JP2021021385A - スクロール型流体機械 - Google Patents
スクロール型流体機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021021385A JP2021021385A JP2019140225A JP2019140225A JP2021021385A JP 2021021385 A JP2021021385 A JP 2021021385A JP 2019140225 A JP2019140225 A JP 2019140225A JP 2019140225 A JP2019140225 A JP 2019140225A JP 2021021385 A JP2021021385 A JP 2021021385A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scroll
- passage
- housing
- fluid
- swivel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
【課題】摺動部分における冷却性能を高めることが可能なスクロール型流体機械を提供する。【解決手段】流体機械1は、固定スクロール33と、固定スクロール33との間に流体を圧縮する圧縮室38を形成する旋回スクロール20とを備える。流体機械1は、旋回スクロール20に対して摺動するハウジング側摺動面36を有する第1ハウジング31を備える。流体機械1は、第1ハウジング31におけるハウジング側摺動面36の背面を通路壁の一部として有し、流体が流通する流体通路を備える。これにより、ハウジング側摺動面36の背面には、流体が接触するため、当該背面を冷却できる。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、背面冷却により、通路壁から効率的に放熱する。流体機械1は、摺動部分における冷却性能を高めることができる。【選択図】図1
Description
この明細書における開示は、スクロール型流体機械に関する。
特許文献1には、冷却ファンが送風する冷却風を固定スクロールの背面側や旋回スクロールの背面側に供給して、各スクロールの冷却を図る流体機械が開示されている。
特許文献1は、固定部材と旋回スクロールとの摺動部分を効率的に冷却する観点において、改良の余地がある。
この明細書に開示する目的は、摺動部分における冷却性能を高めることが可能なスクロール型流体機械を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示されたスクロール型流体機械の一つは、固定スクロール(33)と、固定スクロールとの間に流体を圧縮する圧縮室(38)を形成する旋回スクロール(20)と、旋回スクロールに対して摺動する摺動面を有する固定部材の部分(36;136a;236)と、固定部材の部分における摺動面の背面を通路壁の一部として有し、流体が流通する流体通路(83;84;85;183;32a1;185)と、を備える。
この流体機械によれば、旋回スクロールが摺動する摺動面に対する背面を流体通路の通路壁として備える。この構成により、当該背面には、流体が接触するため、背面を冷却できる。旋回スクロールの摺動によって摺動部分で発生した熱は、背面冷却により、通路壁から効率的に放熱するので、摺動部分の温度上昇を抑えることができる。したがって、流体機械は、摺動部分における冷却性能を高めることができる。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
スクロール型流体機械の一例を開示する第1実施形態について図1、図2を参照しながら説明する。流体機械は、流体を圧縮する機械または流体を膨張する装置を含んでいる。第1実施形態に開示する流体機械1は、作動流体として採用される液体、気体、気液混合流体等を圧縮または膨張して外部へ流出させることができる。例えば作動流体は、空気、水、各種の冷媒等である。
スクロール型流体機械の一例を開示する第1実施形態について図1、図2を参照しながら説明する。流体機械は、流体を圧縮する機械または流体を膨張する装置を含んでいる。第1実施形態に開示する流体機械1は、作動流体として採用される液体、気体、気液混合流体等を圧縮または膨張して外部へ流出させることができる。例えば作動流体は、空気、水、各種の冷媒等である。
流体機械1は、固定スクロール33と旋回スクロール20とを備えるスクロール型流体機械である。流体機械1は、オイルレスで使用することができる。流体機械1は、オイルセパレータなどの付属装置が不要にできる。流体機械1は、例えば医療用エアや工場用エアなど、クリーンな空気を供給する空気圧源として適用することができる。以下には、流体機械1が作動流体とする例について説明する。
図1を参照して流体機械1の構成について説明する。図1に示すように、流体機械1は、ハウジング30、固定スクロール33、旋回スクロール20およびモータ部40等を備えている。ハウジング30は、第1ハウジング31と第2ハウジング32を含んで構成されている。第1ハウジング31と第2ハウジング32は、流体機械1において、可動する旋回スクロール20に対して、静止している固定側部材である。第1ハウジング31と第2ハウジング32はいずれも、例えばアルミニウム、その合金など、熱伝導性の高い金属により形成されている。第1ハウジング31と第2ハウジング32は、ボルト締めまたは溶接等により固定されている。
第1ハウジング31と第2ハウジング32はそれぞれの外壁が大気に露出するように設置されている。第1ハウジング31、第2ハウジング32は、旋回スクロール20よりも熱伝導率が高い材質で形成されている。また、第1ハウジング31と第2ハウジング32は、少なくとも一部が金属により形成されていればよい。第1ハウジング31と第2ハウジング32は、少なくとも一部が大気に露出するように構成されていればよい。この構成によれば、旋回スクロール20との摺動面において発生する熱は、ハウジングを通じて拡散し、流体機械1の外部に放出されやすい。
流体機械1は、ハウジング30に一体に固定されているカバー7を備える。カバー7と第1ハウジング31は、ボルト締めまたは溶接等により固定されている。カバー7と第1ハウジング31は、軸方向に積層するように設置されている。カバー7は、第1ハウジング31よりも、軸方向外側にまたは旋回スクロール20とは反対側に位置している。カバー7は、旋回スクロール20よりも熱伝導率が高い材質で形成されている。カバー7は、外壁が大気に露出するように設置されている。旋回スクロール20との摺動面において発生する熱は、ハウジング30を通じて拡散して外部に放出され、またはハウジング30からカバー7を介して外部に放出される。
カバー7は、カバー基盤部71と、カバー基盤部71の周縁部からカバー基盤部71を取り囲むように流体機械1の軸方向に突出する筒状壁73とを備える。カバー基盤部71には、軸方向に貫通する下流側吐出口72が設けられている。下流側吐出口72は、流体機械1の外部へ流体を吐出する下流側吐出通路に相当する。筒状壁73は、第1ハウジング31と固定スクロール33に結合されている。筒状壁73の固定スクロール33側の端面は、第1ハウジング31と固定側基盤部330とに接触している。筒状壁73と固定側基盤部330との接触部分は、Oリングなどのパッキン材によって流体が外部に洩れないように封止されている。
