JP6901294B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、肉、魚、加工食品、医薬品等の被検査物に対してX線発生器で発生したX線を照射し、被検査物を透過したX線をX線検出器により検出することで、被検査物の異物の有無や欠陥等について検査するX線検査装置に関するものである。
例えば食品などの被検査物への異物の混入の有無を検出するために、従来からX線検査装置が用いられている。X線検査装置は、搬送される被検査物にX線を照射し、被検査物を透過したX線の透過量に応じて得られるX線画像から被検査物中の異物の有無や欠陥等について検査している。
従来のこの種のX線検査装置にあっては、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のものは、コンベア上の搬送路を幅方向に跨ぐようにX線発生器およびX線検出器を対向して配置し、X線発生器からコンベア上の被検査物に対してX線を横向きに照射している。
特開2001−272357号公報
ここで、特許文献1に記載されているような横照射型のX線検査装置として、コンベアを自機に備えず、生産設備のコンベアに組み込んで用いられる組み込み型のX線検査装置があり、この組み込み型のX線検査装置が用いられることが多くなっている。
組み込み型のX線検査装置は、生産設備への設置時に設置作業者によってコンベアに対してX線発生器およびX線検出器が最適位置に調整された上で、製品検査時に検査作業者によって用いられる。X線発生器およびX線検出器の最適位置とは、X線画像にコンベアが映り込まず、かつ、被検査物の全体が映るような位置である。X線発生器およびX線検出器を最適位置に配置することで、X線画像にコンベアが映り込まなくなり、誤検出等により検査精度が低下してしまうことが防止される。
しかしながら、従来のX線検査装置にあっては、X線発生器およびX線検出器を最適位置に配置するためには、X線検出器の各検出素子から得た画素単位で高精度に位置調整を行う必要があり、最適位置に完全に調整したり常に最適位置を保つようにすることは容易ではないため、誤検出要因を完全に排除できず、検査精度を低下させてしまうおそれがあった。
したがって、X線発生器およびX線検出器が最適位置から外れている場合であっても、X線画像にコンベアが映り込むことに起因して検査精度が低下しないようにすることが求められていた。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、X線画像にコンベアが映り込むことに起因して検査精度が低下することを防止できるX線検査装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線検査装置は、X線を発生するX線発生器と、X線を検出するX線検出器と、を備え、被検査物が水平方向に通過する搬送路を形成するコンベアを挟んで、前記X線検出器が前記コンベアの搬送面からの高さ方向を検出するように、前記X線発生器と前記X線検出器とが配置され、前記X線検出器が検出したX線に基づくX線画像に前記被検査物が映る検査領域を処理して前記被検査物を検査するX線検査装置であって、前記X線画像の内の前記被検査物が含まれていないX線画像を基に、画像を構成する画素の輝度と所定の輝度閾値とを比較することにより、前記X線画像の底辺から所望の高さの画素を前記検査領域と非検査領域との境界として、前記X線画像の底辺から前記境界までを前記非検査領域に設定する非検査領域設定部を備え、前記非検査領域設定部によって画素単位で設定される前記境界により設定された前記非検査領域を前記X線画像から除いた前記検査領域を対象に前記被検査物を検査することを特徴とする。
この構成により、X線画像における非検査領域を輝度閾値に基づいて自動的に設定でき、検査領域のみを対象に検査を行うことができる。このため、X線画像にコンベア2が映り込むことによる誤検出を防止できる。この結果、X線画像にコンベアが映り込むことに起因して検査精度が低下することを防止できる。
本発明に係るX線検査装置は、前記輝度閾値の設定操作を行う設定操作部を備えることを特徴とする。
この構成により、ユーザが設定操作部で設定操作を行うことで輝度閾値を所望の値に設定できる。
本発明に係るX線検査装置において、前記非検査領域設定部は、前記X線画像の上端部と下端部の輝度値に基づいて、前記輝度閾値を求め、前記非検査領域を設定することを特徴とする。
この構成により、例えば、制御部によりX線画像の上端部と下端部の輝度値の中間の輝度値を輝度閾値に設定するようにしておくことで、コンベアの映り込んだ領域だけを精度よく非検査領域に設定することができる。
本発明に係るX線検査装置は、画像を表示する表示部を備え、前記非検査領域設定部は、前記X線画像と前記輝度閾値との比較結果を前記表示部に表示することを特徴とする。
この構成により、比較結果を表示部に表示することで、輝度閾値が適切な値であり非検査領域が正しく設定されていることを、ユーザが確認することができる。
