JP6907235B2 - スクロール式流体機械および車両 - Google Patents

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Description

本発明は、耐久性に優れたスクロール式流体機械、及び、このスクロール式流体機械を有した車両に関する。
例えばJPH7−208353Aに開示されているように、スクロール式流体機械では、固定スクロールと可動スクロールとのそれぞれの渦巻き状ラップの間に、作用室が形成されている。可動スクロールが固定スクロールに対して旋回すると、作用室が移動しながら徐々にその容積を小さくすることによって流体が圧縮されていく。このとき可動スクロールは固定スクロールに接触しており、可動スクロール及び固定スクロールの間は密閉され得る。この結果、JPH7−208353Aに示された例では、外周部に位置する入口から流体が吸引されるとともに、中心部に位置する出口から圧縮流体が排出される。
しかしながら、渦巻き状ラップの先端に設けられた先端シール材が、早期劣化するといった問題が生じた。この問題は、周辺に塵埃の多い環境下で従来のスクロール式流体機械を用いた場合に、より顕著となる。例えば、鉄道車両に搭載される空気圧縮機として使用されるスクロール式流体機械は、市街地や田園地域、山林地域など、鉄道車両が走行する屋外の様々な環境下で使用される。したがって、スクロール式流体機械は、特定の室内で使用する場合に比べて、より塵埃の多い環境下で使用されることになる。
先端シール材の早期劣化の原因を調査したところ、周辺の塵埃が固定スクロールと可動スクロールとの間の接触箇所を抜けて作用室内に流入し、この塵埃が先端シール材と各スクロールとのとの間に噛み込まれ、先端シール材を磨耗により劣化させていることが確認された。
本発明は、スクロール式流体機械の周辺の塵埃が作用室内へ流入することを効果的に防止することを目的とする。
本発明による第1のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して移動する可動スクロールと、
前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、を備える。
本発明による第1のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して移動する可動スクロールと、
前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、を備え、
前記流調整部材は、前記可動スクロールを取り囲む周方向における一部分の領域のみに設けられていてもよい
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触しながら相対移動し、前記流調整部材は、前記可動スクロールの前記固定スクロールに接触する面の延長上に設けられていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械は、前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、前記流調整部材は、前記流入口または前記流入口と前記可動スクロールとの間に、設けられていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械は、前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、前記流調整部材は、前記流入口または前記流入口に対向して設けられていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、
前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触する前記面を含む第1面と前記第1面とは反対側を向く第2面とを有するベース板部を有し、
前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において、前記流調整部材の一方の端部は、前記面よりも前記固定スクロールの側に位置しており、前記流調整部材の他方の端部は、前記第2面よりも前記固定スクロールから離間する側に位置していてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、
前記可動スクロールは、前記ベース板部の前記第2面から延び出した放熱フィンを更に有し、
前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する前記方向において、前記流調整部材の他方の端部は、前記放熱フィンの前記ベース板部から最も離間した先端と、前記第2面と、の間に位置するようにしてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記流調整部材は、前記面に対して非平行な方向に延びる遮蔽板部と、前記遮蔽板部から前記可動スクロールに向けて延び出した延長部とを、有するようにしてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、
前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する前記方向において、前記延長部は、前記放熱フィンの前記ベース板部から最も離間した先端と、前記第2面と、の間に位置していてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記延長部の前記遮蔽板部に接続する側とは反対側の縁部は、孤状の輪郭を有するようにしてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記遮蔽板部及び前記延長部は、折り曲げられた金属製板によって形成されていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記遮蔽板部は、90°以上の角度範囲に亘って、好ましくは180°以上の角度範囲に亘って、さらに好ましくは270°の角度範囲に亘って、最も好ましくは360°に亘って、前記可動スクロールを周囲から囲んでいてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記流調整部材は、前記固定スクロールに設けられていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記流調整部材は、前記可動スクロールから離間していてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記流調整部材は、前記可動スクロールに設けられていてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械において、前記流調整部材(流誘導部材)は、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間する向きに前記可動スクロールから延び出していてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械が、
前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、
前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
前記流調整部材(流誘導部材)は、前記流入口および前記流出口を結ぶ方向において前記流入口から離間して前記流出口に接近するよう、前記可動スクロールから延び出していてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械が、
前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、
前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
