JP2018139899A - 防護服 - Google Patents

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猛利 中村
Taketoshi Nakamura
猛利 中村
林 祐一郎
Yuichiro Hayashi
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Abstract

【課題】防護服を着用した作業者の衣服内環境情報や作業者の生体情報をモニタリングする各種センサーが取り付けやすく、モニタリングに適した防護服を提供する。本発明は、衣服内環境情報および人体情報を入手する各種センサーが取り付けやすく、かつ、作業しやすい、モニタリングに適した防護服を提供することを課題とする。
【解決手段】防護服1を着用した作業員の防護服内環境情報をモニターするセンサー及び/又はモニタリング用チューブの取り付け部を配していることを特徴とする防護服1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モニタリングに適した防護服に関する。
粉塵や有機溶剤など有害物質の取扱い作業などに従事する作業者は、防護服内に有害物質が侵入しないよう、防護服や保護具(手袋、長靴、マスクなど)を着用して作業に従事している。防護服を着用した場合、防護服内は高温多湿となり、作業者の熱中症を引き起こす一因となる。また、作業中に防護服が破けたり、保護具との接続部が外れたりして防護服内部に有害物質が侵入しても着用者が有害物質の侵入状況に気づきにくいのが一般的である。そのため、防護服を着用した作業者から熱中症や有害物質から守るため、防護服着用者の生体情報や有害物質の防護服内への侵入状況を客観的に把握できることが望まれる。
ここで、特許文献1には、生体機能を探知するセンサーを取り付けた電子機器付き衣服が提供されている。また、特許文献2には、防護服を着用した作業員の作業性を確保しながら、作業員を熱中症の危険から守るための装置が提供されている。
特開2012−188799号公報 特開2009−108451号公報
特許文献1に記載された電子機器付き衣服や特許文献2記載された熱中症警告装置は、防護服着用者の生体情報をセンサーにより入手し、熱中症対策を実施するには有効であるが、有害物質の衣服内侵入状況を検出するものではない。また、防護服へセンサーを取り付けるには、装着や脱着に時間を要し、かつ、一般的にセンサーやモニタリングチューブは粘着テープで防護服に固定するが、作業によっては粘着テープが外れ防護服が損傷したり、作業がしにくいという問題があった。つまり、センサーを取り付けるのに適し、かつ、作業性に優れた防護服は未だに存在しない。
そこで、本発明は、衣服内環境情報および人体情報を入手する各種センサーが取り付けやすく、かつ、作業しやすい、モニタリングに適した防護服を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成をとる。すなわち、
(1)防護服を着用した作業員の防護服内環境情報をモニターするセンサー及び/又はモニタリング用チューブの取り付け部を有する、防護服。
(2)前記取り付け部が、防護服の内側に配置されている、(1)の防護服。
本発明によれば、防護服を着用した作業者の衣服内環境情報や作業者の生体情報をモニタリングする各種センサーが取り付けやすく、モニタリングに適した防護服を提供することができる。

本発明のモニタリング用防護服の一例を示す背面図である。 本発明のモニタリング用防護服の一例を示す正面図である。 ポケットの概念図である。 外付けポケットの概念図である。 防護服の縫合線に外付けポケットを縫いつけた概念図である。 防護服の縫合線にチューブ等固定用の紐を縫いつけた概念図である。 防護服の縫合線にフックを縫いつけた概念図である。 防護服の一部が取り外し可能な概念図である。 センサー設置用セパレート生地の概念図である。
以下、本発明のモニタリング用防護服の実施形態の一例を図面を参照して説明する。本実施例に係る防護服1は、図1、図2に示すとおり、上身頃2と下身頃3とフード4とセンサー取り付け部5、モニタリング用チューブ取り付け部6、ファスナー7を主な構成としている。上身頃2は、図1、図2に示すように、着用者の腕、胸部まで覆う部材であり、袖21と背面部中央22を縫合、下身頃3と上身頃2を背面側23と正面側24にて縫合した構造である。防護服のパーツおよび縫合箇所は、本例示に限定されず、センサー取り付け部5を備えていることが重要である。本発明の防護服では、センサー取り付け部を一つ以上有することで、衣服内環境情報や人体情報を採取する各種センサーを衣服内に容易に設置できる。よって、このようなセンサー取り付け部を有する防護服は、センサーの脱着性を改善し、モニタリングに適した防護服を提供することができる。
