JP6901520B2 - 不正開封明示クロージャを有する薬物送達デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、薬物送達デバイスに関し、特に、最初の使用の前にデバイスの内部を保護するための不正開封明示用の封止物を提供する、不正開封明示クロージャ(tamper−evident closure)を有するペン型注射器のような注射デバイスに関する。
当技術分野において、液体薬物のような液体薬剤の必要な投薬量を複数回投薬することを可能にし、さらにその薬剤を患者に投与する薬物送達デバイスは、それ自体よく知られている。一般的に、そうしたデバイスは、通常のシリンジと実質的に同じ目的を有する。それらは、注射デバイス、たとえばペン型注射器として設計することができる。
こうした種類の薬物送達デバイスは、いくつかの使用者固有の要件を満たさなければならない。たとえば、糖尿病を患う使用者の場合、多くの使用者は、身体的に弱っている可能性があり、また視力が悪くなっている可能性もある。したがって、こうしたデバイスは、構造的に頑丈であり、さらに部材の操作と使用者によるその動作の理解の両方の点において使用が容易である必要がある。さらに、用量の設定は簡単かつ明瞭でなければならず、またデバイスが再利用できず使い捨てである場合には、デバイスは製造するのに安価であり、かつ処分しやすいものにすべきである。こうした要件を満たすためには、デバイスを組み立てるために必要な部材および工程の数、ならびにデバイスを作る材料のタイプの総数を最小限に保たなければならない。
通常、投与される薬剤は、薬物送達デバイスの駆動機構のピストンロッドと機械的に相互作用する可動のピストンまたは栓を有する、カートリッジの中に提供される。ピストンに遠位方向に推力を加えることによって、カートリッジから所定量の薬剤を排出することができる。
たとえばペン注射器型の薬物送達デバイスは、通常、カートリッジホルダとして働く遠位のハウジング構成要素を含み、さらに、遠位のハウジング構成要素と係合し、内部に提供された所定量の薬剤を投薬するためにカートリッジと動作可能に係合する駆動機構を収容するようにさらに適合された、近位のハウジング構成要素を含む。
使い捨て型または再利用型のペン型注射器のような薬物送達デバイスの場合には、針ハブおよび両尖端(double−tipped)注射針を含むニードルアセンブリが、薬物送達デバイスのハウジングの遠位の投薬端部(dispensing end)に、着脱可能に配置される。通常、デバイスの遠位端は、針の近位に延びる部分を受けるアクセス開口部(access opening)を含むカートリッジホルダとして働くことができる。遠位のハウジング部またはカートリッジホルダに配置されたカートリッジは、通常、注射針が貫入することができるセプタムのような穿孔可能な封止部を含む。
特に、薬剤で充填されたカートリッジがデバイスのハウジングに容易に配設され、その中で組み立てられる、使い捨ての薬物送達デバイスの場合には、模造者または偽造者が、投薬端部を介してカートリッジに接触し、内部にある薬剤の少なくとも一部を取り出す恐れがある。そうした認められていない薬剤の取り出しは、最終使用者が認知または感知することができないため、デバイスの最初の使用の前にカートリッジに含まれる製品に手が加えられた時には、健康上の危険が生じる恐れがある。
したがって、本発明の目的は、患者の安全を向上させ、薬物送達デバイス内で容易に組み立てられるカートリッジからの薬剤の認められていない取り出しを阻止することである。それぞれの偽造防止手段は、費用効果が高く、実現しやすいものとすべきである。さらに、デバイスは、最終使用者または患者が扱う際に、容易で直感的に理解できるものとすべきである。
第1の態様において、本発明は、薬剤の用量を投薬するための薬物送達デバイスに関する。特に、薬物送達デバイスは、注射によって薬剤の用量を投与するためのペン型注射器のような注射デバイスである。薬物送達デバイスは、投薬する薬剤で少なくとも部分的に充填されたカートリッジを収容するためのハウジングを含む。カートリッジを収容するハウジングは、好ましくはその遠位端部に、患者の方を向く投薬端部を含む。投薬端部は、不正開封明示クロージャまたは不正開封防止クロージャによって閉じられたアクセス開口部を有する。
