JP6905786B2 - 流路部材、液体吐出ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

流路部材、液体吐出ヘッドおよび記録装置 Download PDF

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Description

本開示は、流路部材、液体吐出ヘッドおよび記録装置に関するものである。
液体を記録媒体上に吐出することによって各種の印刷を行なう液体吐出ヘッドが知られている。液体吐出ヘッドに用いられる流路部材として、吐出口、加圧室、個別流路および共通流路を有するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−305852号公報
本開示の1つの流路部材は、共通流路と、個別流路と、を有している。前記個別流路は前記共通流路に繋がっている。前記個別流路は、接続口と、吐出口と、加圧室と、を有している。前記接続口は前記共通流路内へ開口している。前記吐出口は外部へ開口している。前記共通流路は支持部を有している。該支持部は、前記共通流路の内部を横断するように前記共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる。前記支持部は、平面視において前記接続口と重なる部分に貫通孔または切り欠きを有している。
本開示の他の1つの流路部材は、共通流路と、個別流路と、を有している。前記個別流路は前記共通流路に繋がっている。前記個別流路は、接続口と、吐出口と、加圧室と、を有している。前記接続口は前記共通流路内へ開口している。前記吐出口は外部へ開口している。前記共通流路は支持部を有している。該支持部は、前記共通流路の内部を横断するように前記共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる。前記支持部は、平面視において前記接続口と重ならないように配置されている。
本開示の液体吐出ヘッドは、前記流路部材と、前記加圧室に圧力を加える加圧部と、を有している。
本開示の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドを制御する制御部と、記録媒体を搬送する搬送部と、を有している。
本開示の液体吐出ヘッドを含む記録装置の一例を模式的に示す図である。 図1の液体吐出ヘッドにおける流路部材および圧電アクチュエータを示す平面図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図である。 図2の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図である。 図3のVI−VI線に沿った縦断面図である。 図5の液体吐出ヘッドのVII−VII線に沿ったマニホールドの縦断面図である。 図1の液体吐出ヘッドにおける支持部の形状の一例を模式的に示す平面図である。 支持部の形状の他の例を模式的に示す平面図である。 変形例に係るプリンタの液体吐出ヘッドおよびその周辺を示す上面図である。 図10の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図である。 図11に示す構成の一部の分解斜視図である。 図12の液体吐出ヘッドの内部を模式的に示す平面図である。 図13とは異なる変形例に係る液体吐出ヘッドの内部を模式的に示す平面図である。
液体吐出ヘッドに用いられる流路部材において、共通流路の内部を横断する支持部を設けることがある。支持部により流路部材の剛性を高めることができる。また、環状の流路を有する流路部材を、複数のプレートを積層して構成するときには、環状流路で囲まれた部分を支持部で支えることにより、環状流路で囲まれた部分がプレートから脱落するのを防止することができる。
しかしながら、吐出口および加圧室を有する個別流路と、共通流路と、を繋ぐ接続口が、共通流路の内壁面に開口しているとき、接続口と対向する部分(すなわち平面視において接続口と重なる部分)に支持部があると、意図していない現象が生じる場合があることを発明者が見いだした。生じる場合がある現象の1つは、吐出口からの吐出量の減少であり、他の1つは、意図した吐出の後に、意図しない吐出が発生することである。1つ目の現象の原因は、支持部による局所的な流体抵抗の増加と推測され、2つ目の現象の原因は、支持部の残留振動と推測される。
本開示の流路部材は、これらの現象の発生を低減できる。以下、本開示の流路部材、液体吐出ヘッド、および記録装置の具体例について説明する。
図1は、本開示の液体吐出ヘッドを含む記録装置の一例を模式的に示す図である。この記録装置は、カラーインクジェットプリンタであり、以下、プリンタ1と称する。プリンタ1は、4つの液体吐出ヘッド2を有している。これらの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って並べられ、プリンタ1に固定されている液体吐出ヘッド2は、図1の手前から奥へ向かう方向に細長い長尺形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。
プリンタ1には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、給紙ユニット114、搬送ユニット120および紙受け部116が順に設けられている。また、プリンタ1には、液体吐出ヘッド2や給紙ユニット114などのプリンタ1の各部における動作を制御するための制御部100が設けられている。
給紙ユニット114は、複数枚の印刷用紙Pを収容することができる用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に収容された印刷用紙Pのうち、最も上にある印刷用紙Pを1枚ずつ送り出すことができる。
給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、これらの送りローラによってガイドされて、さらに搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、エンドレスの搬送ベルト111と2つのベルトローラ106および107を有している。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、2つのベルトローラに巻き掛けられたとき所定の張力で張られるような長さに調整されている。これによって、搬送ベルト111は、2つのベルトローラの共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。これら2つの平面のうち、液体吐出ヘッド2に近い方の平面が、印刷用紙Pを搬送する搬送面127である。
ベルトローラ106には、図1に示されるように、搬送モータ174が接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
ベルトローラ107の近傍には、ニップローラ138とニップ受けローラ139とが、搬送ベルト111を挟むように配置されている。ニップローラ138は、図示しないバネによって下方に付勢されている。ニップローラ138の下方のニップ受けローラ139は、下方に付勢されたニップローラ138を、搬送ベルト111を介して受け止めている。ニップローラ138およびニップ受けローラ139は回転可能に設置されており、搬送ベルト111に連動して回転する。
液体吐出ヘッド2は、下端にヘッド本体2aを有している。ヘッド本体2aの下面は、液体を吐出する多数の吐出口8が設けられている吐出口面4−1となっている(図6参照)。
1つの液体吐出ヘッド2に設けられた吐出口8からは、同じ色の液滴(インク)が吐出されるようになっている。各液体吐出ヘッド2には図示しない外部液体タンクから液体が供給される。各液体吐出ヘッド2の吐出口8は、吐出口面4−1に開口しており、一方方向(印刷用紙Pと平行で印刷用紙Pの搬送方向に直交する方向であり、液体吐出ヘッド2の長手方向)に等間隔で配置されているため、一方方向に隙間なく印刷することができる。各液体吐出ヘッド2から吐出される液体の色は、例えば、それぞれ、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。各液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2aの下面と搬送ベルト111の搬送面127との間にわずかな隙間をおいて配置されている。
搬送ベルト111によって搬送された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111との間の隙間を通過する。その際に、液体吐出ヘッド2を構成するヘッド本体2aから印刷用紙Pの上面に向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pの上面には、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。
搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140と二対の送りローラ121aおよび121bならびに122aおよび122bとが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。このとき、印刷用紙Pは、剥離プレート140の右端によって、搬送面127から剥離される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。このように、印刷済みの印刷用紙Pが順次紙受け部116に送られ、紙受け部116に重ねられる。
