以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明が適用される表面形状測定装置の全体構成を示した構成図である。
同図における表面形状測定装置1は、ミロー型の干渉計を用いて測定対象物の表面形状等を非接触により3次元測定する所謂、ミロー型の走査型白色干渉計(顕微鏡)であり、測定対象物Pの干渉画像を取得する光学部2と、測定対象物Pが載置されるステージ10と、光学部2の各種制御や光学部2により取得された干渉画像に基づいて各種演算処理を行うパーソナルコンピュータ等の演算処理装置からなる処理部18等を備える。
なお、測定対象物Pが配置される測定空間において、互いに直交する水平方向の2つの座標軸をx軸(紙面に直交する軸)とy軸(紙面に平行する軸)とし、x軸及びy軸に直交する鉛直方向の座標軸をz軸とする。
ステージ10は、x軸及びy軸に略平行する平坦な上面であって測定対象物Pを載置するステージ面10Sを有する。また、ステージ10は、ステージ面10Sの水平面に対する傾斜角度(z軸に対する傾斜角度)を変更する傾斜角度変更手段を有しており、ステージ面10S(ステージ10)は、詳細な構成を省略する傾斜角度変更手段により、x軸に平行なx回転軸30の周りとy軸に平行なy回転軸32の周りに回転可能に設けられる。そして、ステージ面10Sは、xアクチュエータ34の駆動によりx回転軸30周りに回転し、yアクチュエータ36の駆動によりy回転軸32周りに回転する。このステージ面10Sのx回転軸30周りの回転及びy回転軸32周りの回転によって、後述のように測定対象物Pの上面である被測定面Sの傾斜角度を調整するアライメントが行われる。
なお、xアクチュエータ34及びyアクチュエータ36のように本明細書においてアクチュエータという場合には、ピエゾアクチュエータやモータなどの任意の駆動装置を示す。
また、ステージ10は、測定対象物Pの被測定面Sがz軸と直交するように測定対象物Pを支持する支持部であってz軸に対する被測定面Sの傾斜角度を変更する傾斜角度変更手段を備えたものであれば、どのような形態であってもよい。
ステージ面10Sに対向する位置、即ち、ステージ10の上側には、不図示の筐体により一体的に収容保持された光学部2が配置される。
光学部2は、x軸に平行な光軸Z−1を有する光源部12と、z軸に平行な光軸Z−0を有する干渉部14及び撮影部16とを有する。光源部12の光軸Z−1は、干渉部14及び撮影部16の光軸Z−0に対して直交し、干渉部14と撮影部16との間において光軸Z−0と交差する。なお、光軸Z−1は、必ずしもx軸と平行でなくてもよい。
光源部12は、測定対象物Pを照明する照明光として波長幅が広い白色光(可干渉性の少ない低コヒーレンス光)を出射する光源40と、光源40から拡散して出射された照明光を略平行な光束に変換するコレクタレンズ42とを有する。光源40及びコレクタレンズ42の各々の中心とする軸は光源部12の光軸Z−1として同軸上に配置される。
また、光源40としては、発光ダイオード、半導体レーザ、ハロゲンランプ、高輝度放電ランプなど、任意の種類の発光体を用いることができる。
この光源部12から出射された照明光は、干渉部14と撮影部16との間に配置され、光軸Z−1と光軸Z−0とが交差する位置に配置されたハーフミラー等のビームスプリッタ44に入射する。そして、ビームスプリッタ44(ビームスプリッタ44の平坦な光分割面(反射面))で反射した照明光が光軸Z−0に沿って進行して干渉部14に入射する。
干渉部14は、周知のミロー型干渉計により構成され、光源部12から入射した照明光を物体光と参照光とに分割し、物体光を測定対象物Pに照射して測定対象物Pから戻る物体光を参照光により干渉させた干渉光を生成する。
干渉部14は、集光作用を有する対物レンズ50と、光を反射する平坦な反射面を有する参照ミラー52と、光を分割する平坦な光分割面を有するビームスプリッタ54を有する。対物レンズ50、参照ミラー52、及びビームスプリッタ54の各々の中心とする軸は干渉部14の光軸Z−0として同軸上に配置される。参照ミラー52は例えば対物レンズ50の中心表面部分に設置される。
光源部12からこの干渉部14に入射した照明光は、対物レンズ50により集光作用を受けた後、ビームスプリッタ54に入射する。
ビームスプリッタ54は、例えばハーフミラーであり、ビームスプリッタ54に入射した照明光は、ビームスプリッタ54を透過する物体光と、ビームスプリッタ54の光分割面で反射する参照光とに分割される。
ビームスプリッタ54を透過した物体光は、測定対象物Pの被測定面Sに照射された後、被測定面Sから干渉部14へと戻り、再度、ビームスプリッタ54に入射する。そして、ビームスプリッタ54を透過した物体光が対物レンズ50に入射する。
一方、ビームスプリッタ54で反射した参照光は、参照ミラー52の光反射面で反射した後、再度、ビームスプリッタ54に入射する。そして、ビームスプリッタ54で反射した参照光が対物レンズ50に入射する。
これによって、干渉部14から被測定面Sに照射されて干渉部14に戻る物体光と、参照ミラー52で反射した参照光とが重ね合わされた干渉光が生成され、その干渉光が対物レンズ50により集光作用を受けた後、干渉部14から撮影部16に向けて出射される。