前記流調整部材(流誘導部材)は、前記流入口から前記流出口に向かう冷却用流体の流れを、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように、誘導するようにしてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して相対移動する可動スクロールと、
前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、
前記固定スクロールと固定されたケースと、を備え、
前記流調整部材は、前記可動スクロールに設けられ、
前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
前記流調整部材は、前記流入口から前記流出口に向かう冷却用流体の流れを、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように、誘導するようにしてもよい。
本発明による第1のスクロール式流体機械はて、
前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、
前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
第1の流調整部材が、前記流入口と第2の流調整部材(流誘導部材)との間に位置し、
第2の流調整部材(流誘導部材)は、第1の流調整部材と前記流出口との間に位置していてもよい。
本発明による第2のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して移動する可動スクロールと、
前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように前記可動スクロールから延び出した流調整部材(流誘導部材)と、を備える。
本発明による第3のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して移動する可動スクロールと、を備えた、スクロール式流体機械であって、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
前記流入口から前記流出口に向かう冷却用流体の流れを、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように、誘導する流調整部材(流誘導部材)を、さらに備える。
本発明による第1〜3のスクロール式流体機械において、
前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触する前記面を含む第1面と前記第1面に対向する第2面とを有するベース板部と、前記ベース板部の前記第1面から前記固定スクロールの側に延び出した可動ラップと、を有し、
前記流調整部材(流誘導部材)は、前記ベース板部の前記第2面から延び出していてもよい。
本発明による第1〜3のスクロール式流体機械において、
前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
前記流調整部材(流誘導部材)から前記流出口までの距離は、前記流調整部材(流誘導部材)から前記流入口までの距離よりも短くなっていてもよい。
本発明による第4のスクロール式流体機械は、
固定スクロールと、
前記固定スクロールに接触しながら回転する可動スクロールと、を備え、
前記可動スクロールの前記固定スクロールに接する平面の延長上に位置し前記平面に対して非平行に延びる流調整部材が、設けられ、
前記遮蔽板部は、90°以上の角度範囲に亘って、好ましくは180°以上の角度範囲に亘って、さらに好ましくは270°の角度範囲に亘って、最も好ましくは360°に亘って、前記可動スクロールを周囲から囲んでいる。
本発明による第1又は第4のスクロール式流体機械において、前記遮蔽板部は、前記ケースとは別体で設けられていてもよい。
本発明による第1〜4のスクロール式流体機械は、鉄道車両に用いられる空気圧縮機であってもよい。
本発明による車両は、
車両本体と、
前記車両本体に搭載される本発明による第1〜4のスクロール式流体機械のいずれかと、を備える。
本発明によれば、スクロール式流体機械の作用室内への塵埃の流入を効果的に防止することで、先端シール材の劣化を効果的に抑制することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、スクロール式流体機械を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたスクロール式流体機械の縦断面図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、ケース及び駆動機構を除去した状態で、図1に示されたスクロール式流体機械を示す斜視図。 図5は、ケース及び駆動機構を除去した状態で、図1に示されたスクロール式流体機械を軸方向から示す平面図。 図6は、図1に示されたスクロール式流体機械の固定スクロールを示す斜視図である。 図7は、図2に対応する図であって、流調整部材の一変形例を説明するための図である。 図8は、図5に対応する図であって、流調整部材の他の変形例を説明するための図である。 図9は、図2に対応する図であって、図8に示された変形例を説明するための図である。 図10は、図2に対応する図であって、スクロール式流体機械の一変形例を説明するための図である。 図11は、図2に対応する図であって、スクロール式流体機械の他の変形例を説明するための図である。 図12は、スクロール式流体機械の一適用例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図6は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1及び図2は、スクロール式流体機械の全体的な構成を説明するための図である。図1及び図2に示すように、スクロール式流体機械10は、固定スクロール20及び可動スクロール30を主たる構成要素として含んでおり、固定スクロール20及び可動スクロール30が相対動作することで流体に作用を及ぼすことができる。図示されたスクロール式流体機械10は、固定スクロール20及び可動スクロール30に加えて、ケース15及び駆動機構40を含んでいる。図2に示すように、固定スクロール20は、締結具13を介してケース15と固定されている。可動スクロール30は、ケース15及び固定スクロール20によって形成された空間S内に配置されている。可動スクロール30は、駆動機構40によって画成される軸方向adに、固定スクロール20と対面している。固定スクロール20及び可動スクロール30の間には、作用室11が形成される。このスクロール式流体機械10では、可動スクロール30が固定スクロール20に対して相対移動すると、作用室11内の流体に作用を及ぼすことができる。
以下、スクロール式流体機械10の各要素について説明していく。まず、主に図2、図3及び図6を参照して、固定スクロール20について説明する。なお、図3は、図2の部分拡大図であり、図6は、スクロール式流体機械10のうちの固定スクロール20を示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、固定スクロール20はベース板部21を有しており、ベース板部21は略円板状の外形を有している。ベース板部21の周縁には、環状壁部22が設けられている。環状壁部22は、固定スクロール20及び可動スクロール30が対向する方向において、言い換えるとスクロール式流体機械10の軸方向adにおいて、可動スクロール30の側へ向けてベース板部21から延び出している。固定スクロール20の環状壁部22は、締結具13を用いて、ケース15に固定されている。
