JP6897898B1 - 防護服 - Google Patents

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Abstract

一対の袖部分と、身頃部分とを備える防護服であり、一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備え、他方の袖部分は、防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備え、身頃部分は、防護服の着用時に着用者の大胸筋を覆う部分Cを備え、防護服は、通気度が30cm3/cm2/秒以上である第1の生地と、剛軟度が80mm以下である第2の生地と、を有し、第1の生地は、部分Cに配置され、かつ、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有し、第2の生地は、部分Aおよび部分Bに配置され、かつ、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する、防護服。

Description

本発明は、防護服に関する。
従来、粉塵や化学物質を除去する作業や、粉塵や化学物質を取り扱う作業において、作業者は、衣服の上に防護服、ゴム手袋、ゴム長靴および防塵マスクを着用して作業することがある。また、近年では、夏季に猛暑が続く時もあり、着用者が涼しく快適に作業できる防護服が求められている。そして、上記の防護服としては、通気性が高く、かつ、防塵性にも優れる生地から構成された防護服が知られている。具体的には、特許文献1には、防護服用の生地および上記生地から構成される防護服が開示されている。特許文献1に記載の生地は、スパンボンド不織布、帯電を有しているメルトブロー不織布およびスパンボンド不織布をこの順に積層した構成である。
国際公開第2014/208605号
しかしながら、特許文献1に開示された防護服用の生地は、スパンボンド不織布と帯電を有しているメルトブロー不織布とはホットメルト接着剤の塗布や熱エンボスで接着されている。よって、上記の防護服用の生地は、剛軟度が高い。さらに、上記の生地を用いた防護服は、着用時に着用者の肘を覆う部分に上記の生地が配置される。また、防護服の着用時において、着用者の肘の動きは、大きくなりやすい。以上のことから、上記の防護服を着用した着用者は、肘を動かす際に、抵抗を感じやすく、動かしづらい。その結果、上記の防護服は、着用者の作業性を低下させやすく、かつ、快適性が劣る。
本発明は、上で説明した事情に鑑み、防塵性と快適性とが優れ、かつ、作業性にも優れた防護服を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の防護服は、一対の袖部分と、身頃部分とを備える防護服であり、前記一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備え、他方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備え、前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の大胸筋を覆う部分Cを備え、前記防護服は、通気度が30cm3/cm2/秒以上である第1の生地と、剛軟度が80mm以下である第2の生地と、を有し、前記第1の生地は、前記部分Cに配置され、かつ、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有し、前記第2の生地は、前記部分Aおよび前記部分Bに配置され、かつ、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する、防護服である。
図1は、生地の断面のSEM画像視野の概念図である。 図2は、本発明の一実施形態である実施例1の防護服の前面の概念図である。 図3は、本発明の一実施形態である実施例1の防護服の背面の概念図である。 図4は、本発明の他の一実施形態である実施例7の防護服の前面の概念図である。 図5は、本発明の他の一実施形態である実施例7の防護服の背面の概念図である。 図6は、本発明の防護服の他の一実施形態である実施例8の防護服の前面の概念図である。 図7は、本発明の防護服の他の一実施形態である実施例8の防護服の背面の概念図である。 図8は、従来の防護服の一実施形態である比較例3の防護服の前面の概念図である。 図9は、従来の防護服の一実施形態である比較例3の防護服の背面の概念図である。 図10は、従来の防護服の他の一実施形態である比較例4の防護服の前面の概念図である。 図11は、従来の防護服の他の一実施形態である比較例4の防護服の背面の概念図である。 図12は、本発明の一実施形態である実施例10の防護服の前面の概念図である。 図13は、本発明の一実施形態である実施例10の防護服の背面の概念図である。 図14は、本発明の一実施形態である実施例11の防護服の前面の概念図である。 図15は、本発明の一実施形態である実施例11の防護服の背面の概念図である。
本発明の一実施形態の防護服は、一対の袖部分と、身頃部分とを備える防護服である。一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備え、他方の袖部分は、防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備える。身頃部分は、防護服の着用時に着用者の大胸筋を覆う部分Cを備える。防護服は、通気度が30cm3/cm2/秒以上である第1の生地と、剛軟度が80mm以下である第2の生地と、を有する。第1の生地は、部分Cに配置され、かつ、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有する。第2の生地は、部分Aおよび部分Bに配置され、かつ、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する。なお、本実施形態において、「身頃」とは、防護服が着用者に着用された際に、着用者の腰よりも上に相当する部分をいう。
ここで、本実施形態において、着用者の身体寸法は特に限定されない。本実施形態では、説明の明瞭化のため、以下の身体寸法である着用者が例示される。すなわち、着用者は、身長が171cmであり、上腕長が32cmであり、頸側・肩峰直線距離が15cmであり、頚窩高が140cmであり、胸骨中点高が128cmであり、前腋窩幅が34cmであり、肩甲骨下角間直線距離が20cmであり、大腿長が44cmであり、脛骨上縁高が43cmである。
防護服の身頃部分が備える部分Cは、着用時に着用者の大胸筋を覆う防護服の部分である。人体において、大胸筋の付近は、心臓や肺などの人体にとって重要な臓器が多く存在する。よって、着用者は、大胸筋および大胸筋の周囲の部位において、これらの部位以外の部位に比して、暑さをより敏感に感じやすい。本実施形態の防護服は、部分Cに第1の生地である通気性の高い生地を用いる。これにより、着用者の大胸筋の付近の温度および湿度は、外気の温度および湿度に近づけられ得る。その結果、本実施形態の防護服は、快適性が優れる。
防護服の部分Aおよび部分Bは、着用時に着用者の肘関節を覆う防護服の部分である。よって、部分Aおよび部分Bは、着用者が肘を曲げ伸ばしした際に、着用者の肘の曲げ伸ばしの動作に合わせて防護服の生地が折れ曲がる部分である。そのため、部分Aおよび部分Bには、第2の生地である柔軟性の優れる生地を用いる。これにより、本実施形態の防護服は、着用時に着用者の作業性が向上する。
本実施形態の防護服は、着用者の暑さをより敏感に感じ易い部位(たとえば大胸筋および大胸筋の周囲の部位)を覆う防護服の部分に、通気性の高い生地が配置されており、かつ、着用者の動きの多い部位(たとえば肘関節)を覆う防護服の部分には柔軟性が高い生地が配置されている。そのため、この様な構成を採用する本実施形態の防護服は、着用時の快適性と着用時の作業性とを高いレベルで両立できる。
さらに、防護服の身頃部分は、着用時に着用者の肩甲下筋を覆う部分Dを好適に備える。この場合、部分Dは、第1の生地が配置されていることが好ましい。人体において、肩甲下筋の付近は、心臓や肺などの人体にとって重要な臓器が多く存在している。よって、着用者は、肩甲下筋および肩甲下筋の周囲の部位において、これらの部位以外の部位に比して、暑さをより敏感に感じやすい。そのため、部分Dに第1の生地である通気性の高い生地を用いることで、着用者の肩甲下筋の付近の温度および湿度を外気の温度および湿度に近づけやすい。これにより、本実施形態の防護服は、快適性がより優れる。
また、本実施形態の防護服は、部分Cと部分Dとの両方に、通気性の高い第1の生地が配置されることが好ましい。このような形態の防護服は、以下の効果が得られる。着用者が歩行した際に、本実施形態の防護服の前身頃は、風を受ける。前身頃が受けた風により、防護服の衣外の空気は、防護服の部分Cから防護服の衣内に容易に進入し、次いで、防護服の衣内の空気は、防護服の部分Dから防護服の衣外に容易に抜けることができる。これにより、防護服の衣内の空気は、防護服の衣外の空気と積極的に置換されやすく、防護服の衣内の温度および湿度を、外気の温度および湿度により近づけることができる。これにより、着用者は、防護服の着用時に、より一層の快適さ感じることができる。
本実施形態の防護服は、さらにフードを備えることが好ましい。防護服が備えるフードは、防護服の着用時に着用者の頭部を覆う防護服の部分である。着用者の頭部には脳が存在する。そのため、着用者の頭部は、着用者の頭部以外の部位に比して、暑さをより敏感に感じやすい。より好ましくは、フードの少なくとも一部に第1の生地である通気性の高い生地を用いることにより、防護服は、防護服内の温度および湿度を、外気の温度および湿度に近づけることができる。これにより、着用者は、防護服の着用時に、より快適さを感じることができる。
本実施形態の防護服は、さらに下衣を備えることが好ましい。下衣は部分Eおよび部分Fを備える。部分Eは、着用時に着用者の右足の膝関節を覆う防護服の部分である。部分Fは、着用時に着用者の左足の膝関節を覆う防護服の部分である。そして、部分Eおよび部分Fは、着用者が膝を曲げ伸ばしした際に、防護服の生地が折れ曲がる部分である。そのため、部分Eおよび部分Fに第2の生地である柔軟な生地を用いることにより、着用者は、防護服の着用時に、より作業性が向上する。
本実施形態の防護服は、第1の生地の合計の面積が、防護服全体の面積に対し、15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましい。一方、防護服は、第1の生地の合計の面積が、防護服全体の面積に対し、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、40%以下であることがさらに好ましい。第1の生地の合計の面積が上述した下限値以上であることにより、着用者は、防護服の着用時に、より快適さを感じやすい。また、第1の生地の合計の面積が上述した上限値以下であることにより、着用者は、防護服の着用時に、より作業性が向上しやすい。
本実施形態の防護服は、第2の生地の合計の面積が防護服全体の面積に対し、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましく、60%以上であることがさらに好ましい。一方、防護服は、第2の生地の合計の面積が防護服全体の面積に対し、85%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、70%以下であることがさらに好ましい。第2の生地の合計の面積を上述した下限値以上であることにより、着用者は、防護服の着用時に、より作業性が向上しやすい。また、第2の生地の合計の面積を上述した上限値以下であることにより、着用者は、防護服の着用時に、より快適さを感じやすい。
