JP6897046B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルからインク滴を吐出してシートに画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置には、画像記録速度の向上のために、記録ヘッドの1回の走査(1パス)でシートの所定領域に画像を記録し、当該1パスを搬送方向に領域を変えつつ繰り返すことでシートに画像を記録するものがある。
1パスで画像を記録するインクジェット記録装置では、シートの搬送量のばらつきによって、各パスで記録された画像の端同士が離れてしまい、この離れた部分が白筋となってしまうおそれがある。
このような問題を解決するため、特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、各パスで記録された画像の端同士が重なるように画像記録が実行される。これにより、シートの搬送量のばらつきが生じた場合に、各パスで記録された画像の端同士が離れることを低減することができる。
特開2006−159564号公報
ところで、シートの搬送量のばらつきは、記録ヘッドに対するシートの位置によって異なる。例えば、シートの搬送向きの中央部に画像が記録される場合、シートの搬送向きの中央部は記録ヘッドと対向しており、シートの搬送向きの先端部及び後端部はシートを搬送するローラ対によって挟持されている。この場合、シートの搬送量のばらつきは小さくなる。一方、シートの搬送向きの先端部または後端部に画像が記録される場合、当該先端部または後端部は記録ヘッドと対向しているため、ローラ対によって挟持されていない。この場合、シートの搬送が不安定になるため、シートの搬送量のばらつきは大きくなる。
特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、各パスで記録された画像の端同士の重なりは均一である。そのため、シートが搬送量のばらつきの小さい状態である場合、各パスで記録された画像の端同士の重なりを維持し易いが、シートが搬送量のばらつきの大きい状態である場合、各パスで記録された画像の端同士が離れる可能性が高くなる。
また、特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、シートにおける画像記録領域の長さに対する記録ヘッドのノズル領域の長さの比の余りを、各パスの境界部分に分配することによって、各パスの端同士が重なるような画像記録を実現している。しかし、当該余りが小さい場合、全てのパスの境界部分への均等な分配が不可能となる。その場合、パス数を1回増やすことによって、当該余りが大きくされている。しかし、パス数を1回増やすことにより、シートへの画像記録の速度が低下してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートへの画像記録時における白筋の発生を低減することができるインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、シートを挟持して搬送向きへ搬送する第1ローラ対と、上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流に配置され、複数のノズルからシートへ向けてインク滴を吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを備えており、上記搬送向きと交差する幅方向に沿って移動可能なキャリッジと、上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流に配置され、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する第2ローラ対と、制御部と、を備える。上記制御部は、上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対を制御して、シートの搬送及び停止を交互に繰り返させる間欠搬送処理と、上記間欠搬送処理においてシートが停止している間に、上記キャリッジを移動させながら上記記録ヘッドにインク滴を吐出させてシートに1パス分の画像記録を行わせる記録処理と、上記記録処理において、所定の1パスによってシートに記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによってシートに記録される画像との上記搬送向きに沿った重なり量を算出する算出処理と、を実行する。上記算出処理は、シートに記録される画像データの上記搬送向きに沿った長さと上記複数のノズルよりなるノズル領域の上記搬送向きに沿った長さとに基づき、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対による挟持状態に応じて上記重なり量を算出する。
シートの搬送量のばらつきは、シートの挟持状態によって異なる。上記構成によれば、シートの搬送量のばらつきが大きくなるような挟持状態に応じた重なり量の搬送向きに沿った長さを長くすることで、各パスで記録された画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
また、シートの搬送量のばらつきが小さくなるような挟持状態に応じた重なり量の搬送向きに沿った長さを短くすることで、シート全体の重なり量の搬送向きに沿った長さの合計を小さくすることができる。そのため、重なり量を形成するためにパス数を増加させる必要性が低下する。その結果、シートへの画像記録の速度が低下する可能性を低くすることができる。
(2) 例えば、上記算出処理は、シートに記録される画像データの上記搬送向きに沿った長さと上記ノズル領域の上記搬送向きに沿った長さとに基づき合計重なり量を算出し、当該合計重なり量を上記挟持状態の各々に配分することによって上記挟持状態の各々の上記重なり量を算出する。
(3) 上記挟持状態毎に優先順位が設定されている。上記算出処理は、上記優先順位が高い上記挟持状態から上記合計重なり量を配分する。
上記構成によれば、優先順位が高い挟持状態のときに、所定の1パスによってシートに記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによってシートに記録される画像とを確実に重ねることができる。これにより、優先順位が高い挟持状態のときの白筋の発生を低減することができる。
(4) 上記算出処理は、上記合計重なり量のうちの所定量を、全ての上記挟持状態に均等に配分する。
上記構成によれば、所定の1パスによってシートに記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによってシートに記録される画像との複数の境界の全てに、重なり量を配分することができる。重なり量が配分されていない境界では、シートの搬送量が少しばらつくだけで、白筋が発生してしまう。しかし、上記構成によれば、重なり量が配分されていない境界がないため、前述のような白筋の発生を低減することができる。
(5) 上記挟持状態毎に上記合計重なり量の配分割合が設定されたデータテーブルが記憶された記憶部を備える。上記算出処理は、上記データテーブルに基づいて上記合計重なり量を上記挟持状態の各々に配分する。
