JP6899236B2 - 関係特定方法、関係特定装置、関係特定プログラム、補正方法、補正装置、及び補正用プログラム - Google Patents

関係特定方法、関係特定装置、関係特定プログラム、補正方法、補正装置、及び補正用プログラム Download PDF

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本発明は、白色干渉計における干渉波形の補正に関する関係特定方法、関係特定装置、関係特定プログラム、補正方法、補正装置、及び補正用プログラムに関する。
従来、白色干渉計を備え、白色光をワーク及び参照面に照射し、ワークから反射された白色光と、参照面から反射された白色光とに基づいてワークの三次元形状や高さを測定する三次元測定システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
白色干渉計の対物レンズは、ミロー干渉計やマイケルソン干渉計によって構成されている。図9は、ミロー干渉計タイプの対物レンズ100の構成例を示す図である。図9に示すように、対物レンズ100は、白色光を照射するレンズ群101と、レンズ群から照射された白色光を透過させるガラス基板102と、ガラス基板102を透過した白色光の一部を反射するとともに他の一部を透過させるビームスプリッタ103と、ガラス基板102に載置され、ビームスプリッタ103によって反射された白色光を反射する参照ミラー104とを備えている。
白色光が照射されたワーク105を撮像部によって撮像する場合、撮像部に入射する白色光の光路には、ビームスプリッタ103を透過し、ワーク105を反射する白色光の光路である測定光路と、ビームスプリッタ103及び参照ミラー104で反射する白色光の光路である参照光路とが含まれる。このため、これらの光路差によって干渉が生じる。対物レンズ100の位置を白色光の照射方向に移動させながら撮像を行うと、撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれにおいて図3に示すような干渉波形IWが得られる。三次元測定システムは、撮像画像に含まれる画素において干渉光強度が最大となる対物レンズ100の光軸方向の位置を特定することにより、当該画素が対応するワーク上の位置の光軸方向の高さを計測することができる。
特開2013−104998号公報
ワークの法線方向が、対物レンズの光軸と平行ではない場合において、ワークから反射する光が正反射ではないとき、光路が変化して光波の位相が変化する。そうすると、第1光路において位相ずれが生じ、図4の干渉波形IW’に示すようにずれが生じてしまう。よって、ワークの傾斜が一様ではなく、ワークの法線方向が一様ではない場合には、干渉波形のずれが生じることによってワークの高さを正確に測定することができないという問題が発生する。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、干渉波形の補正を可能にする関係特定方法、関係特定装置、関係特定プログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、干渉波形を補正することができる補正方法、補正装置、及び補正用プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る関係特定方法は、コンピュータが実行する、白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する第1取得ステップと、複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第1特定ステップと、前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する第2特定ステップと、を有する。
前記関係特定方法は、前記傾斜角度を固定した状態で、前記白色光の照射方向を中心軸とした前記ワークの傾斜方向を変化させた場合の、複数の前記傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得する第2取得ステップと、複数の前記傾斜方向で取得された複数の干渉波形のそれぞれと、前記基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第3特定ステップと、前記複数の傾斜方向と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜方向と前記位相オフセットとの関係を特定する第4特定ステップとをさらに有していてもよい。
前記関係特定方法は、前記1取得ステップにおいて、前記傾斜方向を、前記位相オフセットが最大となるときの前記傾斜方向に固定した状態で、前記傾斜角度を変化させながら、前記干渉波形を取得してもよい。
前記関係特定方法は、前記傾斜方向に依存する前記位相オフセットの成分が0となるように前記傾斜方向を固定した状態で、前記傾斜角度を変化させながら前記干渉波形を取得する第3取得ステップと、前記第3取得ステップにおいて取得された複数の干渉波形のそれぞれと前記基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第5特定ステップと、前記複数の傾斜角度と、前記第5特定ステップにおいて特定された前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と、前記傾斜方向に依存せず前記傾斜角度に依存する前記位相オフセットの成分との関係を特定する第6特定ステップとをさらに有していてもよい。
本発明の第2の態様に係る関係特定装置は、白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部と、複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する位相オフセット特定部と、前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する関係特定部と、を有する。
