JP6904507B2 - ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法 - Google Patents

ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6904507B2
JP6904507B2 JP2017113026A JP2017113026A JP6904507B2 JP 6904507 B2 JP6904507 B2 JP 6904507B2 JP 2017113026 A JP2017113026 A JP 2017113026A JP 2017113026 A JP2017113026 A JP 2017113026A JP 6904507 B2 JP6904507 B2 JP 6904507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
tin
nickel
copper
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017113026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018204081A (ja
Inventor
栄三 伊東
栄三 伊東
田中 薫
薫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ishihara Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Chemical Co Ltd filed Critical Ishihara Chemical Co Ltd
Priority to JP2017113026A priority Critical patent/JP6904507B2/ja
Publication of JP2018204081A publication Critical patent/JP2018204081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6904507B2 publication Critical patent/JP6904507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemically Coating (AREA)

Description

本発明は、ニッケル及びニッケル合金からなるニッケル系素地上への置換スズメッキ方法に関して、当該ニッケル系素地の表面に置換メッキ方法によりスズ皮膜を直接且つ円滑に形成できるもの を提供する。
電子部品の分野では、銅材料の上にスズ皮膜を直接形成すると、次の問題がある。
(a)銅とスズの間で相互拡散が起こり、脆い金属間化合物(Cu3Sn及びCu6Sn5)を形成されてしまう。
(b)Cu6Sn5の影響で応力が生じて、ホイスカーが発生するリスクがある。
そこで、銅部品とスズ皮膜の間にニッケル系皮膜を介在させる手法がよく用いられる。具体的には、銅部品の上に電気ニッケル系メッキを行い、さらにその上に電気スズメッキを行うという手法であるが、回路が独立している部品やチップ部品では上記電気メッキ法は難しいので、無電解メッキ法を用いることになる。
即ち、銅回路→無電解ニッケル系メッキ→置換スズメッキという順序になるが、ニッケル系皮膜の表面上に置換スズメッキを直接行おうすると、ニッケル系皮膜の表面には酸化膜が生成されており、また、電極電位はニッケルよりスズの方が貴であるが、その電位差はごくわずかであるため、実際上、置換メッキ法によるスズ皮膜の形成はうまくいかない。
従って、通常は、ニッケル系皮膜の表面に無電解メッキで銅皮膜を薄付けしてから、スズ皮膜を置換メッキ法で形成し、中間層として形成した銅皮膜によりニッケル系皮膜とスズ皮膜の密着性を確保しているのが実情である。
しかしながら、この手法では、結局、中間に設けた銅皮膜と上層のスズ皮膜の間で、上記(a)〜(b)の問題が生じることになる。
ニッケル系皮膜の上に銅皮膜を介してスズ皮膜を形成するメッキ手法を含む従来技術を挙げると、次の通りである。
(1)特許文献1
基材金属(=銅)の表面上に無電解メッキで皮膜(=スズ)を施すに際して、メッキ皮膜よりイオン化傾向が大きい金属(=ニッケル)の皮膜を予め形成する無電解メッキ方法であり(請求項1〜2)、具体的な実施例1には、電気メッキで形成した銅層(35μm)に、電気メッキ(ニッケル−ホウ素浴)でニッケル皮膜を形成した後、このニッケルメッキ皮膜(1μm)の上に置換メッキでスズ皮膜(1μm)を形成する方法が開示される([0017]〜[0020])。
上記置換スズメッキにおいて、置換スズ浴は可溶性スズ塩と塩酸を含み、メッキ温度は40℃、メッキ時間は2分である([0020])。
(2)特許文献2
金属、セラミックス、プラスチックなどの基材にニッケル−リン合金メッキを施し、次いで、銅又は銅−亜鉛メッキを施した後、スズメッキを施す皮膜形成方法であり(請求項2)、具体的な実施例1には、基材に無電解ニッケルメッキを施し、次いで、電気銅−亜鉛メッキを施した後、置換メッキ法によりスズ皮膜を施すことが開示され([0019])、実施例2には、上記実施例1の無電解ニッケルメッキに代えて、電気ニッケルメッキを施すことが開示される([0020])。
一方、上記ニッケル系皮膜上への銅皮膜を介したスズ皮膜の形成方法ではないが、銅皮膜上に置換メッキ法によりスズ皮膜を形成し、さらにニッケル皮膜を形成する方法として次の特許文献3があり、皮膜の形成順は異なるが、ニッケル系皮膜、銅皮膜、スズ皮膜の3層を形成する点で上記特許文献1〜2と共通する。
(3)特許文献3
銅線の表面に形成した銅皮膜の上に、置換メッキ法によりスズ皮膜を形成した後、このスズ皮膜の表面にニッケル皮膜を形成し、銅皮膜とスズ皮膜を熱拡散によりスズ−銅合金としてメッキ鋼線を製造することが開示される(請求項1〜3)。
特開平05−051575号公報 特開平08−296051号公報 特開2014−098180号公報
上記特許文献1には、ニッケルの電着皮膜上に置換メッキ法によりスズ皮膜を形成することが開示されるが([0019]〜[0020])、冒述の通り、ニッケルとスズの間の置換反応では、両者の電極電位の差異はごくわずかであり、また、ニッケル表面には酸化ニッケル皮膜が生成し易いため、実際には、置換メッキによるスズ皮膜の形成は困難である(後述の比較例 参照)。
そこで、ニッケル系皮膜上にスズ皮膜を張るには、ニッケル系皮膜上に予め銅皮膜を形成した後、中間層としての銅皮膜を介してスズ皮膜を張ることになるが、この銅皮膜を挟む手法には前記(a)〜(b)の問題があり、脆い金属間化合物やホイスカーが生成するリスクにより、ニッケル系皮膜上にスズ皮膜を安定的に形成することは容易でない。