固定側基盤部330には、軸方向に貫通する上流側吐出口35が設けられている。上流側吐出口35と下流側吐出口72との間には、上流側吐出口35や下流側吐出口72よりも通路断面積が大きいチャンバ室74が設けられている。上流側吐出口35は、圧縮室38とチャンバ室74とを連通し、圧縮室38から流体が吐出する上流側吐出通路に相当する。
ハウジング30の内側には、固定スクロール33と旋回スクロール20が収容されている。また、固定スクロール33は、第1ハウジング31の一部として構成されている形態でもよい。つまり、固定スクロール33と第1ハウジング31は一つの部材をなす構成でもよい。以下、固定スクロール33と旋回スクロール20とを合わせて、両スクロール部材ということがある。両スクロール部材は、作動流体の一例である空気を吸入し圧縮し、吐き出すための圧縮機構部を構成している。
固定スクロール33の材質には、金属、樹脂などを用いることができる。固定スクロール33は、樹脂材料によって形成されている構成でもよい。固定スクロール33は、円盤状の固定側基盤部330と、固定側基盤部330から突出している固定側歯部331とを備えている。固定側歯部331は、固定スクロール33に設けられた固定側ラップであり、固定スクロール33を軸方向に視て渦巻状に形成されている。固定側基盤部330の外周縁に相当する外壁部は、第1ハウジング31の内壁に対し、圧入などによって固定されている。
固定スクロール33の側壁には、両スクロール部材の間に形成される圧縮室38に隣接する圧縮室側吸入口37が設けられている。圧縮室側吸入口37は、圧縮室38に空気を吸入する吸入部である。圧縮室側吸入口37は、流体機械1の軸方向に対して直交する方向に流体を吸入する通路を形成する。圧縮室側吸入口37は、固定スクロール33の側壁を径方向に貫通する通路を形成する。固定側基盤部330には、圧縮室38から空気を吐き出す上流側吐出口35が設けられている。上流側吐出口35は、チャンバ室74を介して下流側吐出口72に連通している。
旋回スクロール20は、円盤状の旋回側基盤部21と、旋回側基盤部21に設けられる旋回側歯部22とを有している。旋回スクロール20の材質には、金属、樹脂などを用いることができる。旋回スクロール20は、樹脂材料によって形成されている構成でもよい。旋回スクロール20が樹脂材料によって形成されている場合、熱伝導率が低いため、旋回スクロール20からの放熱が期待できない。このため、相手側の摺動面における放熱を効果的に行うことが摺動部の温度上昇を抑制し、信頼性の確保に重要となる。樹脂製の旋回スクロール20である場合、旋回スクロール20の遠心力による振動を低減でき、振動面および騒音面で有利になる。
図2に示すように、旋回側歯部22は、旋回スクロール20に設けられた旋回側ラップであり、旋回スクロール20を軸方向に視て渦巻状に形成されている。圧縮室38は、固定側ラップと旋回側ラップとの間に流体を吸入、圧縮および吐出する流体室である。圧縮室38は、軸方向に視て三日月状に形成されている。
旋回側基盤部21のうち、旋回側歯部22よりも径方向外側の部位には、第1ハウジング31のハウジング側摺動面36と摺動する旋回側摺動面23が設けられている。固定側歯部331は、旋回側歯部22における径方向外側部位よりもさらに径外側に位置する渦巻き状部を有している。旋回側基盤部21のうち圧縮室38とは反対側には、円筒状のボス部24が設けられている。
流体機械1は、旋回スクロール20の自転を防止するための自転防止機構部50を備えている。自転防止機構部50は、凹部などの規制部52と、規制部52の内周壁に規制されつつ規制部52の内側において旋回するピン部51とを備える。流体機械1は、複数の自転防止機構部50を備えている。複数の自転防止機構部50は、旋回スクロール20の中心軸の周りに略等間隔に設けられている。
流体機械1が流体を膨張する膨張機である場合は、流体室が固定スクロール33の中心部から外端部へ向かって移動する構成を有する。この場合、外部側吸入口34が吐出口として機能し、下流側吐出口72を吸入口として機能させることができる。これにより、流体室の容積が増大していくように変化し、中心部側から流体室に取込まれた流体が膨張するようになる。
第2ハウジング32には、第1ハウジング31とは反対側においてモータ部40が一体に設けられている。モータ部40は、モータケース41の内側にヨーク45、ステータ42、ロータ43およびシャフト44等を有している。ステータ42は、ロータ43の外周を覆っている。ヨーク45は、ステータ42の外周を覆っている。モータ部40として、ブラシ付モータまたはブラシレスモータなど、種々のモータを採用することが可能である。シャフト44は、モータケース41またはヨーク45の内側に設けられた軸受441、軸受442により回転可能に設けられている。
シャフト44は、モータ部40が与える駆動力によって回転駆動される。シャフト44の端部は、第2ハウジング32の内側に挿入されている。シャフト44の端部には、偏心部46が固定されている。偏心部46の中心軸は、シャフト44の回転軸に対してずらした位置に設置されている。偏心部46は、旋回スクロール20の旋回側基盤部21に設けられたボス部24の内側に軸受47を介して回転可能に設けられている。
モータ部40に通電すると、シャフト44が回転軸周りに自転する。その際、モータ部40が出力するトルクは、偏心部46を介して旋回スクロール20のボス部24に伝達される。旋回スクロール20は、自転防止機構部50によって自転を規制されつつ、シャフト44の回転軸の周りを公転する。公転半径は、偏心部46の中心軸とシャフト44の回転軸の距離と同等である。このとき、旋回スクロール20や自転防止機構部50には、遠心力が作用する。
旋回スクロール20が公転すると、両スクロール部材の間に形成される圧縮室38は、径方向外側から径方向内側に向かって旋回しながら移動する。圧縮室側吸入口37側に位置する圧縮室38は、シャフト44の回転角度が0度から360度に変化する間に、シャフト44の回転軸または上流側吐出口35に近づきながら、その容積が次第に縮小するように変化する。これにより、圧縮室側吸入口37を通じて圧縮室38に供給された空気は圧縮され、この空気は下流側吐出口72から流体機械1の外部に吐き出される。
旋回側基盤部21における固定スクロール33とは反対側の面と第2ハウジング32におけるシャフト44側の壁との間には、背圧室39が設けられている。背圧室39には、圧縮室38で圧縮された空気の一部が、旋回側基盤部21を貫通する背圧導入通路25を経由して供給される。背圧導入通路25は、圧縮室38と背圧室39とを連通する通路である。これにより、旋回スクロール20は、背圧室39に供給された空気の圧力によって固定スクロール33側に付勢されている。
第1ハウジング31のうち旋回側摺動面23に対向する部位には、旋回側摺動面23と摺動するハウジング側摺動面36が設けられている。第1ハウジング31は、旋回スクロール20における固定スクロール側の面に対して摺動するハウジング側摺動面36を有する。旋回スクロール20が公転する際、背圧室39の空気の圧力により旋回スクロール20は固定スクロール33側に付勢される。このため、旋回側摺動面23とハウジング側摺動面36とは、常に接した状態で摺動する。ハウジング側摺動面36は、旋回スクロール20の軸方向の荷重を受けるためのスラスト軸受部として機能する。ハウジング側摺動面36は、旋回スクロール20に対して摺動する固定部材の部分に相当する。旋回スクロール20は、スラスト軸受部としてのハウジング側摺動面36に支持されつつ公転する。