ここで、センサー取り付け部の形態としては、以下のものが例示できる。センサー取り付け部とは、センサーが設置可能なものであれば、特に形状等は限定されず、後述する図3、図4および図5(なお、図5は上身頃2の生地と下身頃3の生地とが縫合されている縫合部23の一部の平面概念図を示しており、センサー取り付け部5(例えば、ポケット)の一部が縫合部23により下身頃3の生地に縫い付けられている。)のポケットを例示して説明する。その他の取り付け部としては、紐(図6)、ゴム、面ファスナー、フック(図7)、センサー設置用セパレート生地(図9)などが例示できる。一例として、図8に例示するとおり、センサー取り付け生地の分離型の防護服15は、センサー設置用セパレート生地18を防護服本体のセンサー取り付け装着部16に接合部17で接合することで防護服として機能する。防護服の生地の取り外し部の配置箇所は、防護服の背中部分に限定されず、防護服の腕の部分や胸の部分などが例示できる。接合部17は、面ファスナーや両面テープなど、外気が防護服内に流入しないように接合される。こうすることで、センサーの設置時間が大幅に短縮される。
センサー取り付け部は、防護服の内側(人体側)に設けるのが好ましい。こうすることで防護服の外側にセンサーを設置した場合と比べ、防護服に防護服内のモニタリング用の採気孔を設ける必要がないため、防護服の強度および密閉性を担保することができる。また、センサーやモニタリングチューブ等を粘着テープで固定しないため、粘着テープ外れによる防護服の損傷を予防することができる。
ここで、センサー取り付け部の形態としては、以下のものが例示できる。図3には略四角形の取り付け部を例示するが、略円形の取り付け部など後述する各種センサーが収納できる形態であればよく、略四角形の取り付け部が生産性、各種センサーを収納するのに適しているため好ましい。センサー取り付け部は、センサーを収納するため1個以上設置するのが好ましく、大きさや形状を複数組み合わせもよく、設置するセンサーを考慮して決定すればよい。
防護服の形態としては、つなぎ服状の防護服や上下セパレートタイプの防護服、ジャンパー状の防護服、ブルゾン状の防護服、手術着状の防護服、ヤッケ状の防護服などが例示できる。これらの中でも衣服内の空気層と外気環境の空気層が遮断されている、つなぎ服状の防護服が好ましい。上下セパレートタイプの場合、上位部と下位部の隙間を粘着テープで接続し、空気の流入を遮断するものが例示できる。
センサー取り付け部の設置は、図3に例示すようにポケットの形状の生地8を防護服に設置するのが好ましく、さらに、図4に示す外付けポケットを設置するのがより好ましい。図3のポケットの設置方法は、ポケットの形状の生地を左面25、右面26、下面27またはその一部を高周波ウェルダーによる固定や縫合による固定、超音波縫製による固定、接着剤による固定、熱融着による固定、ホッチキスによる固定、ボタンによる固定、面ファスナーによる固定、両面テープ、ファスナー等の固定手法を挙げることができる。センサー取り付け部に縫製のミシン穴やホッチキス針による穴が空く場合は、テープ等で穴を塞ぎ、外気が防護服内に流入するのを防ぐことが好ましい。
外付けポケット製造方法は、特に限定されないが、例えば以下のようにして行われる。図4に例示されるとおり、1枚の略長方形の生地を生地の縦方向の中間部から1cmずらして縦方向に二つ折りにし、重ねあった生地の左側接続部28と右側接続部29を接合し、外付けポケットとする。接合方法は、高周波ウェルダーによる接合や縫合による接合、超音波縫製による接合、接着剤による接合、熱融着による接合、ホッチキスによる接合、ボタンによる接合、面ファスナーによる接合、両面テープ、ファスナー等の接合手法を挙げることができる。