本発明の第3の態様に係る関係特定プログラムは、コンピュータを、白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部、複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する位相オフセット特定部、及び、前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する関係特定部、として機能させる。
本発明の第4の態様に係る補正方法は、コンピュータが、白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正する補正方法であって、前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得するステップと、前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定するステップと、予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するステップと、特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正するステップと、を備える。
本発明の第5の態様に係る補正装置は、白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正する補正装置であって、前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部と、前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定する傾斜角度特定部と、予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するオフセット特定部と、特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正する補正部と、を備える。
本発明の第6の態様に係る補正用プログラムは、白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正するコンピュータを、前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部、前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定する傾斜角度特定部、予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するオフセット特定部、及び、特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正する補正部、として機能させる。
本発明によれば、干渉波形の補正が可能になるという効果を奏する。
第1実施形態に係る三次元測定システムの構成を示す図である。 第1実施形態に係るコンピュータの構成を示す図である。 干渉波形の一例を示す図である。 波形位置がずれた干渉波形の一例を示す図である。 第1実施形態に係るコンピュータによる、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係るコンピュータによる位相オフセットの補正に係る処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係るコンピュータによる、傾斜角度と傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態に係るコンピュータによる、傾斜角度と傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。 ミロー干渉計タイプの干渉対物レンズの構成例を示す図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る三次元測定システムSの構成を示す図である。
三次元測定システムSは、三次元測定機1と、関係特定装置及び補正装置としてのコンピュータ2とを備える。
三次元測定機1は、ステージ11と、白色干渉計12と、駆動制御部13とを備える。
ステージ11は、ワークWを載置するための測定盤である。
白色干渉計12は、照射部121と、コリメータレンズ122と、ビームスプリッタ123と、対物レンズ部124と、撮像部129とを備える。
照射部121は、白色光をコリメータレンズ122に照射する。
コリメータレンズ122は、入射した白色光を平行光として出射する。
ビームスプリッタ123は、コリメータレンズ122から出射された白色光を反射し、対物レンズ部124に入射する。また、ビームスプリッタ123は、対物レンズ部124から入射する白色光を透過させて撮像部129に入射させる。
対物レンズ部124は、対物レンズ125と、ガラス基板126と、参照ミラー127と、ビームスプリッタ128とを備える。
対物レンズ125は、ビームスプリッタ123から入射する白色光を収束し、ガラス基板126に入射させる。
ガラス基板126は、入射した白色光を透過させる。ガラス基板126の上面には、参照ミラー127が載置される。参照ミラー127は、ビームスプリッタ128から反射した白色光をビームスプリッタ128に反射する。
ビームスプリッタ128は、対物レンズ125から入射した白色光の一部を反射して参照ミラーに入射させるとともに、他の一部を透過させてワークWに入射させる。参照ミラーに入射する白色光は、参照ミラー127によって反射され、再びビームスプリッタ128に入射する。ビームスプリッタ128は、参照ミラー127によって反射された白色光を反射し、対物レンズ125に入射させる。