旋回側摺動面23とハウジング側摺動面36との間に隙間が生じた場合、圧縮室38から背圧室39に供給された高圧の空気がその隙間を通り固定スクロール33の内側の低圧空間17に漏れることが考えられる。この実施形態では、旋回スクロール20は背圧室39の空気の圧力により固定スクロール33側に付勢される。この付勢により、旋回側摺動面23とハウジング側摺動面36とが確実に接した状態で摺動する。したがって、背圧室39の高圧の空気が固定スクロール33の内側の低圧空間17に漏れることを防ぐ効果がある。この流体機械1によれば、空気の圧縮効率の低下を防ぐことができる。
第1ハウジング31と第2ハウジング32が金属により形成され、両スクロール部材が樹脂により形成されている場合、ハウジングの熱膨張率より、両スクロール部材の熱膨張率は大きい。そこで、流体機械1は、温度が上昇したときに、両スクロール部材が互いに接触しないように構成されている。
固定側歯部331の先端と旋回側基盤部21との間には、所定の隙間が設けられている。旋回側歯部22の先端と固定側基盤部330との間には、所定の隙間が設けられている。固定側歯部331の先端は、旋回側摺動面23およびハウジング側摺動面36よりも固定側基盤部330側に位置する。これにより、旋回側摺動面23とハウジング側摺動面36とが確実に接した状態で摺動する。このため、背圧室39の高圧の空気が固定スクロール33の内側の低圧空間17に漏れることを防ぐことができる。固定側歯部331の先端と旋回側歯部22の先端には、それぞれチップシールが設けられている。このチップシールによって、前述の各隙間を介して圧縮室38の空気がスラスト方向に漏れることを防いでいる。
さらにこの実施形態では、両スクロール部材は、旋回スクロール20が公転する際、固定側歯部331の側面と旋回側歯部22の側面とが最も近づく箇所に所定の隙間が常に形成されるように構成されている。これにより、固定側歯部331の側面と旋回側歯部22の側面との摩耗や溶融凝着を抑制できる。
流体機械1は、旋回スクロール20とスラスト軸受部を構成する部位に、自己潤滑性を有するフッ素または二硫化モリブデンを含有するコーティング部を有する。フッ素を含有するコーティング部には、例えば、ポリテトラフルオロエチレンのコーティングが含まれる。このようなコーティング部は薄膜であるので、旋回スクロール20からハウジング30への伝熱を阻害しにくい効果を奏する。このようなコーティング部によれば、ハウジング側摺動面36の摩擦係数を低くすることが可能である。このため、旋回側摺動面23とハウジング側摺動面36とがより高荷重の下で摺動する場合でも摺動部の温度上昇を抑制することができる。旋回スクロール20とスラスト軸受部を構成する部位は、フッ素、ポリテトラフルオロエチレンなどを含有する材料を含んでいる構成でもよい。旋回スクロール20とスラスト軸受部を構成する部位には、ハウジング側摺動面36が含まれる。
固定部材と旋回スクロール20との摺動部分は、摺動によって熱が発生し、高温になることがある。状況によっては、摺動部分に焼き付き現象や異常な摩耗が発生することもある。摺動部分の温度を低下させることは、摺動部分の摩耗を抑制するために重要である。そこで、流体機械1は、圧縮室38に吸入する作動流体が通る流体経路を摺動部分の近傍に設ける構成を有し、摺動部分の冷却を図る。また、流体機械1は、摺動部分と熱伝達性が良好な部位に、圧縮室38に吸入する作動流体を流通させる構成を有する。
流体機械1の内部において、外部側吸入口34から圧縮室側吸入口37に至るまでの流体通路について、図1、図2を参照しながら説明する。モータケース41はモータ部40の外郭を構成する。モータケース41には、シャフト44の端部と軸受441とを覆う部位に単数または複数の外部側吸入口34が設けられている。外部側吸入口34は、モータケース41を軸方向に貫通する通路であり、流体機械1の内部に作動流体を取り入れる入口部である。
モータケース41は、第1筒状部411と、第1筒状部411よりも圧縮室38側に位置する第2筒状部412とを備える。モータケース41は、第2筒状部412の端部が第2ハウジング32に結合する構成により、第2ハウジング32に一体に固定されている。第2筒状部412は、第1筒状部411よりも外径が大きく、第1筒状部411に一体に形成されている。第1筒状部411は、ステータ42やロータ43における外部側吸入口34側の部分を覆っている。第2筒状部412は、ステータ42やロータ43における圧縮室38側の部位を覆っている。第1筒状部411は、ヨーク45の外周面よりも径外側の位置でヨーク45を覆っている。
第1筒状部411の内周面とヨーク45の外周面との間には、第1のモータ外側通路80が設けられている。第2筒状部412の内周面とヨーク45の外周面との間には、第2のモータ外側通路81が設けられている。第1のモータ外側通路80、第2のモータ外側通路81は、筒状をなす通路である。第2のモータ外側通路81は、第1のモータ外側通路80に連通している。第2のモータ外側通路81は、第1のモータ外側通路80よりも通路外径および通路断面積が大きい通路である。流体は、第1のモータ外側通路80を軸方向に流下しながら、ヨーク45、ステータ42、ロータ43などを冷却する。第1のモータ外側通路80は、モータ部40を冷却する主要な流体通路である。流体は、第2のモータ外側通路81を軸方向に流下しながら、主としてヨーク45における圧縮室38側の部分を冷却する。第2のモータ外側通路81は、モータ部40における圧縮室38側の部分を冷却する流体通路である。
第2ハウジング32は、筒状をなす外壁部321と、自転防止機構部50のピン部51を支持する内壁部322とを備えている。外壁部321と内壁部322との間には、偏心部外一方側通路83が設けられている。偏心部外一方側通路83は、第2ハウジング32の内部に設けられた流体通路である。偏心部外一方側通路83は、内壁部322によって背圧室39とは隔てられた流体通路である。偏心部外一方側通路83は、偏心部46よりも径外側のエリアのうち、径方向の一方側エリアだけに設けられている。偏心部外一方側通路83は、偏心部46が収容されている背圧室39の外であって径方向の一方側に設けられた流体通路である。偏心部外一方側通路83は、偏心部46の周囲のうち、半周分よりも小さい所定の周方向範囲を占める流体通路である。第2のモータ外側通路81と偏心部外一方側通路83は、単数または複数の連絡通路82によって連絡されている。流体は、第2のモータ外側通路81から連絡通路82を介して偏心部外一方側通路83に流入する。流体は、偏心部外一方側通路83を軸方向に流下しながら、内壁部322を冷却して、モータ部40から内壁部322に伝達した熱を放熱させる。
第1ハウジング31の内周面と固定スクロール33の外周面との間には、スクロール外一方側通路84が設けられている。スクロール外一方側通路84は、図2に示すように、固定スクロール33よりも径外側のエリアのうち、径方向の一方側エリアだけに設けられている。スクロール外一方側通路84は、軸方向および周方向に延びる固定スクロール33の外周壁によって、圧縮室38とは隔てられた流体通路である。スクロール外一方側通路84と偏心部外一方側通路83は、第1ハウジング31と第2ハウジング32の結合部の内側において接続されている。スクロール外一方側通路84と偏心部外一方側通路83は、少なくとも一部が軸方向に重なるように設置されている。スクロール外一方側通路84は、第1ハウジング31の内部であって固定スクロール33の外側に位置するエリアに流体が流入する流体入口部に相当する。
