JP6901744B2 - 避難用はしご - Google Patents

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Description

この発明は、建物の外壁に固定される避難用はしごに関する。
火災などの緊急時に窓から建物外へ避難するために用いる避難用はしごとして、例えば図5〜7に示すものが知られていた。
この避難用はしごは、図5に示すように、避難者が足を掛けるはしご部Aと、はしご部Aから避難者が落下しないように避難者を保護する防護柵部Bとを備えたものである。そして、非常時には、図5に示す展開状態にして使用するが、通常時には、上記はしご部A及び防護柵部Bを折りたたんで図6に示す収納状態にしている。
上記はしご部Aは、側面1a側が建物に固定される固定柱1と、この固定柱1との間に複数のはしご用桟3がかけ渡される可動柱2とで構成されている。
上記固定柱1は、チャンネル状の長尺部材で、固定柱1の軸方向に伸びる一対の軸受部1b,1b間には、上記はしご用桟3の一端側が挿入されるとともに、それを回動可能に支持する支持軸6がかけ渡されている(図7参照)。
また、上記可動柱2には、固定柱1の軸受部1b,1bと対向し、可動柱2の軸方向に伸びる一対の軸受部2a,2aが形成されている。この軸受部2a,2a間には、上記はしご用桟3の他端側が挿入されるともに、これを回動可能に支持する支持軸7が架け渡されている(図7参照)。
したがって、可動柱2を固定柱1から離すようにすれば、はしご用桟3が固定柱1に対して図5に示す矢印x方向に回動してはしご部Aが展開し、可動柱2を固定柱1に接近させれば、はしご用桟3が矢印y方向に回動して折りたたまれ、密着した固定柱1と可動柱2との間に収納される。
一方、上記防護柵部Bは、上記可動柱2と、この可動柱2との間に複数の横材4がかけ渡される柵用柱5とで構成されている。
上記可動柱2には、上記軸受部2a,2aと直交する方向に、可動柱2の軸方向に伸びる一対の軸受部2b,2bが形成され、この軸受部2b,2bには、上記横材4の一端側が挿入されるとともに、これを回動可能に支持する支持軸8がかけ渡されている(図5参照)。
また、上記柵用柱5はチャンネル状の長尺部材で、一対の軸受部5a,5a間には、上記横材4の他端側が挿入されるとともに、回動可能に支持する支持軸9が架け渡されている。
したがって、柵用柱5を可動柱2から離すようにすれば、横材4が矢印x方向に回動して防護柵部Bが展開し、柵用柱5を可動柱2に接近させれば、横材4が矢印y方向に回動して折りたたまれ、密着した可動柱2と柵用柱5との間に収納される。
上記のように、はしご部A及び防護柵部Bの収納状態では、図6に示すように、固定柱1と可動柱2とが密着するとともに、可動柱2と柵用柱5も密着している。
上記固定柱1と可動柱2との密着状態では、図7に示すように、上記固定柱1と可動柱2との間に収納されたはしご用桟3は垂直に近い状態で維持されるとともに、上記はしご用桟3の端側を支持する支持軸7が一端側の支持軸6より上方に位置し、可動柱2が固定柱1に対して上方に持ち上がって宙に浮いた状態になっている。
このように、はしご部Aの収納状態では、可動柱2が宙に浮いた状態になっているが、上記はしご用桟3がほぼ垂直状態のため、支持軸7に作用する可動柱2の自重が、はしご用桟3をx方向に回動させる力としてほとんど機能しない。なぜなら、支持軸7と支持軸6との水平方向の距離が小さく、所謂回転モーメントの腕の長さがほとんどないからである。
同様に、上記防護柵部Bの横材4も、上記柵用柱5と可動柱2とが密着した状態では、これら柵用柱5と可動柱2との間で垂直に近い状態で維持されているとともに、横材4の他端側の支持軸9が一端側の支持軸8より上方に位置し、柵用柱5が可動柱2に対して上方に持ち上がって宙に浮いた状態になっている。
このように柵用柱5が宙に浮いた状態になっているが、上記はしご用桟3と同様に、横材4がほぼ垂直状態のため、上記柵用柱5の自重は横材4を可動柱2に対して回動させる力としてほとんど機能しない。
つまり、上記はしご部A及び防護柵部Bのいずれも、それを展開状態にするためには、積極的に力を作用させなければならない。
