データ選定において突発増大ケースが教師データとして採用されない例を示す説明図である。 同実施形態に係る押出負荷予測装置による押出負荷の突発増大発生予測処理を示すフローチャートである。 複数のモデルについて、寄与度の高い順に入力変数を並べたときの一例を示す説明図である。 対策アクションの一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る押出負荷予測装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。 コークス炉の押出負荷の突発増大が発生したときの押出負荷の変化を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.概要>
まず、図1〜図3に基づいて、本発明の一実施形態に係るコークス炉の押出負荷予測装置の概要について説明する。図1は、コークス炉設備の概略構成を示す概略説明図である。図2は、GDBT(Gradient Boosting Decision Tree)による突発増大発生確率の算出例を示す説明図である。図3は、GDBTを用いた突発増大の発生を予測する予測モデルの構築処理の概念を示す説明図である。
[1−1.目的]
本実施形態に係るコークス炉の押出負荷予測装置は、コークス炉において炭化室内のコークスを押出機によって押し出す際の押出負荷の突発増大を予測する。コークス炉設備1は、図1に示すように、原料となる石炭(原料炭)を乾留しコークスを製造するコークス炉30を備える設備である。石炭ヤードからベルトコンベアによって搬送された原料炭は、コークス炉30の上方に設置された石炭塔10に一時的に貯蔵される。石炭塔10は、コークス炉30の各窯に石炭を搬送し装入する装入車20に対して、適宜、石炭を補給する。装入車20によって窯に挿入された石炭は、乾留された後、押出機40の押出しラム42によってガイド車50側へ排出され、消火車60により搬送される。コークス炉設備1の操業は、中央制御室のオペレータによって監視されている。
このようなコークス炉設備1の操業においては、操業トラブルとなる押詰まりや押出負荷の高値の予測及び予防が重要であり、従来から押出機による直前の押出し時の押出負荷に基づいて次回の押出負荷を予測する手法が提案されている。しかし、従来の手法では、押詰まり発生前に押出しトルクに予兆があるという前提で次回の押出負荷を予測しており、押出しトルクに十分な予兆が見られない突発増大の発生判定は難しく、判定基準を緩めると過検知数が多くなる。押出負荷の突発増大が予測される度にオペレータは対策の要否を実際に確認する必要があるが、過検知数が多くなると必要以上の作業が発生してしまう。このように、従来の手法では、実用性が低い予測モデルが構築されることになる。また、押出負荷の突発増大は、予兆が十分に現れないため予測が難しいことに加え、発生件数が少ないため、十分な教師データ数を確保できず予測モデルの構築が容易ではない。
そこで、本実施形態に係るコークス炉の押出負荷予測装置では、予測が難しい押出負荷の突発増大の発生を予測するため、押出負荷の突発増大発生の予測モデルを、アンサンブル学習を用いて構築する。押出負荷の突発増大の発生が予測可能となることで、当該予測により適切な対策アクションを行うことができる。また、高負荷または押詰まりの発生に対する予防が可能となり、炉体への負荷を低減し、炉体を延命することが可能となる。
[1−2.アンサンブル学習による予測モデル構築]
本実施形態に係るコークス炉の押出負荷予測装置による予測モデルの構築処理を、以下説明する。本実施形態では、押出負荷の突発増大が発生していた突発増大発生データと正常状態データとを過去実績データから選定し、選定したデータを教師データとして予測モデルを構築する。予測モデルの入力変数と出力変数との例としては、例えば以下の変数が考えられる。
[入力変数]
押出しトルク(チャートの代表値:最大値(押出負荷))、コークスケーキ温度(チャートの代表値:最大値、平均値)、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度等の操業実績データ
[出力変数]
次回押出し時に押出負荷の増大量ΔPが所定の値以上となる確率
本実施形態においては、教師データは、正常データ数と異常データ数とが不均等である(すなわち、インバランスデータである)ということもあり、異常と正常を分ける判定曲面が複雑になる。そこで、本実施形態では予測モデルを構築するためのモデリング手法にGBDT(Gradient Boosting Decision Tree;非特許文献1参照)を使用する。GBDTは、Random Forestと類似手法であり、複数の決定木を組み合せるアンサンブル学習による学習モデルの1つである。なお、アンサブル学習は、別名コミッティー学習とも呼ばれ、分類器(モデル)を複数組み合わせ、それらの結果を統合することによって、個々の分類器よりも予測精度を向上させる方法である(非特許文献2参照)。アンサンブル学習では、複数の分類器を組み合せることにより、1つの分類器では作成できない複雑な判定曲面を作成することができる。
なお、学習データのサブサンプリングを利用し、複数のモデルを組み合せる方法として、例えばバギングやブースティング等がある。バギングとは、復元抽出によってデータ集合を複数個作成し、おのおのに同じ学習アルゴリズムを適用し、構築された複数個のモデルを組み合せる手法であり、学習モデルとしては、例えばRandom Forest等がある。また、ブースティングとは、モデルが苦手とするデータを相補するように、逐次的に新たなモデルを構築し組み合わせていく手法であり、学習モデルとして、例えばGBDT等がある。
以下では、説明を簡単にするため、図2及び図3に示すように、入力変数として押出負荷x1と炉壁温度x2との2変数を用いた場合について、GBDTを用いた予測モデルの構築処理を説明する。なお、mは学習回数を示す。
