JP6901091B2 - 発酵処理物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法に関する。
現在、キノコの生産は、栽培容器に収容した培地(菌床)に植菌してキノコを育てる人工栽培(菌床栽培)が広く普及している。
この菌床栽培における培地(菌床)は、複数種類の培地基材を適当な配合で混合することによって作製される。培地基材としては、おが粉、コーンコブ(トウモロコシの芯の粉砕物)、米ぬか、ふすま、オカラ、カキ殻等が用いられている(特許文献1:特開昭58−40014号公報参照)。
特開昭58−40014号公報
これまで、菌床栽培に使用した廃培地の一部は自然発酵され、堆肥や飼料として再利用されてきた。しかしながら、廃培地が発酵する際に長期に亘って強い臭気(原則として悪臭。但し、個人差があるため、以下、「悪臭」ではなく「臭気」と表記する)が生じ、周囲環境に拡散してしまうという課題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法であって、発酵処理で生ずる臭気の周囲環境への拡散を防止することができる発酵処理物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る発酵処理物の製造方法は、キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法であって、前記キノコ栽培に使用した前記廃培地を、大気に開放した蒸気殺菌装置内で撹拌しつつ水蒸気を前記廃培地内に噴出して蒸気殺菌する工程と、前記蒸気殺菌した前記廃培地を冷却後、前記廃培地に発酵菌およびプロテアーゼを投入する工程と、前記発酵菌および前記プロテアーゼを投入した前記廃培地を、所定の期間、所定の間隔で切り返しを行いつつ発酵処理する工程と、を備え、前記発酵菌は、Bacillus属(バチルス属)の細菌を含有することを要件とする。
これによれば、廃培地を蒸気殺菌することによって臭気成分である硫化水素等を発生させる嫌気性細菌を死滅させ、廃培地全体に好気性の発酵菌を増殖させることができる。また、プロテアーゼによってタンパク質をペプチドやアミノ酸に分解することによって、発酵菌によるタンパク質の分解過程で生成される臭気成分であるアンモニアの発生を抑制することができると共に、発酵菌による有機物分解を促進してアンモニアや硫化水素を速やかに分解させることができる。その結果、廃培地の発酵処理で生ずる臭気は速やかに消失または低減され、周囲環境への拡散を防止することができる。
前記発酵処理物は、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材として用いることができると共に、発酵処理物として野菜、果樹、花卉またはキノコの作物栽培に使用するための土壌活性材としても用いることができる。
また、前記発酵菌として、本発明に係る発酵処理物の製造方法によって製造された前記発酵処理物を用いることが好ましい。
また、前記プロテアーゼは、Bacillus属(バチルス属)の細菌由来のプロテアーゼであることが好ましい。
また、前記発酵処理物の水分率が25%以下であること、C/N比が15未満であること、
また、前記発酵処理物は、粒径1.0mm〜4.0mmの粒が50%以上含有していることが好ましい。
また、前記蒸気殺菌装置に、前記廃培地を収容する収容容器と、該収容容器内に延設される筒状の回転軸と、該回転軸に一体して設けられて前記回転軸が回転することによって前記廃培地を撹拌可能な一または複数の羽根と、を有し、前記回転軸および前記羽根のいずれか一方または両方に、水蒸気を噴出可能な一または複数の噴出孔が設けられている蒸気殺菌装置を用いることが好ましい。
これによれば、キノコ栽培に使用した廃培地を収容容器内に収容し、羽根を回転させて廃培地を撹拌しつつ、噴出孔から水蒸気を噴出させて廃培地に曝露させることによって廃培地の蒸気殺菌を行ことができる。
本発明によれば、キノコ栽培に使用した廃培地を自然発酵させる従来の発酵処理物の製造方法に対して、発酵処理で生ずる臭気を速やかに消失または低減し、周囲環境への拡散を防止することができる発酵処理物の製造方法を提供することができる。