また、ビームスプリッタ54(光分割面)は、対物レンズ50の焦点面(対物レンズ50の焦点を通り、光軸Z−0に垂直な平面)に対して距離hだけ対物レンズ50側に近くなる位置、即ち、対物レンズ50の焦点面に対して距離hだけ高い位置に配置される。
参照ミラー52(反射面)は、ビームスプリッタ54(光分割面)に対して距離hだけ対物レンズ50側に近くなる位置、即ち、ビームスプリッタ54に対して距離hだけ高い位置に配置される。
したがって、ビームスプリッタ54と参照ミラー52とは、対物レンズ50の焦点面の位置で反射した物体光の光路長と参照光の光路長とが等しくなるように配置される。
なお、対物レンズ50の焦点距離をHsとすると、距離hを2倍した値2h、即ち、対物レンズ50の焦点面から参照ミラー52までの距離2hは、対物レンズ50の焦点距離Hsよりも小さい。
また、照明光が物体光と参照光とに分割された後、物体光と参照光とが重ね合わされるまでの物体光と参照光の各々が通過した光路の光学的距離を、物体光の光路長及び参照光の光路長といい、それらの差を物体光と参照光の光路長差というものとする。
また、干渉部14は、光学部2においてz軸方向に直線移動可能に設けられる。そして、干渉部アクチュエータ56の駆動により干渉部14がz軸方向に移動する。これにより、対物レンズ50の焦点面の位置(高さ)がz軸方向に移動すると共に、被測定面Sとビームスプリッタ54との距離が変化することで物体光の光路長が変化し、物体光と参照光との光路長差が変化する。
撮影部16は、被測定面Sの各点に照射された物体光と参照光との干渉光の輝度情報を取得する輝度情報取得部であり、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラに相当し、CCD型の撮像素子60と、結像レンズ62とを有する。撮像素子60と結像レンズ62の各々の中心とする軸は撮影部16の光軸Z−0として同軸上に配置される。なお、撮像素子60は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の撮像素子等、任意の撮像手段を用いることができる。
干渉部14から出射された干渉光は、上述のビームスプリッタ44に入射し、ビームスプリッタ44を透過した干渉光が撮影部16に入射する。
撮影部16に入射した干渉光は、結像レンズ62により撮像素子60の撮像面60Sに干渉像を結像する。ここで、結像レンズ62は、測定対象物Pの被測定面Sの光軸Z−0周辺の領域に対する干渉像を高倍率に拡大して撮像素子60の撮像面60Sに結像する。
また、結像レンズ62は、干渉部14の対物レンズ50の焦点面上における点を、撮像素子60の撮像面上の像点として結像する。即ち、撮影部16は、対物レンズ50の焦点面の位置にピントが合うように(合焦するように)設計されている。なお、以下において、測定対象物Pの焦点面のz軸方向の位置を単に「ピント位置」、又は、「撮影部16のピント位置」というものとする。
撮像素子60の撮像面60Sに結像された干渉像は、撮像素子60により電気信号に変換されて干渉画像として取得される。そして、その干渉画像は、処理部18に与えられる。
以上のように光源部12、干渉部14、及び撮影部16等により構成される光学部2は、全体が一体的としてz軸方向に直進移動可能に設けられる。例えば、光学部2は、z軸方向に沿って立設された不図示のz軸ガイド部に直進移動可能に支持される。そして、zアクチュエータ70の駆動により光学部2全体がz軸方向に直進移動する。これにより、干渉部14をz軸方向に移動させる場合よりも、撮影部16のピント位置をz軸方向に大きく移動させることができ、例えば、測定対象物Pの厚さ等に応じて撮影部16のピント位置を適切な位置に調整することができる。
処理部18は、測定対象物Pの被測定面Sの表面形状を測定する際に、干渉部アクチュエータ56を制御して光学部2の干渉部14をz軸方向に移動させながら撮影部16の撮像素子60から干渉画像を順次取得する。そして、取得した干渉画像に基づいて被測定面Sの3次元形状データを被測定面Sの表面形状を示すデータとして取得する。
被測定面Sの3次元形状データを取得する処理について説明すると、撮影部16の撮像素子60は、x軸及びy軸からなるxy平面(水平面)に沿って2次元的に配列された多数の受光素子(画素)からなり、各画素において受光される干渉像の輝度値、即ち、撮像素子60により取得される干渉画像の各画素の輝度値は、各画素に対応する被測定面Sの各点で反射した物体光と参照光との光路長差に応じた干渉光の強度(輝度情報)を示す。
ここで、図2に示すように、干渉画像(撮像素子60の撮像面)のm列目、n行目の画素を(m,n)と表すものとする。そして、画素(m,n)のx軸方向に関する位置(以下、x軸方向に関する位置を「x位置」という)を示すx座標値をx(m,n)と表し、y軸方向に関する位置(以下、y軸方向に関する位置「y位置」という)を示すy座標値をy(m,n)と表すものとする。
また、画素(m,n)に対応する測定対象物Pの被測定面S上の点のx位置を示すx座標値をX(m,n)と表し、y位置を示すy座標値をY(m,n)と表すものとし、また、その点をxy座標値により(X(m,n),Y(m,n))と表すものとする。なお、画素(m,n)に対応する被測定面S上の点とは、ピントが合っている状態において画素(m,n)の位置に像点が結像される被測定面S上の点を意味する。