[Start:教師データの用意]
まず、予測モデルを構築するために必要な教師データが用意される。教師データは、予測モデルの構築のために操業実績データx=(x1,x2)から選択したデータであり、それぞれの操業実績データに対し、正常の場合に0、異常の場合に1を値として取る「異常有無変数(yt)」を加えたデータである。ここで、次回の押出し時に押出負荷の突発増大が発生した場合に異常とする。例えば図3に示すような正常データ(異常有無変数が0である教師データ)と異常データ(異常有無変数が1である教師データ)とが用意されたとする。操業実績データからの教師データの選定方法については後述する。
[学習0回目(m=0):初期の確率値の算出]
まず、初期処理として、全教師データを用いて突発増大が発生する確率値を下記式(1)に基づきを算出する。このとき作成されるモデルfは、全体が操業実績データxによらず一定値となるモデルである。
Figure 0006907663
例えば、図3に示す例では、異常データ(×)の数と正常データ(○)の数とが同数であるので、f(x)は0.5となる。
[学習1回目(m=1):誤差に対するモデルの追加]
次に、各操業実績データxについてf(x)とytとの誤差(yt−f(x))を算出し、その誤差に基づきモデルfとの誤差を補正するモデルh(x)を算出し、モデルf(x)へ追加する。かかるモデルh(x)は、入力情報をx、出力情報を誤差値として決定木を構築して決定されるものであり、図2の学習2回目の決定木hに相当する。学習1回目におけるモデルf(x)は、下記式(2)により表される。すなわち、学習1回目におけるモデルf(x)は、初期のモデルf(x)に決定木hが追加されたものとなる。
Figure 0006907663
図2の決定木hにおいて、s m=1は押出負荷に対する分割条件の値であり、s m=1は炉壁温度に対する分割条件の値である。すなわち、押出負荷に関して各操業実績データxの変数x1を分割条件の値s m=1で切り分け、炉壁温度に関して各操業実績データxの変数x2を分割条件の値s m=1で切り分ける。これにより、操業実績データxのうち、変数x1が分割条件の値s m=1より大きく、かつ、変数x2が分割条件の値s m=1より大きい領域Aと、全体領域から領域Aを除いた領域Bとを決定する決定木hが構築される。図3においては、領域Aはハッチングで表され、領域Bは領域A以外の白領域で表されている。
ここで、図3の例では、領域Aは異常データの存在領域、領域Bは正常データの存在領域としておおよそ区分されているが、領域B中には一部異常データが含まれている(枠Qの異常データ)。枠Qの異常データの確率値は、下記式(3)のように計算される。
Figure 0006907663
図3において追加される決定木hに関しては、まず誤差と入力変数から決定木h’を構築する。決定木h’の構築後、決定木h’の分割条件を活用し、領域A及び領域Bのそれぞれの領域における教師データに対する1つ学習前のモデルf(x)と組み合わせたときのモデル誤差(誤差二乗値)を最小化するように、決定木h’の下位のリーフに対応する値leaf1、leaf2、leaf3を算出する。すなわち、値leaf1、leaf2、leaf3は、下記式(3’)に基づき算出される。
Figure 0006907663
このように学習1回目により構築されたモデルf(x)は、図3の枠Qの異常データを適切に切り分けられておらず、誤差(1−0.2=0.8)が残っているので、次の学習でその誤差を補正する。
[学習2回目(m=2):更なる誤差補正のためのモデルの追加]
次に、各操業実績データxについてf(x)とytとの誤差(yt−f(x))を算出し、その誤差に基づきモデルf(x)との誤差を補正するモデルh(x)を算出し、モデルf(x)へ追加する。かかるモデルh(x)は、入力情報をx、出力情報を誤差値として決定木を構築して決定されるものであり、図2の学習2回目の決定木hに相当する。学習2回目におけるモデルf(x)は、下記式(4)により表される。すなわち、学習2回目におけるモデルf(x)は、学習1回目のモデルf(x)に決定木hが追加されたものとなる。
Figure 0006907663
図2の決定木hにおいて、s m=2は押出負荷に対する分割条件の値であり、s m=2は炉壁温度に対する分割条件の値である。すなわち、押出負荷に関して各操業実績データxの変数x1を分割条件の値s m=2で切り分け、炉壁温度に関して各操業実績データxの変数x2を分割条件の値s m=2で切り分ける。これにより、操業実績データxのうち、変数x1が分割条件の値s m=2より大きく、かつ、変数x2が分割条件の値s m=2以下の領域Dと、全体領域から領域Dを除いた領域Cとを決定する決定木hが構築される。図3においては、領域Dはハッチングで表され、領域Cは領域D以外の白領域で表されている。
図3の例では、領域Dは、学習1回目のモデルでは切り分けられなかった枠Qの異常データが存在する領域として、全体領域から切り分けられている。学習2回目のモデルによる枠Qの異常データの確率値は、下記式(5)のように計算される。モデルhを追加することで、モデル精度が向上されていることがわかる。
Figure 0006907663
なお、決定木hは、上記式(3’)に示した決定木hと同様な方法で、分割条件を導出した後に実績データとのモデル誤差に基づき決定木のリーフ値を算出し、構築される。このようなモデルの追加処理は、構築されたモデルに残る誤差の大きさが所定値以下となるまで行われ、所定のモデル精度が得られるまで繰り返し実行される。
[End:予測モデル確定]