そこで、上記した従来の避難用柱では、はしご部Aを展開状態にするために、上記固定柱1と可動柱2とを引き離すための図示しないハンドルを設け、非常時に避難者がハンドル操作によってはしご部Aを展開できるようにしている。そして、柱部Aが展開した後に、避難者が、柵用柱5を手で引っ張って可動柱2との間に収納されている横材4を引き出し、防護柵部Bを展開させるようにしていた。
この展開状態で、上記はしご用桟3と上記横材4とは直交し、はしご用桟3に足をかけた避難者が、建物の壁面と防護柵部Bの横材4とで囲まれるようになる。
実開昭51−115796号公報 特開2006−265908号公報
上記従来の避難用はしごは、ハンドル操作によってはしご部Aを展開させただけでは防護柵部Bが収納状態を維持したままになる。そのために、はしご部Aを展開させる操作とは別に、防護柵部Bを手で展開させなくてはならない。
つまり、従来の避難用はしごは、はしご部Aと防護柵部Bとを展開させて使用状態とするために2段階の操作が必要であり、その分、手間と時間がかかってしまうという問題があった。
しかも、はしご部Aが展開状態になれば、柵用柱5が建物から離れてしまうため、避難者は、はしご部Aに乗り移ってから防護柵部Bを展開させなければならず、特に、高所ではその操作のために恐怖を感じるという問題もあった。
また、非常時には、避難者はあわててしまって、落ち着いて展開操作をすることができないため、防護柵部Bの展開が不十分な状態で避難してしまったり、はしご部Aのみを展開させた状態で避難してしまったりすることがあり、せっかく設けられた防護柵部Bが有効に利用されないこともあった。
この発明の目的は、防護柵を展開させる手間を省略でき、避難時には、必ず防護柵が展開状態となって、より安全に、かつ速やかに避難できる避難用はしごを提供することである。
この発明は、はしご部が、建物に固定する固定柱と、この固定柱との間に複数のはしご用桟がかけ渡される可動柱とから構成され、上記可動柱を固定柱に接近させることによって、上記はしご用桟が回動しながら折りたたまれ、固定柱と可動柱との間に収納される一方、防護柵部は、上記可動柱と、この可動柱との間に複数の横材がかけ渡される柵用柱とから構成され、上記柵用柱を可動柱に接近させることによって、上記横材が回動しながら折りたたまれ、可動柱と柵用柱との間に収納され、上記はしご部及び防護柵部の展開状態において、上記はしご用桟と上記横材とがほぼ直交する位置関係となる避難用はしごを前提とする
そして、上記固定柱と可動柱とが密着したとき、これら固定柱と可動柱とが相まって形成され、その内部に上記はしご部と上記防護柵部とが収納される収納空間と、上記はしご部の上記収納空間への収納状態において上記固定柱と可動柱との密着状態を維持したり、上記固定柱と可動柱との密着状態を解放したりする掛け止め機構が設けられ、上記横材が収納された防護柵部の上記収納空間への収納状態で、上記柵用柱と可動柱とは密着せずに対向間隔を保って、上記横材が鉛直線に対して所定の角度を維持し、上記掛け止め機構によって上記密着状態が解放されたとき、上記固定柱と可動柱とが分離して上記はしご部が展開状態になって上記可動柱が地面に衝突し、この可動柱が地面に衝突した衝撃と上記柵用柱の自重によって上記防護柵部が自動的に展開状態になることを特徴とする。
この発明では、可動柱と柵用柱との間にかけ渡された、防護柵部の横材が、収納状態で鉛直線に対して角度を維持しているため、柵用柱の自重が、横材を可動柱に対して回動させる力として機能する。したがって、柵用柱の自重によって、収納状態の横材が自動的に回動して、防護柵部を自動的に展開させることができる。特に、柵用柱と可動柱との距離を大きく、上記横材と鉛直線との角度が大きくなればなるほど、横材を回動させる力が大きくなるので、防護柵部をより速やかに展開させることができる。
そのため、はしご部を展開状態にしてから、避難者が防護柵部を展開させる手間を省略でき、避難者は、掛け止め機構を操作して、はしご部を展開させるだけで、防護柵が展開状態となった避難用はしごを利用して、安全かつ速やかに避難できるようになる。
実施形態の避難用はしごの展開状態を示した斜視図である。 実施形態の収納状態の断面図である。 実施形態の掛け止め機構周辺の斜視図である。 実施形態の掛け止め機構を構成する部材の斜視図である。 従来の避難用はしご展開状態を示した斜視図である。 従来の避難用はしごの収納状態の外観図である。 図6のVII-VII線断面図である。