上記構成によれば、配分割合が大きい挟持状態のときに、所定の1パスによってシートに記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによってシートに記録される画像とを大きく重ねることができる。これにより、配分割合が高い挟持状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
(6) 上記算出処理は、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第2ローラ対によって挟持され且つ上記第1ローラ対によって挟持されていない状態に応じた上記重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対によって挟持された状態に応じた上記重なり量よりも多く配分する。
第2ローラ対は、記録ヘッドよりも搬送向きの下流に位置している。つまり、第2ローラ対は、画像記録後のシートを挟持する。そのため、通常、第2ローラ対がシートを挟持する力は、第1ローラ対がシートを挟持する力よりも小さい。また、第2ローラ対と第2ローラ対が挟持しているシートとの接触面積は、第1ローラ対と第1ローラ対が挟持しているシートとの接触面積よりも小さい。よって、第2ローラ対によって挟持され且つ第1ローラ対によって挟持されていない状態のシートの搬送量のばらつきは、第1ローラ対によって挟持された状態のシートの搬送量のばらつきよりも大きくなる。上記構成によれば、シートの搬送量のばらつきが大きくなる状態において、重なり量が多く配分される。これにより、シートの搬送量のばらつきが大きくなる状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
(7) 上記算出処理は、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対によって挟持され且つ上記第2ローラ対によって挟持されていない状態に応じた上記重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対の双方によって挟持された状態に応じた上記重なり量よりも多く配分する。
上記構成によれば、第1ローラ対によって挟持され且つ第2ローラ対によって挟持されていない状態のシートの搬送量のばらつきは、第1ローラ対及び第2ローラ対の双方によって挟持された状態のシートの搬送量のばらつきよりも大きい。上記構成によれば、シートの搬送量のばらつきが大きくなる状態において、重なり量が多く配分される。これにより、シートの搬送量のばらつきが大きくなる状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
(8) 上記算出処理は、上記搬送向きに沿った間隔が所定値以上離れた画像データの各々について、上記重なり量を算出する。
画像データが存在しない部分では、画像を重ねる必要がない。上記構成によれば、各画像データの間の所定値以上の間隔の部分、つまり画像データが存在しない部分は、重なり量の算出において考慮されない。よって、画像を重ねる必要がない部分において重なり量が設定されることを防止できる。
(9) 例えば、上記所定値は、上記ノズル領域の上記搬送向きに沿った長さである。
本発明によれば、シートへの画像記録時における白筋の発生を低減することができる。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、記録ヘッド38の底面図である。 図4は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図5は、記録制御の処理を説明するためのフローチャートである。 図6は、用紙12の画像記録可能な領域151に画像が記録される場合の各パス153の走査領域を模式的に示した図であり、各重なり量L1、L2、L3、L4が同一の場合が示されている。 図7は、用紙12の画像記録可能な領域151に画像が記録される場合の各パス153の走査領域を模式的に示した図であり、各重なり量L1、L2、L3、L4が異なる場合が示されている。 図8は、算出処理を説明するためのフローチャートである。 図9は、変形例1における算出処理を説明するためのフローチャートである。 図10は、ROM132またはEEPROM134に記憶されたデータテーブルを示す。 図11は、複数箇所に画像が記録された状態の用紙12を模式的に示した平面図である。 図12は、所定の1パスと次の1パスとの境界付近において用紙12に記録されたドットを一部抽出して模式的に示した平面図であり、(A)には所定の1パスのドットと次の1パスのドットとが1ドットライン重なった状態が示されており、(B)には所定の1パスのドットと次の1パスのドットとが2ドットライン重なった状態が示されている。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を前面23として前後方向8が定義され、複合機10を前方から視て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は互いに直交している。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(インクジェット記録装置の一例)は、薄型の直方体に概ね形成されている。複合機10の下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で用紙12(図2参照、シートの一例)の片面に画像を記録する機能を有している。なお、複合機10は、用紙12の両面に画像を記録するものであってもよい。プリンタ部11の上部には、操作部17が配置されている。操作部17は、印刷の指示や各種設定のために操作されるボタンや、各種情報が表示される液晶ディスプレイなどによって構成されている。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11の正面には、開口13が形成されている。給送トレイ20が、前後方向8へ移動することによって、開口13を介してプリンタ部11に対して挿入及び脱抜可能である。給送トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材である。図2に示されるように、給送トレイ20の底板22に、用紙12が重ねられた状態で支持される。給送トレイ20の前部の上方には、排出トレイ21が配置されている。排出トレイ21の上面には、記録部24によって画像を記録されて排出された用紙12が支持される。
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、記録部24の下方に配置されている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び軸28を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で回転可能に支持されている。給送アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向へ回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または給送トレイ20に支持された用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
