JP6906807B2 - 透析装置 - Google Patents
透析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6906807B2 JP6906807B2 JP2019146552A JP2019146552A JP6906807B2 JP 6906807 B2 JP6906807 B2 JP 6906807B2 JP 2019146552 A JP2019146552 A JP 2019146552A JP 2019146552 A JP2019146552 A JP 2019146552A JP 6906807 B2 JP6906807 B2 JP 6906807B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drug
- blood
- chemical
- chemical pool
- dialysis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- External Artificial Organs (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Description
前記補液供給回路は、体内で発生するフリーラジカルを捕捉しうるアクセプター薬剤、および、前記体内で進行する酸化反応を阻止しうるドナー薬剤の少なくとも1つを前記体外循環血液回路へ供給することを特徴とする透析装置。
前記ドナー薬剤は、前記慢性血液浄化治療における前記治療間欠期に前記体内で進行する前記酸化反応を阻止しうる化学当量で供給され、
前記化学当量の総量は、前記治療間欠期の長さ(hr)および前記慢性血液浄化治療が施される患者の体重(kg)を用いて、0.001〜0.05 mEq/(hr・kg)である上記(6)に記載の透析装置。
前記体内に存在する分子量10kD以上の高分子に結合せず、
前記体内の細胞膜および細胞内小器官の膜に溶存しないように構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の透析装置。
生理食塩水に対する前記リンス液の浸透圧比は、0.5〜5である上記(12)に記載の透析装置。
前記リンス液の容量は、200mL〜1000mLであり、
生理食塩水に対する前記リンス液の浸透圧比は、2〜8である上記(12)に記載の透析装置。
前記フリーラジカルを捕捉した後に、前記フリーラジカルを再放出することなく前記体内で安定に存在し、
前記フリーラジカルを捕捉した状態で、前記血液浄化器により前記患者の体外へ除去されるように構成されていることを特徴とするアクセプター薬剤。
前記電子を供与した後に、酸化型分子となって再還元されず、前記体内で安定に存在し、
前記酸化型分子となった状態で、前記血液浄化器により前記患者の体外へ除去されるように構成されていることを特徴とするドナー薬剤。
上記(16)に記載のアクセプター薬剤および上記(17)に記載のドナー薬剤の少なくとも一方を含むことを特徴とするリンス液。
前述したように、慢性透析患者(慢性腎不全患者等)は、酸化ストレス亢進状態となっている。慢性腎不全患者の酸化ストレスへの防御能の低下にはミトコンドリア機能の障害が関与していると推察される。ミトコンドリアは生命の代謝活動に必須の細胞内小器官である。ミトコンドリアは、クエン酸回路や電子伝達系などの代謝回路により、電子伝達体であるNADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)やNADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)や高エネルギー結合保有化合物であるATP(アデノシン三リン酸)の産生を担っている。NADHは、ミトコンドリアにおけるATPの産生に利用されるが、さらにNADHやNADPHはミトコンドリアを含む生体内全般における活性酸素種の消去にも必須である。しかし、慢性腎不全状態でミトコンドリアの機能が低下すると、還元反応に関与するNADHやNADPHの産生絶対量が不足することにより、活性酸素種の消去が不十分となり、フリーラジカルの有害な連鎖反応が作動してしまう。また、酸化物質を還元する作用が減弱し、酸化物や過酸化物が蓄積する。
プールとは医工学的な用語で、物質が体内において分布しうるスペースを意味する概念である。通常、プールのサイズは容積で表記され、この容積とプールに溶存する物質の濃度を乗じたものが物質量になる。
本発明の化学プール薬剤として、好適なアクセプター薬剤ないしドナー薬剤となるためには、「表1」に示す化学反応が右側に偏っている、すなわち反応の平衡定数が1より大きいことが必須である。好ましくは、平衡定数が1000以上であればフリーラジカルの連鎖反応を阻止する競合作用が強く理想的である。
さらに、本発明の化学プール薬剤は、反応後のフリーラジカルを捕捉したアクセプター薬剤の分子(ラジカル型分子)や酸化型に変化したドナー薬剤の分子(酸化型分子)が、体内で安定に存在することが必要となる。反応後のアクセプター薬剤の分子やドナー薬剤の分子が安定に存在する安定期間は、少なくとも3時間から9時間(例えば、急性血液浄化治療の場合における無毒化反応が平衡状態に達するまでの期間)であり、好ましくは48から72時間(例えば、慢性血液浄化治療の場合における次回の血液浄化までの治療間欠期)である。なお、「表1」に示す化学反応の平衡定数が1000以上である場合、反応後のフリーラジカルを捕捉したアクセプター薬剤の分子や酸化型に変化したドナー薬剤の分子が安定に存在し続けることに寄与する。
