JP5001334B2 - スクロール式流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気、冷媒等を圧縮する圧縮機、または真空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関する。
一般に、スクロール式流体機械としては、例えば空気を圧縮するスクロール式空気圧縮機が知られている。このスクロール式圧縮機は、ケーシングと該ケーシングに設けられ、鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールとからなる固定側部材と、前記固定スクロールに対向して旋回可能に設けられ、鏡板の表面に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成する渦巻状のラップ部が立設された旋回スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられ、電動モータによって回転駆動されることにより前記旋回スクロールを旋回運動させる駆動軸とを備えている。
また、駆動軸には、冷却ファンが設けられ、該冷却ファンを駆動軸と一緒に回転駆動することにより、旋回スクロールの裏面側に冷却風を供給して冷却する構成となっている。
ここで、駆動軸は、ケーシングに主軸受を介して回転可能に支持され、その先端側には回転軸線から偏心した位置にクランク軸部が設けられている。そして、クランク軸部の先端側は、旋回スクロールの鏡板の裏面に形成されたボス部に旋回軸受を介して取付けられている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭58−146894号公報
ところで、上述した特許文献1によるスクロール式圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとの間に形成される圧縮室で空気を圧縮することにより、このときの圧縮作用によって熱(圧縮熱)を発生する。このため、冷却ファンで発生した冷却風を供給して旋回スクロール等を冷却している。
しかし、固定スクロールと旋回スクロールとの間に形成される圧縮室は、外周側から中心部に向け圧力が高く、中心側では高温な圧縮熱を生じる。そして、この旋回スクロール中心部にはボス部内に旋回軸受を収容しているから、冷却風で冷却しきれない圧縮熱が旋回軸受側に伝わってしまう。
このため、旋回スクロールの中心側に配設された旋回軸受には、高温の圧縮熱が伝わり、ボス部内に封入されたグリース等の潤滑剤が熱によって劣化してしまう。また、温度上昇により旋回軸受内のない圧が上がり、該旋回軸受内のグリースが外部に漏洩する虞がある。この結果、旋回軸受を十分に潤滑できなくなるから、旋回軸受が損傷してしまうという問題がある。
一方、駆動軸を支持する主軸受からクランク軸部を支持する旋回軸受が軸方向に離間しているから、クランク軸部側で生じる径方向や周方向への負荷を主軸受で十分に受承することができない。このため、駆動軸や主軸受には大きなモーメントが作用するから、軸受等が早期に摩耗してしまい、信頼性や寿命が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、スクロール側で生じる圧縮熱が旋回軸受に伝わるのを防止し、旋回軸受の寿命を向上できるようにしたスクロール式流体機械を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、主軸受に旋回運動によるモーメントが作用するのを防止することにより、主軸受の摩耗等を防止できるようにしたスクロール式流体機械を提供することにある。
請求項1の発明によるスクロール式流体機械は、ケーシングと該ケーシングに設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部を備えた固定スクロールとからなる固定側部材と、前記固定スクロールに対向して旋回可能に設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部を備えた旋回スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられ駆動源によって回転駆動されることにより前記旋回スクロールを旋回運動させる駆動軸とを備え、前記駆動軸の先端側には、回転軸線から偏心した位置に軸受収容穴を有するクランクボス部を設け、前記旋回スクロールには、その裏面側から前記クランクボス部の軸受収容穴に向け軸方向に延びる偏心軸を設け、前記クランクボス部の外周とケーシングとの間には、前記駆動軸の回転軸線と同軸で前記クランクボス部を回転可能に支持する主軸受を設け、前記旋回スクロールの鏡板には裏面側に複数の放熱フィンを設け、前記クランクボス部の軸受収容穴と偏心軸との間には、前記放熱フィンの先端よりも前記旋回スクロールの鏡板から離間した位置に配置され、前記偏心軸を回転可能に支持する旋回軸受を設ける構成としたことを特徴としている。
