JP2003065267A - オイルフリー・スクロール流体機械 - Google Patents

オイルフリー・スクロール流体機械

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JP2003065267A
JP2003065267A JP2001260828A JP2001260828A JP2003065267A JP 2003065267 A JP2003065267 A JP 2003065267A JP 2001260828 A JP2001260828 A JP 2001260828A JP 2001260828 A JP2001260828 A JP 2001260828A JP 2003065267 A JP2003065267 A JP 2003065267A
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orbiting scroll
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JP2001260828A
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Yukihiro Kojima
幸裕 小島
Akinobu Adachi
昭信 阿達
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Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】オイルフリー・スクロール流体機械の性能の
向上と、摺動各部の冷却性能の向上を図る。 【解決手段】 ケーシング5の開口部に固定スクロール
2を取り付け、固定スクロール2で被蓋されない部分の
開口部を冷却風の導風口47と成し、ケーシング5の端
壁20に設けた主軸受22と、固定スクロール2に設け
た軸受14とによって駆動軸13の両端部を支持し、旋
回スクロール4の鏡板24に所定間隔を以て連結板31
を一体的に固定して、この連結板13の中央部に設けた
旋回軸受36を駆動軸13のクランク部28によって支
承して連結板13と旋回スクロール4とを旋回運動可能
と成し、旋回軸受36の外周に位置して連結板13に冷
却風の流通路と成る通口37を開口し、連結板13の旋
回スクロール側とは反対側の側面に近接した位置に、ケ
ーシング5の内壁面から駆動軸13に向かって突出する
風向板51を設け、主軸受22の外周と風向板51との
間でケーシング5の壁面を貫通する冷却風の排風口53
を開口した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮機、ガス
圧縮機ならびに真空ポンプ用として利用されるスクロー
ル流体機械に関わり、詳しくは機械各部の冷却を効果的
に行うことによって性能の向上と高速回転を可能にした
オイルフリータイプのスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオイルフリー・スクロール流体機
械は、図7に開示するように、固定スクロール101の
鏡板102に渦巻状のスクロールラップ103を直立さ
せて設け、該スクロールラップに旋回スクロール104
のスクロールラップ105を噛合させ、前記旋回スクロ
ールの旋回運動によって両スクロールラップ103,1
05と該スクロールラップが直立する鏡板102,10
6とにより形成する圧縮作用空間内107に作用流体を
吸入後、その作用空間容積を次第に縮小しながら前記ス
クロールラップの中心方向に向かって進行し所望とする
空間容積に達した時点でその中央部に形成の吐出口10
8から圧縮作用流体を吐出するように構成されている
(実公平3−6880号公報)。
【0003】この種のオイルフリー・スクロール流体機
械における旋回スクロールの支承構造は、図に示すよう
に旋回スクロールの鏡板106中央部であってスクロー
ルラップ105が直立する面に対して裏側の面に突設し
た軸受ボス109に旋回軸受部110を設け、該旋回軸
受部を駆動軸111の軸端に形成した偏心軸部112に
よって支承して旋回スクロール104を旋回駆動すると
共に、他端側駆動軸はケーシング本体113に設けた軸
受114a,114bにより支承した片持支持構造とな
っている。
【0004】また、一般にオイルフリー・スクロール流
体機械は作用流体の圧縮作用に伴って発生する圧縮熱に
よって圧縮作用空間を形成する各スクロールラップ10
3,105ならびに該スクロールを収納するケーシング
本体113、さらには駆動軸111及び該駆動軸を回転
自在に支承する軸受110,114a,114b等の各
部位が圧縮熱の伝達により高温となるため、機械全体が
高温となっている。
【0005】そのため、油冷式スクロール流体機械のよ
うに圧縮作用室内に冷却と潤滑・密封のための潤滑油を
給油するようにすれば、前記潤滑油により作用室及び軸
受の各部が冷却され好適な運転条件を維持できるが、作
用室内に供給した潤滑油が圧縮作用流体中に混在するた
めに油分離器によって潤滑油を分離した後消費側に供給
する必要がある。
【0006】一方、作用室や軸受に潤滑油を給油する必
要のないオイルフリー・スクロール流体機械にあって
は、冷却ファンからの送風によってのみ各部を冷却する
ものであるから圧縮作用流体中に潤滑油を含まない反
面、上記油冷式のスクロール流体機械に比べて効果的な
冷却がなされなかった場合には、作用流体の圧縮熱によ
って圧縮作用室を形成する固定スクロールラップと旋回
スクロールラップの各部位が高温となって熱膨張し摺動