化学プール薬剤は、血液浄化治療により除去できることが前提となるので、血液浄化器による透析性あるいは濾過性が保証されている必要がある。化学プール透析を構成する血液浄化法として、血液透析法を選択する場合、かかる化学プール薬剤の分子量は、1000D以下であることが好ましく、さらに500D以下であることがより好ましい。反応後に2量体となるもの(例えば、反応後に2量体を形成するドナー薬剤「表1」)の単量体の分子量は500D以下であることが好ましい。血液浄化による除去効率が分子量の増大とともに低下するからである。なお、化学プール透析を構成する血液浄化法として、血液透析法の代わりに、大分子の除去に優れる血液透析濾過法、血液濾過法または血漿交換法を選択する場合、分子量20〜40kD領域の大分子の除去も可能であるため、上記除去性の要件は、緩和される。
また、本発明の化学プール薬剤は、分子量が大きなタンパク質分子や細胞膜や細胞外マトリクスに結合しないことが好ましい。これらに結合した化学プール薬剤の分子を、血液浄化にて除去することが困難になるからである。
前述したように、本発明の化学プール薬剤は血液浄化で高効率に除去されなければならない。したがって、化学プール薬剤の分子としては、その性質上、細胞膜や細胞内小器官の膜に溶存して、それらの膜に組み込まれてしまうような脂溶性(疎水性)もしくは両親媒性を示す分子ではない分子が好ましい。細胞膜等に組み込まれて固相化した化学プール薬剤の分子は、血液浄化によって除去されなくなるからである。例えば、ビタミンEは強力なラジカルスカベンジャーであることが知られているが、脂溶性である。このため、ビタミンEは、主に細胞膜に組み込まれてしまい、血液浄化では除去され難くなる。このような脂溶性の分子からなる薬剤は、本発明の化学プール薬剤としては使用できない。
生体内で活性酸素種は細胞質、血漿も含めすべての分画で発生しうるが、大半はミトコンドリアで発生する。このため、ミトコンドリアは、最もフリーラジカルによる傷害を受けやすい。また、ミトコンドリアは、最も重要な還元物質であるNADHを産生する。ミトコンドリアで処理されなかったフリーラジカルの連鎖反応の産物は細胞質に漏出し、さらに細胞質でも処理されなかった連鎖反応の産物は細胞外に遊出する。このため、本発明の化学プール薬剤の最も重要なターゲットはミトコンドリアである。したがって、本発明の化学プール薬剤は、ミトコンドリア外膜を透過してミトコンドリアの内部(内膜を透過したマトリックスを含む)に到達することが好ましい。なお、各化学プール薬剤について、投与される含有量(化学当量)のうちの10%以上がミトコンドリアの内部に到達する薬剤が、到達性の要件を満たすものとする。
本発明の化学プール薬剤を慢性透析患者へ投与する場合、化学プールを構築する化学プール薬剤は、48〜72時間の治療間欠期の間効力を発揮することが求められる。このため、化学プール薬剤は、目的とする化学反応に無関係な分解を受けずに存在できることが好ましい。目的とする化学反応と無関係な分解を無効代謝と呼び、無効代謝が存在すると化学プール薬剤の投与量を増量する必要がある。例えば、ある患者にある薬剤50 mEqの化学プール薬剤を投与したい場合、もしこの化学プール薬剤の無効代謝率が72時間で60%である場合、当初の50 mEqが20 mEqに減じている。このような化学プール薬剤を投与する場合、期待する作用強度を確保するには当初の投与量を50/(1ー0.6)=125 mEqにまで増量しておかなければならない。本発明の化学プール薬剤の無効代謝率は低いほど投与量が少なくてよいことになる。「図5」は無効代謝率の大きさを内因性クリアランスを指標として表現し、化学プールのサイズへの影響を比較した説明図である。具体的に説明すると、図5中の符号6は、内因性クリアランス値1mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化を示し、符号7は、内因性クリアランス値2mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化を示し、符号10は内因性クリアランス値12mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化を示している。一方、図5中の符号11は、内因性クリアランス値1mL/minの場合のミトコンドリアに存在する化学プール薬剤の量(mEq)の変化を示し、符号12は、内因性クリアランス値2mL/minの場合のミトコンドリアに存在する化学プール薬剤の量(mEq)の変化を示し、符号15は、内因性クリアランス値12mL/minの場合のミトコンドリアに存在する化学プール薬剤の量(mEq)の変化を示している。図5から明らかなように、化学プール薬剤に対する生体の内因性クリアランスが小さいほど、より多くの化学プール薬剤が体内(ミトコンドリア)に存在し続けるため、化学プール薬剤に対する生体の内因性クリアランスは小さいことが好ましい。
化学プール薬剤の投与方法としては、通常、投与量が数十〜数百mEqにもなることから、投与を確実にするために経静脈投与するのが通例である。例えば、100 mEqの化学プール薬剤を200 mLの水に溶解した輸液製剤では、生理食塩水に対する輸液製剤の浸透圧比は、100x(1000/200)/308=1.6となる。このような輸液製剤の経静脈投与は容易である。もし、10 mLの水に溶解した注射製剤を作ると、生理食塩水に対するこの注射製剤の浸透圧比は16となり、かなり高い。慢性透析患者は、体外循環の血流を維持するための内シャントや留置カテーテルを有している。このため、慢性透析患者は、通常の末梢の皮静脈の場合(浸透圧比は3が限界)よりも高い浸透圧の輸液製剤の注入に耐えるといえる。しかし、一般的に、one shot静注よりも容量の大きい輸液製剤として薬剤を緩徐に投与した方が副作用の発生は少ないといえる。
リンス液は、血液浄化終了時に体外循環血液回路に残された血液を体内循環(血管内)に押し戻して返血するために用いられる。本発明のリンス液は、前述した化学プール薬剤と、水や生理食塩水などの溶媒とを含むように構成されている。前述のように化学プール薬剤の剤型として、輸液製剤を選択する場合、この輸液製剤をリンス液として兼用することができる。これにより、患者への化学プール薬剤の容量負荷を減らすことができる。化学プール薬剤をリンス液として兼用する場合は、リンス液(化学プール薬剤の輸液製剤)の容量は、200mL〜1000mLであることが好ましく、200〜400mLであることがより好ましい。リンス液は、数分以上かけて全量投与されることが好ましい。また、生理食塩水に対するリンス液の浸透圧比は、0.5〜8であることが好ましく、0.5〜5であることがより好ましい。