蒸気殺菌装置の例を示す概略図(正面図)である。 本発明の実施例における廃培地の中心温度(℃)の変化を示す折れ線グラフである。 比較例における廃培地の中心温度(℃)の変化を示す折れ線グラフである。 本発明の実施例における廃培地の単位量当たり有機炭素率(%)および炭素/窒素比(C/N比)の変化を示す折れ線グラフである。 比較例における廃培地の単位量当たり有機炭素率(%)および炭素/窒素比(C/N比)の変化を示す折れ線グラフである。 本発明の実施例における廃培地の臭気指数の変化を示す折れ線グラフである。 比較例における廃培地の臭気指数の変化を示す折れ線グラフである。 本発明の実施例における廃培地の単位量当たり水素イオン濃度(pH)の変化を示す折れ線グラフである。 比較例における廃培地の単位量当たり水素イオン濃度(pH)の変化を示す折れ線グラフである。 本発明の実施例における廃培地の単位量当たり水分率(%)の変化を示す折れ線グラフである。 比較例における廃培地の単位量当たり水分率(%)の変化を示す折れ線グラフである。 本発明の実施例における発酵処理物の粒度分布を示す棒グラフである。 比較例における発酵処理物の粒度分布を示す棒グラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、特に断りがない場合、「発酵処理物」には、有機物を完全に分解させた堆肥および未分解の有機物を残した有機資材のいずれをも含む。また、「発酵」には、狭義の嫌気条件下での代謝だけでなく、好気条件下での代謝も含めた土壌の有機物分解を広く含む。また、「作物」には、普通作物(マメ類、イモ類等)、園芸作物(野菜、果樹、花卉等)、飼料作物等の他、本来は特用林産物に分類されるキノコ等も広く含む。
本発明に係る製造方法は、キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法であって、前記キノコ栽培に使用した前記廃培地を、大気に開放した蒸気殺菌装置内で撹拌しつつ水蒸気を前記廃培地内に噴出して蒸気殺菌する工程と、前記蒸気殺菌した前記廃培地を冷却後、前記廃培地に発酵菌およびプロテアーゼを投入する工程と、前記発酵菌および前記プロテアーゼを投入した前記廃培地を、所定の期間、所定の間隔で切り返しを行いつつ発酵処理する工程と、を備えることを特徴とする発酵処理物の製造方法である。
本発明に係る製造方法には、キノコ栽培(主として菌床栽培)に使用した培地(廃培地)を用いる。当該培地に用いられていた培地基材は限定されず、一般的なコーンコブ、米ぬか、ふすま、オカラ、カキ殻等の他、近年用いられるようになっているトウモロコシの茎の粉砕物、ソルガム等が含まれていてもよい。ただし、おが粉等の木質由来の基材には分解され難いリグニンが含まれるため、当該基材を含む培地(廃培地)は原則としては適さないが、所定の含有範囲内であれば用いることができる。
最初の工程では、上記廃培地を栽培容器から掻き出し、後述する蒸気殺菌装置10内で撹拌しつつ水蒸気を廃培地内に噴出して蒸気殺菌する(工程1)。この蒸気殺菌により、廃培地内の微生物を含む生物を死滅させることができる。特に、掻き出した直後の廃培地内で増殖して好気性の発酵菌の増殖を阻害する嫌気性の酵母菌を死滅させることができる。また、酵母菌以外の臭気成分である硫化水素等を発生させる嫌気性細菌を死滅させることができる。したがって、後述する工程2で発酵菌を投入した際、早期に発酵菌を廃培地全体に増殖させることができる。また、硫化水素等を発生させる嫌気性細菌の増殖を抑制すること、増殖させた発酵菌によりアンモニアや硫化水素を速やかに分解させることによって、廃培地の発酵処理で生ずる臭気を速やかに消失または低減させ、周囲環境への拡散を防止することができる。
なお、掻き出した廃培地内の菌糸残渣が比較的大きい場合には、工程1を実施する前に、必要に応じて破砕装置(不図示)等を用いて菌糸残渣を細断してもよい。また、掻き出した廃培地内の水分が比較的多い場合には、工程1を実施する前に、必要に応じて廃培地の水分を除去してもよい。特に、菌糸残渣を細断した場合には細断された菌糸残渣から水分が搾り出され易いため、次いで水分の除去を効果的に行うことができる。
ここで、廃培地の蒸気殺菌を好適に行うことができる蒸気殺菌装置10について説明する。ただし、蒸気殺菌装置の構成は限定されず、蒸気殺菌装置10は一例である。また、蒸気殺菌装置10は、本発明の発明者らによって発明された装置である。図1に、蒸気殺菌装置10の概略図(正面図)を示す。なお、以下の説明における上下方向(鉛直方向)および左右側方向(水平方向)は、正面から見た方向として定義している。
蒸気殺菌装置10は、キノコ栽培に使用した廃培地を収容する収容容器12と、起動スイッチ16が取付けられている起動部14と、を備えている。収容容器12上部には、開閉扉18aを有する投入口18と、脱気管20と、が設けられている。当該脱気管20は、適宜脱臭装置(不図示)等に連結してもよい。一方、収容容器12下部には、開閉可能な開閉扉22aを有する搬出口22が設けられている。これらの開閉扉18a、22aは気密性を有さず、収容容器12は基本的には大気に開放されている。