なお、印刷用紙Pの搬送方向について最も上流側にある液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間には、紙面センサ133が設置されている。紙面センサ133は、発光素子および受光素子によって構成され、搬送経路上の印刷用紙Pの先端位置を検出することができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
上述したように、本開示の記録装置は、液体吐出ヘッド2と、液体吐出ヘッド2を制御する制御部100と、記録媒体(印刷用紙P)を搬送する搬送部(搬送ユニット120)と、を有している。この構成が本開示の記録装置の基本構成であり、これ以外の構成は適宜変更および省略が可能である。なお、制御部100および搬送部(搬送ユニット120)の構成は、上述した構成に限定されるものではなく、適宜変更および省略が可能である。
次に、本開示の液体吐出ヘッド2について説明する。図2は、ヘッド本体2aの平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した平面図である。図4および図5は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため図3とは異なる一部の流路を省略した図である。図6は図3のVI−VI線に沿った縦断面図である。図7は、図5のVII−VII線における分岐流路5bの縦断面図である。なお、図3〜5において、図面を分かりやすくするために、圧電アクチュエータ基板21の下方にあって破線で描くべきしぼり6、吐出口8、加圧室10などを実線で描いている。また、図4の吐出口8は、位置を分かりやすくするため、実際の径よりも大きく描いてある。
液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2a以外にリザーバや、金属製の筐体を含んでいる。また。ヘッド本体2aは、流路部材4と、変位素子(加圧部)30が作り込まれている圧電アクチュエータ基板21とを含んでいる。なお、本開示の液体吐出ヘッドは、流路部材4と、加圧室10に圧力を加える加圧部(変位素子30)と、を有していれば良く、それ以外の構成は適宜変更および省略が可能である。
ヘッド本体2aを構成する流路部材4は、共通流路であるマニホールド5と、マニホールド5と繋がっている複数の個別流路12を有している。個別流路12は、共通流路内へ開口している接続口12aと、外部へ開口している吐出口8とを有している。加圧室10は流路部材4の上面に開口しており、流路部材4の上面が加圧室面4−2となっている。また、流路部材4の上面にはマニホールド5と繋がる開口5aを有し、この開口5aより液体が供給される。
また、流路部材4の上面には、変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21が接合されており、各変位素子30が加圧室10上に位置するように設けられている。また、圧電アクチュエータ基板21には、各変位素子30に信号を供給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)などの信号伝達部92が接続されている。図2には、2つの信号伝達部92が圧電アクチュエータ基板21に繋がる状態が分かるように、信号伝達部92の圧電アクチュエータ21に接続される付近の外形を点線で示した。圧電アクチュエータ21に電気的に接続されている、信号伝達部92に形成されている電極は、信号伝達部92の端部に、矩形状に配置されている。2つの信号伝達部92は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部にそれぞれの端がくるように接続されている。2つの信号伝達部92は、中央部から圧電アクチュエータ基板21の長辺に向かって伸びている。
また、信号伝達部92にはドライバICが実装されている。ドライバICは金属製の筐体に押し付けられるように実装されている。圧電アクチュエータ基板21上の変位素子30を駆動する駆動信号は、ドライバIC内で生成される。駆動信号の生成を制御する信号は、制御部100で生成され、信号伝達部92の圧電アクチュエータ基板21と接続された側と反対側の端から入力される。制御部100と信号伝達部92との間には、必要に応じて、液体吐出ヘッド2内に設けられた、配線基板などが設けられる。
ヘッド本体2aは、平板状の流路部材4と、流路部材4上に接続された変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21を1つ有している。圧電アクチュエータ基板21の平面形状は長方形状であり、その長方形の長辺が流路部材4の長手方向に沿うように流路部材4の上面に配置されている。
流路部材4の内部には2つのマニホールド5(共通流路)が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向の一端部側から、他端部側に延びる細長い形状を有している。マニホールド5は、その両端に、流路部材4の上面に開口している開口5aを有している。
また、マニホールド5は、少なくとも長さ方向の中央部分が、幅方向に間隔を開けて設けられた隔壁(仕切り部)15で仕切られている。上記長さ方向の中央部分は、別の観点では、マニホールド5のうち、加圧室10からの流路が繋がっている領域である。隔壁15は、上記長さ方向の中央部分では、マニホールド5と同じ高さを有し、マニホールド5を複数の分岐流路5bに完全に仕切っている。このようにすることで、平面視したときに、隔壁15と重なるように、吐出口8および吐出口8から加圧室10に繋がっているディセンダを設けることができる。なお、本開示において、平面視する際には、流路部材4の厚み方向(すなわち、流路部材4を構成する複数のプレート(4a〜4n)の積層方向)から平面視する。
図2では、マニホールド5の両端部を除く全体が隔壁15で仕切られている。このようにする以外に、両端部のうちのどちらか一端部以外が隔壁15で仕切られているようにしてもよい。また、流路部材4の上面に開口している開口5a付近のみが仕切られておらず、開口5aから流路部材4の深さ方向に向かう間に隔壁が設けられるようにしてもよい。
分岐流路5bは、マニホールド5における複数に分けられた部分である。本実施形態においては、マニホールド5は独立して2本設けられており、それぞれの両端部に開口5aが設けられている。また、1つのマニホールド5には、7つの隔壁15が設けられており、8つの分岐流路5bに分けられている。また、7つの隔壁15は、幅方向の中央に近いほど、長さが長くなっており、マニホールド5の両端において、幅方向の中央に近い隔壁15ほど、隔壁15の端がマニホールド5の端に近くなっている。
流路部材4は、複数の加圧室10が2次元的に広がって形成されている。加圧室10は、2つの鋭角部10aと2つの鈍角部10bを有するほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。これらの角部はアールが施されていてよい。
加圧室10は、個別流路12を介して1つの分岐流路5bと繋がっている。個別流路12における、分岐流路5bと加圧室10とを繋ぐ部分を個別供給流路14と呼ぶ。1つの分岐流路5bに沿うようにして、この分岐流路5bに繋がっている加圧室10の列である加圧室行11が、分岐流路5bの両側に1列ずつ、合計2列設けられている。したがって、1つのマニホールド5に対して、16列の加圧室11が設けられており、ヘッド本体2a全体では32列の加圧室行11が設けられている。各加圧室行11における加圧室10の長手方向の間隔は同じであり、例えば、37.5dpiの間隔となっている。
各加圧室行11の端にはダミー加圧室16が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5とは繋がっているが、吐出口8とは繋がっていない。また、32列の加圧室行11の外側には、ダミー加圧室16が直線状に並んだダミー加圧室行が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5および吐出口8のいずれとも繋がっていない。
1つのマニホールド5に繋がっている加圧室10は、液体吐出ヘッド2の長手方向である行方向と短手方向である列方向とに沿って、行上および列上で、それぞれ略等間隔で配置されている。行方向は、菱形形状の加圧室10の鈍角部10b同士を結ぶ対角線と同じ方向であり、列方向は、菱形形状の加圧室10の鋭角部10a同士を結ぶ対角線と同じ方向である。つまり、加圧室10の菱形形状の対角線が行および列と角度がついていない状態になっている。行上および列上での加圧室10の間隔は、等間隔にすれば、間隔が他より狭いところがなくなりクロストークを小さくできるが、間隔は±20%程度異なるようにしてもよい。
加圧室10を格子状の配置にして、圧電アクチュエータ21を、行および列に沿った外辺を有する矩形状にしてよい。加圧室行11に属する加圧室10は等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25も等間隔で配置されている。加圧室行11は短手方向に等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25の列も短手方向に等間隔で配置されている。
図示の例とは異なり、流路部材4を平面視したとき、1つの加圧室行11に属する加圧室10が、隣接する加圧室行11に属する加圧室10と、液体吐出ヘッド2の長手方向において、重ならないように配置してもよい。この場合、クロストークを抑制できる。加圧室行11の間の距離を離すと、液体吐出ヘッド2の幅が大きくなるので、プリンタ1に対する液体吐出ヘッド2の設置角度の精度や、複数の液体吐出ヘッド2を使用する際の、液体吐出ヘッド2の相対位置の精度が印刷結果に与える影響が大きくなる。そこで、隔壁15の幅を分岐流路5bの幅よりも小さくすることで、それらの精度が印刷結果に与える影響を少なくできる。