このとき、撮像素子60により取得される干渉画像の画素(m,n)の輝度値は、画素(m,n)に対応する被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))に照射された物体光と参照光との光路長差に応じた大きさを示す。そして、その光路長差が0となる場合に最も大きな値を示す。
即ち、図1の干渉部アクチュエータ56により干渉部14をz軸方向に移動させて光学部2(撮影部16)に対する干渉部14の相対的なz軸方向の位置(以下、「z位置」という)を変位させると、撮影部16のピント位置(対物レンズ50の焦点面)もz軸方向に移動し、ピント位置も干渉部14と同じ変位量で変位する。また、ピント位置が変位すると、被測定面Sの各点に照射される物体光の光路長も変化する。
そして、干渉部14をz軸方向に移動させてピント位置を変位させながら、即ち、物体光の光路長を変化させながら、撮像素子60から干渉画像を順次取得して干渉画像の任意の画素(m,n)の輝度値を検出すると、ピント位置のz座標値に対して図3のような干渉縞曲線Qに沿った輝度値が得られる。
ここで、処理部18は、干渉部14の所定の基準位置からの変位量(干渉部14のz位置)を、ポテンショメータやエンコーダなどの不図示の位置検出手段からの検出信号により検出することができ、または、位置検出手段を使用することなく干渉部14のz位置を制御する場合、例えば、干渉部アクチュエータ56に与える駆動信号により一定変位量ずつ干渉部14を移動させる場合には、その総変位量により検出することができる。そして、干渉部14が基準位置のときのピント位置のz位置を測定空間におけるz座標の基準位置(原点位置)として、かつ、干渉部14の基準位置からの変位量をピント位置のz座標値として取得することができる。なお、z座標値は、原点位置よりも高い位置(撮影部16に近づく位置)を正側、低い位置(ステージ面10Sに近づく位置)を負側とする。また、干渉部14の基準位置、即ち、z座標の原点位置は任意のz位置に設定、変更することができる。
任意の画素(m,n)における干渉縞曲線Qは、その画素(m,n)に対応する被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))に照射された物体光と参照光との光路長差が所定値より大きい場合には略一定の輝度値を示し、光路長差がその所定値より小さいときには、光路長差が減少するにつれて輝度値が振動すると共にその振幅が大きくなる。
したがって、干渉縞曲線Qは、物体光と参照光との光路長が一致したときに(光路長差が0のときに)、最大値を示すと共に、その干渉縞曲線Qの包絡線における最大値を示す。
また、被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))に照射された物体光と参照光との光路長は、撮影部16のピント位置が被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))のz位置に一致したときに一致する。
したがって、干渉縞曲線Qが最大値を示すとき(又は干渉縞曲線Qの包絡線が最大値を示すとき)のピント位置は、被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))のz位置に一致しており、そのときのピント位置のz座標値は、被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))のz座標値を示す。
以上のことから、処理部18は、干渉部アクチュエータ56により干渉部14をz軸方向に移動させてピント位置をz軸方向に移動させながら(物体光の光路長を変化させながら)、撮像素子60から干渉画像を順次取得し、各画素(m,n)の輝度値をピント位置のz座標値に対応付けて取得する。即ち、ピント位置をz軸方向に走査しながら干渉画像の各画素(m,n)の輝度値を取得する。そして、各画素(m,n)について、図3のような干渉縞曲線Qの輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を、各画素(m,n)に対応する被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))のz座標値Z(m,n)として検出する。
なお、Z(m,n)は、画素(m,n)に対応する被測定面S上の点(X(m,n),Y(m,n))のz座標値を示す。
また、干渉縞曲線Qの輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出する方法は周知であり、どのような方法を採用してもよい。例えば、ピント位置の微小間隔ごとのz座標値において干渉画像を取得することで、各画素(m,n)について、図3のような干渉縞曲線Qを実際に描画することができる程度に輝度値を取得することができ、取得した輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出することで、干渉縞曲線Qの輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出することができる。または、ピント位置の各z座標値において取得した輝度値に基づいて最小二乗法等により干渉縞曲線Qを推測し、又は、干渉縞曲線Qの包絡線を推測し、その推測した干渉縞曲線Q又は包絡線に基づいて輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出することで、干渉縞曲線Qの輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出することができる。