図11は、化学プール薬剤を含むリンス液を備える透析装置の構成例を示す概略図である。本発明の透析装置100は、すでに臨床現場で使用されている血液透析、血液濾過、血液透析濾過および血漿交換を可能とするが、以下の説明では、血液透析を例に説明する。すなわち、透析装置100は、基本的な構成は全自動透析装置と同じであり、一般的な自動透析装置を用いた血液浄化治療を行うことができる。
以下では、図11を参照して、本発明の化学プール薬剤を含む補液を、透析装置100における体外循環血液回路300の血液回収用のリンス液Rとして使用する方法を説明する。2つの具体例を以下に示す。
予め補液として、本発明の化学プール薬剤を含む水溶液からなるリンス液R200〜300mLを血液回路300の分岐である補液供給回路400に接続しておく。血液透析中、電磁開閉クランプC1は閉状態、電磁開閉クランプC2は開状態、血液ポンプP4は順回転(sからvに向かう方向)、第3の透析液ポンプP3は順方向(除水)で動作している。以上を回収前工程とする。血液浄化治療の終了(通常、指定した治療時間の満了と指定した除水量の満了の達成時点)をもって以下の一連の工程を動作させる。1)透析液送液ポンプP1、透析液排液ポンプP2を停止させる。2)電磁開閉クランプC1を開状態とし、電磁開閉クランプC2を閉状態とし、血液ポンプP4を10〜100mL/分の速度で順回転させ、リンス液R全量をtから血液回路300に注入する。この注入量は、血液ポンプP4の流速に作動時間を乗した値である。その後、血液ポンプP4の順方向回転は停止させる。この時点でtからvの血液は体内に返血され、リンス液R(すなわち化学プール薬剤を含む水溶液)で同部が置換されている。3)電磁開閉クランプC1を閉状態とし、電磁開閉クランプC2を開状態とし、第3の透析液ポンプP3を10〜100mL/分の速度で逆方向(補液方向)、血液ポンプP4を第3の透析液ポンプP3より小さい任意の速度で逆方向に作動させる。これにより、透析液が半透膜を逆濾過して血液回路300に注入される。さらに透析液がsとvの2つの方向に任意の割合で分配される。その結果、血液回路300のsからtの部分に残っていた血液が、sから返血されるとともに、tからvに残っていたリンス液R(化学プール薬剤を含む水溶液)が透析液に置換されて体内に注入される。以上より、化学プール薬剤の投与と返血工程が同時に完了する。
別のプログラム制御による化学プール薬剤を含む水溶液を用いた返血工程を示す。回収前工程は具体例1と同じである。1)透析液送液ポンプP1、透析液排液ポンプP2は停止させる。2)電磁開閉クランプC1を閉状態とし、電磁開閉クランプC2を開状態としたまま、第3の透析液ポンプP3を10〜100mL/分の速度で逆方向(補液方向)、血液ポンプP4も同じ速度で逆方向に作動させる。これにより、sからuまでの血液回路300の容量と同等の透析液が、半透膜を逆濾過して血液回路300側に注入される。その結果、血液回路300のsからuまで部分の血液が先にsから返血される。3)第3の透析液ポンプP3を停止し、電磁開閉クランプC1を開状態とし、電磁開閉クランプC2を閉状態とし、血液ポンプP4を10〜100mL/分の速度で順方向に作動させる。これにより、リンス液R(化学プール薬剤を含む水溶液)が全量注入される。その結果、uからvまでの血液回路300に残存する血液がvから返血される。この注入量は、血液ポンプP4の流速に作動時間を乗した値である。4)電磁開閉クランプC1を閉状態とし、血液ポンプP4を停止し、第3の透析液ポンプP3を10〜100mL/分の速度で逆方向(補液方向)作動させる。これにより、血液回路300のuからvの部分に残る化学プール薬剤を含む水溶液が、同部の血液回路300の容量と同等(もしくは0.5〜1.5倍の容量)の透析液で置換されて体内に注入される。逆濾過による置換量は、P3の流速に作動時間を乗した値である。
α1-mは、活性酸素種やフリーラジカルの強力な消去能をもつタンパク質である。具体的には、α1-mは、分子量33kDの糖蛋白であるが、生理的な機能として、遊離ヘム結合能、ラジカルとの化学反応による捕捉能、還元作用を有する。
α1-mは、遊離ヘムのような有害物質を、化学結合で捕捉する。このため、α1-mは、遊離ヘムをいったん捕捉すると、安定した捕捉体として存在する。安定した捕捉体とは、フリーラジカルや酸化分子の再遊離の可能性がないことを意味する。すなわち、α1-mは、フリーラジカル捕捉体として安定に体内に存在できるため、化学プール薬剤の安定性の要件を満たす。
さらに、血液浄化法として、血液透析濾過法、血液濾過法または血漿交換法を選択することにより、大分子化合物の除去も可能となるため、α1-mは、本発明の化学プール薬剤の除去性の要件も満たすことができる。
大分子のα1-mは、非結合性、液相性および非代謝性の要件を満たすが、体内において主に細胞外液に分布し、10%未満のみが細胞内に分布している。α1-mを、試験管内でミトコンドリアに振りかければ作用するが、体内に投与(例えば注射)しても大半の分子はミトコンドリアには到達しない。すなわち、α1-mは、到達性の要件を満たさない。
ヒト健常人の尿から精製したα1-m製剤はすでにラジカル捕捉体となって劣化している分子が多く含まれているため、ラジカル捕捉能や還元能に乏しく、化学プール薬剤の作用を有さないので不適である。
本発明の化学プール薬剤としては、本来型の配列のレコンビナントα1-m製剤に加え、重要残基に関する要件を満たす範囲でアミノ酸置換をともなう塩基置換を行った変異型の配列のレコンビナントα1-m製剤が好適である。特に、水溶性を高めるために遺伝子変異操作を行ったレコンビナントα1-m製剤、糖鎖を結合させたレコンビナントα1-m製剤、および、末端の3・4残基を有さないレコンビナントα1-m製剤が、好ましい。