1つの分岐流路5bに繋がっている加圧室10は、2列の加圧室行11をなしており、1つの加圧室行11に属する加圧室10から繋がっている吐出口8は、1つの吐出口行9をなしている。したがって、1つの分岐流路5bに2列の吐出口行9が繋がっている。この2列の吐出口行9は、これらが繋がっている分岐流路5bに対してその幅方向の互いに異なる側に開口している。図4では隔壁15には、2列の吐出口行9が設けられているが、それぞれの吐出口行9に属する吐出口8は、吐出口8に近い側の分岐流路5bに加圧室10を介して繋がっている。同一の分岐流路5bに繋がっている2列の吐出口行9同士において吐出口8が液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、加圧室10と吐出口8とを繋ぐ流路間のクロストークが抑制できるので、さらにクロストークを小さくすることができる。同一の分岐流路5bに繋がっている2列の吐出口行9同士に関して、加圧室10と吐出口8とを繋ぐ流路全体が、液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、さらにクロストークを小さくすることができる。
また、平面視において、加圧室10と分岐流路5bとが重なるように配置することにより、液体吐出ヘッド2の幅を小さくできる。加圧室10の面積に対する、重なっている面積の割合が80%以上、さらに90%以上にすることで、液体吐出ヘッド2の幅をより小さくできる。また、加圧室10と分岐流路5bとが重なっている部分の加圧室10の底面は、分岐流路5bと重なっていない場合と比較して剛性が低くなっており、その差により吐出特性がばらつくおそれがある。加圧室10全体の面積に対する、分岐流路5bと重なっている加圧室10の面積の割合を、加圧室10同士で略同じにすることで、加圧室10を構成する底面の剛性が変わることによる吐出特性のばらつきを少なくすることができる。ここで略同じとは、面積の割合の差が、10%以下、特に5%以下であることを言う。
1つのマニホールド5に繋がっている複数の加圧室10により加圧室群が構成されており、マニホールド5が2つあるため、加圧室群は2つある。各加圧室群内における吐出に関わる加圧室10の配置は加圧室群同士で同じで、短手方向に平行移動させた配置されている。これらの加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータ基板21に対向する領域に、加圧室群間などの少し間隔が広くなった部分があるものの、ほぼ全面にわたって配列されている。つまり、これらの加圧室10によって形成された加圧室群は圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有している。また、各加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータ基板21が接合されることで閉塞されている。
加圧室10の個別供給流路14が繋がっている角部と対向する角部からは、流路部材4の下面の吐出口面4−1に開口している吐出口8に繋がるディセンダが伸びている。ディセンダは、平面視において、加圧室10から離れる方向に伸びている。より具体的には、加圧室10の長い対角線に沿う方向に離れつつ、その方向に対して左右にずれながら伸びている。これにより、加圧室10は各加圧室行11内での間隔が37.5dpiになっている格子状の配置にしつつ、吐出口8は、全体で1200dpiの間隔で配置することができる。
これは別の言い方をすると、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出口8を投影すると、図4に示した仮想直線のRの範囲に、各マニホールド5に繋がっている16個の吐出口8、全部で32個の吐出口8が、1200dpiの等間隔となっているということである。これにより、全てのマニホールド5に同じ色のインクを供給することで、全体として長手方向に1200dpiの解像度で画像が形成可能となる。また、1つのマニホールド5に繋がっている1個の吐出口8は、仮想直線のRの範囲で600dpiの等間隔になっている。これにより、2つのマニホールド5に互いに異なる色のインクを供給することで、全体として長手方向に600dpiの解像度で2色の画像が形成可能となる。
さらに、液体吐出ヘッド2には、マニホールドの開口5aからの液体の供給を安定させるように流路部材4に、リザーバを接合してもよい。リザーバには、外部から供給された液体を分岐させて、2つの開口5aに繋がる流路が設けられることにより、2つの開口に液体を安定して供給できる。分岐してからの流路長をほぼ等しくすることで、外部から供給される液体の温度変動や圧力変動が、マニホールド5の両端の開口5aに、少ない時間差で伝わるため、液体吐出ヘッド2内の液滴の吐出特性のばらつきをより少なくできる。リザーバにダンパを設けることで、さらに液体の供給が安定化できる。さらに、液体中の異物などが流路部材4に向かうのを抑制するように、フィルタを設けてもよい。またさらに、流路部材4に向かう液体の温度を安定化させるようにヒータを設けてもよい。
圧電アクチュエータ基板21の上面における各加圧室10に対向する位置には個別電極25がそれぞれ形成されている。個別電極25は、加圧室10より一回り小さく、加圧室10とほぼ相似な形状を有している個別電極本体25aと、個別電極本体25aから引き出されている引出電極25bとを含んでおり、個別電極25は、加圧室10と同じように、個別電極列および個別電極群を構成している。引出電極25bは、一端部が個別電極本体25aに接続されており、他端部が加圧室10の鋭角部10aを通り、加圧室10の外側で、加圧室10の2つの鋭角部10aを結ぶ対角線を延長した列と重ならない領域に引き出されている。これによりクロストークが低減できる。引出電極25bの形状については、後で詳述する。
また、圧電アクチュエータ基板21の上面には、共通電極24とビアホールを介して電気的に接続されている共通電極用表面電極28が形成されている。共通電極用表面電極28は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部に、長手方向に沿うように2列形成され、また、長手方向の端近くで短手方向に沿って1列形成されている。図示した、共通電極用表面電極28は直線上に断続的に形成されたものであるが、直線上に連続的に形成してもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、後述のようにビアホールを形成した圧電セラミック層21a、共通電極24、圧電セラミック層21bを積層し、焼成した後、個別電極25および共通電極用表面電極28を同一工程で形成することによって作製されてよい。個別電極25と加圧室10との位置ばらつきは吐出特性に大きく影響を与える。また、個別電極25を形成した後、焼成すると圧電アクチュエータ基板21に反りが生じるおそれがあり、反りが生じた圧電アクチュエータ基板21を流路部材4に接合すると、圧電アクチュエータ基板21に応力が加わった状態になり、その影響で変位がばらつくおそれがある。このことから、個別電極25は、焼成後に形成されてよい。共通電極用表面電極28も同様に反りを生じさせるおそれがある。また、共通電極用表面電極28を個別電極25と同時に形成すると、共通電極用表面電極28の位置精度が高くなり、工程も簡略化できる。そこで、個別電極25と共通電極用表面電極28は同一工程で形成されてよい。
このような圧電アクチュエータ基板21を焼成する際に生じるおそれのある、焼成収縮によるビアホールの位置ばらつきは、主に圧電アクチュエータ基板21の長手方向に生じるので、偶数個あるマニホールド5の中央、別の言い方をすれば、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央に共通電極用表面電極28が設けられており、共通電極用表面電極28が圧電アクチュエータ基板21の長手方向に長い形状をしていることにより、ビアホールと共通電極用表面電極28とが位置ずれにより電気的に接続されなくなることを抑制できる。
圧電アクチュエータ基板21には、2枚の信号伝達部92が、圧電アクチュエータ基板21の2つの長辺側から、それぞれ中央に向かうように配置され、接合される。その際、圧電アクチュエータ基板21の引出電極25bおよび共通電極用表面電極28の上に、それぞれ、接続電極26および共通電極用接続電極を形成して接続することで、接続が容易になる。また、その際、共通電極用表面電極28および共通電極用接続電極の面積を接続電極26の面積よりも大きくすれば、信号伝達部92の端部(先端および圧電アクチュエータ基板21の長手方向の端)における接続を、共通電極用表面電極28上の接続により強くできるので、信号伝達部92を端からはがれ難くできる。
また、吐出口8は、流路部材4の下面側に配置されたマニホールド5と対向する領域を避けた位置に配置されている。さらに、吐出口8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータ基板21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出口8は、1つの群として圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータ基板21の変位素子30を変位させることにより吐出口8から液滴が吐出できる。