図6に示すように、この環状壁部22は、可動スクロール30に対面する面(接触面、対向面)sfaを形成している。図示された例において、面sfaは、平面となっている。面sfaは、スクロール式流体機械10の運転中、可動スクロール30に接触するようになる。そして、面sfaには、周状(とりわけ円周状)の溝25が形成されている。図2及び図3に示すように、溝25には、付勢手段46および防塵シール部材47が配置される。厳密には、防塵シール部材47が、可動スクロール30に接触する。付勢手段46は、軸方向adに防塵シール部材47を押圧して、防塵シール部材47を可動スクロール30に当接させる。付勢手段46に付勢された防塵シール部材47によって、固定スクロール20と可動スクロール30との間を密閉することができる。
図2、図3及び図6に示すように、ベース板部21の環状壁部22で囲まれた領域に、固定ラップ23が設けられている。固定ラップ23は、スクロール式流体機械10の軸方向adからの観察において、渦巻き状の経路に沿って立設された壁部である。固定ラップ23は、スクロール式流体機械10の軸方向adにおいて、可動スクロール30の側へ向けてベース板部21から延び出している。図3に示すように、固定ラップ23の先端には、先端シール材23aが設けられている。先端シール材23aは、可動スクロール30に接触する。先端シール材23aは、ゴムや樹脂等の密閉性に優れた材料から形成され、固定ラップ23と可動スクロール30との間を密閉する。
図2に示すように、ベース板部21には貫通孔が設けられている。貫通孔は、作用室11を外部に連通させる入口11a及び出口11bを形成している。図示された例において、入口11aが、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った外周部に形成され、出口11bが、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った中心部に形成されている。
さらに、図2に示すように、ベース板部21の固定ラップ23が設けられている側とは反対側に、放熱フィン24、カバー材26及び側壁部27が設けられている。カバー材26は、プレート状に形成され、ベース板部21に対向して配置されている。ベース板部21とカバー材26の間に、一対の側壁部27が設けられている。各側壁部27は、スクロール式流体機械10の軸方向adに延びて、ベース板部21とカバー材26とを連結している。ベース板部21、カバー材26及び一対の側壁部27によって、流入口Sa2及び流出口Sb2が両端に形成された筒状の流路が形成される。この流路を、後述する送出機構70からの冷却用流体が通過する。流路内となるベース板部21とカバー材26の間に、複数の放熱フィン24が設けられている。放熱フィン24は、ベース板部21とカバー材26の間を、スクロール式流体機械10の軸方向adに延びている。
次に可動スクロール30について説明する。空間S内に配置された可動スクロール30は、固定スクロール20に接触しながら回転する。図2及び図3に示すように、可動スクロール30は、固定スクロール20に対面して配置されたベース板部31を有している。ベース板部31は、固定スクロール20側を向く第1面31aおよび固定スクロール20側とは反対側を向く第2面31bを有している。
ベース板部31の第1面31aのうちの作用室11に対面する領域に、可動ラップ33が形成されている。可動ラップ33は、スクロール式流体機械10の軸方向adからの観察において、渦巻き状の経路に沿って立設された壁部であり、固定ラップ23と相補的な構成を有している。可動ラップ33は、スクロール式流体機械10の軸方向adにおいて、固定スクロール20の側へ向けてベース板部31から延び出している。図3に示すように、可動ラップ33の先端には、先端シール材33aが設けられている。先端シール材33aは、固定スクロール20に接触する。先端シール材33aは、ゴムや樹脂等の密閉性に優れた材料から形成され、可動ラップ33と固定スクロール20との間を密閉する。
ベース板部31の第1面31aのうちの、可動ラップ33が設けられている領域の外周領域に、周状の面sfb(接触面)が形成されている。図示された例において、面sfbは、平面となっている。可動スクロール30の面sfbは、スクロール式流体機械10の運転中、上述した固定スクロール20の面sfaに接触し、固定スクロール20と可動スクロール30との間を密閉する。厳密には、可動スクロール30の面sfbは、スクロール式流体機械10の運転中、固定スクロール20の面sfaに設けられた防塵シール部材47に接触する。
一方、図2、図4及び図5に示すように、ベース板部31の第2面31bには、放熱フィン34及び連結ボス35が設けられている。放熱フィン34及び連結ボス35は、第2面31bから、軸方向adに延び出している。
次に、駆動機構40について説明する。駆動機構40は、可動スクロール30を固定スクロール20に対して相対動作させる機構である。本実施の形態において、駆動機構40は、スクロール式流体機械10の軸方向adに直交する面内において、可動スクロール30を固定スクロール20に対して相対揺動させる。可動スクロール30は、駆動機構40に駆動されて、固定スクロール20に対して並進移動、とりわけ円周経路にそって並進移動する。
駆動機構40は、回転力を出力する電動機41と、電動機41から出力された回転動作を円周軌道に沿った並進運動に変換するための変換機構42と、を有している。変換機構42は、種々の公知の構成、例えば上述した特許文献(JPH7−208353A)に開示された構成等を採用することができる。図2に示された例において、変換機構42は、電動機41に回転駆動されるクランク軸43と、可動スクロール30の連結ボス35内に固定された軸受44と、を有している。クランク軸43は、電動機41の回転軸線ra上に配置され電動機41によって回転駆動される第1軸部43aと、回転軸線raから偏心した偏心軸線eaを画成する第2軸部43bと、を有している。第2軸部43bは、軸受44に保持されている。第1軸部43aが回転駆動されると、第2軸部43bは、回転軸線raを中心とする円周軌道上を移動する、円周軌道の半径は、回転軸線raから偏心軸線eaまでの偏心量に一致する。このとき、軸受44を介し、可動スクロール30は、第2軸部43bに対して偏心軸線eaを中心として回転することができる。このような構成により、可動スクロール30は、電動機41から出力される回転により、固定スクロール20に対して揺動することができる。なお、図示は省略するが、固定スクロール20に対する可動スクロール30の回転を規制するための機構、例えばクランク軸等が、別途に設けられていてもよい。
なお、電動機41の回転軸線raによって、スクロール式流体機械10の軸方向adが画成される。スクロール式流体機械10の軸方向adは、電動機41の回転軸線raと平行な方向であり、図示された例では、偏心軸線eaとも平行な方向となる。固定スクロール20及び可動スクロール30は、スクロール式流体機械10の軸方向adに対面する。
上述した構成要素のうち、ケース15、固定スクロール20及び可動スクロール30は、高い強度を有するとともに耐熱性に優れた金属により作製される。金属の中でもとりわけ、アルミニウム又はアルミニウム合金は、軽量且つ放熱性に優れるといった利点を有している。一方、付勢手段46は、材料自体が弾性を有する部材や、形状により弾性を有する部材等から構成される。図3に示された例において、付勢手段46は、ゴム製のチューブから構成されている。防塵シール部材47は、可動スクロール30の面sfbとの間で高い密閉性を発揮し、且つ、耐摩耗性を有した材料、例えばゴムや樹脂等によって構成される。