構築されたモデルに残る誤差が所定値以下になった、または、学習回数が所定回数以上になった場合に、計算を終え、最終的に得られたモデルを予測モデルとする。図3の場合には、学習2回目で正常データと異常データとをほぼ区別するモデルが構築できたと判定し、学習2回目で得られたモデルを予測モデルとする(式(6))。
Figure 0006907663
なお、図2及び図3では、操業実績データを比較的区別しやすい例で説明したが、多次元で正常データと異常データが散布図上では混ざり合う場合についても、アンサンブル学習を用いることで、精度の高い予測モデルを構築することが可能である。
[1−3.予測モデルの特徴]
(1)GBDTの適用
上述のように、本実施形態では、押出負荷の突発増大の発生を予測する予測モデルを、アンサンブル学習であるGBDTを用いて構築する。本実施形態に係る押出負荷予測装置が予測対象とする押出負荷の突発増大については、実際は、正常データ数と異常データ数とが不均等(インバランスデータ)であり異常データ数が圧倒的に少ない上、正常データと異常データとが混在する。このような状況から、従来手法においては、教師データ数を増加させたとしても、適切な判定曲面を構築することが難しい。そこで、本実施形態ではGBDTを用いて予測モデルを構築する。
GBDTはブースティングによって複数決定木を構築し組み合わせる手法で、GBDTでは、学習の初期段階で比較的判定が容易な大半の正常データを適切に判定するモデルが構築された後に、誤差の残っている領域について適切なモデルを追加することにより、正常データと異常データとを正確に区別可能な複雑な判定曲面を構築することができる。これにより、過検知数が少なく、押出負荷の突発増大も予測可能なモデルを構築できる。
(2)押出負荷の増大有無予測
例えば、上記特許文献3、4等の統計回帰モデル推定を行う従来手法では、押出負荷の絶対値が予測されている。しかしながら、押出負荷の絶対値を精度よく予測することは容易ではない。なぜならば、窯毎に煉瓦摩耗状態やカーボン付着傾向等の炉内状態が異なるため、操業安定時の押出負荷の絶対値も窯毎で異なるからである。この予測は容易ではない。
そこで、本実施形態に係る押出負荷予測装置では、予測対象を押出しの1回前の押出負荷からの増大量(相対値)とすることで、窯の特徴による押出負荷への影響を低減し、予測精度を高める。さらに、相対値の予測において連続値の予測をするのではなく、所定の値以上の増大量となる確率を予測対象に扱うことで、特定の押出負荷の増大を精度よく検知することが可能となる。この点についての詳細は後述する。
<2.構成例>
以下、図4〜図9に基づいて、本実施形態に係るコークス炉の押出負荷の突発増大を予測する押出負荷予測装置の一構成例と、これにより実行される処理について説明する。
[2−1.押出負荷予測装置の機能構成]
まず、図4に基づいて、本実施形態に係る押出負荷予測装置100の一構成例を説明する。図4は、本実施形態に係る押出負荷予測装置100の一構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る押出負荷予測装置100は、図4に示すように、モデル構築処理部110と、予測処理部120とを含む。
ここで、各機能部について説明する前に、本実施形態において予測対象とする、言い換えると予測モデルの学習対象とする「押出負荷の突発増大」について詳細に説明する。「押出負荷の突発増大」とは、直前(「N回目」とする。)の押出負荷までは「正常値」でありながらも、次回(「N+1」回目とする。)の押出しにおいて「突発的に押出負荷の値が大きくなる」現象である。「正常値」とは、コークス炉毎に正常操業時の値として設定される値である。正常値のレベルの決め方は様々に選択しうるが、例えば、炉または窯を対象としたときの、一定期間(例えば、1か月間、1年間等)の押出負荷の平均値や中央値等を用いることができる。「突発的に押出負荷の値が大きくなる」とは、操業現場において押出負荷に問題が無いかどうかを管理するために設定された管理値と正常値との差分以上に押出負荷が増加することを指す。例えば、管理値が45トンであり、正常値が30トンである場合には、直前の押出負荷から15トン以上増加する場合に「突発的に押出負荷の値が大きくなる」とする。
ただし、「押出負荷の突発増大」に該当するかどうかは、直前(N回目)の押出負荷が正常値である場合のみに限定するものではなく、正常値から一定の範囲以内である場合にも「押出負荷の突発増大」として取り扱ってもよい。例えば、直前(N回目)の押出負荷が正常値から2σ未満の範囲にある場合も、「押出負荷の突発増大」の判定対象としてもよい。押出負荷が正常値から2σ以上である場合は、いわゆる「高負荷」の状態であり、本実施形態では40トンと設定している。したがって、「押出負荷の突発増大」とされるのは、直前(N回目)の押出負荷までは高負荷となっておらず、次回(N+1回目)に管理値と正常値との差分以上に押出負荷が増加する場合となる。「押出負荷の突発増大」は、すなわち「異常」であり、前述の異常有無変数の値を1とする。「押出負荷の突発増大」以外のケースについては、前述の異常有無変数の値を0とする。
また、教師データの選定方法については、操業実績データのうちで、「押出負荷の突発増大」が生じたデータを全て教師データとすることも可能であるが、本実施形態においては、明確な予兆が現れないという突発増大の特徴に注目し、モデルの学習精度、すなわち突発増大発生の予測精度を向上させるために、以下の様に教師データを選定する。すなわち、直前(N回目)に高負荷になっていないだけではなく、更に遡って過去の複数回(L回とする)の押出においても高負荷になっていない場合に、そのときの実績データを教師データとして採用する。複数回(L回)としては、例えば2回(N回目、N−1回目、N−2回目)を選択することができる。この様に教師データが選択された中で、次回(N+1回目)に「押出負荷の突発増大」が発生した場合には、異常有無変数の値を1とし、発生しなかった場合には0とする。