慢性透析患者の化学プール透析においてレコンビナントα1-m製剤を使用する場合、前述の透析装置100における補液供給回路400を介してレコンビナントα1-m製剤を含む補液を供給することもできるが、好ましくは、血液浄化治療後に、レコンビナントα1-m製剤を、単回、ないし数回投与する。例えば、透析装置100において、補液供給回路400を介さず、注射製剤としてのレコンビナントα1-m製剤を、経静脈的に、1回あたり0.1g〜2gを血液浄化治療後に投与する。この場合、透析装置100は、レコンビナントα1-m製剤を投与可能な薬剤投与手段を備えていてもよい。また、透析装置100は、第1の化学プール薬剤供給手段(補液供給回路を介して化学プール薬剤を供給する手段)と、第2の化学プール薬剤供給手段(補液供給回路を介さず化学プール薬剤を供給する手段)とを備えていてもよい。さらに、透析装置100は、第1および第2の化学プール薬剤供給手段を独立して制御可能な制御部を備えることが好ましい。投与による改善効果は、数週間から数ヶ月持続する。炎症性の症状が再発すれば再度レコンビナントα1-m製剤を用いた化学プール透析を繰り返す。ただし、投与量はこれに限定されない。
ここから、本発明の化学プール薬剤を用いた応用例(例えば、血管内溶血に起因する問題の解決)について、説明する。慢性透析治療では毎回の対外循環治療で回路内(すなわち血管内)溶血が微量ながら発生し、フリーラジカルを産生している。化学プール透析では、毎回の対外循環治療終了後ごとに所定の総量の化学プール薬剤が投与されるが、前回の対外循環治療終了後に投与された化学プール薬剤の未反応型が、今回の対外循環治療開始時に残っていれば、対外循環治療に起因する血管内溶血が発生したとしても、残っている未反応型の化学プール薬剤(残存化学プール薬剤)が、血管内溶血に起因するフリーラジカルの有害作用を抑制し得る。
小分子化合物の化学プール薬剤とレコンビナントα1-m製剤との併用投与が特に効果的と考えられる病態として、血管内溶血性が起こっている病態(溶血性尿毒症症候群など)や、外因性(外来性)の原因によってラジカル産生が有害事象を引き起こしている病態(毒物中毒など)が挙げられる。いずれも急性血液浄化治療がカバーする病態である。このような病態では、炎症、微小循環障害、組織破壊が共通して存在する。
急性血液浄化は、通常数回しか行われないので高価な治療が認められるが、慢性透析患者におけるレコンビナントα1-m製剤の投与による化学プール透析は、医療費高騰の観点から、一部の難治性病態を合併する患者に限定され得る。そこで、その他の患者においては、内因性のα1-m産生に起因する自然発生的な擬似化学プール透析を実践することが望まれる。すなわち、生体内のα1-mを除去して肝臓での新規産生を促す擬似化学プール透析に委ねることが考えられる。以下、生理的なα1-mの産生および代謝について説明した後、擬似化学プール透析について説明する。
急性血液浄化領域におけるパラコート中毒の治療に化学プール透析を応用することができる。まず、パラコート中毒について説明する。パラコートの化学名は1,1’-ジメチル-4,4’-ビピリジニウムジクロリドである。パラコートは、農薬として今日もなお使用されており、誤って飲用すると腸管から体内に吸収され細胞内に入り、ミトコンドリア外膜に到達する。ミトコンドリア外膜に到達したパラコートは、1電子還元を受けてパラコートラジカルとなり、強烈な全身性のラジカル連鎖反応を誘発する。その結果、大量の活性酸素傷害に加え、NADPHの枯渇により細胞は死に至る。臨床症状としては、摂取直後の嘔吐から始まり、時間経過とともに下痢や腹痛、口の中のただれや潰瘍形成などが生じる。重症例では腎機能障害や肝機能障害、ショックが進行し、間質性肺炎や肺線維症も併発し死に至る。パラコートの致死量は数十mmolである。
急性血液浄化領域における化学プール透析の別の応用例として、抗癌剤投与後の重篤な細胞傷害性の副作用の治療が挙げられる。アドリアマイシンに代表されるアントラキノン(アントラサイクリン)系の抗癌性抗生物質は、分子内にキノン構造を有するため、細胞内に取り込まれた後、ミクロソームにおいて1電子還元されてセミキノンラジカルを生じ、ラジカル連鎖反応を誘発する。重篤な顕在性の副作用としては心毒性が有名である。心不全を発症すると病態は不可逆性に悪化して致命的となることが多い。心毒性の徴候が出現したら可及的速やかに化学プール薬剤の投与を開始する。当該治療のプロトコールは、パラコート中毒の治療のプロトコールと同様である。
週3回のスケジュールで実施される通常の血液浄化治療(血流は200〜300mL/minで4〜5時間の血液透析)が施される体重60kgの慢性透析患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、フリーラジカルを捕捉するアクセプター薬剤である2-(α-D-glucopyranosyl) (methyl)methyl-2,5,7,8-tetramethylchroman-6-ol(図9)を10mEqの化学当量で含む200mLの水溶液(リンス液)を用意した。このリンス液を高機能膜(150mL/minのクリアランス値を具備する透析膜)を備える透析装置に設置した。血液浄化治療終了時にこのリンス液を、透析装置の体外循環血液回路の血液回収用に使用するとともに、その全量を上記患者に投与した。投与された化学プール薬剤は、治療間欠期(43〜44時間)を経て、次回の血液浄化治療によって体外へ除去された。このサイクルを、血液浄化治療終了ごとに繰り返した。
実施例1と同様の通常の血液浄化治療が施される体重60kgの慢性透析患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、フリーラジカルを捕捉するアクセプター薬剤である2-(α-D-glucopyranosyl) (isopropyl)methyl-2,5,7,8-tetramethylchroman-6-ol(図10)を200mEqの化学当量で含む300mLの水溶液(リンス液)を用意した。このリンス液を高機能膜(200mL/minのクリアランス値を具備する透析膜)を備える透析装置に設置した。血液浄化治療終了時にこのリンス液を、透析装置の体外循環血液回路の血液回収用に使用するとともに、全量を上記患者に投与した。投与された化学プール薬剤は、治療間欠期(43〜44時間)を経て、次回の血液浄化治療によって体外へ除去された。このサイクルを、血液浄化治療終了ごとに繰り返した。