部の接触を引き起こして焼付く原因ともなっている。
【0007】この焼付現象を回避する対策として、予め
熱膨張を考慮して各スクロールラップ間の間隙を大きく
設定しておくことも考えられるが、この場合各スクロー
ルラップが所定の温度に昇温する迄の間前記スクロール
ラップ間の隙間から被圧縮作用流体が漏洩し、当該流体
機械の体積効率が低下するという問題点を内在する。
【0008】さらに、オイルフリー・スクロール流体機
械の場合、各軸受にはグリース等の潤滑剤を封入したタ
イプの潤滑剤封入軸受を用いるのが普通であるが、該軸
受部分が長期間にわたって高温にさらされているために
潤滑油が早期劣化したり、潤滑剤を密封保持している軸
受シール部材から潤滑剤が漏出して軸受の耐久性を低下
させたり、さらにはこれによる摺動各部の異常摩耗を生
じさせる原因ともなっていた。
【0009】そのため、従来技術では上記問題点を解消
するための冷却構造として各種の方法が提案されてい
る。例えば、上述した無給油式スクロール圧縮機の場合
(図7)、ケーシング本体113内に配置した駆動軸1
11の旋回スクロール104寄りに遠心ファン115
(シロッコファン)を設け、さらに駆動軸111を支承
する軸受114a,114b外方の軸端近傍に多翼ファ
ン116を配置する一方、ケーシング本体113の旋回
スクロール側外壁には冷却空気の吸気口117を設け該
吸気口から流入した冷却風を駆動軸の軸受外周部を取囲
むようにして冷却風通路118,118aを形成し、フ
ァンケーシング119に設けた排出口120から外部に
向かって排出するように構成したもの(実公平3−68
80号公報)。
【0010】さらには、図8に示すように、スクロール
圧縮機本体100の旋回スクロール側ケーシング121
より突出した主軸に遠心ファン122(シロッコファ
ン)を取り付けると共に、遠心ファン122と圧縮機本
体100の固定スクロール123と旋回スクロール12
4からなる圧縮熱放散部125とを、曲がり部を有する
送風ダクト126で接続したもの(実公平7−2926
9号公報)などが提案されている。
【0011】
【発明が解決しょうとする課題】上述した従来のオイル
フリー・スクロール流体機械の場合、旋回スクロールの
支承構造は図7に示すように駆動軸111軸端の偏心軸
部112に設けた旋回軸受部110によって片持支持構
造となっている。即ち、図9に示すように旋回スクロー
ル104の中心軸は駆動軸111の軸芯111aに対し
てe寸法偏心した位置に設けられた偏心軸部112の中
心112a上にあり、さらにその重心Gは軸受114a
からL寸法離れた遠い位置にある。
【0012】そのため、駆動軸111の回転により旋回
スクロール104が旋回運動すると前記重心Gには図中
Fの遠心力が作用すると共に、この遠心力は旋回軸受部
110を介して偏心軸部112及び駆動軸111に伝達
し、軸受114aを支点に過大な曲げモーメントが作用
する。
【0013】これにより、前記駆動軸111及び偏心軸
部112が撓んで旋回スクロール104の重心Gがδa
分移動し、旋回スクロール104のスクロールラップ1
05が駆動軸111の軸芯に対してθ分傾いた状態で旋
回する、いわゆる振れ回り現象が発生する。この現象
は、駆動軸が高速回転する程曲げモーメントが増大して
駆動軸の撓みによって生ずる旋回スクロールの重心Gの
移動量δaも増大するため旋回スクロールの振れ回り現
象も大きくなる。
【0014】このような状況下で当該スクロール流体機
械を稼働させると、スクロールラップ摺動部の接触によ
る焼付や破損を誘発するのみならず、旋回スクロールの
スクロールラップの傾き量θの増大によって各スクロー
ルラップ間の適正隙間の維持が困難となり、よって圧縮
作用空間から隣接する外側の圧縮作用空間または吸気路
へ作用流体が漏洩して該流体機械の圧縮効率の低下、ひ
いては機械全体の性能を悪化させるという問題点があ
る。
【0015】さらに、旋回スクロールの振れ回り現象が
大きくなると、各スクロールラップ摺動部が圧縮作用に
伴う圧縮熱により膨張した分そのクリアランスが減少し
て接触を引き起こし圧縮機本体の焼付や破損を誘発する
ことともなる。
【0016】以上の理由から、当該スクロール流体機械
を高速回転させて吐出空気量を増大させた分小型化した
り、同一寸のスクロールラップを用いて大容量の流体機
械を設計したりすることが困難となっていた。
【0017】また、機械各部の冷却構造に関し、図7に
開示の無給油式スクロール圧縮機(実公平3−6880
号公報)の場合、機械本体内の冷却はケーシング本体の
外壁に設けた吸気口117から流入した冷却風を旋回ス
クロールの旋回軸受部110から遠く離れた位置に設け
た冷却風通路118,118aを通過させて外部に排出
する構造であるから、前記旋回軸受部への冷却風が十分
に行き渡らない他、各スクロールの鏡板102,106
には放熱フィン等の放熱手段もないため、前記軸受及び
機内各部の冷却が十分になされない。そのうえ、ケーシ
ング本体113内には2個のファンが設けられているた
め経済的でないという問題がある。
【0018】さらにまた、図8図示のスクロール圧縮機
(実公平7−29269号公報)は、遠心ファン122
の回転により発生した冷却風を送風ダクト126を介し
て圧縮熱放散部125に導入しているが、遠心ファン1
22の吸込口は旋回スクロール側ケーシング121に向
いているために冷却に使用される空気は圧縮機本体10
0の運転によって加熱される。また、遠心ファンは圧縮
熱放散部125を通過して排出された冷却風を吸い込
む。
【0019】このようにケーシングを冷却して加熱され
た後の冷却風が圧縮熱発散部125に導入される構造と