また、収容容器12は、長手方向を水平方向にした円筒形に形成され、その外周面下部に近接する位置には、蒸気管24が当該外周面に沿って蛇行して配設されている。当該蒸気管24は、給蒸管24aおよび排蒸管24bを介して外部の蒸気発生装置(不図示)に連結され、内部を蒸気が通流することによって収容容器12を加熱することが可能となっている。
ここで、収容容器12内部には、筒状の回転軸26が円筒形の当該収容容器12内部の中心軸に沿って水平方向に延設されている。回転軸26は、収容容器12外部に軸受26a等を有して回転可能に構成され、且つ外周部には一または複数の羽根28が一体して配設されている。当該羽根28の形状、大きさ、数は限定されない。これによって、回転軸26の回転に伴って羽根28を回転させ、収容容器12に収容された廃培地を撹拌することができる。また、回転軸26およびこれと一体した羽根28には、一または複数の噴出孔32が設けられている。さらに、回転軸26の一方側は、収容容器12外部の蒸気管30を介して蒸気発生装置(不図示)に連結されている。これによって、回転軸26内部に蒸気を通流させ、噴出孔32から収容容器12内へ噴出することができる。なお、噴出孔32は、回転軸26および羽根28のいずれか一方または両方に設けることが可能であって、その形状、大きさ、数も限定されない。
その他、収容容器12内部には、任意の構成として噴出孔(不図示)を有する筒状の空気通流管34を延設すると共に、当該空気通流管34を外部の空気発生装置(不図示、蒸気発生装置(不図示)と一体して設けてもよい)に連結されている。これによれば、噴出孔(不図示)から収容容器12内へ熱風を送風させ、収容容器12内部の乾燥(余剰水分の除去)を行うことができる。一方、変形例として空気通流管34に代えて紫外線照射管(不図示)を設けてもよい。これによれば、収容容器12内へ紫外線を照射して廃培地の殺菌効果を向上させることができる。あるいは、空気通流管34および紫外線照射管(不図示)を並設する構成としてもよい。
以上の構成を備えた蒸気殺菌装置10を用いて、先ず、投入口18からキノコ栽培に使用した廃培地を投入し、収容容器12内に廃培地を収容させる。次いで、回転軸26を回転させるのに伴って羽根28を回転させて廃培地を撹拌しつつ、回転軸26および羽根28に設けた噴出孔32から水蒸気を噴出して廃培地に曝露させることによって廃培地の蒸気殺菌を行ことができる。そして、殺菌処理が終了した廃培地を適宜設けた空気通流管34(噴出孔(不図示))から熱風を送風して収容容器12内すなわち廃培地内の乾燥(余剰水分を除去)した後、搬出口22から廃培地を搬出することができる。なお、収容容器12は大気に開放した(大気圧下の)容器として構成されているため、殺菌に使用する水蒸気の温度は約100[℃]である。
続いて、次の工程では、蒸気殺菌した廃培地を冷却後、廃培地に発酵菌およびプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)を投入する(工程2)。
先ず、廃培地を冷却して粗熱を除去する。一例として、大気に開放した収容容器(不図示)と撹拌手段(不図示)とを備えた攪拌処理装置(不図示)を用意して、当該収容容器(不図示)内に廃培地を投入して撹拌手段(不図示)で撹拌することによって、廃培地を大気に曝露して粗熱を除去する。冷却は、高温下では酵母菌が増殖し易くなると共に、この後に投入する発酵菌が増殖し難くなるため、廃培地内の温度が60[℃]〜70[℃]程度に低下するまで行う。なお、冷却方法は限定されず、大気に開放して放置することによって行ってもよい。
次いで、廃培地を発酵菌およびプロテアーゼを投入する。この処理は、廃培地を撹拌しつつ行うことが好ましいが、後述の工程3における切り返しによって撹拌が行われるため、ここでの撹拌は必ず必要とされる訳ではない。ここで、上記の攪拌処理装置(不図示)を用いた場合、同一の収容容器(不図示)内において撹拌手段(不図示)で撹拌しつつ発酵菌およびプロテアーゼを投入することができるため、処理工程を簡易且つ好適に行うことができる。ただし、発酵菌およびプロテアーゼの投入方法は限定されない。また、発酵菌およびプロテアーゼの投入は、同時であっても別々であってもよく、別々に投入する場合、いずれが先後であってもよい。
なお、発酵菌として用いる具体的な資材は限定されないが、キノコ栽培に使用した廃培地を自然発酵等で発酵させた発酵処理物、より好ましくは本発明によって製造された発酵処理物を好適に用いることができる。これらの発酵処理物には、後述するBacillus属の細菌が豊富に含まれ、また、追加的な処理をせずにそのまま廃培地内に投入することができるからである。
また、プロテアーゼとして用いる具体的な資材は限定されないが、Bacillus属の細菌由来のプロテアーゼを好適に用いることができる。当該プロテアーゼには、後述するBacillus属の細菌がタンパク質分解を行う際に分泌する酵素と同一の酵素が含まれるからである。
