JP3205474B2 - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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JP3205474B2
JP3205474B2 JP25926394A JP25926394A JP3205474B2 JP 3205474 B2 JP3205474 B2 JP 3205474B2 JP 25926394 A JP25926394 A JP 25926394A JP 25926394 A JP25926394 A JP 25926394A JP 3205474 B2 JP3205474 B2 JP 3205474B2
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duct
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裕二 駒井
克史 肥田野
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トキコ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関
し、特に、空冷式のスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ケーシングと、一端側が該ケー
シング内に回転可能に設けられ、他端側がケーシング外
に伸長する駆動軸と、前記ケーシングに固着され、鏡板
に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前
記ケーシング内に位置して前記駆動軸の一端側に設けら
れ、鏡板の表面側に該固定スクロールのラップ部と重な
り合う渦巻状のラップ部が立設された旋回スクロールと
からなるスクロール式流体機械は知られている。
【0003】そして、この種のスクロール式流体機械を
例えば空気圧縮機として用いる場合には、駆動軸を外部
から電動モータ等で回転駆動することにより旋回スクロ
ールを旋回させ、該旋回スクロールと固定スクロールと
の間に形成される複数の圧縮室内で外部から吸込んだ空
気を圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出口から外部の空気
タンク等に向けて吐出させるようになっている。
【0004】また、圧縮運転の際に発生する圧縮熱等に
よって固定スクロール,旋回スクロール等が高温状態と
なるのを防止するために、前記駆動軸の他端側にファン
を設けると共に、該ファンによって発生する冷却風を前
記ケーシング側に向けて案内するダクトを設け、固定ス
クロール,旋回スクロール等を冷却する構成としたスク
ロール式流体機械は、例えば実開平2−94386号公
報等によって知られている。
【0005】ここで、ファン,ダクトを備えた従来技術
のスクロール式流体機械を図6および図7に基づいて説
明する。
【0006】図において、101はケーシングを示し、
該ケーシング101は略箱形に形成されたケーシング本
体101Aと軸受部101Bとから構成され、前記ケー
シング本体101Aの内部には鏡板上に渦巻状のラップ
部を有する旋回スクロール(図示せず)が設けられてい
る。また、該ケーシング本体101Aの一方の側面に
は、サイドダクト106を流れる冷却風を矢示Cの如く
ケーシング本体101A内に取り込むための冷却風供給
口101Cが形成されている。さらに、該ケーシング本
体101Aの他方の側面には、ケーシング本体101A
内を流れる冷却風を矢示Dの如く外部に排気するための
冷却風排気口(図示せず)が形成されている。
【0007】102は一端側がケーシング101の軸受
部101Bに回転可能に支持され、他側がケーシング1
01外に伸長する駆動軸を示し、該駆動軸102の一側
先端はクランクとなり、クランクの先端は前記旋回スク
ロールに接続されている。
【0008】103は前記ケーシング101に固着され
た固定スクロールをそれぞれ示し、該固定スクロール1
03の内部に位置して鏡板103A上には渦巻状のラッ
プ部(図示せず)が立設され、該ラップ部は前記旋回ス
クロールのラップ部と重なり合うように配設されてい
る。
【0009】104はケーシング101の軸受部101
Bに取付けられたファンケーシング、105は該ファン
ケーシング104内に位置して駆動軸102の他端側に
固着されたファンをそれぞれ示し、該ファン105は駆
動軸102と共に回転することにより、ファンケーシン
グ104に形成された冷却風取込口104A,104A
から外気を吸込んで冷却風を発生させ、後述のサイドダ
クト106に向けて矢示Bの如く流すものである。
【0010】106はケーシング1の片側側面に配設さ
れたサイドダクトを示し、該サイドダクト106は、流
入側がファンケーシング104内と連通し、前記ファン
105によって発生する冷却風を前記ケーシング101
側に向けて案内するものである。
【0011】107は固定スクロール103の一側に設
けられたフロントダクトを示し、該フロントダクト10
7の一方の側面には、サイドダクト106を流れる冷却