また、ビームスプリッタ128は、ワークWから反射した反射光を透過させて、対物レンズ125に入射させる。
このように、対物レンズ125に入射する白色光の光路には、ビームスプリッタ128を透過し、ワークWにおいて反射してビームスプリッタ128を透過した白色光の光路である測定光路と、ビームスプリッタ128において反射し、参照ミラー127において反射し、その後、再びビームスプリッタ128において反射した白色光の光路である参照光路とが含まれる。参照光路と、測定光路との光路差によって、対物レンズ125に入射する白色光には干渉が生じる。以下、対物レンズ125に入射し、撮像部129に入射する白色光を干渉光ともいう。
撮像部129は、2次元の撮像素子を含むCCDカメラ等である。撮像部129は、対物レンズ部124を透過し、ビームスプリッタ123を透過した干渉光を検出して、撮像画像を生成する。撮像部129は、生成した撮像画像をコンピュータ2に出力する。
駆動制御部13は、白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させることにより、対物レンズ部124とワークWとの距離を変化させる。駆動制御部13は、白色干渉計12の位置に基づく、対物レンズ部124の高さ位置を示す高さ位置情報をコンピュータ2に出力する。
撮像部129は、対物レンズ部124が移動する毎に撮像画像を生成してコンピュータ2に出力する。対物レンズ部124の高さ位置の変化に応じて測定光路と参照光路との光路差が変化することから、撮像画像に含まれる各画素において検出される干渉光の強度は、対物レンズ部124の高さ位置の変化に応じて変化する。
図2は、第1実施形態に係るコンピュータ2の構成を示す図である。
コンピュータ2は、記憶部21と、制御部22とを備える。
記憶部21は、例えば、ROM及びRAM等である。記憶部21は、コンピュータ2を機能させるための各種プログラムを記憶する。記憶部21は、制御部22を、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、及び補正部224として機能させる関係特定プログラム及び補正用プログラムとしての三次元測定用プログラムを記憶する。
また、記憶部21は、駆動制御部13から出力された高さ位置情報と、撮像部129から出力された撮像画像とを関連付けて記憶する。また、記憶部21は、制御部22によって生成された干渉波形を示す干渉波形情報を記憶する。
制御部22は、例えばCPUである。制御部22は、記憶部21に記憶されている各種プログラムを実行することにより、コンピュータ2に係る機能を制御する。制御部22は、三次元測定用プログラムを実行することにより、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、及び補正部224として機能する。
干渉波形取得部221は、駆動制御部13から出力された対物レンズ部124の高さ位置を示す位置情報と、撮像部129から出力された撮像画像とに基づいて、干渉波形を生成する。まず、干渉波形取得部221は、白色干渉計12が移動する毎に、駆動制御部13から高さ位置情報を取得するとともに、撮像部129から撮像画像を取得する。干渉波形取得部221は、撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれについて、白色光の強度と、対物レンズ部124の高さ位置との関係を示す干渉波形を生成する。干渉波形取得部221は、複数の画素のそれぞれに対して生成した干渉波形を示す干渉波形情報を記憶部21に記憶させる。
図3は、干渉波形の一例を示す図である。図3には、干渉波形の一例として、干渉波形IWが示されている。図3に示すように、干渉波形IWには、干渉高強度が最大となるピーク位置が存在しており、コンピュータ2の制御部22は、当該ピーク位置に対応する対物レンズ部124の高さ位置に基づいて、当該干渉波形に関連する画素が対応するワークWの位置の高さを測定することができる。
ここで、画素が対応するワークWの位置である画素対応位置において、ワークWが白色光の照射方向に対して傾斜していると、干渉波形の波形位置がずれてしまい、当該画素対応位置におけるワークWの高さが正確に測定できないという問題がある。図4は、波形位置がずれた干渉波形の一例を示す図である。図4に示す破線の干渉波形は、図3に示す干渉波形IWと同一の干渉波形であり、実線の干渉波形は波形位置がずれた干渉波形IW’である。図4に示すように、干渉波形IW’は、干渉波形IWに対して波形位置がずれていることが確認できる。
本発明に係るコンピュータ2は、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、補正部224によって、白色干渉計12がワークWに照射する白色光の光路に対する、ワークWの角度である傾斜角度と、干渉波形のずれ量との関係を特定し、当該関係に基づいて干渉波形を補正することができる。以下、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、補正部224の機能について詳細に説明する。なお、以下の説明では、ワークWが傾斜していない場合における干渉波形を基準干渉波形という。また、基準干渉波形と、ワークWが傾斜している場合における干渉波形とのずれ量を位相オフセットという。
[傾斜角度と位相オフセットとの関係の特定]
まず、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを説明しながら、当該処理に係る干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223の機能について説明する。図5は、第1実施形態に係るコンピュータ2による、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、作業者が、校正用ワークをステージ10に載置する(S10)。校正用ワークは、例えば、傾斜角度が可変の平面状のワークである。