本実施形態の防護服は、フードを備えることが好ましく、身頃部分とフードとが一体となっていることがより好ましい。身頃部分とフードとが別体となっている防護服は、身頃部分を有する上衣とフードとを着用した際に、身頃部分とフードとの間に隙間を生じやすい。この場合、隙間を防ぐために、防護服の着用時に身頃部分とフードとにおいて、各々に相手方と重なる部分を多く設ける必要が生じる。このような身頃部分とフードとが重なる部分は、通気性および柔軟性が低下しやすい。これに対し、身頃部分とフードとが一体となっている防護服は、身頃部分とフードとの間に隙間が生じず、身頃部分とフードとに相手方と重なる部分が存在しない。そのため、防護服は、防護服の着用時の快適性と作業性とが同時に優れたものとなり得る。
本実施形態の防護服は、さらに下衣を備え、上衣と下衣とが一体となっていることが好ましい。上衣と下衣とが別体となっている防護服は、上衣と下衣とを着用した際に上衣と下衣との間に隙間を生じやすい。この場合、隙間を防ぐために、防護服の着用時に上衣と下衣とにおいて、各々に相手方と重なる部分を多く設ける必要が生じる。このような上衣と下衣とが重なる部分は、通気性および柔軟性が低下しやすい。これに対し、上衣と下衣とが一体となっている防護服は、上衣と下衣との間に隙間が生じず、上衣と下衣とに相手方と重なる部分が存在しない。そのため、防護服は、防護服の着用時の快適性と作業性とが同時に優れたものとなり得る。
本実施形態の防護服において、一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、第1の生地と第2生地とが縫製された第1の縫製部を有し、他方の袖部分は、第1の生地と第2生地とが縫製された第2の縫製部を有することが好ましい。この場合において、第1の縫製部は、防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節と、右腕の付け根部分との間に形成され、第2の縫製部は、防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節と、左腕の付け根部分との間に形成されることがより好ましい。このように、第1の縫製部と第2の縫製部とが、それぞれの腕の肘関節と付け根部分との間に形成されていることにより、着用者の脇部分は、第1の生地が配置されることとなる。その結果、脇部分や脇の周囲部分などの、汗をかきやすい部位における通気性が向上しやすい。その結果、防護服は、防護服の着用時の快適性がより優れる。
本実施形態の防護服において、身頃部分は、防護服の着用時に着用者の腰回りを覆う部分Gと、第1の生地と第2の生地とが縫製された第3の縫製部とを有することが好ましい。この場合において、第2の生地は、部分Gに配置されており、部分Gは、着用者の腰回りを締め付けるギャザー部を有し、第3の縫製部は、ギャザー部よりも、着用者の頭部側に設けられていることが好ましい。このように、ギャザー部が着用者の腰回りを締め付けていることにより、防護服は、ギャザー部の上下における衣内の空気の移動が制限される。その結果、たとえば下半身部分で生じた熱気を帯びた空気は、上半身部分に流入しにくい。また、第3の縫製部は、ギャザー部よりも着用者の頭部側に設けられている。すなわち、第3の縫製部を境界として、第3の縫製部よりも脚側の部分に第2の生地が設けられ、第3の縫製部よりも頭側の部分に、通気性の良い第1の生地が設けられている。その結果、着用者の動作に伴い、衣内における防護服と着用者の身体との間の容積が増減する。このような容積の増減が繰り返されることにより、衣内の空気は、ギャザー部を起点として第3の縫製部よりも頭側の第1の生地からなる部分Cより衣外に排出されやすく、かつ、部分Cから衣外の空気が取り込まれやすい。したがって、防護服は、防護服の内外における空気の置換を行いやすい。これにより、着用者は、より一層の快適さを感じることができる。
[第1の生地]
本実施形態の防護服が有する第1の生地は、通気度が30cm3/cm2/秒以上であればよく、60cm3/cm2/秒以上であることが好ましく、80cm3/cm2/秒以上であることがより好ましい。一方、第1の生地の通気度は、150cm3/cm2/秒以下であることが好ましく、130cm3/cm2/秒以下であることがより好ましく、110cm3/cm2/秒以下であることがさらに好ましい。通気度が上述した下限値以上であることにより、防護服は、防護服を着用した作業の際における衣内の環境を、衣外の環境により近づけることができる。その結果、防護服は、快適性が優れる。また、通気度を上述した上限値以下であることにより、防護服は、粉塵や化学物質に対する防塵性をより向上させやすい。
第1の生地は、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有する。
・第1のメルトブロー不織布
防護服の防塵性と快適性の両方を優れたものとするためには、第1のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.05g/cm3以上であることが好ましく、0.08g/cm3以上であることがより好ましく、0.10g/cm3以上であることがさらに好ましい。一方、防護服の防塵性と快適性の両方を優れたものとするためには、第1のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.18g/cm3以下であることが好ましく、0.16g/cm3以下であることがより好ましく、0.15g/cm3以下であることがさらに好ましい。
防護服の防塵性と快適性の両方を優れたものとするためには、第1のメルトブロー不織布の厚さは、200μm以下であることが好ましく、160μm以下であることがより好ましく、140μm以下であることがさらに好ましい。一方、防護服の防塵性と快適性の両方を優れたものとするためには、第1のメルトブロー不織布の厚さは、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましく、90μm以上であることがさらに好ましい。
第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、3μm以上であることが好ましく、4μm以上であることがより好ましく、6μm以上であることがさらに好ましい。また、第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましい。平均繊維径が上述した下限値以上であることにより、第1のメルトブロー不織布は、強度がより優れる。また、第1のメルトブロー不織布は、目開きのサイズが大きくなる。その結果、防護服は、第1の生地を用いた部分における通気性がより向上する。また、平均繊維径が上述した上限値以下であることにより、第1のメルトブロー不織布は、目開きのサイズが小さくなる。その結果、防護服は、第1の生地を用いた部位における防塵性がより優れる。
第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の素材は特に限定されない。一例を挙げると、繊維の素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物などである。これらの中でも、繊維の素材は、生地の生産性や、風合いが優れたものとなる観点から、ポリオレフィン系樹脂を主成分とすることが好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂は、エレクトレット加工によって防塵性が向上しやすい点から、ポリプロピレンであることが好ましい。本実施形態において、第1のメルトブロー不織布がポリオレフィン系樹脂を主成分とするとは、第1のメルトブロー不織布がポリオレフィン系樹脂を、第1のメルトブロー不織布の全体に対して、80質量%以上となるよう含有することをいう。第1のメルトブロー不織布は、ポリオレフィン系樹脂を、第1のメルトブロー不織布の全体に対して、90質量%以上となるよう含有することが好ましく、ポリオレフィン系樹脂のみからなることがより好ましい。なお、メルトブロー不織布層がポリオレフィン系樹脂のみからなる場合、本実施形態の効果を損なわない範囲において、メルトブロー不織布は、ヒンダードアミン等の添加剤を含有してもよい。
第1のメルトブロー不織布は、メルトブロー法によって得ることができる。メルトブロー法は、一般に、紡糸口金から押し出された熱可塑性ポリマーを熱風噴射することにより繊維状に細繊度化し、この繊維の自己融着特性を利用して、ウェブを形成する方法である。メルトブロー法における紡糸条件は、ポリマー吐出量、ノズル温度、エア圧力等がある。これら紡糸条件が最適化されることにより、所望の繊維径を有する不織布が得られる。具体的には、第1のメルトブロー不織布に使用する繊維を生産する際に、樹脂の吐出量を少なく、吐出スピードを速く、繊維の延伸の程度を大きくすることにより、繊維を細繊度化しやすい。
第1のメルトブロー不織布は、帯電を有しているメルトブロー不織布であることが好ましい。第1のメルトブロー不織布が、帯電を有しているメルトブロー不織布であることで、第1の生地の高い通気度と高い防塵性との両立が可能となる。
第1のメルトブロー不織布は、帯電を有しているメルトブロー不織布であり、かつ、第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径が、3μm以上15μm以下であることが好ましい。このような第1のメルトブロー不織布を備える第1の生地は、防塵性が極めて優れるとともに、通気性も極めて優れる。
・第1のスパンボンド不織布
第1のスパンボンド不織布を構成する繊維の素材は、特に限定されない。一例を挙げると、繊維の素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物等である。これらの中でも、繊維の素材は、生地の生産性や、風合いが優れたものとなる観点から、ポリオレフィンであることが好ましい。
第1のスパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊維径は、18μm以上であることが好ましく、19μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましい。また、繊維の平均繊維径は、30μm以下であることが好ましく、28μm以下であることがより好ましく、26μm以下であることがさらに好ましい。平均繊維径が上述した下限値以上であることにより、第1のスパンボンド不織布は、シート強度を高めることができ、かつ、目開きのサイズが大きくなる。そのため、防護服は、第1の生地を用いた部位における通気性がより向上する。また、平均繊維径が上述した上限値以下であることにより、第1のスパンボンド不織布は、目開きのサイズが小さくなる。そのため、防護服は、防塵性がより向上する。
第1のスパンボンド不織布は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、機能が付与されてもよい。第1のスパンボンド不織布は、たとえば、撥水、撥油、帯電防止、難燃、防菌、および防カビ等の機能が付与されてもよい。
第1の生地全体の説明に戻り、第1の生地の製造工程において、第1のスパンボンド不織布および第1のメルトブロー不織布を積層する方法は特に限定はされない。
ここで、第1の生地は、上記のとおり、帯電を有する第1のメルトブロー不織布を備えることが好ましい。このような好適な第1の生地の製造方法では、帯電を有する第1のメルトブロー不織布と第1のスパンボンド不織布とを別個独立して製造する必要がある。別個独立して製造された帯電を有する第1のメルトブロー不織布と第1のスパンボンド不織布とは、接着剤(第1の接着剤)を用いて貼り合わせるか、または、エンボス加工により貼り合わせる必要がある。