以上の構成からなるスクロール式流体機械10では、駆動機構40によって可動スクロール30が、固定スクロール20に対して揺動回転すると、作用室11内において、固定ラップ23及び可動ラップ33が、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った各領域で、軸方向adに直交する径方向rdに、接近および離間を繰り返す。これにより、作用室11内において、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿って、内部媒質である作用流体の圧縮または流体の膨張が行われていく。図示された例では、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った外周部から中心部に向けて、空気が圧縮されていく。固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った中心部では、圧力の高められた空気が得られ、出口11bから外部に供給される。これにともなって、固定ラップ23の渦巻き状経路に沿った外周部に位置する入口11aから空気が吸引される。すなわち、図示された例において、スクロール式流体機械10は、圧縮機として機能する。
なお、スクロール式流体機械10の運転中、可動スクロール30及び固定スクロール20の間となる作用室11内において、図示された例では空気となる作用流体が圧縮されることに起因して、発熱現象が生じる。この発熱によって、とりわけ固定スクロール20及び可動スクロール30が加熱される。固定スクロール20及び可動スクロール30が加熱されると、熱変形が生じ、固定スクロール20と可動スクロール30との間の密閉が不十分となり得る。
そこで、スクロール式流体機械10に向けて冷却用流体cfを送り出す送出機構70が設けられている。冷却用流体cfは、固定スクロール20及び可動スクロール30の放熱フィン24,34との間で熱交換を行うことにより、スクロール式流体機械10を効率的に冷却することができる。特に、図1及び図2に示すように、スクロール式流体機械10には、空間Sに通じる流入口Sa及び流出口Sbが設けられている。また、固定スクロール20には、ベース板部21、カバー材26及び一対の側壁部27によって、流入口Sa2及び流出口Sb2が両端に形成された筒状の流路が形成されている。送出機構70からの冷却用流体cfは、流入口Saおよび流入口Sa2に導入される。流入口Saから空間S内に流入した冷却用流体cfは、流出口Sbを通過して空間S内から流出する。空間S内を通過する冷却用流体cfは、可動スクロール30を効率的に冷却することができる。流入口Sa2から固定スクロール20内の流路に流入した冷却用流体cfは、流出口Sb2を通過して固定スクロール20内の流路から流出する。固定スクロール20内の流路を通過する冷却用流体cfは、固定スクロール20を効率的に冷却することができる。
送出機構70からスクロール式流体機械10に向けて供給される冷却用流体cfとして、種々の流体を選択することができる。ただし、スクロール式流体機械10の周囲に存在する空気を、冷却用流体cfとして採用することが、装置構成の簡略化、スクロール式流体機械10の運転コストの低減等の観点から好ましい。このとき、送出機構70は、送風機として構成される。また、送出機構70とスクロール式流体機械10の流入口Saとの間にダクト等が設けられ、スクロール式流体機械10の内部空間Sのみに冷却用流体cfが供給されるようにしてもよい。他の例として、送出機構70が、スクロール式流体機械10の内部空間Sおよび外表面の両方に冷却用流体cfを供給するようにしてもよい。
ところで、圧縮機として機能するスクロール式流体機械は、種々の分野、鉄道車両や自動車等の乗り物にて使用される。ところが、周辺に塵埃の多い環境で従来のスクロール式流体機械を用いた場合、ラップの先端に設けられた先端シール材(チップシールとも呼ばれる)が、早期劣化するといった問題が生じた。例えば、鉄道車両に搭載される空気圧縮機として使用されるスクロール式流体機械は、市街地や田園地域、山林地域など、鉄道車両が走行する屋外の様々な環境下で使用される。このようなスクロール式流体機械は、特定の室内で使用する場合に比べて、より塵埃の多い環境下で使用されることになる。また、鉄道車両の運行地域や時期にともなって環境が変化するため、恒久的な対策を取ることも難しい。一方、こうした空冷式のスクロール式流体機械は、作用室内に冷却油を注入する給油式とは異なる無給油式で、一定期間に亘ってメンテナンスを実施しなくても良いことが、その大きな利点とされてきた。したがって、塵埃の多い環境下での使用における先端シール材の早期劣化は、スクロール式流体機械の普及を妨げる深刻な理由となる。
本件発明者らが、先端シール材の早期劣化の原因を調査したところ、周辺の塵埃等の異物が固定スクロールと可動スクロールとの間の接触箇所を抜けて作用室内に流入し、この異物が先端シール材と各スクロールとの間に噛み込まれ、先端シール材を磨耗により劣化させていることが確認された。さらに検討を加えたところ、スクロールを冷却するための冷却用流体の一部が、固定スクロールと可動スクロールとの間の隙間に向けられ、この隙間に向かう冷却用流体が、塵埃を作用室内に誘導していることも確認された。このような確認結果は、塵埃の多い環境下で、上記問題がより顕著となる現象とも合致する。
そして、本実施の形態によるスクロール式流体機械10には、このような問題に対処するための工夫がなされている。すなわち、このスクロール式流体機械10によれば、塵埃等の異物が作用室11内に流入することを効果的に防止することができた。これにより、作用室11内の構成部材の劣化を効果的に抑制することができ、塵埃の多い環境下での使用においても、スクロール式流体機械10の点検整備の頻度を低減し、さらには、スクロール式流体機械10の長寿命化を実現することが可能となる。このような作用効果は、長期間に亘って分解整備を実施しないことを想定している無給油型のスクロール式流体機械にとって、とりわけ有用である。また、このような作用効果を奏し得るスクロール式流体機械は、特に使用環境が変化する鉄道車両、トラック、バス、高所作業車などの作業車両へ好適である。以下、この工夫について説明する。
図1、図2、図4及び図5に示すように、スクロール式流体機械10は、流調整部材(流調整手段)50を更に有している。この流調整部材50は、固定スクロール20及び可動スクロール30が対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する。すなわち、流調整部材50は、固定スクロール20及び可動スクロール30が対向する領域のうちの作用室を取り囲む外周部であって、固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間が開口している部分に、当該部分の前記作用室の側とは逆側となる外部から、進む流体に対し、流量や流速を低減するといった制限を行う。
図示された例において、流調整部材50は、流入口Sa又は流入口Saに対向している。流調整部材50は、流入口Sa又は流入口Saと可動スクロール30との間に、設けられている。流調整部材50は、送出機構70から送出される冷却用流体cfが、固定スクロール20と可動スクロール30との間の隙間に直接流れ込むことを防止するよう、冷却用流体cfの流れを調整する。気流を制限するとは、流調整部材50によって、固定スクロール20と可動スクロール30との間の隙間に進む冷却用流体cfの流速を低下させ又はこの隙間に進む冷却用流体cfの流量を低減すること等を含む。このように流調整部材50によって固定スクロール20及び可動スクロール30の間に向かう気流を制限することで、作用室11内に流入する塵埃の量を低減することができた。
図1によく示されているように、流調整部材50は、具体的な構成として、取付片51、遮蔽板部55及び延長部59を有している。このうち、取付片51は、ケース15、固定スクロール20又は可動スクロール30に流調整部材50を固定するために用いられる。図1に示された例では、締結具52が取付片51を貫通してケース15に固定されることで、流調整部材50がケース15に対して所定の位置に支持される。一方、遮蔽板部55及び延長部59は、送出機構70から送出される冷却用流体cfの流れを調整する部位である。