実施例1と同様の通常の血液浄化治療が施される体重60kgの慢性透析患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、フリーラジカルを捕捉するアクセプター薬剤である、非生理的な光学異性体構造をもつD-リジル・チロシン(D型アミノ酸2残基からなるジペプチド)を100mEqの化学当量で含む500mLの水溶液(リンス液)を用意した。このリンス液を高機能膜(150mL/minのクリアランス値を具備する透析膜)を備える透析装置に設置した。血液浄化治療終了時にこのリンス液を、透析装置の体外循環血液回路の血液回収用に使用するとともに、全量を上記患者に投与した。投与された化学プール薬剤は、治療間欠期(43〜44時間)を経て、次回の血液浄化治療によって体外へ除去された。このサイクルを、血液浄化治療終了ごとに繰り返した。なお、ラジカルを捕捉したD型ペプチドラジカルや酸化修飾を受けたD型ペプチドは体内で分解されにくく治療間欠期間に安定に存在するため、次の透析治療で除去することができる。
実施例1と同様の通常の血液浄化治療が施される体重60kgの慢性透析患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、フリーラジカルを捕捉するアクセプター薬剤である、非生理的な光学異性体構造をもつD-リジル・チロシル・システイン(D型アミノ酸3残基からなるトリペプチド)を100mEqの化学当量で含む500mLの水溶液を用意した。この水溶液に、タンパク質構成性のL-アミノ酸を合計15g添加して、L-アミノ酸と、D-リジル・チロシル・システインとを含むリンス液を用意した。このリンス液を高機能膜(150mL/minのクリアランス値を具備する透析膜)を備える透析装置に設置した。血液浄化治療終了時にこのリンス液を、透析装置の体外循環血液回路の血液回収用に使用するとともに、全量を上記患者に投与した。なお、生理食塩水に対するリンス液の浸透圧比が3〜4になるため、数分以上かけた緩徐な投与(回収操作)を行った。投与された化学プール薬剤は、治療間欠期(43〜44時間)を経て、次回の血液浄化治療によって体外へ除去された。このサイクルを、血液浄化治療終了ごとに繰り返した。
実施例1と同様の通常の血液浄化治療が施される体重60kgの慢性透析患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、還元型アスコルビン酸と、グルタチオンまたはグルタチオンアルキルエステル(H供与体であるドナー薬剤)とを合計80mEqの化学当量で含む300mLの水溶液(リンス液)を用意した。還元型アスコルビン酸とグルタチオンまたはグルタチオンアルキルエステルの含有比率は、化学当量比で1:3とした。このリンス液を高機能膜(150mL/minのクリアランス値を具備する透析膜)を備える透析装置に設置した。血液浄化治療終了時にこのリンス液を、透析装置の体外循環血液回路の血液回収用に使用するとともに、全量を上記患者に投与した。投与された化学プール薬剤は、治療間欠期(43〜44時間)を経て、次回の血液浄化治療によって体外へ除去された。このサイクルを、血液浄化治療終了ごとに繰り返した。
なお、グルタチオンアルキルエステルの作用はグルタチオンと同様にグルタチオンペルオキシダーゼの基質となって還元性を発揮することであるが、移動に関しては膜透過性がグルタチオンよりも優れており、ミトコンドリアにより到達しやすいことが利点である。
急性血液浄化治療が必要となる体重60kgの熱傷患者に対して、化学プール透析を行った。具体的に、本発明の化学プール薬剤として、フリーラジカルを捕捉するアクセプター薬剤である、2-(α-D-glucopyranosyl) (methyl)methyl-2,5,7,8-tetramethylchroman-6-olおよびグルタチオンまたはグルタチオンアルキルエステル(H供与体)を合計120mEqの化学当量で含む500mLの水溶液を用意した。2-(α-D-glucopyranosyl) (methyl)methyl-2,5,7,8-tetramethylchroman-6-olとグルタチオンまたはグルタチオンアルキルエステルの含有比率は、化学当量比で2:1とした。かかる水溶液を透析装置によって、経静脈的に上記患者に有害事象発生後に可及的速やかに投与した。そして、ラジカル補足や還元反応などの無毒化反応が平衡状態に達した後に(通常数時間から数日程度経過時点)、高効率の血液浄化治療を実施して反応産物を除去した。なお、かかる除去のために、急性血液浄化治療は通常の持続緩徐型の慢性血液浄化治療よりも小分子物質の除去効率が優れている必要がある。このため、上記透析装置の血液浄化器は、クリアランス値が200 ml/minの透析膜を用いて、4時間以上の血液浄化治療を行った。なお、クリアランス値が100 ml/minの場合6時間以上、クリアランス値が150 ml/minの場合5時間以上の血液浄化治療を行うことが好ましい。化学プール薬剤の投与とその後の血液浄化治療を1クールとして、3日に1回、3クールを繰り返した。なお、持続治療を行う場合は、体内に投与された化学プール薬剤が、その投与直後の化学当量に対して10〜50%程度除去された時点で、追加の化学プール薬剤の投与を血液浄化治療の最中に行う。
2 化学プール薬剤の投与
3 化学プールのうち細胞外液に分布する薬剤の存在量(mEq)のプロフィール
4 化学プールのうち細胞質に分布する薬剤の存在量(mEq)のプロフィール
5 化学プールのうちミトコンドリアに分布する薬剤の存在量(mEq)のプロフィール
6 内因性クリアランス値1mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化