さらに、工程1から工程2までの工程は、前述の破砕装置(不図示)をシステム1、水分除去装置(例えば、廃培地から滴る水分を集める収容容器等)(不図示)をシステム2、蒸気殺菌装置10をシステム3、攪拌処理装置(不図示)をシステム4として、所定の搬送手段(不図示)によってシステム1〜4を連結し、全体で一の基本構成とした「システム(不図示)」とすることができる。これによれば、キノコ栽培に使用した廃培地を、上記「システム(不図示)」を備えた一の施設に集めて連続的に処理することができ、設備の有効活用、処理時間の短縮、周囲環境への臭気の拡散防止を実現することができる。当該「システム(不図示)」は、本発明における発明者らによって発明された「堆肥化システム」における実施例の一つである。ただし、本実施形態としては、少なくとも工程1および工程2の処理が行われれば十分であって、それぞれのシステムは適宜省略することができる。
発酵菌およびプロテアーゼの投入後は、廃培地の発酵工程が始まる。この工程では、発酵菌及びプロテアーゼを投入した廃培地を、所定の期間、所定の間隔で切り返しを行いつつ発酵処理する(工程3)。ここで、切り返しとは、廃培地の撹拌処理のことであって、一例として雨避け可能な施設において大気に開放した所定の収容容器(不図示)内に廃培地を収容して、撹拌手段(不図示)によって切り返しを行う。これによれば、廃培地内を好気環境(酸素を十分に有する環境)にして嫌気性細菌の増殖を抑制することができると共に、発酵菌である好気性細菌に空気(酸素)を供給して増殖を促進することができる。
ここで、発酵菌として増殖する細菌は、主として枯草菌(Bacillus subtilis)等のBacillus属の細菌(以下、単に「Bacillus菌」と表記する)である。Bacillus菌は、好気性細菌であって、土壌中の有機炭素物(主として菌糸残渣に由来する多糖類、タンパク質、脂質)、および臭気成分であるアンモニアや硫化水素を分解することができる。したがって、Bacillus菌を発酵菌として増殖させることによって、有機物を分解して廃培地を発酵処理することができると共に、アンモニアや硫化水素を分解して発酵処理で生ずる臭気を消失または低減させ、周囲環境への拡散を防止することができる。
また、Bacillus菌は、細胞壁が粘性物質に覆われていると共に、粘性の菌膜を形成する性質を有する。これによって、土壌中にBacillus菌を増殖させることによって、土壌を団粒化することができる。ここで、団粒構造が発達した土壌は、作物の根(または菌糸)が伸長するための隙間を与えると共に、隙間の中に酸素や栄養分の溶解した水を保持してこれらを作物の根(または菌糸)に与えることによって、作物の根張り(または菌糸の生育)を良好にして作物全体の生育を良好にする効果を有する。したがって、廃培地内にBacillus菌を増殖させることによって廃培地を団粒化して、野菜、果樹、花卉またはキノコ等の作物栽培に使用するための好適な土壌活性材を製造することができる。
さらに、Bacillus菌を増殖させることによって形成された団粒は、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材(菌床栽培における培地基材だけではなく、原木栽培における植菌に用いる種駒の原材料として菌糸と混合する基材も含む)として好適な大きさであることが、発明者らによって明らかにされた(後述する実施例参照)。したがって、廃培地内にBacillus菌を増殖させることによって廃培地を団粒化して、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材を製造することができる。ここで、新たな菌床栽培に使用するための培地に用いる培地基材としては、一例として培地全量の20%程度をコーンコブに置換して使用するのが好適である。これによって、新たな菌床栽培に使用した廃培地から再び本発明によって発酵処理物を製造して、その発酵処理物をさらに新たな菌床栽培に使用するための培地に用いる培地基材として使用することができ、廃培地を何度でも循環させることが可能になる。ただし、培地基材として置換される基材の種類、置換される量等は限定されず、例えば基材として投入されるコーンコブの全部(全量)を本発明によって製造された発酵処理物に置換して新たなキノコを栽培することもできる。