(モデル構築処理部)
モデル構築処理部110は、オフラインにて、過去の操業実績データに基づき、コークス炉の押出負荷の突発増大を予測する予測モデルを構築するための処理を実行する。モデル構築処理部110は、図4に示すように、教師データ選定部111と、予測モデル構築部113とを含む。
教師データ選定部111は、予測モデルを構築する際に教師データとして用いる過去の操業実績データを上記の様に選定する。過去の操業実績データとしては、例えば過去の一定期間の押出し負荷、コークスケーキ温度、押出負荷の増大量、コークスケーキ温度の増大量、および、装入量や炭化時間等の操業条件データ等が用いられ、データ蓄積部102に過去の操業実績データとして収集されている。
ここで、図5および図6の例に基づき、異常有無変数と教師データ採用変数との与え方を説明する。教師データ採用変数とは、教師データとして採用する操業実績データに対して「1」を与える変数をいう。まず、図5に示す例では、押出し回数N=9において負荷増大が15トン以上となる突発増大が発生している。このとき、押出し回数N=8のデータが異常データに相当し、当該データの異常有無変数を「1」とする。一方、それ以外のデータに対しては、異常有無変数に「0」を与える。次に、教師データ採用変数としては、押出し回数N=9のデータは負荷増大が15トン以上となる突発増大が発生したときのデータであるため、当該データの教師データ採用変数は「0」とする。また、突発増大発生後の押出し回数N=10〜13のデータについては、押出し回数N、N−1、N−2回の押出負荷が40トン以上となる高負荷を含んでいるので、押出し回数N=10〜13のデータについても教師データ採用変数は「0」とする。これら以外のデータに関しては教師データ採用変数に「1」を与える。
一方、図6では、押出し回数N=10のときに負荷増大が15トン以上となる突発増大が発生しているので、図5と同様に、押出し回数N=9のデータの異常有無変数に「1」を与え、それ以外のデータの異常有無変数に「0」を与える。しかしながら、その直前の押出し回数N=8での押出負荷は40トン以上で高負荷であり、押出負荷に予兆が見られる。このため、押出し回数N=9のデータは教師データには採用せず、教師データ採用変数に「0」を与える。押出し回数N=10のデータは突発増大が発生したときのデータであることから教師データ採用変数に「0」を与える。また、突発増大発生後の押出し回数N=11〜13のデータについては、押出し回数N、N−1、N−2回において40トン以上の高負荷を含んでいるため、教師データには使用せず、教師データ採用変数を「0」とする。これら以外のデータについては、教師データ採用変数に「1」を与える。
予測モデル構築部113は、教師データ選定部111により選定された教師データを用いて、所定の値以上となる突発増大が発生する確率を予測する予測モデルを構築する。ここで、本実施形態では、突発増大を、1回前の押出しからの増大量(相対値)により規定する。これにより、窯の特徴による押出負荷への影響を低減し、予測精度を高める。予測モデル構築部113は、上述したように、GBDTを用いて予測モデルを構築する。予測モデル構築部113は、モデルの入力変数の寄与度を算出し、寄与度が上位となるモデルの入力変数を選定し、クロスバリデーション評価によって適切なモデルパラメータを探索してから、精度の良いモデルを構築してもよい。GBDTのパラメータとしては、例えば学習係数、学習回数、決定木の深さ、及び、サンプリング比率等がある。
(予測処理部)
予測処理部120は、モデル構築処理部110にて構築された予測モデルを用いて、オンラインにて押出負荷の突発増大を検知する。予測処理部120は、図4に示すように、突発増大発生確率算出部121と、判定部123とを含む。
突発増大発生確率算出部121は、オンラインデータとして入力される操業実績データに基づき、予測モデルを用いて突発増大の発生確率を算出する。オンラインデータとして入力される操業実績データとしては、例えば押出負荷、コークスケーキ温度、押出負荷の増大量、コークスケーキ温度の増大量、及び、装入量や炭化時間など操業条件データ等がある。突発増大発生確率算出部121は、予測モデル構築部113により構築された予測モデルに基づいて、入力されたオンラインデータを用いて、押出負荷の突発増大が発生する確率(以下、「発生確率」ともいう。)を算出する。
判定部123は、突発増大発生確率算出部121により算出された押出負荷の突発増大の発生確率を評価し、次回の押出しにて押出負荷の突発増大が発生する可能性を判定する。ここで、判定部123は、押出負荷の突発増大の発生確率をそのまま判定結果としてもよい。あるいは、判定部123は、算出された発生確率が、押出負荷の突発増大が発生する可能性が高いと判定するレベル(以下、「判定閾値」ともいう。)よりも高いか否かよって、次回の押出しにて押出負荷の突発増大が発生するかどうかを評価してもよい。判定部123は、判定結果をディスプレイやスピーカ等の出力部(図示せず。)に出力し、出力部を介してユーザに判定結果を通知する。
[2−2.押出負荷の突発増大発生予測処理]
図7に、本実施形態に係る押出負荷予測装置100による押出負荷の突発増大発生予測処理を示す。押出負荷の突発増大発生予測処理は、図7に示すように、オフラインで実行されるモデル構築処理と、オンラインで実行される予測処理とを含む。
(1)モデル構築処理
本実施形態に係る押出負荷予測装置100は、まず、オフラインにてモデル構築処理部110により予測モデルを構築する。図7に示すように、モデル構築処理部110は、まず、教師データ選定部111により、データ蓄積部102から過去の操業実績データを収集する(S100)。教師データ選定部111により収集される操業実績データとしては、例えば過去の一定期間の押出しトルク、コークスケーキ温度、及び、装入量や炭化時間等の操業条件データ等がある。