7 内因性クリアランス値2mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化
8 内因性クリアランス値4mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化
9 内因性クリアランス値8mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化
10 内因性クリアランス値12mL/minの場合の化学プールのサイズ(mEq)の変化
11 内因性クリアランス値1mL/minの場合のミトコンドリアに存在する薬剤の量(mEq)の変化
12 内因性クリアランス値2mL/minの場合のミトコンドリアに存在する薬剤の量(mEq)の変化
13 内因性クリアランス値4mL/minの場合のミトコンドリアに存在する薬剤の量(mEq)の変化
14 内因性クリアランス値8mL/minの場合のミトコンドリアに存在する薬剤の量(mEq)の変化
15 内因性クリアランス値12mL/minの場合のミトコンドリアに存在する薬剤の量(mEq)の変化
16 血液浄化のクリアランス値100mL/minの場合の化学プールサイズ(mEq)の変化
17 血液浄化のクリアランス値150mL/minの場合の化学プールサイズ(mEq)の変化
18 血液浄化のクリアランス値200mL/minの場合の化学プールサイズ(mEq)の変化
19 血液浄化のクリアランス値250mL/minの場合の化学プールサイズ(mEq)の変化
20 血液浄化のクリアランス値300mL/minの場合の化学プールサイズ(mEq)の変化
C1:電磁開閉クランプ
C2:電磁開閉クランプ
D:血液浄化器
D1:細管
P1:透析液送液ポンプ(等流量系)
P2:透析液排液ポンプ(等流量系)
P3:順逆両回転する第3の透析液ポンプ
P4:順逆両回転する血液ポンプ
R:化学プール薬剤を含むリンス液
s:脱血側の患者血管と血液回路の接続点
t:補液供給回路と血液回路の合流点
u:血液回路動脈側と血液浄化器Dの接続点
v:返血側の患者血管と血液回路の接続点
100:透析装置
200:透析液回路
300:体外循環血液回路(血液回路)
310:動脈側血液回路
320:静脈側血液回路
400:補液供給回路
Claims (11)
- 血液浄化器と、前記血液浄化器に連結され、血液を循環させるための体外循環血液回路と、前記体外循環血液回路へ連結された補液供給回路と、前記血液浄化器に透析液を供給する透析液回路と、を少なくとも備える透析装置であって、
前記補液供給回路は、体内で発生するフリーラジカルを捕捉しうるアクセプター薬剤、および、前記体内で進行する酸化反応を阻止しうるドナー薬剤の少なくとも1つを前記体外循環血液回路へ供給するように構成されており、
前記アクセプター薬剤は、前記フリーラジカルを捕捉した後に、前記フリーラジカルを再放出することなく前記体内で安定に存在するように構成され、かつ、前記フリーラジカルを捕捉した前記アクセプター薬剤は、前記血液浄化器により、前記体内の細胞膜に組み込まれることなく体外へ除去されるように構成されており、
前記ドナー薬剤は、前記酸化反応に供される酸化型の生体分子に、水素原子および/または電子単体として電子を供与するとともに、酸化型分子となって再還元されず、前記体内で安定に存在するように構成され、かつ、前記酸化型分子となったドナー薬剤は、前記血液浄化器により、前記体内の細胞膜に組み込まれることなく体外へ除去されるように構成されていることを特徴とする透析装置。 - 前記アクセプター薬剤および/または前記ドナー薬剤は、慢性血液浄化治療後毎に供給される請求項1に記載の透析装置。
- 前記アクセプター薬剤は、前記慢性血液浄化治療における治療間欠期に前記体内で発生する前記フリーラジカルを捕捉しうる化学当量で供給され、
前記ドナー薬剤は、前記慢性血液浄化治療における前記治療間欠期に前記体内で進行する前記酸化反応を阻止しうる化学当量で供給され、
前記化学当量の総量は、前記治療間欠期の長さ(hr)および前記慢性血液浄化治療が施される患者の体重(kg)を用いて、0.001〜0.05 mEq/(hr・kg)である請求項2に記載の透析装置。 - 前記アクセプター薬剤および前記ドナー薬剤は、急性血液浄化治療が施される患者に対して有効な化学当量で供給される請求項1に記載の透析装置。
- 前記化学当量の総量は、前記患者の体重(kg)を用いて、0.1〜20 mEq/kgである請求項4に記載の透析装置。
- 前記アクセプター薬剤および前記ドナー薬剤のそれぞれの分子量は、1000D以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の透析装置。
- 前記アクセプター薬剤および前記ドナー薬剤は、それぞれ、
前記体内に存在する分子量10kD以上の高分子に結合せず、
前記体内の前記細胞膜および細胞内小器官の膜に溶存しないように構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の透析装置。 - 前記アクセプター薬剤および/または前記ドナー薬剤は、前記体外循環血液回路の血液回収用のリンス液として供給される請求項1ないし7のいずれかに記載の透析装置。
- 前記リンス液の容量は、200mL〜1000mLであり、
生理食塩水に対する前記リンス液の浸透圧比は、0.5〜5である請求項8に記載の透析装置。 - 前記リンス液は、L型アミノ酸を総量で3g〜15gさらに含み、
前記リンス液の容量は、200mL〜1000mLであり、
生理食塩水に対する前記リンス液の浸透圧比は、2〜8である請求項8に記載の透析装置。 - 前記アクセプター薬剤および前記ドナー薬剤の少なくとも一方は、D型アミノ酸2または3残基からなるペプチドである請求項1ないし10のいずれかに記載の透析装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020155240A JP6889504B2 (ja) | 2018-08-31 | 2020-09-16 | 透析装置、アクセプター薬剤、ドナー薬剤、リンス液およびリンス液としての使用方法 |