ヘッド本体2aに含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート(4e、4f、4g、4h、4i、4j)、カバープレート4k、カバーSPプレート4mおよびノズルプレート4nの順に積層されている。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートの厚さは10〜300μm程度であることにより、形成する孔の形成精度を高くできる。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路12およびマニホールド5を構成するように、位置合わせして積層されている。加圧室10は流路部材4の上面に、マニホールド5は内部の下面側に、吐出口8は下面に配置されており、流路を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設されている。そして、加圧室10を介してマニホールド5と吐出口8とが繋がっている。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1の孔は、キャビティプレート4aに形成された加圧室10である。第2の孔は、加圧室10の一端からマニホールド5へと繋がる個別供給流路14を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート4b、アパーチャプレート4cおよびサプライプレート4dに形成されている。個別供給流路14は、流路の断面積が小さくなっている部位であるしぼり6を含んでいる。しぼり6はアパーチャプレート4cに形成されている。個別供給流路14は、共通流路(マニホールド5)の内壁面に開口する接続口12aを有しており、接続口12aを介して共通流路(マニホールド5)と個別流路12(個別供給流路14)とが接続されている。
第3の孔は、加圧室10の他端から吐出口8へと連通する流路を構成する連通孔であり、この連通孔は、以下の記載においてディセンダと呼称される。ディセンダは、ベースプレート4bからノズルプレート4nまでの各プレートに形成されている。ノズルプレート4nの孔は、内部に向かって径が大きくなっており、孔の径は、例えば10〜40μmである。ノズルプレート4nの孔は、吐出口8として、流路部材4の外部に開口している。
第4の孔は、マニホールド5を構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート(4e〜4j)に形成されている。マニホールドプレート(4e〜4j)には、分岐流路5bを構成するように隔壁15となる仕切り部が残るように孔が形成されている。各マニホールドプレート(4e〜4j)における仕切り部は、ハーフエッチングした支持部17で各マニホールドプレート(4e〜4j)と繋がった状態にされる。
支持部17は、隣接する隔壁15同士を繋ぐか、最も端の隔壁15とマニホールド5の壁とを繋いでおり、マニホールドプレート(4e〜4j)において、隔壁15となる仕切り部を支えている。このような構造をしていることにより、マニホールドプレート(4e〜4j)において、隔壁15となる仕切り部が脱落するのを防止することができる。また、支持部17により、流路部材4の強度を向上させることができるとともに、製造工程において、隔壁15となる仕切り部の積層ずれを低減することができる。
第5に、カバーSPプレート4mに形成され、マニホールド5の下に形成されるダンパ室18となる孔である。ダンパ室18は、上述の第1〜4の孔とは繋がっておらず、液体は入るようにはなっていない。ダンパ室18とマニホールド5との間のカバープレート4kは、ダンパとなり、マニホールド5の体積の変化を許容する。これにより、マニホールド5の液体の供給の過不足が吐出に影響を与えにくくなる。また、マニホールド5を通じて複数の加圧室10の間で伝わる圧力が小さくなる。すなわち、吐出特性に影響を与えるクロストークが小さくなる。ダンパ室18は密閉された空間とされてよい。この場合、空気が体積変化することで、ダンパ室18とマニホールド5との間のプレートがダンパとして働く。また、上述した孔と別な孔によって、ダンパ室18を流路部材4の外部と繋がるようにしてもよい。この場合、上記プレートが、ダンパとして、より良く働く。
第1〜第3の孔が相互に繋がることにより、マニホールド5から吐出口8に至る個別流路12が構成されている。マニホールド5に供給された液体は、以下の経路で吐出口8から吐出される。まず、液体は、マニホールド5から上方向に向かって、個別供給流路14に入り、しぼり6の一端部に至る。次に、しぼり6の延在方向に沿って水平に進み、しぼり6の他端部に至る。そこから上方に向かって、加圧室10の一端部に至る。さらに、加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した吐出口8へと進む。
圧電アクチュエータ基板21は、圧電体である2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータ基板21の圧電セラミック層21aの下面から圧電セラミック層21bの上面までの厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の加圧室10を跨ぐように延在している。これらの圧電セラミック層21a、21bは、例えば、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。
圧電アクチュエータ基板21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極24およびとAu系などの金属材料からなる個別電極25を有している。個別電極25は上述のように圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10と対向する位置に配置されている個別電極本体25aと、そこから引き出された引出電極25bとを含んでいる。引出電極25bの一端の、加圧室10と対向する領域外に引き出され部分には接続電極26が形成されている。接続電極26は例えばガラスフリットを含む銀−パラジウムからなり、厚さが15μm程度で凸状に形成されている。また、接続電極26は、信号伝達部92に設けられた電極と電気的に接合されている。詳細は後述するが、個別電極25には、制御部100から信号伝達部92を通じて駆動信号が供給される。駆動信号は、印刷用紙Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
共通電極24は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極24は、圧電アクチュエータ基板21に対向する領域内の全ての加圧室10を覆うように延在している。共通電極24の厚さは2μm程度である。共通電極24は、圧電セラミック層21b上に個別電極25からなる電極群を避ける位置に形成されている共通電極用表面電極28に、圧電セラミック層21bに形成されたビアホールを介して繋がっていて、接地され、グランド電位に保持されている。共通電極用表面電極28は、多数の個別電極25と同様に、信号伝達部92上の別の電極と接続されている。
なお、後述のように、個別電極25に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極25に対応する加圧室10の体積が変わり、加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、個別流路12を通じて、対応する吐出口8から液滴が吐出される。すなわち、圧電アクチュエータ基板21における各加圧室10に対向する部分は、各加圧室10および吐出口8に対応する個別の変位素子30に相当する。つまり、変位素子30は、圧電アクチュエータ乃至は加圧部であり、圧電アクチュエータ基板21に複数含まれている。より詳細には、変位素子30は、図6に示されているような構造を単位構造として加圧室10毎に設けられている。変位素子30は、加圧室10の直上に、圧電セラミック層(振動板)21a、共通電極24、圧電セラミック層21b、個別電極25が順に積層されることにより、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層体中に作り込まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって吐出口8から吐出される液体の量は1.5〜4.5pl(ピコリットル)程度である。
多数の個別電極25は、それぞれが信号伝達部92および配線を介して、個別に制御部100に電気的に接続されており、個別に電位が制御される。個別電極25を共通電極24と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。この構成において、電界と分極とが同方向となるように、制御部100により個別電極25を共通電極24に対して正または負の所定電位にすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
本実施の形態における実際の駆動手順では、制御部100は、あらかじめ個別電極25を共通電極24より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極25を共通電極24と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極25が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが元の形状に戻り、加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極25を高電位にしたタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが加圧室10側へ凸となるように変形し、加圧室10の容積減少により加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極25に供給することになる。このパルス幅は、圧力波がしぼり6から吐出口8まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)とされてよい。これによると、加圧室10内部が負圧状態から正圧状態に反転するときに、個別電極25を低電位にしたことによる圧力と、個別電極25を高電位にしたことによる圧力とが合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