風を矢示Eの如くフロントダクト107内に取り込むた
めの冷却風供給口107Aが形成されている。また、該
フロントダクト107の他方の側面には、フロントダク
ト107内を流れる冷却風を矢示Fの如く外部に排気す
るための冷却風排気口(図示せず)が形成されている。
【0012】108はサイドダクト106内に設けられ
たガイドを示し、該ガイド108は、サイドダクト10
6内を流れる冷却風の一部をケーシング本体101Aの
冷却風供給口101Cに案内するものである。
【0013】従来技術のスクロール式流体機械は上述の
ような構成を有するもので、圧縮運転時において、駆動
軸102が回転駆動されると、該駆動軸102と共にフ
ァン105が回転し、これにより、外気がファンケーシ
ング104の冷却風取込口104A,104Aを介して
矢示Aの如くファンケーシング104内に取り込まれ、
この空気が冷却風となって矢示Bの如くサイドダクト1
06内に供給される。そして、この冷却風の一部は、矢
示Cの如く、ガイド108によってケーシング本体10
1Aの冷却風供給口101Cを介してケーシング本体1
01A内に流入し、該ケーシング本体101A内を流通
して冷却風排気口から矢示Dの如く流出する。これによ
り、ケーシング本体1A内に設けられた旋回スクロール
等が冷却される。
【0014】一方、サイドダクト106内を流れる冷却
風の一部は、矢示Eの如くフロントダクト107の冷却
風供給口107Aを介してフロントダクト107内に流
入し、該フロントダクト107内を流通して冷却風排気
口から矢示Fの如く流出する。これにより、固定スクロ
ール103の一側面から熱が奪われ、固定スクロール1
03が効果的に冷却される。なお、フロントダクト10
7内に位置する固定スクロール103の一側面には放熱
用のフィンが設けられ、放熱性を高めるような構造とな
っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術は、ファン105,サイドダクト106およびフ
ロントダクト107によって冷却風をケーシング本体1
01内および固定スクロール103の一側(フロントダ
クト107内)を流通させ、固定スクロール103,旋
回スクロール等を冷却する構成である。
【0016】ここで、固定スクロール103,旋回スク
ロールは、圧縮運転の際に発生する圧縮熱によって、固
定スクロール103,旋回スクロールの中心付近が最も
高温となる。即ち、例えば従来技術によるスクロール式
流体機械を空気圧縮機として用いた場合には、固定スク
ロール103の外周側に設けられた吸込口から外気を取
り込み、この空気を双方のスクロールのラップ部間に画
成される各圧縮室内で順次圧縮しつつ、固定スクロール
103(旋回スクロール)の中央側に位置する圧縮室内
に順次送り込む。そして、固定スクロール103(旋回
スクロール)の中央に位置する圧縮室で最高圧に圧縮
し、固定スクロール103の中央に設けられた吐出口か
らこの圧縮空気を外部の空気タンク等に吐出する。この
ため、固定スクロール103,旋回スクロールの中央で
最も高温の圧縮熱が生じる。このような事実に鑑みる
と、固定スクロール103,旋回スクロールの中央部に
冷却風を強く吹き当てるようにして集中的に冷却するこ
とが望ましい。
【0017】しかし、上述した従来技術では、サイドダ
クト106内を流れる冷却風の流速や流れ方向を調整す
ることができず、固定スクロール103,旋回スクロー
ルの中央部に集中的に冷却風を強く吹き当てることがで
きず、冷却効率の向上を図ることが困難であるという問
題がある。
【0018】また、上述した従来技術の構成は、図6,
図7に示すように、単に冷却風の流路をサイドダクト1
06等によって確保しているだけであるため、冷却風の
流通過程における圧力損失が大きい。このため、ファン
105から出力された冷却風が、前記サイドダクト10
6を流通してケーシング本体101A内,フロントダク
ト107内に到達するときには、冷却風の流速が減少
し、冷却能力が大幅に低下しており、ファン105の出
力に見合った冷却能力を得ることができないという問題
がある。さらに、この結果、必要な冷却能力を得るため
に、ファン105の大型化、ファン105の動力源の大
型化等を招き、製造コストが高くなるという問題があ
る。
【0019】さらに、サイドダクト106内に設けられ
たガイド108によって、サイドダクト106内を流通
する冷却風の一部をケーシング本体101A内に積極的
に導入するようにしている。しかし、かかる効果は得ら
れるものの、このガイド108によって圧力損失が増加
し、却って冷却風の流速を減少させてしまい、冷却効率
が向上できないという問題がある。また、前記ガイド1
08に冷却風が吹き当たることにより騒音が発生すると
いう問題もある。
【0020】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の第1の目的は、ダクト内を流れ
る冷却風の流速を速くして冷却効率を向上させることが
でき、特に、固定スクロール,旋回スクロールの中央部
に冷却風を集中的に吹き当て、冷却効率を大幅に向上さ
せることができるスクロール式流体機械を提供すること
にある。
【0021】また、本発明の第2の目的は、ダクト内を