最初に使用する前、および注射針をアクセス開口部の中へ、またはアクセス開口部を通して最初に挿入する前に、不正開封明示クロージャは、最終使用者によって取り外されるか、または少なくとも適切に構成されなければならない。したがって、壊れた不正開封明示クロージャは、薬物送達デバイスに手が加えられたことを示す。最終使用者または患者は、デバイスが、損傷を受けておらず、手を加えられていない不正開封明示クロージャを含む時だけデバイスを使用するように、適切に指示を受けるべきである。
最初に存在する不正開封明示クロージャは、少なくとも投薬端部のアクセス開口部を通して取り出し用のデバイスを挿入することを阻止する。この場合、不正開封明示クロージャがアクセス開口部を単純に塞ぎ、それによって、カニューレのような取り出し用のデバイスがアクセス開口部を通して到達するのを効果的に防げば十分であり得る。
したがって、不正開封明示クロージャは、薬物送達デバイスの遠位端または投薬端部に手が加えられたことを本質的に示す、効果的な偽造防止手段を提供することができる。
好ましい実施形態において、不正開封明示クロージャは、ハウジングの投薬端部に着脱可能に配設される。好ましくは、不正開封明示クロージャは、所定の破壊のための構造または構造的に弱めた構造によって、ハウジングへの組み立てまたはハウジングとの連結が行われる。不正開封明示クロージャとハウジングの所定の壊れやすい連結は、不正開封明示クロージャをハウジングから明確かつ意図的に取り外すことを可能にする働きをする。
アクセス開口部への進路を与えるために、不正開封明示クロージャをハウジングから完全に分離し、取り外すのではなく、不正開封明示クロージャをハウジングに対して所定の方法で移動または旋回させることも考えられる。したがって、不正開封明示クロージャを、所定の破壊のための構造または刻み目を付けるための構造(scoring structure)を介して、ハウジングと部分的に連結するだけにすることが考えられる。所定の破壊のための構造を破壊する時、少なくとも不正開封明示クロージャのハウジングに対する旋回を可能にすることができる。
他の実施形態によれば、不正開封明示クロージャは、ハウジングの投薬端部から突出する。通常、ハウジングは円筒形または細長い形を含み、投薬端部は、その長手方向または軸方向の端部に配置される。好ましくは、不正開封明示クロージャは、ハウジングの長手方向の突起として設計される。そうした突出する不正開封明示用の構造は、アクセス開口部への進路を与えるために、簡単に把持する、曲げる、ねじる、またはハウジングに対して傾けることが可能である。
さらに他の実施形態によれば、不正開封明示クロージャは、ハウジングと一体形成される。好ましくは、ハウジングおよび不正開封明示クロージャは、射出成形可能なプラスチック材料を含むこと、またはそうした材料からなることができる。こうして、不正開封明示クロージャおよび薬物送達デバイスのハウジングは、たとえば射出成形によって、単一の製造工程で製造し、組み立てることが可能である。
不正開封明示クロージャの色は、外観を改善し、不正開封明示クロージャの警告機能を実現するために、薬物送達デバイスのハウジングの色と異なるようにすることが可能である。クロージャの色は、たとえばパッド印刷もしくはタンポ印刷(tampoprinting)、オフセット印刷のような印刷によって、または2つもしくはそれ以上の構成要素の成形プロセス、もしくは任意の他の適切なもしくは類似のプロセスによって適用することができる。
通常、ハウジングおよび/または不正開封明示クロージャは、熱可塑性材料、テクニカルポリマー(technical polymer)および/またはデュロプラスチックポリマー(duroplastic polymer)を含むことができる。熱可塑性材料の中でも、ハウジングは、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)のようなポリオレフィンを含むことができる。さらに、たとえばテクニカルポリマーとして、ポリカーボネート(PC)および/またはアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を用いることができる。一般的には、破壊容易性(breakability)または硬さを改善するために、不正開封明示クロージャの材料は、ハウジングの材料と異なるようにすることができる。