ハウジング側摺動面36を形成する固定部材は、スクロール外一方側通路84を形成する通路壁の一部である。この固定部材におけるハウジング側摺動面36の背面は、スクロール外一方側通路84を形成する通路壁である。この通路壁には、スクロール外一方側通路84に流入した流体が接触する。このため、流体は、この通路壁に接触して固定部材を冷却する。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、通路壁から効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
第1ハウジング31の内周面と固定スクロール33の外周面との間には、スクロール外一方側通路84を除く部位にスクロール外周通路85が設けられている。スクロール外周通路85は、スクロール外一方側通路84と圧縮室側吸入口37とを接続する流体通路である。スクロール外周通路85は、固定スクロール33の外周壁によって圧縮室38とは隔てられた流体通路である。スクロール外周通路85は、固定スクロール33を介して圧縮室38の周囲を取り囲む流体通路である。スクロール外周通路85は、固定スクロール33の外周壁を取り囲むよう形成された筒状の流体通路である。スクロール外周通路85は、スクロール外一方側通路よりも径方向長さが小さく通路断面積も小さい流体通路である。スクロール外周通路85は、スクロール外一方側通路84における径内側部位であって周方向の両端部において、スクロール外一方側通路84に連通している。スクロール外周通路85の軸方向高さは、固定スクロール33の軸方向長さと同等である。
固定スクロール33の外周壁には、旋回スクロール20の摺動によってハウジング側摺動面36に発生した熱が伝達する。ハウジング側摺動面36は、環状に設けられた旋回側摺動面23と摺動するように、第1ハウジング31において全周にわたって設けられている。固定スクロール33の外周壁のうち、旋回側基盤部21側の部位は、摺動部分に近いため、摺動部分からの熱伝達量が多い。この旋回側基盤部21側の部位を含む固定スクロール33の外周壁は、スクロール外周通路85を形成する通路壁である。
流体は、周方向にスクロール外周通路85を流下しながら、ハウジング側摺動面36の背面に相当する第1ハウジング31の部位や固定スクロール33の外周壁に接触する。ハウジング側摺動面36の背面は、固定部材においてハウジング側摺動面36の反対側に位置する表面を含んでいる。このため、流体は、ハウジング側摺動面36の背面や固定スクロール33の外周壁に接触してこれらを冷却する。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、第1ハウジング31や外周壁を通じて効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
流体機械1に取り込まれる流体は、外部側吸入口34、第1のモータ外側通路80、第2のモータ外側通路81、連絡通路82、偏心部外一方側通路83、スクロール外一方側通路84、スクロール外周通路85、圧縮室側吸入口37の順に流下する。流体は、この流体経路を流れる過程において、各部の冷却を図りつつ、特に摺動部分の熱を効果的に放出することに寄与する。
第1実施形態の流体機械1がもたらす作用効果について説明する。流体機械1は、旋回スクロール20に対して摺動する摺動面を有する固定部材の部分と、固定部材の部分における摺動面の背面を通路壁の一部として有し、流体が流通する流体通路とを備える。
この流体機械1によれば、旋回スクロール20が摺動する摺動面に対する背面を流体通路の通路壁として備える。当該背面には、流体が接触するため、摺動面の背面を冷却できる。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、背面冷却により、通路壁から効率的に放熱するので、摺動部分の温度上昇を抑えることができる。したがって、流体機械1は、摺動部分における冷却性能を高めることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図3を参照して説明する。第2実施形態の流体機械1は、第1実施形態に対して、第1ハウジング31と旋回スクロール20との間に介在するプレート部材136を備える点が相違する。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第2実施形態について図3を参照して説明する。第2実施形態の流体機械1は、第1実施形態に対して、第1ハウジング31と旋回スクロール20との間に介在するプレート部材136を備える点が相違する。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図3に示すように、プレート部材136は、旋回側摺動面23に対して摺動するハウジング側摺動面136aを有する。プレート部材136は、旋回スクロール20における固定スクロール側の面に対して摺動する部材である。
プレート部材136は、旋回スクロール20の軸方向の荷重を受けるためのスラスト軸受部として機能する。旋回スクロール20は、スラスト軸受部としてのプレート部材136に支持されつつ公転する。プレート部材136は、旋回スクロール20の旋回中に、旋回側摺動面23と第1ハウジング31との両方に接触する。プレート部材136は、例えば鉄を含有する材料によって形成されている。
ハウジング側摺動面136aを形成する固定部材は、スクロール外一方側通路84を形成する通路壁の一部である。この固定部材は、プレート部材136と接触して一体になっている第1ハウジング31である。この固定部材におけるハウジング側摺動面136aの背面は、スクロール外一方側通路84を形成する通路壁に相当し、スクロール外一方側通路84に流入した流体が接触する。
流体は、周方向にスクロール外周通路85を流下しながら、ハウジング側摺動面136aの背面に相当する第1ハウジング31の部位や固定スクロール33の外周壁に接触する。このため、流体は、ハウジング側摺動面136aの背面や固定スクロール33の外周壁に接触してこれらを冷却する。摺動部分で発生した熱は、第1ハウジング31や外周壁を通じて効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
第2実施形態によれば、ハウジングなどの固定部材の摺動面に研磨やコーティングを施すことを必要としないし、製造コスト面においても有用である。
(第3実施形態)