帯電を有する第1のメルトブロー不織布を備える第1の生地であって、帯電を有する第1のメルトブロー不織布と第1のスパンボンド不織布とが接着剤(第1の接着剤)により貼り合わされる場合、帯電を有する第1のメルトブロー不織布と第1のスパンボンド不織布との層間に含まれる接着剤の含有量は、0.5g/m2以上であることが好ましく、1.0g/m2以上であることがより好ましい。また、接着剤の含有量は、5.0g/m2以下であることが好ましく、2.0g/m2以下であることがより好ましい。接着剤の含有量が上述した下限値以上であることにより、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との層間の接着力は、より優れる。その結果、防護服は、防護服を着用して着用者が作業を行う際に、層間の剥離が起こりにくい。一方、接着剤の含有量が上述した上限値以下であることにより、第1の生地は、通気性が高くなる。その結果、第1の生地は、剛軟度も低くなり、柔軟性が優れる。
第1の生地は、さらに、第3のスパンボンド不織布を備えてもよい。この場合、第1の生地は、第1のスパンボンド不織布、第1のメルトブロー不織布および第3のスパンボンド不織布がこの順に積層されていることが好ましい。このような第1の生地を用いて、第3のスパンボンド不織布が着用者側に配置されるよう防護服を作製すると、防護服は、第1のメルトブロー不織布のさらに外側に第1のスパンボンド不織布が配置される。その結果、防護服は、第1のスパンボンド不織布により第1のメルトブロー不織布を外的な応力から保護しやすい。したがって、防護服は、第1のメルトブロー不織布の傷付きなどによる、防護服の防塵性等の性能低下が起こりにくい。さらに、このような防護服は、耐摩耗性能が優れる。なお、第3のスパンボンド不織布は、第1のスパンボンド不織布として上記したものと同様のものが用いられ得る。
第1の生地は、QF値が、0.30以上であることが好ましく、0.90以上であることがより好ましく、1.20以上であることがさらに好ましい。QF値は、捕集効率と圧力損失から求められる。具体的には、QF値は、−Ln(T)/ΔPの計算式により算出され得る。ここで、Tは捕集効率、ΔPは捕集効率Tを測定した際のサンプルの上流と下流との静圧差である。QF値を上述した下限値以上とすることにより、第1の生地は、通気性が高く、更に防塵性が向上する。そのため、第1の生地を用いた防護服は、着用した際に衣服内の雰囲気を快適にすることができ、かつ、粉塵や化学物質からの防塵性も優れる。
第1の生地のQF値は、第2の生地のQF値よりも、高いことが好ましい。QF値の異なる生地を組み合せることにより、防護服は、作業環境において、大気中の塵などが、通気性が高く圧力損失の低い第1の生地を用いた部分を介して選択的に衣服内へ侵入し得る。そのため、第1の生地のQF値を第2の生地より高めることにより、防護服は、防護服全体において、単純な生地比率に基づいて予想される防塵性を超えて、さらに防塵性を高めることができる。
第1の生地は、捕集効率が50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましい。第1の生地は、着用者の重要な臓器の近辺(大胸筋を覆う部分C)に配置されるため、捕集効率の高い生地とすることで、より着用者の安全を高めることが可能となる。
[第2の生地]
本実施形態の防護服が有する第2の生地は、剛軟度が80mm以下であればよく、75mm以下であることが好ましく、70mm以下であることがより好ましい。一方、第2の生地の剛軟度は、30mm以上であることが好ましく、40mm以上であることがより好ましく、50mm以上であることがさらに好ましい。剛軟度が上述した上限値以下であることにより、防護服は、防護服を着用した作業の際に、防護服が身体に追従し易くなり、着用者が動きやすく、作業性が良好となる。また、剛軟度が上述した下限値以上であることにより、防護服は、着用者が作業を行うなかで汗をかいた際に、第2の生地が人体に纏わりつき、着用者の作業性が低下することを抑制しやすい。
第2の生地は、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する。
・第2のメルトブロー不織布
第2のメルトブロー不織布の嵩密度は、防護服が、より優れた防塵性を発揮するために、0.20g/cm3以上であることが好ましく、0.23g/cm3以上であることがより好ましく、0.26g/cm3以上であることがさらに好ましい。一方、第2のメルトブロー不織布の嵩密度は、第2の生地の剛軟度の値を小さくするために、0.53g/cm3以下であることが好ましく、0.40g/cm3以下であることがより好ましく、0.30g/cm3以下であることがさらに好ましい。
第2の生地の剛軟度の値を小さくするために、第2のメルトブロー不織布の厚さは、120μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、90μm以下であることがさらに好ましい。一方、防護服の防塵性をより優れたものとするために、第2のメルトブロー不織布の厚さは、30μm以上であることが好ましく、40μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることがさらに好ましい。
第2のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、2μm以上であることがさらに好ましい。また、第2のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、8μm以下であることが好ましく、4μm以下がより好ましく、3μm以下であることがさらに好ましい。平均繊維径が上述した下限値以上であることにより、第2の生地は、引張や引裂きに対する強度が高められる。その結果、丈夫な防護服が得られる。また、平均繊維径を上述した上限値以下とすることにより、第2のメルトブロー不織布の目開きのサイズが小さくなる。そのため、防護服は、第2の生地を用いた部分における防塵性を優れたものとすることができ、第2の生地を用いた部分における柔軟性をより優れたものとすることができる。
第2のメルトブロー不織布を構成する繊維の素材は特に限定されない。一例を挙げると、繊維の素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物などである。これらの中でも、繊維の素材は、生地の生産性や、風合いが優れたものとなる観点から、ポリオレフィン系樹脂を主成分とすることが好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂は、剛軟度が向上しやすい点から、ポリプロピレンであることが好ましい。本実施形態において、第2のメルトブロー不織布がポリオレフィン系樹脂を主成分とするとは、第2のメルトブロー不織布がポリオレフィン系樹脂を、第2のメルトブロー不織布の全体に対して、80質量%以上となるよう含有することをいう。第2のメルトブロー不織布は、ポリオレフィン系樹脂を第2のメルトブロー不織布の全体に対して、90質量%以上となるよう含有することが好ましく、ポリオレフィン系樹脂のみからなることがより好ましい。
第2のメルトブロー不織布は、第1のメルトブロー不織布と同様の方法により得ることができる。
・第2のスパンボンド不織布
第2のスパンボンド不織布の嵩密度は、防護服が、より優れた防塵性を発揮するために、0.10g/cm3以上であることが好ましく、0.11g/cm3以上であることがより好ましく、0.12g/cm3以上であることがさらに好ましい。一方、第2のスパンボンド不織布の嵩密度は、第2の生地の剛軟度の値を小さくするために、0.15g/cm3以下であることが好ましく、0.14g/cm3以下であることがより好ましく、0.13g/cm3以下であることがさらに好ましい。
第2のスパンボンド不織布の厚さは、第2の生地の剛軟度の値を小さくするために、200μm以下であることが好ましく、190μm以下であることがより好ましく、180μm以下であることがさらに好ましい。一方、第2のメルトブロー不織布の厚さは、防護服の防塵性をより優れたものとするために、120μm以上であることが好ましく、140μm以上であることがより好ましく、150μm以上であることがさらに好ましい。
第2のスパンボンド不織布を構成する繊維の素材は、特に限定されない。一例を挙げると、繊維の素材は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物などである。これらの中でも、繊維の素材は、生地の生産性や、風合いが優れたものとなる観点から、ポリオレフィンであることが好ましい。
第2のスパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊維径は、14μm以上であることが好ましく、16μm以上であることがより好ましく、18μm以上であることがさらに好ましい。また、繊維の平均繊維径は、24μm以下であることが好ましく、22μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。平均繊維径が上述した下限値以上であることにより、第2のスパンボンド不織布は、生地の引張や引裂きの強度を高めることができる。そのため、より丈夫な防護服が得られる。また、平均繊維径が上述した上限値以下であることにより、第2のスパンボンド不織布は、目開きのサイズが小さくなる。そのため、防護服は、第2の生地の防塵性がより優れ、かつ、第2の生地を用いた部分における柔軟性がより向上する。
第2のスパンボンド不織布は、本実施形態の効果を損なわない範囲で、機能が付与されてもよい。第2のスパンボンド不織布は、たとえば、撥水、撥油、帯電防止、難燃、防菌、防カビ等の機能が付与されてもよい。
第2の生地全体の説明に戻り、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布とは、直接積層されてもよく、接着剤(第2の接着剤)によって接着されてもよい。
第2のスパンボンド不織布および第2のメルトブロー不織布が接着剤(第2の接着剤)によって接着される場合、第2のスパンボンド不織布および第2のメルトブロー不織布の層間に含まれる接着剤の含有量は、0g/m2を超え、0.4g/m2以下であることが好ましい。接着剤の含有量が、上記の上限値以下であることにより、第2の生地は、剛軟度が極めて低く、柔軟性が極めて優れる。同様の理由から、接着剤の含有量は、0.2g/m2以下であることがより好ましく、接着剤が使用されない場合が特に好ましい。ここで、上記のとおり、第2の生地は、防護服の部分Aおよび部分Bに配置されており、第2の生地には高い柔軟性が求められる。一方、防護服の快適性は、部分Cに配置された第1の生地により達成される。そのため、第2の生地は、第1の生地と比較して、高い通気性が要求されない。第1の生地は、生地の通気性を優れたものとするために、第1のメルトブロー不織布として、帯電を有するメルトブロー不織布が用いられることが好ましい。これにより、帯電を有するメルトブロー不織布と、スパンボンド不織布とは、別個独立に製造し、帯電を有するメルトブロー不織布とスパンボンド不織布とが接着剤により貼り合わせられる必要がある。しかしながら、第2の生地は、高い柔軟性と高い防塵性があれば、高い通気性は要求されない。よって、第2の生地は、帯電を有するメルトブロー不織布を用いることは要求されない。その結果、第2の生地の製造工程では、第2のスパンボンド不織布の一方の面上に、第2のメルトブロー不織布が直接形成されてもよい。すなわち、第2の生地の製造工程では、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層体を得る際に、接着剤(第2の接着剤)は任意である。その結果、第2の生地は、第2のスパンボンド不織布および第2のメルトブロー不織布の層間に含まれる接着剤の含有量を0g/m2とすることができ、柔軟性をより高めることができる。
このように、第2の生地の製造方法は、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層体を得るために、接着剤(第2の接着剤)を用いないことが好ましい。しかしながら、第2のスパンボンド不織布および第2のメルトブロー不織布を積層する方法は、本実施形態の効果を損なわない限り特に限定はされない。