本発明は、銅を挟む手法を採用することなく、ニッケル系素地に対する置換スズメッキ法の適用により、ニッケル系素地上に直接的にスズ皮膜を密着性良く形成することを技術的課題とする。
本発明者らは、先ず、ニッケル系皮膜上に銅皮膜を介してスズ皮膜を形成する従来方式を出発点とし、中間の銅皮膜は厚く形成する必要はないため、無電解メッキで薄く形成したうえで、この銅皮膜上にスズ皮膜を形成する置換メッキによる反応過程において、当該置換反応が進行して銅皮膜がスズ皮膜で漸次置き換わっていく場合、ニッケル系皮膜に対する上層の置換スズ皮膜の密着強度を鋭意検証した。
その結果、上記置換反応において、銅皮膜の全体がスズ皮膜で置き換わった時点で、スズ皮膜はニッケル系皮膜に対して強固な密着性を示すことを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、(S1)ニッケル系素地上に無電解銅メッキ浴を用いて銅皮膜を形成する工程と、
(S2)銅皮膜上に置換スズメッキ浴を用いてスズ皮膜を形成する工程とからなる置換スズメッキ方法において、
上記置換スズメッキ浴は可溶性第一スズ塩と酸又はその塩とイオウ系錯化剤とを含有し、
上記無電解銅メッキ工程(S1)で形成した銅皮膜の膜厚がL(Cu)であり、置換スズメッキ工程(S2)で形成しようとするスズ皮膜の膜厚がL(Sn)である場合、
工程(S2)の置換反応で、ニッケル系素地上に形成された銅皮膜が銅イオンとして溶出する際に供出された電子がスズイオンに供与されて、溶出を続けた銅皮膜がスズ皮膜より先に消失して銅皮膜から供出される電子がなくなるように、スズ皮膜の形成条件を次式(1)の通り設定することにより、
L(Cu)×1.1≦L(Sn) …(1)
ニッケル系素地上に銅皮膜に代わってスズ皮膜が直接的に置換形成されることを特徴とするニッケル系素地上への置換スズメッキ方法である。

本発明2は、上記本発明1において、銅皮膜の膜厚L(Cu)が0.1〜4.5μmの範囲に設定され、スズ皮膜の膜厚L(Sn)が0.2〜5.0μmの範囲に設定され、且つ、膜厚L(Cu)と膜厚L(Sn)が上記(1)式を満たすことを特徴とするニッケル系基材上への置換スズメッキ方法である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、置換スズメッキ浴のイオウ系錯化剤がチオ尿素類であることを特徴とするニッケル系基材上への置換スズメッキ方法である。
本発明では、ニッケル系素地上に無電解メッキで薄い銅皮膜を形成し、この銅皮膜上に置換スズメッキを行うことを基本として、無電解メッキにより形成された銅皮膜の膜厚の1.1倍以上に、置換メッキで形成しようとするスズ皮膜の膜厚を厚く設定して(即ち、膜厚の設定目標を厚くして)、いわば、銅皮膜とスズ皮膜の膜厚設計を制御することにより、ニッケル系素地に形成された銅皮膜を置換溶出させ、ニッケル系素地上にはスズ皮膜を直接的に形成させる。
この場合、上記置換反応過程においてニッケル系素地が外気に曝されることはなく、ニッケル系素地に酸化ニッケルの皮膜が生成することはないため、ニッケル系素地上にスズ皮膜を強固に密着形成できる。
また、ニッケル系素地上に銅皮膜を介してスズ皮膜を形成した場合には、上述のように、銅とスズの相互拡散により脆い金属間化合物が生成し、これらの皮膜の間で割れ易くなるうえ、ホイスカーが発生する弊害もあるが、本発明では、ニッケル系素地上にスズ皮膜を直接形成し、中間の銅皮膜をなくせるため、上記弊害も解消できる。
尚、上記特許文献1では、ニッケル皮膜上に置換スズメッキを行うことが開示されるが([0019]参照)、後述するように、当該特許文献1に準拠した比較例1を本発明の実施例の試験評価と対比することにより、本発明の実施例の優位性を明確にした。
本発明は、ニッケル系素地上に無電解メッキによる薄い銅皮膜を介して置換メッキによりスズ皮膜を形成する方法において、置換メッキで形成しようとするスズ皮膜の膜厚を上記銅皮膜の膜厚以上に厚く設定し、銅皮膜とスズ皮膜の膜厚設計を制御することで、ニッケル系素地上にスズ皮膜を直接的に形成する置換メッキ方法である。
本発明の置換スズメッキ方法は、
(S1)ニッケル系素地上に無電解銅メッキ浴を用いて銅皮膜を形成する工程と、
(S2)銅皮膜上に置換スズメッキ浴を用いてスズ皮膜を形成する工程からなる。
上記工程(S1)におけるニッケル系素地は、純ニッケル素地、又はニッケル−リン、ニッケル−ホウ素、42合金(ニッケル−鉄合金)、ニッケル−コバルト合金、ニッケル−スズ合金、ニッケル−銅合金、ニッケル−モリブデン合金などの各種ニッケル合金系の素地をいう。
本発明の置換スズメッキの対象となるニッケル系素地は、銅板などの各種基材の上に形成されたニッケル系皮膜を初め、上記各種のニッケル系材質からなるニッケル系材料(即ち、基材自体がニッケル板などのニッケル系材料)を含む概念である。
例えば、基材にニッケル系皮膜を形成する場合、ワット浴、無光沢ニッケル浴、スルファミン酸浴などの公知の電気ニッケルメッキ浴、或は無電解ニッケルメッキ浴で基材にニッケル皮膜を形成すれば良い。
本発明のニッケル系素地への置換スズメッキ方法は、工程(S1)で形成した銅皮膜と、工程(S2)で形成しようとするスズ皮膜の膜厚設計を制御することに特徴がある。
即ち、無電解銅メッキ工程(S1)で形成した銅皮膜の膜厚がL(Cu)であり、置換スズメッキ工程(S2)で形成しようとするスズ皮膜の膜厚がL(Sn)である場合、
次式(1)を満たすようにスズ皮膜の形成条件を設定することを特徴とする。
L(Cu)×1.1≦L(Sn) …(1)
この設定条件により、工程(S2)の置換反応で、ニッケル系素地上に形成された皮膜の銅が金属からイオンとして溶出してニッケル系素地上から消失するとともに、ニッケル系素地上に銅皮膜に代わってスズ皮膜が直接的に置換形成される。
この場合、工程(S1)で用いる無電解銅メッキ浴や工程(S2)で用いる置換スズメッキ浴の組成は後で順次説明する。
そこで、工程(S2)における置換反応のメカニズムを詳述する。
先ず、ニッケル系素地に形成された金属銅と置換スズメッキ浴に含まれる第一スズイオンの置換反応は下式の通りである。
この場合、銅の電極電位はスズより貴である(銅はスズよりイオン化傾向が小さい)が、置換スズメッキ浴に含まれるイオウ系錯化剤が銅に配位してスズとの間で電極電位を逆転させる作用をするため、下式の置換反応が進行する。
2Cu → 2Cu+ + 2e-
Su2+ + 2e- → Sn↓
つまり、上式によれば、銅から供出された電子をスズイオンが受け取り、金属スズに還元されるが、形成しようとするスズ皮膜の目標膜厚L(Sn)を銅皮膜の膜厚L(Cu)より厚く設定するため、溶出を続けた銅皮膜が先に消失してしまい、銅から供出される電子がなくなった時点でスズの析出は停止する。