なっているため、高温となった冷却風が固定スクロール
123及び旋回スクロール124を流通するから両スク
ロールの冷却効果が悪いという問題点を有する。
【0020】その上、前記冷却風は遠心ファン122
(シロッコファン)の排気を利用しているので、排風口
と冷却部までの送風ダクト126が複雑で大型となって
いるという問題もある。
【0021】本発明は、上記従来技術における各種問題
点を解消するためになされたもので、比較的簡単な構成
により、駆動軸の撓みに伴う各種不具合を改善してスク
ロール流体機械の性能向上を図りかつ高速回転を可能に
して機械全体の小型化を図ることを目的とする。
【0022】また、本発明の別の目的は、上記目的に加
え、圧縮作用空間を形成する固定スクロール及び旋回ス
クロールのスクロールラップの冷却と、駆動軸を回転自
在に支承する各軸受など機械本体内の各部を好適に冷却
することのできるオイルフリー・スクロール流体機械を
提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明オイルフリー・スクロール流体機械は、ケー
シング5に固定した固定スクロール2のスクロールラッ
プ18と、該固定スクロール2のスクロールラップ18
に噛合する旋回スクロール4のスクロールラップ25の
それぞれの中央部に駆動軸13を挿通し、前記ケーシン
グ5と固定スクロール2とで前記駆動軸13の両端部を
支承したオイルフリー・スクロール流体機械において、
前記ケーシング5の一端を開口部、他端を端壁20によ
り閉塞された閉塞部と成し、該ケーシング5内に前記旋
回スクロール4を収納すると共に、前記開口部に前記固
定スクロール2を取り付けて該開口部を部分的に被蓋
し、前記固定スクロール2で被蓋されずに開口する部分
の前記開口部を冷却風の導風口47と成し、前記駆動軸
13の長さ方向の略中央に位置して前記両端部の軸心と
偏心したクランク部28を形成し、該駆動軸13の前記
両端部をそれぞれ前記ケーシング5の端壁20に設けた
主軸受22と前記固定スクロール2に設けた軸受14と
によって支持し、前記旋回スクロール2の鏡板24の前
記スクロールラップ25が立設する面とは反対側の側面
に対峙して、連結板31を所定間隔を以て配設し、前記
連結板31を前記旋回スクロール4に一体的に固定する
と共に、該連結板31の中央部に設けた軸受36を前記
駆動軸13のクランク部28によって支承して前記連結
板31と旋回スクロール4とを一体的に旋回運動可能と
成し、前記連結板31の中央部に設けた軸受36の外周
に位置して前記連結板31に冷却風の流通路と成る通口
37を開口し、前記連結板31の、前記旋回スクロール
4側とは反対側の側面に近接した位置には、前記ケーシ
ング5の内壁面から前記駆動軸13に向かって突出する
風向板51を設け、前記端壁20に設けた主軸受22の
外周と前記風向板51との間で前記ケーシング5の壁面
を貫通する冷却風の排風口53を開口したことを特徴と
する(請求項1)。
【0024】これにより、駆動軸13に作用する曲げモ
ーメントを極めて小さく抑えると共に旋回スクロール4
の重心の移動量を小さくして旋回スクロール4の振れ回
り現象の発生を抑制し、スクロールラップの傾き量を極
小にできるので、各スクロールラップ同士の接触を防止
できると共に、冷却風の導風口47よりケーシング5内
に導入された冷却風は、風向板51に衝突して直接排風
口53から排出されることがなく、所定間隔を介して配
置された旋回スクロール4と連結板31間を通過して通
口37に至り、その後排風口53より排出されることか
ら、各部の冷却を効果的に行うことにより軸受寿命の向
上とスクロール流体機械の体積効率の向上と高速回転が
可能となる。
【0025】冷却ファン15を前記導風口47の上流又
は前記排風口53の下流に位置して設けると共に、前記
冷却ファン15の外周から前記導風口47又は排風口5
3に到る空間を包囲する導風ダクト54を設け、この導
風ダクト54により導風口47に冷却風を導入し、又は
排風口53より冷却風を導出する冷却風の流路を構成す
ることもできる(請求項2)。
【0026】これによりケーシング5内に滞留する冷却
風をさらに効果的に排出できると共に、当該スクロール
流体機械全体の艤装設計上も冷却ファン15の配置構造
の選択幅が広がり艤装設計が容易となる。
【0027】なお、少なくとも前記導風口47の下流に
位置する前記連結板31の周縁部31aを、前記旋回ス
クロール4の鏡板24周縁部よりも外周方向に突出すれ
ば好適である(請求項3)。
【0028】このように、連結板31の周端部31aを
旋回スクロール4の鏡板24の周端部よりも突出させる
ことにより、ケーシング5の内周面との空間60を狭く
することができ、導風口47を介してケーシング5内に
導入された冷却風がケーシング5内を流通することなく
排風口53より排出されることを防止できると共に、こ
の連結板31に衝突した冷却風はその向きを変更されて
旋回スクロール4の鏡板24と連結板31間に導入され
るので、旋回スクロール4を好適に冷却することが可能
となる。
【0029】さらに、前記旋回スクロール4は、前記連
結板31と対峙する鏡板24の表面から前記連結板31
に向かって突出する放熱フィン30を設けることが好ま
しい(請求項4)。
【0030】これにより、ケーシング5内に導入された
冷却風が旋回スクロール4の鏡板24と連結板31間に
形成された隙間を通過する際に放熱フィン30と接触し
て熱交換し、旋回スクロール4を好適に冷却することが
でき、冷却効率の向上を図ることができる。
【0031】なお、前記旋回スクロール4の鏡板24の
前記駆動軸13を挿通した位置に、前記連結板31に向