請求項2の発明によると、駆動軸側には冷却風を発生する冷却ファンを設け、前記旋回スクロールの鏡板と前記旋回軸受との間に前記冷却風を通すことを特徴とている。
請求項3の発明によると、偏心軸には軸方向に延びる中空穴を設け、該中空穴により圧縮作用による熱が偏心軸を通じて旋回軸受側に伝わるのを抑える構成としたことにある。
請求項4の発明によると、クランクボス部の軸受収容穴には、その開口側に位置して該軸受収容穴内に潤滑剤を閉じ込めるシール部材を前記放熱フィンの先端よりも前記鏡板から離間した位置に設けることを特徴としたことにある。
また、請求項5の発明によると、前記旋回軸受は前記旋回スクロールの裏面側から前記クランクボス部の軸受収容穴に向け軸方向に延びる前記偏心軸の先端側に設ける構成としている
請求項1の発明によれば、駆動源により駆動軸を回転駆動すると、クランクボス部は主軸受に支持されて回転し、このときに回転軸線から偏心した位置に形成された軸受収容穴は旋回運動する。そして、軸受収容穴に旋回軸受を介して回転可能に支持された偏心軸は、旋回スクロールを固定スクロールに対して旋回運動させる。これにより、旋回スクロールは固定スクロールと協働し、外周側の圧縮室に吸込んだ流体を圧縮しつつ、中央部から吐出することができる。
ここで、流体を圧縮したときには圧縮熱を生じ、この圧縮熱は高圧となる中央部側で高温となる。そして、圧縮熱が旋回軸受側に伝わると、該旋回軸受を潤滑する潤滑剤が劣化してしまう。
しかし、旋回スクロール側の偏心軸は、旋回スクロールの裏面側からクランクボス部の軸受収容穴に向け軸方向に延びて形成し、旋回スクロールの鏡板には裏面側に複数の放熱フィンを設け、旋回軸受は前記放熱フィンの先端よりも旋回スクロールの鏡板から離間させて配置している。これにより、スクロール側で発生する圧縮熱が旋回軸受に伝わるのを防止でき、旋回軸受の寿命を向上することができる。
請求項2の発明によれば、駆動軸と一緒に冷却ファンを駆動し、該冷却ファンにより発生した冷却風を旋回スクロールの鏡板と旋回軸受との間に通すことができるから、旋回スクロールと旋回軸受とを冷却することができる。
請求項3の発明によれば、スクロール側で生じた圧縮熱は偏心軸を通じて旋回軸受等に伝わろうとする。しかし、偏心軸には軸方向に延びる中空穴を設けているから、偏心軸の表面積を大きくして放熱性を高めることができ、また偏心軸の断面積を小さくして熱を伝わり難くすることができる。これにより、圧縮熱による旋回軸受等の温度上昇を抑え、該旋回軸受等の寿命を向上することができる。
請求項4の発明によれば、軸受収容穴内に閉じ込めた潤滑剤により旋回軸受を潤滑することができる。また、シール部材に密閉された軸受収容穴内は、運転時の熱により圧力が上昇する。そして、軸受収容穴の内圧が高くなるとシール部材を壊して潤滑剤が漏洩する虞がある。しかし、軸受収容穴は空間部によって容積を拡大しているから、軸受収容穴の内圧の上昇を低く抑えることができ、シール部材の損傷、潤滑剤の漏洩を防止することができる。
本発明の実施の形態に係るスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。 図1中の各スクロール側を拡大して示す要部拡大縦断面図である。 駆動軸、クランクボス部、偏心軸、主軸受、旋回軸受等を拡大して示す要部拡大縦断面図である。 駆動軸とクランクボス部を拡大して示す外観斜視図である。 旋回スクロールを裏面側から拡大して示す外観斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係るスクロール式流体機械として、スクロール式空気圧縮機を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
図1において、1は圧縮機の外形を形成するスクロールケーシングで、該スクロールケーシング1は、後述する固定スクロール2と共に固定側部材を構成している。また、スクロールケーシング1は、図2に示すように、大径な筒部1Aと該筒部1Aの一側を閉塞する底部1Bとにより、軸方向の一側が閉塞され他側が開口した略有底筒状に形成されている。また、底部1Bの中央には、一側に位置して後述の補助軸受8が取付けられる小径な軸受取付筒1Cと、他側に位置して後述の主軸受11が取付けられる大径な軸受取付筒1Dとが設けられている。