他の好ましい実施形態によれば、不正開封明示クロージャは、クロージャの本体(bulk)に埋め込まれた、またはその外面に取り付けられた識別部材を含む。こうして、識別部材が、たとえば内部に成形されたRFIDチップを含むこと、または識別部材が、たとえばクロージャの外側を向いた面に設けられたホログラムコード、データマトリックスコードおよび/もしくはQRコード(登録商標)を含むことが可能な、混成のクロージャを提供することができる。識別部材により、使用者が、たとえばスマートホンまたはRFID読み取り装置のような電子的な読み取りデバイスを使用することによって、前記薬物送達デバイスの純正品(genuine origin)を識別および確認することを可能にすることができる。さらに、識別部材は、たとえば使用期限、薬剤および/もしくはデバイスの使用に関する情報、法的製造業者、ならびに/またはクロージャを破壊する最初の試みの時間のような使用者への有用な情報を格納および提供する働きをすることもできる。
さらなる実施形態において、ハウジングの投薬端部および不正開封明示クロージャは、互いにしっかりと結合されるか、または接着によって相互連結される。たとえば、不正開封明示クロージャは、ハウジングの投薬端部と結合される、または接着によって連結される別個の構成要素として提供することができる。たとえば、不正開封明示クロージャを、可剥性の箔によってハウジングに取り付けることができる。こうして、既存の送達デバイスおよびそれぞれのハウジングの設計に、不正開封明示クロージャを追加することが可能である。
いずれの場合も、不正開封明示クロージャおよびハウジングの投薬端部の相互連結は、復元できないタイプのものである。相互連結は、排除されると再び確立することができない。好ましくは、不正開封明示クロージャおよびハウジングの投薬端部は、壊れやすいように相互連結される。
さらなる好ましい実施形態において、不正開封明示クロージャは、ハウジングのアクセス開口部を完全に封止する。したがって、不正開封明示クロージャによって、ハウジングの遠位端または投薬端部を気密封止することができる。こうして、デバイスの内部を環境の影響から保護することができる。したがって、汚物、ほこり、または湿気のハウジング内部への侵入を効果的に防止することができる。
さらなる実施形態において、不正開封明示クロージャの外側周縁部は、アクセス開口部の断面より大きい。通常、不正開封明示クロージャは、ディスクのような形状を含み、ディスクの半径方向中央部分のみが、薬物送達デバイスのハウジングと一体形成または連結される。不正開封明示クロージャの外周の半径方向外側に延びる部分は、不正開封明示クロージャのハウジングに対する傾斜および/またはねじりの動きを効果的に生じさせるための効果的な把持手段として働くことができる。不正開封明示クロージャの断面または半径方向の広がりを大きくすることにより、使用者によって与えられる力の効果を、一種のてこの効果によって効果的に高めることが可能になる。
結果として、不正開封明示クロージャのディスク形部分の半径方向の断面は、不正開封明示クロージャがハウジングの投薬端部とそれによって相互連結される、その段状に小さくしたネック部より大きい。
さらなる実施形態において、不正開封明示クロージャの外側周縁部は、鋸歯状、波形、または突起付きの(keyed)構造を含む。こうして、不正開封明示クロージャの改善された把持、および摩擦を低減させた操作を可能にすることができる。
さらに、不正開封明示クロージャの動き、すなわち、ねじりまたは傾斜を生じさせ、不正開封明示クロージャをハウジングから解放する、かつ/または取り外すために、対応して成形されたツールを使用することができる。特に偽造物に対する防護を改善するためには、クロージャを取り外す手段またはツールの対応する外形と共に、クロージャの半径方向の広がりに関する特定の適切な幾何学的形状、たとえばトルクス(登録商標)または星形キー(star key)の外形の使用が必要になる可能性がある。
他の実施形態によれば、ハウジングのアクセス開口部は、両尖端ニードルアセンブリを受けるように適合された、カートリッジホルダのねじ付ソケットの遠位端面に配置される。カートリッジホルダは、通常は薬物送達デバイスの遠位端または投薬端部を形成する。通常、ハウジングは、通常はカートリッジのピストンと動作可能に係合するピストンロッドを有する駆動機構を受ける働きをする、またはそうした駆動機構を含む、近位のハウジング構成要素としての本体をさらに含む。駆動機構は、投薬される用量の大きさをそれによって別個に設定し、引き続き投薬することが可能な用量ダイヤルおよび用量ボタンをさらに含むことができる。