流れる冷却風をケーシング内に確実に取り込むことがで
き、ケーシング内の旋回スクロール等の冷却効率を大幅
に向上させることができるスクロール式流体機械を提供
することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明によるスクロール式流体機械
は、ケーシングと、一端側が該ケーシング内に回転可能
に設けられ、他端側がケーシング外に伸長する駆動軸
と、前記ケーシングに固着され、鏡板に渦巻状のラップ
部が立設された固定スクロールと、前記ケーシング内に
位置して前記駆動軸の一端側に設けられ、鏡板の表面側
に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦巻状のラ
ップ部が立設された旋回スクロールと、前記駆動軸の他
端側に設けられたファンと、該ファンによって発生する
冷却風を前記ケーシング側の旋回スクロールおよび固定
スクロールに向けて流通させるダクトとを備え、該ダク
トには、前記旋回スクロールおよび固定スクロールの中
心側で流速が最大となるように、前記冷却風の流速分布
を調整する流速分布調整手段を設けてなる構成を採用し
ている。
【0023】また、請求項2の発明の如く、前記旋回ス
クロールには、前記ダクト内に突出し、該ダクト内を流
れる冷却風の一部を前記旋回スクロールの鏡板背面側に
向けて導く冷却風ガイドを一体に設けることが好まし
い。
【0024】さらに、請求項3の発明の如く、前記冷却
風ガイドには、該冷却風ガイドにより前記ダクト内から
導かれる冷却風を前記旋回スクロールの旋回運動に追従
して該旋回スクロール側にかき込む冷却風かき込み手段
を設けることが好ましい。
【0025】
【作用】請求項1の構成によれば、ファンの回転によ
り、冷却風がダクトを介して旋回スクロールおよび固定
スクロールに向けて流通する。このとき、冷却風の流速
分布は、流速分布調整手段によって旋回スクロールおよ
び固定スクロールの中心側で流速が最大となるように調
整される。これにより、冷却風を固定スクロール,旋回
スクロールの中央部位に最も強く吹き当てることがで
き、最も高温となる固定スクロール,旋回スクロールの
中央部位を集中的に冷却することができる。
【0026】請求項2の構成によれば、旋回スクロール
には、ダクト内に突出する冷却風ガイドを一体的に設け
たことにより、前記ダクト内を流れる冷却風の一部を旋
回スクロールの鏡板背面側に流通させることができ、旋
回スクロールと、該旋回スクロールの背面側に設けられ
た旋回軸受等を効果的に冷却することができる。
【0027】さらに、請求項3の構成によれば、前記冷
却風ガイドに設けた冷却風かき込み手段が旋回スクロー
ルの旋回運動に追従して旋回運動することにより、前記
ダクト内から冷却風を旋回スクロール側にかき込むこと
ができ、冷却風を効率よくケーシング内に流入させるこ
とができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図5に基
づいて説明する。また、実施例では、スクロール式流体
機械として空冷式のスクロール式空気圧縮機を例に挙げ
て説明する。
【0029】図において、1はスクロール式空気圧縮機
の外枠を形成するケーシングを示し、該ケーシング1
は、上,下,左,右の側板と背面板とから箱状に形成さ
れ、前側が開口したケーシング本体1Aと、該ケーシン
グ本体1Aの後側に突出形成された円筒状の軸受部1B
とから大略構成されている。また、前記ケーシング本体
1Aの右側には後述のサイドダクト22が接続され、か
つ、このサイドダクト22内からケーシング本体1A内
に向けて冷却風を供給する冷却風供給口1Cが形成され
ている。さらに、ケーシング本体1Aの左側板と上側板
とには、該ケーシング本体1A内の冷却風を外部に排気
する冷却風排気口1D,1Eがそれぞれ形成されてい
る。
【0030】2はケーシング1の軸受部1Bに軸受3,
4を介して回転自在に軸支された駆動軸を示し、該駆動
軸2の一端側はケーシング1のケーシング本体1A内へ
と伸長してクランク2Aとなり、該クランク2Aの軸線
は駆動軸2の軸線に対して所定寸法だけ偏心している。
また、該駆動軸2の他端側は軸受部1Bから後述のファ
ンケーシング19内を貫通して外部に進出し、その端部
には後述の遠心ファン20とプーリ(図示せず)が設け
られ、駆動軸2は該プーリにベルトを介して電動モータ
(いずれも図示せず)によって回転駆動されるようにな
っている。
【0031】5はケーシング本体1Aに図示しないボル
ト等を介して固着された固定スクロールを示し、該固定
スクロール5はケーシング本体1A前側の開口を閉塞す
るように固着されている。また、該固定スクロール5は
方形の平板状に形成された鏡板5Aと、該鏡板5Aの外
縁を形成する取付部5Bと、前記鏡板5A表面に立設さ
れ、該鏡板5Aの中心側が巻始め端となり、外周側が巻
終り端となった渦巻状のラップ部5Cと、前記鏡板5A
の背面(外側面)に上下方向に並列に多数立設された放
熱板5D,5D,…とから大略構成され、前記ラップ部
5Cの径方向外側には後述する旋回スクロール本体7の
鏡板7Aとの摺接面5Eが形成されている。
【0032】また、該固定スクロール5の外縁には、吸