図1〜4を用いてこの発明の一実施形態を説明する。
この実施形態の避難用はしごは、従来と同様に、図1に示すように、互いに直交する方向に展開したはしご部Aと防護柵部Bとを備え、これらはしご部Aと防護柵部Bとは、通常時には折りたたんで収納状態にすることができるものである。
そして、上記はしご部Aは、側面11a側を建物の外壁に固定する固定柱11と、この固定柱11との間に複数のはしご用桟13が回動可能にかけ渡される上記可動柱12とで構成され、防護柵部Bは、上記可動柱12と、この可動柱12との間に複数の横材14がかけ渡された柵用柱15とで構成されている。
そして、この実施形態の避難用はしごは、上記はしご部A及び防護柵部Bの収納状態からハンドルH(図1参照)を操作してはしご部Aを展開させると、それに伴って上記防護柵部Bが自動的に展開し、一度に図1の展開状態になるように構成されている。
このようなはしご部A及び防護柵部Bの展開動作と、それを実現する構成について、以下に詳しく説明する。
なお、図1はこの実施形態の避難用はしごの展開状態、図2は収納状態の断面図である。また、図2において紙面の手前側を上方、裏面側を下方とする。
図1,2に示すように、固定柱11及び可動柱12は、それぞれ断面が略L字状の長尺部材で、図2に示すはしご部A及び防護柵部Bの収納状態では、固定柱11と可動柱12とが密着し、これら密着状態の柱1,2に囲まれた内部が、はしご部A及び防護柵部Bの収納空間となる。
上記固定柱11は、建物の外壁側となる側面11aと、この側面11aと直交し、ハンドルHが取り付けられる正面11bとで略L字を形成している。
また、可動柱12は、収納状態で固定柱11の上記側面11aと対向する側面12aと、上記正面11bと対向する背面12bとで略L字を形成している。
上記固定柱11は、その側面11aの外側に連結部11cが形成され、この連結部11cに固定金具16を連結し、この固定金具16によってこの避難用はしごを建物の外壁に固定する(図2参照)。
また、上記固定柱11の側面11aの内側であって、上記正面11bとで挟まれた角に近い部分には、軸方向に伸びるガイド凹部11dが形成され、このガイド凹部11d内に長尺のスライド板17が上下方向に摺動可能に組み込まれている。このスライド板17は、その下端に図示しないばね部材が連結され、そのばね力と重力とによって下方に引かれ、図2に示す収納状態で、スライド板17の摺動範囲の下端位置を保っている。
さらに、上記ガイド凹部11dより、可動柱12の背面12b側に近い部分には、固定柱11の軸方向に連続する一対の軸受部11e,11eが形成され、この軸受部11e,11e間には、上記はしご用桟13の一端側が挿入され、これを回動可能に支持する支持軸18がかけ渡されている。
一方、可動柱12には、上記軸受部11e,11eと対向する位置に、可動柱12の軸方向に連続する一対の軸受部12c,12cが形成され、この軸受部12c,12c間には、上記はしご用桟13の他端側が挿入され、それを回動可能に支持する支持軸19がかけ渡されている。
そして、図2の収納状態では、可動柱12側の支持軸19が固定柱11側の支持軸18よりも上方に位置するようにはしご用桟13が折りたたまれている。つまり、はしご部Aの収納状態では、可動柱12が固定柱11に対して持ち上がって宙に浮いている。
さらに、可動柱12には、上記軸受部12c,12cと直交する方向で、軸方向に伸びる一対の軸受部12d,12dが形成され、この軸受部12d,12d間に、上記防護柵部Bの横材14の一端側が挿入され、それを回動可能に支持する支持軸20がかけ渡されている。
また、上記柵用柱15はチャンネル状の長尺部材で、一対の側面15a,15aが、上記軸受部12d,12dと対向する位置で軸受部として機能し、この側面15a,15a間には、上記横材14の他端側が挿入され、それを回動可能に支持する支持軸21がかけ渡されている。
そして、図2の収納状態では、柵用柱15側の支持軸21の方が可動柱12側の支持軸20よりも上方に位置した状態で、上記横材14が折りたたまれている。つまり、柵用柱15が、上記可動柱12に対して上方に持ち上がって宙に浮いた状態である。