かって突出するボス部26を設け、前記放熱フィン30
の一部を前記ボス部26の外周と連続して例えばボス部
26の外周方向に拡がる放射状に形成することもできる
(請求項5)。
【0032】これにより、旋回の際に駆動軸13との摩
擦で発熱したボス部26を好適に冷却することができる
と共に、放熱フィン30間に凹状の冷却風の流路が形成
されて、冷却風を連結板31に形成された通口37に誘
導することができる。
【0033】前記冷却ファン15は、これを前記固定ス
クロール2の鏡板3に対峙して設けると共に、前記固定
スクロール2の前記冷却ファン15と対峙する鏡板3の
表面に放熱フィン17を突出形成することが好ましい
(請求項6)。
【0034】これにより、冷却ファン15により発生し
た冷却風が固定スクロール2の放熱フィン17と接触す
るので、固定スクロール2を効率的に冷却することがで
き、また、冷却風のうち導風口47を介してケーシング
5内に導入された冷却風は、ケーシング5内を流通して
各部を冷却する。
【0035】なお、前記固定スクロール2のスクロール
ラップ18中央部に位置して、前記固定スクロール2の
スクロールラップ18と連続するセンターボス11を設
けることもできる(請求項7)。
【0036】このセンターボス11は、通常旋回スクロ
ール4の中心に位置して設けられるものであるが、この
ようにセンターボス11を固定スクロール2に設けるこ
とにより旋回スクロール4に設けられていたセンターボ
スをなくすことができ、旋回スクロール4の重量を減少
させて旋回スクロール4の旋回時に発生する遠心力を減
少させ、高速運転可能なスクロール流体機械を提供する
ことが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1な
いし図5により説明する。
【0038】図1は本発明オイルフリー・スクロール流
体機械(以下単にスクロール流体機械という)の正面
図、図2はその側面図で、何れも説明の便宜上、後述す
る導風ダクトを取り外した状態を示している。
【0039】また、図3は、上記図2の縦断面図、図4
は同じく図2の横断面図を示している。
【0040】スクロール流体機械1は、一端に開口部、
他端を端壁20により閉塞されたケーシング5内に旋回
スクロール4を収納し、前記開口部の周縁に形成するフ
ランジ部6と固定スクロール2の周縁部とをボルト及び
位置決め用ノックピン等の締結部材7aで一体的に結合
し、前記ケーシング5の一端開口部に固定スクロール2
が取り付けられている。
【0041】本実施形態において、ケーシング5の一端
開口部は、固定スクロール2の周縁部によって部分的に
被蓋される形状を成し、図2に示す実施形態にあっては
図2中左右方向にその周縁を膨出して成る膨出部5a,
5bを形成し、ケーシング5の一端開口部に固定スクロ
ール2を取り付けた際、この膨出部5a,5bが固定ス
クロール2の周縁部の外周方向に位置して被蓋されずに
開口し、この開口を以てケーシング5内に冷却風を導入
する導風口47としている。
【0042】なお、導風口47の形成方法は、図示の例
に限定されず、固定スクロール2の周縁部に所定形状の
開口や切欠を形成してこれを導風口47としても良く、
この場合にはケーシング5に前述の膨出部5a,5bを
設けない構成としても良い。
【0043】また、本実施形態において固定スクロール
2の外周に位置して形成された外壁8には図3に示すよ
うに作用流体の吸気口9が開口すると共に、前記外壁8
の内側には後述するスクロールラップの吸入口に連通す
る作用流体の吸気路10が形成されている。
【0044】さらに、固定スクロール2又は旋回スクロ
ール4のいずれかの鏡板3,24の中央部には、他方の
スクロールの鏡板に向かって突出するセンターボスが形
成されており、本実施形態にあってはこのセンターボス
を固定スクロール2の鏡板3の中心に、固定スクロール
ラップ18と一体的に形成している。このように、固定
スクロール2にセンターボス11を形成することによ
り、旋回スクロール4にはセンターボスを設ける必要が
無くなることから、旋回スクロール4を軽量化すること
ができ、旋回スクロール4の旋回時に発生する遠心力を
低減してこれに伴う振動、その他の弊害の発生を抑制す
ることができる。
【0045】この、固定スクロール2の鏡板3中央部に
形成するセンターボス11には貫通穴12が形成されて
おり、該貫通穴には僅かな間隙を設けて駆動軸13の一
方端部が挿通され、固定スクロール2の外端に嵌着する
軸受14によって駆動軸13の一方端部が支承されてい
る。
【0046】また、前記駆動軸の一方の端部には軸流式
の冷却ファン15が固定されると共に、該冷却ファン1
5の周縁から前述の外壁8に至る空間には固定スクロー
ルの鏡板3に突設された放熱フィン17ならびに軸受1
4を覆うように冷却風の導風ダクト54を着脱自在に取
り付けて冷却風の導風路を形成している。
【0047】なお、本実施形態に於いて冷却ファン15
は固定スクロール2側の駆動軸軸端に設けてあるが、ケ
ーシング5の他端に設けられた主軸受22側の駆動軸軸
端に冷却ファン15を設けてもよく、また流体機械本体
と独立した電動ファンを別途用意し駆動軸13に対向さ
せて配置(図示せず)しても同様の冷却効果が得られ
る。
【0048】また、貫通穴12の旋回スクロール寄りに
は軸封手段16が設けられており、該軸封手段16を介
して貫通穴12と駆動軸13間の間隙が封止されてい
る。
【0049】さらに、固定スクロール2の外側にあたる
冷却ファン15側の鏡板3にはヒダ状の放熱フィン17
を適宜間隔を設けて複数個突設しており、該放熱フィン
