JP6903504B2 - インバータ装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、洗濯機に搭載されるモータを位置センサレス制御するインバータ装置に関する。
洗濯機に使用され、位置センサレス制御により駆動するモータを正常に起動できなかった場合には、回転不良のエラー判定を行うと共に、モータへの通電を停止する処理を行っている。従来、上記のエラー判定は、例えば起動時のモータ電流及びモータ定数から計算した推定回転数や誘起電圧が、基準値を下回るか否かによって行っている。
特開2003−319698号公報 特開2009−65764号公報
近年、コストの削減や小型化が要求されることにより、熱容量に余裕が少ないモータを採用することがある。そのようなモータを駆動すると、運転中にモータ巻線の温度が上昇し易くなる。そして、巻線の温度が高温になるとモータ定数にずれが生じ、回転数や誘起電圧が正しく計算できなくなる。その結果、エラー判定が適切に行われなくなる、という問題が生じる。
そこで、位置センサレス制御により駆動するモータについて、巻線の温度が大きく上昇しても回転不良判定を適切に行うことができるインバータ装置を提供する。
実施形態のインバータ装置は、
洗濯機に搭載されるモータに通電を行うインバータ回路と、
前記モータに通電される電流を検出する電流検出部と、
前記電流に基づいて、前記インバータ回路を介して前記モータを位置センサレス制御により駆動する制御部と、
この制御部が前記モータを強制転流により起動する際に、前記電流及び前記モータの定数に基づいて前記モータの回転数又は誘起電圧を判定パラメータとして演算し、前記判定パラメータが振動状態にあるか否かによって回転不良判定を行う判定部とを備える。
そして、前記判定部は、判定区間における前記判定パラメータの最大値及び最小値と、前記判定区間の開始時点の値である開始値及び前記判定区間の終了時点の値である終了値とをそれぞれ比較する比較処理を実行し、双方の値が一致しない比較結果になると回転不良と判定する。
第1実施形態であり、回転不良判定処理を示すフローチャート 圧縮機モータの起動が正常に行われた場合の推定回転数及びq軸誘起電圧を示す図 圧縮機モータがロックした際に、回転不良判定に成功した場合の推定回転数及びq軸誘起電圧を示す図 圧縮機モータが高温状態でロックした際に、回転不良判定に失敗した場合の推定回転数及びq軸誘起電圧を示す図 ドラム式洗濯乾燥機の縦断側面図 ヒートポンプの構成を示す図 モータ制御装置の電気的なブロック構成図 第2実施形態であり、回転不良判定処理を示すフローチャート 第3実施形態であり、回転不良判定処理を示すフローチャート
(第1実施形態)
以下、第一実施形態について図1から図6を参照して説明する。図5は、ドラム式,つまり横軸形洗濯乾燥機の縦断側面図である。外箱1の内部には水槽2が配設されている。水槽2の内部にはドラム,すなわち回転槽3が配設されている。水槽2及び回転槽3は共に円筒状を成すもので、前側,図中左側の端面部にそれぞれの開口部4、5を有している。水槽2の開口部4は、外箱1の前面部に形成した洗濯物出し入れ用の開口部6にベローズ7を介して連ねられている。外箱1の開口部6には扉8が開閉可能に設けられている。
回転槽3における周側部,胴部のほぼ全域には、一部のみ図示する孔9が形成されている。この孔9は、洗濯時及び脱水時に通水孔として機能し、乾燥時には通風孔として機能する。水槽2には、前側の端面部の上部に温風出口10が形成され、後側の端面部の上部に温風入口11が形成されている。また、水槽2の底部の最後部には排水口12が形成されている。水槽2外において、排水口12に排水弁13が接続されるとともに、排水弁13に排水ホース14が接続されることにより、水槽2内の水を機外に排出可能となっている。
回転槽3の後側の端面部の後面には、補強部材15が取り付けられている。この補強部材15の中心部には、後方に突出するようにして回転軸16が取り付けられている。回転槽3の後側端面部の中心部周りには、多数の温風導入孔17が形成されている。