本発明は、X線画像にコンベアが映り込むことに起因して検査精度が低下することを防止できるX線検査装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るX線検査装置の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るX線検査装置の搬送方向に直交する断面における断面図である。 本発明の一実施の形態に係るX線検査装置の検査モードにおける動作を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るX線検査装置の、検査モードにおける表示部の表示内容を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るX線検査装置のメンテナンスモードにおける動作を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るX線検査装置の、メンテナンスモードにおける表示部の表示内容を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず構成について説明する。
図1において、X線検査装置1は筐体4を備えている。筐体4は、被検査物Wを搬送するコンベア2に組み込まれている。コンベア2の上部空間は、被検査物Wが水平方向に通過する搬送路3を形成している。本実施の形態は、被検査物Wが飲料ボトルである場合を例示している。
コンベア2は、被検査物Wの生産設備の一部であり、X線検査装置1と別体に構成されている。本実施の形態は、コンベア2がトップチェーンコンベアからなる場合を例示している。トップチェーンコンベアは、無端状のチェーンに複数のプレートを設けたものであり、コンベア2の搬送部材21となるプレートの上面で被検査物Wを搬送するようになっている。
このように、X線検査装置1は、別体のコンベア2に組み込まれる組み込み型のX線検査装置であり、図1で示すようなボトル搬送でよく使用されるトップチェーンコンベアやベルトコンベア等の被検査物Wを水平方向に搬送する既設のコンベアに組み込まれる。なお、ベルトコンベアによる被検査物Wの搬送の場合にはベルトが搬送部材21となる。また、コンベア2は、X線検査装置1と一体に構成されていてもよい。
筐体4には、被検査物Wが搬入される開口部7と、被検査物Wが搬出される開口部8とが形成されている。コンベア2は、開口部7、8を通って筐体4を貫通している。筐体4は、ステンレス等のX線を遮蔽可能な金属からなる遮蔽カバー16を、開口部7、8の周囲に備えており、遮蔽カバー16は、開口部7、8から外部へのX線の漏洩を防止している。
コンベア2の上方にはガイド部材61が設けられており、ガイド部材61は、被検査物Wをコンベア2上の幅方向の中央の位置で搬送されるように案内している。ガイド部材61は、被検査物Wを幅方向で挟むように、左右で一対、合計4本設けられている。
ガイド部材61は、X線発生器9のX線照射野に入り込まないように分断されている。なお、ガイド部材61は、X線透過率の高い材質から構成し、コンベア2と同様に開口部7から開口部8まで貫通するように連続して設けられていてもよい。
図2において、X線検査装置1は、X線を発生するX線発生器9と、X線を検出するX線検出器10と、総合制御部40とを備えている。これらのX線発生器9、X線検出器10および総合制御部40は筐体4(図1参照)の内部に収納されている。
X線発生器9およびX線検出器10は、コンベア2上の被検査物Wが搬送される搬送路3を挟むように、コンベア2の幅方向に対向して配置されている。すなわち、コンベア2を幅方向に挟んで対向するように、X線発生器9とX線検出器10とが配置されている。
X線発生器9は、その内部に設けられた図示しないX線管の陰極からの電子ビームを陽極のターゲットに照射させてX線を生成し、生成したX線を図示しないスリットにより略三角形状のスクリーン状に成形するようになっている。また、X線発生器9は、スクリーン状のX線照射野に成形したX線を、コンベア2上の搬送路3を幅方向に横切るようにして、X線検出器10に向けて照射するようになっている。
X線検出器10は、複数の検出素子10Aをライン状に整列したX線ラインセンサからなる。X線検出器10の検出素子10Aは、図示しないフォトダイオードと、このフォトダイオード上に設けられた図示しないシンチレータとからなり、X線をシンチレータにより光に変換し、この光をフォトダイオードにより検出している。
X線検出器10の複数の検出素子10Aは、コンベア2の上面に対して垂直にn個配置されている。X線検出器10の下端部の検出素子10Aから出力されるデータは、X線画像の下端部の1画素目の画像に対応する。
同様に、X線検出器10の下端部からn個目の検出素子10Aから出力されるデータは、X線画像の下端部からn画素目の画像に対応する。なお、図2には、ガイド部材61の位置が破線で示されているが、ガイド部材61はX線発生器9のX線照射野に入り込んでいない。