以上のようにして、処理部18は、干渉画像(撮像素子60の撮像面60S)の各画素(m,n)に対応する被測定面S上の各点(X(m,n),Y(m,n))のz座標値Z(m,n)を検出することで、被測定面S上の各点(X(m,n),Y(m,n))の相対的な高さを検出することができる。そして、被測定面S上の各点のx座標値X(m,n)、y座標値Y(m,n)、及びz座標値Z(m,n)を被測定面Sの3次元形状データ(表面形状を示すデータ)として取得することができる。例えば、図4に示すようにx軸方向に並ぶ3つの画素に対応する被測定面S上の3点におけるz座標値Z1、Z2、Z3が相違する場合に、ピント位置をz軸方向に走査しながら干渉画像のそれらの画素の輝度値を取得すると、それらの画素の各々に関してピント位置がz座標値Z1、Z2、Z3のときに輝度値が最大値を示す干渉縞曲線Q1、Q2、Q3が取得される。したがって、それらの干渉縞曲線Q1、Q2、Q3の輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値を検出することで、それらの画素に対応する被測定面S上の3点におけるz座標値Z1、Z2、Z3を検出することができる。
次に、上述のように測定対象物Pの表面形状の測定を行う際に、測定前の準備作業として処理部18において実施する測定対象物Pのアライメント(傾斜角度調整)の処理について説明する。
なお、以下において、アライメントの基本的な作業を処理部18により自動で行う自動アライメントの形態について説明するが、アライメントの基本的な作業の一部又は全てを手動で行う形態とすることも可能であり、その場合については以下の説明の中で適宜説明する。
図5〜図8は、処理部18におけるアライメントの処理手順を示したフローチャートである。
ステージ10のステージ面10Sに測定対象物Pが載置され、例えば、図1の入力部22により初期設定の開始が指示されると、まず、図5のステップS10の工程として、処理部18は、図9に示すように、干渉画像(撮像素子60の撮像面)においてピント位置合わせの基準とする基準領域100、即ち、光学部2に対する干渉部14のz軸方向の移動によるピント位置のz軸方向の移動範囲(走査範囲)の中心位置にピント位置が設定されているときにピントが合うようにする被測定面Sの領域に対応する干渉画像の領域を基準領域100として設定する。この基準領域は、後述のように被測定面Sの傾斜角度を調整するための調整領域であり、事前に決められた領域としてもよいし、処理部18が図1の表示部20に表示する図9のような干渉画像(撮像素子60の撮像面)における画素配列の画像を参照しながら操作者が入力部22により指定するようにしてもよい。また、基準領域は、例えば、2行2列の4つの画素を含む領域というように、事前に決まった形状及び大きさに固定してもよいし、操作者が指定する場合に任意の形状及び大きさの領域を指定できるようにしてもよい。更に1画素のみを含む領域であってもよい。
なお、基準領域と、下記に示すx軸レベリング調整領域及びy軸レベリング調整領域は、被測定面Sの傾斜角度を調整するための調整領域として干渉画像に対して設定するものとするが、調整領域に対応する被測定面S上の領域、即ち、調整領域に含まれる画素に対応する被測定面S上の点を含む領域を調整領域として設定したことに相当する。
次に、ステップS12の工程として、処理部18は、干渉部アクチュエータ56により干渉部14をz軸方向に移動させてピント位置をz軸方向に走査しながら(即ち、物体光の光路長を変化させながら)撮像素子60から干渉画像を順次取得し、各画素の輝度値をピント位置のz座標値に対応付けて取得する。なお、基準領域内の画素の輝度値のみを取得してもよい。
次に、ステップS14の工程として、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々について、ピント位置のz座標値に対応付けられた輝度値に基づいて、図3に示したような干渉縞曲線を取得する。
次に、ステップS16の工程として、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々について取得した干渉縞曲線に基づいて、輝度値が最大値(包絡線の最大値)を示すときのピント位置のz座標値を求める。即ち、基準領域の各画素に対応する被測定面S上の各点のz座標値を求める。そして、そのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素を選出する。これにより、被測定面Sに傷などの凹みが生じている場合に、その凹みの部分に対応した画素は選出されないようにすることができる。