続いて、干渉波形取得部221は、校正用ワークの傾斜角度を変化させた場合の、複数の傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S20)。
具体的には、まず、作業者は、校正用ワークの傾斜角度を固定した状態で白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させながら、白色干渉計12の撮像部129に撮像画像を生成させる。
続いて、干渉波形取得部221は、一の傾斜角度に対応する、対物レンズ部124と校正用ワークとの距離を変化させた場合の複数の撮像画像と、対物レンズ部124の高さ位置情報とを、三次元測定機1から取得する。干渉波形取得部221は、一の傾斜角度に対応する複数の撮像画像と高さ位置情報とに基づいて、干渉波形を示す干渉波形情報を生成する。例えば、干渉波形取得部221は、予め定められた一の画素に対応する干渉波形情報を生成する。干渉波形取得部221は、生成した干渉波形情報と、傾斜角度とを関連付けて記憶させる。
干渉波形取得部221が一の傾斜角度に対応する干渉波形情報を生成すると、作業者は、校正用ワークの傾斜角度を変更し、白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させながら、白色干渉計12の撮像部129に撮像画像を生成させる。干渉波形取得部221は、変更後の傾斜角度に対応する、対物レンズ部124と校正用ワークとの距離を変化させた場合の複数の撮像画像と、対物レンズ部124の高さ位置情報とを三次元測定機1から取得する。干渉波形取得部221は、変更後の傾斜角度に対応する干渉波形情報を生成する。干渉波形取得部221は、干渉波形情報と、変更後の傾斜角度とを関連付けて記憶させる。
作業者は、干渉波形取得部221が干渉波形情報を生成する毎に、校正用ワークの傾斜角度を変更し、コンピュータ2に、干渉波形情報を生成させ、当該干渉波形情報と、傾斜角度とを関連付けて記憶させる。なお、本実施形態では、作業者が校正用ワークの傾斜角度を変更することとしたが、これに限らない。例えば、校正用ワークの傾斜角度をコンピュータ2の制御によって変更可能としておき、コンピュータ2が、干渉波形情報を生成したことに応じて校正用ワークの傾斜角度を変更するようにしてもよい。
続いて、位相オフセット特定部222は、複数の傾斜角度で取得された干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する(S30)。
続いて、関係特定部223は、複数の傾斜角度と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する(S40)。
具体的には、関係特定部223は、傾斜角度をφとした場合の、位相オフセットを示す関数Ψ(φ)を特定する。例えば、傾斜角度φに依存する位相オフセットの成分に対応するパラメータをα、傾斜角度φに依存しない位相オフセットの成分としての定数をγとし、位相オフセットを以下の式(1)で示す関数で表わす。
Ψ(φ)=αφ+γ・・・(1)
関係特定部223は、位相オフセット特定部222が特定した、少なくとも2つの傾斜角度φに対応する位相オフセットΨ(φ)に基づいて、パラメータαと、定数γとを特定することにより、位相オフセットを示す関数Ψ(φ)を特定する。
[位相オフセットの補正]
続いて、位相オフセットの補正に係る処理について説明する。
干渉波形取得部221は、白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させながら撮像したワークの複数の撮像画像に基づいて、当該撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する。
補正部224は、複数の画素のそれぞれに対応するワークの位置における傾斜角度φを特定し、予め特定された傾斜角度φと位相オフセットとの関係を示す関数Ψ(φ)に基づいて、特定された傾斜角度φに対応する位相オフセットを特定し、特定された位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を補正する。
以下に、位相オフセットの補正に係る処理の流れを説明しながら、当該処理に係る干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、補正部224の機能について説明する。図6は、第1実施形態に係るコンピュータ2による位相オフセットの補正に係る処理の流れを示すフローチャートである。
まず、作業者が、測定対象のワークWをステージ10に載置する(S110)。
続いて、干渉波形取得部221は、白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させながら撮像したワークWの複数の撮像画像に基づいて、当該撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S120)。
続いて、補正部224は、撮像画像に含まれる複数の画素のうち、位相オフセットの補正が行われていない1つの画素を選択する(S130)。
続いて、補正部224は、選択した1つの画素に対応するワークWの位置における傾斜角度を特定する(S140)。例えば、補正部224は、当該画素の干渉波形に基づいて、当該画素に対応するワークWの位置におけるワークWの高さを特定する。また、補正部224は、隣接する画素の干渉波形に基づいて、当該隣接する画素のそれぞれに対応するワークWの位置におけるワークWの高さを特定する。ここで特定されるワークWの高さは、補正前の干渉波形に基づいて算出される。補正部224は、選択した1つの画素において特定されたワークWの高さと、隣接する複数の画素において特定されたワークWの高さとの変化量に基づいて、1つの画素に対応するワークWの位置における傾斜角度を特定する。