次いで、教師データ選定部111は、収集した過去の操業実績データから、教師データを作成する(S110)。教師データ選定部111は、所定の押出負荷の突発増大が発生している直前のデータを異常データとして選定する。ここで、突発増大のデータ(N+1回目)、および、突発増大発生直後(N+2回目以降)で高負荷となるデータは教師データとしては使用せず、これらのデータと異常データを除いたデータを正常データとして選定する。教師データ選定部111は、異常データと正常データとを組み合わせて教師データを作成する。
なお、教師データにおける異常データを選定する際には、次回の押出しにおける突発増大発生の予測として、突発増大が発生した押出しから1回前の押出しにおける異常有無変数を「1」としたが、本発明はかかる例に限定されない。どれだけ過去にさかのぼって考慮するかは、上述のように1回前までと限定されるものではなく、例えば、過去M回前までを考慮し、これらの異常有無変数を「1」としてもよい。このとき、突発増大の発生する1回前から遡る回数Mは、例えば、その値を複数変更してそれぞれに対応するモデルを複数構築し、モデル毎にクロスバリデーション評価等を行うことで、最も精度の良いモデルが得られたときの値を採用してもよい。
教師データが選定されると、予測モデル構築部113は、教師データを用いて、所定の値以上となる突発増大が発生する確率を予測する予測モデルを構築する(S120)。予測モデル構築部113は、上述したように、GBDTを用いて予測モデルを構築する。
ここで、予測モデル構築部113は、予測モデル構築にあたり、モデルの入力変数を、モデル精度への寄与度(重要度)に応じて選定してもよい。例えば、アンサンブル学習により構築されるモデルの寄与度として、例えばエントロピーやジニ係数等がある。例えば、ジニ係数は、分布の不純度の尺度(すなわち、正常データと異常データとの混在程度)を表す係数である。ジニ係数の値が大きいほど、領域分割結果のばらつきが大きく、正常データと異常データとが混在している状態であり、ジニ係数の値が小さいほど、領域分割結果のばらつきが小さく、正常データと異常データとがあまり混ざらず分別されている状態である。入力変数のモデルへの寄与度は、ある変数を用いて分割した場合に、ジニ係数がどこまで下がったかによって評価される。
予測モデル構築部113は、全入力変数を用いてモデルを作成し、各変数の寄与度を算出して寄与度の高い上位変数を入力変数として選定し、選定された入力変数を用いて予測モデルを再構築してもよい。あるいは、予測モデル構築部113は、選定された上位変数からモデルの入力変数を選定し、クロスバリデーション評価によって適切なモデルパラメータを探索することで、より高精度のモデルを構築してもよい。
また、本実施形態では、入力変数として、複数モデルに共通する入力変数を選定してもよい。GBDTでは学習時にランダムサンプリングを活用しており、作成したモデル毎に変数の寄与度の順が異なってくる。そこで、入力変数の絞り込みにおいて、学習データを用いて全変数を入力変数とするモデルを複数個作成し、各モデルについて、各入力変数の寄与度を算出し、複数モデルに共通かつ寄与度の高い変数を、モデルの入力変数として再選定してもよい。
例えば、図8は、ある学習データについて全変数を入力変数として構築された5つのモデルについて、寄与度の高い順に入力変数を並べた例である。図8では、寄与度が上位6つの入力変数を示している。ここで、5つのモデルのうち4つ以上のモデルに共通であり、かつ、寄与度が上位6つ以内であるものを、複数モデルに共通かつ寄与度の高い変数として選定したとする。このとき、図8の例では、「押出負荷の増大量(押出し回数N回目)」、「置き時間(押出し回数N回目)」、「炭化時間(押出し回数N回目)」、「コークスケーキ温度平均値の増大量(押出し回数N回目)」、「コークスケーキ温度平均」及び「膨張圧(押出し回数N回目)」がモデルの入力変数として再選定されることになる。
予測モデル構築部113は、選定した入力変数を用いて、GBDTにより予測モデルを構築する。構築された予測モデルは、オンラインでの予測処理に用いられる。
(2)予測処理
次に、オンラインにおいて、モデル構築処理にて構築された予測モデルを用いて、押出負荷の突発増大の予測が行われる。
まず、コークスの押出しが行われると、オンラインデータとして、今回のコークスの押出しにおける押出しトルク、コークスケーキ温度、及び、装入量や炭化時間等の操業条件データが、予測処理部120に入力される(S200)。オンラインデータが入力されると、突発増大発生確率算出部121は、入力されたオンラインデータに基づき、構築された予測モデルを用いて、次回のコークス押出し時における押出負荷の突発増大の発生確率を算出する(S210)。
ここで、突発増大発生確率算出部121は、押出負荷の増大量(相対値とする)が所定の値以上となる確率を、押出負荷の突発増大の発生確率として取り扱うことで、特定の押出負荷の増大を精度よく検知することを可能とする。また、押出負荷の増大量を予測対象とすることで、従来手法のように予測対象を押出負荷の絶対値とした場合よりも、窯の特徴の押出負荷に対する影響を低減し、予測精度を高めることができる。突発増大発生確率算出部121は、予測モデルを用いて、押出負荷の増大量が所定の値以上となる確率を算出する。
その後、判定部123は、ステップS210にて算出された発生確率が、押出負荷の突発増大が発生すると判定する基準閾値より大きいか否かを判定し、押出負荷の突発増大の発生の有無を評価する(S220)。基準閾値は、例えば0.5程度としてもよい。ステップS220にて発生確率が基準閾値より高く、押出負荷の突発増大の発生の可能性があると判定された場合、押出負荷の突発増大の発生時の対策アクションが実施される(S230)。対策アクションの一例を図9に示す。