一方、廃培地に投入したプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)により、廃培地内のタンパク質をペプチドやアミノ酸に分解することができる。これによれば、発酵菌によるタンパク質の分解過程で生成される臭気成分の一つであるアンモニアの発生を抑制することができる。また、発酵菌による有機物分解が全体として促進され、臭気成分であるアンモニアや硫化水素を速やかに分解させることができる。したがって、廃培地の発酵処理で生ずる臭気を速やかに消失または低減させ、周囲環境への拡散を防止することができる。特に、プロテアーゼとしてBacillus属菌由来のプロテアーゼを用いた場合には、Bacillus菌が利用するペプチドやアミノ酸を特異的に増加させることができ、Bacillus菌によるタンパク質分解を含めた有機物分解を好適に促進することができる。
ここで、切り返しを行う間隔は限定されず、一般に堆肥を製造する際に行われる切り返しの間隔に準じて行えばよく、一例として2〜3回/週、または季節に応じて1回/5日程度行えばよい。また、常に一定の間隔で行う必要もなく、気温や湿度に応じて増減させてよい。
また、切り返しを行う期間も限定されないが、例示的な基準として、廃培地内の水分率が25[%]以下に達したときに切り返しを終了して、発酵処理物の完成とすることができる。これは、発酵処理物を直ちに使用する場合には水分率が30[%]〜35[%]程度であっても差し支えないが、発酵処理物を保存あるいは流通させる場合には、変質を防止するために水分率が25[%]以下、より好適には20[%]以下に達していることが好ましいからである。あるいは、廃培地を手で握った感触で発酵処理物の完成を判断してもよいし、予め季節に応じた凡その期間を定めておいて、実際の気温もしくは湿度または天候に応じて、延長または短縮させてもよい。
なお、本発明によって製造された発酵処理物は、新たなキノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材としては、培地全量の20[%]程度をコーンコブに置換して使用するのが好適である。これによって、新たなキノコ栽培に使用した廃培地から再び本発明によって発酵処理物を製造して、その発酵処理物をさらに新たなキノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材として使用することができ、廃培地を何度でも循環させることが可能になる。ただし、培地基材として置換される基材の種類、置換される量等は限定されず、例えば基材として投入されるコーンコブの全部を本発明によって製造された発酵処理物に置換して新たなキノコを栽培することも可能である。
[方法]
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。ただし、本発明の範囲が当該実施例に限定されるものではない。
実施例として、先ず、エノキダケの菌床栽培に使用したコーンコブ、米ぬか、ふすま、オカラ、カキ殻から成る廃培地を栽培容器から掻き出した。次いで、大気に開放した蒸気殺菌装置10内において廃培地を撹拌しつつ大気圧下約100[℃]の水蒸気を30[分]〜40[分]廃培地内に噴出して蒸気殺菌した(工程1)。その後、廃培地内が60[℃]〜70[℃]程度になるまで冷却して粗熱を除去した後、発酵菌として本発明おける製造方法によって予め製造された発酵処理物を100[kg]/[t](全重量の10[%])投入した。また、これと共にプロテアーゼとしてBacillus licheniformis由来のプロテアーゼである「PAL440」(商品名)(DEERLAND ENZYMES社製)1000倍希釈溶液を4[L]/100[kg重]投入した(工程2)。
一方、比較例として、先ず、実施例と同基材(コーンコブ、米ぬか、ふすま、オカラ、カキ殻)からなるエノキダケの廃培地を栽培容器から掻き出した。次いで、植物(マツ、ササ、ウメ、ビワ、イチジク、クリ、モモ、カキ)の葉から抽出した酵素原液を含む「バイオ酵素T」(商品名)(株式会社フォーレスト製)1000倍希釈溶液を4[L]/100[kg重]投入した。この「バイオ酵素T」には、廃培地が発酵する際に生ずる臭気を所定量低減する作用があることが、発明者らによって明らかになっている。そこで、「バイオ酵素T」を用いた場合を比較例として、本実施例がさらに臭気を抑制することが可能であるかを検証した。
実施例および比較例における上記の各処理はそれぞれ同日中に実施し、当該処理日を各例における「仕込日(投入日)」として、翌日以降、季節に応じた間隔で切り返しを行い、発酵処理を行った(工程3)。
[結果]
(中心温度)
図2に、実施例における廃培地の中心温度(℃)の変化を折れ線グラフで示す。また、図3に、比較例における廃培地の中心温度(℃)の変化を折れ線グラフ示す。両グラフ共に、横軸は、発酵菌およびプロテアーゼ、あるいは「バイオ酵素T」の投入後の培養後日数(以下、「発酵後日数」と表記すると共に、投入日を発酵後0日とする)を示し、縦軸は中心温度(℃)を示す。