上記置換反応式では、2モルの銅が溶出し、1モルのスズがニッケル系素地上に析出するため、銅2モルとスズ1モルが等価ということになり、これを銅とスズの原子量(銅=63.5、スズ=118.7)から重量換算すると、次式(2)に示すように、重量比では概ね1対1で置換することになる。
銅:スズ=63.5×2:118.7×1≒1:1 …(2)
このとき、銅とスズの各比重をみると、銅=8.92、スズ=7.30であり、比重は単位容積当たりの重量なので、銅とスズの容積比は、銅:スズ=(127/8.92):(118.7/7.30)=14.2:16.3となり、皮膜の容積は皮膜の被覆面積と厚み(高さ)の積であり、ニッケル系素地に対する銅とスズの各皮膜の被覆面積が変わらないとすれば、皮膜の容積と厚みは概ね比例関係にあるため、溶出する銅の膜厚と析出するスズの膜厚の比率も上記容積比率と同様の関係となる。
従って、例えば、銅皮膜0.44μmが溶出した場合、下式(3)により0.50μmのスズ皮膜が析出することになる。
0.44μm×(16.3/14.2)≒0.50μm …(3)
即ち、消失する銅皮膜と析出するスズ皮膜の膜厚同士はそれほど変わらないことが分かるが、精確には、消失する銅皮膜の膜厚に対する析出するスズ皮膜の膜厚の比率は下式(4)に示すように、概ね1.1倍となる。
0.50/0.44≒1.1 …(4)
銅皮膜の膜厚L(Cu)に対するスズ皮膜の膜厚L(Sn)の前記設定条件式(1)は、この結論に基づく。
以上のことから、本発明のように、形成しようとするスズ皮膜の目標膜厚L(Sn)を銅皮膜の膜厚L(Cu)の1.1倍以上に厚く設定して置換スズメッキをした場合、当初ニッケル系素地上に形成された銅皮膜は消失し、当該銅皮膜の膜厚L(Cu)とあまり変わらないが、少し厚めの膜厚L(Sn)のスズ皮膜が置換析出することになる。
一方、上記工程(S1)で用いる無電解銅メッキ浴の組成に特段の制限はなく、公知の銅メッキ浴を使用できる。
無電解銅メッキ浴は、基本的に可溶性銅塩と、還元剤と、錯化剤を含有し、或いは、さらに界面活性剤やpH調整剤などの各種添加剤、又は酸を含有できる。
可溶性銅塩は、水溶液中で第一又は第二銅イオンを発生させる可溶性の塩であれば任意のものが使用でき、特段の制限はなく、難溶性塩をも排除しない。具体的には、硫酸銅、酸化銅、塩化銅、ピロリン酸銅、炭酸銅、或いは酢酸銅、シュウ酸銅及びクエン酸銅等のカルボン酸銅塩、又はメタンスルホン酸銅及びヒドロキシエタンスルホン酸銅等の有機スルホン酸銅塩などが挙げられ、硫酸銅、クエン酸銅、メタンスルホン酸銅が好ましい。
上記還元剤には、ホルムアルデヒド(ホルマリン水)を初め、次亜リン酸類、亜リン酸類、アミンボラン類、水素化ホウ素類、グリオキシル酸などが挙げられる。
上記錯化剤には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)などのアミノカルボン酸類、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミノアルコール類、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸などのオキシカルボン酸類、チオグリコール酸、ジピリジル、グリシンなどが挙げられる。
無電解銅メッキ浴のベース成分として有機酸及び無機酸、或いはその塩を含有しても良い。上記無機酸には、硫酸、ピロリン酸、ホウフッ酸などが挙げられる。また、有機酸には、グリコール酸や酒石酸等のオキシカルボン酸、メタンスルホン酸や2―ヒドロキシエタンスルホン酸等の有機スルホン酸などが挙げられる。
無電解銅メッキは、従来と同様に処理すれば良く、特段の制約はない。無電解銅メッキ浴の浴温は一般に15〜70℃、好ましくは20〜60℃である。
銅メッキ浴の撹拌では、空気撹拌、急速液流撹拌、撹拌羽根等による機械撹拌等を使用することができる。
次工程(S2)において、無電解銅メッキで形成された銅皮膜は置換スズメッキ浴の接触により、スズとの置換反応を受けることになるため、工程(S1)の銅皮膜は厚く形成する必要はなく薄付けで充分であり、その膜厚は0.1〜4.5μm、好ましくは0.45〜3.0μmである。
次いで、上記工程(S2)で用いる置換スズメッキ浴は、 (A)可溶性第一スズ塩と、(B) 酸又はその塩と、(C)イオウ系錯化剤を必須成分とする。
上記可溶性第一スズ塩(A) としては、硫酸第一スズ、酢酸第一スズ、ホウフッ化第一スズ、スルファミン酸第一スズ、ピロリン酸第一スズ、グルコン酸第一スズ、酒石酸第一スズ、酸化第一スズ、メタンスルホン酸第一スズ、2−ヒドロキシエタンスルホン酸第一スズ、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸第一スズなどで挙げられる。
上記可溶性塩は単用又は併用でき、メッキ浴に対する含有量は金属として0.1〜300g/L、好ましくは5〜150g/Lである。
上記成分(B)としては、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、或いは脂肪族カルボン酸などの有機酸、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸、硫酸、硝酸などの無機酸、又はこれらの塩が挙げられる。上記塩はアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、アミン塩、スルホン酸塩などである。
上記無機酸、有機酸又はその塩は単用又は併用でき、メッキ浴に対する含有量は0.1〜12モル/Lであり、好ましくは0.2〜3.0モル/Lである。
上記有機酸のうち、アルカンスルホン酸としては、化学式CnH2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの外、ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸などが挙げられる。
上記アルカノールスルホン酸としては、化学式CmH2m+1-CH(OH)-CpH2p-SO3H(例えば、m=0〜6、p=1〜5)で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン酸などが挙げられる。
上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸などであって、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2―ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン―4―スルホン酸などが挙げられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、スルホコハク酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