ステップS220にて押出負荷の突発増大の発生の可能性があると判定されると、作業者に対してアラートが通知され、各作業者はそれぞれの対応を実施する。例えば、押出機40の運転手は、窯口の状況を目視点検する。また、コークス炉の燃焼管理を行う作業者は、当該窯の燃焼状況を確認し、必要に応じて燃焼室のフリューのガス量を調整する。コークス炉の操業管理者は、操業の状況や窯口の捕集状況等を確認する。そして、次の押出し時の押出負荷を確認し、依然として高負荷である場合には、当該窯への炭素装入量を軽減し、さらに改善が見られない場合には、当該窯を空窯にする。このような対策アクションにより、高負荷または押詰まりの発生を予防することができる。
一方、ステップS220にて発生確率は基準閾値以下であり、押出負荷の突発増大の発生の可能性は低いと判定された場合には、正常状態と判定される(S240)。この場合、操業をそのまま継続し、次回のデータ処理を実施する。
<3.まとめ>
以上、本発明の実施形態に係るコークス炉の押出負荷の突発増大を予測する押出負荷予測装置とこれによる押出負荷の突発増大の予測処理について説明した。本実施形態によれば、アンサンブル学習を用いて予測モデルを構築することで、教師データの正常データ数と異常データ数とが不均等で、かつ、正常データと異常データとが混在する状況においても、適切に判定曲面を構築することが可能となる。これにより、押出しトルクに予兆が十分に見られない押出負荷の突発増大を予測可能となり、予測により適切な対策アクションを行え、高負荷または押詰まりの発生を予防して炉体への負荷を低減し炉体延命が可能となる。
<4.ハードウェア構成>
次に、図10を参照しながら、本発明の実施形態に係る押出負荷予測装置100のハードウェア構成について、詳細に説明する。図10は、本発明の実施形態に係る押出負荷予測装置100のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
押出負荷予測装置100は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、押出負荷予測装置100は、さらに、バス907と、入力装置909と、出力装置911と、ストレージ装置913と、ドライブ915と、接続ポート917と、通信装置919とを備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置913、またはリムーバブル記録媒体921に記録された各種プログラムに従って、押出負荷予測装置100内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータなどを一次記憶する。これらはCPUバスなどの内部バスにより構成されるバス907により相互に接続されている。
バス907は、ブリッジを介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスに接続されている。
入力装置909は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置909は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、押出負荷予測装置100の操作に対応したPDAなどの外部接続機器923であってもよい。さらに、入力装置909は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。押出負荷予測装置100のユーザは、この入力装置909を操作することにより、押出負荷予測装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置911は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置911は、例えば、押出負荷予測装置100が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、押出負荷予測装置100が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データなどからなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置913は、押出負荷予測装置100の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置913は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどにより構成される。このストレージ装置913は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
ドライブ915は、記録媒体用リーダライタであり、押出負荷予測装置100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体921に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体921に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体921は、例えば、CDメディア、DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディアなどである。また、リムーバブル記録媒体921は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)などであってもよい。また、リムーバブル記録媒体921は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器などであってもよい。