込口5Fが穿設され、該吸込口5Fは、後述する各圧縮
室Rのうち最低圧側となる最外周側の圧縮室R1 に連通
している。また、該固定スクロール5の鏡板5A中央に
は吐出口5Gが穿設され、該吐出口5Gは各圧縮室Rの
うち最高圧側となる最中央側の圧縮室R2 と連通してい
る。
【0033】6は固定スクロール5と対向するようにケ
ーシング1のケーシング本体1A内に配設された旋回ス
クロールを示し、該旋回スクロール6は、後述する如
く、鏡板7Aの表面側にラップ部7Bが立設され、背面
側には放熱板7C,7C,…が設けられた旋回スクロー
ル本体7と、該旋回スクロール本体7の背面側に取付け
られた後述の板状体10とから一体的に構成されてい
る。
【0034】7は旋回スクロール本体を示し、該旋回ス
クロール本体7は、円盤状に形成された鏡板7Aと、該
鏡板7Aの表面に立設され、該鏡板7Aの中心側が巻始
め端となり外周側が巻終り端となった渦巻状のラップ部
7Bとから大略構成されている。そして、該旋回スクロ
ール本体7のラップ部7Bは、固定スクロール5のラッ
プ部5Cと所定角度だけずらして重なり合うように配設
され、固定スクロール5のラップ部5Cと旋回スクロー
ル本体7のラップ部7Bとの間には、複数の圧縮室R,
R,…を形成されている。
【0035】そして、電動モータにより駆動軸2が回転
し、旋回スクロール本体7(旋回スクロール6)が旋回
運動すると、各圧縮室Rのうち最低圧側となる最外周側
の圧縮室R1 内に吸込口5Fを介して外部の空気を吸込
み、この空気を該各圧縮室R内で順次圧縮しつつ、各圧
縮室Rのうち中央側に位置する高圧の圧縮室R内に順次
送り込み、最高圧側の圧縮室R2 から吐出口5Gを介し
て外部の空気タンク等(図示せず)に吐出する。
【0036】また、該旋回スクロール本体7の背面側に
は、放熱板7C,7C,…が並列に多数立設され、該各
放熱板7Cは圧縮運転時に発生する圧縮熱をケーシング
本体1A内を流れる冷却風中に放出し、旋回スクロール
本体7を効率よく冷却すると共に、この冷却風をケーシ
ング1の冷却風供給口1Cから冷却風排気口1Dに向け
て導く冷却風ガイドを構成している。また、該各放熱板
7Cは旋回スクロール本体7の熱が板状体10の大径ボ
ス部10Bに設けられた旋回軸受14等に伝わるのを防
止する機能も有している。
【0037】8は旋回スクロール本体7に一体に設けら
れた冷却風ガイドとしての第1のガイド板を示し、該ガ
イド板8は旋回スクロール本体7の鏡板7Aに一体形成
され、鏡板7Aの外周側から図4に示す如く四角形状を
なして径方向外向きに突出している。また、該ガイド板
8の突出端側はケーシング本体1Aの冷却風供給口1C
を貫通し、後述のサイドダクト22内へと突出してい
る。そして、該ガイド板8はサイドダクト22内を流れ
る冷却風の一部を冷却風供給口1Cを介してケーシング
本体1A内に取り込むものである。
【0038】9,9,…はガイド板8の突出端側に複数
本立設された冷却風かき込み手段としてのガイドフィン
を示し、該各ガイドフィン9は、鏡板7Aの各放熱板7
Cとほぼ平行に、一定間隔をもって列設されている。ま
た、該各ガイドフィン9には、前記ガイド板8の突出端
側に位置する先端部に屈曲部9Aが設けられ、該屈曲部
9Aは、図4に示す如く、下向きに略「く」字形状に屈
曲または湾曲して形成されている。そして、該各ガイド
フィン9は旋回スクロール本体7と共に旋回運動するこ
とにより、該各ガイドフィン9の屈曲部9A側でサイド
ダクト22内の冷却風をケーシング本体1A内にかき込
み、このときの冷却風の風速を増長させる。さらに、該
各ガイドフィン9は、冷却風供給口1Cを介してサイド
ダクト22内からケーシング本体1A内に流入する冷却
風の流れ方向を均一に調整することによって、冷却風が
ケーシング本体1内に流入する際の圧力損失を低減させ
ている。
【0039】10は旋回スクロール本体7の背面側にボ
ルト11,11,…によって取付けられた板状体を示
し、該板状体10は、旋回スクロール本体7の鏡板7A
とほぼ同一径の円盤状に形成された円盤部10Aと、該
円盤部10Aの背面中央に位置して軸方向に突出形成さ
れた大径ボス部10Bと、前記円盤部10Aの外周側の
3箇所に突出形成された小径ボス部10C,10C,…
とから大略構成されている。そして、前記大径ボス部1
0Bは後述する旋回軸受14を介して駆動軸2のクラン
ク2Aの先端を支持するものであり、前記各小径ボス部
10Cは後述する軸受17を介して、各補助クランク1
5を支持するものである。
【0040】12は板状体10に一体に設けられた他の
冷却風ガイドとしての第2のガイド板を示し、該ガイド
板12は板状体10の円盤部10Aに一体形成され、円
盤部10Aの外周側から図5に示す如く四角形状をなし
て径方向外向きに突出している。また、該ガイド板12
の突出端側はケーシング本体1Aの冷却風供給口1Cを
貫通し、後述のサイドダクト22内へと突出している。
そして、該ガイド板12はサイドダクト22内を流れる
冷却風の一部を冷却風供給口1Cを介してケーシング本
体1A内に取り込むものである。
【0041】13,13,…はガイド板12の突出端側
に複数本立設された他の冷却風かき込み手段としてのガ