上述の通り、置換メッキ工程(S2)で用いる置換スズメッキ浴にはイオウ系錯化剤(C)が必要である。
銅の電極電位はスズより貴であるため(イオン化傾向が小さいため)、置換スズメッキ浴には、銅に配位してスズとの間で電極電位を逆転させる作用をする錯化剤が必要である。ちなみに、冒述の特許文献1では、ニッケル皮膜上にスズ皮膜を置換メッキ法で形成することを目的とし、スズの電極電位はニッケルより貴であるため、当該文献1の置換スズメッキ浴には錯化剤は含まれない([0019]参照)。
上記イオウ系錯化剤にはチオ尿素類が適している。
上記チオ尿素類はチオ尿素、並びにチオ尿素誘導体をいう。チオ尿素誘導体には、1,3−ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、N,N′−ジイソプロピルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、1,3−ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、チオセミカルバジドなどが挙げられる。
また、イオウ系錯化剤としては、DTOD(ジチアオクタンジオール、例えば、3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール)、DTDD(ジチアデカンジオール、例えば、4,7−ジチアデカン−1,10−ジオール)、チオグリコール酸、チオジグリコール酸、チオグリコール、チオジグリコールなども有効である。
上記イオウ系錯化剤は単用又は併用でき、メッキ浴に対する含有量は0.3〜5.0モル/Lであり、好ましくは0.5〜3.0モル/Lである。
上記工程(S2)で用いる置換スズメッキ浴には、界面活性剤を初め、光沢剤、半光沢剤、平滑剤、酸化防止剤、pH調整剤などの各種添加剤を含有することができる。
上記界面活性剤には通常のノニオン系、アニオン系、両性、或はカチオン系などの各種界面活性剤が挙げられ、メッキ皮膜の外観、緻密性、平滑性、密着性などの改善に寄与する。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
上記光沢剤、半光沢剤としては、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、ベンジリデンアセトン、ピリジデンアセトン、フルフリルデンアセトン、シンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、サリチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、グルタルアルデヒド、パラアルデヒド、バニリンなどの各種アルデヒド、トリアジン、イミダゾール、インドール、キノリン、2−ビニルピリジン、アニリン、フェナントロリン、ネオクプロイン、ピコリン酸、チオ尿素類、N―(3―ヒドロキシブチリデン)―p―スルファニル酸、N―ブチリデンスルファニル酸、N―シンナモイリデンスルファニル酸、2,4―ジアミノ―6―(2′―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール、2−メルカトプトベンゾチアゾール、2―メチルベンゾチアゾール、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メトキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―クロロベンゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―クロロベンゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチアゾール、5―ヒドロキシ―2―メチルベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール類などが挙げられる。
上記平滑剤としては、β−ナフトール、β−ナフトール−6−スルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、(o−、p−)メトキシベンズアルデヒド、バニリン、(2,4−、2,6−)ジクロロベンズアルデヒド、(o−、p−)クロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2(4)−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、2(4)−クロロ−1−ナフトアルデヒド、2(3)−チオフェンカルボキシアルデヒド、2(3)−フルアルデヒド、3−インドールカルボキシアルデヒド、サリチルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、グリオキサール、アルドール、スクシンジアルデヒド、カプロンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、アリルアルデヒド、グルタルアルデヒド、1−ベンジリデン−7−ヘプタナール、2,4−ヘキサジエナール、シンナムアルデヒド、ベンジルクロトンアルデヒド、アミン−アルデヒド縮合物、酸化メシチル、イソホロン、ジアセチル、ヘキサンジオン−3,4、アセチルアセトン、3−クロロベンジリデンアセトン、sub.ピリジリデンアセトン、sub.フルフリジンアセトン、sub.テニリデンアセトン、4−(1−ナフチル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−フリル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−チオフェニル)−3−ブテン−2−オン、クルクミン、ベンジリデンアセチルアセトン、ベンザルアセトン、アセトフェノン、(2,4−、3,4−)ジクロロアセトフェノン、ベンジリデンアセトフェノン、2−シンナミルチオフェン、2−(ω−ベンゾイル)ビニルフラン、ビニルフェニルケトン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、クロトン酸、プロピレン−1,3−ジカルボン酸、ケイ皮酸、(o−、m−、p−)トルイジン、(o−、p−)アミノアニリン、アニリン、(o−、p−)クロロアニリン、(2,5−、3,4−)クロロメチルアニリン、N−モノメチルアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−(α−、β−)ナフチルアミン、メチルベンズトリアゾール、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,3−ベンズトリアジン、イミダゾール、2−ビニルピリジン、インドール、キノリン、モノエタノールアミンとo−バニリンの反応物、ポリビニルアルコール、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ポリエチレンイミン、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