本実施例(図2)では、発酵後1日で60[℃]を超え、以後25日間に亘って平均温度66.12[℃]の高温で推移し、70[℃]を超えた日もあった。発酵後26日から下降を始め、発酵後34日にかけては比較的急速に、発酵後35日以後は比較的緩やかに下降して、発酵後55日では27.6[℃]であった。
一方、比較例(図3)では、発酵後5日まで20[℃]未満の低温で推移し、発酵後6日に20[℃]を超え、発酵後10日に至ってようやく60[℃]を超えた。その後、発酵後19日まで10日間に亘って平均温度65.50[℃]の高温で推移した。ただし、70[℃]を超えた日はなかった。発酵後20日から下降を始め、発酵後29日にかけては比較的急速に、発酵後30日以後は比較的緩やかに下降して、発酵後65日では26.6[℃]であった。
廃培地内の中心温度が高温域(60[℃]以上)に達したのは、主として発酵菌の発酵に伴う発酵熱によるものと考えられ、このとき活発に発酵が行われていたと考えられる。実施例では、発酵開始後、比較的早期に発酵の活発な状態に至ると共に、且つその状態が長期に亘って維持されたことが示された。なお、このときの実施例の中心温度の一時的な低下は切り返しによるものである。
(有機炭素率および炭素/窒素比(C/N比))
図4に、実施例における廃培地の単位量当たり有機炭素率(%)および炭素/窒素比(C/N比)の変化を折れ線グラフで示す。また、図5に、比較例における廃培地の単位量当たり有機炭素率(%)および炭素/窒素比(C/N比)の変化を折れ線グラフで示す。両グラフ共に、横軸は発酵後日数、縦軸は比率(%)または比を示す。
本実施例(図4)では、有機炭素率は、発酵後0日で54.6[%]から発酵後22日で21.6[%]まで低下した。その後、緩やかに増加して、発酵後55日では26.6[%]であった。また、炭素/窒素比(C/N比)は、発酵後0日で16.5から低下して、発酵後12日で13.1、発酵後55日で11.6であった。
一方、比較例(図5)では、有機炭素率は、発酵後0日で17.7[%]、発酵後36日では29.9[%]であった。また、炭素/窒素比(C/N比)は、発酵後0日で19.9、発酵後36日で11.4であった。
廃培地内の有機炭素物は、主として菌糸残渣に由来する多糖類、タンパク質、脂質である。発酵菌はこれらの有機炭素物を栄養源(エネルギー源)として分解する。実施例では、発酵開始直後から有機物分解が活発に行われ、且つその状態が長期に亘って維持されたことが示された。
廃培地内の有機炭素物は発酵菌によって分解されて、炭素(C)は二酸化炭素(CO2)等として大気中へ放出されていく。一方、主な発酵菌であるBacillus菌には硝酸(NO3 -)を窒素ガス(N2)にして大気中へ放出させる脱窒能も有する。したがって、好適に発酵が行われた場合、炭素/窒素比(C/N比)は次第に低下していく。実施例では、発酵開始後直後から発酵(有機物分解および脱膣を含む)が好適に行われ、且つその状態が長期に亘って維持されたことが示された。
なお、炭素/窒素比(C/N比)が高い土壌を作物栽培に使用すると、窒素欠乏を引き起こして作物に害を与えるおそれがある。このため、発酵処理物の炭素/窒素比(C/N比)は15%未満であることが好ましい。実施例では、実測した発酵後12日で13.1であったことから、実際にはさらに早期に15%未満に達したものと考えられる。これによって、実施例では、発酵開始から比較的早期に目標値に達すること、発酵処理物が少なくとも炭素/窒素比(C/N比)については問題なく用いることができることが示された。
(臭気指数)
図6に、実施例における廃培地の臭気指数の変化を折れ線グラフで示す。また、図7に、比較例における廃培地の臭気指数の変化を折れ線グラフで示す。両グラフ共に、横軸は発酵後日数、縦軸は臭気指数を示す。
廃培地の臭気は、単一の物質から生じるのではなく、アンモニア、硫化水素等の複数の物質によって生じるものである。そこで、「ポータブル型ニオイセンサXP−329IIIR」(商品名)(新コスモス電機株式会社製)を用いて、廃培地から生ずる臭気の強さの度合いを数値化した臭気指数を測定した。
本実施例(図6)では、発酵後1日で615であったが、その後比較的急速に低下して3日後の発酵後4日で144まで低下した。その後比較的緩やかに低下して発酵後12日で90まで低下した。以後、発酵後55日までの間に100を超えた日はなかった。全期間を通しての平均は、177.67であった。
一方、比較例(図7)では、発酵後1日で210であったが、その後増加して、発酵後20日で650に達した。その後比較的急速に低下して6日後の発酵後26日で360まで低下し、その後比較的緩やかに低下して発酵後57日で145まで低下した。しかしながら、発酵開始後から発酵後46日までは200を超え、さらにその後も発酵後57日まで100を超えていた。全期間を通しての平均は、326.14であった。