イドフィンを示し、該各ガイドフィン13は、前述した
第1のガイド板8に設けられた各ガイドフィン9とほぼ
同様に、円盤部10A上で一定間隔をもって列設されて
いる。また、該各ガイドフィン13には、ガイド板12
の突出端側に位置する先端部に屈曲部13Aが設けら
れ、該屈曲部13Aは、図5に示す如く、下向きに略
「く」字形状に屈曲または湾曲して形成されている。そ
して、該各ガイドフィン13は板状体10と共に旋回運
動することにより、該各ガイドフィン13の屈曲部13
A側でサイドダクト22内の冷却風をケーシング本体1
A内にかき込み、このときの冷却風の風速を増長させ
る。さらに、該各ガイドフィン13は、冷却風供給口1
Cを介してサイドダクト22内からケーシング本体1A
内に流入する冷却風の流れ方向を均一に調整することに
よって、冷却風がケーシング本体1内に流入する際の圧
力損失を低減させている。
【0042】14は板状体10の大径ボス部10B内周
側に挿着された旋回軸受を示し、該旋回軸受14の内周
側には、駆動軸2のクランク2Aが挿着され、該旋回軸
受14は駆動軸2のクランク2Aに対して旋回スクロー
ル6を回転自在に支持している。
【0043】15,15,…は板状体10の背面側に互
いに離間して合計3個設けられた補助クランクを示し、
該各補助クランク15は、その一端側がケーシング本体
1Aの背面板に軸受16を介してそれぞれ回転自在に支
持され、他端側が板状体10に設けられた各小径ボス部
10Cに軸受17を介して回転自在にそれぞれ支持され
ている。そして、該各補助クランク15は、旋回スクロ
ール6の旋回時に該旋回スクロール6が自転するのを防
止している。18は駆動軸2に固着されたバランスウエ
イトを示し、該バランスウエイト18は駆動軸2の回転
バランスをとるものである。
【0044】19はケーシング1の軸受部1B一端側に
取付けられたファンケーシングを示し、該ファンケーシ
ング19は有底円筒状に形成され、その他側にはケーシ
ング1の軸受部1B外周側に位置して冷却風吸込口19
A,19A,…が周方向に複数形成されている。また、
該ファンケーシング19の外周側の一部には後述するサ
イドダクト22内に連通し、該ファンケーシング19か
ら該サイドダクト22に冷却風を送風するための冷却風
送風口19Bが形成されている。
【0045】20はファンケーシング19内に位置し
て、駆動軸2の外周側に固定部材21により固着された
遠心ファンを示し、該遠心ファン20は駆動軸2と一体
回転し、ファンケーシング19の各冷却風吸込口19A
から図2中矢示aの如く外気をファンケーシング19内
に吸込み、この空気を冷却風として冷却風送風口19B
から後述のサイドダクト22を介してケーシング本体1
A側に向けて矢示bの如く送風するものである。
【0046】22は遠心ファン20からの冷却風をケー
シング本体1A側に流通させるサイドダクトを示し、該
サイドダクト22は、その一端側がファンケーシング1
9の冷却風送風口19Bに接続され、他端側がケーシン
グ本体1Aの冷却風供給口1Cと、後述するフロントダ
クト23の冷却風供給口23Aに接続されている。
【0047】これにより、遠心ファン20によって送風
された冷却風は、冷却風供給口1Cを介してケーシング
本体1A内に図2中の矢示c,dの如く供給され、ケー
シング本体1A内を流通し、旋回スクロール本体7,旋
回軸受14等の熱を奪って冷却風排気口1D,1Eから
矢示e,fの如く排気される。これと同時に、冷却風
は、冷却風供給口23Aを介してフロントダクト23内
にも矢示gの如く供給され、フロントダクト23内を流
通し、固定スクロール5の熱を奪って冷却風排気口23
Bから矢示hの如く排気される。
【0048】23は固定スクロール5の前面側を覆うよ
うにして設けられたフロントダクトを示し、該フロント
ダクト23の右側面には冷却風供給口23Aが形成さ
れ、該冷却風供給口23Aにはサイドダクト22の他端
側が接続されている。また、該フロントダクト23の左
側面には冷却風排気口23Bが形成され、該冷却風排気
口23Bは外部に開口している。また、該フロントダク
ト23の中央には吐出パイプ24が設けられ、該吐出パ
イプ24の基端側が固定スクロール5の吐出口5Gに接
続されている。
【0049】25はケーシング本体1Aの冷却風供給口
1C近傍に位置してサイドダクト22内に設けられた流
速分布調整手段としての調整絞りを示し、該調整絞り2
5は、図3に示す如く、上側に位置する絞り板25A
と、下側に位置する絞り板25Bとから構成され、該絞
り板25A,25Bは、ケーシング1の前側に位置する
それぞれの一端側がサイドダクト22の上下方向中間位
置で互いに接近し、他端側が上下方向で互いに離間する
ようにテーパ状に配設されている。また、上側の絞り板
25Aはサイドダクト22の上面側に対して角度αをな
して傾斜しており、下側の絞り板25Bはサイドダクト
22の下面側に対して角度βをなして傾斜している。
【0050】そして、前記絞り板25A,25Bは、図
3に示す如く、遠心ファン20により例えば矢示S1 の
ように下側に偏った流速分布で出力される冷却風の流速
分布を、矢示S2 ,S3 のように均一な層流状態に調整
し、前記ケーシング本体1Aの冷却風供給口1C中央部