さらに、筒部1Aには、ダクト19側に開口する流入口1Eと、該流入口1Eの径方向反対側に位置して外部に開口する流出口1Fとが設けられている。この流入口1Eと流出口1Fは、後述のファンケーシング17から供給される冷却風を旋回スクロール3の裏面側に導くものである。
2はスクロールケーシング1と共に固定側部材を構成する固定スクロールで、該固定スクロール2は、ケーシング1の筒部1Aを閉塞するように該筒部1Aの他側(開口側)に固定して設けられている。そして、固定スクロール2は、中心がケーシング1の後述の回転軸線O1−O1と一致するように配設された略円板状の鏡板2Aと、該鏡板2Aの表面に立設された渦巻状のラップ部2Bとにより大略構成されている。また、鏡板2Aの裏面側には複数の放熱フィン2Cが立設されている。
3は固定スクロール2に対向した状態でスクロールケーシング1内に収容された旋回スクロールで、該旋回スクロール3は、略円板状に形成された鏡板3Aと、該鏡板3Aの表面に固定スクロール2側に向けて立設された渦巻状のラップ部3Bとから構成されている。また、旋回スクロール3には、図5に示す如く、鏡板3Aの裏面側に位置して複数の放熱フィン3Cが形成されている。さらに、旋回スクロール3には、鏡板3Aの裏面側中央に位置して後述の偏心軸10が一体的に突設されている。
また、4は旋回スクロール3の外周側に位置して鏡板3Aとケーシング1の底部1Bとの間に設けられた例えば3個の補助クランク機構(1個のみ図示)を示している。この補助クランク機構4は、旋回スクロール3がケーシング1内で自転するのを抑え、後述の偏心量δをもって旋回運動するのを補償するものである。
5は固定スクロール2と旋回スクロール3との間に形成された複数の圧縮室で、該各圧縮室5は、固定スクロール2のラップ部2Bと旋回スクロール3のラップ部3Bとを所定角度だけずらして重なり合うように配設することにより両者の間に形成されている。そして、各圧縮室5は、旋回スクロール3が旋回運動するときに、ラップ部2B,3B間で連続的に縮小され、外気を外周側の吸込口(図示せず)から吸込みつつ、圧縮した空気を中央部の吐出口6から外部に吐出するものである。
7はスクロールケーシング1に回転可能に設けられた駆動軸で、該駆動軸7は、後述の電動モータ21によって回転駆動されることにより、後述のクランクボス部9、偏心軸10等を介して旋回スクロール3を旋回運動させるものである。そして、駆動軸7は、後述の補助軸受8を介してスクロールケーシング1の軸受取付筒1Cに回転軸線O1−O1をもって回転可能に支持されている。また、駆動軸7の基端側はスクロールケーシング1外に突出し、ケーシング1内の先端側にはクランクボス部9が設けられている。
8は駆動軸7の外周側に設けられ、該駆動軸7をスクロールケーシング1の軸受取付筒1Cに回転可能に支持する補助軸受で、該補助軸受8は回転軸線O1−O1と同軸に設けられている。また、補助軸受8は、例えばグリース封入式の深溝玉軸受として形成され、後述する主軸受11の補助をするように駆動軸7を支持している。
9はスクロールケーシング1内に位置して駆動軸7の先端側に一体的に設けられたクランクボス部を示している。このクランクボス部9は、回転軸線O1−O1を中心とした大径で厚肉な円板体として形成され、軸受取付筒1Dの内周側に後述の主軸受11を介して回転可能に支持されている。また、クランクボス部9は、旋回スクロール3の放熱フィン3Cよりも一側に配置され、これにより、鏡板3Aから十分に離間し、該鏡板3Aとの間は冷却風の通り道となっている。
一方、クランクボス部9には、他側に開口して軸受収容穴9Aが設けられている。この軸受収容穴9Aは、図3、図4に示すように浅底な有底円形穴として形成され、その軸線O2−O2が回転軸線O1−O1から偏心量δだけ偏心している。これにより、駆動軸7を回転駆動したときには、クランクボス部9の軸受収容穴9Aが偏心量δをもって旋回し、後述の偏心軸10等を介して旋回スクロール3を固定スクロール2に対して旋回運動させることができる。
なお、クランクボス部9は、駆動軸7の先端側に一体的に設けるものとして述べたが、駆動軸7とクランクボス部9とを別体に設け、ねじ止め、圧入、溶接等の固着手段を用いて取付ける構成としてもよい。