接続ポート917は、機器を押出負荷予測装置100に直接接続するためのポートである。接続ポート917の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS−232Cポートなどがある。この接続ポート917に外部接続機器923を接続することで、押出負荷予測装置100は、外部接続機器923から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器923に各種のデータを提供したりする。
通信装置919は、例えば、通信網925に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インターフェースである。通信装置919は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カードなどである。また、通信装置919は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデムなどであってもよい。この通信装置919は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IPなどの所定のプロトコルに則して信号などを送受信することができる。また、通信装置919に接続される通信網925は、有線または無線によって接続されたネットワークなどにより構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信などであってもよい。
以上、本発明の実施形態に係る押出負荷予測装置100の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
ある6か月の操業において取得された2501データを用いて、ロジスティック回帰、SVM(Support Vector Machine)、Random Forest、および、GBDTの4つのモデルを作成し、その後の約3か月の操業において取得された917データでモデルを評価した。予測モデルの突発増大の基準として、押出負荷が高負荷であるとの判断基準45[tonf]と押出負荷の平均値28.5[tonf]との差分値に相当する15[tonf]を、突発増大発生の基準閾値とした。表1に、上記4つのモデルによる予測結果を示す。
なお、表1において、TP、FP、FN、TNは一般的な判別器の精度評価で用いられる分割表の整理結果に対応し、表2に示すとおりである。ここで、表2の「モデル−0」は、モデルにより次回の押出しが正常であると判定された場合、つまり突発増大が発生しないと判定された場合である。一方、「モデル−1」は、モデルにより次回の押出しが異常であると判定された場合、つまり突発増大が発生すると判定された場合である。また、適合率は、正常と予測したデータのうち実際に正常であるものの割合(TP/(TP+FP))である。また、再現率は、実際に正常であるもののうち正常であると予測されたものの割合(TP/(TP+FN))を示し、カバー率とほぼ同義である。また、表3に、表1のGBDTによるモデルにてTNとして判定された3件について、直近3回の押出負荷、予測された次回押出しにおける押出負荷の増大量、及び、予測モデルによる発生確率を示している。
Figure 0006907663
Figure 0006907663
Figure 0006907663
本実施例では、一般的に判別モデルの性能評価として用いられる「F値」を用いて各モデルを評価した。F値は、適合率と再現率との調和平均(2×適合率×再現率/(適合率+再現率))である。適合率と再現率とはトレードオフの関係にある。F値は両方のバランスを取った値であり、値が大きいほど判別モデルとしての性能が良好であることを示している。
表1の評価データでの各モデルの予測判定結果で示すように、ロジスティック回帰及びSVMでは過検知数(FN)が2桁以上となっている。過検知のアラートが多く、実用性が低い。一方、Random Forest及びGBDTのアンサンブル学習に基づく学習モデルでは過検知数(FN)が一桁台であり、実用性のある結果を得た。特に、「モデル−1」におけるモデル検出の精度について低過検モデルを理想とした場合、GBDTは押出負荷の突発増大の発生有無を75%(=3/4)の陰性的中度(TN/(FN+TN))で予測できることが判った。表3にも示すように、適切な検出ができた3件は、直前の押出負荷は24トン付近であり、従来手法による予測では検知が困難なケースであった。以上より、本発明により提案するGBDTにより予測モデルを構築することで、より判定制度の高いモデルを構築できることがわかる。これは、表1のF値からも明らかであり、GBDT、Random Forest、SVM、ロジスティック回帰の順にモデル判定精度が良いことがわかる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 押出負荷予測装置
102 データ蓄積部
110 モデル構築処理部
111 教師データ選定部
113 予測モデル構築部
120 予測処理部
121 突発増大発生確率算出部
123 判定部

Claims (10)

  1. コークス炉の押出負荷の突発増大の発生を予測するコークス炉の押出負荷予測装置であって、
    押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、
    過去の前記操業実績データを入力情報とし、前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、前記押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、
    オンラインにて新たに測定された前記操業実績データを入力情報として、前記予測モデルに基づいて前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、