続いて、処理部18は、選出した画素(以下、「選出画素」という)と、その選出画素の干渉縞曲線を表示部20に表示する。例えば、図9のように基準領域100内における選出画素102を他の画素と識別可能なように配色した画素配列の画像を表示部20に表示する。また、図10のように選出画素についての干渉縞曲線をz座標値と輝度値との関係を表したグラフ上に描画した画像を表示部20に表示する。また、その干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zsと、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz座標値Zcとが容易に把握できるように表示することが望ましい。
なお、自動アライメントの場合には、選出画素と、選出画素の干渉縞曲線の表示部20への表示は必ずしも必要ではない。
次に、ステップS18の工程として、処理部18は、基準領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zsが、干渉部アクチュエータ56の駆動によるピント位置の走査範囲の中心位置となるz座標値Zcに一致するように、図1のzアクチュエータ70を駆動して光学部2全体をz軸方向に移動させる。
即ち、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz位置(z座標値Zc)と、選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値)とが一致するように光学部2全体のz軸方向の位置を調整する。
ここで、z座標値Zsがz座標値Zcに対して、距離(高さ)dだけ正側(上側)又は負側(下側)にずれていた場合には、光学部2を距離dだけ上側又は下側に移動させることで、z座標値Zsをz座標値Zcに一致させることができる。
なお、本ステップS18の工程は、ステップS16において表示部20に表示された図10のような干渉縞曲線の表示を参照して、操作者が手動で行う形態とすることができる。例えば、操作者は、処理部18に対して入力部22から光学部2の移動方向を指示して干渉部アクチュエータ56を駆動して光学部2を所望量だけ移動させ、または、干渉部アクチュエータ56を駆動することなく光学部2を直接的に手動で移動させてz座標値Zsをz座標値Zcに一致させる。また、z座標値Zsがz座標値Zcに一致したことが確認できるまで、ステップS12からステップS18までの工程を繰り返し実施するようにしてもよい。
次に、ステップS20の工程として、処理部18は、選出画素の干渉縞曲線における輝度値の最大値が適切な大きさとなるように、光源部12の光源40の強さ、撮像素子60における電子シャッタの速度(電荷蓄積時間の長さ)、撮像素子60により得られる画像信号に対するゲイン等を調整する。
次に、処理部18は、被測定面Sのx軸方向に対する傾き(y軸周りの傾斜)を無くし、被測定面Sがx軸に対して平行となるようにx軸レベリング調整の処理を実施する。
図6のステップS30の工程として、処理部18は、図11に示すように干渉画像(撮像素子60の撮像面)においてx軸レベリング調整の基準とするx軸レベリング調整領域110であって、ステップS10において設定した基準領域100の中心とy座標値が一致し、かつ、基準領域100とx座標値が相違するx軸レベリング調整領域110を設定する。ただし、基準領域100の中心とx軸レベリング調整領域110の中心とが必ずしも完全に一致している必要はなく、多少のずれは許容される。即ち、基準領域100の中心とx軸レベリング調整領域110の中心とのy座標値は、一致しているとみなせる程度の所定値以下の差であればよい。
このx軸レベリング調整領域は、事前に決められた領域としてもよいし、処理部18が図11のように表示部20に表示する干渉画像(撮像素子60の撮像面)における画素配列の画像を参照しながら操作者が入力部22により指定するようにしてもよい。また、x軸レベリング調整領域は、例えば、基準領域と同じ形状及び大きさの領域としてもよいし、2行2列の4つの画素を含む領域というように、事前に決まった形状及び大きさに固定してもよいし、操作者が指定する場合に任意の形状及び大きさの領域を指定できるようにしてもよい。更に1画素のみを含む領域であってもよい。
次に、ステップS32の工程として、処理部18は、干渉部アクチュエータ56の駆動により干渉部14をz軸方向に移動させてピント位置をz軸方向に走査しながら(即ち、物体光の光路長を変化させながら)撮像素子60から干渉画像を順次取得し、各画素の輝度値をピント位置のz座標値に対応付けて取得する。なお、基準領域及びx軸レベリング調整領域の画素の輝度値のみを取得してもよい。
次に、ステップS34の工程として、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々、及び、x軸レベリング調整領域に含まれる画素の各々について、ピント位置のz座標値に対応付けられた輝度値に基づいて、図3に示したような干渉縞曲線を取得する。
次に、ステップS36の工程として、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々、及び、x軸レベリング調整領域の画素の各々について取得した干渉縞曲線に基づいて、輝度値が最大値(包絡線の最大値)を示すときのピント位置のz座標値を求める。即ち、基準領域の各画素とx軸レベリング調整領域の各画素に対応する被測定面S上の各点のz座標値を求める。