第2の生地は、さらに、第4のスパンボンド不織布を備えてもよい。第2の生地は、第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層されていることが好ましい。これにより、第4のスパンボンド不織布が着用者側に配置されている防護服は、第2のメルトブロー不織布のさらに外側に第2のスパンボンド不織布が配置されることとなる。そのため、第4のスパンボンド不織布により、第2のメルトブロー不織布を外的な応力から保護することが可能となる。その結果、防護服は、第2のメルトブロー不織布の傷付きなどによる、防護服の防塵性等の性能低下が抑制されやすく、耐摩耗性能が優れる。第4のスパンボンド不織布は、第2のスパンボンド不織布として上記したものと同様のものが用いられ得る。
第2の生地の積層構造としては、(A)第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層されてなる積層構造、(B)第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層されてなる積層構造、(C)第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層されてなる積層構造、ならびに(D)第2のスパンボンド不織布、第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層されてなる積層構造などを挙げることができる。これらの積層構造のなかでも、第2の生地は、優れた防塵性と優れた剛軟度とを両立させる観点から、(D)第2のスパンボンド不織布、第2のスパンボンド不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布、第2のメルトブロー不織布および第4のスパンボンド不織布がこの順に積層された積層構造であることが好ましい。
第2の生地は、QF値が、0.20以下であることが好ましく、0.10以下であることがより好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。一方、第2の生地のQF値は、0.01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましく、0.03以上であることがさらに好ましい。QF値は、捕集効率と圧力損失から求められる。具体的には、QF値は、−Ln(T)/ΔPの計算式により算出され得る。ここで、Tは捕集効率、ΔPは捕集効率Tを測定した際のサンプルの上流と、下流との静圧差である。QF値を上述した上限値以下とするためには、より密度が低く、厚みが小さい生地とする必要がある。これにより、柔軟な生地が得られる。また、QF値を上述した下限値以上とすることにより、第2の生地を用いた部分は、防塵性が向上する。そのため、防護服は、着用した際に柔軟であり、着用者が作業しやすく、かつ、粉塵や化学物質からの防塵性も優れる。
以上、本発明の一実施形態について説明した。本発明は、上記実施形態に格別限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
(1)一対の袖部分と、身頃部分とを備える防護服であり、前記一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備え、他方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備え、前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の大胸筋を覆う部分Cを備え、前記防護服は、通気度が30cm3/cm2/秒以上である第1の生地と、剛軟度が80mm以下である第2の生地と、を有し、前記第1の生地は、前記部分Cに配置され、かつ、第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有し、前記第2の生地は、前記部分Aおよび前記部分Bに配置され、かつ、第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する、防護服。
(2)前記第1のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.05g/cm3以上0.18g/cm3以下であり、前記第1のメルトブロー不織布の厚さは、70μm以上200μm以下であり、前記第1のメルトブロー不織布は、帯電を有するメルトブロー不織布であり、前記第1のスパンボンド不織布と前記第1のメルトブロー不織布とは、第1の接着剤によって接着され、前記第1の接着剤の含有量は、0.5g/m2以上5.0g/m2以下であり、前記第2のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.20g/cm3以上0.53g/cm3以下であり、前記第2のメルトブロー不織布の厚さは、30μm以上120μm以下であり、前記第2のスパンボンド不織布の嵩密度は、0.10g/cm3以上0.15g/cm3以下であり、前記第2のスパンボンド不織布の厚さは、120μm以上200μm以下であり、前記第2のスパンボンド不織布と前記第2のメルトブロー不織布とは、直接積層されるか、第2の接着剤によって接着され、前記第2の接着剤が使用される場合、前記第2の接着剤の含有量は、0g/m2を超え、0.4g/m2以下である、(1)記載の防護服。
(3)前記第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、3μm以上15μm以下である、(1)または(2)記載の防護服。
(4)前記第1の生地のQF値は、0.30以上であり、前記第2の生地のQF値は、0.20以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の防護服。
(5)前記第1の生地の合計の面積は、防護服全体の面積に対し、15%以上70%以下であり、かつ、前記第2の生地の合計の面積は、防護服全体の面積に対し、30%以上85%以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の防護服。
(6)さらにフードを備え、前記身頃部分と前記フードとは、一体となっている、(1)〜(5)のいずれかに記載の防護服。
(7)さらに下衣を備え、前記身頃部分と前記下衣とは、一体となっている、(1)〜(6)のいずれかに記載の防護服。
(8)前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の肩甲下筋を覆う部分Dをさらに備え、前記第1の生地は、前記部分Dに配置されている、(1)〜(7)のいずれかに記載の防護服。
(9)前記フードの少なくとも一部は、前記第1の生地から構成されている、(6)記載の防護服。
(10)前記下衣は、前記防護服の着用時に着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと、前記防護服の着用時に着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備え、前記第2の生地は、前記部分Eおよび前記部分Fに配置されている、(7)記載の防護服。
(11)前記一対の袖部分のうち、一方の袖部分は、前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第1の縫製部を有し、他方の袖部分は、前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第2の縫製部を有し、前記第1の縫製部は、前記防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節と、右腕の付け根部分との間に形成され、前記第2の縫製部は、前記防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節と、左腕の付け根部分との間に形成される、(1)〜(10)のいずれかに記載の防護服。
(12)前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の腰回りを覆う部分Gと、前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第3の縫製部とを有し、前記第2の生地は、前記部分Gに配置されており、前記部分Gは、前記着用者の腰回りを締め付けるギャザー部を有し、前記第3の縫製部は、前記ギャザー部よりも、前記着用者の頭部側に設けられている、(1)〜(11)のいずれかに記載の防護服。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。まず、実施例および比較例で使用した種々の測定方法、快適性試験方法および作業性試験方法を説明する。
[測定方法]
(1)厚み
生地を、ミクロトームを用いて、生地の面と垂直な面で切断した。生地の切断面を、(株)日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−800を用いて、150倍で撮影した。この時、撮影により得られる画像の長手方向が、画像に写る生地の厚み方向と略垂直となるようにした。図1は、生地の断面のSEM画像視野の概念図である。図1を参照し、生地を構成する各層の厚みの測定方法を説明する。図1のSEM画像視野の概念図には、スパンボンド不織布層とメルトブロー不織布層とから構成される生地の切断面および背景3が写っている。まず、SEM画像の長手方向に垂直であって、かつ、SEM画像の長手方向の幅を均等に6分割する分割線4を5本、SEM画像に書き込んだ。スパンボンド不織布層と重なっている各分割線(スパンボンド不織布層と重なっている分割線の一例が、図1では符号5で示されている)の長さを測定した。また、メルトブロー不織布層と重なっている各分割線(メルトブロー不織布層と重なっている分割線の一例が、図1では符号6で示されている)の長さも測定した。このとき、上記の分割線の長さは、分割線の長さの単位をμmとした際の小数点第一位まで読み込み、小数点第一位を四捨五入した値とした。上記の測定を、生地の断面の異なる部位を撮影した10個のSEM画像について行い、得られたスパンボンド不織布層と重なっている分割線の長さの測定値50個の平均値をスパンボンド不織布層の厚みとした。また、得られたメルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さの測定値50個の平均値をメルトブロー不織布層の厚みとした。ここで、SEM画像のスパンボンド不織布層とメルトブロー不織布層との境界に空洞に見える部位7(すなわち、繊維が写っていない部位)が観察され、この空洞に見える部位と分割線とが重なる場合には、この空洞に見える部位はメルトブロー不織布層の一部として、メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さおよびスパンボンド不織布層と重なっている分割線の長さを測定した。すなわち、図1に示された一例では、符号9で示されるものがメルトブロー不織布層と重なっている分割線4の長さであり、符号8で示されるものがスパンボンド不織布層と重なっている分割線4の長さである。なお、生地が、さらに、スパンボンド不織布層を備える場合には、そのスパンボンド不織布層の厚みは、上記のスパンボンド不織布層の厚みの測定方法と同様の測定方法にて測定した。
(2)平均繊維径