17間の空間は略凹状に形成されて冷却風の通風路を成
すと共に、鏡板3の反対側の側面には前記センターボス
11と連続して該鏡板3と直角に立設する渦巻状に形成
された固定スクロールラップ18が設けられている。
【0050】他方、ケーシング5の他端に設けられた端
壁20の中央部には軸受箱21を設け、ここに主軸受2
2を嵌着して駆動軸13の他方の端部を支承しており、
この主軸受22を貫通してケーシング5外に突出する駆
動軸13の軸端には、図示しない駆動原動機(モータ又
はエンジン)から、一例としてV−ベルトを介して動力
を伝達するための動力伝達手段たるプーリ23が固定さ
れている。
【0051】さらに、ケーシング5内に配置した旋回ス
クロール4の鏡板24の一方に該鏡板24に対して直角
に立設した渦巻状の旋回スクロールラップ25を突設
し、固定スクロール2に形成したスクロールラップ18
に干渉しない程度の僅かな間隙を保持して噛合し圧縮作
用空間42を形成している。
【0052】また、旋回スクロール4の中央部にボス部
26を設け、該ボス部26に穿設した穴27に対して僅
かな間隙を設けて駆動軸13の偏心軸部であるクランク
部28を挿通し、該クランク部上に第2の軸封手段29
が設けられ該軸封手段を挟むその双方に形成された穴2
7とクランク部間の間隙を封止している。
【0053】なお、前記軸受14及び主軸受22には該
軸受内にグリースその他の潤滑剤を封入した潤滑剤封入
軸受が用いられる。
【0054】また、旋回スクロール4の鏡板24の、ボ
ス部26が設けられた側面には図5に示すように多数の
放熱フィン30が突設されており、この放熱フィン30
の一部はボス部26から外周方向に向かって略放射状形
成されている。その他の放熱フィン30は、鏡板24の
平面部において適宜間隔の空間をもって突設されてお
り、本実施形態にあっては各放熱フィン30は図5に示
すように相互に水平方向に平行に配置されている。この
ようにして形成された各放熱フィン30間は、略凹状の
冷却風通路を成し、この冷却風通路により導入された冷
却風が誘導される。
【0055】旋回スクロール4は、この旋回スクロール
4の鏡板24に対して所定の間隔を以てケーシング5内
に配置された連結板31とボルト等の締結部材7bによ
り一体的に固定されており、この連結板31を介してケ
ーシング5に一端を支承された自転防止機構32のクラ
ンク33と自転防止用軸受34を介して支えられると共
に、連結板31の中央部に設けられた第2の軸受箱35
には旋回軸受36が嵌着し、該旋回軸受を介して連結板
31は駆動軸13の偏心軸部であるクランク部28に回
転自在に支承されている。
【0056】さらに連結板31には、旋回軸受36の軸
受箱35周縁に位置して複数の通口37(図7)を開口
し、これを冷却風の流通路としている。
【0057】本実施形態にあっては、前述の旋回スクロ
ール4の放熱フィン30突設長さ分の間隔を以て連結板
31を旋回スクロール4の鏡板24に対峙して配置して
おり、また、少なくとも前記導風口47の下流に位置し
て前記連結板31の周縁部を前記旋回スクロール4の周
縁よりも外周方向に突出している。
【0058】ケーシング5の一端開口部周縁に、図2中
左右方向に膨出する膨出部5a,5bを設けた本実施形
態にあっては、連結板31についても同様にその周縁3
1a,31aを図6に示すように図中左右方向に膨出し
た略楕円形状に形成している。
【0059】このように、旋回スクロール4の鏡板24
と連結板31との間に所定の間隔を設けることにより、
旋回スクロール4の鏡板24と連結板31の間に冷却風
の流路が形成され、ケーシング5内に導入された冷却風
はこの旋回スクロール4の鏡板24と連結板31の間に
導入されて放熱フィン30と接触し、この接触の際の熱
交換により旋回スクロール4を好適に冷却することがで
きる。
【0060】また、この冷却風の流路内は放熱フィン3
0により区画されているために、この流路に導入された
冷却風は放熱フィン30によって旋回スクロール4の鏡
板24に形成されたボス部26近傍に誘導されてこれを
冷却すると共に、その後、連結板31の旋回軸受36の
外周に位置して形成された通口37に誘導されて旋回軸
受36近傍に至り、旋回軸受36を冷却する。
【0061】さらに、少なくとも導風口47の下流に位
置して旋回スクロール4の鏡板24周縁よりも外周方向
に突出した周縁部31a,31aを備えた連結板31を
使用することにより、導風口47から導入された冷却風
はこの連結板31に衝突してその方向を変え、旋回スク
ロール4の鏡板24と連結板31間に形成された前述の
冷却風の流路に確実に誘導されて旋回スクロール4を冷
却すると共に、駆動軸13及び旋回スクロール4に形成
されたボス部26、連結板31の旋回軸受36、並びに
駆動軸13近傍に誘導されてこれらを好適に冷却する。
【0062】クランク部28は、駆動軸13の軸線方向
の略中央位置を両端部における軸芯40に対してeだけ
偏心して形成されており、該駆動軸13と一体的に形成
されている。そして、図示しない駆動原動機の運転によ
り駆動軸13が回転すると、この駆動軸13のクランク
部28をその中央位置において支承する連結板31と旋
回スクロール4とが一体となって軸芯40に対して偏心
寸法eに従って軸芯40を中心とした公転運動を行い、
この公転運動に伴って旋回スクロール4は自転防止機構
32と協同して駆動軸の軸芯40に対してeを基準とし
て旋回運動を行う。
【0063】また、クランク部28とケーシング5に嵌
着する主軸受22間の駆動軸13上にはバランスウェイ
ト41が一体的に設けられており、該バランスウエイト
と、前記駆動軸13の一方の軸端に設けられた冷却ファ