JP2021103354A JP7474516B2 (ja) | 2018-08-31 | 2021-06-22 | 化学プール薬剤、注射製剤、内服製剤、輸液製剤および透析装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018162749 | 2018-08-31 | ||
JP2018162749 | 2018-08-31 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020155240A Division JP6889504B2 (ja) | 2018-08-31 | 2020-09-16 | 透析装置、アクセプター薬剤、ドナー薬剤、リンス液およびリンス液としての使用方法 |
JP2021103354A Division JP7474516B2 (ja) | 2018-08-31 | 2021-06-22 | 化学プール薬剤、注射製剤、内服製剤、輸液製剤および透析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020036881A JP2020036881A (ja) | 2020-03-12 |
JP6906807B2 true JP6906807B2 (ja) | 2021-07-21 |
Family
ID=69737161
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019146552A Active JP6906807B2 (ja) | 2018-08-31 | 2019-08-08 | 透析装置 |
JP2020155240A Active JP6889504B2 (ja) | 2018-08-31 | 2020-09-16 | 透析装置、アクセプター薬剤、ドナー薬剤、リンス液およびリンス液としての使用方法 |
JP2021103354A Active JP7474516B2 (ja) | 2018-08-31 | 2021-06-22 | 化学プール薬剤、注射製剤、内服製剤、輸液製剤および透析装置 |
Family Applications After (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020155240A Active JP6889504B2 (ja) | 2018-08-31 | 2020-09-16 | 透析装置、アクセプター薬剤、ドナー薬剤、リンス液およびリンス液としての使用方法 |
JP2021103354A Active JP7474516B2 (ja) | 2018-08-31 | 2021-06-22 | 化学プール薬剤、注射製剤、内服製剤、輸液製剤および透析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JP6906807B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023021843A1 (ja) * | 2021-08-18 | 2023-02-23 | 株式会社バイオラジカル研究所 | 身体的フレイルの試験方法、身体的フレイルの試験試薬、身体的フレイルの治療薬候補物質のスクリーニング方法、精神的フレイルの試験方法、精神的フレイルの試験試薬、および精神的フレイルの治療薬候補物質のスクリーニング方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004049494A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Jms Co Ltd | 自動返血装置 |
ITMI20032528A1 (it) | 2003-12-19 | 2005-06-20 | Francesco Santangelo | Uso di cistina o di cisteina per la prevenzione e il |
JP2005329061A (ja) * | 2004-05-20 | 2005-12-02 | Yasuei:Kk | 透析液調製法 |
JP2007056013A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-03-08 | Ajinomoto Co Inc | 透析用補充液 |
EP2313106B1 (en) | 2008-07-18 | 2016-03-30 | A1M Pharma AB | Medical use of the radical scavenger and antioxidant alpha-1-microglobulin |
JP6183832B2 (ja) | 2013-06-19 | 2017-08-23 | 扶桑薬品工業株式会社 | 酸化ストレス抑制型透析用剤およびその調製方法 |
JP7246203B2 (ja) * | 2018-02-23 | 2023-03-27 | ニプロ株式会社 | 血液ろ過用補充液 |
-
2019
- 2019-08-08 JP JP2019146552A patent/JP6906807B2/ja active Active
-
2020
- 2020-09-16 JP JP2020155240A patent/JP6889504B2/ja active Active
-
2021
- 2021-06-22 JP JP2021103354A patent/JP7474516B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021165276A (ja) | 2021-10-14 |
JP7474516B2 (ja) | 2024-04-25 |
JP6889504B2 (ja) | 2021-06-18 |