(旋回スクロール6の中心側)およびフロントダクト2
3の冷却風供給口23A中央部(固定スクロール5の中
心側)で冷却風の流速が最大となるように、この冷却風
に絞り作用を付与している。そして、冷却風の流速分布
が矢示S2 ,S3 となるように、前記絞り板25A,2
5Bの取付角度α,βは共に鋭角であり、α=βまたは
α<βに設定されている。
【0051】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するものであり、次に、当該スクロ
ール式空気圧縮機の圧縮動作について説明する。
【0052】電動モータにより駆動軸2を回転させ、旋
回スクロール6を旋回させると、固定スクロール5のラ
ップ部5Cと旋回スクロール本体7のラップ部7B間に
画成された圧縮室R,R,…が連続的に縮小する。これ
により、固定スクロール5の吸込口5Fから吸い込んだ
外気を該各圧縮室Rで順次圧縮しつつ、この圧縮空気を
固定スクロール5の吐出口5Gから外部の空気タンク等
に吐出させる。
【0053】次に、当該スクロール式空気圧縮機の冷却
作用について説明するに、駆動軸2を電動モータによっ
て回転駆動すると、旋回スクロール6が旋回運動して空
気の圧縮動作を開始すると同時に、遠心ファン20が回
転する。これにより、ファンケーシング19の冷却風吸
込口19Aから外気が図2中矢示aの如くファンケーシ
ング19内に吸込まれ、この空気は冷却風としてファン
ケーシング19の冷却風送風口19Bから矢示bの如く
流出してサイドダクト22内を流れる。このとき、当該
冷却風の流速分布は、例えば、図3中の矢示S1 のよう
になり、サイドダクト22内の下側で流速が速くなる。
【0054】そして、該サイドダクト22内を流れる冷
却風は、絞り板25A,25Bによってケーシング本体
1Aの冷却風供給口1C,フロントダクト23の冷却風
供給口23Aに近づくに従って徐々に絞り込まれる。こ
れにより、サイドダクト22内を流れる冷却風の流速分
布が矢示S2 ,S3 のように均一な層流状態に調整さ
れ、前記ケーシング本体1Aの冷却風供給口1C中央部
(旋回スクロール6の中心側)およびフロントダクト2
3の冷却風供給口23A中央部(固定スクロール5の中
心側)で冷却風の流速が最大となる。これにより、ケー
シング本体1Aの冷却風供給口1Cを介してケーシング
本体1A内に流入する冷却風を、圧縮熱によって最も高
温となる固定スクロール,旋回スクロールの中央部位に
集中的に強く吹き当てることができ、固定スクロール,
旋回スクロール等を効果的に冷却することができる。
【0055】また、サイドダクト22内を流れる冷却風
は、板状体10に設けられた第2のガイド板12に吹き
当り、その流れ方向が変えられ、ケーシング本体1A内
に矢示cの如く流入するようになる。そして、ケーシン
グ本体1A内に流入した冷却風は、板状体10の背面側
を流通し、ケーシング本体1Aの冷却風排気口1D,1
Eから外部に流出する。このとき、冷却風は大径ボス部
10B,各小径ボス部10Cに吹き当たり、これによ
り、主に旋回軸受14,補助クランク15の軸受16,
17等を冷却することができる。特に、ケーシング本体
1A内に流入した冷却風は、絞り板25A,25Bの絞
り作用によって板状体10の中心に設けられた大径ボス
部10Bに強く吹き当るため、旋回軸受14を効果的に
冷却することができる。
【0056】さらに、サイドダクト22内を流れる冷却
風は、旋回スクロール本体7に設けられた第1のガイド
板8に吹き当り、その流れ方向が変えられ、ケーシング
本体1A内に矢示dの如く流入するようになる。そし
て、ケーシング本体1A内に流入した冷却風は、旋回ス
クロール本体7と板状体10との間を流通し、旋回スク
ロール本体7の鏡板7A背面および各放熱板7C等から
熱を奪って、ケーシング本体1Aの冷却風排気口1D,
1Eから外部に流出する。このとき、ケーシング本体1
A内に流入した冷却風は、絞り板25A,25Bの絞り
作用によって最も高温となる旋回スクロール本体7の中
心側に強く吹き当るため、旋回スクロール本体7を効果
的に冷却することができる。また、サイドダクト22内
を流れる冷却風が前記ガイド板8に直接吹き当たること
によって、鏡板7Aを効果的に冷却することができる。
【0057】また、旋回スクロール本体7,板状体10
が旋回運動を行うことによって、前記ガイド板8,12
およびガイドフィン9,13がサイドダクト22内で旋
回運動する。即ち、ガイド板8,12がケーシング本体
1Aの冷却風供給口1Cからサイドダクト22内で進
出,後退を連続的に繰り返すように運動する。これによ
り、前記ガイドフィン9,13の各屈曲部9A,13A
がサイドダクト22内を流れる冷却風をケーシング本体
1A内にかき込むことができ、冷却風の風速を増長させ
ることができる。
【0058】さらに、旋回スクロール本体7のガイド板
8,板状体10のガイド板12に設けられたガイドフィ
ン9,13により、ケーシング本体1Aの冷却風供給口
1Cを介してケーシング本体1A内に向けて流入する冷
却風の流れ方向を均一に調整することができ、冷却風を
ケーシング内に取り込む際の圧力損失を低減させること
ができる。
【0059】一方、サイドダクト22内を流れる冷却風