実施例では、発酵開始直後から臭気が速やかに低減して、短期間で低い値に達したことから、全期間を通しての平均も低い値であった。このため、廃培地の発酵処理で生ずる臭気が速やかに消失または低減され、周囲環境に拡散することもなかった。
これに対して、比較例では、発酵開始直後から臭気が次第に強くなって最大に達した後、次第に弱くなったことから、全体として長期に亘って強い臭気の発生が続いて、全期間を通しての平均も高い値であった。このため、発酵処理で生ずる臭気が周囲環境に拡散してしまった。
(水素イオン濃度(pH))
図8に、実施例における廃培地の単位量当たり水素イオン濃度(pH)の変化を折れ線グラフで示す。また、図9に、比較例における廃培地の単位量当たり水素イオン濃度(pH)の変化を折れ線グラフで示す。両グラフ共に、横軸は発酵後日数、縦軸はpHを示す。
本実施例(図8)では、発酵開始日では酸性(発酵後0日6.2)であった廃培地は、次第にアルカリ性に変化した。発酵後12日で8.9に至って、その後は概ね一定(アルカリ性)に保たれた。
一方、比較例(図9)では、発酵開始日では酸性(発酵後0日6.3)であった廃培地は、発酵後11日まで概ね一定(酸性)に保たれ後、次第にアルカリ性に変化した。発酵後28日で8.4に至って、その後は概ね一定(アルカリ性)に保たれた。
水素イオン濃度(pH)が酸性の廃培地では、嫌気性細菌による発酵(狭義の嫌気条件下での代謝)によって乳酸(C363)や酢酸(CH3COOH)が生成されている。一方、アルカリの廃培地では、好気性細菌による有機物分解によってアンモニア(NH3)が生成され、さらにアンモニア(NH3)が水(H2O)と反応して水酸化物イオン(OH-)が生成されている。したがって、廃培地がアルカリ性に変化する場合、好適に発酵が行われているといえる。実施例では、発酵開始直後から発酵菌である好気性細菌によって好適な発酵が行われたことが示された。
(水分率)
図10に、実施例における廃培地の単位量当たり水分率(%)の変化を折れ線グラフで示す。また、図11に、比較例における廃培地の単位量当たり水分率(%)の変化を折れ線グラフで示す。両グラフ共に、横軸は発酵後日数、縦軸は率(%)を示す。
本実施例(図10)では、全期間を通して、水分率は概ね直線的に低下した。発酵後62日で25[%]であった。
一方、比較例(図11)では、水分率は概ね直線的に低下し、発酵後36日で26.4[%]に達した。しかしながら、その後は概ね一定の値を示し続けた。
これまでの結果から、実施例では、長期に亘って活発な発酵が継続した結果、発酵熱が長期に亘って放出され続けたと考えられる。これによって、全期間を通して、水分が概ね一定の割合で気化した結果、水分率は概ね直線的に低下したものと考えられる。実施例では、終始安定して水分率が低下するため、水分率25[%]以下さらには20[%]以下の発酵処理物の安定した製造が可能であることが示された。
一方、比較例では、活発な発酵は短期間で終了して、その後は発酵熱の放出が少なくなったことによって、所定の時点で水分率の低下がほぼ停止したものと考えられる。
(粒度分布)
実施例および比較例における発酵処理物の採取サンプルについて、それぞれ5.6[mm]、4.00[mm]、2.00[mm]、1.00[mm]、500[μm]の5区分の目開きのふるいにかけて分析を行った。図12に、実施例における発酵処理物の粒度分布を棒グラフで示す。また、図13に、比較例における発酵処理物の粒度分布を棒グラフで示す。なお、500[μm]のふるいの受皿に落下した粒を「粉」と表記している。
本実施例(図12)では、最も多く含まれていた粒径は2.00[mm](27.6[%])、で、次いで4.00[mm](26.2[%])で、2.00[mm]〜4.00[mm]の粒径が全体の53.8[%]を占めていた。さらに次いで多く含まれていた1.00[mm](21.8[%])まで含めた1.00[mm]〜4.00[mm]の粒径は全体の75.6[%]を占め、これらのばらつき具合として標準偏差0.025であった。
一方、比較例(図13)では、最も多く含まれていた粒径は1.00[mm](34.6[%])、次いで2.00[mm](21.8[%])で、1.00[mm]〜2.00[mm]の粒径が56.4[%]を占めていた。さらに次いで多く含まれていた500[μm](16.0[%])まで含めた500[μm]〜2.00[mm]の粒径は全体の72.4[%]を占め、これらのばらつき具合として標準偏差0.078であった。
