JP6904733B2 - 冷凍用米飯の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
米にポリフェノールオキシダーゼを作用させることを含む、冷凍用米飯の製造方法。
[2]
米1gあたり、10〜200ユニットのポリフェノールオキシダーゼを添加する、[1]
に記載の方法。
[3]
米1gあたり、20〜60ユニットのポリフェノールオキシダーゼを添加する、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
増粘剤をさらに添加する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
増粘剤が、アラビアガムである、請求項4に記載の方法。
[6]
米1gあたり、3〜17mgの増粘剤を添加する、[4]または[5]に記載の方法。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載の方法により得られた、冷凍用米飯。
[8]
[1]〜[6]のいずれかに記載の方法により得られた米飯を凍結してなる、冷凍米飯。
米飯の炊飯方法は、一般的な方法を採用することができ、ポリフェノールオキシダーゼは一般的な炊飯条件(温度・時間)を経ることで十分な反応・効果が得られる。またその効果は米や一緒に炊飯される素材などのポリフェノール含量に比例する。
本発明の一態様において、米飯食品の風味を向上させる観点から、出汁やブイヨンなどで炊飯した味付き飯などを用いることが好ましい。本発明の別の態様において、ソースの種類を選択して組合せることにより、様々な種類の米飯食品を製造できることから、生米を水で炊飯した白飯を用いることもできる。
ポリフェノールオキシダーゼの添加量は、米の種類および米飯製品に求められる食感等により異なるが、典型的には白米を水で炊飯する場合、米1gあたり10〜200ユニット、好ましくは15〜180ユニット、より好ましくは20〜60ユニット、さらに好ましくは30〜40ユニットである。10ユニット以上で、酵素による食感改善効果が十分に得られ、好ましい。200ユニットよりも少ない場合、米が甘くなりすぎず、また、酵素由来の臭いが強くなく、好ましい。60ユニット程度までの添加量とすることにより、良好な食感に加え、甘味が程よく、酵素由来の臭いも問題とならず、非常に好ましい。
例えば、黒米や赤米などのポリフェノールを多く含む米の場合や、ターメリックなどのポリフェノールを含む素材を配合して炊飯する場合には、ポリフェノールオキシダーゼの好ましい添加量は少なくなる。
本発明の一態様において、増粘剤の添加量は、米1gあたり3〜17mg、好ましくは5〜15mg、より好ましくは7〜13mgである。
油脂の添加量は、目的とする米飯食品の種類により適宜選択することができるが、米1gあたり20〜60mg、好ましくは30〜50mg程度である。
本発明の好ましい態様において、炊飯釜からの剥離性向上の観点から、油脂とともに乳化剤を添加(配合)することができる。例えば、ライスグッド(理研ビタミン株式会社)、ヨークランPF(キユーピータマゴ株式会社)などの米飯用乳化油脂を使用することもできる。
本発明の一態様において、米飯の冷凍耐性および硬さ向上の観点から、トレハロース、オリゴ糖、糖アルコールなどの食品添加物を炊飯時に添加(配合)することができる。
本発明の一態様において、老化抑制の観点から、不凍タンパク質を添加(配合)することができる。
本発明において「冷凍米飯」は、所定の形状などに凍結した米飯であっても、バラ状に凍結した米飯であってもよい。
以下表1〜表4に記載の配合でピラフを炊飯した。炊飯後のピラフは食品用ラップフィルム(ポリ塩化ビニリデン製)で密閉して凍結した。
ポリフェノールオキシダーゼ、製剤名:ラッカーゼM120(天野エンザイム社)
Trametes sp.由来のラッカラーゼ(EC 1.10.3.2)
ポリフェノールオキシダーゼ力:108,000U/g以上
原材料名:ポリフェノールオキシダーゼ 30.0%
バレイショデンプン 70.0%
Aspergillus niger由来のグルコースオキシダーゼ
グルコースオキシダーゼ力:1,500U/g以上
原材料名:グルコースオキシダーゼ 4.5%
カタラーゼ 4.5%
バレイショデンプン 91.0%
トランスグルタミナーゼ力:86〜130U/g
原材料名:トランスグルタミナーゼ 1.0%
還元麦芽糖粉末およびデキストリン 99.0%
<硬さ>
軟らかい:1〜硬い:10
の10段階で評価
<粒感>
粒感なし:1〜粒感あり:10
の10段階で評価
<もちもち感>
あっさり・粘りがない:1〜もちもち感・弾力あり:10
の10段階で評価
<総合評価>
全体的な食感の評価を10段階で評価
従来から米飯の製造に用いられる補助製剤との組み合わせにおける、酵素の効果を評価した。
配合設計が異なる以外は、試験例1と同様に実施した。
OS110酵素液(三栄源エフ・エフ・アイ)
原材料名:α‐アミラーゼ 0.15%
プロテアーゼ 0.26%
パパイン 0.68%
食品素材 98.93%
添加量を0.775%(対米)、0.155%(対米)とし、ポリフェノールオキシダーゼの添加量の変化による食感への影響を評価した。
なお、米1gあたりのポリフェノールオキシダーゼに換算すると、それぞれ180U、36Uである。
冷凍米飯の製造方法は、試験例1と同様である。
<甘さ>
甘過ぎる:1〜適度な甘さ:10
の10段階で評価
したがって、添加量を適宜調整し、米飯製品に求める味・風味を調製することができる。
さらに、ポリフェノールオキシダーゼの添加量により、硬さ、粒感、もちもち感を好みのバランスに調整することができる。
ポリフェノールオキシダーゼと、さらなる添加剤との組み合わせによる効果を検証した。冷凍米飯の製造方法、評価方法は、試験例1と同様である。
ユニガムR-4 (アラビアガム): ユニテックフーズ株式会社
Claims (8)
- 米にポリフェノールオキシダーゼを作用させることを含む、冷凍用米飯の製造方法。
- 米1gあたり、10〜200ユニットのポリフェノールオキシダーゼを添加する、請求項1に記載の方法。
- 米1gあたり、20〜60ユニットのポリフェノールオキシダーゼを添加する、請求項1または2に記載の方法。
- 増粘剤をさらに添加する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 増粘剤が、アラビアガムである、請求項4に記載の方法。
- 米1gあたり、3〜17mgの増粘剤を添加する、請求項4または5に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により得られた、冷凍用米飯。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により得られた米飯を凍結してなる、冷凍米飯。
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JP2017038801A JP6904733B2 (ja) | 2017-03-01 | 2017-03-01 | 冷凍用米飯の製造方法 |
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JP2017038801A Active JP6904733B2 (ja) | 2017-03-01 | 2017-03-01 | 冷凍用米飯の製造方法 |
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