は、フロントダクト23の冷却風供給口23Aを介して
フロントダクト23内に矢示gの如く流入する。そし
て、固定スクロール5前面および各放熱板5D等から熱
を奪って、フロントダクト23の冷却風排気口23Bか
ら矢示hの如く外部に流出する。このとき、フロントダ
クト23内に流入した冷却風は、絞り板25A,25B
の絞り作用によって最も高温となる固定スクロール5の
中心部に強く吹き当るため、固定スクロール5を効果的
に冷却することができる。
【0060】かくして、本実施例によれば、、サイドダ
クト22内には、旋回スクロール6および固定スクロー
ル5の中心側で流速が最大となるように、サイドダクト
22内を流れる冷却風の流速分布を調整する調整絞り2
5を設ける構成としたから、冷却風を固定スクロール
5,旋回スクロール6の中央部位に最も強く吹き当て、
最も高温となる固定スクロール5,旋回スクロール6の
中央部位を集中的に冷却することができ、固定スクロー
ル5,旋回スクロール6等の冷却効率を大幅に向上させ
ることができる。
【0061】従って、固定スクロール5,旋回スクロー
ル本体7等の各ラップ部5C,7Bの熱変形等を確実に
防止することができ、耐久性を大幅に向上させることが
できる。また、前記調整絞り25によって冷却風の流速
分布を調整することにより、少ない冷却風で大きな冷却
効果を得ることができる。これにより、遠心ファン20
の駆動力を小さくしても十分な冷却効果を得ることがで
きるため、遠心ファン20の小型化や駆動源の小型化等
を図ることができ、製造コストを大幅に削減することが
可能となる。
【0062】また、本実施例によれば、旋回スクロール
本体7の鏡板7Aと、板状体10の円盤部10Aとに
は、サイドダクト22内に突出するガイド板8,12を
それぞれ一体形成する構成としたから、サイドダクト2
2内を流れる冷却風の一部を前記板状体10の円盤部1
0A背面側および旋回スクロール本体7の鏡板7Aと板
状体10の円盤部10Aとの間に向けて確実に導くこと
ができ、冷却効率を大幅に向上させることができる。
【0063】また、本実施例によれば、旋回スクロール
本体7と板状体10のそれぞれに設けられたガイド板
8,12には、各ガイドフィン9,13を設ける構成と
したから、旋回スクロール6の旋回運動に追従させて前
記各ガイドフィン9,13を旋回運動させ、サイドダク
ト22内を流れる冷却風をケーシング本体1A内にかき
込むことにより、冷却風の風速を増長させることがで
き、旋回スクロール6,旋回軸受14等の冷却効率を向
上させることができる。これにより、固定スクロール
5,旋回スクロール本体7等の各ラップ部5C,7Bの
熱変形等を確実に防止することができると共に、旋回軸
受14等の熱による損傷を確実に防止できる。さらに、
固定スクロール5のラップ部5Cまたは、旋回スクロー
ル本体7のラップ部7Bにチップシールが設けられてい
る場合には、該チップシールの寿命を延ばすことも可能
である。従って、当該スクロール式空気圧縮機の耐久性
や信頼性を大幅に向上させることができる。
【0064】また、前記ガイド板8,12に各ガイドフ
ィン9,13を設けたことにより、冷却風をケーシング
本体1A内に取り込む際の圧力損失を低減できる。従っ
て、遠心ファン20の駆動力を小さくでき、遠心ファン
20の小型化や駆動源の小型化等を図ることが可能とな
るだけでなく、騒音の低減化をも図ることができる。
【0065】なお、前記実施例では、サイドダクト22
内に流速分布調整手段としての調整絞り25を設けるも
のとして述べたが、本発明はこれに限るものでなく、サ
イドダクトの外枠形状を変形することによって流速分布
調整手段を形成する構成としてもよい。即ち、サイドダ
クトの外枠形状を、サイドダクト内の冷却風の流路がケ
ーシング1の前側に接近するに従って漸次狭くなるよう
な形状とし、旋回スクロール6および固定スクロール5
の中心側で流速が最大となるように冷却風の流速分布を
調整する構成としてもよい。
【0066】また、前記実施例では、旋回スクロール本
体7の鏡板7A,板状体10の円盤部10Aにそれぞれ
冷却ガイドとしてのガイド板8,12を一体形成するも
のとして述べたが、本発明はこれに限らず、ガイド板
8,12をそれぞれ別個に形成し、鏡板7A,円盤部1
0Aにそれぞれボルト止め、溶接、接着剤等の手段を用
いて取付けるものとしてもよい。
【0067】また、前記実施例では、旋回スクロール6
が旋回スクロール本体7と板状体10とからなる二重構
造の場合を例に挙げ、旋回スクロール本体7側と板状体
10側とにそれぞれ冷却ガイドとしてのガイド板8,1
2を設ける構成として述べたが、本発明はこれに限るも
のでなく、旋回スクロール本体7側のみに冷却ガイドを
設ける構成としてもよい。また、旋回スクロールが二重
構造でなく、単一の鏡板からなる構造の場合には、その
鏡板に冷却ガイドを設ける構成とする。
【0068】さらに、前記実施例では、スクロール式空
気圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、空気以外の気体を圧縮する圧縮機にも適用でき、ま