生地について、(1)厚みに関して上記した手法と同様にして得られた生地の切断面を、(株)日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−800を用いて、300倍と2000倍との倍率で撮影した。それらの画像を本装置に付属する画像解析ソフトに取り込んだ。その際、繊維径が10μm以上の繊維については300倍の倍率で測定したSEM画像を用いて、その繊維径を測定し、繊維径が10μm未満の繊維については2000倍の倍率で測定したSEM画像を用いて、その繊維径を測定した。具体的には、SEM画像に写ったスパンボンド不織布層から、このスパンボンド不織布層を構成する繊維を無作為に15本選定し、これらの繊維の繊維径を測定した。そして、得られた15個の測定値の平均をスパンボンド不織布層を構成する繊維の平均繊維径とした。また、SEM画像に写ったメルトブロー不織布層から、このメルトブロー不織布層を構成する繊維を無作為に15本選定し、これらの繊維の繊維径を測定した。そして、得られた15個の測定値の平均をメルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径とした。なお、繊維の繊維径は、繊維径をμmを単位とした際の小数点第一位まで読み込み、小数点第一位を四捨五入した値とした。なお、生地が、さらに、スパンボンド不織布層を備える場合には、そのスパンボンド不織布層を構成する繊維の平均繊維径は、上記のスパンボンド不織布層を構成する繊維の平均繊維径の測定方法と同様の測定方法にて測定した。
(3)嵩密度
嵩密度の測定はマイクロメリティックスジャパン合同会社製“GeoPyc1360”によって行った。嵩密度の測定対象である特定の層(すなわち、スパンボンド不織布層またはメルトブロー不織布層)以外の層を、1000番のサンドペーパーを用いて防護服用生地から取り除いた。次に、測定対象である特定の層を2mm×2mmのサイズに切り出し、測定用サンプルとした。この測定用サンプルを10枚準備し、内径12.7mmのサンプルチャンバーに測定用ビーズと交互に積層し、ビーズをサンプルチャンバーの底面から2cmの位置まで充填し、測定した。測定から得られた嵩密度の結果の小数点第三位を四捨五入し、測定用サンプルの嵩密度とした。そして、上記の測定用サンプルの嵩密度の測定を3回行い。得られた3つの値の平均値を特定の層の嵩密度とした。なお、嵩密度の測定は、スパンボンド不織布層、メルトブロー不織布層それぞれについて行った。
(4)通気度
生地の通気度の測定はJIS L1913−2010 フラジール形法に基づき、15cm×15cmの大きさの試験片を通過する空気量とした。得られた通過する空気量の3回測定の平均値を通気度とした。
(5)捕集効率
捕集効率の測定は生地について、捕集性能測定装置で測定した。この捕集性能測定装置は、測定サンプルをセットするサンプルホルダーの上流側にダスト収納箱を連結し、下流側に流量計、流量調整バルブ、ブロワを連結している。また、サンプルホルダーにパーティクルカウンターを使用し、切り替えコックを介して、測定サンプルの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数をそれぞれ測定することができる。さらに、サンプルホルダーは圧力計を備え、サンプル上流、下流の静圧差ΔPを読みとることができる。捕集性能の測定にあたっては、直径0.3μmのポリスチレン標準ラテックスパウダー(ナカライテスク(株)製0.309Uポリスチレン10質量%溶液を蒸留水で200倍に希釈)をダスト収納箱に充填し、試料をホルダーにセットし、風量をフィルター通過速度が1m/分になるように流量調整バルブで調整し、ダスト濃度を1万〜4万個/2.83×10-43(0.01ft3)の範囲で安定させ、安定後30秒後の、サンプルの上流のダスト個数Dおよび下流のダスト個数dをパーティクルカウンター(リオン社製、KC−01E)で1サンプルあたり3回測定し、得られた上流のダスト個数D(粒子径0.5−1.0μm)と下流のダスト個数d(粒子径0.5−1.0μm)の3回の測定値の平均値から下記算式にて、捕集性能 T(%)を求めた。本操作を10サンプルについて同様に行い、10サンプルの捕集効率の平均値を算出した。得られた捕集効率が20%以上である場合を合格とした。
捕集効率T(%)=〔1−(d/D)〕×100
(6)QF値
(5)にて捕集効率Tを測定した際のサンプル上流、下流の静圧差ΔPより下記算式にて、QF値を求めた。
QF値=−Ln(T)/ΔP
(7)剛軟度
JIS L1096(1999)で規定されるA法(45°カンチレバー法)に基づき測定し、タテ方向およびヨコ方向の平均値を値とし、単位をmmで表した。
(8)接着剤の含有量
100mm角の生地の試験片を5枚用意し、それらを温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中にて24hr静置し、その後に、5枚の試験片それぞれの初期質量(g)を測定した。次に、300ml容量の容器に充填された、温度50℃に設定された200mlの溶媒(キシレン)に5枚の試験片を6時間含浸させた。次いで、再度、5枚の試験片を300ml容量の容器に充填された、温度50℃に設定された200mlの溶媒(キシレン)に6時間浸漬させた。続いて、5枚の試験片を温度140℃雰囲気中にて2hr静置した。続いて、5枚の試験片を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中にて24hr静置し、その後に、5枚の試験片それぞれの質量(g)を測定し、下記式より各試験片の接着剤の含有量(g/m2)を計算し、試験片5枚の平均値を接着剤の含有量とした。
接着剤の含有量(g/m2)=(初期質量(g)−接着剤を除去した質量(g))/0.01
(9)快適性試験方法
モニターが防護服(Mサイズ)を着用した後、踏み台昇降をした後の衣服内の温湿度および快適性(蒸し暑さ)をモニターが評価した。上記快適性試験を、同じ防護服に対して3名のモニターが実施し、3名のモニターの評価のうち、最も多い試験結果を最終試験結果として採用した。快適性試験に参加した3名のモニターは男性であり、体重は58〜64kg、身長は168〜174cmであった。
<試験方法>
各モニターには、以下のS1、S2、S3、S4、S5の順に沿って快適性試験を実施させた。
S1:パンツ(ポリエステル88%、ポリウレタン12%)と綿のくるぶし靴下のみを着る。
S2:首の後ろに温湿度センサを貼り付け、防護服を着用し、スニーカーを履く。
(温湿度センサ:T&D社製SHA−3151、データロガー:T&D社製おんどとりTR−72wf)
S3:20℃50%RH雰囲気の部屋にて30分間着席し、静止する。
S4:30℃50%RH雰囲気の部屋へ移動し、同雰囲気にて踏み台昇降を20分間行う。
(踏み台昇降間隔:15歩/10秒、踏み台高さ20cm)
S5:20分後の衣服内の温湿度を測定し、快適性を評価する。
<評価基準>
各モニターは、次の基準に沿って快適性を評価した。
A:蒸れがなく、快適性がとても優れていた。
B:蒸れが少なく、快適性が優れていた。
C:蒸れが多く、快適性が劣った。
(10)作業性試験方法
モニターが防護服(Mサイズ)を着用した後、踏み台昇降をしているときの作業性(歩き易さ)と、剛軟度を評価しているときの作業性(評価のし易さ)をモニターが評価した。上記作業性試験を、同じ防護服に対して3名のモニターが実施し、3名のモニターの評価のうち、最も多い試験結果を最終試験結果として採用した。快適性試験に参加した3名のモニターは男性であり、体重は58〜64kg、身長は168〜174cmであった。
<試験方法>
各モニターには、以下のM1、M2の作業性試験を実施させた。
M1:(9)快適性試験方法において、踏み台昇降をしているときの作業性(歩き易さ)を評価する。
M2:(7)剛軟度のサンプルカット、評価しているときの作業性(評価のし易さ)を評価する。
<評価基準>
各モニターは、次の基準に沿って作業性を評価した。
A:歩き易く、評価し易く、作業性がとても優れていた。
B:やや歩き易く、やや評価し易く、快適性が優れていた。
C:歩き難く、評価し難く、快適性が劣った。
(11)着用者の身体寸法
身体寸法は下記の項目を、巻き尺を用いて測定した。
身長 :床面から頭頂点までの鉛直距離
上腕長 :肩峰点から橈骨点までの直線距離
頸側・肩峰直線距離 :頸側点から肩峰点までの直線距離
頚窩高 :床面から頚窩点までの鉛直距離
胸骨中点高 :床面から胸骨中点までの鉛直距離
前腋窩幅 :左右の前腋窩点間の直線距離
肩甲骨下角間直線距離:左右の肩甲骨下角点間の直線距離
大腿長 :転子点から脛骨点までの鉛直距離
脛骨上縁高 :床面から脛骨点までの鉛直距離
(実施例1)
2枚のポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2)と、1枚の帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布(目付15g/m2、嵩密度0.14g/cm3、厚さ109μm、繊維径6μm)を用意した。次いで、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布およびスパンボンド不織布がこの順に積層されているとともに、各層間が接着された第1の生地を用意した。ここで、第1の生地の各層間の接着は、ポリエチレンを主成分とするホットメルト接着剤を、スプレーを用いて各層間に配置して行った。第1の生地の各層間における、ホットメルト接着剤の含有量は、各層間当たり2.0g/m2であった。
第1の生地の特性は表1に示すとおりである。また、第1の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表2に示すとおりである。第1の生地が備える2枚のスパンボンド不織布の構成は表3に示すとおりである。
次に、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2)の一方の面上に、ポリプロピレン製のメルトブロー不織布(目付10g/m2)を直接形成し積層体を得た。次に、この積層体のポリプロピレン製のメルトブロー不織布の側の面上にポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2)を直接形成し第2の生地を得た。第2の生地の各層間における、ホットメルト接着剤の含有量は、各層間当たり0g/m2であった。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備える2枚のスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、フードを有するつなぎ型の防護服の形態とするべく、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例1の防護服とした。
得られた防護服の概念図を図2および図3に示す。すなわち、図2は本発明の防護服の一実施形態である実施例1の防護服17の前面の概念図であり、図3は本発明の防護服の一実施形態である実施例1の防護服17の背面の概念図である。防護服17は一対の袖部分、身頃部分、下衣およびフード15を備えている。そして、前面の身頃部分(前身頃部分)は、着用者の大胸筋を覆う部分Cと着用者の肩甲下筋を覆う部分Dとを備えている。なお、上記の部分Cは符号の12で示されており、上記の部分Dは符号の16で示されている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備えている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備えている。なお、上記の部分Aは符号10で示されており、上記の部分Bは符号11で示されている。また、下衣は、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備えている。なお、上記の部分Eは符号13で示されており、上記の部分Fは符号14で示されている。ここで、フード、部分Cおよび部分Dは第1の生地で構成されており、部分A、部分B、部分Eおよび部分Fは第2の生地で構成されている。また、フード部および部分A〜Fを除く防護服の他の部分は第2の生地で構成されている。すなわち、図中の白抜きで表示された領域に相当する防護服の部分は第1の生地で構成されており、図中のドットで表示された領域に相当する防護服の部分は第2の生地で構成されている。