水槽2の後側端面部の中心部には、軸受ハウジング18が取り付けられている。この軸受ハウジング18の中心部には回転軸16が挿通されており、回転軸16は、軸受19、20により回転可能に支承されている。それにより、回転槽3が水槽2と同軸状で回転可能に支持されている。水槽2は、図示しないサスペンションにより外箱1に弾性支持され、その支持形態は、水槽2の軸方向が前後となる横軸状で且つ前上がりの傾斜状となっている。水槽2に上述のように支持される回転槽3も同様の形態となっている。
軸受ハウジング18には、外周に、モータ21のステータ22が取り付けられている。このステータ22に、回転軸16の後端部に取り付けられたロータ23が外側から対向するようになっている。従って、モータ21はアウターロータ形のブラシレスDCモータである。モータ21は、回転軸16を中心に回転槽3をダイレクトドライブ方式で回転駆動させる。
水槽2の後側端面部の内側には、温風カバー24が装着されている。一方、補強部材15には、回転軸16を取り付けた中心部の周囲部分に複数の比較的大きな温風導入口25が形成されており、この部分の外周部にシール部材26を装着し、このシール部材26を温風カバー24の前面に圧接させることで、温風入口11から温風導入口25へと気密に通じる温風通路27が構成されている。
水槽2の下方には、複数個のクッション28を介して台板29が配置されている。この台板29の上には、通風ダクト30が配置されている。この通風ダクト30は、前端部の上部に吸風口31を有している。この吸風口31には、水槽2の温風出口10が還風ダクト32及び接続ホース33を介して接続されている。なお、還風ダクト32は、ベローズ7の左側を迂回するように配管されている。
一方、通風ダクト30の後端部には循環用送風機34のケーシング35が接続されている。このケーシング35の出口部36は、接続ホース37及び給風ダクト38を介して、水槽2の温風入口11に接続されている。なお、給風ダクト38は、モータ21の左側を迂回するように配管されている。
還風ダクト32、接続ホース33、通風ダクト30、ケーシング35、接続ホース37及び給風ダクト38により、水槽2の温風出口10と温風入口11とが接続されて通風路39が設けられている。循環用送風機34は、その通風路39を通じ回転槽3内の空気を回転槽3外に出し、再び回転槽3内に戻すように循環させるものである。通風路39と循環用送風機34とにより、回転槽3内の空気を循環させる循環装置40が構成されている。循環用送風機34は、例えば遠心ファンであり、ケーシング35の内部に遠心羽根車34aを有し、その遠心羽根車34aを回転させるモータ34bをケーシング35の外部に有している。
通風路39中、通風ダクト30の内部には、前部から後部へ順に、フィルタ41、蒸発器42、凝縮器43が配置されている。このうち、フィルタ41は、水槽2の温風出口10から還風ダクト32及び接続ホース33を通じ、通風ダクト30に流入する回転槽3内の空気により運ばれるリント(糸くず)を捕獲するものである。蒸発器42は、蛇行状を成す例えば銅製の冷媒流通パイプに、例えばアルミニウム製の伝熱フィンを多数装着して成るものである。凝縮器43も蒸発器42と同様の構成となっている。これら蒸発器42及び凝縮器43の伝熱フィンの各間を、通風ダクト30を流れる回転槽3内の空気が通るようになっている。
蒸発器42及び凝縮器43は、図6に示す圧縮機45及び絞り器46と共にヒートポンプ47を構成している。ヒートポンプ47においては、接続パイプ48により、圧縮機45、凝縮器43、絞り器46、蒸発器42の順に、これらがサイクル接続されている。そして、圧縮機45が作動することによりサイクル内に封入した冷媒が循環されるようになっている。冷媒には、例えば、高温用冷媒であるR134aが使用される。圧縮機45は、図5に示すように、通風ダクト30外に並設されている。絞り器46は、例えば電子式膨張弁〔PMV:Pulse Motor Valve〕から成っており、開度調整機能を有している。
吸風口31と蒸発器42との間における通風ダクト30の側面部で底面30aに臨む部分には、除湿水排出口49が形成されている。この除湿水排出口49は、外箱1の側面下部に形成した排水口50に接続パイプ51により接続されている。なお、通風ダクト30において、底面部中の蒸発器42の直下に位置する部分30bは、除湿水排出口49に向けて下降する傾斜面となっている。