また、階調印刷においては、吐出口8から連続して吐出される液滴の数、つまり液滴吐出回数で調整される液滴量(体積)で階調表現が行われる。このため、指定された階調表現に対応する回数の液滴吐出を、指定されたドット領域に対応する吐出口8から連続して行なう。液体吐出を連続して行なう場合は、液滴を吐出させるために供給するパルスとパルスとの間隔をALとしてよい。これにより、先に吐出された液滴を吐出させるときに発生した圧力の残余圧力波と、後に吐出させる液滴を吐出させるときに発生する圧力の圧力波との周期を一致させ、前記2つの圧力波を重畳して液滴を吐出するための圧力を増幅させることができる。また、後から吐出される液滴の速度を速くして、複数の液滴の着弾点を近くすることができる。
以上のような液体吐出ヘッド2における支持部17の形状について、図6および図8を用いて説明する。図8は、図1の液体吐出ヘッドにおける、マニホールドプレート4eに設けられた1つの支持部17の形状を模式的に示す平面図である。なお、図8では、サプライプレート4dに設けられた接続口12aと平面視で重なる部分を点線で示している。
図8に示す支持部17は、支持部17の厚さ方向に貫通する2つの貫通孔17aを有している。貫通孔17aは、平面視において接続口12aと重なる部分に設けられている。図8に示す例では、貫通孔17aは、平面視において接続口12aと重なる部分よりも大きい形状を有し、接続口12aと重なる部分を含むように設けられている。貫通孔17aは、平面視において円形状の形状を有している。なお、平面視における貫通孔17aの形状は円形状に限定されるものではなく、例えば楕円形状でも良く、例えば多角形状でも良い。
このような構成を有することにより、例えば、加圧室10の振動による圧力波が支持部17に伝搬することによって生じる支持部17の振動が低減される。ひいては、支持部17の振動によって生じ、吐出口8に伝搬する圧力波が小さくなる。また、例えば、加圧室10の振動によって生じ、支持部17で反射して吐出口8に達する圧力波が小さくなる。その結果、例えば、吐出口8から意図せぬ液滴の吐出が生じる現象の発生を低減することができる。また、例えば、共通流路(マニホールド5)から個別流路12への液体の流入が支持部17によって妨げられる程度を低減できる。これにより、例えば、液体吐出ヘッド2が液滴を吐出する周波数を増加したときに、吐出口8から単位時間に吐出される液体の量の増加が妨げられる現象の発生を低減することができる。このように、支持部17が貫通孔17aを有する構成とすることにより、支持部17に起因する液滴の吐出に関する現象の発生を低減することができる。
なお、支持部17による個別流路12への液体の流入の妨げは、吐出口8から単位時間に吐出される液体の量の増加に伴って大きくなり、例えば、1つの吐出口8から1秒間に吐出される液体の量が1.8×10−7L(リットル)以上である場合に顕著になる。このため、1つの吐出口8から1秒間に吐出される液体の量が1.8×10−7L以上である場合に特に大きな効果を奏することができる。また、接続口12aから伝搬する圧力波は接続口12aから遠ざかるにつれて広がるように伝播する。また、支持部17による、個別流路12への液体の流入の妨げは、支持部17が接続口12aに近づくにつれて大きくなる。よって、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響は、支持部17が接続口12aに近づくにつれて増加する。このため、接続口12aの近くに位置する支持部17に貫通孔17aを設けると、得られる効果が大きくなる。例えば、接続口12aから支持部17迄の距離が300μm以下である場合に得られる効果が大きくなる。よって、支持部17を複数有する場合において、貫通孔17aを有していない支持部17があっても構わない。
図8に示すように、平面視において接続口12aと支持部17とが重ならないように貫通孔17aが設けられているようにすると良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を高めることができる。なお、平面視において接続口12aと支持部17とが全く重ならないことが効果を高める上で良いが、重なる部分が存在したとしても、それなりの効果を得ることができる。
また、図6に示すように、支持部17は貫通孔17aを有しており、貫通孔17aは、断面視において接続口12aから遠ざかるにつれて開口が大きくなる形状を有していても良い。前述したように、接続口12aから伝搬する圧力波は接続口12aから遠ざかるにつれて広がるように伝播するため、このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を高めることができる。
図9は、マニホールドプレート4eに設けられた1つの支持部17の形状の他の例を模式的に示す平面図である。図9に示す例では、支持部17は、貫通孔17aに代えて、4つの切り欠き17bを有している。切り欠き17bは、平面視において接続口12aと重なる部分に設けられている。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を得ることができる。
図9に示す例のように、平面視において接続口12aと支持部17とが重ならないようにすると良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を高めることができる。
上述のように、本開示の1つの流路部材は、共通流路(マニホールド5)と、個別流路12と、を有している。個別流路12は共通流路に繋がっている。個別流路12は、接続口12aと、吐出口8と、加圧室10と、を有している。接続口12aは共通流路内へ開口している。吐出口8は外部へ開口している。共通流路は支持部17を有している。支持部17は、共通流路の内部を横断するように共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる。支持部17は、平面視において接続口12aと重なる部分に貫通孔17aまたは切り欠き17bを有している。これが本開示の1つの流路部材の基本構成であり、これ以外の構成は適宜変更または省略が可能である。この基本構成により、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を得ることができる。
また、本開示の1つの流路部材は、積み重なった複数のプレートで構成されており、複数のプレートは、接続口12aを有する第1プレート(サプライプレート4d)と、共通流路(マニホールド5)の側壁を構成する複数のマニホールドプレート(4e〜4j)と、を含んでおり、複数のマニホールドプレート(4e〜4j)は、第1プレート(サプライプレート4d)に隣り合う第2プレート(マニホールドプレート4e)を含んでおり、第2プレート(マニホールドプレート4e)に設けられた支持部17が、平面視において接続口12aと重なる部分に貫通孔17aまたは切り欠き17bを有していても良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を高めることができる。
また、本開示の1つの流路部材において、共通流路(マニホールド5)内へ開口した接続口12aを複数有するとともに、第2プレート(マニホールドプレート4e)に複数の支持部17が設けられており、第2プレート(マニホールドプレート4e)に設けられた平面視において接続口12aと重なる部分を有する全ての支持部17が、平面視において接続口12aと重なる部分に貫通孔17aまたは切り欠き17bを有しているようにしても良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を更に高めることができる。
また、前述したプリンタ1において、搬送ユニット120は、印刷用紙Pを、流路部材4の短手方向に搬送する。そして、図8、図9に示すように、複数の貫通孔17aおよび切り欠き17bは、流路部材4の短手方向に対して斜めに配列されている。すなわち、複数の貫通孔17aおよび切り欠き17bは、流路部材4の短手方向に対して傾斜した方向に沿って並ぶように配置されている。
このように、本開示の記録装置において、支持部17が、平面視において接続口12aと重なる部分に設けられた貫通孔17aまたは切り欠き17bを複数有している場合に、複数の貫通孔17aまたは切り欠き17bが、搬送部(搬送ユニット120)が記録媒体(印刷用紙P)を搬送する方向に対して斜めに配列される態様としてもよい。
搬送ユニット120が印刷用紙Pを搬送するときに、印刷用紙Pが流路部材4に衝突する場合がある。このとき、流路部材4に対して、印刷用紙Pの搬送方向に瞬間的な力が加わる。複数の貫通孔17aまたは切り欠き17bが、印刷用紙Pの搬送方向に対して傾けて配列されていることにより、瞬間的に加わる力が分散されて、支持部17が変形する蓋然性を低減することができる。
また、本開示の他の1つの流路部材は、共通流路(マニホールド5)と、個別流路12と、を有している。個別流路12は共通流路に繋がっている。個別流路12は、接続口12aと、吐出口8と、加圧室10と、を有している。接続口12aは共通流路内へ開口している。吐出口8は外部へ開口している。共通流路は支持部17を有している。支持部17は、共通流路の内部を横断するように共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる。支持部17は、平面視において接続口12aと重ならないように配置されている。これが本開示の他の1つの流路部材の基本構成であり、これ以外の構成は適宜変更または省略が可能である。この基本構成により、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を得ることができる。本開示の他の1つの流路部材は、貫通孔17aおよび切り欠き17bを有していなくても構わない。