実施例1の防護服17は、一対の袖部分のうち、一方の袖部分が第1の生地と第2生地とが縫製された第1の縫製部を有し、他方の袖部分が第1の生地と第2生地とが縫製された第2の縫製部を有する。具体的には、一対の袖部分は、左右それぞれ、部分Cと部分Dとが縫製された縫製部(第1の縫製部S1および第2の縫製部S2)が形成されている。図2および図3に示されるように、第1の縫製部S1は、防護服17の着用時に着用者の右腕の肘関節と、右腕の付け根部分との間に形成されており、第2の縫製部S2は、防護服17の着用時に着用者の左腕の肘関節と、左腕の付け根部分との間に形成されている。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は38%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は62%であった。
次に、実施例1の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表7と表8とに示したとおりであった。
(実施例2)
実施例1の防護服が有する第1の生地が備える帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布を、帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布(目付15g/m2、嵩密度0.15g/cm3、厚さ100μm、繊維径4μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第1の生地を用意した。第1の生地の特性は表1に示すとおりである。また、第1の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表2に示すとおりである。第1の生地が備える2枚のスパンボンド不織布の構成は表3に示すとおりである。
次に、実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例2の防護服とした。
次に、実施例2の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表7に示したとおりであった。
(実施例3)
実施例1の防護服が有する第1の生地が備える帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布を、帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布(目付15g/m2、嵩密度0.16g/cm3、厚さ96μm、繊維径3μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第1の生地を用意した。
第1の生地の特性は表1に示すとおりである。また、第1の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表2に示すとおりである。第1の生地が備える2枚のスパンボンド不織布の構成は表3に示すとおりである。
次に、実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例3の防護服とした。
次に、実施例3の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表7に示したとおりであった。
(実施例4)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地が備えるポリプロピレン製のスパンボンド不織布を、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2、嵩密度0.14g/cm3、厚さ141μm、繊維径18μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第2の生地を用意した。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備えるスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例4の防護服とした。
次に、実施例4の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表8に示したとおりであった。また、各部位に用いた生地の種類および評価結果は表9に示したとおりであった。
(実施例5)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地が備えるポリプロピレン製のスパンボンド不織布を、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2、嵩密度0.13g/cm3、厚さ149μm、繊維径19μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第2の生地を用意した。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備えるスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例5の防護服とした。
次に、実施例5の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表8に示したとおりであった。
(実施例6)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地が備えるポリプロピレン製のスパンボンド不織布を、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2、嵩密度0.11g/cm3、厚さ190μm、繊維径22μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第2の生地を用意した。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備えるスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例6の防護服とした。
次に、実施例6の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表8に示したとおりであった。
(実施例7)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、フードを有するつなぎ型の防護服の形態とするべく、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例7の防護服とした。
得られた防護服の概念図を図4および図5に示す。すなわち、図4は本発明の防護服の一実施形態である実施例7の防護服18の前面の概念図であり、図5は本発明の防護服の一実施形態である実施例7の防護服18の背面の概念図である。防護服18は一対の袖部分、身頃部分、下衣およびフード15を備えている。そして、前身頃部分は、着用者の大胸筋を覆う部分Cと着用者の肩甲下筋を覆う部分Dとを備えている。なお、上記の部分Cは符号の12で示されており、上記の部分Dは符号の16で示されている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備えている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備えている。なお、上記の部分Aは符号10で示されており、上記の部分Bは符号11で示されている。また、下衣は、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備えている。なお、上記の部分Eは符号13で示されており、上記の部分Fは符号14で示されている。ここで、フード、部分C、部分D、部分Eおよび部分Fは第1の生地で構成されており、部分Aおよび部分Bは第2の生地で構成されている。また、フード部および部分A〜Fを除く防護服の他の部分は第2の生地で構成されている。すなわち、図中の白抜きで表示された領域に相当する防護服の部分は第1の生地で構成されており、図中のドットで表示された領域に相当する防護服の部分は第2の生地で構成されている。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は64%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は36%であった。
次に、実施例7の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。各部位に用いた生地の種類および評価結果は表9に示したとおりであった。
(実施例8)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、フードを有するつなぎ型の防護服の形態とするべく、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例8の防護服とした。
得られた防護服の概念図を図6および図7に示す。すなわち、図6は本発明の防護服の一実施形態である実施例8の防護服19の前面の概念図であり、図7は本発明の防護服の一実施形態である実施例8の防護服19の背面の概念図である。防護服19は一対の袖部分、身頃部分、下衣およびフード15を備えている。そして、前身頃部分は、着用者の大胸筋を覆う部分Cと着用者の肩甲下筋を覆う部分Dとを備えている。なお、上記の部分Cは符号の12で示されており、上記の部分Dは符号の16で示されている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備えている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備えている。なお、上記の部分Aは符号10で示されており、上記の部分Bは符号11で示されている。また、下衣は、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備えている。なお、上記の部分Eは符号13で示されており、上記の部分Fは符号14で示されている。ここで、部分Cは第1の生地で構成されており、フード、部分A、部分B、部分D、部分Eおよび部分Fは第2の生地で構成されている。また、フード部および部分A〜Fを除く防護服の他の部分は第2の生地で構成されている。すなわち、図中の白抜きで表示された領域に相当する防護服の部分は第1の生地で構成されており、図中のドットで表示された領域に相当する防護服の部分は第2の生地で構成されている。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は23%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は77%であった。
次に、実施例8の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。各部位に用いた生地の種類および評価結果は表9に示したとおりであった。
(実施例9)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地が備えるポリプロピレン製のスパンボンド不織布を、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2、嵩密度0.18g/cm3、厚さ113μm、繊維径14μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第2の生地を用意した。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備えるスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を実施例9の防護服とした。
次に、実施例9の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表8に示したとおりであった。