続いて、補正部224は、選択した1つの画素に対応する位相オフセットを特定する(S150)。具体的には、補正部224は、予め特定した関数Ψ(φ)に基づいて、特定された傾斜角度φに対応する位相オフセットを特定する。
続いて、補正部224は、特定された位相オフセットに基づいて、選択した1つの画素に対応する干渉波形を補正する(S160)。
続いて、補正部224は、全ての画素について干渉波形を補正したか否かを判定する(S170)。補正部224は、全ての画素について干渉波形を補正したと判定すると、本フローチャートに係る処理を終了し、全ての画素について干渉波形を補正していないと判定すると、S130に処理を移す。
[第1実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係るコンピュータ2は、三次元測定機1に載置されたワークWの傾斜角度を変化させた場合の、複数の傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得し、複数の傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定し、複数の傾斜角度と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する。このようにすることで、コンピュータ2は、傾斜角度と位相オフセットとの関係に基づいて、干渉波形を補正可能にすることができる。
また、コンピュータ2は、撮像部129が生成した撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得し、複数の画素のそれぞれに対応するワークWの位置における傾斜角度を特定し、予め特定された傾斜角度と位相オフセットとの関係に基づいて、特定された傾斜角度に対応する位相オフセットを特定し、特定された位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を補正する。これにより、コンピュータ2は、傾斜角度によって発生する干渉波形の位相オフセットを補正することができる。
<第2実施形態>
[ビームスプリッタ128の歪みに依存する位相オフセットの補正を可能にする]
続いて、第2実施形態に係る三次元測定システムSについて説明する。第1実施形態において、コンピュータ2は、ワークの傾斜角度と位相オフセットとの関係について特定した。しかしながら、位相オフセットには、ビームスプリッタ128の歪みに依存する成分が含まれている場合があり、当該成分によって測定精度が悪化するおそれがある。これに対して、第2実施形態に係る三次元測定システムSでは、コンピュータ2が、ビームスプリッタ128の歪みに依存する位相オフセットの補正を可能にする。以下、第1実施形態と異なる部分について説明を行う。第1実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
ビームスプリッタ128に依存する位相オフセットは、ビームスプリッタ128のワークとの対向面の法線方向と白色光の照射方向とがずれることによって生じる。そこで、第2実施形態に係るコンピュータ2は、校正用のワークWの傾斜角度を固定した状態で、白色光の照射方向を中心軸として傾斜方向を変化させた場合の、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得し、複数の傾斜方向で取得された複数の干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定し、複数の傾斜方向と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する。
以下、第2実施形態に係るコンピュータ2による、傾斜角度と傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れについて説明する。図7は、第2実施形態に係るコンピュータ2による、傾斜角度と傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、作業者が、校正用ワークをステージ10に載置する(S210)。校正用ワークは、例えば、2軸において傾斜角度が可変の平面状のワークである。校正用ワークは、傾斜角度を一定にした状態で、白色光の照射方向を中心軸として、傾斜方向を変化させることができる。
続いて、干渉波形取得部221は、校正用ワークの傾斜角度を固定した状態で傾斜方向を変化させた場合の、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S220)。例えば、作業者は、校正用ワークの傾斜方向を固定した状態で白色干渉計12を白色光の照射方向に移動させながら、白色干渉計12の撮像部129に撮像画像を生成させる。
続いて、干渉波形取得部221は、一の傾斜方向に対応する、対物レンズ部124と校正用ワークとの距離を変化させた場合の複数の撮像画像と、対物レンズ部124の高さ位置情報とを、三次元測定機1から取得する。干渉波形取得部221は、一の傾斜方向に対応する複数の撮像画像と高さ位置情報とに基づいて、干渉波形を示す干渉波形情報を生成する。例えば、干渉波形取得部221は、予め定められた一の画素に対応する干渉波形情報を生成する。干渉波形取得部221は、校正用ワークの基準傾斜方向と、一の傾斜方向とがなす角度を示す回転角度を特定し、当該回転角度と、生成した干渉波形情報とを関連付けて記憶させる。
作業者は、干渉波形取得部221が干渉波形情報を生成する毎に、校正用ワークの傾斜方向(回転角度)を変更し、コンピュータ2に、干渉波形情報を生成させ、当該干渉波形情報と、傾斜方向に対応する回転角度とを関連付けて記憶させる。なお、本実施形態では、作業者が校正用ワークの傾斜方向を変更することとしたが、これに限らない。例えば、校正用ワークの傾斜方向をコンピュータ2の制御によって変更可能としておき、コンピュータ2が、干渉波形情報を生成したことに応じて校正用ワークの傾斜方向を変更するようにしてもよい。
