JP2021172899A - 空調衣服の安全性能判定方法 - Google Patents

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Koji Ichigaya
洋平 沖
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Abstract

【課題】フルハーネス型安全帯の上に着用する空調衣服の安全性能を判定するための空調衣服の安全性能判定方法を実現する。【解決手段】フルハーネス型安全帯Sを装着したダミー人形Dに空調衣服1を着用させるとともに、そのダミー人形Dの所定箇所又はその所定箇所と接触し得る空調衣服1の内面に圧力センサーPを取り付けた状態で、所定位置から落下させたダミー人形Dをフルハーネス型安全帯Sによって吊るす落下試験を行い、その落下試験時に、圧力センサーPが検出した値が所定の閾値未満であった場合には、空調衣服による人体への圧迫はなされないと、空調衣服の安全性に関する合格判定がなされ、圧力センサーPが検出した値が所定の閾値以上であった場合には、空調衣服による人体への圧迫がなされる可能性があると、空調衣服の安全性に関する不合格判定がなされるようにした。【選択図】図5

Description

本発明は、フルハーネス型安全帯の上に着用する空調衣服の安全性能を判定するための空調衣服の安全性能判定方法に関する。
近年、身体又は下着の表面と略平行に大量の外気を流通させることにより身体から出た汗を蒸発させて、身体を冷却する空調衣服が実用化されている。
また近時、高所での作業時の安全性を確保するため、フルハーネス型安全帯を装着することが増加している。
フルハーネス型安全帯は、通常、図7に示すように、装着者の背中の上部に対応する位置にフックの付いた命綱(ランヤード)が備えられており、そのフックを固定物に取り付けて使用するようになっている。そのため、この命綱が障害となって、空調衣服をフルハーネス型安全帯の上に着用することが困難であった。
そこで、空調衣服をフルハーネス型安全帯の上に着用し易くするため、後身頃の上部にフルハーネス型安全帯に備えられた命綱を貫通させるための命綱貫通手段を備えた空調衣服が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2017−14644号公報
ところで、作業着の上からフルハーネス型安全帯を装着している場合は、そのフルハーネス型安全帯の安全性能が確認されていればよかったが、近時、フルハーネス型安全帯の上に空調衣服を着用する機会が増えたため、そのような使用状況での安全性について関心が高まっている。
そこで、本発明者らはフルハーネス型安全帯の上から空調衣服を着用した際の安全性についての検証を行い、空調衣服の安全性に関する判定方法を開発するに至った。
本発明の目的は、フルハーネス型安全帯の上に着用する空調衣服の安全性能を判定するための空調衣服の安全性能判定方法を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
フルハーネス型安全帯の上から着用する空調衣服の安全性能を判定するための空調衣服の安全性能判定方法であって、
フルハーネス型安全帯を装着したダミー人形に空調衣服を着用させるとともに、前記ダミー人形の所定箇所又はその所定箇所と接触し得る前記空調衣服の内面に圧力センサーを取り付けた状態で、所定位置から落下させた前記ダミー人形を前記フルハーネス型安全帯によって吊るす落下試験を行い、
その落下試験時に、前記圧力センサーが検出した値が所定の閾値以下または未満であった場合に前記空調衣服の安全性に関する合格判定がなされ、前記圧力センサーが検出した値が所定の閾値超えまたは以上であった場合に前記空調衣服の安全性に関する不合格判定がなされることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空調衣服の安全性能判定方法において、
前記圧力センサーは、前記ダミー人形の首の前面又は前記ダミー人形の首の前面と接触し得る前記空調衣服の内面に取り付けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空調衣服の安全性能判定方法において、
前記圧力センサーのケーブルの一部は前記ダミー人形に貼付されており、その貼付部分と前記圧力センサーとの間のケーブルにたるみを持たせていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の空調衣服の安全性能判定方法において、