一方、外箱1内の後上部には給水弁52が配置されている。この給水弁52は、出口部を複数有するもので、それらは外箱1内の前側の上部に配置した給水ボックス53に接続パイプ54,55により接続されている。さらに、給水ボックス53は、詳しくは図示しないが、洗剤投入部並びに柔軟仕上剤投入部を有している。給水弁52は、出口部の開放の選択により、洗い時には接続パイプ54から給水ボックス53の洗剤投入部を経て水槽2内に給水し、最終すすぎ時には接続パイプ55から給水ボックス53の柔軟仕上剤投入部を経て同じく水槽2内に給水する。
このほか、外箱1の前面部の上部の裏側には制御装置56が配置されている。この制御装置56は、例えばマイクロコンピュータから成り、洗濯乾燥機の作動全般を制御する。制御装置56には、操作パネル(図示省略)に設けられた各種操作スイッチから成る操作入力部より各種操作信号が入力されるとともに、水槽2内の水位を検知するように設けられた水位センサから水位検知信号が入力される。
また、制御装置56には、蒸発器42の入口及び出口、凝縮器43、並びに圧縮機45の冷媒吐出部の各温度を検知する温度センサからそれぞれ温度検知信号が入力されるようになっている。そして、制御装置56は、上記各種信号の入力並びに予め記憶した制御プログラムに基づいて、給水弁52、モータ21、排水弁13、圧縮機45、絞り器46、循環用送風機34のモータ34b、圧縮機45を冷却する圧縮機冷却用送風機などを、駆動回路(何れも図示せず)を介して制御するようになっている。
図7は、圧縮機45を構成するモータ60の駆動を制御するモータ制御装置61の構成を機能ブロックにより示したものである。この図1は、位置推定運転時における機能を表している。モータ制御装置61の制御対象であるモータ60は、回転子60rに永久磁石60mを備え、固定子60sに電機子巻線60a、60b、60cが巻回されてなる三相永久磁石同期モータである。回転子60rの位置を直接検出するセンサは取り付けられておらず、モータ制御装置61は、いわゆる位置センサレスベクトル制御によりモータ60を駆動制御する。
モータ制御装置61は、制御部62、インバータ63及び電流検出器64a、64b、64cから構成されている。インバータ63は、スイッチング素子例えばIGBT63ap、63an、…を3相ブリッジの回路形態に接続してなる周知の電圧形インバータであって、その出力端子とモータ60の端子との間にはホールCT、シャント抵抗などから構成される上記電流検出器64a、64b、64cが設けられている。電流検出器64は電流検出部に相当する。
制御部62は、CPUコアやメモリ等の基本構成の他、A/D変換器、タイマ、入出力ポート、通信インターフェースなどの周辺回路を備えたプロセッサにより構成されており、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することでモータ60を制御する。制御部62は、モータ60の磁束軸方向をd軸とし、これに直交するトルク軸方向をq軸とし、これらdq座標系で電圧及び電流を制御することによりベクトル制御を実行する。
制御部62は、電流制御部65、回転速度・角度推定部66及び回転異常検出部67としての機能を実現するようになっている。回転速度・角度推定部66は、回転子60rの回転速度ωと磁極位置,回転子角度θとを推定する。電流制御部65は、起動運転時においてはインバータ63に対し指令回転速度に応じた所定の通電パターンを有する強制的な転流信号を出力し、位置推定運転時においては推定した回転子位置に基づいて巻線60a、60b、60cに流す電流の位相と大きさを制御する。回転異常検出部67は、起動運転時及び位置推定運転時において、回転子60rがロックしたり脱調などにより回転速度が異常に低下したことを検出する。制御部62は判定部に相当する。
電流制御部65において、3相−2相変換部68は、電流検出器64a、64b、64cにより検出された三相の電流Ia、Ib、Icをこれと等価な二相の電流Iα、Iβに変換する。また、回転座標変換部69は、このαβ座標系の電流Iα、Iβをdq座標系の電流Id、Iqに変換する。この回転座標変換の演算に際しては、後述する回転速度・角度推定部66により推定された回転子角度θestが用いられる。
制御部62には指令回転速度ωrが入力されている。減算器70は、指令回転速度ωrから回転速度・角度推定部66で推定された回転速度ωestを減算して速度偏差Δωを求め、PI演算部71は、速度偏差Δωに対するPI演算を実行して指令q軸電流Iqrを生成する。指令d軸電流Idrは一定値,例えば本実施形態ではゼロとしている。