10は旋回スクロール3を形成する鏡板3Aの裏面側に一体的に設けられた偏心軸を示している。この偏心軸10は、図3、図5に示すように、鏡板3Aの裏面側中央部からクランクボス部9の軸受収容穴9Aに向け一側に延びて設けられた段付の円柱体として形成されている。また、偏心軸10は、放熱フィン3Cを超えた先端側が小径部10Aとなり、該小径部10Aは軸受収容穴9A内に進入し、後述の旋回軸受12を介してクランクボス部9に接続されている。
なお、偏心軸10は、旋回スクロール3の鏡板3Aの裏面側に一体的に設けるものとして述べたが、駆動軸7とクランクボス9と同様に、旋回スクロール3と偏心軸10とを別個に設け、ねじ止め、圧入、溶接等の固着手段を用いて一体的に取付ける構成としてもよい。
11はクランクボス部9の外周とスクロールケーシング1の軸受取付筒1Dとの間に設けられた主軸受で、該主軸受11は、図3に示す如く、駆動軸7の回転軸線O1−O1と同軸に配置されている。また、主軸受11は、例えばグリース封入式の深溝玉軸受として形成され、クランクボス部9(駆動軸7)を回転軸線O1−O1上で回転可能に支持している。
12はクランクボス部9の軸受収容穴9Aと偏心軸10の小径部10Aとの間に設けられた旋回軸受で、該旋回軸受12は、例えば円筒ころ軸受として形成されている。そして、旋回軸受12は、軸受収容穴9A内に偏心軸10を回転可能に支持している。
ここで、旋回軸受12は、図3に示す如く、主軸受11の内周側、詳しくは駆動軸7の回転軸線O1−O1を直交して主軸受11を通る平面F−F上に配置されている。これにより、旋回スクロール3を旋回運動させたときに旋回軸受12から主軸受11に作用する負荷は、その全てを主軸受11で受承することができる。これにより、クランクボス部9、主軸受11等に作用するモーメントをほぼ無くすことができる。
13は偏心軸10に軸方向に延びて設けられた中空穴で、該中空穴13は、偏心軸10の表面積を大きくして放熱性を高める機能と、偏心軸10の断面積を小さくして熱を伝わり難くする機能とを有している。これにより、中空穴13は、圧縮室5で生じた圧縮熱が偏心軸10を通じて旋回軸受12側に伝わらないようにし、該旋回軸受12等が温度上昇するのを抑えることができる。
14はクランクボス部9を形成する軸受収容穴9Aの開口部と偏心軸10の小径部10Aとの間に設けられたシール部材を示している。このシール部材14は、旋回軸受12を潤滑するグリース等の潤滑材(図示せず)を軸受収容穴9A内に閉じ込めるものである。
また、15はシール部材14により密閉された軸受収容穴9Aの底部に連通して駆動軸7に形成された空間部を示している。この空間部15は、駆動軸7の中心部を軸方向に延びて設けられ、軸受収容穴9Aの底部に連通することによって該軸受収容穴9Aの容積を拡大するものである。ここで、シール部材14に密閉された軸受収容穴9A内は、運転時の熱により圧力が上昇することがあり、このときに空間部15は軸受収容穴9Aの容積を拡大することで、軸受収容穴9Aの内圧の上昇を低く抑えることができる。
16はスクロールケーシング1の一側に位置して駆動軸7の基端側に取付けられた例えば遠心ファン等からなる冷却ファンで、該冷却ファン16は、後述の電動モータ21により回転駆動されることにより、冷却風を発生するものである。
また、17は冷却ファン16の周囲から固定スクロール2の裏面側を覆うように設けられたファンケーシングを示している。このファンケーシング17は、冷却ファン16を覆うようにスクロールケーシング1の一側に取付けられ、底部に複数の吸込口18Aが形成された有底筒状のケーシング本体18と、該ケーシング本体18からスクロールケーシング1の側方を各スクロール2,3に向けて延びるダクト19と、該ダクト19に連続して固定スクロール2の裏面側を覆うスクロールカバー20とにより大略構成されている。
そして、ファンケーシング17は、冷却ファン16で発生した冷却風を、ケーシング本体18、ダクト19、スクロールカバー20で流通させることにより、固定スクロール2の裏面側に冷却風を導くことができる。また、冷却風を、ケーシング本体18、ダクト19で流通させ、スクロールケーシング1の流入口1Eから旋回スクロール3の裏面側に導くことができる。
21はファンケーシング17を形成するケーシング本体18の底部に取付けられた駆動源となる電動モータで、該電動モータ21は、その出力軸21Aが軸継手22、冷却ファン16を介して駆動軸7に連結されている。
なお、23,24はクランクボス部9に取付けられたバランスウエイトで、該各バランスウエイト23,24は、静的な重量バランスをとるものである。また、25は冷却ファン16に設けられたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト25は、駆動軸7を回転駆動したときに発生するモーメントを打消して回転を円滑にするものである。