続いて、位相オフセット特定部222は、複数の傾斜方向で取得された干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する(S230)。
続いて、関係特定部223は、複数の傾斜方向と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する(S240)。具体的には、関係特定部223は、傾斜角度をφ、校正用ワークの傾斜方向に対応する回転角度をθとした場合の、位相オフセットを示す関数Ψ(θ,φ)を特定する。例えば、傾斜角度φに依存する位相オフセットの成分に対応するパラメータをα、ビームスプリッタ128の校正用ワークとの対向面の法線方向と白色光の照射方向とがなす角度である軸歪み角度をβ、傾斜角度φに依存しない位相オフセットの成分としての定数をγとし、位相オフセットを以下の式(2)で示す関数で表わす。
Ψ(θ,φ)=αcos(θ−β)φ+γ・・・(2)
関係特定部223は、位相オフセット特定部222が特定した、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する回転角度θと、複数の位相オフセットとの関係に基づいて、Ψ(θ,φ)が最大となるときの回転角度θを、軸歪み角度βと特定する。
続いて、作業者は、校正用ワークの傾斜方向を軸歪み角度βに対応する方向に固定する(S250)。具体的には、作業者は、校正用ワークの傾斜方向の基準傾斜方向に対する回転角度を軸歪み角度βに変更する。この場合、(2)式に示すΨ(θ,φ)は、(1)式に示すΨ(φ)と同じ式となる。このようにすることで、関係特定部223は、ビームスプリッタ128の歪みの影響を排除し、傾斜角度φに依存する位相オフセットの成分が最も大きい状態でパラメータα及び定数γを特定することができる。これにより、関係特定部223は、パラメータα及び定数γを高精度に特定することができる。
続いて、干渉波形取得部221は、校正用ワークの傾斜角度を変化させた場合の、複数の傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S260)。S260に係る処理は、図5に示すS20に係る処理と同一であるので詳細な説明を省略する。
続いて、位相オフセット特定部222は、複数の傾斜角度で取得された干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する(S270)。
続いて、関係特定部223は、複数の傾斜角度と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する(S280)。S280に係る処理は、図5に示すS40に係る処理と同一であるので詳細な説明を省略する。
[第2実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係るコンピュータ2は、校正用ワークの傾斜角度を固定した状態で、校正用ワークの傾斜方向を変化させた場合の、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得し、複数の傾斜方向で取得された複数の干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定し、複数の傾斜方向と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する。このようにすることで、コンピュータ2は、干渉波形に含まれる、ビームスプリッタ128に依存する位相オフセットを特定し、干渉波形を補正可能にすることができる。
<第3実施形態>
[ビームスプリッタ128の歪みに依存せず、ワークの傾斜角度に依存する位相オフセットの補正を可能にする]
続いて、第3実施形態に係る三次元測定システムSについて説明する。第2実施形態において、コンピュータ2は、ワークの傾斜方向と位相オフセットとの関係について特定することにより、ビームスプリッタ128の歪みに依存する位相オフセットを補正可能とした。しかしながら、位相オフセットには、ビームスプリッタ128の歪みに依存せず、ワークの傾斜角度に依存する成分が含まれている場合があり、当該成分によって測定精度が悪化するおそれがある。これに対して、第3実施形態に係る三次元測定システムSでは、コンピュータ2が、ビームスプリッタ128の歪みに依存せず、ワークの傾斜角度に依存する位相オフセットの補正を可能にする。
図8は、第3実施形態に係るコンピュータ2による、傾斜角度と傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
S310からS330までの処理の流れは、図7に示すS210からS230までの処理の流れと同じであるので説明を省略する。
続いて、関係特定部223は、複数の傾斜方向と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する(S340)。具体的には、関係特定部223は、傾斜角度をφ、回転角度をθとした場合の、位相オフセットを示す関数Ψ(θ,φ)を特定する。
例えば、傾斜角度φに依存する位相オフセットの成分に対応するパラメータをα、ビームスプリッタ128の校正用ワークとの対向面の法線方向と白色光の照射方向とがなす角度である軸歪み角度をβ、傾斜角度φに依存しない位相オフセットの成分としての定数をγ、ビームスプリッタ128の歪みに依存せずワークの傾斜角度に依存する位相オフセットの成分に対応する第2パラメータをδとし、位相オフセットを以下の式(3)で示す関数で表わす。
Ψ(θ,φ)=(αcos(θ−β)+δ)φ+γ・・・(3)
関係特定部223は、位相オフセット特定部222が特定した、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する回転角度θと、複数の位相オフセットとの関係に基づいて、Ψ(θ,φ)が最大となるときの回転角度θを、軸歪み角度βと特定する。