減算器72は、指令d軸電流Idrから検出されたd軸電流Idを減算してd軸電流偏差ΔIdを求め、PI演算部73は、そのd軸電流偏差ΔIdに対するPI演算を実行して指令d軸電圧Vdを生成する。同様に、減算器74は、指令q軸電流Iqrから検出されたq軸電流Iqを減算してq軸電流偏差ΔIqを求め、PI演算部75は、そのq軸電流偏差ΔIqに対するPI演算を実行して指令q軸電圧Vqを生成する。
回転座標変換部76は、これらd軸電圧Vdとq軸電圧Vqに対し回転子角度θestを用いて回転座標変換を行い、αβ座標系の電圧Vα、Vβを出力する。PWM形成器77は、この電圧Vα、Vβに基づいてPWM変調された転流信号を生成する。インバータ63を構成するIGBT63ap、63an、…は、図示しないドライブ回路を通して与えられる上記転流信号に従ってスイッチング動作を行う。これにより、モータ60の巻線60a、60b、60cに電圧Vα、Vβに応じた電圧が印加され、モータ60が回転駆動される。
回転速度・角度推定部66は、dq座標系でのモータモデルを用いて回転速度ωestと回転子角度θestを求める。d軸誘起電圧推定部78は、回転子60rが回転することにより巻線60a、60b、60cに生ずる誘起電圧のd軸成分推定値Edを、次の(1)式により計算する。
Ed=Vd−(R+pLd)・Id+ωest・Lq・Iq …(1)
ここで、Rはモータ60の1相分の巻線抵抗、Ld、Lqはモータ60の1相分のd軸、q軸インダクタンス、ωestは回転子60rの回転速度の推定値、pは微分演算子である。また、電流Id、Iqには検出された電流値を用い、d軸電圧Vdにはインバータ63の応答性が良いことから検出値の代わりに指令値を用いている。
PI演算部79は、(1)式で求めた誘起電圧のd軸成分推定値Edに対するPI演算を実行して回転速度誤差ωerrを出力し、減算器80は、(2)式で示すように指令回転速度ωrから回転速度誤差ωerrを減算して回転速度ωestを求める。
ωest=ωr−ωerr …(2)
また,q軸誘起電圧は以下の式で求めることができる。
Eest=Vq−(R+P・Lq)・Iq − ωest・Ld・Id …(3)
次に、本実施形態の作用について図1から図4を参照して説明する。モータのロック時や脱調時において回転数が低下することにより、推定回転数に相当する回転速度ωest,及びq軸誘起電圧も低下する。従来、この特性を利用して、位置推定時,これらの値がある閾値を下回ったとき起動不良を判定していた。しかしながら,(1)式や(3)式におけるRやLq等のモータ定数値が実際と異なる状態になると、計算値がずれて正しく判定できない。
近年、圧縮機の小型化や低コスト化が要請されて、圧縮機を構成するモータの熱容量が小さくなり、運転中に温度が上がり易いものがある。モータ巻線の温度上昇が大きくなるとモータ定数が大きく変化したり、高温時のモータ負荷が軽くなり、ロックしたモータが回らず微小に振動する状態が発生する。
図2は、圧縮機モータの起動が正常に行われた場合の推定回転数及びq軸誘起電圧の変化を示す。モータの回転数の増加に伴い、推定回転数及び誘起電圧が大きくなっている。図3は、モータがロックした際の回転不良判定に成功した場合であり、推定回転数及びq軸誘起電圧がそれぞれの閾値よりも小さい状態が続いている。これにより、回転不良と判定した後、モータへの通電を停止している。
一方、図4は、モータが高温となった状態でロックした際の回転不良判定に失敗した場合を示す。推定回転数は閾値跨いで往復して変化するように振動しており、一定時間閾値を下回る状態にならない。また、q軸誘起電圧は閾値を下回らないので、回転不良と判定できず通電が持続されている。モータがロックした状態で通電が長く継続されると、焼損するおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下のようにして回転不良を判定する。判定時には、推定回転数又はq軸誘起電圧を通常の位置推定時と同様に求め、判定パラメータとして用いる。そして、例えば数10ms程度の判定区間を設定し、その判定区間の開始時における判定パラメータを開始値とし、判定区間の終了時における判定パラメータを終了値とする。また、判定区間内における判定パラメータの最大値と最小値とを求め、その最大値及び最小値と、開始値及び終了値とをそれぞれ比較する。