また、本開示の他の1つの流路部材は、積み重なった複数のプレートで構成されており、複数のプレートは、接続口12aを有する第1プレート(サプライプレート4d)と、共通流路(マニホールド5)の側壁を構成する複数のマニホールドプレート(4e〜4j)と、を含んでおり、複数のマニホールドプレート(4e〜4j)は、第1プレート(サプライプレート4d)に隣り合う第2プレート(マニホールドプレート4e)を含んでおり、第2プレート(マニホールドプレート4e)に設けられた支持部17が、平面視において接続口12aと重ならないように配置されていても良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を高めることができる。
また、本開示の他の1つの流路部材において、第2プレート(マニホールドプレート4e)に複数の支持部17が設けられており、第2プレート(マニホールドプレート4e)に設けられた全ての支持部17が、平面視において接続口12aと重ならないように配置されている構成を有していても良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を更に高めることができる。
また、本開示の他の1つの流路部材は、複数の支持部17を有しており、全ての支持部17が、平面視において接続口12aと重ならないように配置されていても良い。このような構成を有しているときには、支持部17が液滴の吐出に及ぼす影響を低減する効果を更に高めることができる。
図10は、変形例に係るプリンタ201の液体吐出ヘッド2及びその周辺を示す上面図である。印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2に対して図10の紙面奥手側を矢印y1が示す方向(またはその反対方向)へ搬送される。なお、変形例(後述するプリンタ203を含む)に関して特に言及しない点については、前述した実施形態のプリンタ1と同様とされてよい。変形例の説明では、支持部17に貫通孔17aが設けられている態様を例に取るが、貫通孔17aに代えて切り欠き17bが設けられてもよい。
変形例に係るプリンタ201は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って複数(図示の例では4つ)のヘッド群72を有している。各ヘッド群72は、複数(図示の例では5つ)の液体吐出ヘッド2を有している。
1つのヘッド群72に属する液体吐出ヘッド2には、同じ色のインクが供給されるようになっており、4つのヘッド群72で4色のインクを印刷している。各ヘッド群72から吐出されるインクの色は、例えば、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)及びブラック(K)である。
1つのヘッド群72内において、3つの液体吐出ヘッド2は、印刷用紙Pの搬送方向に交差する方向に沿って並んでおり、他の2つの液体吐出ヘッド2は搬送方向に沿ってずれた位置で、3つの液体吐出ヘッド2の間にそれぞれ一つずつ位置するように並んでいる。隣り合う液体吐出ヘッド2は、各液体吐出ヘッド2で印刷可能な範囲が、印刷用紙Pの幅方向に繋がるように、あるいは端が重複するように配置されており、印刷用紙Pの幅方向に隙間のない印刷が可能になっている。
なお、ヘッド群72に含まれる液体吐出ヘッド2の個数、あるいはヘッド群72の個数は、印刷する対象や印刷条件により適宜変更できる。例えば、さらに多色の印刷をするためにヘッド群72の個数を増やしてもよい。また、同色で印刷するヘッド群72を複数配置して、搬送方向に交互に印刷することで、印刷速度、すなわち搬送速度を速くすることができる。また、同色で印刷するヘッド群72を複数準備して、搬送方向と交差する方向にずらして配置して、印刷用紙Pの幅方向の解像度を高くしてもよい。
プリンタ201は、ヘッド群72毎に、複数の液体吐出ヘッド2を保持する取付け部材70を有している。なお、取付け部材70は、図示の例とは異なり、複数のヘッド群72に共通して一つ設けられてもよい。また、取付け部材70は、図示の例とは異なり、一つの液体吐出ヘッド2のみを保持していてもよく、ヘッド群72が構成されないプリンタに適用されてもよい。
図11は、図10の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図である。図12は、1つの液体吐出ヘッド2およびその周辺を示す分解斜視図である。
液体吐出ヘッド2は、例えば、その長手方向の両端部において取付け部材70に対して固定されている。具体的には、例えば、以下のとおりである。
液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2aと、ヘッド本体2a上に位置している上部部材2b(リザーバ)とを有している。上部部材2bは、例えば、特に図示しないが、インクが供給される開口、当該開口から流路部材4の開口5aに続く流路、信号伝達部92を挿通させて上部部材2b上に引き出すためのスリット等を有している。上部部材2bは、一体的に構成されていてもよいし、複数の部材から構成されていてもよい。上部部材2bの材料は、例えば、金属、樹脂および/またはセラミックとされてよい。
上部部材2bは、例えば、圧電アクチュエータ基板21上に空間(不図示)を構成するようにして流路部材4の外縁部上に当接している。別の観点では、上部部材2bは、例えば、複数の分岐流路5bおよび複数の加圧室10の配置領域の外側にて流路部材4の上面に当接している。上部部材2bおよび流路部材4は、例えば、外縁部の全周に亘って互いに当接しており、また、各開口5aの周囲においても互いに当接している。上部部材2bおよび流路部材4の互いに当接する面は、例えば、接着剤によって固定されている。なお、両者は、ねじ等の他の手段によって互いに固定されていてもよい。
上部部材2bは、平面視においてヘッド本体2a(流路部材4)と同等の形状および大きさを有している下部2bcを有している。また、上部部材2bは、上面側に、平面視においてヘッド本体2aよりも外側に広がるフランジ2baを有している。フランジ2baは、例えば、ヘッド本体2a(流路部材4)の長手方向の両側に設けられており、ヘッド本体2aの短辺と概ね同等の長さを有している。なお、フランジ2baは、図示の例とは異なり、上部部材2bの概略全周に亘って設けられていてもよい。
取付け部材70は、印刷用紙Pに対向する概略板状の部材であり、その対向方向に貫通しているヘッド用開口70aを有している。液体吐出ヘッド2のうち、フランジ2baよりも下方側の部分(下部2bc及びヘッド本体2a)は、ヘッド用開口70aに嵌合する。フランジ2baは、取付け部材70の上面のうちのヘッド用開口70aの周囲の部分に係合する。これにより、液体吐出ヘッド2は、吐出口面4−1を印刷用紙Pに対向させた状態で取付け部材70に対して位置決めされる。
上部部材2bの上面には、長手方向の両側に雌ねじ2bbが設けられている。また、取付け部材70のうち、上部部材2bの長手方向の外側に位置する部分には、上方へ高くなった台座70bが設けられている。台座70bの上面には、雌ねじ70baが設けられている。そして、押え部材74の孔(符号省略)に挿通された雄ねじ75が雌ねじ70baに螺合されるとともに、押え部材74の他の孔(符号省略)に挿通された雄ねじ76が雌ねじ2bbに螺合される。これにより、液体吐出ヘッド2は、押え部材74によって上方への移動が規制され、取付け部材70に対して固定される。
台座70bの高さは、例えば、フランジ2baの高さと同等である。押え部材74は、例えば、平板状の板金である。ただし、台座部70bの高さとフランジ2baの厚さとを異ならせたり、押え部材74の形状を上下に起伏のある形状としたりしてもよい。図示の例では、長手方向に並んでいる液体吐出ヘッド2の間に位置する押え部材74は、液体吐出ヘッド2同士の連結にも寄与している。換言すれば、押え部材74は、2つの液体吐出ヘッド2に兼用されている。ただし、そのような兼用がなされなくてもよい。押え部材74の下方又は上方には、特に図示しないが、ワッシャ等が設けられてもよい。雄ねじ75は、例えば、取付け部材70の下面から突出しない。雄ねじ76は、上部部材2bのみに螺合し、ヘッド本体2a(流路部材4)に螺合しない。ただし、螺合してもよい。
図13は、図10の液体吐出ヘッド2の内部を模式的に示す平面図である。別の観点では、この図は、マニホールドプレート4f〜4jのいずれかの平面図となっている。図13では、図解の都合上、図2〜図5に比較して、分岐流路5bおよび支持部17の数が少なくされ、また、分岐流路5bおよび隔壁15等の幅が広くされている。
点線で押え部材74および雄ねじ76を示しているように、液体吐出ヘッド2は、流路部材4の長手方向の両端部で取付け部材70に固定されている。ここでいう両端部は、例えば、複数の分岐流路5bおよび複数の加圧室10が配置されている領域よりも外側である。雄ねじ76は、上記両端部において、例えば、液体吐出ヘッド2(流路部材4)の短手方向の中央に1つのみ設けられている。
したがって、支持部17がマニホールド5の内壁面を繋ぐ方向(流路部材4の短手方向)と、液体吐出ヘッド2をその両端で固定する雄ねじ76を繋ぐ方向とは互いに異なっている(例えば直交している)。また、雄ねじ76(例えばその図心)同士を繋ぐ仮想線L1を仮定したときに、支持部17は仮想線L1上に位置していない。上記の仮想線L1上には、例えば、2つのマニホールド5を仕切る隔壁77が位置している。隔壁77は、例えば、1つのマニホールド5を複数の分岐流路5bに仕切る隔壁15に比較して厚く(すなわち平面視で幅が広く)、上記仮想線L1を概ね中心線として直線状に延びている。