    前記確率値に基づいて、前記押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、
    を備える、コークス炉の押出負荷予測装置。
  2. 前記予測モデル構築部における予測モデルの構築に用いる教師データを選定する教師データ選定部をさらに備え、
    前記教師データ選定部は、前記突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとして教師データに選定する、請求項1に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  3. 前記教師データ選定部は、突発増大発生前のL回の押出時の押出負荷がいずれも高負荷でない場合に、前記突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとして教師データに選定する、請求項2に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  4. 前記教師データ選定部は、
    前記突発増大の発生する1回前の押出時の操業実績データを異常データとすることに替えて、前記突発増大の発生する1回前からM回前までの押出時の操業実績データを異常データとし、
    前記突発増大の発生する1回前から遡る回数Mの値は、当該回数Mを変化させて構築された複数のモデルのうち、最も精度の高い前記モデルが得られる値に設定する、請求項2または3に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  5. 前記判定部は、前記確率値が閾値以上であるとき、前記押出負荷の突発増大が発生すると判定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  6. 前記予測モデル構築部は、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)をモデリング手法として用いて前記予測モデルを構築する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  7. 前記予測モデル構築部は、前記予測モデルに入力される入力変数の寄与度を算出し、前記寄与度の高い順に前記入力変数を選定する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコークス炉の押出負荷予測装置。
  8. コークス炉の押出負荷の突発増大の発生を予測するコークス炉の押出負荷予測方法であって、
    押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、
    過去の前記操業実績データを入力情報とし、前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、前記押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築ステップと、
    オンラインにて新たに測定された前記操業実績データを入力情報として、前記予測モデルに基づいて前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出ステップと、
    前記確率値に基づいて、前記押出負荷の突発増大の発生を判定する判定ステップと、
    を含む、コークス炉の押出負荷予測方法。
  9. コンピュータを、
    押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、
    過去の前記操業実績データを入力情報とし、コークス炉の押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、前記押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、
    オンラインにて新たに測定された前記操業実績データを入力情報として、前記予測モデルに基づいて前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、
    前記確率値に基づいて、前記押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、
    を備える、コークス炉の押出負荷予測装置として機能させるコンピュータプログラム。
  10. コンピュータに、
    押出しトルクと、コークスケーキ温度、炭化時間、火落ち時間、置き時間、装入量、装入炭膨張量、装入炭水分、装入炭揮発分、カーボンランス焼却時間、カーボンランス焼却時のCO濃度、膨張圧、炉壁温度のうち少なくともいずれかと、を含む操業実績データを用いて、
    過去の前記操業実績データを入力情報とし、コークス炉の押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を出力情報として、アンサンブル学習により、前記押出負荷の突発増大を検知する予測モデルを構築する予測モデル構築部と、
    オンラインにて新たに測定された前記操業実績データを入力情報として、前記予測モデルに基づいて前記押出負荷の増加量が所定の値以上となる確率値を算出する突発増大確率値算出部と、
    前記確率値に基づいて、前記押出負荷の突発増大の発生を判定する判定部と、
    を備える、コークス炉の押出負荷予測装置として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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