本実施の形態によるスクロール式空気圧縮機は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、電動モータ21によって駆動軸7を回転駆動すると、この駆動軸7と一緒にクランクボス部9が主軸受11に支持されて回転する。これにより、クランクボス部9の軸受収容穴9Aに旋回軸受12を介して取付けられた偏心軸10は、回転軸線O1−O1からの偏心量δをもって旋回し、旋回スクロール3を固定スクロール2に対して旋回運動させる。
このときに、主軸受11と旋回軸受12とは、ほぼ同じ平面F−F上に配置しているから、旋回スクロール3を旋回運動させるときに生じる負荷を主軸受11で確実に受承することができる。これにより、旋回スクロール3を旋回運動させたときに生じるモーメントをほぼ無くすことができるから、駆動軸7、クランクボス部9、偏心軸10等を円滑に動作させることができる。
そして、旋回スクロール3を旋回運動させると、固定スクロール2のラップ部2Bと旋回スクロール3のラップ部3Bとの間に画成される圧縮室5が連続的に縮小される。これによって各圧縮室5は、吸込口から吸込んだ空気を順次圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出口6から外部の空気タンク(図示せず)等に向けて吐出することができる。
また、圧縮運転時には、駆動軸7と一緒に冷却ファン16が回転駆動され、冷却風を発生する。そして、冷却ファン16からの冷却風は、図1、図2中に示す矢示の如く、ファンケーシング17を構成するケーシング本体18、ダクト19、スクロールカバー20内を流通し、一部が固定スクロール2の裏面側に導かれ、該固定スクロール2を裏面側から冷却する。また、残りの冷却風は、ダクト19からスクロールケーシング1の流入口1Eを介して旋回スクロール3の裏面側に導かれ、該旋回スクロール3を裏面側から冷却する。
このように、各スクロール2,3を冷却風によって冷却した場合でも、圧縮室5で発生する圧縮熱、特に中央部側の圧縮室5では高温の圧縮熱が発生する。しかし、旋回軸受12は、旋回スクロール3の裏面側からクランクボス部9に向け軸方向に延びた偏心軸10の先端側に設けているから、主軸受11と共に旋回軸受12を旋回スクロール3の鏡板3Aから十分に離すことができる。しかも、鏡板3Aと各軸受11,12との間には冷却風を通すことができる。これにより、圧縮熱が各軸受11,12に伝わるのを防止することができる。
また、圧縮熱は偏心軸10を通じて旋回軸受12等に伝わろうとするが、偏心軸10に設けた中空穴13により、偏心軸10の表面積を大きくして熱を放出し、また偏心軸10の断面積を小さくして熱を伝わり難くしている。これにより、偏心軸10を伝わる熱によって旋回軸受12等が高温になるのを防止することができる。
一方、空気圧縮機の運転時には、シール部材14で密閉されたクランクボス部9の軸受収容穴9Aが温度上昇し、該軸受収容穴9Aの内圧を上昇させる。しかし、軸受収容穴9Aは空間部15によって容積を拡大しているから、軸受収容穴9A内は、圧力の上昇が低く抑えられる。
かくして、本実施の形態によれば、主軸受11と旋回軸受12は、旋回スクロール3の鏡板3Aから十分に離した位置に配設する構成としているから、各スクロール2,3側で発生した圧縮熱が各軸受11,12側に伝わるのを防止することができる。
この結果、各軸受11,12を潤滑している潤滑剤の寿命を延ばすことができるから、これに併せて各軸受11,12の寿命も延ばすことができ、信頼性、耐久性等を向上することができる。
しかも、クランクボス部9を支持する主軸受11と偏心軸10を支持する旋回軸受12とは、両者とも回転軸線O1−O1を直交する平面F−F上に配置しているから、旋回スクロール3を旋回運動させるときに生じる負荷は全て主軸受11で受承することができる。
この結果、駆動軸7、クランクボス部9、偏心軸10等に作用するモーメントをほぼ無くすことができるから、これらの動作を円滑にすることができ、主軸受11等の摩耗、損傷を防止して、信頼性や寿命を向上することができる。
また、偏心軸10に中空穴13を設けることにより、偏心軸10の表面積を大きくして放熱性を高め、偏心軸10の断面積を小さくすることができるから、圧縮熱が偏心軸10を介して旋回軸受12等に伝わるのを防止でき、これによっても旋回軸受12等の寿命を向上することができる。