このように構成されたX線検出器10は、被検査物WがX線検出器10を通過することで、被検査物Wを透過するX線の量(検出レベル)に応じたX線画像を出力する。X線検出器10は、図示しないA/D変換部を備えており、このA/D変換部によりフォトダイオードからの輝度値データをデジタルデータに変換するようになっている。
なお、A/D変換部から出力されるデータは、輝度値により明暗で表されるX線画像(明暗画像)であってもよいし、輝度値を所望の濃度となるように変換した濃度値により濃淡で表されるX線画像(濃淡画像)であってもよい。本実施例では、X線検出器10のA/D変換部から出力されるX線画像は、検出レベルを明暗で表した明暗画像である。
本実施の形態において、X線発生器9は、X線照射野がコンベア2の上方となるように、設置作業により予め調整されている。また、X線検出器10の下端部がコンベア2の上面とほぼ同じ高さになるように、X線検出器10の位置が設置作業により予め調整されている。
X線検査装置1は、表示部5、設定操作部45および総合制御部40を備えている。
表示部5は、平面ディスプレイ等から構成されており、ユーザに対する表示出力を行うようになっている。表示部5は、総合制御部40による検査結果等の画像を表示するようになっている。
また、表示部5は、被検査物Wの良否判定結果を「OK」や「NG」等の文字または記号で表示するようになっている。また、表示部5は、総検査数、良品数、NG総数等の統計値を表示するようになっている。
表示部5の表示内容および表示態様は、既定設定、または設定操作部45からの所定のキー操作による要求に基づいて決定される。
設定操作部45は、総合制御部40への各種パラメータ等の設定入力を行うものである。設定操作部45は、ユーザが操作する複数のキーやスイッチ等で構成され、総合制御部40への各種パラメータ等の設定入力や動作モードの選択を行うものである。本実施の形態では、表示部5と設定操作部45とがタッチパネル式表示器として一体化され、筐体4の前面上部に配置されている。X線検査装置1の動作モードには、被検査物Wの検査を行う通常の検査モードと、X線検査装置1の各種の調整や状態確認等のメンテナンスを行うメンテナンスモードとが含まれる。
総合制御部40は、X線画像記憶部42、画像処理部43、判定部44および制御部46を備えている。また、総合制御部40は、X線画像における非検査領域を設定する非検査領域設定部47を備えている。
X線画像記憶部42は、X線検出器10から受け取ったX線画像を一時的に記憶するようになっている。すなわち、X線画像記憶部42は、X線画像のバッファメモリとして機能する。
画像処理部43は、X線画像記憶部42から読み出したX線画像に対して各種の画像処理アルゴリズム等を適用して画像処理を施すようになっている。ここで、画像処理アルゴリズムは、複数の画像処理フィルタを組み合わせたものからなる。
判定部44は、画像処理部43により画像処理されたX線画像に対して、被検査物Wと異物との判別を行って異物の混入の有無を判定する異物判定を行い、また、被検査物Wの形状の良否を判定する形状判定を行うようになっている。
制御部46は、CPUおよび制御プログラムの記憶領域または作業領域としてのメモリなどを有しており、検査モードおよびメンテナンスモードを含む各動作モードにおいて、X線検査装置1の全体を制御するようになっている。制御部46の制御内容には、表示部5の表示内容および表示形態の制御が含まれる。
ここで、コンベア2に対してX線発生器9とX線検出器10とを最適位置に完全に調整したり、完全な最適位置に保つようにすることは容易ではない。このため、X線検出器10から取得したX線画像にコンベア2が映り込んでしまう場合がある。例えば、設置時の位置調整後に、振動等によりコンベア2の上面に沿う平面がX線検出器10の下端部より上方に定常的に変位した場合、X線画像にコンベア2の上側、すなわち、被検査物Wが載る搬送部材21などが映り込んでしまう。特に、本実施の形態のコンベア2は、プレートとしての複数の搬送部材21を無端状のチェーンに設けてなるトップチェーンコンベアであり、搬送部材21のX線透過率がベルトコンベアのベルトよりも低いため、X線画像への搬送部材21の映り込みの影響が大きい。
X線画像にコンベア2の搬送部材21が映り込んでしまうと、その搬送部材21の影響により、判定部44における誤検出が発生して検査精度が低下するおそれがある。一方、X線検出器10を最適位置に再度調整することは、調整作業の時間を確保できない等の理由から容易ではない場合がある。
そこで、本実施の形態のX線検査装置1は、X線画像におけるコンベア2が映り込んでいる領域を、所定の輝度値との比較により、検査対象外の領域である非検査領域に設定し、非検査領域を除外して検査領域に対してのみ検査を行うようになっている。検査領域はX線画像における検査対象の領域であり、非検査領域はX線画像における検査対象外の領域である。