実施例における発酵処理物は、比較例と比較して全体的に粒径が大きく、団粒構造が発達していた。このうち大部分(70[%]以上)を占める粒は、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材として好適な1.00[mm]〜4.00[mm]の粒であって、この範囲でそれぞれの大きさの粒が均一に含まれていた。さらに、全体の半数以上の粒は、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材としてより好適な2.00[mm]〜4.00[mm]の粒であった。均一な団粒構造が発達して、野菜、果樹、花卉またはキノコ等の作物栽培に使用するための土壌活性材として好適に用いることができ、さらに新たなキノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材として好適に用いることができることが示された。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)として「バイオ酵素T」(商品名)(株式会社フォーレスト製)を用いてもよい。「バイオ酵素T」には、植物(マツ、ササ、ウメ、ビワ、イチジク、クリ、モモ、カキ)の葉から抽出した酵素原液が含まれていることから、酵素原液中には当然にプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)が含まれていると考えられる。したがって、実施形態の一つとして「バイオ酵素T」を用いることが可能である。
10 蒸気殺菌装置
12 収容容器
14 起動部
16 起動スイッチ
18 投入口
18a 開閉扉
20 脱気管
22 搬出口
22a 開閉扉
24 蒸気管
24a 給蒸管
24b 排蒸管
26 回転軸
26a 軸受
28 羽根
30 蒸気管
32 噴出孔
34 空気通流管

Claims (9)

  1. キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法であって、
    前記キノコ栽培に使用した前記廃培地を、大気に開放した蒸気殺菌装置内で撹拌しつつ水蒸気を前記廃培地内に噴出して蒸気殺菌する工程と、
    前記蒸気殺菌した前記廃培地を冷却後、前記廃培地に発酵菌およびプロテアーゼを投入する工程と、
    前記発酵菌および前記プロテアーゼを投入した前記廃培地を、所定の期間、所定の間隔で切り返しを行いつつ発酵処理する工程と、を備え、
    前記発酵菌は、Bacillus属(バチルス属)の細菌を含有すること
    を特徴とする発酵処理物の製造方法。
  2. 前記発酵処理物は、キノコ栽培に使用するための培地に用いる培地基材であること
    を特徴とする請求項1記載の発酵処理物の製造方法。
  3. 前記発酵処理物は、野菜、果樹、花卉またはキノコの作物栽培に使用するための土壌活性材であること
    を特徴とする請求項1記載の発酵処理物の製造方法。
  4. 前記発酵菌として、請求項1〜3いずれか一項に記載の製造方法によって製造された前記発酵処理物を用いること
    を特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
  5. 前記プロテアーゼは、Bacillus属(バチルス属)の細菌由来のプロテアーゼであること
    を特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
  6. 前記発酵処理物の水分率が25%以下であること
    を特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
  7. 前記発酵処理物のC/N比が15未満であること
    を特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
  8. 前記発酵処理物は、粒径1.0mm〜4.0mmの粒が50%以上含有していること
    を特徴とする請求項1〜7いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
  9. 前記蒸気殺菌装置に、前記廃培地を収容する収容容器と、該収容容器内に延設される筒状の回転軸と、該回転軸に一体して設けられて前記回転軸が回転することによって前記廃培地を撹拌可能な一または複数の羽根と、を有し、
    前記回転軸および前記羽根のいずれか一方または両方に、水蒸気を噴出可能な一または複数の噴出孔が設けられている蒸気殺菌装置を用いること
    を特徴とする請求項1〜8いずれか一項に記載の発酵処理物の製造方法。
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