図13では、開口5aにインクを供給する供給部の例も模式的に示されている。供給部は、例えば、タンク78と、タンク78に貯留されているインクを開口5aに送出する供給ポンプ79とを有している。なお、タンク78および供給ポンプ79のうち一方のみが供給部と捉えられてもよい。また、供給ポンプ79は設けられなくてもよい。供給部からのインクは、例えば、上部部材2bに設けられた分岐流路によって複数の開口5aに流れ込む。
図13では、貫通孔17aの変形例も示している。この例では、複数の貫通孔17aは、開口5aから遠ざかるほど、その開口面積が小さくなっている。すなわち、複数の貫通孔17aは、第1貫通孔と、平面視して、第1貫通孔よりも開口5aから遠く、第1貫通孔よりも大きい形状を有している第2貫通孔とを含んでいる。また、図示の例では、開口5aは、流路部材4の長手方向の両端部(分岐流路5bよりも外側)にそれぞれ設けられているから、平面視して、流路部材4の長手方向の中央側に位置する貫通孔17aは、長手方向の端部側に位置する貫通孔17aよりも大きい形状を有している。
なお、ここでいう開口5aから遠いという意味は、インクの流れ方向に沿って(別の観点では分岐流路5bに沿って)の距離が長いという意味である。したがって、例えば、開口5aから分岐流路5bまでの流路が屈曲していれば、当該流路に沿って屈曲した経路の長さを含む距離が比較される。
また、中央側の貫通孔17aが端部側の貫通孔17aよりも大きいという場合の中央側および端部側は、複数の貫通孔17aの相対位置を示しており、中央側の貫通孔17aは、中央部に位置している必要は無いし、端部側の貫通孔17aは、端部に位置している必要は無い。中央側の貫通孔17aよりも端部側の貫通孔17aが流路部材4の長手方向の端部に近ければよい。もちろん、中央側の貫通孔17aは、中央部(例えば流路部材4を長手方向に3等分または5等分した場合にその中央の領域)に位置していてもよいし、端部側の貫通孔17aは、端部(例えば流路部材4を3等分または5等分した場合にその端の領域)に位置していてもよい。
貫通孔17a同士の開口面積の差の具体的な大きさは、適宜に設定されてよい。また、開口5aから貫通孔17aまでの距離の変化に対する貫通孔17aの開口面積の変化は、変化率が一定のものであってもよいし、距離が長くなるほど変化率が大きくなってもよいし、距離が長くなるほど変化率が小さくなってもよいし、一部において変化率が0になってもよい(開口5aからの距離が違っても互いに同一の開口面積を有する貫通孔17aが存在してもよい。)。また、互いに開口面積が異なる貫通孔17aは、面積だけでなく、形状が互いに異なっていてもよい。
図11に戻る。この図では、吐出口面4−1をワイピングするワイパー80も図示されている。ワイパー80は、例えば、弾性材料からなる板状部材(ブレード)によって構成されており、その縁部(1辺)を矢印y2で示す方向、および/またはその反対方向へ摺動させる。これにより、吐出口面4−1に付着したインクおよび異物が除去される。ワイパー80の摺動方向は、例えば、流路部材4の長手方向である。
以上のとおり、プリンタ201は、液体吐出ヘッド2が取り付けられた取付け部材70を備えている。平面視して、液体吐出ヘッド2は、流路部材4の長手方向の両端部で取付け部材70に固定されている。支持部17は、流路部材4の短手方向で共通流路(マニホールド5)の内壁面における2つの部分を繋いでいる。なお、ここでいう両端部での固定は、フランジ2baによる支持、押え部材74による押圧、及び/又は雄ねじ76の螺合を指す。
流路部材4の長手方向の両端部で固定を行う場合においては、流路部材4の長手方向に対して力がかかりやすい。一方、支持部17は、貫通孔17a(または切り欠き17b)が設けられることによって強度が低下している。したがって、支持部17が流路部材4の短手方向で共通流路の内壁面における2つの部分を繋ぐように構成されていることにより、支持部17に加えられる力が大きくなる蓋然性が低減される。ひいては、支持部17が変形する蓋然性が低減される。
特に、支持部17が固定部材(雄ねじ76)同士を結ぶ仮想線L1上に位置していない場合においては、上記の効果が向上する。なお、支持部17が仮想線L1上に位置しない態様としては、例えば、仮想線L1上に、マニホールド5内を仕切る第1隔壁(隔壁15)が位置する態様、マニホールド5同士を仕切る第2隔壁(隔壁77)が位置する態様(図示の例)、および/または流路部材の短手方向の両端部(全てのマニホールド5よりも外側の部分)が位置する態様が挙げられる。仮想線L1上に隔壁77が位置する場合、隔壁77と、隔壁77の隣の隔壁15とを、支持部17が繋いでいる態様としてもよい。
隔壁15よりも厚い隔壁77は、隔壁15よりも変形し難い。したがって、隔壁77が仮想線L1上に位置する態様においては、隔壁15が仮想線L1上に位置する態様に比較して、支持部17が変形する蓋然性が低減される。また、仮想線L1を流路部材4の短手方向の中央側に位置させることが容易であり、流路部材4の固定の信頼性を向上させることができる。
また、プリンタ201は、流路部材4の吐出口8が開口している吐出口面4−1を流路部材4の長手方向に摺動するワイパー80をさらに備えている。支持部17は、流路部材4の短手方向で共通流路(マニホールド5)の内壁面における2つの部分を繋いでいる。
この場合、ワイパー80の摺動によって、流路部材4には長手方向の力が加えられる。したがって、上記の固定部材同士の方向と支持部17が掛け渡される方向とが異なることによって支持部17が変形する蓋然性を低減できたのと同様に、支持部17が変形する蓋然性を低減することができる。
また、プリンタ201は、供給口(開口5a)にインクを供給する供給部を備えている。複数の貫通孔17aは、第1貫通孔と、平面視して、第1貫通孔よりも開口5aから遠く、第1貫通孔よりも大きい形状を有している第2貫通孔とを含んでいる。
ここで、供給口(開口5a)から遠ざかるほど、供給口から接続口12aまでの流体抵抗が大きくなり、加圧室10にインクを供給し難くなる。一方、供給口から遠ざかるにつれて貫通孔17aの開口が大きくなることにより、各支持部17に起因する流路抵抗は供給口から遠ざかるほど小さくなる。したがって、供給口に近い接続口12aまでの流路抵抗と、供給口から遠い接続口12aまでの流路抵抗との乖離を低減することができる。その結果、インクの挙動を複数の加圧室同士で近づけることができる。
図14は、他の変形例に係るプリンタ301を示す図13と同様の図である。この変形例では、各マニホールド5に繋がっている2つの開口5aのうち一方(紙面右側の開口5a)は、インクが供給される供給口として利用され、他方(紙面左側の開口5a)は、インクを回収する回収口として利用される。例えば、プリンタ301は、タンク78のインクを一方の開口5aに供給する供給部(供給ポンプ79)と、他方の開口5aからインクを回収してタンク78へ戻す回収部(回収ポンプ81)とを備えている。
なお、供給部と回収部とは必ずしも明瞭に区別可能でなくてよい。例えば、タンク78は、供給部の一部と捉えられてもよいし、回収部の一部と捉えられてもよい。また、供給ポンプ79および回収ポンプ81の一方は省略可能である。
特に図示しないが、プリンタ301の流路部材304は、例えば、各吐出口8毎に、マニホールド5から加圧室10を経由して吐出口8に至る個別流路12に加えて、吐出口8から加圧室10を経由せずにマニホールド5へ至る回収用個別流路を有している。より詳細には、回収用個別流路は、例えば、一端が個別流路12のディセンダに開口し、他端が分岐流路5bに開口している。回収用個別流路の、分岐流路5bに開口する接続口は、例えば、接続口12aと同様のピッチで配列されている。
マニホールド5から個別流路12へインクが供給されると、供給されたインクの一部は吐出口8から吐出される。供給されたインクのうち吐出されずに残った少なくとも一部のインクは、回収用個別流路からマニホールド5へ回収される。これにより、例えば、インクのディセンダ内における滞留が低減され、ひいては、顔料の沈殿および固着が低減される。
このようなインクが循環される態様においても、図示されているように、貫通孔17aは、供給口から遠ざかるほど(回収口に近づくほど)開口面積が大きくされてよい。換言すれば、複数の貫通孔17aは、第1貫通孔と、平面視して、第1貫通孔よりも供給口から遠く、第1貫通孔よりも回収口に近く、第1貫通孔よりも大きい形状を有している第2貫通孔とを含んでいてよい。
なお、上記のように、流路部材304においては、個別流路12の接続口12aに加えて、回収用個別流路の接続口(不図示)がマニホールド5に開口している。支持部17がこの回収用の接続口に対向している場合においては、接続口12aに対向している場合と同様に、貫通孔17aまたは切り欠き17bが設けられてよい。また、別の観点では、貫通孔17a(または切り欠き17b)の位置及び数は、図13におけるものとは異なっていてもよい。
また、例えば、マニホールド5を回収口と非接続とするとともに、回収口に接続された回収用マニホールドをマニホールド5に沿って設ける態様としてもよい。この場合には、各々の吐出孔8に対して、吐出口8と回収用マニホールドとを接続する回収用個別流路をそれぞれ設けるとよい。このような場合においても、供給口から遠くに位置する貫通孔17a(または切り欠き17b)ほど、回収口の近くに位置することになり、上述した構成と同様の構成で同様の効果を得ることができる。
1,201,301・・・プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
2a・・・ヘッド本体
4,304・・・流路部材
4a〜4n・・・(流路部材の)プレート
5・・・マニホールド(共通流路)
5a・・・開口(供給口,回収口)
5b・・・分岐流路
6・・・しぼり
8・・・吐出口
9・・・吐出口行
10・・・加圧室
10a・・・鋭角部
10b・・・鈍角部
11・・・加圧室行
12・・・個別流路
12a・・・接続口