投薬動作の間、駆動機構のピストンロッドは遠位方向に動かされ、それによって、カートリッジのピストンを、カートリッジおよび薬物送達デバイスのハウジングの遠位の投薬端部に向かって駆動する。カートリッジのピストンの遠位方向の変位により、両尖端針が前記カートリッジの内部ボリュームと流体連通すると、カートリッジから薬剤がそれぞれ排出される。両尖端ニードルアセンブリは、通常、カートリッジホルダのねじ付ソケットに解放可能に取り付けられる、ねじ付レセプタクルを有する針ハブを含む。
ニードルアセンブリをねじ付ソケットに螺着する時、近位に延びる尖端針の端部が、内部に配置され、カートリッジホルダによって固定されたカートリッジの遠位に位置する封止部に穿孔し、貫入する。
さらなる好ましい実施形態において、薬物送達デバイスは、薬物送達デバイスのハウジングの投薬端部を解放可能に覆う、取り外し可能な保護キャップを含む。通常、保護キャップは、薬物送達デバイスのカートリッジホルダを完全に覆う働きをする。保護キャップは、ハウジングの投薬端部を受け、さらに不正開封明示クロージャが組み立てられるカップ状のレセプタクルを含む。保護キャップによって、カートリッジホルダ、ならびに薬物送達デバイスのハウジングの投薬端部を、汚物、ほこり、または湿気のような環境の影響から効果的に保護することができる。
他の実施形態によれば、キャップは、不正開封明示クロージャを受けるように、かつ/または不正開封明示クロージャと係合するように、外側を向いた部分にレセプタクルを含む。こうして、キャップは、不正開封明示用の封止物を把持し、薬物送達デバイスの最初の使用の前に、封止物を取り外すために封止物に対して破壊の動きを生じさせるツールとして働くことができる。
この場合、不正開封明示クロージャを保護キャップのレセプタクルに受け入れる時、レセプタクルおよび不正開封明示クロージャが確実に係合すると特に有益である。こうして、キャップは、不正開封明示クロージャをハウジングから取り外す、かつ/または解放するためのツールを効果的に提供することができる。
さらなる好ましい実施形態において、不正開封明示クロージャを受ける、かつ/または不正開封明示クロージャと係合するレセプタクルは、保護キャップの遠位端部分に配置される。その場合、不正開封明示クロージャを取り外すには、最初に保護キャップを薬物送達デバイスから取り外し、保護キャップを約180°回転させ、保護キャップのレセプタクルを不正開封明示クロージャに取り付ける必要がある。次いで、保護キャップによって、不正開封明示クロージャの解放または破壊の動きを生じさせることができ、保護キャップは、その幾何的な構造、および不正開封明示クロージャの断面と比べて相対的に大きい直径によって、てこの効果をもたらすことができる。
さらに、保護キャップの幾何的な構造によって、不正開封明示クロージャにデバイスのハウジングまたはカートリッジホルダに対するねじりの動きを生じさせるための、容易で直感的に理解できるキャップ自体の把持を可能にすることができる。
他の実施形態によれば、レセプタクルは、不正開封明示クロージャの外側周縁部と嵌合し、それに対応する側壁を含む。不正開封明示クロージャが鋸歯状、波形、または突起付きの構造を含む場合には、保護キャップのレセプタクルの側壁も、対応する形の鋸歯状、波形、または突起付きの構造を含む。こうして、ねじ回しの相互連結に似た確実な係合をもたらすことができ、不正開封明示クロージャのハウジングまたはカートリッジホルダに対する解放およびねじりの動きを生じさせることが可能になる。
さらなる実施形態によれば、不正開封明示クロージャおよびレセプタクルは、互いに係合して、角運動量を保護キャップから不正開封明示クロージャへ伝え、不正開封明示クロージャを薬物送達デバイスの投薬端部から解放する、かつ/または取り外すために、互いに対応する幾何的な構造を含む。
他の解決策は、不正開封明示クロージャとハウジングの投薬端部の相互連結部の構造的に弱い部分を傾ける、押す、または窪ませることによって、薬物送達デバイスの投薬端部から解放される、または取り外される、不正開封明示クロージャを含むことができる。
さらに他の実施形態によれば、薬物送達デバイスは、ペン型注射器のような注射デバイスを含むか、またはそのような注射デバイスとして設計される。好ましくは、薬物送達デバイスは、容易に内部に配設されるカートリッジを有する使い捨て型デバイスのものである。使用後、カートリッジが実質的に空になると、カートリッジを新しいものと交換するのではなく、デバイス全体を処分することが企図される。