X線検査装置1の非検査領域設定部47は、X線画像の内の被検査物が含まれていないX線画像を基に、画像を構成する画素の輝度と所定の輝度閾値とを比較することにより、X線画像の底辺から所望の高さまでを非検査領域として設定するようになっている。
次に動作と作用効果を説明する。
まず、図3のフローチャートを参照して検査モードの動作を説明する。検査モードにおいて、X線検査装置1は、X線検出器10からX線画像(透過画像)のデータを取得し(ステップS1)、このX線画像をX線画像記憶部42に一時的に記憶する(ステップS2)。
次いで、非検査領域設定部47は、X線画像において非検査領域を設定するための設定値を読み込む(ステップS3)。非検査領域の設定値は、非検査領域の上端の境界を特定する値である。非検査領域は、搬送部材21がX線画像の下部に映り込んだ領域であるため、非検査領域のX線画像の底辺から高さが設定値として用いられる。非検査領域の設定値は、後述するようにメンテナンスモードにおいて予め設定され、非検査領域設定部47に記憶されている。
次いで、非検査領域設定部47は、X線画像を検査領域と非検査領域とに区分する(ステップS4)。この検査領域に対して画像処理部43がエッジ強調処理等の画像処理を実施する。
例えば、設定値としての縦の画素数が4画素である場合は、非検査領域設定部47は、X線画像の底辺から上方に4画素目までの領域を非検査領域に設定する。そして、非検査領域設定部47は、非検査領域以外の領域を検査領域に設定する。その後、画像処理部43は、判定部44での判定のために、検査領域に対して画像処理を実施する。
このように、本実施例では、X線画像の全体に画像処理を実施するのではなく、検査対象の領域である検査領域に対してのみ画像処理を実施しているため、画像処理の演算の負荷を低減できる。
ステップS4の結果、図4に示すように、X線画像におけるコンベア2の透過画像2Xを含む縦方向の領域(2本の破線で挟まれた領域)が非検査領域51に設定される。このように、非検査領域設定部47は、X線画像の内の被検査物が含まれていないX線画像を基に、画像を構成する画素の輝度と所定の輝度閾値とを比較することにより、X線画像の底辺から所望の高さまでを非検査領域51として設定している。また、X線画像における非検査領域51以外の領域が検査領域52に設定される。なお、本実施の形態は、コンベア2がトップチェーンコンベアからなる場合を例示しているため、図4において、コンベア2の透過画像2Xの上面は平坦ではなくプレート間の段差が生じている。
次いで、X線検査装置1は、画像処理後の検査領域52を対象として、判定部44により異物の混入の有無や形状不良の有無等について判定を行い(ステップS5)、この判定結果をX線画像等と共に表示部5により表示する(ステップS6)。
本実施の形態によれば、検査領域52には、コンベア2の透過画像2Xは含まれず、被検査物Wの透過画像WXが含まれる。また、画素単位でX線画像が精度よく検査領域52と非検査領域51とに区分される。このため、X線画像の検査領域52にコンベア2が映り込むことによる誤検出を防止でき、ステップS5の判定動作において誤判定が防止されるので、被検査物Wの検査精度を向上することができる。
次に、図5のフローチャートを参照してメンテナンスモードの動作を説明する。
メンテナンスモードにおいて、X線検査装置1は、X線検出器10からX線画像(透過画像)のデータを取得し(ステップS11)、このX線画像をX線画像記憶部42に一時的に記憶する(ステップS12)。
次いで、非検査領域設定部47は、所定の輝度閾値を読み出す(ステップS13)。この輝度閾値は、X線画像においてコンベア2の搬送部材21が映り込んだことにより輝度が低くなっている領域を非検査領域51に設定するための閾値であり、非検査領域設定部47内に予め記憶されている。輝度閾値は、コンベア2の透過画像2Xの輝度よりも高い輝度値で、かつ、コンベア2や被検査物W等の物体が映り込んでない背景の輝度よりも低い輝度値が、初期値として非検査領域設定部47に予め記憶されている。
次いで、非検査領域設定部47は、X線画像の内の被検査物が含まれていないX線画像を基に、画像を構成する画素の輝度と所定の輝度閾値とを比較する(ステップS14)。また、非検査領域設定部47は、このステップにおいて、X線画像の底辺からの、輝度閾値より輝度が低い画素が存在する画素数を非検査領域51に決定し、検査モードにおいて非検査領域51を区分する際の設定値とする。
ここで、非検査領域51の設定は、ライン画像の時間方向の集まり、またはエリア画像で行われる。したがって、所定時間(例えば10秒)において、輝度閾値を超えた画素(輝度閾値より輝度が低い画素)の位置がX線画像の底辺(ラインセンサの下側)からの最大位置となる位置のX線画像の高さが、非検査領域51の境界となる。