第3実施形態について図4を参照して説明する。第3実施形態の流体機械1は、第1実施形態に対して、固定スクロール33の外周壁を支持する支持壁311を備える点が相違する。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第3実施形態について図4を参照して説明する。第3実施形態の流体機械1は、第1実施形態に対して、固定スクロール33の外周壁を支持する支持壁311を備える点が相違する。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、支持壁311は、固定スクロール33の外周壁に接触して覆うように設けられている。支持壁311は、固定スクロール33の外周壁を、全周または部分的に支持している。スクロール外周通路85は、第1ハウジング131の内周面と支持壁311の外周面との間に設けられている。支持壁311は、圧縮室側吸入口37に対して径外側に間隔をあけて設けられている。支持壁311は圧縮室側吸入口37を径外側で覆うため、スクロール外周通路85を流下してきた流体は支持壁311の先端部を乗り越えてから圧縮室側吸入口37を通過する。第3実施形態によれば、壁部を冷却可能な表面積を大きくできるので、冷却効率を高めることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について図5、図6を参照して説明する。第4実施形態の流体機械101は、第1実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第4実施形態について図5、図6を参照して説明する。第4実施形態の流体機械101は、第1実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図5、図6に示すように、流体機械101は、第1実施形態のような背圧導入通路25を備えていない。旋回スクロール20は、旋回側基盤部21におけるモータ部40側の面に、旋回側摺動面123が設けられている。旋回側摺動面123は、旋回側歯部22よりも径方向外側の部位において、第2ハウジング132のハウジング側摺動面236と摺動する。第1ハウジング31のうち旋回側摺動面123に対向する部位には、旋回側摺動面123と摺動するハウジング側摺動面236が設けられている。
旋回スクロール20が公転する際、旋回スクロール20は、圧縮室38の圧力により固定スクロール33から離間する方向に付勢される。このため、旋回側摺動面123とハウジング側摺動面236とは、常に接した状態で摺動する。ハウジング側摺動面236は、旋回スクロール20の軸方向の荷重を受けるためのスラスト軸受部として機能する。ハウジング側摺動面236は、旋回スクロール20に対して摺動する固定部材の部分に相当する。第2ハウジング132は、旋回スクロール20における固定スクロール33とは反対側の面に対して摺動する固定部材である。旋回スクロール20は、スラスト軸受部としてのハウジング側摺動面236に支持されつつ公転する。
第2ハウジング132は旋回スクロール20よりも熱伝導率が高い材質により形成されているため、摺動部分で発生した熱は、第2ハウジング132に拡散しやすい。摺動部分の発熱は第2ハウジング132を通じて外部の大気に放出されるので、効率的な放熱経路を提供できる。
第2ハウジング132は、内壁部322とは反対側に位置する径外側に設けられた内壁部323を有する。内壁部323は、内壁部322と一体に設けられている。外壁部321と内壁部323との間には、偏心部外他方側通路183が設けられている。偏心部外他方側通路183は、偏心部外一方側通路83とは反対側に位置し、内壁部323によって背圧室39とは隔てられた流体通路である。偏心部外他方側通路183は、偏心部46が収容されている偏心部収容室139の外であって径方向の他方側に設けられた流体通路である。偏心部外他方側通路183と偏心部外一方側通路83は、連通している。偏心部外他方側通路183と偏心部外一方側通路83は、偏心部収容室139に対して隔てられた通路であり、偏心部収容室139には連通していない。偏心部外他方側通路183は、偏心部外一方側通路83を介してスクロール外一方側通路84に繋がっている。第2のモータ外側通路81と偏心部外他方側通路183は、連絡通路183aによって連絡されている。連絡通路183aは、連絡通路82とは反対側に位置する流体通路である。
ハウジング側摺動面236を形成する固定部材は、偏心部外他方側通路183を形成する通路壁の一部である。この固定部材におけるハウジング側摺動面236の背面は、偏心部外他方側通路183を形成する通路壁である。この通路壁には、偏心部外他方側通路183に流入した流体が接触する。このため、流体は、偏心部外他方側通路183の通路壁に接触して固定部材を冷却する。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、偏心部外他方側通路183の通路壁から効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
ハウジング側摺動面236を形成する固定部材は、偏心部外一方側通路83を形成する通路壁の一部であってもよい。この構成である場合、固定部材におけるハウジング側摺動面236の背面は、偏心部外一方側通路83を形成する通路壁である。この通路壁には、偏心部外一方側通路83に流入した流体が接触する。流体は、偏心部外一方側通路83の通路壁に接触して固定部材を冷却する。旋回スクロール20の摺動によって摺動部分で発生した熱は、偏心部外一方側通路83の通路壁から効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
流体は、第2のモータ外側通路81から連絡通路183aを介して偏心部外他方側通路183に流入する。流体は、偏心部外他方側通路183を流下しながら、ハウジング側摺動面236を形成する固定部材を冷却して、摺動部分の熱を吸熱する。また流体は、偏心部外他方側通路183を軸方向に流下しながら内壁部323を冷却して、モータ部40から内壁部323に伝達した熱を放熱させる。第4実施形態によれば、摺動部分を形成する壁部を冷却可能な表面積を大きくできるので、流体機械101の冷却効率を高めることができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について図7を参照して説明する。第5実施形態の流体機械1は、第1実施形態や第4実施形態に対して、第2ハウジング32と旋回スクロール20とが摺動面を構成する点が相違する。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第5実施形態について図7を参照して説明する。第5実施形態の流体機械1は、第1実施形態や第4実施形態に対して、第2ハウジング32と旋回スクロール20とが摺動面を構成する点が相違する。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図7に示すように、プレート部材136は、旋回側摺動面123に対して摺動するハウジング側摺動面136aを有する。ハウジング側摺動面136aは、旋回スクロール20に対して摺動する固定部材の部分に相当する。ハウジング側摺動面136aは、第2ハウジング32の一部である壁部32aに設けられている。
ハウジング側摺動面136aを形成する固定部材は、偏心部外一方側通路83を形成する通路壁の一部である。この固定部材におけるハウジング側摺動面136aの背面は、偏心部外一方側通路83を形成する通路壁である。この通路壁には、偏心部外一方側通路83に流入した流体が接触し、摺動部分で発生した熱は、この通路壁から効率的に放熱して、摺動部分の熱を吸熱する。また、流体は、第2のモータ外側通路81から連絡通路183aを介して偏心部外他方側通路183に流入する。流体は、偏心部外他方側通路183を流下しながら、ハウジング側摺動面を形成する壁部を冷却して摺動部分の熱を吸熱する。
(第6実施形態)