外付けポケットの防護服への固定は、高周波ウェルダーによる固定や縫合による固定、超音波縫製による固定、接着剤による固定、熱融着による固定、ホッチキスによる固定、ボタンによる固定、面ファスナーによる固定、両面テープ、ファスナー等の固定手法を挙げることができる。使用する接着剤としては、例えば、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、ゴム系等の通常粘着剤として用いられているものを好適に使用できる。生産性の観点からは縫い付けが好ましく、さらに、防護服の縫合線を増やすことなく設置できるため、外付けポケットを防護服の縫合線(袖11の縫合線、背面部中央12の縫合線、下身頃3と上身頃2を背面側13の縫合線、正面側14の縫合線)と外付けポケット接続部28を合わせて縫い付けるのが好ましい。また、ポケットの着脱性を重視する場合、ボタン、紐、面ファスナー、両面テープ、ファスナーが好ましく使用できる。外付けポケットの固定は、上端部だけでもよく、ポケットの4隅を固定してもよい。外付けポケットを複数個所に設けることで、センサーの形状にあった外付けポケットを準備することができ、着脱性、センサー設置の作業性が向上するため好ましい。
ポケットには、上部に蓋9があるのが好ましく、蓋を設けることで作業時にセンサーが落ちたりすることを防止できる。蓋の構造は、ボタン、紐、ゴム、面ファスナー、両面テープ、ファスナーが好ましく、単独でまたは組み合わせて用いてもよい。防護服の生産性、センサー設置の易作業性の観点から面ファスナーおよび両面テープがより好ましい。さらに、ポケットの生地に伸縮性があれば、センサーを入れたときに固定され、動作してもセンサーが大きく揺れることがなく、かつ、落下防止できるため好ましい。同様に、モニタリング用チューブ固定具、センサー取り付け部も伸縮性の素材が好適に使用できる。
ポケットの生地は、必要に応じて強度、バリア性、耐摩耗性、帯電防止性能を取り付け部に影響がない範囲で付与してもよい。ポケットの生地構成としては、織物、編物、不織布、紙などの繊維構造体やフィルム、フィルムと繊維構造体の積層体が挙げられる。なかでも、コスト、引張強度や摩耗強度の観点から不織布が好ましい。不織布としては、湿式不織布やレジンボンド式乾式不織布、サーマルボンド式乾式不織布、スパンボンド式乾式不織布、ニードルパンチ式乾式不織布、ウォータジェットパンチ式乾式不織紙布、メルトブロー不織布またはフラッシュ紡糸式乾式不織布等のほか、目付や厚みが均一にできる抄紙法により製造された不織布も好ましく使用できる。なかでも、スパンボンド式乾式不織布が、コスト、引張強度や摩耗強度の面から好ましい。さらに、スパンボンド式乾式不織布とメルトブロー不織布を組み合わせた不織布も好適に用いられる。
ポケットを構成する生地の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物などを挙げることができる。これらの中でも、ポリオレフィン、特にポリプロピレンが、耐熱性、耐薬品性にすぐれるため好ましい。不織布の耐熱性の観点から、不織布を構成する素材の融点の下限は、80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましい。一方、不織布を構成する素材の融点の上限は、特に限定されないが、300℃以下であることが好ましい。
センサーの指示値を確認するため、防護服の構成生地および/またはポケットを構成する生地は半透明もしくは透明が好ましく、センサーの指示値が確認できれば半透明もしくは透明に限定されない。
ポケットの生地の引張強度は、センサーを設置した時にポケットの引張強度を優れたものとする観点から、5N/25mm以上が好ましい。さらに好ましくは、10N/25mm以上、さらに好ましくは20N/25mm以上である。一方、引張強度の上限は、ポケットの適度な柔らかさを担保する観点から300N/25mm以下が好ましい。
ポケットの生地の突刺強度は、ポケットの突刺強度を優れたものとする観点から、3N以上が好ましく、より好ましくは5N以上、さらに好ましくは8N以上が好ましい。一方、突刺強度の上限は、100N以下であることが好ましい。突刺強度が100N以下であると、ポケットの柔軟性、軽量性を優れたものとすることができる。
ポケットの生地の透湿度は、センサーの湿度によるエラー・故障を防止する観点から、その評価尺度である透湿度が500g/m・h以下であり、好ましくは300g/m・h以下、さらに好ましくは100g/m・h以下である。一方、その上限については特に限定はされない。なお、透湿度はJIS L 1099:2012に記載のA−1法で評価を行う。
ポケットと防護服の接続強度は、実施例で示したポケット重量試験において、375g以上の重さに耐えられるのが好ましく、さらに750g以上の重さに耐えられるのがさらに好ましい。こうすることで、各種センサーをポケットに入れて作業してもポケットと防護服との接続部分に破損が生じるのを抑制することができる。