図示された例において、流調整部材50は、一枚の金属製板を折り曲げることによって構成されている。流調整部材50は、ケース15、固定スクロール20又は可動スクロール30と同一の材料、例えば同一のアルミニウム又はアルミニウム合金を用いて形成される。ケース15、固定スクロール20又は可動スクロール30と同一材料によって流調整部材50を構成することで、ケース15やスクロール20,30と流調整部材50との熱膨張差を効果的に低減し、流調整部材50の熱変形を効果的に抑制することができる。
次に、遮蔽板部55について説明する。図2に示すように、遮蔽板部55は、可動スクロール30の固定スクロール20に接触する面sfbの延長上に位置している。遮蔽板部55は、可動スクロール30の面sfbと非平行に延びている。したがって、遮蔽板部55は、送出機構70から送出される冷却用流体cfの進行方向を、固定スクロール20と可動スクロール30との間の隙間から反らすことができる。
図示された例において、可動スクロール30の面sfbは、軸方向adに直交する径方向rdに広がる平面となっている。そして、遮蔽板部55は、可動スクロール30の面sfbと垂直な方向に広がっている。可動スクロール30を効率的に冷却する観点から、好ましくは、流入口Sa及び流出口Sbを結ぶ方向は図2に示す例のように径方向rdに沿っている。このように流入口Saを設置した場合、冷却用流体の一部cfxは、図2に点線矢印で示すように、可動スクロール30の面sfbと平行な方向に流れ且つ固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間に向かう。面sfbと垂直な方向に広がる遮蔽板部55によれば、極めて効果的に、このような冷却用流体cfxの進行方向を、固定スクロール20と可動スクロール30との間の隙間から反らすことができる。
また、図2に示すように、遮蔽板部55は、可動スクロール30の面sfbに対して径方向rdから対面しているだけでなく、固定スクロール20の面(対向面)sfaに対しても径方向rdから対面している。言い換えると、遮蔽板部55は、固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間を径方向rdから覆う位置に配置されている。このような遮蔽板部55によれば、固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間を径方向rdから効果的に遮蔽することができる。これにより、作用室11への異物の流入を効果的に防止することができる。
さらに、図2に示すように、固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する方向(つまり、軸方向)adにおいて、遮蔽板部55の第1端部(一方の端部)55aは、可動スクロール30の面sfbよりも固定スクロール20の側に延びており、遮蔽板部55の第2端部(他方の端部)55bは、ベース板部31の第2面31bよりも固定スクロール20から離間する側に延びている。つまり、遮蔽板部55は、可動スクロール30を取り囲む周方向における少なくとも一部分の領域において、可動スクロール30のベース板部31を、その全厚み分に亘って、径方向rdから覆う位置に配置されている。このような遮蔽板部55によれば、冷却用流体cfの進行方向を固定スクロール20と可動スクロール30との間の隙間から単に反らすだけでなく、ベース板部31の第2面31bの側に誘導することができる。これにより、作用室11への異物の流入をさらに効果的に防止することができる。
とりわけ図示された例において、ベース板部31の第2面31bには放熱フィン34が設けられている。そして、図2に示すように、固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する軸方向adにおいて、遮蔽板部55の第2端部55bは、放熱フィン34のベース板部31から最も離間した先端34aと、第2面31bと、の間に位置している。この結果、遮蔽板部55によって進行方向を反らされた冷却用流体cfは、可動スクロール30の放熱フィン34に向かうようになり、作用室11内への異物の侵入を効果的に抑制しながら且つ可動スクロール30の冷却を効率的に行うことができる。
次に、延長部59について説明する。図2及び図4に示すように、延長部59は、遮蔽板部55から可動スクロール30に向けて延び出している。なお、図4は、ケース15及び駆動機構40を取り除いた状態でスクロール式流体機械10を示す斜視図である。図示された例において、延長部59は、遮蔽板部55の第2端部55bから延び出している。延長部59は、板状に形成され、軸方向adに垂直な径方向rdに広がっている。すなわち、延長部59は、遮蔽板部55が広がる面とは垂直であって可動スクロール30の面sfbと平行な面上に広がっている。延長部59を設けることで、固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間に向かう冷却用流体cfは、延長部59を迂回することで大きく流速を低下させ、また、当該隙間に向かう冷却用流体cfの流入量自体も大きく減ることになる。
図2に示すように、固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する軸方向adにおいて、延長部59は、可動スクロール30の放熱フィン34の先端34aと、ベース板部31の第2面31bと、の間に位置している。この結果、延長部59によって進行方向を調整された冷却用流体cfは、可動スクロール30の放熱フィン34に向かうようになり、作用室11内への異物の侵入を効果的に抑制しながら且つ可動スクロール30の冷却を効率的に行うことができる。
さらに、図5に示すように、延長部59の遮蔽板部55に接続する側とは反対側の縁部59aは、孤状の輪郭を有している。ここで図5は、ケース15及び駆動機構40を取り除いた状態でスクロール式流体機械10を軸方向adから示す平面図である。遮蔽板部55から離間する側における延長部59の縁部59aが弧状の輪郭を有することで、延長部59を可動スクロール30に近接する位置に配置することができ、可動スクロール30と延長部59との間を狭くすることができる。この場合、固定スクロール20及び可動スクロール30の間の隙間に向かう冷却用流体cfの流量をより効果的に低減し、また、この隙間に向かう冷却用流体cfの流速をより効果的に低下させることができる。とりわけ、図5に示された例において、延長部59の縁部59aの輪郭は、電動機41の回転軸線raを中心とした円弧、すなわち、可動スクロール30が描く並進運動の円周軌道と同心の円弧に沿っている。このような輪郭を含む縁部59aによれば、延長部59を可動スクロール30により近接して配置することが可能となる。
以上に説明してきた一実施の形態において、スクロール式流体機械10は、固定スクロール20と、固定スクロール20に接触しながら移動する可動スクロール30と、を有している。さらに、このスクロール式流体機械10は、冷却用流体cfの流れを調整する流調整部材50を有している。流調整部材50(遮蔽板部55)は、固定スクロール20及び可動スクロール30の間に向かう気流を制限する。つまり、流調整部材50は、固定スクロール20及び可動スクロール30が対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する。このようなスクロール式流体機械10によれば、固定スクロール20と可動スクロール30との密閉すべき部位に、高圧または高速で大量の冷却用流体cfが流れ込むことを効果的に防止することができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することを効果的に防止することができ、結果として、塵埃との摩擦によってスクロール20,30のラップ23,33の先端シール材23a,33aが早期劣化することを効果的に回避することができる。したがって、先端シール材23a,33aの長寿命化を可能にし、スクロール式流体機械10の分解整備の頻度を低減することが可能となる。このような流調整部材50は、比較的長期間に亘って分解整備を不必要とすることを期待された無給油型のスクロール式流体機械10において、とりわけ有用である。