た真空ポンプ等にも適用できる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、冷却風をケーシング側の旋回スクロールおよび固
定スクロールに向けて流通させるダクトには、旋回スク
ロールおよび固定スクロールの中心側で流速が最大とな
るように冷却風の流速分布を調整する流速分布調整手段
を設ける構成としたから、冷却風を固定スクロール,旋
回スクロールの中央部位に最も強く吹き当て、最も高温
となる固定スクロール,旋回スクロールの中央部位を集
中的に冷却することができる。これにより、固定スクロ
ールおよび旋回スクロールの冷却を極めて効率よく行う
ことができる。
【0070】従って、固定スクロール,旋回スクロール
等の各ラップ部の熱変形等を確実に防止することがで
き、耐久性を大幅に向上させることができる。また、前
記流速分布調整手段によって冷却風の流速分布を調整す
ることにより、少ない冷却風で大きな冷却効果を得るこ
とができる。これにより、ファンの駆動力を小さくして
も十分な冷却効果を得ることができるため、ファンの小
型化や駆動源の小型化等を図ることができ、製造コスト
を削減することができる。
【0071】また、請求項2の発明によれば、旋回スク
ロールには、前記ダクト内に突出し、該ダクト内を流れ
る冷却風の一部を前記旋回スクロールの鏡板背面側に向
けて導く冷却風ガイドを一体に設ける構成としたから、
前記旋回スクロールの鏡板背面側に設けられている旋回
軸受等を効果的に冷却することができる。従って、旋回
軸受の発熱による損傷や旋回軸受内のグリースが溶けて
漏洩するのを確実に防止でき、旋回軸受等の耐久性を向
上させることができる。
【0072】さらに、請求項3の発明によれば、冷却風
ガイドには、該冷却風ガイドによりダクト内から導かれ
る冷却風を旋回スクロールの旋回運動に追従して該旋回
スクロール側にかき込む冷却風かき込み手段を設ける構
成としたから、旋回スクロールの周囲を流通する冷却風
の風速を増長させることができ、冷却能力を大幅に向上
させることができる。
【0073】さらにまた、前記冷却風ガイドに設けた冷
却風かき込み手段によって、冷却風をケーシング内に取
り込む際の圧力損失を低減させることができるため、フ
ァンの駆動力を小さくでき、ファンの小型化や駆動源の
小型化等を図ることが可能となるだけでなく、騒音の低
減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール式空気圧縮機
を示す要部破断の斜視図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向断面図である。
【図4】図2中の矢示IV−IV方向断面図である。
【図5】図2中の矢示V−V方向断面図である。
【図6】従来技術によるスクロール式流体機械を示す断
面図である。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 1A ケーシング本体 2 駆動軸 5 固定スクロール 5A,7A 鏡板 5C,7B ラップ部 6 旋回スクロール 7 旋回スクロール本体 8,12 ガイド板(冷却風ガイド) 9,13 ガイドフィン(冷却風かき込み手段) 10 板状体 20 遠心ファン(ファン) 22 サイドダクト 23 フロントダクト 25 調整絞り(流速分布調整手段) 25A,25B 絞り板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311 F04C 29/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、一端側が該ケーシング内
    に回転可能に設けられ、他端側がケーシング外に伸長す
    る駆動軸と、前記ケーシングに固着され、鏡板に渦巻状
    のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシ
    ング内に位置して前記駆動軸の一端側に設けられ、鏡板
    の表面側に該固定スクロールのラップ部と重なり合う渦
    巻状のラップ部が立設された旋回スクロールと、前記駆
    動軸の他端側に設けられたファンと、該ファンによって
    発生する冷却風を前記ケーシング側の旋回スクロールお
    よび固定スクロールに向けて流通させるダクトとを備
    え、該ダクトには、前記旋回スクロールおよび固定スク
    ロールの中心側で流速が最大となるように、前記冷却風
    の流速分布を調整する流速分布調整手段を設ける構成と
    してなるスクロール式流体機械。
  2. 【請求項2】 前記旋回スクロールには、前記ダクト内
    に突出し、該ダクト内を流れる冷却風の一部を前記旋回
    スクロールの鏡板背面側に向けて導く冷却風ガイドを一
    体に設けてなる請求項1記載のスクロール式流体機械。
  3. 【請求項3】 前記冷却風ガイドには、該冷却風ガイド
    により前記ダクト内から導かれる冷却風を前記旋回スク
    ロールの旋回運動に追従して該旋回スクロール側にかき
    込む冷却風かき込み手段を設けてなる請求項2記載のス
    クロール式流体機械。
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