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(VH)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明に様々な修正および変更を加えることが可能であることが、当業者にはさらに明らかになるであろう。さらに、添付の特許請求の範囲に使用される参照符号はいずれも、本発明の範囲を制限するものと解釈されないことに留意されたい。
以下では、図面を参照することによって、本発明の好ましい実施形態について説明する。
不正開封明示クロージャを取り外した後、および/または分離した後の、薬物送達デバイスの様々な構成要素を概略的に示す斜視図である。 不正開封明示クロージャを有するカートリッジホルダの投薬端部または遠位端を概略的に示す図である。 図2による不正開封明示クロージャの幾何的な構造と嵌合するレセプタクルを特色とする、保護キャップの遠位端部分を概略的に示す図である。
図1に示す薬物送達デバイス10は、近位の本体12および遠位に配置されたカートリッジホルダ14を有するハウジングを含む。本体12およびカートリッジホルダ14は、境界部分18において互いに相互連結され、境界部分18では、カートリッジホルダ14および本体12が互いに重複する、または差し込まれた(interleaved)構成で配置される。その場合、本体12およびカートリッジホルダ14を、たとえば溶接または接着剤によって、分離できないように、または恒久的に相互連結することができる。さらに、再利用可能なデバイスとして設計される時には、本体12およびカートリッジホルダ14を解放可能に係合することができる。たとえば、本体12およびカートリッジホルダ14を、境界部分18でねじによって係合することができる。
薬物送達デバイスの近位端は、用量ダイヤル28および近位の用量ボタン30を含む。用量ダイヤル28を回転させる、またはねじることにより、デバイス10によって投薬される薬剤の用量の大きさを個々に選択および設定することができる。用量が適切に設定された後、用量ボタン30を遠位方向に、したがってカートリッジホルダ14に向かって押すことによって、本体12に収容された駆動機構は、ピストンロッドを軸方向に遠位方向に変位させ、それに対応してカートリッジのピストンを遠位方向に動かし、カートリッジホルダ14の中に位置し、カートリッジホルダ14によって固定されたカートリッジから、所定量の薬剤を排出するように働くことができる。さらに図2に示すように、カートリッジホルダ14は肩部28を含み、対応する形のカートリッジは、内部で組み立てられると、肩部28において軸方向および/または半径方向に当接することができる。
図1に示すように、カートリッジホルダ14は点検窓16を含み、それによって、内部に取り付けられたガラスのカートリッジの充填レベルを視覚的に点検することができる。
カートリッジホルダ14は、その遠位端に、両尖端ニードルアセンブリをねじによって受けるように適合された、ねじ付きの段状に小さくしたソケット20を含む。ニードルアセンブリは、ここでは特に図示しないが、通常はねじ付ソケット20に螺合されるねじ付きの円筒部分を有する、円形または円筒形のハブを含む。さらに、ニードルアセンブリは、穿孔可能な封止物、たとえばカートリッジホルダ14の中に配置されたカートリッジのセプタムに穿孔および貫入するために、カートリッジホルダ14のアクセス開口部26に入る尖端針の端部を含む。
さらに、ペン注射器型の薬物送達デバイス10は、カートリッジホルダ14に解放可能に配置される保護キャップ22を含む。保護キャップ22はクリップ24を含み、それによって、キャップ22が取り付けられた薬物送達デバイス10を、たとえばシャツのポケットのような布にクリップ留めし、固定することができる。保護キャップ22は、境界部分18と確実に係合することができ、さらに、カートリッジホルダ14に取り付けられた時には、薬物送達デバイス10の本体12の外側周縁部と実質的に同じ高さになることができる。
保護キャップ22は、その遠位端に、実質的に平坦な形の、または平らにした底部分38および側壁36を有する、レセプタクル34を含む。図1および3に示す側壁36は、図1では別々に示し、最初はカートリッジホルダ14のねじ付ソケット20の遠位端に存在する不正開封明示クロージャ32の幾何学的形状および外側周縁部と嵌合し、それに対応する、内側を向いた鋸歯状または波形の面を含む。