また、ゼラチン、ポリペプトン、N-(3-ヒドロキシブチリデン)-p-スルファニル酸、N-ブチリデンスルファニル酸、N-シンナモイリデンスルファニル酸、2,4-ジアミノ-6-(2′-メチルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-エチル-4-メチルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル-1,3,5-トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール類も平滑剤として有効である。
上記ベンゾチアゾール類としては、ベンゾチアゾール、2-メチルベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(メチルメルカプト)ベンゾチアゾール、2-アミノベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メトキシベンゾチアゾール、2-メチル-5-クロロベンゾチアゾール、2-ヒドロキシベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール、2-クロロベンゾチアゾール、2,5-ジメチルベンゾチアゾール、6-ニトロ-2-メルカプトベンゾチアゾール、5-ヒドロキシ-2-メチルベンゾチアゾール、2-ベンゾチアゾールチオ酢酸などが挙げられる。
上記pH調整剤はメッキ浴のpHを調整するためのもので、例えば、中性スズメッキ浴では重要である。具体的には、塩酸、硫酸等の各種の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸類、ホウ酸類、リン酸類、シュウ酸、コハク酸等のジカルボン酸類、乳酸、酒石酸等のオキシカルボン酸類などの有機酸、或は、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、有機アミン塩等の各種の塩基などを使用する。
上記酸化防止剤は、可溶性第一スズ塩の第二スズ塩への酸化を防止する目的で含有され、次亜リン酸類、アスコルビン酸又はその塩、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、ヒドラジン、クレゾールスルホン酸、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ハイドロキノンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、或いはこれらの塩などが挙げられる。
置換スズメッキは、従来と同様に処理すれば良く、特段の制約はない。置換スズメッキ浴の浴温は一般に15〜70℃、好ましくは20〜60℃である。
スズメッキ浴の撹拌では、空気撹拌、急速液流撹拌、撹拌羽根等による機械撹拌等を使用することができる。
置換メッキ工程(S2)で形成するスズ皮膜の膜厚は0.2〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.5μmである。
但し、この場合、工程(S2)は銅皮膜上への置換スズメッキであるため、無電解メッキ工程(S1)で形成した銅皮膜の膜厚L(Cu)と置換メッキ工程(S2)で膜厚目標に設定したスズ皮膜の膜厚L(Sn)は前記(1)式に示すように、L(u)×1.1≦L(Sn)の条件を満たす必要がある。
以下、本発明のニッケル系素地の表面に無電解銅皮膜を形成し、銅皮膜上に置換スズメッキを施して、ニッケル系素地上に直接的に置換スズ皮膜を形成することを目的とした実施例、各実施例で得られたニッケル系素地上の析出皮膜の解析評価試験例、各実施例で得られた置換スズ皮膜のニッケル系素地に対する密着性の評価試験例を順次説明する。
尚、本発明は下記の実施例、製造例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法の実施例》
下記の実施例1〜6のうち、実施例1は純ニッケル板をニッケル系素地として、当該ニッケル板上に無電解銅メッキ皮膜を形成した後、所定の膜厚制御により銅皮膜上に置換メッキ法でスズ皮膜をニッケル板上に直接的に置換形成した例である。
実施例2〜6は上記実施例1を基本としたもので、実施例2はニッケル板に代えて、ニッケル板上に張った無電解ニッケル−リン皮膜をニッケル系素地とした例、実施例3はニッケル板上に張ったニッケル−ホウ素の電着皮膜をニッケル系素地とした例である。
実施例4は実施例1の置換スズメッキ浴のイオウ系錯化剤をチオ尿素からチオ尿素誘導体に変更した例である。
実施例5は実施例1の置換スズメッキ浴の組成を基本として、主に第一スズイオンの酸化防止を目的として次亜リン酸塩を含む例である。
実施例6はニッケル素地に形成した銅皮膜の膜厚L(Cu)を実施例1より薄く、適正範囲の下限に近い0.7μmに設定するとともに、形成しようとするスズ皮膜の膜厚L(Sn)を1.0μmに設定したものである。
一方、下記の比較例1〜2のうち、比較例1は冒述の特許文献1に準拠した例であり、本発明のようにニッケル系素地上に銅皮膜を張り、当該銅皮膜をスズ皮膜で置換形成する手法とは異なり、銅皮膜を介在させることなく、ニッケル系素地上に直接的に置換スズメッキを施すことを目的としたものである。
比較例2は本発明の実施例と同様にニッケル系素地上に銅皮膜を張り、当該銅皮膜上にスズ皮膜を置換形成した例であるが、スズの目標膜厚L(Sn)を銅の形成膜厚L(Cu)より薄く設計し、L(Cu)>L(Sn)を満たすように条件付けた例である。
(1)実施例1
(S0)ニッケル系素地の選択工程
純ニッケル板を用意し、当該ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
次の組成で無電解銅メッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件で上記(S0)のニッケル板上に銅皮膜を形成した。
[無電解銅メッキ浴]
硫酸銅五水和物(Cu2+として) 2.5g/L
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 30.0g/L
ホルムアルデヒド 2.5g/L
モノエタノールアミン 2.0g/L
α,α′−ジピリジル 50ppm
純水 残余
pH(20℃) 12.8