(比較例1)
実施例1の防護服が有する第1の生地が備える帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布を、帯電を有しているポリプロピレン製のメルトブロー不織布(目付15g/m2、嵩密度0.18g/cm3、厚さ85μm、繊維径3μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第1の生地を用意した。
第1の生地の特性は表1に示すとおりである。また、第1の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表2に示すとおりである。第1の生地が備える2枚のスパンボンド不織布の構成は表3に示すとおりである。
次に、実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を比較例1の防護服とした。
次に、比較例1の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表7に示したとおりであった。
(比較例2)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。次に、実施例1の防護服が有する第2の生地が備えるポリプロピレン製のスパンボンド不織布を、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布(目付20g/m2、嵩密度0.09g/cm3、厚さ227μm、繊維径25μm)とした以外は、実施例1と同様にし、第2の生地を用意した。
第2の生地の特性は表4に示すとおりである。また、第2の生地が備えるメルトブロー不織布の構成は表5に示すとおりである。第2の生地が備えるスパンボンド不織布の構成は表6に示すとおりである。
その後、得られた第1の生地および得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、実施例1の防護服と同様の構成の防護服を得るために、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を比較例2の防護服とした。
次に、比較例2の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表8に示したとおりであった。
(比較例3)
実施例1の防護服が有する第1の生地と同様の生地を第1の生地として用意した。その後、得られた第1の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、フードを有するつなぎ型の防護服の形態とするべく、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を比較例3の防護服とした。
得られた防護服の概念図を図8および図9に示す。すなわち、図8は本発明の防護服の一実施形態である比較例3の防護服20の前面の概念図であり、図9は本発明の防護服の一実施形態である比較例3の防護服20の背面の概念図である。防護服20は一対の袖部分、身頃部分、下衣およびフード15を備えている。そして、前身頃部分は、着用者の大胸筋を覆う部分Cと着用者の肩甲下筋を覆う部分Dとを備えている。なお、上記の部分Cは符号の12で示されており、上記の部分Dは符号の16で示されている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備えている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備えている。なお、上記の部分Aは符号10で示されており、上記の部分Bは符号11で示されている。また、下衣は、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備えている。なお、上記の部分Eは符号13で示されており、上記の部分Fは符号14で示されている。ここで、フード、部分A、部分B、部分C、部分D、部分Eおよび部分Fは第1の生地で構成されている。また、フード部および部分A〜Fを除く防護服の他の部分は第1の生地で構成されている。すなわち、比較例3の防護服は第1の生地のみから構成されている。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は100%であった。次に、比較例3の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。各部位に用いた生地の種類および評価結果は表9に示したとおりであった。
(比較例4)
実施例1の防護服が有する第2の生地と同様の生地を第2の生地として用意した。その後、得られた第2の生地から、防護服を構成する複数の領域に対応する複数のパーツを切り抜いた。次いで、フードを有するつなぎ型の防護服の形態とするべく、これらの複数のパーツをミシンにて縫合した。得られた防護服を比較例4の防護服とした。
得られた防護服の概念図を図10および図11に示す。すなわち、図10は本発明の防護服の一実施形態である比較例4の防護服21の前面の概念図であり、図11は本発明の防護服の一実施形態である比較例4の防護服21の背面の概念図である。防護服21は一対の袖部分、身頃部分、下衣およびフード15を備えている。そして、前身頃部分は、着用者の大胸筋を覆う部分Cと着用者の肩甲下筋を覆う部分Dとを備えている。なお、上記の部分Cは符号の12で示されており、上記の部分Dは符号の16で示されている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備えている。また、一対の袖部分の一方は、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備えている。なお、上記の部分Aは符号10で示されており、上記の部分Bは符号11で示されている。また、下衣は、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備えている。なお、上記の部分Eは符号13で示されており、上記の部分Fは符号14で示されている。ここで、フード、部分A、部分B、部分C、部分D、部分Eおよび部分Fは第2の生地で構成されている。また、フード部および部分A〜Fを除く防護服の他の部分は第2の生地で構成されている。すなわち、比較例4の防護服は第2の生地のみから構成されている。
防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は100%であった。
次に、比較例4の防護服を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。各部位に用いた生地の種類および評価結果は表9に示したとおりであった。
(実施例10)
実施例4の防護服(防護服17、図2〜図3参照)において、第1の縫製部S1および第2の縫製部S2の位置を、それぞれ、着用者の右腕の付け根部分および左腕の付け根部分に変更した以外は、実施例4と同様の方法により、防護服22を作製した。得られた防護服の概念図を図12および図13に示す。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は33%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は67%であった。
次に、実施例10の防護服22を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表9に示したとおりであった。
(実施例11)
実施例11の防護服23は、実施例4の防護服(防護服17、図2〜図3参照)において、さらに、身頃部分に、防護服の着用時に着用者の腰回りを覆う部分Gと、第1の生地と第2の生地とが縫製された縫製部(第3の縫製部S3)とを有する。防護服23の概念図を図14および図15に示す。上記の部分Gは、符号の24で示されている。この場合において、第2の生地は、部分Gに配置されている。また、部分Gには、着用者の腰回りを締め付けるギャザー部G1が形成されている。第3の縫製部S3は、ギャザー部G1よりも、着用者の頭部側に設けられている。
防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は38%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は62%であった。
次に、実施例11の防護服23を用いて3名のモニターが快適性試験と作業性試験を実施した。用いた第1の生地の特性および用いた第2の生地の特性ならびに評価結果は表9に示したとおりであった。
Figure 0006897898
Figure 0006897898
Figure 0006897898
Figure 0006897898
Figure 0006897898
Figure 0006897898
Figure 0006897898
表7には、通気度の異なる第1の生地と、剛軟度71mmの第2の生地からなる防護服についてまとめた。具体的には、実施例1〜3は、第1の生地が備えるメルトブロー不織布の嵩密度が0.14g/cm3以上とすることで、第1の生地の通気度が32cm3/cm2/秒以上となった。これにより、第1の生地と第2の生地とを用いた防護服では、着用時の衣服内の温度が33℃となり、相対湿度が78%以下となった。よって、着用者の快適性試験においても、AまたはBの判定となった。また、着用者の作業性試験においても、B判定であった。これらのことから、実施例1〜3の防護服は、快適性と作業性とをより高いレベルで両立することができたといえる。
一方、比較例1では、防護服が有する第1の生地の通気度が22cm3/cm2/秒であり、防護服が有する第2の生地の剛軟度が71mmであった。比較例1の防護服が有する第1の生地が備えるメルトブロー不織布の嵩高密度は0.18g/cm3と高かった。そのため、第1の生地の通気度は低かった。また、上記の第1の生地と上記の第2の生地を用いた比較例1の防護服の着用時における防護服の衣服内の相対湿度は83%であり、防護服の衣服外の相対湿度と比べ高かった。そのため、防護服は、着用者の快適性試験においても、C判定であり、快適性が劣った。
Figure 0006897898
表8には、通気度94cm3/cm2/秒の第1の生地と、剛軟度の異なる第2の生地からなる防護服についてまとめた。具体的には、実施例1、4〜6は、第2の生地が備えるスパンボンド不織布の嵩密度が0.14g/cm3以下とし、繊維径が22μm以下とすることで、第2の生地の剛軟度が80mm以下となった。これにより、第1の生地と第2の生地とを用いた防護服は、着用時の衣服内の温度が33℃となり、相対湿度が70%となった。そのため、防護服は、着用者の快適性試験において、Aの判定となった。また、防護服は、着用者の作業性試験においても、AまたはB判定であった。これらのことから、実施例1、4〜6の防護服は、快適性と作業性とをより高いレベルで両立することができたといえる。
また、実施例9では、防護服が有する第1の生地の通気度が94cm3/cm2/秒であり、防護服が有する第2の生地の剛軟度が12mmであった。実施例9の防護服が有する第2の生地が備えるスパンボンド不織布の嵩高密度は、0.09g/cm3であり、繊維径が14μmであった。そのため、第2の生地の剛軟度は、低かった。また、防護服は、上記第1の生地と上記第2の生地を用いた実施例9の防護服の着用時の作業性試験においても、A判定であり、作業性が優れた。さらに、実施例9の防護服は、快適性評価の結果もA判定であり、快適性が優れた。
また、比較例2では、防護服が有する第1の生地の通気度が94cm3/cm2/秒であり、防護服が有する第2の生地の剛軟度が98mmであった。比較例2の防護服が有する第2の生地が備えるスパンボンド不織布の嵩高密度は、0.16g/cm3であり、繊維径が25μmであったため、第2の生地の剛軟度は高かった。そのため、上記第1の生地と上記第2の生地を用いた比較例2の防護服は、着用時の作業性試験において、C判定であり、作業性が劣った。