開始値が最小値又は最大値と一致し、且つ終了値も最小値又は最大値と一致していれば、判定区間内における判定パラメータ値の変動は小さく、ほぼ単調増加又は単調減少とみなせる。逆に、上記の条件を満たさなければ、判定パラメータの値は振動しているとみなせる。これは、判定パラメータの演算が正しくできていないか、又はモータが微小に振動していることを示す。誤検知を回避するため、例えば5回等の一定回数以上、前記条件を満たさなかった場合に起動不良と判定する。
図1は、モータ60の起動時において、制御装置61により実行される回転不良判定処理のフローチャートを示す。ここでは、判定パラメータとして推定回転数を用いる。また、変数nの初期値は「0」である。先ず、圧縮機45,すなわち、モータ60を起動すると(S1)、その時点から3sが経過しておらず(S2;YES)且つ20msが経過していれば(S3;YES)、推定回転数を演算して変数rpm_est[n]に代入する(S4)。尚、ステップS3において20msが経過していなければ(S3;NO)ステップS2に移行する。
次に、変数rpm_est[n]を、最大値を格納する変数rpm_est_maxと比較し(S5)、前者の値の方が大きい場合は(YES)変数rpm_est_maxに変数rpm_est[n]を代入する(S6)。また、変数rpm_est[n]を、最小値を格納する変数rpm_est_minと比較し(S7)、前者の値の方が小さい場合は(YES)変数rpm_est_minに変数rpm_est[n]を代入する(S8)。尚、変数rpm_est_maxには、初期値として例えばゼロが格納され、変数rpm_est_minには、初期値として例えば想定される最大値が格納されている。それから、変数nが「5」に達したか否かを判断し(S9)「5」に達していなければ(NO)、変数nをインクリメントして(S13)ステップS2に移行する。
以上の処理を繰り返す間に変数nが「5」に達すると(S9;YES)、変数nに「0」を代入する(S10)。それから、以下の条件で比較を行う(S11)。
(rpm_est_max==rpm_est[0]且つ
rpm_est_min==rpm_est[5])又は
(rpm_est_max==rpm_est[5]且つ
rpm_est_min==rpm_est[0])
尚、rpm_est[0]は開始値に相当し、rpm_est[5]は終了値に相当する。上記の条件が成立すれば(YES)ステップS2に移行する。以上の処理を繰り返す間に3sが経過すると(S2;NO)、モータ60が正常に起動したと判定する(S12)。
一方、ステップS11における比較条件が成立しなければ(NO)「回転不良カウンタ」をインクリメントして(S14)、当該カウンタの値が「5」に達したか否かを判断する(S15)。「5」に達していなければ(NO)ステップS2に移行し、「5」に達すると(YES)、モータ60への通電を停止する(S16)。
以上のように本実施形態によれば、制御部62は、洗濯乾燥機に搭載されるモータ60に通電される電流を電流検出器64を介して検出し、検出した電流に基づき、インバータ63を介してモータ60を位置センサレス制御により駆動する。そして、モータ60を強制転流により起動する際に、前記電流及びモータ60の定数に基づいてモータ60の回転数を判定パラメータとして演算し、その判定パラメータが振動状態にあるか否かによって回転不良判定を行う。
具体的には、制御部62は、判定区間における判定パラメータの最大値rpm_est_max及び最小値rpm_est_minと、判定区間の開始値rpm_est[0]及び終了値rpm_est[5]とをそれぞれ比較する比較処理を複数回実行する。そして、双方の値が一致しない比較結果が所定回数に達すると回転不良と判定する。これにより、熱容量の余裕が少ないモータ60の巻線温度が上昇し、推定回転数が適当に求められず計算値が発散した場合でも、回転不良を確実に判定できる。また、制御部62は、回転不良を判定するとモータ60への通電を停止するので、モータ60が過熱状態になることを防止できる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図8に示す第2実施形態の回転不良判定処理では、ステップS10の実行後に、終了値rpm_est[5]を閾値rpm_thrと比較する(S21)。前者の値の方が大きい場合は(YES)ステップS11に移行し、前者の値が閾値rpm_thr以下であれば(NO)「回転不良カウンタA」をインクリメントして(S22)、ステップS15に替わるステップS24に移行する。