続いて、作業者は、校正用ワークの傾斜方向を、ビームスプリッタ128の歪みに依存する位相オフセットの成分が0となる方向に固定する(S350)。例えば、作業者は、校正用ワークの傾斜方向の基準傾斜方向に対する回転角度θを、軸歪み角度β+180°に変更する。これにより、αcos(θ−β)は0になり、式(3)は、以下に示す式(4)に変形される。
Ψ(θ,φ)=δφ+γ・・・(4)
続いて、干渉波形取得部221は、校正用ワークの傾斜角度を変化させた場合の、複数の傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S360)。S360に係る処理は、図5に示すS20に係る処理と同一であるので詳細な説明を省略する。
続いて、位相オフセット特定部222は、複数の傾斜角度で取得された干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する(S370)。
続いて、関係特定部223は、複数の傾斜角度と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜角度と、傾斜方向に依存せず傾斜角度に依存する位相オフセットの成分との関係を特定する(S380)。具体的には、関係特定部223は、位相オフセット特定部222が特定した、少なくとも2つの傾斜角度φに対応する位相オフセットΨ(φ)に基づいて、第2パラメータδを特定する。
続いて、作業者は、校正用ワークの傾斜方向を軸歪み角度βに対応する方向に固定する(S390)。
続いて、干渉波形取得部221は、校正用ワークの傾斜角度を変化させた場合の、複数の傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する(S400)。
続いて、位相オフセット特定部222は、複数の傾斜角度で取得された干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する(S410)。
関係特定部223は、複数の傾斜角度と複数の位相オフセットとに基づいて、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定する(S420)。S390からS420に係る処理は、図7に示すS250からS280に係る処理と同一であるので詳細な説明を省略する。
[第3実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係るコンピュータ2は、校正用ワークの傾斜角度を固定した状態で、校正用ワークの傾斜方向を変化させた場合の、複数の傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得し、複数の傾斜方向で取得された複数の干渉波形のそれぞれと、基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定し、複数の傾斜方向と複数の位相オフセットとの関係に基づいて、傾斜方向と位相オフセットとの関係を特定する。このようにすることで、コンピュータ2は、ビームスプリッタ128の歪みに依存せず、ワークの傾斜角度に依存する位相オフセットを補正可能にすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、上述の実施形態では、コンピュータ2が、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、及び補正部224として機能したが、これに限らない。三次元測定機1及びコンピュータ2の少なくともいずれかにおいて、干渉波形取得部221、位相オフセット特定部222、関係特定部223、及び補正部224に係る機能を実現するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、コンピュータ2の関係特定部223は、一の画素に対応する傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定したが、撮像画像を構成する複数の画素のそれぞれについて、傾斜角度と位相オフセットとの関係を特定するようにしてもよい。そして、補正部224は、複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を補正する際に、複数の画素のそれぞれにおいて特定された傾斜角度と位相オフセットとの関係に基づいて干渉波形を補正するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、コンピュータ2の関係特定部223は、位相オフセットを示す式を、傾斜角度の一次式で表現したがこれに限らず、傾斜角度の次数を2以上としてもよい。
1・・・三次元測定機、11・・・ステージ、12・・・白色干渉計、121・・・照射部、122・・・コリメータレンズ、123・・・ビームスプリッタ、124・・・対物レンズ部、125・・・対物レンズ、126・・・ガラス基板、127・・・参照ミラー、128・・・ビームスプリッタ、129・・・撮像部、13・・・駆動制御部、2・・・コンピュータ、21・・・記憶部、22・・・制御部、221・・・干渉波形取得部、222・・・位相オフセット特定部、223・・・関係特定部、224・・・補正部、S・・・三次元測定システム

Claims (9)

  1. コンピュータが実行する、
    白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する第1取得ステップと、
    複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第1特定ステップと、
    前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する第2特定ステップと、