ポケットの生地は、静電気によるセンサーの誤差動や故障を防止するため、生地表面に制電加工がされていると好ましい。制電加工は、導電性ポリマーを保護層の表面に加工する方法や、吸湿性ポリマーを保護層の表面に加工する方法が好ましく、公知の加工技術・条件で行えばよく、ここでは説明を割愛する。
さらに、防護服を着て作業すると、作業者は汗をかきやすく、防護服内は多湿環境となり、センサーが汗で濡れることがある。センサーが高湿度環境や水濡れに弱い場合、センサーが故障するのを防止する観点から、ポケットを構成する生地の耐水圧は100mmHO以上が好ましく、200mmHO以上がより好ましく、500mmHO以上がよりさらに好ましい。一方、耐水圧の上限は、20000mmHO以下が好ましい。耐水圧が20000mmHO以下であると、ポケットの柔軟性、軽量性を優れたものとすることができる。
ポケットの構成生地の耐水圧を達成する手段として、ポケットの構成生地に撥水撥油性の高い薬剤を使用することや、撥水撥油加工した不織布の目付を増やすこと、撥水撥油加工した不織布をエンボスやカレンダー加工し密度を上げて通気性を低下させること、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布を組み合わせて密度を上げて通気性を低下させること、フィルムを使用することで上記の範囲内とすることができる。撥水撥油性を付与する手段としては、生地に撥水撥油加工を施すことなど、公知の加工技術・条件で行えばよく、ここでは説明を割愛する。
衣服内環境情報としては、温度、湿度、粉じん濃度、臭気、放射線線量率やその他必要な情報を入手すればよく、これらを組み合わせても良い。センサーは既存のものを適宜使用すればよく、一例として、臭気は“ポータブルニオイセンサー“や“ポータブルニオイチェカー“を、温度・湿度は“おんどとり”(登録商標)(ティアンドデイ製、TR−71nw)を、粉じん濃度は、個人暴露測定用携帯型粉じん計(例:柴田科学株式会社製、LD−6N型)を、放射線線量率は“電子ポケット線量計“が例示できる。
さらに、作業者の生体情報をセンサーにより入手することで、例えば、熱中症対策の観点や、心拍異常、脳波異常など人体の異常を検知できる観点から好ましい。生体情報としては、深部温度、心拍数、皮膚温、血流、脈波、体温、発汗量、心電、呼吸間隔、活動時間、歩数、歩行距離、消費カロリーのいずれかまたは組み合わせ好ましく、センサーは既存のものを適宜使用すればよい。一例として、深部体温は直腸温や鼓膜温が好ましい。腕時計型センサーとして、PALSENSE(パルセンス)など、作業性を損なうことなく、設置できるため好適に使用できる。また、鼓膜センサー(深部温度、皮膚温度、血流、脈波)は取扱い性や、作業性がよいため好ましい。心拍数は、光電脈波が好ましい。その他にhitoe(登録商標)などのセンサーも好適に使用できる。センサーについては、これらの方法に限定されるものではなく、生体情報入手センサーは基本的に良く知られているので、これ以上の説明は省略する。
各種センサーの電源は、コイン型、ボタン型、等の電池や2次電池の利用による充電利用を行っても良い。また、少なくとも1個のセンサーとICチップとして、RFID(Radio Frequency Identification)システムで用いられるセンシングタグを使用することもできる。
各種センサーから取り込まれる情報は、各センサーから周期的に無線送信するのが好ましい。無線送信技術は基本的に良く知られているので、これ以上の説明は省略する。なお、各センサーのメモリーに書き込まれたデータは、作業終了後に例えば有線で取り出し、作業員の体調等に関して詳細なデータ解析を行うことも可能である。
上述の無線信号をアクセスポイント(外部コンピュータ)で受信し、モニター画面に表示することで、作業者が容易に生体情報および衣服内環境情報を確認することができる。通常、アクセスポイントは1個所で良いが、上述の作業環境や作業員の位置特定の必要性などを考慮して、複数の個所に設定しても良い。
また、外部コンピュータに予め記憶されている熱中症評価プログラムや衣服内環境情報の変化点を検出し、危険と評価された場合には、外部コンピュータ画面に警告が表示され、警報が発せられるようにしてもよい。また、各種モニター指標について上限値を設定し、ある数値異常になった場合、警報が発せられるようにしてもよい。
モニタリング用チューブは、各種センサーの採気孔に衣服内空気を供給するチューブや、センサーに付属するコード類を指す。センサーとチューブの接続は、適宜市販のアダプターを使用可能である。