また、この実施形態では、上記横材14の両端側を支持する、可動柱12側の軸受部12dと、柵用柱15側の軸受部15aとを密着させずに、上記横材14が、鉛直線に対して角度を維持するようにしている。そのため、支持軸20と21との水平方向の距離がある程度大きくなる。
このように、横材14が鉛直線と角度を保った構成では、柵用柱15の自重が、斜めになった横材14を回動させる力として防護柵部Bを展開する方向に作用することになるが、図2の収納状態では、固定柱11の正面11bが柵用柱15に接触して、横材14の開きを防止して、柵用柱15が宙に浮いた防護柵部Bの収納状態が保持されるようにしている。
一方、固定柱11の正面11bにはハンドルHが取り付けられているが、このハンドルHに固定された回転軸22は固定柱11の正面11bを貫通し、その先端が上記軸受部11eに固定された軸受板23で支持されている(図2,3参照)。また、正面11bの外側にも、上記回転軸22を支持する軸受部材24を設けている。この軸受部材24は、回転軸22が貫通する筒状の軸受部24aと取付け板部24bとからなり、上記取付け板部24bが図示しないビスなどで固定柱11の正面11bに固定されている。
また、図2,3に示すように、上記回転軸22は、上記固定柱11の正面11b側から軸受板23に向かって順番に、スペーサ25、ピニオン26、オープンレバー27を貫通している。そして、上記ピニオン26及びオープンレバー27が、図示しないビスで上記回転軸22に固定され、これらが回転軸22と一体回転するようにしている。上記オープンレバー27は、避難用はしごの収納状態では、図3に示すように、上記ハンドルHとともに固定柱11の軸線に沿って先端を上方に向けている。
さらに、図2,3に示すように、上記スライド板17には、上記ピニオン26とかみ合うラック28と、フック部材29とが固定されている。
上記フック部材29は、図4に示す掛け止め部材30とともに、この発明の掛け止め機構を構成するものである。
上記フック部材29は、先端側に形成された斜面29aと、下方を開口した凹部29bとを備えている。
一方、図4に示す上記掛け止め部材30は、断面がコの字状の部材であって、図2に示すように可動柱12の軸受部12cの外側に固定される部材である。
この掛け止め部材30の対向する面には、互いに対向する位置に上下方向に伸びる長穴30a,30aが形成され、この長穴30a,30aに棒部材31がかけ渡されている。この棒部材31は、上記長穴30a内をスムーズに移動可能な寸法であり、コイルばね32によって上方へ引き上げられている。
そして、図2に示す収納状態では、フック部材29の凹部29bに掛け止め部材30の棒部材31が嵌り、固定柱11と可動柱12との密着状態が維持されている。このとき、上記棒部材31は、コイルばね32の上方へ向かう弾性力によって上記凹部29bに押し付けられ、外れることがない。
なお、図3中の符号33は、はしご用桟13を折りたたみ方向に押し付けるばね部材である。
次に、上記収納状態から、この実施形態の避難用はしごが展開状態になる過程を説明する。
まず、ハンドルHを倒すようにして図3の矢印x方向に回すと、上記回転軸22がハンドルHと一体回転してピニオン26も矢印x方向に回転する。ピニオン26が回転すれば、これにかみ合っているラック28が上昇し、このラック28が固定されているスライド板17も上昇する。さらに、上記スライド板17の上昇に伴って上記フック部材29も上昇する。
フック部材29が上昇すれば、その凹部29bが掛け止め部材30の棒部材31からはずれ、掛け止め機構が解除されるため、固定柱11と可動柱12との密着状態が解放される。
一方、上記回転軸22の回転とともに、回転軸22に固定されたオープンレバー27も矢印x方向に回動し、図2に二点鎖線で示した位置まで移動する。
オープンレバー27は、上記した回動過程で、その先端が柵用柱15に突き当たって柵用柱15を固定柱11の側面から離す方向の力を作用する。この柵用柱15は、横材14を介して可動柱12と連結されているため、柵用柱15を押す上記力は、上固定柱11から可動柱12を離す方向の力として作用する。
このとき、上記したように掛け止め機構によって固定柱11と可動柱12との密着状態が解除されているため、上記オープンレバー27で押された柵用柱15とともに、可動柱12が固定柱11から離れてはしご部Aが展開状態となる。