前記圧力センサーのケーブルの一部は前記ダミー人形の頭部に貼付されていることを特徴とする。
本発明によれば、フルハーネス型安全帯の上に着用する空調衣服の安全性能について判定することができる。
高所作業用の空調衣服の概略正面図(a)と、その空調衣服の第2開閉手段を閉じた状態の概略背面図(b)である。 高所作業用の空調衣服において第2開閉手段を開いてワイヤー貫通手段を外側に引き出した状態の概略側面図(a)と、その空調衣服の背上部の概略拡大図(b)である。 ワイヤー貫通手段の概略斜視図である。 フルハーネス型安全帯を装着した時の概略側面図(a)と、フルハーネス型安全帯の上から高所作業用の空調衣服を着用した時の概略側面図(b)である。 本実施形態の空調衣服の安全性能判定方法に関する説明図(a)(b)である。 空調衣服の安全性能の判定に関し、圧力センサーが検出した荷重に関するデータの一例を示す説明図(a)(b)である。 フルハーネス型安全帯の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る空調衣服の安全性能判定方法の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
まずは、空調衣服1について説明する。
本実施形態の空調衣服1は、高所作業用の空調衣服であり、フルハーネス型安全帯Sを装着した状態で着用可能なものである。
空調衣服1は、図1及び図2に示すように、服本体10と、ファン4,4と、電源装置(不図示)と、電源ケーブル(不図示)とを備えている。
服本体10は、通気性の小さな又は通気性のないシート状素材で、上半身及び腕部を覆う形状に作製されている。例えば、本実施形態では、服本体10をブルゾン型の上衣の形状に作製している。服本体10には、前身頃の第1開閉手段11と、2つの開口孔14,14と、裾部の第1空気漏れ防止手段13と、袖口や襟部に形成された空気排出部12と、背上部に設けられた第2開閉手段15と、ワイヤー貫通手段2が設けられている。
このワイヤー貫通手段2を通じて、後述するフルハーネス型安全帯S(図7参照)のフックS21やワイヤーS22が空調衣服1の内側から外側に引き出される。
前身頃の第1開閉手段11は、服本体10を着用する際に、服本体10の前部を開閉するためのものである。ここでは、第1開閉手段11としてファスナーを用いている。
2つの開口孔14はそれぞれ、服本体10の所定部位、具体的には左右の腰に対応する部位に形成されている。そして、開口孔14にファン4が取り付けられる。すなわち、開口孔14の周囲における服本体10の部位はファン取付部となっている。
裾部の第1空気漏れ防止手段13は、服本体10の所定の端部に設けられた、服本体10と身体又は下着との間の空間内の空気が当該端部から外部に漏れるのを防ぐためのものである。本実施形態では、服本体10の裾部に、例えば、ゴム紐等、伸縮性のある部材を設けている。このため、服本体10の裾部は伸縮性のある部材により絞り込まれて身体又は下着に密着するようになる。
第2開閉手段15は、図3に示すように、後身頃の背上部に設けられたフック貫通孔HL31を開閉するためのものである。ここでは、前身頃の第1開閉手段11と同様にファスナーを用いている。
ワイヤー貫通手段2は、通気性の小さな又は通気性の無いしなやかな(折り曲げ自在な)シート状素材によって筒状に作製されている。
このワイヤー貫通手段2は、図2及び図3に示すように、一方の端部が背上部に設けられたフック貫通孔HL31を開閉する第2開閉手段15を囲むように服地の裏面に接合され、他方の端部に第2空気漏れ防止手段23が設けられている。
なお、ワイヤー貫通手段2の素材としては、服本体10と同じ素材を用いてもよいし、別の素材(例えば、ビニール等)でもよく、通気性の小さな又は通気性の無いしなやかな(折り曲げ自在な)素材であれば何であってもよい。
ワイヤー貫通手段2について、より具体的に説明する。
背上部の服地の裏面に接合される端部(内側端部TM31)の周長は第2開閉手段15の長さFLの二倍より十分に長く、他端(外側端部TM32)の周長は内側端部TM31の周長より短く、また内側端部TM31から外側端部TM32までの長さ(服地の裏面に接合される部分を除くワイヤー貫通手段2の全長)Lは、後述の第2空気漏れ防止手段23を形成するのに十分な長さを有するものである。