14・・・個別供給流路
15・・・隔壁(仕切り部,第1隔壁)
17・・・支持部
17a・・・貫通孔
17b・・・切り欠き
21・・・圧電アクチュエータ基板
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
24・・・共通電極
25・・・個別電極
25a・・・個別電極本体
25b・・・引出電極
26・・・接続電極
28・・・共通電極用表面電極
30・・・変位素子(加圧部)
70・・・取付け部材
72・・・ヘッド群
76・・・雄ねじ(固定部材)
77・・・隔壁(第2隔壁)
79・・・供給ポンプ(供給部)
80・・・ワイパー

Claims (22)

  1. 共通流路と、該共通流路に繋がっている複数の個別流路と、を有しており、
    前記複数の個別流路それぞれは、前記共通流路内へ開口した接続口と、外部へ開口した吐出口と、前記接続口から前記吐出口へ至る経路の途中に設けられた加圧室と、を有しており、
    複数の前記接続口が、前記共通流路の流路方向の互いに異なる位置にて前記共通流路の上面に開口しており、
    前記共通流路は、該共通流路の上面から離れた位置にて該共通流路の内部を横断するように該共通流路の内壁面における2つの部分を繋ぐ支持部を有しており、
    該支持部の前記流路方向の長さは、平面視において複数の前記接続口のうち一部の前記接続口にのみ該支持部が重なることが可能な長さであり、
    該支持部は、平面視において前記接続口と重なる部分に貫通孔または切り欠きを有していることを特徴とする流路部材。
  2. 前記流路方向に互いに離間している複数の前記支持部を有しており、
    複数の前記支持部のうち平面視で前記接続口に重なる位置を横断する前記支持部が前記貫通孔または前記切り欠きを有していることを特徴とする請求項1に記載の流路部材。
  3. 前記共通流路の高さ方向に互いに離間している複数の前記支持部を有しており、
    複数の前記支持部のうち最も前記共通流路の上面側に位置する前記支持部が前記貫通孔または前記切り欠きを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の流路部材。
  4. 前記貫通孔または前記切り欠きは、平面視において前記接続口と前記支持部とが重ならないように設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流路部材。
  5. 前記流路部材は、積み重なった複数のプレートで構成されており、
    前記複数のプレートは、前記接続口を有する第1プレートと、前記共通流路の側壁を構成する複数のマニホールドプレートと、を含んでおり、
    該複数のマニホールドプレートは、前記第1プレートに隣り合う第2プレートを含んでおり、
    該第2プレートに設けられた前記支持部が、前記貫通孔または前記切り欠きを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流路部材。
  6. 記第2プレートに複数の前記支持部が設けられており、前記第2プレートに設けられた平面視において前記接続口と重なる位置を横断する全ての前記支持部が、前記貫通孔または前記切り欠きを有していることを特徴とする請求項に記載の流路部材。
  7. 前記支持部は前記貫通孔を有しており、該貫通孔は、断面視において前記接続口から遠ざかるにつれて開口が大きくなる形状を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の流路部材。
  8. 共通流路と、該共通流路に繋がっている個別流路と、を有しており、
    前記個別流路は、前記共通流路内へ開口した接続口と、外部へ開口した吐出口と、前記接続口から前記吐出口へ至る経路の途中に設けられた加圧室と、を有しており、
    前記接続口は、前記共通流路の上面に開口しており、
    前記共通流路は、該共通流路の上面から離れた位置にて該共通流路の内部を横断するように該共通流路の内壁面における2つの部分を繋ぐ支持部を有しており、
    該支持部は、平面視において前記接続口と重ならないように配置されていることを特徴とする流路部材。
  9. 前記流路部材は、積み重なった複数のプレートで構成されており、
    前記複数のプレートは、前記接続口を有する第1プレートと、前記共通流路の側壁を構成する複数のマニホールドプレートと、を含んでおり、
    該複数のマニホールドプレートは、前記第1プレートに隣り合う第2プレートを含んでおり、
    該第2プレートに設けられた前記支持部が、平面視において前記接続口と重ならないように配置されていることを特徴とする請求項に記載の流路部材。
  10. 前記第2プレートに複数の前記支持部が設けられており、前記第2プレートに設けられた全ての前記支持部が、平面視において前記接続口と重ならないように配置されていることを特徴とする請求項に記載の流路部材。
  11. 複数の前記支持部を有しており、全ての前記支持部が、平面視において前記接続口と重ならないように配置されていることを特徴とする請求項乃至請求項10のいずれかに記載の流路部材。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の流路部材と、前記加圧室に圧力を加える加圧部と、を有していることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  13. 1つの前記吐出口から1秒間に吐出される液体の量が1.8×10−7L以上であることを特徴とする請求項12に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 請求項12または請求項13に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドを制御する制御部と、記録媒体を搬送する搬送部と、を有していることを特徴とする記録装置。
  15. 前記液体吐出ヘッドが取り付けられた取付け部材をさらに備え、
    平面視して、
    前記液体吐出ヘッドは、前記流路部材の長手方向の両端部で前記取付け部材に固定されており、
    前記支持部は、前記流路部材の短手方向で前記共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる、請求項14に記載の記録装置。
  16. 前記液体吐出ヘッドが取り付けられた取付け部材をさらに備え、
    平面視して、
    前記液体吐出ヘッドは、前記流路部材の長手方向の両端部で固定部材を用いて前記取付け部材に固定されており、
    前記支持部は、前記両端部に位置する前記固定部材同士を結ぶ仮想線上に位置していない、請求項14または15に記載の記録装置。
  17. 前記液体吐出ヘッドは、前記共通流路に繋がっており、かつ外部へ開口した供給口を有しており、
    前記供給口へ液体を供給する供給部をさらに備え、
    前記支持部は平面視において前記接続口と重なる部分に貫通孔を有しており、複数の前記貫通孔が、第1貫通孔と、平面視して、前記第1貫通孔よりも前記供給口から遠く、前記第1貫通孔よりも大きい形状を有している第2貫通孔とを含んでいる、請求項14乃至請求項16のいずれかに記載の記録装置。
  18. 前記供給口は、前記流路部材の長手方向の両端部にそれぞれ設けられており、
    前記供給部は、前記両端部に設けられた前記供給口それぞれに液体を供給し、
    平面視して、前記長手方向の中央側に位置する前記貫通孔は、前記長手方向の端部側に位置する前記貫通孔よりも大きい形状を有している、請求項17に記載の記録装置。
  19. 前記液体吐出ヘッドは、前記共通流路に繋がっており、かつ外部へ開口した供給口および回収口を有しており、
    前記供給口へ液体を供給する供給部と、前記回収口から液体を回収する回収部と、をさらに備え、
    前記供給口は前記流路部材の長手方向の一端部に設けられており、前記回収口は前記流路部材の長手方向の他端部に設けられており、
    前記支持部は平面視において前記接続口と重なる部分に貫通孔を有しており、複数の前記貫通孔が、第1貫通孔と、平面視して、前記第1貫通孔よりも前記供給口から遠く、前記第1貫通孔よりも前記回収口に近く、前記第1貫通孔よりも大きい形状を有している第2貫通孔とを含んでいる、請求項14乃至請求項16に記載の記録装置。
  20. 前記液体吐出ヘッドが取り付けられた取付け部材をさらに備え、
    平面視して、
    前記液体吐出ヘッドは、前記流路部材の長手方向の両端部で固定部材を用いて前記取付け部材に固定されており、
    前記共通流路は、前記長手方向に延びる1つ以上の第1隔壁によって仕切られて複数の分岐流路を有しており、
    複数の前記共通流路が、前記長手方向に延びる、前記第1隔壁よりも厚い1つ以上の第2隔壁によって仕切られており、
    前記第2隔壁は、前記両端部に位置する前記固定部材同士を結ぶ仮想線上に位置しており、
    前記支持部は、前記第2隔壁と、当該第2隔壁の隣の前記第1隔壁とを繋いでいる、請求項14乃至請求項19のいずれかに記載の記録装置。
  21. 前記流路部材の前記吐出口が開口している面を前記流路部材の長手方向に摺動するワイパーをさらに備えており、
    前記支持部は、前記流路部材の短手方向で前記共通流路の内壁面における2つの部分を繋いでいる、請求項14乃至請求項20のいずれかに記載の記録装置。
  22. 前記支持部は、平面視において前記接続口と重なる部分に設けられた貫通孔または切り欠きを複数有しており、
    複数の前記貫通孔または前記切り欠きは、前記搬送部が前記記録媒体を搬送する方向に対して斜めに配列されている、請求項14乃至請求項21のいずれかに記載の記録装置。
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