[無電解銅メッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:20分
設定膜厚:1.5μm
(S2)置換スズメッキ工程
次の組成で置換スズメッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件で上記工程(S1)で形成した銅皮膜上にスズ皮膜を置換形成した。尚、置換スズメッキ浴には、第一スズイオンの酸化防止と皮膜の緻密化を目的に次亜リン酸塩を含有した。
[置換スズメッキ浴]
メタンスルホン酸スズ(Sn2+として) 15.0g/L
メタンスルホン酸 200.0g/L
チオ尿素 150.0g/L
ポリオキシエチレンスチレン化
−フェニルエーテル(EO5モル) 5.0g/L
[置換スズメッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:30分
目標設定膜厚:1.7μm
(2)実施例2
(S0)ニッケル系素地の選択工程
次の組成で無電解ニッケル−リンメッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件でニッケル板上にニッケル−リン皮膜を形成し、当該皮膜をニッケル系素地とした。
[無電解ニッケル−リンメッキ浴]
硫酸ニッケル六水和物(Ni2+として) 5.5g/L
次亜リン酸ナトリウム一水和物 25.0g/L
コハク酸 25.0g/L
リンゴ酸 25.0g/L
純水 残余
pH(20℃) 4.5
[無電解ニッケル−リンメッキ条件]
浴温:90℃
メッキ時間:30分
設定膜厚:7.0μm
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成とメッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
従って、銅皮膜の設定膜厚は1.5μmとした。
(S2)置換スズメッキ工程
置換スズメッキ浴の組成とメッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
従って、スズ皮膜の目標設定膜厚は1.7μmとした。
(3)実施例3
(S0)ニッケル系素地の選択工程
次の組成で電気ニッケルメッキ浴(ワット浴)を建浴し、下記のメッキ条件でニッケル板上にニッケルの電着皮膜を形成し、当該皮膜をニッケル系素地とした。
[ワット浴]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 240g/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 45g/L
ホウ酸 30g/L
pH 5.0
[電気ニッケルメッキ条件]
浴温:50℃
メッキ時間:10分
電流密度:4A/dm2
設定膜厚:8.0μm
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成とメッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
従って、銅皮膜の設定膜厚は1.5μmとした。
(S2)置換スズメッキ工程
置換スズメッキ浴の組成とメッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
従って、スズ皮膜の目標設定膜厚は1.7μmとした。
(4)実施例4
(S0)ニッケル系素地の選択工程
上記実施例1と同様に、ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成は上記実施例1と同様に設定した。
従って、銅皮膜の設定膜厚は1.5μmとした。
(S2)置換スズメッキ工程
次の組成で置換スズメッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件で上記工程(S1)で形成した銅皮膜上にスズ皮膜を置換形成した。当該置換メッキ浴には、銅の錯化剤としてチオ尿素誘導体を用いた。
[置換スズメッキ浴]
メタンスルホン酸スズ(Sn2+として) 15.0g/L
メタンスルホン酸 200.0g/L
エチレンチオ尿素 150.0g/L
ポリオキシエチレンスチレン化
−フェニルエーテル(EO5モル) 5.0g/L
[置換スズメッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:30分
目標設定膜厚:1.7μm
(5)実施例5
(S0)ニッケル系素地の選択工程
上記実施例1と同様に、ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成とメッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
従って、銅皮膜の設定膜厚は1.5μmとした。
(S2)置換スズメッキ工程
次の組成で置換スズメッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件で上記工程(S1)で形成した銅皮膜上にスズ皮膜を置換形成した。尚、当該置換メッキ浴には、上記実施例1とは異なり、第一スズイオンの酸化防止と皮膜粒子の緻密化を目的として、次亜リン酸塩を含む。
[置換スズメッキ浴]
メタンスルホン酸スズ(Sn2+として) 15.0g/L
メタンスルホン酸 200.0g/L
チオ尿素 150.0g/L
次亜リン酸ナトリウム 100.0g/L
ポリオキシエチレンスチレン化
−フェニルエーテル(EO5モル) 5.0g/L
[置換スズメッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:30分
目標設定膜厚:1.7μm
(6)実施例6
(S0)ニッケル系素地の選択工程
実施例1と同様に、ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成は上記実施例1と同様に設定した。また、メッキ条件は下記の通り設定した。
[無電解銅メッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:10分
設定膜厚:0.7μm
(S2)置換スズメッキ工程
置換スズメッキ浴の組成は上記実施例1と同様に設定した。また、メッキ条件は下記の通り設定した。
[置換スズメッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:10分
目標設定膜厚:1.0μm
(7)比較例1
(S0)ニッケル系素地の選択工程
実施例1と同様に、ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
本比較例1では、ニッケル系素地上に直接的にスズ皮膜を形成することを目的とするため、無電解銅メッキ工程は省いた。