第6実施形態について図8を参照して説明する。第6実施形態の流体機械201は、第4実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第6実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第6実施形態について図8を参照して説明する。第6実施形態の流体機械201は、第4実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第6実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、流体機械201は、偏心部外他方側通路183と偏心部収容室139を連絡する連絡通路139aを有している。流体機械201は、偏心部外一方側通路83と偏心部収容室139を連絡する連絡通路139bを有している。連絡通路139a、連絡通路139bを形成する通路壁は、第2ハウジング232の一部である。この通路壁には、連絡通路139a、連絡通路139bを流下する流体が接触する。
流体は、偏心部外他方側通路183から連絡通路139aを介して偏心部収容室139に流入する。流体は、偏心部収容室139を流下しながら、旋回側基盤部21、偏心部46、軸受47等を冷却する。流体は、偏心部収容室139から連絡通路139bを介して偏心部外一方側通路83に流入する。第6実施形態によれば、摺動部分を形成する壁部を冷却可能な表面積を大きくできるので、流体機械201の冷却効率を高めることができる。
(第7実施形態)
第7実施形態について図9を参照して説明する。第7実施形態の流体機械301は、第1実施形態に対して、モータ部40を流通する流体の流体経路が相違する。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第7実施形態について図9を参照して説明する。第7実施形態の流体機械301は、第1実施形態に対して、モータ部40を流通する流体の流体経路が相違する。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図9に示すように、流体機械201は、モータ内通路145bを有している。モータ内通路145bは、ロータ43の外周面とステータ42の内周面との間に形成された通路を含んでいる。モータ内通路145bは、モータ部40の内部における筒状の通路を含んでいる。モータ内通路145bは、ヨーク145を径方向に貫通する連絡通路145cを介して、第2のモータ外側通路81に連通している。モータ内通路145bは、ヨーク145を軸方向に貫通する連絡通路145aを介して、外部側吸入口34に連通している。
流体は、モータ内通路145bを軸方向に流下しながら、ロータ43、ステータ42などを冷却する。モータ内通路145bは、モータ部40を冷却する主要な流体通路である。流体は、連絡通路145cへ向けて流下しながら、ヨーク145における圧縮室38側の部分を冷却する。流体は、連絡通路145cへ向けて流下しながら、モータ部40における圧縮室38側の部分を冷却する。第7実施形態によれば、モータ部40を効果的に冷却でき、流体機械301の冷却効率を高めることができる。
(第8実施形態)
第8実施形態について図10〜図12を参照して説明する。第8実施形態の流体機械401は、第6実施形態に対して、流体が圧縮室38に至るまでの流体経路が相違する。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第8実施形態について図10〜図12を参照して説明する。第8実施形態の流体機械401は、第6実施形態に対して、流体が圧縮室38に至るまでの流体経路が相違する。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図10〜図12に示すように、流体機械401は、旋回側基盤部21が旋回する旋回側基盤部収容室と偏心部収容室139とを連絡する連絡通路32a1を有している。旋回側基盤部収容室は、第1ハウジング31と第2ハウジング332とで囲まれた空間に相当する。連絡通路32a1は、例えば、第2ハウジング332の一部である壁部32aに形成された溝部として提供されている。流体機械401は、周方向に複数個並ぶ連絡通路32a1を備える。連絡通路32a1は、径方向に延びる流体通路である。
流体機械401は、第5実施形態と同様のプレート部材136を備える。プレート部材136の摺動面には自己潤滑性を有するフッ素または二硫化モリブデンを含有するコーティング部が設けられている。フッ素を含有するコーティング部には、例えば、ポリテトラフルオロエチレンのコーティングが含まれる。このようなコーティング部は薄膜であるので、旋回スクロール20からハウジング30への伝熱を阻害しにくい効果を奏する。このようなコーティング部によれば、ハウジング側摺動面の摩擦係数を低くすることが可能である。このため、旋回側摺動面とハウジング側摺動面とがより高荷重の下で摺動する場合でも摺動部の温度上昇を抑制することができる。
プレート部材136は、連絡通路32a1が形成された壁部32aの端面に接触している。プレート部材136は、プレート部材136と壁部32aの間に介在するクリアランス調整用の金属製シムを介して接触する構成でもよい。連絡通路32a1は、摺動部分を構成するプレート部材136に接触する流体の流体通路を構成する。図12に示すように、連絡通路32a1は、最外径がプレート部材136の外径よりも大きくなるように形成されている。流体は、連絡通路32a1においてプレート部材136よりも径外側に位置する部位を通じて、偏心部収容室139から旋回側基盤部収容室へ流通する。また、流体機械401は、プレート部材136を備えず、第2ハウジングと旋回スクロールとが直接摺動する形態でもよい。
ハウジング側摺動面を形成する固定部材は、連絡通路32a1を形成する通路壁の一部である。この固定部材は、プレート部材136である。この固定部材におけるハウジング側摺動面の背面は、連絡通路32a1を形成する通路壁に相当し、連絡通路32a1を流下する流体が接触する。
流体は、連絡通路32a1を流下しながら、ハウジング側摺動面の背面を含むプレート部材136または前述のクリアランス調整用の金属製シムに接触し、ハウジング側摺動面の背面を冷却する。摺動部分で発生した熱は、プレート部材136や第2ハウジング332を通じて効率的に放熱して、摺動部分の温度が低下する。
流体は、偏心部収容室139から連絡通路32a1を介して、旋回側基盤部収容室に流入する。流体は、連絡通路32a1および旋回側基盤部収容室を流下するときに、摺動部分を冷却する。冷却される摺動部分は、プレート部材136、第2ハウジング332、旋回側基盤部21、これらにより構成される摺動面である。流体は、旋回側基盤部収容室から、旋回側基盤部21と固定スクロール33とに形成された隙間を介して圧縮室38に流入する。流体は、圧縮室38から、上流側吐出口35、チャンバ室74を順に流下して、下流側吐出口72より外部に流出する。第7実施形態によれば、連絡通路32a1を備えることにより、摺動部分を形成する部材や壁部を冷却できるので、流体機械401の冷却効率を高めることができる。特に、振動に有利な樹脂製の旋回スクロールを有し、無給油で使用した流体機械において、摺動部を冷却する上で有用である。
(第9実施形態)