また、例えば、内側端部TM31の周長及び外側端部TM32の周長は、後述するフルハーネス型安全帯S(図7参照)のランヤード接続部S11にショックアブソーバS23とワイヤーS22を介して連結されているフックS21が通過可能な長さを有するものである。
また、ワイヤー貫通手段2の第2空気漏れ防止手段23について、具体的に説明する。
外側端部TM32の周囲には紐232(或いは、コード)を通すための引出口を有する紐通し部231が形成されていて、外側端部TM32を一周する長さよりも長い紐232が通されている。引出口から外部に突き出した紐232の端部側にはコードストッパー233が配設されている。
そして、ワイヤー貫通手段2は、しなやかなシート状素材で作製されているので、服本体10の内部に格納し、第2開閉手段15であるファスナーを閉じることもできるし、第2開閉手段15を開けて、ワイヤー貫通手段2のうち服本体10の裏面に接合されていない部分の大半を外側に引き出すこともできる。
ここで、フルハーネス型安全帯Sについて説明する。
フルハーネス型安全帯Sは、例えば図7に示すように、安全帯本体S1と、ランヤードS2とを有しており、着用者の背中の上部に対応する位置おいて両者が接続されている。
安全帯本体S1は、着用者の背中の上部に対応する位置に設けられたランヤード接続部S11と、ランヤード接続部S11において2本のベルトが交差するように配され、着用者の肩に掛けられる上半身用ベルトS12と、着用者の大腿に回り込むように掛けられる下半身用ベルトS13と、を備えている。
ランヤードS2は、安全帯本体S1と固定物とを結んで命綱として機能する部分であり、固定物に引っ掛けるためのフックS21と、フックS21から延びるワイヤーS22と、ワイヤーS22とランヤード接続部S11の間に配置され、着用者の落下時の衝撃を吸収するショックアブソーバS23とを備えている。
次に、フルハーネス型安全帯Sを装着した上に空調衣服1を着用する手順について説明する(図4参照)。
最初に、フルハーネス型安全帯Sの安全帯本体S1を通常の手順で装着する。
次いで、空調衣服1の背上部の第2開閉手段15を開きワイヤー貫通手段2の外側端部を外に引き出し、空調衣服1の内側からワイヤー貫通手段2を通じてフルハーネス型安全帯SのフックS21を外側に引き出す。このときワイヤーS22の一部も外側に引き出す。例えば、本実施形態の場合、外側端部TM32の周長は200mmなので、幅約90mmのフックを通すことができる。
次いで、ワイヤー貫通手段2の外側端部TM32に形成された紐通し部231に通された紐232を引っ張り、コードストッパー233をロックする。
最後に、ワイヤーS22が貫通した空調衣服1を着用し、空調衣服1の内部にワイヤーS22の弛みがないようにワイヤーS22を外側に引き出す。またショックアブソーバS23もできる限り外側に引き出す。
このようにしてフルハーネス型安全帯Sを装着した上から空調衣服1を着用する。
次に、空調衣服の安全性能判定方法について説明する。
本実施形態の空調衣服の安全性能判定方法は、フルハーネス型安全帯Sの上から着用する高所作業用の空調衣服1の安全性能を判定するためのものである。
まず、上述した手順に準じて、ダミー人形Dにフルハーネス型安全帯Sを装着し、その上から空調衣服1を着用させる。
本例では、落下時にフルハーネス型安全帯Sが身体からずり上がることで、服本体10の襟元が着用者の首元を圧迫する可能性について試験した。
この目的のため、図5(a)に示すように、そのダミー人形Dの所定箇所に圧力センサーPを取り付ける。本実施形態では、INTERLINK ELECTRONICS社製の薄型パッチタイプの圧力センサーを用い、その圧力センサーPをダミー人形Dの首の前面に取り付けた。
この薄型パッチタイプの圧力センサーの裏面には粘着層が設けられており、ダミー人形Dの所定箇所に貼付して取り付けることができる。また、圧力センサーPをダミー人形Dに取り付けるのに、養生テープ(マスキングテープ)などを用いるようにしてもよい。
なお、圧力センサーPは、ダミー人形Dの首の前面(所定箇所)と接触し得る空調衣服1の内面に取り付けるようにしてもよい。
そして、この圧力センサーPをダミー人形Dの首の前面に取り付けて試験する態様において、空調衣服1の第1開閉手段11を構成するファスナーは上限まで閉状態とした。