また、上述した一実施の形態において、流調整部材50(遮蔽板部55)は、可動スクロール30の固定スクロール20に接触する面sfbの延長上に位置している。流調整部材50(遮蔽板部55)は、面sfbに対して非平行な方向に延びている。このようなスクロール式流体機械10によれば、流調整部材50が、固定スクロール20と可動スクロール30との部位を、摺接面sfbと平行な方向から遮蔽することができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することをより効果的に防止することができる。
また、上述した一実施の形態において、スクロール式流体機械10は、固定スクロール20との間に可動スクロール30を配置する空間Sを形成するケース15を更に有している。そして、空間Sに通じる冷却用流体cfの流入口Saおよび流出口Sbが設けられている。流調整部材50は、流入口Sa又は流入口Saに対向している。したがって、このような流調整部材50は、可動スクロール30に近接して配置され、作用室11内への塵埃の流入をより効果的に防止することができる。
また、流調整部材50は、流入口Sa又は流入口Saと可動スクロール30との間に、設けられている。この点からも、流調整部材50は、可動スクロール30に近接して配置され、作用室11内への塵埃の流入をより効果的に防止することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、可動スクロール30は、作用室11に対面し面sfbを含む第1面31aと作用室とは反対側を向く第2面31bとを有するベース板部31を有している。固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する軸方向adにおいて、遮蔽板部55(流調整部材50)の一方の端部(第1端部)55aは、面sfbよりも固定スクロール20の側に延びており、遮蔽板部55の他方の端部(第2端部)55bは、第2面31bよりも固定スクロール20から離間する側に延びている。すなわち、遮蔽板部55は、可動スクロール30を取り囲む周方向における少なくとも一部の領域において、ベース板部31を、その全厚み分に亘って、径方向rdから覆っている。このようなスクロール式流体機械10によれば、流調整部材50の遮蔽板部55によって、固定スクロール20と可動スクロール30との接触部位を、面sfbと平行な方向から遮蔽するだけでなく、冷却用流体cfをベース板部31の第2面31bの側へと誘導することができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することをより効果的に防止することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、可動スクロール30は、ベース板部31の第2面31bから延び出した放熱フィン34を更に有している。軸方向adにおいて、遮蔽板部55(流調整部材50)の他方の端部55bは、放熱フィン34のベース板部31から最も離間した先端34aと、第2面31bと、の間に位置している。このようなスクロール式流体機械10によれば、流調整部材50の遮蔽板部55によって、固定スクロール20と可動スクロール30との接触部位を、面sfbと平行な方向から遮蔽するだけでなく、冷却用流体cfをベース板部31の第2面31bの側に設けられた放熱フィン34へと誘導することができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することをより効果的に防止することができ、さらに、可動スクロール30の冷却を促進することができる。可動スクロール30の冷却が促進されることで、可動スクロール30の熱変形に起因した固定スクロール20と可動スクロール30との間でのリークを効果的に抑制することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、流調整部材50は、面sfbに対して非平行な方向に延びる遮蔽板部55と、遮蔽板部55から固定スクロール20に向けて延び出した延長部59を、さらに有している。このようなスクロール式流体機械10によれば、冷却用流体cfは、延長部59を迂回しなければ、固定スクロール20と可動スクロール30との間に到達することができない。この延長部59によって、固定スクロール20と可動スクロール30との密閉すべき部位に冷却用流体cfが流れ込むことをより効果的に防止することができる。また、これにより、固定スクロール20と可動スクロール30との密閉すべき部位に流れ込む冷却用流体cfの流速を大幅に低下させ、また、この部位に流れ込む冷却用流体cfの流量を大幅に低下させることができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することをより効果的に防止することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、軸方向adにおいて、延長部59は、放熱フィン34から最も離間した先端34aと、ベース板部31の第2面31bと、の間に位置している。このようなスクロール式流体機械10によれば、固定スクロール20と可動スクロール30との密閉すべき部位に冷却用流体cfが流れ込むことをより効果的に防止することができるとともに、冷却用流体cfをベース板部31の第2面31bの側に設けられた放熱フィン34へより確実に誘導することができる。したがって、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することをより効果的に防止することができ、さらに、可動スクロール30の冷却を促進することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、延長部59の遮蔽板部55に接続する側とは反対側の縁部59aは、孤状の輪郭を有している。このような延長部59は、固定スクロール20に対して相対揺動可能な可動スクロール30の近傍まで延びることができる。したがって、固定スクロール20と可動スクロール30との密閉すべき部位に冷却用流体cfが流れ込むことをさらに効果的に防止することができるとともに、冷却用流体cfをベース板部31の第2面31bの側に設けられた放熱フィン34により確実に誘導することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、遮蔽板部55及び延長部59は、折り曲げられた金属製板によって形成され得る。このような流調整部材50は、簡易な構成を有し安価に製造することができる。また、一般的なスクロール式流体機械10では、固定スクロール20、可動スクロール30、ケース15は、金属製であり、金属製の流調整部材50は、これらと熱膨張差を生じにくくなる。したがって、流調整部材50の熱変形を効果的に防止することができ、これにより、流調整部材50が安定して期待した機能を発揮することができる。
以上に説明してきたスクロール式流体機械10は、一例として、図12に示すように、車両1において空気圧縮機として利用される。車両1として鉄道車両の例で説明するが、これに限られず、トラック、バス、高所作業車など作業車両にも適用可能である。図12に示された車両1は、車両本体5と、車両本体5に搭載されたスクロール式流体機械10と、を有している。
なお、上述した一実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で参照する図面では、上述した一実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の一実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