第9実施形態について図13を参照して説明する。第9実施形態の流体機械501は、第8実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第9実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第9実施形態について図13を参照して説明する。第9実施形態の流体機械501は、第8実施形態に対して、流体がスクロール外一方側通路84に至るまでの流体経路が相違する。第9実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図13に示すように、流体機械501は、第2のモータ外側通路81と偏心部外他方側通路183とを連絡する連絡通路183aを備える。第2ハウジング332の内壁部322には、偏心部収容室139と連絡通路183aとを繋ぐ貫通穴が設けられている。流体は、第2のモータ外側通路81から連絡通路183aを介して、偏心部外他方側通路183等に流入する。流体は、偏心部外他方側通路183から連絡通路139aを介して偏心部収容室139に流入し、さらに連絡通路32a1を介して旋回側基盤部収容室に流入する。第9実施形態によれば、偏心部収容室139に通じる流体経路が増加するため、摺動部分に熱伝達する壁部の表面積を増加でき、流体機械501の冷却効率を高められる。
(第10実施形態)
第10実施形態について図14〜図16を参照して説明する。第10実施形態の流体機械601は、第5実施形態に対して、スクロール外周通路185に至るまでの流体経路が相違する。第10実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
第10実施形態について図14〜図16を参照して説明する。第10実施形態の流体機械601は、第5実施形態に対して、スクロール外周通路185に至るまでの流体経路が相違する。第10実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点についてのみ説明する。
図14〜図16に示すように、流体機械601は、圧縮室38から吐出された流体がスクロール外周通路185を流下する流体経路を備えている。スクロール外周通路185は、固定スクロール33の外周壁によって圧縮室38とは隔てられた流体通路である。スクロール外周通路185は、固定スクロール33を介して圧縮室38の周囲を取り囲む流体通路である。スクロール外周通路185は、固定スクロール33の外周壁を取り囲むよう形成された筒状の流体通路である。スクロール外周通路185の軸方向高さは、固定スクロール33の軸方向長さと同等である。
図15に示すように、スクロール外周通路185は、第1ハウジング231の内周面と固定スクロール33の外周面との間であって、スクロール外一方側通路84を除く部位に設けられている。スクロール外周通路185は、スクロール外一方側通路84に直接接続されていない。スクロール外一方側通路84は、固定スクロール33に設けられた圧縮室側吸入口37を介して、圧縮室38に繋がっている。圧縮室側吸入口37は、流体機械601の軸方向に対して直交する方向に流体を吸入する通路を形成する。
図16に示すように、スクロール外周通路185は、連絡通路185aと下流側吐出口172とを接続する流体通路である。下流側吐出口172は、流体機械601の軸方向に対して直交する方向に流体を吸入する通路を形成する。下流側吐出口172は、第1ハウジング231の外周壁を径方向に貫通する通路である。下流側吐出口172は、スクロール外一方側通路84とは径方向の反対側に設けられている。下流側吐出口172は、流体機械601の外部へ流体を吐出する下流側吐出通路に相当する。
連絡通路185aは、上流側吐出口35およびチャンバ室74とスクロール外周通路185とを接続する通路である。連絡通路185aは、第1ハウジング231に設けられている。連絡通路185aは、第1ハウジング231において中央側から径外側に延びる通路である。連絡通路185aは、第1ハウジング231において中央よりもスクロール外一方側通路84に近い位置において、スクロール外周通路185に接続するように設けられている。流体機械601は複数の連絡通路185aを備える。複数の連絡通路185aは、スクロール外周通路185の周方向両側においてスクロール外周通路185と繋がっている。流体機械601は、カバー107と第1ハウジング231との接触面をシールするシール部材を備える。第1ハウジング231には、シール部材に接触する位置に、スクロール外周通路185を周方向に横断するように覆う屋根部が設けられている。連絡通路185aは、第1ハウジング231におけるカバー107側の端面に形成された溝部として提供できる。
スクロール外一方側通路84に取り込まれた流体は、圧縮室側吸入口37、圧縮室38、上流側吐出口35、チャンバ室174、連絡通路185a、スクロール外周通路185、下流側吐出口172の順に流下する。流体機械601は、流体がこの流体経路を流れる過程において、各部の冷却を図りつつ摺動部分の熱を効果的に放出することに寄与する。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
第2実施形態に記載した構成は、第1実施形態だけでなく、第4実施形態、第6実施形態〜第10実施形態のそれぞれの流体機械に適用可能である。
第3実施形態に記載した構成は、第1実施形態だけでなく、第4実施形態、第6実施形態〜第10実施形態のそれぞれの流体機械に適用可能である。
第5実施形態に記載した構成は、第1実施形態および第4実施形態だけでなく、第6実施形態〜第10実施形態のそれぞれの流体機械に適用可能である。
前述の実施形態において固定スクロール33はハウジングとは別個の部材であるが、ハウジングの一部であってもよい。この場合、前述実施形態における固定スクロール33に関するすべての構成は、ハウジングに関する構成として読み替えるものとする。
20…旋回スクロール、32a1…連絡通路(流体通路)、 33…固定スクロール
36,136a,236…ハウジング側摺動面(固定部材の部分)、 38…圧縮室
83…偏心部外一方側通路(流体通路)、 84…スクロール外一方側通路(流体通路)
85…スクロール外周通路(流体通路)、 183…偏心部外他方側通路(流体通路)
185…スクロール外周通路(流体通路)
36,136a,236…ハウジング側摺動面(固定部材の部分)、 38…圧縮室
83…偏心部外一方側通路(流体通路)、 84…スクロール外一方側通路(流体通路)
85…スクロール外周通路(流体通路)、 183…偏心部外他方側通路(流体通路)
185…スクロール外周通路(流体通路)
Claims (13)
- 固定スクロール(33)と、
前記固定スクロールとの間に流体を圧縮する圧縮室(38)を形成する旋回スクロール(20)と、
前記旋回スクロールに対して摺動する摺動面を有する固定部材の部分(36;136a;236)と、
前記固定部材の前記部分における前記摺動面の背面を通路壁の一部として有し、流体が流通する流体通路(83;84;85;183;32a1;185)と、
を備えるスクロール型流体機械。 - 前記旋回スクロールにおける前記固定スクロール側の面に対して摺動するハウジング(31;131;231)を備え、
前記固定部材の前記部分が有する摺動面は、前記ハウジングに設けられたハウジング側摺動面である請求項1に記載のスクロール型流体機械。 - 前記旋回スクロールにおける前記固定スクロール側の面に対して摺動するプレート部材(136)を備え、
前記固定部材の前記部分が有する摺動面は、前記プレート部材に設けられた摺動面である請求項1に記載のスクロール型流体機械。 - 前記旋回スクロールにおける前記固定スクロールとは反対側の面に対して摺動するハウジング(132)を備え、