(S2)置換スズメッキ工程
次の組成で置換スズメッキ浴を建浴し、下記のメッキ条件で上記工程(S1)で形成したニッケル板上に置換スズメッキを試みた。
尚、使用する置換スズメッキ浴は、純粋な形態の置換メッキ浴が好ましいので、実施例1に示した還元作用のある次亜リン酸塩を含まず、また、銅の錯化剤であるチオ尿素も不要なので、冒述の特許文献1に準拠して、可溶性第一スズ塩と酸と界面活性剤のみを含むメッキ浴を建浴した。
また、メッキ条件は、特許文献1では浴温40℃、メッキ時間2分になっているが([0020])、本比較例1では、浴温を上げ、メッキ時間を長く設定した。
[置換スズメッキ浴]
メタンスルホン酸スズ(Sn2+として) 15.0g/L
メタンスルホン酸 200.0g/L
ポリオキシエチレンスチレン化
−フェニルエーテル(EO5モル) 5.0g/L
[置換スズメッキ条件]
浴温:60℃
メッキ時間:20分
置換スズメッキの結果、ニッケル板にスズ皮膜は析出しなかった。
(8)比較例2
本比較例2は、前述したように、銅の形成膜厚L(Cu)>スズの目標膜厚L(Sn)を満たすように条件付けて、スズ皮膜の析出終了時点で銅皮膜が残存するように制御設計した例である。
(S0)ニッケル系素地の選択工程
実施例1と同様に、ニッケル板をニッケル系素地とした。
(S1)無電解銅メッキ工程
無電解銅メッキ浴の組成は上記実施例1と同様に設定した。また、メッキ条件は下記の通り設定した。
[無電解銅メッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:30分
設定膜厚:1.7μm
(S2)置換スズメッキ工程
置換スズメッキ浴の組成は上記実施例1と同様に設定した。また、メッキ条件は下記の通り設定した。
[置換スズメッキ条件]
浴温:70℃
メッキ時間:20分
目標設定膜厚:1.5μm
《ニッケル系素地上の析出皮膜の元素解析評価試験例》
そこで、実施例1〜6及び比較例2で得られたニッケル素地上の析出皮膜について、EDX表面解析法に基づいてニッケル系素地上に析出したスズ皮膜の表面から深さ方向に元素分析を行い、主に析出皮膜中の銅元素の検出の有無を調べた。但し、前述したように、比較例1ではニッケル素地上にスズ皮膜は析出しなかったので、当該EDX表面解析は行わなかった。また、EDX表面解析装置は、エネルギー分散型X線分析装置EMAX EX−250(堀場製作所製)を用いた。
《ニッケル系素地に対するスズ皮膜の密着性評価試験例》
実施例1〜6及び比較例2で得られたスズ皮膜について、JIS K5600クロスカット法に準じ、皮膜に25マスの切れ込みを入れ、当該皮膜に張り付けた粘着テープを剥離した際に、25マスのうちの剥離割合をもって、下記の基準で密着性の優劣を評価した。但し、前述したように、比較例1ではニッケル素地上にスズ皮膜は析出しなかったので、密着性試験は行わなかった。
○:25マスのうち、全てが剥離しなかった。
△:25マスのうち、1〜24マスが剥離した。
×:25マスの全てが剥離した。
《析出皮膜のEDX解析とスズ皮膜の密着性の各評価試験結果》
析出皮膜のEDX解析と密着性の各評価試験の結果は下表の通りである。
尚、下表の比較例1の「−−」は各評価試験を行わなかったことを示す。
EDX解析 密着性 EDX解析 密着性
実施例1 銅を検出せず ○ 比較例1 −− −−
実施例2 銅を検出せず ○ 比較例2 銅を検出した ○
実施例3 銅を検出せず ○
実施例4 銅を検出せず ○
実施例5 銅を検出せず ○
実施例6 銅を検出せず ○
上記EDX解析について、比較例2のEDXスペクトルでは、図2に示すように、3.44keV付近にスズのピークが認められる一方、8.04keV付近に銅のピークも検出されたことから、銅皮膜の残存が確認された。これに対して、実施例1のEDXスペクトルでは、図1に示すように、スズのピークが3.44keV付近に認められたが、8.04keV付近に銅のピークは検出されないことから、銅皮膜は残存せず、ニッケル系素地上にはスズ皮膜が直接的に置換析出していることが確認できた。
実施例2〜6の各EDX解析も実施例1と同様であった。
《試験結果の総合評価》
ニッケル系素地上に直接に置換スズメッキ法を適用した比較例1では、スズ皮膜は析出しなかった。ニッケル系素地表面には酸化膜が形成され易く、また、ニッケルとスズの電極電位にはほとんど差異がないため、冒述したように、置換原理通りにはスズ皮膜は析出しないことが裏付けられた。しかも、比較例1では、前記特許文献1に記載された条件([0020]参照)より大幅に強化した析出促進し易い条件で置換メッキしたが、やはりスズ皮膜は析出しなかった点は重要である。
また、スズの目標膜厚L(Sn)を銅の形成膜厚L(Cu)より薄く設計した比較例2では、ニッケル系素地上には銅皮膜が残存し、ニッケル系素地/銅皮膜/スズ皮膜の3層になっていることがEDX解析で確認できるが、スズ皮膜の密着性は実施例1〜6と同じく良好であった(○の評価)。しかしながら、比較例2では、時間経過とともに、スズと銅の界面には相互拡散により金属間化合物が生成することが分かる(図3参照)。
これに対して、実施例1〜6はいずれも、EDX解析から銅のピークは検出されず、ニッケル系素地上にはスズ皮膜が直接に置換析出していることが確認できた。即ち、スズ皮膜と銅皮膜の前記膜厚制御式(1)の条件を満たすように、ニッケル系素地上に形成した銅皮膜に置換スズメッキを施せば、銅皮膜は消失し、ニッケル系素地上にスズ皮膜を直接に置換析出できることが分かった。
この場合、実施例1〜6におけるニッケル系素地に対するスズ皮膜の密着性は良好(○の評価)であった。しかも、実施例1〜6の密着性は、ニッケル系素地上に銅皮膜を介してスズ皮膜を形成した比較例2の密着性と同じ強度であり、ニッケル系素地上に形成した銅皮膜に置換スズメッキを施して、銅皮膜が消失した後に置換生成したスズ皮膜はニッケル系素地表面に対して、銅皮膜を介してスズ張りした場合と同じ強度の密着性を担保できる点は重要である。
比較例2では、上記図3に示すように、時間経過に伴ってスズと銅の界面には相互拡散により金属間化合物が生成した。当該金属間化合物が生成すると、皮膜に曲げ負荷をかけた場合に割れ易くなる。これは、例えば、ペンチなどで機械的負荷をかけた場合に割れるというようなマクロ的な現象ではなく、銅とスズの界面に亀裂が生じて割れ易くなるというミクロ的な損傷現象を意味する。
実施例1〜6では金属間化合物の生成がないため、曲げに対する耐久性が大きく、比較例2で割れが生じるような曲げ負荷をかけても、割れることはなかった。
以下、実施例1〜6の試験結果を相互評価する。
先ず、実施例1〜3をみると、ニッケル系素地がニッケル板、無電解ニッケル皮膜、或はニッケルの電着皮膜に変わっても、また、純ニッケル材、ニッケル−ホウ素皮膜、ニッケル−リン皮膜に変わっても、これらの素地に対して同様の密着強度を示すことが分かる。