上記のように、可動柱12が固定柱11から離れてはしご部Aが展開状態になる過程では、固定柱11の正面11bに接触していた上記柵用柱15が、上記固定柱11の正面11bから外へ出るため、防護柵部Bの収納状態における柵用柱15の位置を維持する押さえ力もなくなる。
そして、防護柵部Bの横材14は、鉛直線に対して角度を維持しているため、上記固定柱11の正面11bによる柵用柱15に対する押さえ力がなくなれば、上記柵用柱15の自重が、横材14を回動させる力として機能する。
さらに、上記はしご部Aが展開状態になる際には、はしご用桟13が開きながら可動柱12が落下するが、落下して地上に衝突した可動柱12の衝撃と柵用柱15の上記自重とが相まって横材14を確実に回動させ、防護柵部Bが自動的に展開することになる。
このように、この実施形態の避難用はしごは、ハンドルHを1回操作するだけで、はしご部A及び防護柵部Bをほぼ同時に展開状態にすることができる。
その結果、避難者は、安全かつ速やかに避難することができる。
従来の避難用はしごでは、はしご部Aを展開させてから、防護柵部Bを手で引き出さなければならなかったが、この実施形態では、はしご部Aの展開動作に伴って防護柵部Bが自動的に展開するため、防護柵部Bを展開させるための操作が省略できる。火災などの緊急時には、避難者はあわててしまい易いので、一つでも操作を省略できることは大きなメリットである。
なお、ハンドルHを操作してはしご部Aとともに防護柵部Bが展開状態になった後、ハンドルHを離すと、スライド板17の自重と、上記した下方へ引っ張るばね部材のばね力とによって、スライド板17が摺動範囲の下端位置に復帰する。上記スライド板17が上記下端位置に復帰すれば、スライド板17と一体的にラック28が移動し、このラック28がピニオン26を回転させて、オープンレバー27、フック部材29、及びハンドルHを、図2に示す位置に復帰させる。
この実施形態では、防護柵部Bの収納状態における横材14が、鉛直線に対して角度を維持することによって、柵用柱15の自重が横材14を開く方向の力として機能し、上記防護柵部Bを自動的に展開させるようにしている。
なお、上記鉛直線に対する角度としては、柵用柱15の自重が横材を開く方向の力として十分に機能する程度の大きさが必要であるが、その角度が、横材14が鉛直線と一致する0°から、水平となる90°に近くなればなるほど、横材14が回動しやすくなって、防護柵部Bを速やかに展開させることができるようになる。
ただし、上記角度が大き過ぎれば、可動柱12の軸受部12d,12dと柵用柱15との距離が大きくなって、収納状態の防護柵部Bの収納スペースが大きくなってしまうという問題が発生する。
また、防護柵部Bの展開のし易さは、横材14の長さや、柵用柱15の自重、支持軸20,21部分の回転抵抗などによっても変化する。したがって、これらの条件に応じて上記角度を設定する必要がある。
次に、展開状態の避難用はしごを、図2の収納状態に戻す手順を説明する。
先ず、図1に示す展開状態の防護柵部Bの横材14を矢印y方向へ回動させて折りたたみながら、柵用柱15を可動柱12の軸受部12d側へ押し付ける。このとき、柵用柱15に形成したストッパ部15bが可動柱12の軸受部12cに衝突するため(図2参照)、それ以上、柵用柱15を可動柱12の上記軸受部12dに近づけることができない。つまり、上記横材14を手によって折りたたむ際に、横材14の両端側の支持軸20,21間距離が一定以上近づくことがなく、横材14の鉛直線に対する角度を維持できるようにしている。このときの角度は、柵用柱15の自重によって横材14を回動可能にする角度である。
上記のようにして防護柵部Bを折りたたんだら、柵用柱15と可動柱12とを一緒につかみ、今度は、はしご用桟13を矢印y方向へ回動させて折りたたみながら、可動柱12を固定柱11に接近させる。すると、可動柱12に固定された上記掛け止め部材30と固定柱11側の上記フック部材29とが近づき、上記棒部材31がフック部材29の先端側の斜面29aに当接する(図4参照)。さらに、可動柱12を、固定柱11に密着させようと押し付けると、フック部材29の斜面29bが、コイルばね32の引き上げ力に抗して上記棒部材31を押し下げ、棒部材31を越える。その結果、棒部材31が凹部29bに嵌って掛け止め機構が、両柱11,12の密着状態を維持することになる。