JP2021006262A (ja) | 2021-01-21 |
JP2020036881A (ja) | 2020-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2691060C2 (ru) | Композиция, содержащая ингибирующие кристаллизацию вещества | |
AU2010234206B2 (en) | Hemodialysis and peritoneal dialysis solutions comprising one or more creatine compounds | |
Leblanc et al. | Lithium poisoning treated by high-performance continuous arteriovenous and venovenous hemodiafiltration | |
JP3262620B2 (ja) | 腹膜炎によって生ずる傷害および生理学的副作用を最小にするために使用し得る腹膜透析液 | |
EP0869788B1 (en) | Compositions for the treatment of renal failure, comprising l-carnosine | |
AU2018203332A1 (en) | Methods of Administering Nitric Oxide to Arterial or Arterialized Blood | |
JP6889504B2 (ja) | 透析装置、アクセプター薬剤、ドナー薬剤、リンス液およびリンス液としての使用方法 | |
US20160106713A1 (en) | Nitric oxide scavengers | |
JP4838139B2 (ja) | 透析液並びに透析液に関連した方法及びシステム | |
CN112930191A (zh) | 乳酸盐保护的低糖血治疗糖酵解依赖性病理状况特别是癌症 | |
KR102257246B1 (ko) | 구연산염 및 인산염을 포함하는 항응고 유체 | |
Cohen et al. | Stimulation of renin release by hyperoncotic perfusion of the isolated rat kidney. | |
Feriani et al. | CAPD systems and solutions | |
RU1801499C (ru) | Способ лечени гипоксических состо ний | |
Misra et al. | Peritoneal Dialysis in Diabetic End-Stage Kidney Disease | |
EP1897535A1 (en) | Substitution fluid for haemofiltration | |
Röckel et al. | Haemodialysis in rats | |
Khanna | End-stage renal failure in diabetic nephropathy: CAPD vs other approaches | |
Miyakawa et al. | Dialysis | |
Böhler | Treatment of acute renal failure in intensive care patients | |
De Groot et al. | Hemofiltration in Acute Liver Failure: Substition with Electrolyte Solution Versus Normal Animal Ultrafiltrate | |
Nurmohamed et al. | Acute Kidney Injury in Intensive Care | |
US20060052356A1 (en) | Pharmacological methods to modulate oxygen consumption | |
Weightman et al. | Drug therapy before coronary artery operations | |
Nurmohamed et al. | Acute kidney injury and renal replacement therapy in the intensive care unit |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190808 |
|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20190820 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20190925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20190925 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200728 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200915 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201215 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210525 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210623 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6906807 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |