JP2004124735A - スクロール式流体機械 - Google Patents

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駒井 裕二
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Abstract

【課題】自転防止機構が熱によって劣化するのを防止し、軸受等の耐久性を向上する。
【解決手段】自転防止機構11は、ケーシング1に設けられた中間輪収容穴12と、この中間輪収容穴12に第1の軸受14を介して回転可能に収容され、旋回スクロール5の旋回半径δに対応した偏心位置にピン穴13Aが形成された中間輪13と、旋回スクロール5に圧入され、中間輪13のピン穴13Aに第2の軸受15を介して回転可能に支持されたストレートピン16とにより構成している。従って、自転防止機構11を構成する殆どの部品、即ち中間輪13、各軸受14,15、ストレートピン16の先端側は、ケーシング1側に配設される。これにより、これらの部品が摩擦熱等によって熱を帯びたとしても、この熱をケーシング1を介して大気中に放出することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空気圧縮機、真空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スクロール式流体機械は、ケーシングと、該ケーシングに設けられ、鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられ、ケーシング内を延びる先端側がクランク軸となった駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸のクランク軸に回転可能に設けられ、鏡板の表面に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールとによって大略構成されている。
【0003】
そして、スクロール式流体機械は、外部から駆動軸を回転駆動して旋回スクロールを固定スクロールに対し一定の旋回半径をもって旋回運動させる。これにより、固定スクロールの外周側に設けた吸込口から吸込まれた気体は、固定スクロールのラップ部と旋回スクロールのラップ部との間の各圧縮室内で順次圧縮されるから、この圧縮流体を固定スクロールの中心部に設けた吐出口から外部に向けて吐出することができる。
【0004】
また、スクロール式流体機械は、駆動軸を回転駆動したときに該駆動軸と一緒に旋回スクロールが自転するのを防止する必要がある。そこで、例えばケーシングと旋回スクロールとの間には旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構が設けられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−138472号公報
【特許文献2】
特開昭58−30403号公報等
【0006】
ここで、自転防止機構は、例えば旋回スクロールの外周側に円形穴を形成し、該円径穴内に偏心穴を有する円形部材を軸受を介して回転可能に設けている。そして、ケーシングに取付けられたピンを円形部材の偏心穴内に軸受を介して回転可能に支持する構成としている。
【0007】
これにより、自転防止機構は、旋回スクロールが旋回したときには、ケーシングに設けたピンが円形部材の偏心穴内で回転しながら、この円形部材自体が旋回スクロールの円形穴内で回転する。これにより、自転防止機構は、旋回スクロールの自転を防止した状態で、該旋回スクロールに一定の旋回半径をもった旋回運動を行なわせることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるスクロール式流体機械は、ケーシングと旋回スクロールとの間に自転防止機構を設けることにより、旋回スクロールが自転するのを防止している。
【0009】
ここで、旋回スクロールを旋回運動させたときには、自転防止機構も該旋回フレームの動きに対応して回転(旋回)するから、この自転防止機構の円形部材、各軸受は摩擦熱等によって温度上昇する。特に、円形部材と各軸受は、外部と隔てられた旋回スクロールに設けられているから、温度が上昇し易く、また帯びた熱を外部に放出し難い。
【0010】
このため、従来技術の自転防止機構は、軸受、該軸受を潤滑するグリース等の潤滑剤、該潤滑剤を封入しているシール部材等が熱によって劣化し易く、耐久性が低下してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、自転防止機構が熱によって劣化するのを防止して、耐久性を向上することができるようにしたスクロール式流体機械を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によるスクロール式流体機械は、ケーシングと、該ケーシングに設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられケーシング内の先端側がクランク軸となった駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸のクランク軸に回転可能に設けられ鏡板の表面に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とからなる。
【0013】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1による発明が採用する構成の特徴は、自転防止機構は、旋回スクロールに向けて開口するようにケーシングに設けられた中間輪収容穴と、該中間輪収容穴に第1の軸受を介して回転可能に収容され旋回スクロールの旋回半径に対応した偏心位置にピン穴が形成された中間輪と、ストレートに延びた軸体からなり、軸方向の一側が旋回スクロールの裏面側に一体的に取付けられ、軸方向の他側が該中間輪のピン穴に第2の軸受を介して回転可能に支持されたピンとによって構成したことにある。
【0014】
このように構成したことにより、ケーシングに設けられた中間輪収容穴に第1の軸受を挿嵌し、該軸受の内側に中間輪を収容し、さらに該中間輪のピン穴に第2の軸受を挿嵌する。また、旋回スクロールの裏面側にピンの一側を取付ける。この状態で、突出したピンの他側を中間輪のピン穴(第2の軸受)に挿入するように旋回スクロールをケーシングに取付けた後、固定スクロールをケーシングに取付けることによって組立てることができ、逆の手順で分解することもできる。
【0015】
そして、このように組立てられた自転防止機構は、旋回スクロールが旋回動作すると、該旋回スクロールに設けたピンが中間輪のピン穴内で回転しながら、この中間輪自体がケーシングの中間輪収容穴内で回転する。これにより、自転防止機構は、旋回スクロールが自転するのを防止でき、また旋回スクロールに一定の旋回半径をもった旋回運動を行なわせることができる。
【0016】
さらに、自転防止機構は、その殆どの部品、詳しくは中間輪、各軸受、ピンの軸方向の他側がケーシングの中間輪収容穴に配置されているから、これらの部品が摩擦熱等によって熱を帯びたとしても、この熱は外部に露出したケーシングを介して大気中に放出することができる。
【0017】
請求項2の発明によると、ケーシングには、中間輪収容穴を取囲むように環状のシール取付溝を設け、該シール取付溝には旋回スクロールとの間に軸受を潤滑するための潤滑剤を封入するシール部材を設ける構成としたことにある。
【0018】
このように構成したことにより、シール部材は、第1の軸受、第2の軸受を潤滑、冷却するための潤滑剤を旋回スクロールとの間で封入し、保持することができる。また、シール部材は放熱性の良好なケーシング側に設けているから、該シール部材への熱の影響を軽減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
【0020】
1はスクロール式空気圧縮機の外枠をなすケーシングで、該ケーシング1は、一側が開口し、他側が閉塞された有底の筒状体として形成されている。そして、ケーシング1は、図2に示すように、円環状に形成された底部1Aと、該底部1Aの外周側から軸方向の一側に延設された筒部1Bと、前記底部1Aの内周側から軸方向の他側に突設された軸受筒部1Cとによって構成されている。また、ケーシング1には、底部1Aの内面1Dに後述する中間輪収容穴12とシール取付溝17が形成されている。
【0021】
2はケーシング1の一端側に設けられた固定スクロールで、該固定スクロール2は、略円板状に形成され中心が後述する駆動軸3の軸線O1−O1と一致するように配設された鏡板2Aと、該鏡板2Aの表面に立設された渦巻状のラップ部2Bと、鏡板2Aの外周側からラップ部2Bを取囲むように軸方向に突出した筒部2Cと、該筒部2Cの外周側から径方向外側に拡開したフランジ部2Dとによって大略構成されている。そして、固定スクロール2は、そのフランジ部2Dがケーシング1の筒部1Bに衝合した状態でボルト止めされている。
【0022】
3はケーシング1に設けられた駆動軸で、該駆動軸3は、ケーシング1の軸受筒部1Cに軸受4を介して回転可能に軸支され、回転中心となる軸線O1−O1を有している。また、駆動軸3は、ケーシング1内の先端側が偏心して延びるクランク軸3Aとなり、該クランク軸3Aの中心線となる軸線O2−O2は、駆動軸3の軸線O1−O1に対して寸法δだけ偏心している。
【0023】
5は固定スクロール2と対向してケーシング1内に旋回可能に設けられた旋回スクロールで、該旋回スクロール5は、円板状に形成された鏡板5Aと、該鏡板5Aの表面から軸方向に立設された渦巻状のラップ部5Bと、前記鏡板5Aの裏面側中央に突出して設けられたボス部5Cとによって大略構成されている。また、旋回スクロール5の裏面側には、図1、図3に示す如く、外周側寄りに位置して周方向に約90度の角度間隔をもって2個の円台5Dが突設されている。さらに、各円台5Dのほぼ中心側には後述のストレートピン16が圧入されるピン圧入穴5Eが設けられている。そして、旋回スクロール5は、そのボス部5Cが旋回軸受6を介して駆動軸3のクランク軸3Aに回転可能に取付けられている。
【0024】
ここで、旋回スクロール5は、そのラップ部5Bが固定スクロール2のラップ部2Bに対し、例えば180度だけずらして重なり合うように配設されている。これにより、両者のラップ部2B,5B間には複数の圧縮室7が画成される。そして、スクロール式空気圧縮機を運転すると、外周側の圧縮室7は、固定スクロール2の外周側に設けた吸込口8から空気を吸込み、この空気を旋回スクロール5が旋回運動する間に中心側に移動しつつ順次圧縮し、最後に固定スクロール2の中心部に設けた吐出口9を介して外部に圧縮空気を吐出する。
【0025】
次に、11,11はケーシング1と旋回スクロール5との間に設けられた2個の自転防止機構で、該自転防止機構11は、後述の中間輪収容穴12、中間輪13、軸受14,15、ストレートピン16等によって大略構成されている。また、2個の自転防止機構11は、旋回スクロール5に設けられた2個の円台5Dと対応するように、外周側寄りに位置して周方向に約90度の角度間隔をもって配設されている。そして、自転防止機構11は、旋回スクロール5が自転するのを防止し、かつ旋回スクロール5に寸法δの旋回半径をもった円運動(旋回運動)を与えるものである。
【0026】
12はケーシング1の底部1Aに設けられた中間輪収容穴で、該各中間輪収容穴12は、図4に示すように、中心線(中心点)となる軸線O3−O3をもって内面1Dに開口する円形状の有底穴として形成されている。
【0027】
13は中間輪収容穴12内に収容された中間輪で、該中間輪13は、中間輪収容穴12の軸線O3−O3を中心線とする厚肉な円板形状をなし、中間輪収容穴12に挿嵌された第1の軸受14によって回転可能に支持されている。また、中間輪13には、回転中心(軸線O3−O3)から旋回スクロール5の旋回半径となる寸法δだけ偏心した軸線O4−O4の位置を中心線としてピン穴13Aが形成されている。さらに、ピン穴13A内には、後述のストレートピン16を回転可能に支持する第2の軸受15が配設されている。
【0028】
16は旋回スクロール5の裏面側に設けられたストレートな形状をした形状をしたピン(以下、ストレートピン16という)で、該ストレートピン16は、途中が折れ曲ることなくストレート(真直)に延びた軸体をなし、その軸方向の一側となる基端側が円台5Dの中央に設けられたピン圧入穴5Eに例えば、圧入等の手段を用いて一体的に取付けられている。これにより、ストレートピン16の軸方向の他側となる先端側は前記円台5Dの平坦面から垂直に突出している。また、ストレートピン16は、旋回スクロール5を形成する材料の熱膨張率よりも大きな熱膨張率を有する材料を用いて形成されている。これにより、旋回スクロール5が熱膨張したときでも、ストレートピン16がピン圧入穴5Eに対して緩むのを防止することができる。
【0029】
そして、自転防止機構11は、ケーシング1側の中間輪収容穴12内に第1の軸受14、中間輪13、第2の軸受15を組付け、この状態で旋回スクロール5に圧入されたストレートピン16を中間輪13のピン穴13Aに支持させるように挿入することにより組立てることができる。このように組立てられた自転防止機構11は、中間輪13にストレートピン16(ピン穴13A)を中心とした半径δの回転運動だけを許すことができるから、旋回スクロール5の自転を防止しつつ、この回転運動と同じ動作を行なう旋回スクロール5の旋回動作だけを許すことができる。
【0030】
17は中間輪収容穴12を取囲むようにケーシング1の底部1Aに設けられたシール取付溝で、該シール取付溝17は、図4、図5に示すように、中間輪収容穴12よりも大径な円環状をなし、内面1Dに開口する凹溝として形成されている。
【0031】
18はシール取付溝17内に設けられたシール部材で、該シール部材18は、先端部が旋回スクロール5の円台5Dの平坦面に摺接する円環状の面シール18Aと、シール取付溝17の奥所に設けられ、該面シール18Aを円台5Dの平坦面に密着させる弾性リング18Bとによって構成されている。ここで、面シール18Aは、旋回スクロール5の熱がケーシング1側に伝わらないように、熱を伝え難い樹脂材料等を用いて形成されている。
【0032】
そして、シール部材18は、自転防止機構11を取囲む面シール18Aを円台5Dの平坦面に密着させることにより、軸受14,15を潤滑、冷却するグリース等の潤滑剤を先回スクロール5との間で封入し、保持するものである。
【0033】
本実施の形態によるスクロール式空気圧縮機は、上述したような構成を有するもので、次に、このスクロール式空気圧縮機の動作について説明する。
【0034】
まず、電動モータ等の駆動源(図示せず)により駆動軸3を回転駆動すると、旋回スクロール5は、自転防止機構11によって自転が防止された状態で、駆動軸3の軸線O1−O1を中心として旋回半径δの旋回運動を行ない、固定スクロール2のラップ部2Bと旋回スクロール5のラップ部5B間に画成される圧縮室7は連続的に縮小する。これにより、固定スクロール2の吸込口8から吸込んだ空気は各圧縮室7で順次圧縮しつつ、固定スクロール2の吐出口9から圧縮空気として外部のタンク(図示せず)に向け吐出することができる。
【0035】
また、上述した運転時には、ケーシング1内は、圧縮熱、摩擦熱等によって温度上昇し、自転防止機構11も熱を帯びることになる。しかし、自転防止機構11を構成する殆どの部品、詳しくは中間輪13、各軸受14,15、ストレートピン16の先端側は、ケーシング1の中間輪収容穴12に配設しているから、帯びた熱をケーシング1から大気中に放出することができる。
【0036】
かくして、本実施の形態によれば、自転防止機構11の中間輪13、各軸受14,15、ストレートピン16の先端側は、ケーシング1に設けた中間輪収容穴12内に配設することにより、これらの部品が摩擦熱等によって熱を帯びたとしても、この熱を外部に露出したケーシング1を介して大気中に放出することができる。この結果、軸受14,15、該軸受14,15を潤滑する潤滑剤等が温度上昇するのを防止でき、これらの耐久性を向上することができる。
【0037】
また、自転防止機構11は、ケーシング1側の中間輪収容穴12内に第1の軸受14、中間輪13、第2の軸受15を組付け、この状態で旋回スクロール5に圧入されたストレートピン16を中間輪13のピン穴13Aに挿入することにより、容易に組立てることができ、また逆の手順で容易に分解することもできる。これにより、組立作業、メンテナンス作業を簡単に行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0038】
さらに、自転防止機構11の軸受14,15を潤滑、冷却するためのグリース等の潤滑剤を保持するシール部材18も、ケーシング1側に設けているから、該シール部材18が熱によって劣化するのを防止でき、耐久性を向上することができる。
【0039】
なお、実施の形態では、自転防止機構11は、ケーシング1と旋回スクロール5との間に2個設ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば自転防止機構11を3個または4個以上設ける構成としてもよい。
【0040】
また、実施の形態では、自転防止機構11の第1の軸受14と第2の軸受15とはころ軸受として図示したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば軸受14,15を玉軸受として形成してもよく。また、すべり軸受として形成してもよい。
【0041】
また、実施の形態では、旋回スクロール5にピン圧入穴5Eを設け、該ピン圧入穴5Eにストレートピン16を圧入して一体的に取付けるものとして述べた。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、旋回スクロール5に対して、ストレートピン16を焼きばめ等の手段で一体的に取付ける構成としてもよい。また、旋回スクロール5の裏面側にストレートピンを一体成形によって立設してもよい。この場合にはピン圧入穴5Eを省略することができる。
【0042】
さらに、実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、冷媒を圧縮する冷媒圧縮機等の他のスクロール式流体機械に適用してもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、自転防止機構は、旋回スクロールに向けて開口するようにケーシングに設けられた中間輪収容穴と、該中間輪収容穴に第1の軸受を介して回転可能に収容され旋回スクロールの旋回半径に対応した偏心位置にピン穴が形成された中間輪と、ストレートに延びた軸体からなり、軸方向の一側が旋回スクロールの裏面側に一体的に取付けられ、軸方向の他側が該中間輪のピン穴に第2の軸受を介して回転可能に支持されたピンとによって構成している。
【0044】
従って、ケーシングに設けられた中間輪収容穴に第1の軸受、中間輪、第2の軸受を順次取付け、旋回スクロールに取付けられたピンを中間輪のピン穴(第2の軸受)に挿入するように該旋回スクロールをケーシングに取付け、固定スクロールをケーシングに取付けることにより容易に組立てることができ、また逆の手順で容易に分解することもできる。これにより、組立作業、メンテナンス作業を簡単に行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0045】
しかも、自転防止機構は、中間輪、各軸受、ピンの軸方向の他側をケーシングの中間輪収容穴に配置しているから、これらの部品が摩擦熱等によって熱を帯びた場合でも、この熱は外部に露出したケーシングを介して大気中に放出することができる。この結果、各軸受、該軸受を潤滑する潤滑剤が温度上昇するのを防止でき、これらの耐久性を向上することができる。
【0046】
請求項2の発明によれば、ケーシングには、中間輪収容穴を取囲むように環状のシール取付溝を設け、該シール取付溝には旋回スクロールとの間に軸受を潤滑するための潤滑剤を封入するシール部材を設ける構成としている。従って、シール部材は、第1の軸受、第2の軸受を潤滑、冷却するための潤滑剤を旋回スクロールとの間で保持することができる。また、シール部材は放熱性の良好なケーシングに設けているから、該シール部材への熱の影響を軽減することができる。この結果、潤滑剤、シール部材の耐久性を高め、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】スクロール式空気圧縮機を図1中の矢示II−II方向からみた横断面図である。
【図3】スクロール式空気圧縮機を図1中の矢示III−III方向からみた横断面図である。
【図4】図1中の自転防止機構を拡大して示す要部拡大縦断面図である。
【図5】自転防止機構を図4中の矢示V−V方向からみた横断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 固定スクロール
2A,5A 鏡板
2B,5B ラップ部
3 駆動軸
3A クランク軸
5 旋回スクロール
6 圧縮室
11 自転防止機構
12 中間輪収容穴
13 中間輪
13A ピン穴
14 第1の軸受
15 第2の軸受
16 ストレートピン(ピン)
17 シール取付溝
18 シール部材
O1−O1 駆動軸の軸線(回転中心)
O2−O2 クランク軸の軸線
O3−O3 中間輪の軸線(回転中心)
O4−O4 ピン穴の軸線
δ 偏心寸法(旋回半径)

Claims (2)

  1. ケーシングと、該ケーシングに設けられ鏡板の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシングに回転可能に設けられケーシング内の先端側がクランク軸となった駆動軸と、前記ケーシング内で該駆動軸のクランク軸に回転可能に設けられ鏡板の表面に前記固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とからなるスクロール式流体機械において、
    前記自転防止機構は、前記旋回スクロールに向けて開口するように前記ケーシングに設けられた中間輪収容穴と、該中間輪収容穴に第1の軸受を介して回転可能に収容され前記旋回スクロールの旋回半径に対応した偏心位置にピン穴が形成された中間輪と、ストレートに延びた軸体からなり、軸方向の一側が前記旋回スクロールの裏面側に一体的に取付けられ、軸方向の他側が該中間輪のピン穴に第2の軸受を介して回転可能に支持されたピンとによって構成したことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記ケーシングには、前記中間輪収容穴を取囲むように環状のシール取付溝を設け、該シール取付溝には旋回スクロールとの間に前記軸受を潤滑するための潤滑剤を封入するシール部材を設ける構成としてなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
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