Figure 0006897898
表9には、通気度94cm3/cm2/秒の第1の生地の防護服における配置と、剛軟度71mmの第2の生地の防護服における配置の異なる防護服についてまとめた。具体的には、実施例4は、第1の生地を、着用者の大胸筋を覆う部分Cと、着用者の肩甲下筋を覆う部分Dと、フードに配置した。また、第2の生地を着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aと、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bと、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと、着用者の左足の膝関節を覆う部分Fに配置した。
実施例7は、第1の生地を、着用者の大胸筋を覆う部分Cと、着用者の肩甲下筋を覆う部分Dと、フードと、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと、着用者の左足の膝関節を覆う部分Fに配置した。また、第2の生地を着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aと、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bに配置した。
実施例8は、第1の生地を、着用者の大胸筋を覆う部分Cに配置した。また、第2の生地を着用者の肩甲下筋を覆う部分Dと、フードと、着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aと、着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bと、着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと、着用者の左足の膝関節を覆う部分Fに配置した。
実施例10は、実施例4の防護服(防護服17、図2〜図3参照)において、第1の縫製部S1および第2の縫製部S2の位置を、それぞれ、着用者の右腕の付け根部分および左腕の付け根部分に変更した以外は、実施例4と同様の配置とした。
実施例11は、実施例4の防護服(防護服17、図2〜図3参照)において、さらに、身頃部分に、防護服の着用時に着用者の腰回りを覆う部分Gと、第1の生地と第2の生地とが縫製された縫製部(第3の縫製部S3)とを有し、部分Gには、着用者の腰回りを締め付けるギャザー部G1が形成されている。
また、実施例4、7、8、10、11は、防護服全体の面積に対する第1の生地の合計の面積は23〜64%であり、防護服全体の面積に対する第2の生地の合計の面積は77〜36%であった。
このことにより、防護服の着用時の衣服内の温度が33℃となり、相対湿度が78%以下となった。よって、これらの防護服は、着用者の快適性試験において、AまたはBの判定であった。また、防護服は、着用者の作業性試験において、B判定であった。これらのことから、実施例4、7、8、10,11の防護服は、快適性と作業性をより高いレベルで両立できたといえる。特に、実施例4の防護服17(図2、図3参照)は、第1の縫製部S1と第2の縫製部S2とが、それぞれの腕の肘関節と付け根部分との間に形成されている。これにより、着用者の脇部分は、第1の生地が配置されることとなる。その結果、脇部分や脇の周囲部分などの、汗をかきやすい部位における通気性が向上しやすい。したがって、実施例4の防護服17を着用した着用者は、特に快適であった。
また、実施例10の防護服22(図12、図13参照)は、第1の縫製部S1と第2の縫製部S2とが、それぞれの腕の付け根部分に形成されている。そのため、着用者の脇部分は、第2の生地が配置されることとなる。その結果、脇部分や脇の周囲部分などの、汗をかきやすい部位における通気性は、実施例4の防護服17よりもいくらか劣った。しかしながら、この防護服22は、実施例4の防護服17よりも、さらに、腕の付け根部分や肩部分における腕や肩の動作が行いやすく、作業性が優れていた。
さらに、実施例11の防護服23(図14、図15参照)は、第3の縫製部S3が、ギャザー部G1よりも着用者の頭側に設けられている。そのため、着用者の動作(たとえば作業性評価における踏み台昇降の動作)に伴い、衣内における防護服23と着用者の身体との間の容積を増減させることができた。これにより、防護服23の衣内の空気は、ギャザー部G1を起点として第3の縫製部S3よりも頭側の第1の生地からなる部分Cより衣外に排出され、かつ、部分Cから衣外の空気が取り込まれた。したがって、防護服23は、防護服23の内外における空気の置換を行うことができた。これにより、着用者は、より一層の快適さを感じることができた。
一方、比較例3では、第1の生地のみからなる防護服であった。そのため、着用時の作業性試験において、防護服は、C判定であり、作業性に劣った。また、比較例4では第2の生地のみからなる防護服であった。このことにより、第2の生地のみからなる防護服は、着用時の衣服内が温度34℃となり、相対湿度が83%となった。よって、防護服は、着用者の快適性試験において、C判定であり、快適性に劣った。
1 スパンボンド不織布層
2 メルトブロー不織布層
3 背景
4 分割線
5 スパンボンド不織布層と重なっている分割線の長さ
6 メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さ
7 空洞に見える部位
8 スパンボンド不織布層と重なっている分割線の長さ
9 メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さ
10 着用者の右腕の肘関節を覆う部分A
11 着用者の左腕の肘関節を覆う部分B
12 着用者の大胸筋を覆う部分C
13 着用者の右足の膝関節を覆う部分E
14 着用者の左足の膝関節を覆う部分F
15 フード
16 着用者の肩甲下筋を覆う部分D
17、18、19、20、21、22、23 防護服
24 着用者の腰回りを覆う部分G
G1 ギャザー部
S1 第1の縫製部
S2 第2の縫製部
S3 第3の縫製部

Claims (12)

  1. 一対の袖部分と、身頃部分とを備える防護服であり、
    前記一対の袖部分のうち、
    一方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節を覆う部分Aを備え、
    他方の袖部分は、前記防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節を覆う部分Bを備え、
    前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の大胸筋を覆う部分Cを備え、
    前記防護服は、通気度が30cm3/cm2/秒以上である第1の生地と、剛軟度が80mm以下である第2の生地と、を有し、
    前記第1の生地は、
    前記部分Cに配置され、かつ、
    第1のスパンボンド不織布と第1のメルトブロー不織布との積層構造を有し、
    前記第2の生地は、
    前記部分Aおよび前記部分Bに配置され、かつ、
    第2のスパンボンド不織布と第2のメルトブロー不織布との積層構造を有する、防護服。
  2. 前記第1のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.05g/cm3以上0.18g/cm3以下であり、
    前記第1のメルトブロー不織布の厚さは、70μm以上200μm以下であり、
    前記第1のメルトブロー不織布は、帯電を有するメルトブロー不織布であり、
    前記第1のスパンボンド不織布と前記第1のメルトブロー不織布とは、第1の接着剤によって接着され、前記第1の接着剤の含有量は、0.5g/m2以上5.0g/m2以下であり、
    前記第2のメルトブロー不織布の嵩密度は、0.20g/cm3以上0.53g/cm3以下であり、
    前記第2のメルトブロー不織布の厚さは、30μm以上120μm以下であり、
    前記第2のスパンボンド不織布の嵩密度は、0.10g/cm3以上0.15g/cm3以下であり、
    前記第2のスパンボンド不織布の厚さは、120μm以上200μm以下であり、
    前記第2のスパンボンド不織布と前記第2のメルトブロー不織布とは、直接積層されるか、第2の接着剤によって接着され、前記第2の接着剤が使用される場合、前記第2の接着剤の含有量は、0g/m2を超え、0.4g/m2以下である、請求項1記載の防護服。
  3. 前記第1のメルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、3μm以上15μm以下である、請求項1または2記載の防護服。
  4. 前記第1の生地のQF値は、0.30以上であり、
    前記第2の生地のQF値は、0.20以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防護服。
  5. 前記第1の生地の合計の面積は、防護服全体の面積に対し、15%以上70%以下であり、かつ、
    前記第2の生地の合計の面積は、防護服全体の面積に対し、30%以上85%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の防護服。
  6. さらにフードを備え、
    前記身頃部分と前記フードとは、一体となっている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の防護服。
  7. さらに下衣を備え、
    前記身頃部分と前記下衣とは、一体となっている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の防護服。
  8. 前記身頃部分は、前記防護服の着用時に着用者の肩甲下筋を覆う部分Dをさらに備え、
    前記第1の生地は、前記部分Dに配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の防護服。
  9. 前記フードの少なくとも一部は、前記第1の生地から構成されている、請求項6記載の防護服。
  10. 前記下衣は、
    前記防護服の着用時に着用者の右足の膝関節を覆う部分Eと、
    前記防護服の着用時に着用者の左足の膝関節を覆う部分Fとを備え、
    前記第2の生地は、前記部分Eおよび前記部分Fに配置されている、請求項7記載の防護服。
  11. 前記一対の袖部分のうち、
    一方の袖部分は、前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第1の縫製部を有し、
    他方の袖部分は、前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第2の縫製部を有し、
    前記第1の縫製部は、前記防護服の着用時に着用者の右腕の肘関節と、右腕の付け根部分との間に形成され、
    前記第2の縫製部は、前記防護服の着用時に着用者の左腕の肘関節と、左腕の付け根部分との間に形成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の防護服。
  12. 前記身頃部分は、
    前記防護服の着用時に着用者の腰回りを覆う部分Gと、
    前記第1の生地と前記第2の生地とが縫製された第3の縫製部とを有し、
    前記第2の生地は、前記部分Gに配置されており、
    前記部分Gは、前記着用者の腰回りを締め付けるギャザー部を有し、
    前記第3の縫製部は、前記ギャザー部よりも、前記着用者の頭部側に設けられている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の防護服。
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