そして、基準領域においてそのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素と、x軸レベリング調整領域においてそのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素を選出画素として選出する。
続いて、処理部18は、基準領域から選出した選出画素と、x軸レベリング調整領域から選出した選出画素と、それらの選出画素の干渉縞曲線を表示部20に表示する。例えば、図11のように基準領域100の選出画素102とx軸レベリング調整領域110の選出画素112とを他の画素と識別可能なように配色した画素配列の画像を表示部20に表示する。また、図12のように基準領域の選出画素についての干渉縞曲線とx軸レベリング調整領域の選出画素についての干渉縞曲線をz座標値と輝度値との関係を表したグラフ上に描画した画像を表示部20に表示する。また、それらの干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs、Zs1と、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz座標値Zcとが容易に把握できるように表示することが望ましい。
なお、自動アライメントの場合には、選出画素と、選出画素の干渉縞曲線の表示部20への表示は必ずしも必要ではない。
次に、ステップS38の工程として、処理部18は、基準領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zsと、x軸レベリング調整領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs1とが一致するように、図1のyアクチュエータ36を駆動してステージ10のステージ面10Sをy回転軸32の周りに回転させる。
即ち、基準領域の選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値Zs)と、x軸レベリング調整領域の選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値Zs1)とが一致するようにステージ面10Sをy回転軸32の周りに回転させる。
ここで、z座標値Zsとz座標値Zs1との差と、基準領域の選出画素とx軸レベリング調整領域の選出画素の各々からy回転軸32までのx軸方向の距離とに基づいてステージ面10Sのy回転軸32周りの回転量を調整することでz座標値Zsとz座標値Zs1とを一致させることができる。これによって、被測定面Sがx軸に対して平行となり、x軸レベリング調整が終了する。
なお、本ステップS38の工程は、ステップS36において表示部20に表示された図12のような干渉縞曲線の表示を参照して、上述と同様に操作者が手動で行う形態とすることができる。また、z座標値Zsとz座標値Zs1とが一致したことが確認できるまで、ステップS32からステップS38までの工程を繰り返し実施するようにしてもよい。ステップS32からステップS38までの工程を繰り返し実施している際に、図12のような干渉縞曲線の表示において基準領域の干渉縞曲線が上下に移動してしまう場合があるため、図5のステップS18の工程のように光学部2全体のz位置を再度調整し直すようにしてもよい。
次に、処理部18は、被測定面Sのy軸方向に対する傾きを無くし、被測定面Sがy軸に対して平行となるようにy軸レベリング調整の処理を実施する。
図7のステップS50の工程として、処理部18は、図13に示すように干渉画像(撮像素子60の撮像面)においてy軸レベリング調整の基準とするy軸レベリング調整領域120であって、ステップS10において設定した基準領域100の中心と、ステップS30において設定したx軸レベリング調整領域の中心とに対して少なくともy座標値が相違する中心を有するy軸レベリング調整領域120を設定する。このy軸レベリング調整領域は、事前に決められた領域、たとえば、基準領域の中心とx軸レベリング調整領域の中心とy軸レベリング調整領域の中心とが正三角形の頂点となるような領域としてもよいし、処理部18が図13のように表示部20に表示する干渉画像(撮像素子60の撮像面)における画素配列の画像を参照しながら操作者が入力部22により指定するようにしてもよい。また、y軸レベリング調整領域は、例えば、基準領域と同じ形状及び大きさの領域としてもよいし、2行2列の4つの画素を含む領域というように、事前に決まった形状及び大きさに固定してもよいし、操作者が指定する場合に任意の形状及び大きさの領域を指定できるようにしてもよい。更に1画素のみを含む領域であってもよい。
次に、ステップS52の工程として、干渉部アクチュエータ56の駆動により干渉部14をz軸方向に移動させてピント位置をz軸方向に走査しながら(即ち、物体光の光路長を変化させながら)撮像素子60から干渉画像を順次取得し、各画素の輝度値をピント位置のz座標値に対応付けて取得する。なお、基準領域、x軸レベリング調整領域、及びy軸レベリング調整領域の画素の輝度値のみを取得してもよい。