また、置換スズメッキ浴に含有される錯化剤をチオ尿素からチオ尿素誘導体に変更した実施例4の密着強度は、錯化剤にチオ尿素を用いた実施例1と変わらなかった。この点は、置換スズメッキ浴に酸化防止作用をする次亜リン酸類を含む実施例5の場合も同様であり、析出するスズ皮膜の密着強度は同じように担保された。
次いで、実施例6はニッケル素地に形成した銅皮膜の膜厚L(Cu)を実施例1より薄く、適正範囲の下限に近い0.7μmに設定し、スズ皮膜の目標膜厚L(Sn)を1.0μmに設定したものであるが、実施例1よりスズ皮膜を薄く制御設計した実施例6のスズ皮膜の密着強度は、実施例6よりスズ皮膜を厚く制御した実施例1と違いはなく、ニッケル系素地上への銅皮膜の消失とスズ皮膜の置換析出を行う場合、スズ皮膜は適正範囲内で薄く制御設計しても、ニッケル系素地への密着性は良好に担保されることが判断できる。
実施例1のEDXスペクトルである。 比較例2のEDXスペクトルである。 比較例2の銅皮膜とスズ皮膜の界面の電子顕微鏡写真であり、図3Aは倍率5,000倍、図3Bは同じく倍率20,000倍の各写真である。

Claims (3)

  1. (S1)ニッケル系素地上に無電解銅メッキ浴を用いて銅皮膜を形成する工程と、
    (S2)銅皮膜上に置換スズメッキ浴を用いてスズ皮膜を形成する工程とからなる置換スズメッキ方法において、
    上記置換スズメッキ浴は可溶性第一スズ塩と酸又はその塩とイオウ系錯化剤とを含有し、
    上記無電解銅メッキ工程(S1)で形成した銅皮膜の膜厚がL(Cu)であり、置換スズメッキ工程(S2)で形成しようとするスズ皮膜の膜厚がL(Sn)である場合、
    工程(S2)の置換反応で、ニッケル系素地上に形成された銅皮膜が銅イオンとして溶出する際に供出された電子がスズイオンに供与されて、溶出を続けた銅皮膜がスズ皮膜より先に消失して銅皮膜から供出される電子がなくなるように、スズ皮膜の形成条件を次式(1)の通り設定することにより、
    L(Cu)×1.1≦L(Sn) …(1)
    ニッケル系素地上に銅皮膜に代わってスズ皮膜が直接的に置換形成されることを特徴とするニッケル系素地上への置換スズメッキ方法。
  2. 銅皮膜の膜厚L(Cu)が0.1〜4.5μmの範囲に設定され、スズ皮膜の膜厚L(Sn)が0.2〜5.0μmの範囲に設定され、且つ、膜厚L(Cu)と膜厚L(Sn)が上記(1)式を満たすことを特徴とする請求項1に記載のニッケル系基材上への置換スズメッキ方法。
  3. 置換スズメッキ浴のイオウ系錯化剤がチオ尿素類であることを特徴とする請求項1又は2に記載のニッケル系素地上への置換スズメッキ方法。
JP2017113026A 2017-06-07 2017-06-07 ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法 Active JP6904507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017113026A JP6904507B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017113026A JP6904507B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018204081A JP2018204081A (ja) 2018-12-27
JP6904507B2 true JP6904507B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=64956518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017113026A Active JP6904507B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6904507B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113737164A (zh) * 2021-08-31 2021-12-03 深圳市正天伟科技有限公司 一种稳定锡类化学镀液及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018204081A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101778498B1 (ko) 합금 범프의 제조방법
KR101992844B1 (ko) 고온 내성의 은 코팅된 기판
JP3513709B2 (ja) 前処理によるスズホイスカーの防止方法
JP4626390B2 (ja) 環境保護を配慮したプリント配線板用銅箔
KR101330987B1 (ko) 비스무트 피막 부착 금속재료 및 그의 제조방법, 그것에 사용하는 표면처리액 및 양이온 전착도장 금속재료 및 그의 제조방법
JP4756886B2 (ja) 非シアン系のスズ−銀合金メッキ浴
KR102196730B1 (ko) Sn층 또는 Sn합금층을 포함하는 구조체
JP2013044001A (ja) スズ及びスズ合金メッキ浴、当該浴により電着皮膜を形成した電子部品
CN102308030A (zh) 含银合金电镀浴以及使用该电镀浴的电解电镀方法
JP6904507B2 (ja) ニッケル系素地上への置換スズメッキ方法
JP2003332391A (ja) フィルムキャリアなどのスズホイスカーの防止方法
JP2000026994A (ja) 電気・電子回路部品
JP4609703B2 (ja) 銅系素材用置換ビスマスメッキ浴
JP2005002368A (ja) ホイスカー防止用スズメッキ浴
KR101365661B1 (ko) 무전해 니켈-인 도금액 및 이를 이용한 도금방법
JP6781878B2 (ja) シリコン基板上への導電性皮膜形成方法
JP4632027B2 (ja) 鉛フリーのスズ−銀系合金又はスズ−銅系合金電気メッキ浴
JP4117537B2 (ja) スズホイスカーの防止方法
KR101365662B1 (ko) 무전해 니켈-인 도금방법
WO2022249500A1 (ja) アンダーバリアメタルとソルダー層とを含む構造体及び構造体の製造方法
JP7437057B2 (ja) Sn層又はSn合金層を含む構造体
JPH0637707B2 (ja) 耐フレーキング性に優れた多層めっき鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6904507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250