さらに、軸受収容穴9Aは空間部15によって容積を拡大しているから、軸受収容穴9A内の圧力の上昇を低く抑えることができ、シール部材14の損傷、潤滑剤の漏洩を防止することができる。
なお、実施の形態では、補助軸受8と主軸受11に深溝玉軸受を用い、旋回軸受12に円筒ころ軸受を用いる構成とした場合を例示した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、各軸受8,11,12等は、空気圧縮機の大きさ、給油式、無給式等の仕様に応じ、玉軸受、円筒ころ軸受、針状ころ軸受、すべり軸受等から適したものを選択する構成とすればよい。
また、実施の形態では、冷却ファン16はスクロールケーシング1(駆動軸7)と電動モータ21との間に設ける構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば電動モータ21の反対側に冷却ファン16を設け、電動モータ21の出力軸21Aを駆動軸7に直接的に接続する構成としてもよい。
また、駆動軸にプーリを取付け、ベルトを介して電動モータにより駆動軸を回転駆動する構成としてもよい。この場合、プーリに冷却ファンとしての機能をもたせてもよく、また電動ファンを別個に設ける構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば冷媒圧縮機、真空ポンプ等にも広く適用できるものである。
1 スクロールケーシング(固定側部材)
2 固定スクロール(固定側部材)
2A,3A 鏡板
2B,3B ラップ部
3 旋回スクロール
5 圧縮室
7 駆動軸
9 クランクボス部
9A 軸受収容穴
10 偏心軸
11 主軸受
12 旋回軸受
13 中空穴
14 シール部材
15 空間部
16 冷却ファン
17 ファンケーシング
21 電動モータ(駆動源)
O1−O1 回転軸線
F−F 回転軸線を直交する平面

Claims (5)

  1. ケーシングと該ケーシングに設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部を備えた固定スクロールとからなる固定側部材と、前記固定スクロールに対向して旋回可能に設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部を備えた旋回スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられ駆動源によって回転駆動されることにより前記旋回スクロールを旋回運動させる駆動軸とを備え、
    前記駆動軸の先端側には、回転軸線から偏心した位置に軸受収容穴を有するクランクボス部を設け、
    前記旋回スクロールには、その裏面側から前記クランクボス部の軸受収容穴に向け軸方向に延びる偏心軸を設け、
    前記クランクボス部の外周とケーシングとの間には、前記駆動軸の回転軸線と同軸で前記クランクボス部を回転可能に支持する主軸受を設け、
    前記旋回スクロールの鏡板には裏面側に複数の放熱フィンを設け、
    前記クランクボス部の軸受収容穴と偏心軸との間には、前記放熱フィンの先端よりも前記旋回スクロールの鏡板から離間した位置に配置され、前記偏心軸を回転可能に支持する旋回軸受を設ける構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記駆動軸側には冷却風を発生する冷却ファンを設け、前記旋回スクロールの鏡板と前記旋回軸受との間に前記冷却風を通すことを特徴とする請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  3. 前記偏心軸には軸方向に延びる中空穴を設け、該中空穴により圧縮作用による熱が偏心軸を通じて前記旋回軸受側に伝わるのを抑える構成としてなる請求項1または2に記載のスクロール式流体機械。
  4. 前記クランクボス部の軸受収容穴には、その開口側に位置して該軸受収容穴内に潤滑剤を閉じ込めるシール部材を前記放熱フィンの先端よりも前記鏡板から離間した位置に設けることを特徴とする請求項1,2または3に記載のスクロール式流体機械。
  5. 前記旋回軸受は前記旋回スクロールの裏面側から前記クランクボス部の軸受収容穴に向け軸方向に延びる前記偏心軸の先端側に設ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載のスクロール式流体機械
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