次に、ステップS54の工程として、処理部18は、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々、x軸レベリング調整領域に含まれる画素の各々、及びy軸レベリング調整領域に含まれる画素の各々について、ピント位置のz座標値に対応付けられた輝度値に基づいて、図3に示したような干渉縞曲線を取得する。
次に、ステップS56の工程として、処理部18は、基準領域に含まれる画素の各々、x軸レベリング調整領域の画素の各々、及び、y軸レベリング調整領域の画素の各々について取得した干渉縞曲線に基づいて、輝度値が最大値(包絡線の最大値)を示すときのピント位置のz座標値を求める。即ち、基準領域の各画素とx軸レベリング調整領域の各画素とy軸レベリング調整領域の各画素に対応する被測定面S上の各点のz座標値を求める。
そして、基準領域においてそのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素と、x軸レベリング調整領域においてそのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素と、y軸レベリング調整領域においてそのz座標値が最も大きくなる(最も突出した位置となる)1つの画素を選出画素として選出する。
続いて、処理部18は、基準領域から選出した選出画素と、x軸レベリング調整領域から選出した選出画素と、y軸レベリング調整領域から選出した選出画素と、それらの選出画素の干渉縞曲線を表示部20に表示する。例えば、図13のように基準領域100の選出画素102とx軸レベリング調整領域110の選出画素112とy軸レベリング調整領域120の選出画素122とを他の画素と識別可能なように配色した画素配列の画像を表示部20に表示する。また、図14のように基準領域の選出画素についての干渉縞曲線とx軸レベリング調整領域の選出画素についての干渉縞曲線とy軸レベリング調整領域の選出画素についての干渉縞曲線とをz座標値と輝度値との関係を表したグラフ上に描画した画像を表示部20に表示する。また、それらの干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs、Zs1、Zs2と、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz座標値Zcとが容易に把握できるように表示することが望ましい。
なお、自動アライメントの場合には、選出画素と、選出画素の干渉縞曲線の表示部20への表示は必ずしも必要ではない。
次に、ステップS58の工程として、処理部18は、基準領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs、又は、x軸レベリング調整領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs1と、y軸レベリング調整領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs2とが一致するように、図1のxアクチュエータ34を駆動してステージ10のステージ面10Sをx回転軸30の周りに回転させる。
即ち、基準領域の選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値Zs)と、y軸レベリング調整領域の選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値Zs2)とが一致するようにステージ面10Sをx回転軸30の周りに回転させる。
ここで、z座標値Zs又はz座標値Zs1と、z座標値Zs2との差と、基準領域の選出画素又はx軸レベリング調整領域の選出画素とy軸レベリング調整領域の選出画素の各々からx回転軸30までのy軸方向の距離とに基づいてステージ面10Sのx回転軸30周りの回転量を調整することでz座標値Zs又はz座標値Zs1と、z座標値Zs2とを一致させることができる。これによって、被測定面Sがy軸に対して平行となり、y軸レベリング調整が終了する。
なお、本ステップS58の工程は、ステップS56において表示部20に表示された図14のような干渉縞曲線の表示を参照して、上述と同様に操作者が手動で行う形態とすることができる。また、z座標値Zs又はz座標値Zs1と、z座標値Zs2とが一致したことが確認できるまで、ステップS52からステップS58までの工程を繰り返し実施するようにしてもよい。ステップS52からステップS58までの工程を繰り返し実施している際に、図14のような干渉縞曲線の表示において基準領域の干渉縞曲線が上下に移動してしまう場合があるため、図5のステップS18の工程のように光学部2全体のz位置を再度調整し直すようにしてもよい。
以上の工程が終了すると、図8のステップS70からステップS74の工程として、図7のステップS52からステップS56と同様の処理を実施する。これにより、例えば、図14と同様に図15のように基準領域の選出画素についての干渉縞曲線とx軸レベリング調整領域の選出画素についての干渉縞曲線とy軸レベリング調整領域の選出画素についての干渉縞曲線とを、z座標値と輝度値との関係を表したグラフ上に描画した画像が表示部20に表示される。これによって、それらの干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zs、Zs1、Zs2が一致していることを確認することができる。