また、ステップS11で「NO」と判定するとステップS14に替わるステップS23において「回転不良カウンタB」をインクリメントしてからステップS24に移行する。そして、ステップS24では、「回転不良カウンタA又はB」の何れかが「5」に達したか否かを判断し、「5」に達していなければ(NO)ステップS2に移行し、「5」に達すると(YES)ステップS16に移行する。
すなわち、第1実施形態で行っている比較条件に加えて、終了値rpm_est[5]が閾値rpm_thr以下である状態が5回発生した場合にも回転不良を判定するようにしている。
以上のように第2実施形態によれば、制御部62は、比較処理において終了値rpm_est[5]を閾値rpm_thrと比較し、前記終了値が閾値以下となる比較結果が所定回数に達した際にも回転不良と判定するので、判定をより確実に行うことができる。
(第3実施形態)
図9は第3実施形態を示すもので、第2実施形態と異なる部分について説明する。第3実施形態は、第2実施形態の回転不良判定処理を、判定パラメータとしてq軸誘起電圧Eqを用いて行うものである。q軸誘起電圧Eqを用いる変数には、「rpm」に替えて「Eq」を付して示しており、対応するステップ番号には「q」を付して示している。以上のような第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が得られる。
(その他の実施形態)
第1実施形態の回転不良判定処理を、判定パラメータにq軸誘起電圧Eqを用いて行っても良い。
ステップS2,S3における判定時間は、適宜変更して良い。
ステップS9,S15,S24における判定値は「5」に限らない。
判定区間の長さについても、適宜変更して良い。
ドラム式洗濯機や洗濯乾燥機,乾燥機などのランドリー機器に適用しても良い。また、ランドリー機器に限ることなく、その他の製品等に使用されているインバータ装置に適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、45は圧縮機、60はモータ、60a、60b、60cは巻線、60mは永久磁石、60rは回転子、60sは固定子、61はモータ制御装置、63はインバータ、64a、64b、64cは電流検出器、65は電流制御部、66は回転速度・角度推定部を示す。

Claims (4)

  1. 洗濯機に搭載されるモータに通電を行うインバータ回路と、
    前記モータに通電される電流を検出する電流検出部と、
    前記電流に基づいて、前記インバータ回路を介して前記モータを位置センサレス制御により駆動する制御部と、
    この制御部が前記モータを強制転流により起動する際に、前記電流及び前記モータの定数に基づいて前記モータの回転数又は誘起電圧を判定パラメータとして演算し、前記判定パラメータが振動状態にあるか否かによって回転不良判定を行う判定部とを備え
    前記判定部は、判定区間における前記判定パラメータの最大値及び最小値と、前記判定区間の開始時点の値である開始値及び前記判定区間の終了時点の値である終了値とをそれぞれ比較する比較処理を実行し、双方の値が一致しない比較結果になると回転不良と判定するインバータ装置。
  2. 前記判定部は、前記比較処理を複数回実行し、双方の値が一致しない比較結果が所定回数に達すると回転不良と判定する請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記判定部は、前記比較処理において前記終了値を閾値と比較し、前記終了値が閾値以下となる比較結果が所定回数に達した際にも回転不良と判定する請求項2記載のインバータ装置。
  4. 前記制御部は、前記判定部が回転不良を判定すると、前記モータへの通電を停止する請求項1から3の何れか一項に記載のインバータ装置。
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