    を有する関係特定方法。
  2. 前記傾斜角度を固定した状態で、前記白色光の照射方向を中心軸とした前記ワークの傾斜方向を変化させた場合の、複数の前記傾斜方向のそれぞれに対応する干渉波形を取得する第2取得ステップと、
    複数の前記傾斜方向で取得された複数の干渉波形のそれぞれと、前記基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第3特定ステップと、
    前記複数の傾斜方向と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜方向と前記位相オフセットとの関係を特定する第4特定ステップとをさらに有する、
    請求項1に記載の関係特定方法。
  3. 前記1取得ステップにおいて、前記傾斜方向を、前記位相オフセットが最大となるときの前記傾斜方向に固定した状態で、前記傾斜角度を変化させながら、前記干渉波形を取得する、
    請求項2に記載の関係特定方法。
  4. 前記傾斜方向に依存する前記位相オフセットの成分が0となるように前記傾斜方向を固定した状態で、前記傾斜角度を変化させながら前記干渉波形を取得する第3取得ステップと、
    前記第3取得ステップにおいて取得された複数の干渉波形のそれぞれと前記基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する第5特定ステップと、
    前記複数の傾斜角度と、前記第5特定ステップにおいて特定された前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と、前記傾斜方向に依存せず前記傾斜角度に依存する前記位相オフセットの成分との関係を特定する第6特定ステップとをさらに有する、
    請求項2又は3に記載の関係特定方法。
  5. 白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部と、
    複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する位相オフセット特定部と、
    前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する関係特定部と、
    を有する関係特定装置。
  6. コンピュータを、
    白色干渉計を備える三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度を変化させた場合の、複数の前記傾斜角度のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部、
    複数の前記傾斜角度で取得された複数の干渉波形のそれぞれと基準干渉波形との間の複数の位相オフセットを特定する位相オフセット特定部、及び、
    前記複数の傾斜角度と前記複数の位相オフセットとに基づいて、前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係を特定する関係特定部、
    として機能させる関係特定プログラム。
  7. コンピュータが、白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正する補正方法であって、
    前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得するステップと、
    前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定するステップと、
    予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するステップと、
    特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正するステップと、
    を備える補正方法。
  8. 白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正する補正装置であって、
    前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部と、
    前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定する傾斜角度特定部と、
    予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するオフセット特定部と、
    特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正する補正部と、
    を備える補正装置。
  9. 白色干渉計を用いた三次元測定機において、前記白色干渉計が照射する白色光の光路に対する、前記三次元測定機に載置されたワークの角度である傾斜角度に伴う干渉波形の位相オフセットを補正するコンピュータを、
    前記白色干渉計を前記白色光の照射方向に移動させながら撮像した前記ワークの複数の撮像画像に基づいて、前記撮像画像に含まれる複数の画素のそれぞれに対応する干渉波形を取得する取得部、
    前記複数の画素のそれぞれに対応する前記ワークの位置における前記傾斜角度を特定する傾斜角度特定部、
    予め特定された前記傾斜角度と前記位相オフセットとの関係に基づいて、複数の画素のそれぞれに対して特定された前記傾斜角度に対応する前記位相オフセットを特定するオフセット特定部、及び、
    特定された前記位相オフセットに基づいて、複数の画素のそれぞれに対応する前記干渉波形を補正する補正部、
    として機能させる補正用プログラム。

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