上述した一実施の形態において、流調整部材50の遮蔽板部55が、軸方向adと平行に延びる例を示したが、この例に限られない。例えば、図7に示すように、遮蔽板部55が、軸方向adに対して傾斜した方向に延びるようにしてもよい。図7に示された遮蔽板部55は、可動スクロール30の面sfbの延長線上に位置し且つ面sfbに対して非平行な方向に延びている。したがって、この流調整部材50の遮蔽板部55によっても、上述した一実施の形態と同様に、固定スクロール20と可動スクロール30との接触部位を、面sfbと平行な方向から遮蔽することができ、作用室11内への異物の流入を効果的に防止することができる。また、図7に示された遮蔽板部55の第1端部55aは、軸方向adにおいて、可動スクロール30の面sfbよりも固定スクロール20の側に位置している。さらに、遮蔽板部55の第2端部55bは、軸方向adにおいて、ベース板部31の第2面31bよりも固定スクロール20から離間する側に位置し、且つ、放熱フィン34の先端34aと第2面31bとの間に位置している。このような遮蔽板部55によれば、上述した一実施の形態で説明したように、作用室11内への異物の流入を効果的に防止することができ、しかも、可動スクロール30を効率的に冷却することができる。
また、上述した一実施の形態において、流調整部材50は、遮蔽板部55とは別途に延長部59を有する例を示したが、この例に限られず、図7に示すように、延長部59が省略されてもよい。なお、図7に示された例において、遮蔽板部55は、径方向rdに対して傾斜している。より具体的には、遮蔽板部55は、軸方向adにおいて固定スクロール20から離間するにつれて、径方向rdにおいて可動スクロール30に接近していっている。このような遮蔽板部55によれば、遮蔽板部55の第2端部55bが、可動スクロール30に近接して配置されるので、上述した一実施の形態における延長部59と同様に、より効果的に作用室11内への異物の流入を防止することができる。
さらに、上述した一実施の形態において、流調整部材50が流入口Saに設けられている例を示したが、これに限られず、図8及び図9に示すように、流調整部材50が、流入口Saと可動スクロール30との間となる空間S内の位置に設けられていてもよい。この例によれば、流調整部材50が可動スクロール30により近接して配置されるので、作用室11内への異物の流入をより効果的に防止することができる。また、上述した一実施の形態において、遮蔽板部55は、図5に示すように、可動スクロール30を取り囲む周方向cdにおける流入口Saが設けられている領域において、面sfbに対面していた。作用室11内への異物の流入を防ぐ観点から、遮蔽板部55は、周方向cdに沿った90°以上の角度範囲に亘って、好ましくは180°以上の角度範囲に亘って、さらに好ましくは270°の角度範囲に亘って、最も好ましくは360°に亘って、可動スクロール30の面sfbを径方向rdから取り囲んでいることが好ましい。図8に示された例において、遮蔽板部55は、電動機41の回転軸線raを中心とした円、すなわち、可動スクロール30が描く並進運動の円周軌道と同心の円に沿って延びており、可動スクロール30の面sfbを180°の角度範囲に亘って径方向rdから取り囲んでいる。
なお、遮蔽板部55に接続する延長部59は、冷却用流体cfの流入口Saから流出口Sbに向かう流れ方向に沿って遮蔽板部55から延び出していることがよい。例えば、延長部59は、流入口Saを中心とする周方向cdに沿った180°の角度範囲の領域において、周方向cdに延びる遮蔽板部55から径方向における中心側に向けて延び出していることが好ましい。また、延長部59は、流出口Sbを中心とする周方向cdに沿った180°の角度範囲の領域において、周方向cdに延びる遮蔽板部55から径方向における外側(中心側とは反対側)に向けて延び出していてもよい。延長部59が、冷却用流体cfの流れ方向に沿って遮蔽板部55から延び出ている場合、冷却用流体に誘導された塵埃が延長部59に引っかかることなく円滑に流出口へ向けて流れる。
さらに、上述してきた流調整部材(流調整手段)50が、板状部材として形成されている例を示したが、これに限られない。流調整部材(流調整手段)50は、固定スクロール20及び可動スクロール30の間に向かう気流を制限することができる種々の手段によって構成され得る。例えば、流調整部材(流調整手段)50が、エアカーテンであってもよい。
さらに、上述してきた流調整部材50に加え又は流調整部材50に代えて、図10及び図11に示すように、スクロール式流体機械10に流調整部材(第2の流調整部材、流誘導部材、流誘導手段)60が設けられていてもよい。この流調整部材60も、固定スクロール20及び可動スクロール30が対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限することができる。とりわけ、この流調整部材(流誘導部材)60は、流入口Saから流出口Sbに向かう冷却用流体cfの流れを、固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する軸方向adにおいて固定スクロール20から離間する側に、誘導する。図10及び図11に示された流調整部材(流誘導部材)60は、固定スクロール20と可動スクロール30とが対向する軸方向adにおいて固定スクロール20から離間する側に可動スクロール30から延び出している。
このような流調整部材(流誘導部材)60によれば、固定スクロール20と可動スクロール30との間の密閉すべき部位に、高圧または高速で大量の冷却用流体cfが流れ込むことを効果的に防止することができる。これにより、冷却用流体cfが、塵埃とともに、作用室11内に流入することを効果的に防止することができ、結果として、異物との摩擦によってスクロール20,30のラップ23,33の先端シール材23a,33aが早期劣化することを効果的に回避することができる。したがって、先端シール材23a,33aの長寿命化を可能にし、スクロール式流体機械10の分解整備の頻度を低減することが可能となる。このような流誘導部材60は、比較的長期間に亘って分解整備を不必要とすることを期待された無給油型のスクロール式流体機械10において、とりわけ有用である。
図10及び図11に示された例において、流調整部材(流誘導部材)60は、可動スクロール30に接続する基端部60aと、可動スクロール30から最も離間した先端部60bと、を有している。スクロール式流体機械10の軸方向adにおいて、先端部60bは、基端部60aよりも、固定スクロール20と可動スクロール30との間の密閉すべき部位から離間している。流調整部材(流誘導部材)60は、可動スクロール30のうちのベース板部31の第2面31bから空間S内に延び出している。図10及び図11に示された例において、流調整部材(流誘導部材)60は、流入口Saと流出口Sbとの間に位置している。流調整部材(流誘導部材)60は、流調整部材50と流出口Sbとの間に位置している。流調整部材50は、流調整部材(流誘導部材)60と流入口Saとの間に位置している。流調整部材(流誘導部材)60から流出口Sbまでの距離は、流調整部材(流誘導部材)60から流入口Saまでの距離よりも短い。そして、流調整部材(流誘導部材)60は、流出口Sbの近傍に位置している。これらの各構成は、上述した流調整部材(流誘導部材)60による作用効果をより顕著に得る上で有効である。
図10に示された流調整部材(流誘導部材)60は、流入口Saおよび流出口Sbを結ぶ方向において流入口Saから離間して流出口Sbに接近するよう、可動スクロール30から延び出している。したがって、流入口Saから離間して流出口Sbに向かう冷却用流体cfの流れを大きく乱してしまうことなく、固定スクロール20と可動スクロール30との間の密閉すべき部位から離間するように誘導することができる。
図11に示された流調整部材(流誘導部材)60は、可動スクロール30から延び出した誘導板部61と、誘導板部61の可動スクロール30側とは反対側となる端部から延び出した整流板部62と、を有している。誘導板部61は、スクロール式流体機械10の軸方向adと概ね平行に延びている。整流板部62は、流入口Sa及び得流出口Sbを結ぶ方向と概ね平行に延びて、流出口Sbに向かっている。このような流調整部材(流誘導部材)60によれば、誘導板部61で進行方向を変化させた冷却用流体cfを、整流板部62によって安定して流出口Sbへ導くことができる。