不正開封明示クロージャ32は、ディスクのような形状を含み、半径方向内側に延びる溝42によって分離された、半径方向外側に延びるローブ40を特色とする。不正開封明示クロージャ32の外側周縁部のローブ−溝の構造は、保護キャップ22の半径方向内側を向いた幾何学的形状および構造と厳密に嵌合し、それに対応する。こうして、不正開封明示クロージャ32をレセプタクル34に挿入すると、保護キャップ22および不正開封明示クロージャの確実な係合をもたらすことがき、それによって、不正開封明示クロージャ32をハウジング12、14から解放するように、キャップ22と不正開封明示クロージャ32の間で角運動量を伝えることが可能になる。
好ましくは、不正開封明示クロージャ32は、薬物送達デバイス10のハウジング14と一体形成される。特に、不正開封明示クロージャ32およびカートリッジホルダ14は、射出成形によって製造することができる。こうして、さらなる組み立ての工程または労力を伴わずに、最初に封止されたカートリッジホルダ14を容易に提供することができる。薬物送達デバイスの既存の設計と比べると、不正開封明示クロージャ32およびカートリッジホルダ14の相互連結を不可逆的に外す、または排除するための不正開封明示クロージャおよび対応する形のツールを提供するために、カートリッジホルダ14および保護キャップ22を製造する射出成形用のそれぞれの型を変更するだけでよい。
10 薬物送達デバイス
12 本体
14 カートリッジホルダ
15 近位端
16 点検窓
18 境界部分
20 投薬端部
22 保護キャップ
24 クリップ
26 アクセス開口部
28 用量ダイヤル
30 用量ボタン
32 不正開封明示クロージャ
34 レセプタクル
36 側壁
38 底部分
40 ローブ
42 溝

Claims (9)

  1. 薬剤の用量を投薬するための注射デバイスであって、
    ・薬剤で少なくとも部分的に充填されたカートリッジを収容するためのハウジング(12、14)であって、カートリッジの内部と流体連通する針を受けるように適合されたアクセス開口部(26)を有する投薬端部(20)を含む、ハウジング(12、14)、および
    ・ハウジング(12、14)のアクセス開口部(26)を封止する、ハウジング(12、14)の投薬端部(20)に着脱可能に配設された不正開封明示クロージャ(32)であって、該クロージャ(32)の本体の内部に埋め込まれ、配置された識別部材を含み、該識別部材が無線信号伝送のために構成される、不正開封明示クロージャ(23)
    を含む、前記注射デバイス。
  2. 不正開封明示クロージャ(32)は、ハウジング(12、14)の投薬端部(20)から突出する、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. 識別部材は、
    内部RFIDチップ、
    ホログラム、
    データマトリックスコード、または
    QRコード
    の1つを含む、請求項1または2に記載の注射デバイス。
  4. 識別部材は、デバイスの使用者への情報を格納および提供するように構成され、該情報は、以下:薬剤の使用期限、薬剤の使用に関する情報、薬物送達デバイスの使用に関する情報、法的製造者の情報または不正開封明示クロージャ(32)を破壊しようと試みた最初の時間についての情報の少なくとも1つを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  5. 不正開封明示クロージャ(32)の外側周縁部は、アクセス開口部(26)の断面より
    大きい、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  6. 不正開封明示クロージャ(32)の外側周縁部は、鋸歯状、波形、または突起付きの構造を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  7. ハウジングおよび不正開封明示クロージャ(32)は、射出成形可能なプラスチック材料を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  8. 内部に配設され、薬剤で少なくとも部分的に充填されたカートリッジを有する薬物注射デバイスとして設計される、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  9. カートリッジのピストンと動作可能に係合するピストンロッドを有する駆動機構をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の注射デバイス。
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