前記固定部材の前記部分が有する摺動面は、前記ハウジングに設けられたハウジング側摺動面である請求項1に記載のスクロール型流体機械。 - 前記旋回スクロールにおける前記固定スクロールとは反対側の面に対して摺動するプレート部材(136)を備え、
前記固定部材の前記部分が有する摺動面は、前記プレート部材に設けられた摺動面である請求項1に記載のスクロール型流体機械。 - 前記流体通路は、前記プレート部材において前記摺動面とは反対側の裏面に接触する流体が流下する連絡通路(32a1)であり、
前記連絡通路を流下した流体は、前記旋回スクロールの旋回側基盤部が収容されている旋回側基盤部収容室を介して、前記圧縮室に吸入される請求項5に記載のスクロール型流体機械。 - 無給油にて使用される請求項5または請求項6に記載のスクロール型流体機械。
- 前記旋回スクロールは、樹脂材料によって形成されている請求項5から請求項7のいずれか一項に記載のスクロール型流体機械。
- 前記プレート部材の前記摺動面には、自己潤滑性を有するフッ素または二硫化モリブデンを含有するコーティング部が設けられている請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のスクロール型流体機械。
- 前記固定スクロールを収容する第1ハウジング(31)と、
前記第1ハウジングの内周面と前記固定スクロールの外周面との間における前記固定スクロールよりも径外側のエリアのうち、径方向の一方側エリアに設けられたスクロール外一方側通路(84)と、を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスクロール型流体機械。 - 前記固定スクロールを収容する第1ハウジングを備え、
前記流体通路は、前記第1ハウジングの内周面と前記固定スクロールの外周面との間に設けられたスクロール外周通路(85;185)を含んでいる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスクロール型流体機械。 - 前記固定スクロールの外周壁に接触して、前記外周壁を全周または部分的に支持する支持壁(311)を備え、
前記スクロール外周通路は、前記第1ハウジングの内周面と前記支持壁の外周面との間に設けられた通路である請求項11に記載のスクロール型流体機械。 - 前記旋回スクロールを駆動する駆動力を与えるモータ部(40)を備え、
前記流体通路には、前記モータ部を収容するモータケース(411)と前記モータ部との間に設けられたモータ外側通路(80)、または前記モータ部の内部を通るモータ内通路(145)を通過してきた流体が流通する請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のスクロール型流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019140225A JP2021021385A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | スクロール型流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019140225A JP2021021385A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | スクロール型流体機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021021385A true JP2021021385A (ja) | 2021-02-18 |
Family
ID=74573501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019140225A Pending JP2021021385A (ja) | 2019-07-30 | 2019-07-30 | スクロール型流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021021385A (ja) |
-
2019
- 2019-07-30 JP JP2019140225A patent/JP2021021385A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10801495B2 (en) | Oil flow through the bearings of a scroll compressor | |
RU2592153C1 (ru) | Спиральный компрессор | |
JP5577297B2 (ja) | スクロール式流体機械 | |
US10975868B2 (en) | Compressor with floating seal | |
US9605676B2 (en) | Variable speed scroll compressor | |
US7214044B2 (en) | Compressor having an oil passage which one end is connected to oil collecting groove and other end is opened to cover end surface of bearing | |
JPWO2010013351A1 (ja) | スクロール流体機械 | |
KR102234798B1 (ko) | 액시얼 플럭스 모터를 가진 스크롤 압축기 | |
KR20180080885A (ko) | 로터리 압축기 | |
JP2820179B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2021021385A (ja) | スクロール型流体機械 | |
US20020102174A1 (en) | Scroll compressor | |
TW201837321A (zh) | 旋轉機及用於旋轉機之轉子 | |
KR20000048834A (ko) | 수평형 스크로울 컴프레서 | |
JP7052563B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP5865960B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP7010202B2 (ja) | 流体機械 | |
JP3122512B2 (ja) | 容積式回転形流体機械 | |
JPH1113696A (ja) | ターボ機械 | |
JP2021046805A (ja) | スクロール型流体機械 | |
JP2003176793A (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP3140882B2 (ja) | 多段キャンドモータポンプのポンプ段部間シール構造 | |
KR102232427B1 (ko) | 스크롤형 압축기 | |
KR102238539B1 (ko) | 스크롤형 압축기 | |
US11060521B2 (en) | Rotary compressor having a rolling piston with coupling groove |