以上の手順で、避難用はしごを収納状態に戻すことができる。
このとき、上記柵用柱15は、ストッパ15bが軸受部12cに突き当たった位置から、自重によって移動し、図2に示すように固定柱11の正面11bに接触した位置を保つ。つまり、横材14は、柵用柱15のストッパ部15bが上記軸受部12cに突き当たった状態よりも、さらに鉛直線に対する角度が大きくなって、自重で回動しやすくする位置を保つことになる。
したがって、柵用柱15に対する固定柱11の正面11bの押さえ力が解放されれば、直ちに、防護柵部Bが展開することになる。
上記実施形態では、避難者が操作するハンドルHが、スライド板17の自重とばね部材の引っ張り力とによって元の位置に復帰するようにしているが、スライド板17の下降を補助する力は、下から引っ張るものに限らず、例えば上端を押さえつける力であってもよい。
また、掛け止め機構のフック部材29と掛け止め部材30との位置関係や、フック部材29の凹部29bの開口の上下関係を反対にすれば、スライド板17を下降させることによって、掛け止め機構を解除させることもできる。この場合には、操作したハンドルHを復帰させるために、スライド板17を上昇させる方向の力を付与することが必要になる。
このように、はしご部Aの展開動作時のスライド板17の移動方向は、上下どちらでもよい。
ただし、上記実施形態のように、スライド板17を上昇させることによって、掛け止め機構を解除するようにした方が、スライド板17やハンドルHなどを初期状態に復帰させる力として、スライド板17の自重を利用できるので、復帰を補助するばね力などを小さくできる。
さらに、上記ハンドルHは、建物の各階のベランダや窓などの避難通路に応じて、固定柱11の軸方向に間隔を保って複数取り付けることができる。なお、各ハンドルHの取り付け位置に対応させて、上記ピニオン26、ラック28及びオープンレバー27などを取り付ける必要がある。
このように、上記スライド板17に対して複数のハンドルHを取り付けた場合には、いずれのハンドルHを操作した場合にも、この実施形態のはしご部Aと防護柵部Bとをほぼ同時に展開状態にすることができる。
火災などの緊急時に有効は避難用はしごである。
A はしご部
B 防護柵部
11 固定柱
12 可動柱
13 はしご用桟
14 横材
15 柵用柱
29 フック部材
30 掛け止め部材
31 棒部材
32 コイルばね

Claims (1)

  1. はしご部は、建物に固定する固定柱と、この固定柱との間に複数のはしご用桟がかけ渡される可動柱とから構成され、上記可動柱を固定柱に接近させることによって、上記はしご用桟が回動しながら折りたたまれ、固定柱と可動柱との間に収納される一方、
    防護柵部は、上記可動柱と、この可動柱との間に複数の横材がかけ渡される柵用柱とから構成され、上記柵用柱を可動柱に接近させることによって、上記横材が回動しながら折りたたまれ、可動柱と柵用柱との間に収納され、
    上記はしご部及び防護柵部の展開状態において、上記はしご用桟と上記横材とがほぼ直交する位置関係となる避難用はしごであって、
    上記固定柱と可動柱とが密着したとき、これら固定柱と可動柱とが相まって形成され、その内部に上記はしご部と上記防護柵部とが収納される収納空間と、
    上記はしご部の上記収納空間への収納状態において上記固定柱と可動柱との密着状態を維持したり、上記固定柱と可動柱との密着状態を解放したりする掛け止め機構と
    が設けられ、
    上記横材が収納された防護柵部の上記収納空間への収納状態で、上記柵用柱と可動柱とは密着せずに対向間隔を保って、上記横材が鉛直線に対して所定の角度を維持し、
    上記掛け止め機構によって上記密着状態が解放されたとき、上記固定柱と可動柱とが分離して上記はしご部が展開状態になって上記可動柱が地面に衝突し、
    上記可動柱が地面に衝突した衝撃と上記柵用柱の自重とによって、上記防護柵部が自動的に展開状態になる避難用はしご。
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