なお、自動アライメントの場合には、選出画素と、選出画素の干渉縞曲線の表示部20への表示は必ずしも必要ではない。
次に、ステップS76の工程として、図5のステップS18と同様に、処理部18は、基準領域の選出画素の干渉縞曲線において輝度値が最大値を示すときのピント位置のz座標値Zsが、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz座標値Zcに一致するように、図1のzアクチュエータ70を駆動して光学部2全体をz軸方向に移動させる。
即ち、ピント位置の走査範囲の中心位置となるz位置(z座標値Zc)と、選出画素に対応する被測定面S上の点のz位置(z座標値)とが一致するように光学部2全体のz軸方向の位置を調整する。
なお、本ステップS76の工程は、ステップS74において表示部20に表示された図15のような干渉縞曲線の表示を参照して、上述と同様に操作者が手動で行う形態とすることができる。また、z座標値Zsがz座標値Zcに一致したことが確認できるまで、ステップS70からステップS76までの工程を繰り返し実施するようにしてもよい。更に、z座標値Zsではなく、z座標値Zs1又はz座標値Zs2をz座標値Zcに一致させるようにしてもよい。
次に、ステップS78の工程として、処理部18は、干渉画像(撮像素子60の撮像面)の全ての画素について取得される干渉縞曲線の輝度値が適切な大きさとなるように、光源部12の光源40の強さ、撮像素子60における電子シャッタの速度(電荷蓄積時間の長さ)、撮像素子60により得られる画像信号に対するゲイン等を調整する。
以上の処理が終了すると、測定対象物Pの表面形状の測定前における測定対象物Pのアライメント(傾斜角度調整)が終了し、測定開始が可能となる。
なお、表面形状測定装置1において測定対象物Pのアライメントを実施するための構成を図16に示す。同図に示すように、表面形状測定装置1は、調整領域設定工程として実施するステップS10、ステップS30、及びステップS50の工程のように調整領域を設定する調整領域設定手段200と、z位置検出工程として実施するステップS32〜ステップS36及びステップS52〜ステップS6の工程のように調整領域の各々のz位置を、輝度情報取得部である撮影部16(撮像素子60)により取得された輝度情報に基づいて検出するz位置検出手段202と、傾斜角度調整工程として実施するステップS38及びステップS58の工程のようにz位置検出手段202により検出された調整領域の各々のz位置に基づいて、測定対象物Pの支持部であるステージ10の傾斜角度変更手段(x回転軸30、y回転軸32、xアクチュエータ34、yアクチュエータ36)により調整領域の全てのz位置を一致させる傾斜角度調整手段204とを有する。
ここで、傾斜角度変更手段は、z軸に対して被測定面Sを相対的に傾動させてz軸に対する被測定面Sの傾斜角度を変更するものであればよく、上述のようにステージ10が傾斜角度変更手段を備えている場合に限らない。たとえば、ステージ10を傾動させる代わりに、ステージ10に対して光学部2を傾動させることにより、z軸を傾動させてz軸に対する被測定面Sの傾斜角度を調整するようにしてもよい。
以上、上記実施の形態では、基準領域、x軸レベリング調整領域、及び、y軸レベリング調整領域の設定が異なるタイミングで行われるが、基準領域の設定時においてx軸レベリング調整領域及びy軸レベリング調整領域の設定も行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、基準領域、x軸レベリング調整領域、及び、y軸レベリング調整領域の各々から1つの画素を選出画素として選出し、その選出画素に対応する被測定面S上の点のz座標値を各領域に対応する被測定面S上の領域のz座標値とするものであるが、被測定面S上の領域のz座標値は他の方法により求めてもよい。例えば、各領域の全ての画素に対応する被測定面S上の全ての点のz座標値の平均値を各領域に対応する被測定面S上の領域のz座標値とすることもできる。
また、上記実施の形態では、干渉画像に対して、基準領域、x軸レベリング調整領域、及び、y軸レベリング調整領域の3つの調整領域を特定の条件に従って設定し、それらの調整領域に対応する被測定面S上の領域のz位置が一致するように被測定面S(ステージ面10S)の傾斜角度を調整するものであったが、本発明はこれに限らない。即ち、本発明は、干渉画像に対して少なくとも3箇所(3箇所以上)の領域を調整領域として設定し、それらの調整領域に対応する被測定面S上の領域のz座標値を上記実施の形態と同様にピント位置の走査により検出する。そして、それらの調整領域に対応する被測定面S上の領域のz座標値が一致するように、被測定面S(ステージ面10S)の傾斜角度を調整するものを含む。なお、干渉画像に対して調整領域を設定するとは、その領域に対応する被測定面S上に調整領域を設定することと等しい。
また、上記実施の形態の表面形状測定装置1は、図1のようにミロー型の干渉計により構成される干渉部14を備えたミロー型の走査型白色干渉計であるものとしたが、本発明は、これに限らない。例えば、干渉部14の構成として周知のマイケルソン型の干渉計を採用することも可能である。