ン15と固定スクロール2との間の駆動軸上13に第2
のバランスウェイト41bならびに駆動軸13の他方の
軸端に設けられたプーリ23と一体の第3のバランスウ
ェイト41cとによって、前記駆動軸13の回転及び該
回転に伴う旋回スクロール4の旋回運動によって生ずる
遠心力を相殺して振動の発生を抑えるようになってい
る。
【0064】以上により、駆動軸13は旋回スクロール
4を挟んでその両軸端を固定スクロール側に設けた軸受
14とケーシング軸端20に設けた主軸受22とによる
両端支持構造となっている。
【0065】これにより、前記バランスウエイト41,
41b,41cによる振動緩和作用と相まって駆動軸1
3に作用する曲げモーメントならびに旋回スクロール4
の旋回運動に伴う振れ回り現象を可及的に小さく抑える
ことができる。
【0066】そして、駆動軸13が回転すると吸気口9
から流入した作用流体Aは、吸気路10を介して固定ス
クロールラップ18と旋回スクロールラップ25間に形
成される圧縮作用空間42内に吸入され、該圧縮作用空
間内で徐々に体積を収縮しながら両スクロールラップ1
8,25の中心に向かって連続的に移動し効率よく圧縮
作用を行う。
【0067】そして、圧縮作用空間が収縮して所定の体
積に達した時点で固定スクロール2の鏡板3で、前記セ
ンターボス11の外側に穿設した吐出口43から吐出通
路44を介して消費側に供給される。
【0068】前述の導風口47の下流に位置してケーシ
ング5の内周面と旋回スクロール4の外周間に形成され
た導風路46は、旋回スクロール4の鏡板24の周縁に
部分的に突設した止着部48(図5)間ならびに放熱フ
ィン30間に形成される凹状の空間と連通し、連結板3
1の平面部ならびに該連結板の支承部たる第2の軸受箱
35の周縁に開口する通口37とも連通している(図
4)。
【0069】なお、前記放熱フィン30の配置構造と該
放熱フィン間の空間の形成方法は本実施形態に限定され
ず、当該流体機械の大きさ又は部品構成によって変更す
ることが可能であることは言うまでもない。
【0070】また、ケーシング5には、その内壁面45
から駆動軸13方向に向かって風向板51が突出形成さ
れており、この風向板51の突出方向における先端部が
前記連結板31の旋回スクロール4側とは反対側の側面
に近接して配置されている。
【0071】また、この風向板51が突出する位置か
ら、主軸受22の外周に至る迄のケーシング5の壁面に
は、ケーシング5内に導入された冷却風を排出するため
の排風口53がケーシング5の壁面を貫通して形成され
ている。
【0072】このように形成された風向板51は、導風
口47を介して導風路46に導入された冷却風が、直接
排風口53に向かう際の障害となり、冷却風が旋回スク
ロール4の鏡板24と連結板31間を通過することなく
直接排風口53を介して機外に排出されることを防止し
ている。
【0073】したがって、導風口47から導入された冷
却風Bは、ケーシングの内周縁に形成された導風路46
を経て、連結板31の外周縁31aおよび風向板51に
衝突した後旋回スクロールの鏡板24と連結板31間の
空間に導入されてボス部26方向に案内されて旋回スク
ロール4の放熱フィン30の凹状空間を通過して各部を
冷却する。
【0074】その後、連結板31の壁面方向に迂回して
通口37を通過してケーシング端壁20に開口する排風
口53から外部に排出される。
【0075】なお、本実施形態に於いてケーシング内周
面45に突設する風向板51は、ケーシング5と一体に
形成したものであってもよく、またケーシング5の内周
面45に対して着脱自在に取り付けたものであってもよ
い。
【0076】次に、本発明の作用について説明する。ケ
ーシング5の他端に設けられた主軸受22を貫通してケ
ーシング5より突出した駆動軸軸端に固定したプーリ2
3は図示せざるモータ又はエンジンなどの駆動原動機と
V−ベルト等の動力伝達手段により連結されており、該
駆動原動機の運転により駆動軸13が回転すると、該駆
動軸のクランク部28が軸芯40回りで公転運動を行
う。
【0077】この公転運動に伴ってクランク部28上に
支承された連結板31と旋回スクロール4とが一体とな
って前記軸芯40回りで旋回運動を行い作用流体の圧縮
を開始する。
【0078】このとき、駆動軸13は旋回スクロール4
を挟んでその両軸端を固定スクロール側に設けた軸受1
4とケーシング側に設けた主軸受22とによって両端を
支持された構造となっているため、駆動軸13にかか
る、従来例(図9)で説明した曲げモーメントは抑えら
れ、固定スクロール2側に設けた軸受14とケーシング
5の他端側に設けた主軸受22間の駆動軸13の撓み及
び該撓みによって生ずる旋回スクロールの重心Gの移動
量δaも前記従来例と比べて極めて少ないから旋回スク
ロール4のスクロールラップ25の傾き量θも生じ難
い。よって旋回スクロール4の振れ回り現象を可及的に
小さく抑えることができる。
【0079】これにより、スクロール流体機械の体積効
率の向上と高速回転が可能となる。特に、固定スクロー
ル2の中心に位置して、スクロールラップ18と一体的
に形成されたセンターボス11を設けたスクロール流体
機械にあっては、旋回スクロール4の中心にセンターボ
スを設けるのが一般的である従来のスクロール流体機械
に比較して旋回スクロール4の重量を減少させることが
できることから、旋回スクロール4を旋回させた際に生
じる遠心力が減少されてより一層の高速回転が可能とな
る。
【0080】而して、固定スクロール側の駆動軸13の
軸端に装着の冷却ファン15の回転により導風ダクト5
4を介して導入された外気は、該導風ダクト内に面する