また、ショックアブソーバS23は落下時のショックを緩和するために設けられており、通常使用時においては、第2空気漏れ防止手段23から服本体10の外側に位置するように設定される。しかしながら、本例においては、服本体10の第2空気漏れ節手段23内にショックアブソーバS23を位置させて、落下時にショックアブソーバS23が第2空気漏れ節手段23に引っ掛かって展開せずに、その本来の衝撃吸収機能を果たさない時の衝撃も考慮して試験を行った。このような条件設定としたのは、人体の首を圧迫する場合の条件として、最も圧力センサーPで荷重(負荷)が検出され易くするための条件で試験を行えるからである。
また、ダミー人形Dに取り付けた圧力センサーPのケーブルCの一部は、接着テープによってダミー人形Dの頭部に貼付し、その貼付部分と圧力センサーPとの間のケーブルCにたるみを持たせている。(図中、ダミー人形Dの頭部に被せたヘルメットに圧力センサーPのケーブルCを貼付するようにして、そのケーブルCをダミー人形Dの頭部に貼付している。)
こうすることで、この後に行う落下試験の際にケーブルCが引っ張られても、ケーブルCにテンションが掛かり難くなっており、落下の衝撃でケーブルCにテンションが掛かったことによる、検出対象ではない力が圧力センサーPに加わらないようにしている。
なお、圧力センサーPのケーブルCに接続されているセンサーコントローラー(図示省略)は、落下試験の妨げにならない箇所に取り付けられている。
次いで、図5(b)に示すように、上記のように試験の準備がなされたダミー人形Dを所定位置から落下させて、フルハーネス型安全帯Sによって吊るす落下試験を行う。
本例において、ダミー人形Dとして重量100kg、サイズL(胸囲106cm)の人間型マネキンを使用して、高さ6.75mの落下台より足側を下にした、いわゆる直立した状態、及び頭側を下にした、いわゆる逆様の状態で落下させる試験をそれぞれ行った。
この落下試験は、各種の性能確認試験(例えば、フルハーネス型安全帯Sの開発試験など)が行われる試験場にて行った。勿論、落下試験に際し、ダミー人形Dに装着したフルハーネス型安全帯SのフックS21は、ロープを介して試験場の固定物に取り付けられている。なお、ロープの長さは、落下試験時にダミー人形Dが地面に接触しない長さとするため、本試験前に落下テストを行い決定される。
そして、この落下試験時に圧力センサーCが検出した値に基づいて空調衣服1の安全性に関する判定を行う。
試験場の落下台から落下されたダミー人形Dがフルハーネス型安全帯SのランヤードS2によって吊るされると、フルハーネス型安全帯Sの安全帯本体S1がダミー人形Dからずり上がり、それに伴い空調衣服1もダミー人形Dからずり上がる。
空調衣服1がダミー人形Dからずり上がった際に、空調衣服1の襟元が圧力センサーCを圧迫すると、例えば図6(a)に示すような荷重が検出される。一方、空調衣服1の襟元が圧力センサーCを圧迫しない場合には、例えば図6(b)に示すように荷重は検出されない。
なお、落下試験時に圧力センサーCが検出する荷重は1つ(1回)に限らない。例えば、ショックアブソーバS23の伸縮などに応じて落下したダミー人形Dが上下にバウンドする場合には、圧力センサーCによって複数回の荷重検出がなされることがある。
そして、この落下試験時に圧力センサーCが検出した荷重の値が2[g]以上であると、人体の首が強く圧迫される可能性があるとして、その空調衣服の安全性に関し、不合格判定がなされる。
一方、落下試験時に圧力センサーCが検出した荷重の値が2[g]未満であると、人体の首が圧迫される可能性はないものとして、その空調衣服の安全性に関し、合格判定がなされる。
このように、本実施形態の空調衣服の安全性能判定方法によれば、ダミー人形Dの落下試験を行い、フルハーネス型安全帯Sの上から着用した空調衣服1が人体の首を圧迫することがあるか否か、圧力センサーCが検出した荷重の値に基づいて判定し、その空調衣服1をフルハーネス型安全帯Sと併用する際の安全性能について判定することができる。
また、落下試験時に圧力センサーCが検出した荷重の値が2[g]を超えていると、人体の首が強く圧迫される可能性があるとして、その空調衣服の安全性に関して不合格判定がなされ、落下試験時に圧力センサーCが検出した荷重の値が2[g]以下であると、人体の首が圧迫される可能性はないものとして、その空調衣服の安全性に関して合格判定がなされる判定基準(閾値の2[g])にすることもできる。