チューブの素材は、オレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン)、塩化ビニル、ナイロン、フッ素、ウレタン、TPO(オレフィン系エラストマー)、シリコーン、合成ゴムなど既存のチューブを使用できる。チューブの内径は、センサーにより適宜選定すればよく、0.5mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましく、3.0mm以上がより好ましい。一方、チューブの柔軟性の観点から15mm以下が好ましい。
モニタリング用チューブの固定具は、図6に例示するが、防護服の縫合線にモニタリング用チューブ固定具12を設けることが好ましい。固定具の素材は特に限定されないが、防護服の生地やオレフィン系のロープ、ゴム、面ファスナー等既存のものを使用できる。取り付け部は、防護服の中(人体側)に設置するのが、作業時にモニタリング固定用チューブが物に引っかかったりしないため好ましい。
以下に本発明の放射線防護衣の実施例を説明するが、本発明の放射線防護衣の形態は実施例で説明する放射線防護衣の具体的形態例には限定されない。
<測定方法>
(1)引張強度
JIS L 1913:2010の6.3.1項に基づき測定した。幅25mm、長さ60mmに切り出した試験片を、つかみ間隔20mm 、引張速度50mm/分の条件でシート縦方向に3個のサンプルについて定速伸長型引張試験機にて引張試験を行い、サンプルが破断するまで引っ張ったときの最大強力を引張強度とし、平均値について算出し、引張強度(N/25mm)とした。
(2)耐水圧
JIS L 1092:2009の7.1.1項に記載のB法に基づき測定した。試料から約100mm×100mmの試験片を3枚採取し、耐水度試験装置の表側に水があたるよう取り付け、シリンダに水を入れ、1分間に100kPaの割合で水圧を加えて、試験片の裏側に3か所から水が出たときまたは材料が破裂した際の水圧(mmHO)を測定し、耐水圧とした。耐水圧計はCOMETECH社製QC−317Mを使用した。
(3)突刺強さ
JIS T 8051:2005に基づき測定した。試料か直径55mmの大きさの試験片を採取し、針侵入速度を100mm/分とし、定速伸長型引張試験機にて突き刺し試験を行い、試験片3枚の測定値を求めた。
(4)透湿度
JIS L 1099:2012に記載のA−1法(塩化カルシウム法)に基づき、透湿度を測定し、単位:g/m・hで評価した。
(5)融点(℃)
(株)島津製作所製示差走査型熱量計DSC−60型を用い、試料2mg、窒素中、昇温速度10℃/分、50〜300℃の温度まで昇温させたときの最大融解吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。測定は各サンプル2回ずつ行い、その平均値で評価を行った。
(6)ポケットの接続強度
ポケット内に重り(フジワラ、蛍光ビニール六角100号(375g)を入れ、JIS T8115付属書Aの手順Aに定める実用性能試験を実施し、ポケットの損傷を確認し、重り375gでポケットに破れや不具合1がないものを○、重り750gでポケットに破れや不具合がないものを◎、重り375gでポケットに不具合が生じたものを×とする。
(7)作業性
防護服およびセンサー(温度とり)を装着し、JIS T8115付属書Aの手順Aに基づいて評価を実施し、センサーが人体の動きに追従し作業性が良好なものであるか、センサーが人体の動きに追従せず作業性が悪いものであるかの評価を実施した。なお、本着用試験の被験者は3人である。作業性が良好と3人全員が判定したものをA、一人でも作業性が悪いと判定した場合Bとした。センサーが外れたり、落下したものをCとした。
(8)センサーの設置時間
防護服にセンサーを設置するまでの時間を計測した。
<センサー>
センサーは、個人暴露測定用携帯型粉じん計と湿度計の2つを使用した。使用した型番を次に示した
・粉じん計:LD−6N型(柴田科学製)
・湿度計:おんどとり(登録商標)(株式会社ティアンドデイ製、TR−71nw)
<防護服>
LIVMOA(登録商標) 型番A−01−001 Lサイズ(東レ製)を使用した。
<外付けポケットの作製方法>