固定スクロールの放熱フィン17間に形成の凹状空間を
通過して該放熱フィン及び軸受14を効果的に冷却後、
導風口47(図2)からケーシング内に形成する導風路
46を経て、旋回スクロール4の外周よりも外側に突出
した連結板の外周縁および風向板51に衝突した後旋回
スクロールの鏡板24ならびにボス部26方向に迂回し
て旋回スクロールの放熱フィン30ならびに旋回軸受3
6を満遍なく冷却する。
【0081】その後、再び連結板31の壁面方向に迂回
して通口37を経てケーシング端壁の排風口53から外
部に排出される。
【0082】以上により、機内に流入した冷却風を滞留
させることなく効果的に冷却風の流通が促されて各放熱
フィン及び各軸受を満遍なく冷却することができるの
で、スクロールラップ同士の焼付防止及び軸受からの潤
滑油漏洩を防止できる。
【0083】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ものではなく、本発明の目的の範囲内において種々の変
更が可能である。
【0084】例えば、固定スクロール2に設けた冷却風
の導風口47の形状およびケーシング端壁20に設けた
排風口53の数や形状は、本実施形態に限らず円形又は
半円形又は四角形でもよくその数も複数箇所に設けても
よく、また機械の大きさや形状に応じて放熱フィン1
7,30の形状やその配置部位なども本発明の要旨を逸
脱しない範囲で選択可能である。
【0085】
【発明の効果】以上説明した本発明の構成により、駆動
軸に作用する曲げモーメントを極めて小さく抑えると共
に旋回スクロールの重心の移動量を小さくして旋回スク
ロールの振れ回り現象の発生を抑制し、スクロールラッ
プの傾き量を極小にでき、従って各スクロールラップ同
士の接触を防止できるオイルフリー・スクロール流体機
械を提供することができた。
【0086】このオイルフリー・スクロール流体機械
は、ケーシング内に導入された冷却風がケーシング内を
好適に流通し得る構成を備えることから、旋回スクロー
ルや駆動軸、駆動軸を支承するボスや軸受等を好適に冷
却することができ、オイルフリー・スクロール流体機械
に生じやすい加熱による焼き付き等を好適に防止するこ
とができた。
【0087】冷却ファンと、冷却ファンの外周から導風
口又は排風口に到る空間を包囲する導風ダクトを備えた
オイルフリー・スクロール流体機械にあっては、ケーシ
ング内に滞留する冷却風をさらに効果的に排出できると
共に、スクロール流体機械全体の艤装設計上も冷却ファ
ンの配置構造の選択幅が広がり艤装設計が容易となる。
【0088】また、少なくとも導風口の下流に位置する
前記連結板の周縁部を、旋回スクロールの鏡板周縁部よ
りも外周方向に突出させたオイルフリー・スクロール流
体機械にあっては、導風口を介してケーシング内に導入
された冷却風が連結板に衝突してその向きを変更されて
確実に旋回スクロールと連結板間に導入されるので、旋
回スクロールを好適に冷却することが可能となる。
【0089】特に、旋回スクロールの鏡板に、連結板に
向かって突出する放熱フィンを設けた場合には、旋回ス
クロールの冷却効率が飛躍的に向上してスクロールラッ
プの焼き付きや摩耗等が好適に防止される。なお、この
冷却フィンを旋回スクロールの鏡板に設けたボス部の外
周に連続して例えば放射状に形成した本発明のオイルフ
リー・スクロール流体機械にあっては、駆動軸との接触
で発熱したボス部を好適に冷却することができると共
に、放熱フィン間に凹状の冷却風の流路が形成されて、
冷却風を連結板の通口に誘導し易くなる。
【0090】さらに、前記冷却ファンを固定スクロール
に対峙して設けると共に、前記固定スクロールの鏡板に
放熱フィンを突出形成したオイルフリー・スクロール流
体機械にあっては、冷却ファンにより発生した冷却風が
固定スクロールの放熱フィンと接触して固定スクロール
を効率的に冷却することができ、また、冷却風のうち導
風口を介してケーシング内に導入された冷却風は、ケー
シング内を流通して各部を好適に冷却することができ
る。
【0091】さらに、固定スクロールのスクロールラッ
プ中央部に位置して、固定スクロールのスクロールラッ
プと連続するセンターボスを設ける場合には、旋回スク
ロールの中心にセンターボスを設ける必要がなくなり、
旋回スクロールの重量を減少させることができるので、
旋回時に発生する遠心力を減少させ、高速運転可能なス
クロール流体機械を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明オイルフリー・スクロール流体機械の導
風ダクト取外し状態の正面図である。
【図2】図1の側面図である
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】図2の横断面図である。
【図5】旋回スクロールの放熱フィン側鏡板の詳細図で
ある。
【図6】連結板の正面図である。
【図7】従来の無給油式スクロール圧縮機の断面図であ
る。
【図8】従来のオイルフリー・スクロール圧縮機の断面
図である。
【図9】従来のスクロール圧縮機において旋回スクロー
ル支持点に作用する荷重の説明図である。
【符号の説明】