このような判定基準によっても、空調衣服1をフルハーネス型安全帯Sと併用する際の安全性能について判定することができる。
なお、以上の実施の形態においては、空調衣服の襟元が人体の首を圧迫することを想定した試験や判定方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フルハーネス型安全帯S(安全帯本体S1)のずり上がりに伴って空調衣服1が人体の胸やみぞおちなどの部位を圧迫することを想定し、その部位に相当する箇所(ダミー人形Dの所定箇所)に圧力センサーCを取り付けて落下試験を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、圧力センサーCが検出する荷重の値である2[g]を所定の閾値として例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、空調衣服が人体を圧迫する部位などに応じて閾値を設定するようにすればよい。
また、本例においては、2[g]を閾値とする圧力センサーPを1つ使った場合を例示したが、圧力センサーPが検出する荷重の閾値が異なる圧力センサー、例えば2[kg]を閾値とする荷重を検出するための圧力センサー(不図示)を重ねて貼着するようにしても良い。この場合、閾値が2[g]と2[kg]の閾値をそれぞれ検出するための各センサーを貼り合わせたことにより、どの程度の荷重が掛かったのか、より詳細に分析することができる。また、重ねる圧力センサーは2枚に限らず複数枚重ねても良い。複数枚重ねる場合、検出する荷重の閾値を圧力センサー毎に変えた値を設定しても良いし、同じ値の閾値としても良い。
また、以上の実施の形態において、ダミー人形Dを用いて落下試験を行い、空調衣服の安全性能の判定を行ったが、ここで言うダミー人形Dには、本例で使用した人間型マネキン以外にも特殊マネキンやトルソーなども含まれている。
なお、落下試験に頭部の無いトルソーを用いる場合、ダミー人形Dとしてのトルソーに取り付けた圧力センサーPのケーブルCの一部は、トルソーの首部の端面に貼付するなどすればよい。
また、試験する目的に応じて、使用するマネキンやトルソー、圧力センサーを貼着する場所、圧力センサーの閾値等を適宜設定すればよい。
また、その他、具体的な細部構造や手順等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 空調衣服
2 ワイヤー貫通手段
4 ファン
10 服本体
S フルハーネス型安全帯
S1 安全帯本体
S11 ランヤード接続部
S12 上半身用ベルト
S13 下半身用ベルト
S2 ランヤード
S21 フック
S22 ワイヤー
S23 ショックアブソーバ
D ダミー人形
P 圧力センサー
C ケーブル

Claims (4)

  1. フルハーネス型安全帯の上から着用する空調衣服の安全性能を判定するための空調衣服の安全性能判定方法であって、
    フルハーネス型安全帯を装着したダミー人形に空調衣服を着用させるとともに、前記ダミー人形の所定箇所又はその所定箇所と接触し得る前記空調衣服の内面に圧力センサーを取り付けた状態で、所定位置から落下させた前記ダミー人形を前記フルハーネス型安全帯によって吊るす落下試験を行い、
    その落下試験時に、前記圧力センサーが検出した値が所定の閾値以下または未満であった場合に前記空調衣服の安全性に関する合格判定がなされ、前記圧力センサーが検出した値が所定の閾値超えまたは以上であった場合に前記空調衣服の安全性に関する不合格判定がなされることを特徴とする空調衣服の安全性能判定方法。
  2. 前記圧力センサーは、前記ダミー人形の首の前面又は前記ダミー人形の首の前面と接触し得る前記空調衣服の内面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の空調衣服の安全性能判定方法。
  3. 前記圧力センサーのケーブルの一部は前記ダミー人形に貼付されており、その貼付部分と前記圧力センサーとの間のケーブルにたるみを持たせていることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調衣服の安全性能判定方法。
  4. 前記圧力センサーのケーブルの一部は前記ダミー人形の頭部に貼付されていることを特徴とする請求項3に記載の空調衣服の安全性能判定方法。
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