本実施例は、X線画像の底辺からの高さ(位置)を縦の画素数で特定する場合を例示しているが、鉛直方向の画素間の輝度差(または濃度差)が所定閾値以上となる画素の位置で、X線画像の底辺から最大位置となる位置を非検査領域の境界としてもよい。
次いで、非検査領域設定部47は、ステップS14の比較結果を表示部5に表示し(ステップS15)、設定値を記憶する(ステップS16)。なお、非検査領域51の設定値を設定する動作モードはメンテナンスモードに限定されない。検査モードにおいてステップS11からステップS16を実行し、非検査領域51の設定値を設定するようにしてもよい。
図6はステップS15における表示部5の内容の一例を示している。図5において、表示部5は、X線画像を表示する表示領域5Aと、ステップS14の比較結果等を表示する表示領域5Bとに分割されている。
図6の表示領域5Aに示すX線画像において、コンベア2の透過画像2Xは、トップチェーンコンベアの1つのプレートを拡大表示したものである。このX線画像において、コンベア2の透過画像2Xを構成する画素の輝度は、輝度閾値より低くなっている。また、コンベア2の透過画像2Xは、X線画像の底辺から4画素目までの領域に存在している。
このため、X線画像の底辺から4画素目までの領域が、非検査領域設定部47により非検査領域51に決定される。また、非検査領域51の底辺からの高さである「4画素目」が設定値として非検査領域設定部47に記憶される。本実施の形態では、ステップS14の比較結果を表示部5に表示することで、適切な輝度閾値により非検査領域51が正しく設定されていることを、ユーザが確認することができる。
なお、ユーザが設定操作部45で設定操作を行うことで輝度閾値を所望の値に設定(変更)できるようにしてもよい。
また、輝度閾値は、X線画像に基づいて自動的に設定(変更)されるようにしてもよい。例えば、X線画像の上端部と下端部の輝度値に基づいて非検査領域設定部47が輝度閾値を設定するようにしてもよい。
この場合、被検査物Wがコンベア2に搬送されていない状態においては、X線画像の上端部は、何れの物体の透過画像でもない、いわゆる背景であるため、X線画像において最も高い輝度値となる。また、X線画像の下端部は、コンベア2が映り込むため、コンベア2の透過画像2Xの輝度値となる。
したがって、例えば、非検査領域設定部47によりX線画像の上端部と下端部の輝度値の中間の輝度値を輝度閾値に自動的に設定するようにしておくことで、コンベア2の映り込んだ領域だけを精度よく非検査領域51に設定することができる。
以上のように、本発明に係るX線検査装置は、X線画像にコンベアが映り込むことに起因して検査精度が低下することを防止できるという効果を有し、X線発生器から照射されて被検査物を透過したX線をX線検出器により検出して異物を検出するX線検査装置として有用である。
1 X線検査装置
2 コンベア
5 表示部
9 X線発生器
10 X線検出器
45 設定操作部
47 非検査領域設定部
51 非検査領域
52 検査領域
W 被検査物

Claims (4)

  1. X線を発生するX線発生器(9)と、
    X線を検出するX線検出器(10)と、を備え、
    被検査物(W)が水平方向に通過する搬送路(3)を形成するコンベア(2)を挟んで、前記X線検出器が前記コンベアの搬送面からの高さ方向を検出するように、前記X線発生器と前記X線検出器とが配置され、
    前記X線検出器が検出したX線に基づくX線画像に前記被検査物が映る検査領域(52)を処理して前記被検査物を検査するX線検査装置(1)であって、
    前記X線画像の内の前記被検査物が含まれていないX線画像を基に、画像を構成する画素の輝度と所定の輝度閾値とを比較することにより、前記X線画像の底辺から所望の高さの画素を前記検査領域と非検査領域(51)との境界として、前記X線画像の底辺から前記境界までを前記非検査領域に設定する非検査領域設定部(47)を備え、
    前記非検査領域設定部によって画素単位で設定される前記境界により設定された前記非検査領域を前記X線画像から除いた前記検査領域を対象に前記被検査物を検査することを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記輝度閾値の設定操作を行う設定操作部(45)を備えることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記非検査領域設定部は、前記X線画像の上端部と下端部の輝度値に基づいて、前記輝度閾値を求め、前記非検査領域を設定することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  4. 画像を表示する表示部(5)を備え、
    前記非検査領域設定部は、前記X線画像と前記輝度閾値との比較結果を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のX線検査装置。
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