図10及び図11に示された例において、流調整部材(流誘導部材)60の先端部60bは、流入口Saと流出口Sbとを結ぶ方向において、ベース板部21の端部よりも、流出口Sbに近接する位置にある。このような流調整部材(流誘導部材)60によれば、当該流調整部材(流誘導部材)60で誘導された冷却用流体cfが、固定スクロール20と可動スクロール30との間の密閉すべき部位に流れ込むことを効果的に防止することができる。
なお、上述した実施の形態における流調整部材50および流調整部材(流誘導部材)60は、各部の断面が直線的な板状であるが、断面が曲線となる形状であってもよい。例えば、冷却用流体cfの流れを円滑化するために、断面形状を曲線にすることが考えられる。断面が直線的な板状の場合、成形が比較的に容易である。
以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。

Claims (14)

  1. 固定スクロールと、
    前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して相対移動する可動スクロールと、
    前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、を備え、
    前記流調整部材は、前記可動スクロールを取り囲む周方向における一部分の領域のみに設けられており、
    前記流調整部材は、前記可動スクロールの前記固定スクロールに接触する接触面に対して非平行な方向に延びる遮蔽板部と、前記遮蔽板部から前記可動スクロールに向けて延び出した延長部とを、有し、
    前記延長部の前記遮蔽板部に接続する側とは反対側の縁部は、前記可動スクロールから離間し且つ前記可動スクロールに沿って延びる孤状の輪郭を有する、スクロール式流体機械。
  2. 前記固定スクロールと固定されたケースをさらに備え、
    前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
    前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
    前記流調整部材は、前記流入口または前記流入口と前記可動スクロールとの間に、設けられている、請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  3. 前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触しながら相対移動し、
    前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触する接触面を含む第1面と前記第1面とは反対側を向く第2面とを有するベース板部を有し、
    前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において、前記流調整部材の一方の端部は、前記接触面よりも前記固定スクロールの側に位置しており、前記流調整部材の他方の端部は、前記第2面よりも前記固定スクロールから離間する側に位置している、請求項1又は2に記載のスクロール式流体機械。
  4. 前記可動スクロールは、前記ベース板部の前記第2面から延び出した放熱フィンを更に有し、
    前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する前記方向において、前記流調整部材の他方の端部は、前記放熱フィンの前記ベース板部から最も離間した先端と、前記第2面と、の間に位置する、請求項3に記載のスクロール式流体機械。
  5. 前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する前記方向において、前記延長部は、前記放熱フィンの前記ベース板部から最も離間した先端と、前記第2面と、の間に位置する、請求項に記載のスクロール式流体機械。
  6. 前記遮蔽板部及び前記延長部は、折り曲げられた金属製板によって形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械。
  7. 前記流調整部材は、前記固定スクロールに設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械。
  8. 前記流調整部材は、前記可動スクロールから離間している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械。
  9. 固定スクロールと、
    前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して相対移動する可動スクロールと、
    前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、
    前記固定スクロールと固定されたケースと、を備え、
    前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触しながら相対移動し、
    前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触する接触面を含む第1面と前記第1面とは反対側を向く第2面とを有するベース板部を有し、
    前記流調整部材は、前記可動スクロールの前記第2面から延び出し、
    前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
    前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
    前記流調整部材は、前記流出口と前記可動スクロールとの間の領域であって前記可動スクロールを取り囲む周方向における一部分の領域のみに設けられている、スクロール式流体機械。
  10. 前記可動スクロールは、前記固定スクロールに接触しながら相対移動し、
    前記流調整部材は、前記可動スクロールの前記固定スクロールに接触する面の延長上に設けられている、請求項1〜のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械。
  11. 前記流調整部材は、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように前記可動スクロールから延び出している、請求項9に記載のスクロール式流体機械。
  12. 固定スクロールと、
    前記固定スクロールに対向して配置され前記固定スクロールに対して相対移動する可動スクロールと、
    前記固定スクロール及び前記可動スクロールが対向する領域の外周部へ外部から向かう気流を制限する流調整部材と、
    前記固定スクロールと固定されたケースと、を備え、
    前記流調整部材は、前記可動スクロールに設けられ、
    前記可動スクロールは、前記ケースと前記固定スクロールとの間の空間に配置され、
    前記空間に通じる冷却用流体の流入口および流出口が設けられ、
    前記流調整部材は、前記流入口から前記流出口に向かう冷却用流体の流れを、前記固定スクロールと前記可動スクロールとが対向する方向において前記固定スクロールから離間するように、誘導する、スクロール式流体機械。
  13. 鉄道車両に用いられる空気圧縮機である、請求項1〜1のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械。
  14. 車両本体と、
    前記車両本体に搭載される請求項1〜1のいずれか一項に記載のスクロール式流体機械と、を備える、鉄道車両。
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