1 流体機械本体 2 固定スクロール 3 鏡板 4 旋回スクロール 5 ケーシング 5a,5b 膨出部 6 フランジ部 7a 締結部材 8 外壁 9 吸気口 10 吸気路 11 センターボス 12 貫通穴 13 駆動軸 14 軸受 15 冷却ファン 16 軸封手段 17 放熱フィン 18 固定スクロールラップ 20 端壁 21 軸受箱 22 主軸受 23 プーリ 24 鏡板 25 旋回スクロールラップ 26 ボス部 27 穴 28 クランク部 29 軸封手段 30 放熱フィン 31 連結板 31a 周縁部 35 軸受箱 36 (旋回)軸受 37 通口 40 軸芯 41,41b,41c バランスウエイト 42 圧縮作用空間 43 吐出口 44 吐出通路 45 内壁面(ケーシングの) 46 導風路 47 導風口 48 止着部 51 風向板 53 排風口 54 導風ダクト 100 スクロール圧縮機本体 101 固定スクロール 102 鏡板(固定スクロールの) 103 スクロールラップ(固定スクロールの) 104 旋回スクロール 105 スクロールラップ(旋回スクロールの) 106 鏡板(旋回スクロールの) 107 圧縮作用空間 108 吐出口 109 軸受ボス 110 旋回軸受部 111 駆動軸 112 偏心軸部 113 ケーシング本体 114a,114b 軸受 115 遠心ファン(シロッコファン) 116 多翼ファン 117 吸気口 118,118a 冷却風通路 119 ファンケーシング 120 排出口 121 旋回スクロール側ケーシング 122 遠心ファン 123 固定スクロール 124 旋回スクロール 125 圧縮熱放散部 126 送風ダクト
フロントページの続き Fターム(参考) 3H029 AA02 AA23 AB02 AB03 BB12 BB21 BB31 BB44 BB47 CC02 CC24 CC47 3H039 AA02 AA09 AA10 AA12 BB13 CC01 CC02 CC03 CC11 CC28 CC29 CC49

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングに固定した固定スクロールの
    スクロールラップと、該固定スクロールのスクロールラ
    ップに噛合する旋回スクロールのスクロールラップのそ
    れぞれの中央部に駆動軸を挿通し、前記ケーシングと固
    定スクロールとで前記駆動軸の両端部を支承したオイル
    フリー・スクロール流体機械において、 前記ケーシングの一端を開口部、他端を端壁により閉塞
    された閉塞部と成し、該ケーシング内に前記旋回スクロ
    ールを収納すると共に、前記開口部に前記固定スクロー
    ルを取り付けて該開口部を部分的に被蓋し、前記固定ス
    クロールで被蓋されずに開口する部分の前記開口部を冷
    却風の導風口と成し、 前記駆動軸の長さ方向の略中央に位置して前記両端部の
    軸心と偏心したクランク部を形成し、該駆動軸の前記両
    端部をそれぞれ前記ケーシングの端壁に設けた主軸受と
    前記固定スクロールに設けた軸受とによって支持し、 前記旋回スクロールの鏡板の前記スクロールラップが立
    設する面とは反対側の側面に対峙して、連結板を所定間
    隔を以て配設し、 前記連結板を前記旋回スクロールに一体的に固定すると
    共に、該連結板の中央部に設けた軸受を前記駆動軸のク
    ランク部によって支承して前記連結板と旋回スクロール
    とを一体的に旋回運動可能と成し、前記連結板の中央部
    に設けた軸受の外周に位置して前記連結板に冷却風の流
    通路と成る通口を開口し、 前記連結板の、前記旋回スクロール側とは反対側の側面
    に近接した位置には、前記ケーシングの内壁面から前記
    駆動軸に向かって突出する風向板を設け、前記端壁に設
    けた主軸受の外周と前記風向板との間で前記ケーシング
    の壁面を貫通する冷却風の排風口を開口したことを特徴
    とするオイルフリー・スクロール流体機械。
  2. 【請求項2】 冷却ファンを前記導風口の上流又は前記
    排風口の下流に位置して設けると共に、前記冷却ファン
    の外周から前記導風口又は排風口に到る空間を包囲する
    導風ダクトを設けたことを特徴とする請求項1記載のオ
    イルフリー・スクロール流体機械。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記導風口の下流に位置する
    前記連結板の周縁部を、前記旋回スクロールの鏡板周縁
    部よりも外周方向に突出したことを特徴とする請求項1
    又は2項記載のオイルフリー・スクロール流体機械。
  4. 【請求項4】 前記旋回スクロールは、前記連結板と対
    峙する鏡板の表面から前記連結板に向かって突出する放
    熱フィンを備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か1項記載のオイルフリー・スクロール流体機械。
  5. 【請求項5】 前記旋回スクロールの鏡板の前記駆動軸
    を挿通した位置に、前記連結板に向かって突出するボス
    部を設け、前記放熱フィンの一部を前記ボス部の外周と
    連続して形成したことを特徴とする請求項4記載のオイ
    ルフリー・スクロール流体機械。
  6. 【請求項6】 前記冷却ファンを前記固定スクロールの
    鏡板に対峙して設けると共に、前記固定スクロールの前
    記冷却ファンと対峙する鏡板の表面に放熱フィンを突出
    形成したことを特徴とする請求項2記載のオイルフリー
    ・スクロール流体機械。
  7. 【請求項7】 前記固定スクロールのスクロールラップ
    中央部に位置して、前記固定スクロールのスクロールラ
    ップと連続するセンターボスを設けたことを特徴とする
    請求項1〜6いずれか1項記載のオイルフリー・スクロ
    ール流体機械。
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