LIVMOA(登録商標) 型番A−01−001の生地(ヨコ18cm×タテ30cm)をタテが14cmと16cmに分かれるように折り曲げ、図4に示す左側端27と右側端28を縫製し、外付けポケットを作製した。外付けポケットの上部は、面ファスナーで開閉できるようにした。外付けポケットをLIVMOA(登録商標)の背面側縫製部(図1の23の略中心)に縫い付けた。また、モニタリング用チューブ固定用の紐を以下に実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポケットの生地は、LIVMOA(登録商標) 型番A−01−001の生地を使用し、引張強度が30N/25mm、耐水圧が200mmHO、突刺強さが9N、透湿度が400g/m・h、融点が160℃であった。
<モニタリング用チューブの固定部>
LIVMOA(登録商標) 型番A−01−001の生地をタテ7cm×ヨコ1cm2枚を図1の背中の縫合線22に縫製し、モニタリング用チューブの固定部6とした。紐の位置は、縫合線22上にフード取り付け部との交点から下10cmおよび縫合線23との交点から上10cmとした。
<ウエアリング>
作業者は、作業ズボン(東レアルファート製、綿10%、ポリエステル90%作業服)、Tシャツ、靴下を着用した状態で、防護服を着用する。また、保護具としてゴム手袋(ダンロップHP 炊事手袋 天然ゴム 中厚手:商品番号4216−5682)、防じんマスク(3M製、型番6000F/2091−RL3)、長靴(メンズレインブーツ、ヒラキ製、品番:61243)を着用し、各保護具と防護服を養生テープ(リンレイテープ、養生用PEクロス621強粘タイプ)で留めて隙間がないように装着した。
[実施例1]
防護服の外付けポケットにセンサーコードを付けたおんどとり(登録商標)(株式会社ティアンドデイ製、TR-72ui)を入れて、面ファスナーでポケットを閉じた。センサーのコードをモニタリング用チューブの固定部6で2箇所固定し、湿度センサーをフード縫い付け部より下方10cmに設置した。センサー設置に要した時間は10秒であった。なお、センサーやコードの接続に粘着テープを使用しなかった。着用性は、試験員3人全員が作業性良好と判定しAとした。なお、ポケット接続強度は、750gの重りを使用し、ポケットに破れや不具合がなかったので◎とした。
「比較例1」
防護服の背面部の中心付近(フード取り付け部から下10cm)にセンサーコードを粘着テープで固定し、センサーの本体は、ズボンのポケットに入れた。センサー設置に要した時間は60秒であった。着用性は、試験員3人全員が試験中にセンサーコードが外れたため、判定Cとした。
[実施例2]
個人暴露測定用携帯型粉じん計の操作部をズボンのベルトに固定し、センサーは外付けポケットに収納した。本防護服を着用し、前述した保護具をウエアリングした。粉じん計は、濃度警報(アラーム設定)を200cpmに設定した。粉体取扱い現場として、カーボンブラック粉たいの計量、設備への投入、清掃作業現場とした。室内の粉じん濃度は、粉じん計(LD−6N型)にて測定すると50〜1200cpmの範囲で変動しており、平均値は200cpmであった。同時に測定した防護服内の粉じん濃度は、5〜15cpmで推移しており、防護服内への粉体の流入は見られなかった。ここで、防護服に1cmφの穴を開けたところ、3分後にアラームがなり、粉じん濃度が200cpmを超えていた。
本発明は、センサー等の取り付けがしやすく、作業性や着用感が良く、モニタリングに適した防護服として好適である。
1 防護服
2 上身頃
3 下身頃
4 フード
5 センサー取り付け具
6 モニタリング用チューブ取り付け具
7 ファスナー
8 ポケットの形状の生地
9 ポケットの蓋
10 外付けポケットのマチ
11 外付けポケットの生地
12 モニタリング用チューブ固定具
13 モニタリング用チューブ
14 センサー取り付け用フック
15 センサー取り付け生地の分離型の防護服
16 センサー取り付け装着部
17 センサー取り付け生地とセンサー取り付け生地の分離型の防護服の接合部
18 センサー設置用セパレート生地21 袖縫合部
22 背面部中央を縫合部
23 下身頃3と上身頃2の背面側縫合部
24 下身頃3と上身頃2の正面側縫合部
25 ポケット生地の左側接続部
26 ポケット生地の右側接続部
27 ポケット生地の下側接続部
28 外付けポケットの重ねあった生地の左側接続部
29 外付けポケットの重ねあった生地の右側接続部
30 外付けポケットの防護服への接続部

Claims (2)

  1. 防護服を着用した作業員の防護服内環境情報をモニターするセンサー及び/又はモニタリング用チューブの取り付け部を有している、防護服。
  2. 前記取り付け部が、防護服の内側に配置されている、請求項1に記載の防護服。
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