給送ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給送用モータ102(図4参照)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給送トレイ20の底板22に支持された用紙12のうち、給送ローラ25と当接している最上の用紙12が、搬送路65へ給送される。なお、駆動伝達機構27は、複数のギヤが噛合されている形態に限らず、例えば軸28と給送ローラ25の軸とに架け渡されたベルトであってもよい。
[搬送路65]
図2に示されるように、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、上方へ向かいつつ後方から前方へUターンするように延びている。直線部34は、概ね前後方向8に沿って延びている。
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する外ガイド部材18と内ガイド部材19とによって形成されている。各ガイド部材18、19は、図2における紙面と直交する方向である左右方向9(幅方向の一例)へ延設されている。直線部34は、記録部24が配置されている位置では所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42とによって形成されている。
給送トレイ20に支持された用紙12は、給送ローラ25によって湾曲部33を搬送されて、後述する搬送ローラ対59に到達する。搬送ローラ対59に挟持された用紙12は、直線部34を記録部24へ向けて前方へ搬送される。記録部24の直下に到達した用紙12は、記録部24により画像を記録される。画像が記録された用紙12は、直線部34を前方へ搬送されて排出トレイ21に排出される。以上より、用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に沿って搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上方に配置されている。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド38とを備えている。
キャリッジ40は、前後方向8に間隔を空けて配置された2つのガイドレール56、57によって搬送向き15と直交する左右方向9に沿って移動可能に支持されている。なお、キャリッジ40の移動方向は、左右方向9に限らず、搬送向き15と交差する方向であればよい。ガイドレール56は、記録ヘッド38よりも搬送向き15の上流に配置されている。ガイドレール57は、記録ヘッド38よりも搬送向き15の下流に配置されている。ガイドレール56、57は、左右方向9において搬送路65の直線部34の外方に配置された一対のサイドフレーム(不図示)によって支持されている。キャリッジ40は、キャリッジ駆動用モータ103(図4参照)から駆動力を付与されることにより移動する。
記録ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド38は、下面68に配置された複数のノズル39と、記録ヘッド38内に形成されたインク流路の一部を変形させることでノズル39からインク滴を吐出させる圧電素子45(図4参照)とを備えている。圧電素子45は、後述するように、制御部130(図4参照)により給電されることで動作する。
図3に示されるように、下面68には、ノズル列69C、69M、69Y、69Bが形成されている。各ノズル列69C、69M、69Y、69Bは、搬送向き15に沿って並んで配置された複数のノズル39で構成されている。各ノズル列69C、69M、69Y、69Bは、左右方向9において間隔を空けて配置されている。複数のノズル39が存在する範囲がノズル領域である。
図2に示されるように、直線部34の下方且つ記録ヘッド38と対向する位置には、搬送路65の直線部34を搬送向き15へ搬送される用紙12を支持するプラテン42が配置されている。
記録部24は、制御部130(図4参照)によって制御される。キャリッジ40が左右方向9へ移動しているときに、記録ヘッド38は、ノズル39からインク滴をプラテン42へ向けて、詳細にはプラテン42に支持されている用紙12へ向けて吐出する。これにより、直線部34を搬送向き15へ搬送されてプラテン42に支持されている用紙12に画像が記録される。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44]
図2に示されるように、直線部34における記録ヘッド38及びプラテン42よりも搬送向き15の上流には、搬送ローラ対59(第1ローラ対の一例)が配置されている。直線部34における記録ヘッド38及びプラテン42よりも搬送向き15の下流には、排出ローラ対44(第2ローラ対の一例)が配置されている。
搬送ローラ対59は、搬送ローラ60と、搬送ローラ60の下方に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61とを備えている。ピンチローラ61は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ60に押圧されている。搬送ローラ対59は、用紙12を挟持可能である。
排出ローラ対44は、排出ローラ62と、排出ローラ62の上方に排出ローラ62と対向して配置された拍車ローラ63とを備えている。拍車ローラ63は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって排出ローラ62へ向けて押圧されている。排出ローラ対44は、用紙12を挟持可能である。
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ101(図4参照)から駆動力を付与されて回転する。搬送ローラ対59に用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該用紙12は、搬送ローラ対59によって搬送向き15へ搬送され、プラテン42上に搬送される。排出ローラ対44に用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、当該用紙12は、排出ローラ対44によって搬送向き15へ搬送され、排出トレイ21上に排出される。
[検出部110]
図2に示されるように、搬送路65における搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流には、検出部110が設けられている。検出部110は、軸111と、軸111を中心に回動可能な検出子112と、発光素子及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子を有する光学センサ113とを備えている。
検出子112の一端は、搬送路65に突出している。検出子112の一端に外力が加えられていないとき、検出子112の他端は光学センサ113の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ113から制御部130(図4参照)にローレベルの信号が出力される。
検出子112の一端が用紙12の先端に押されて回動すると、検出子112の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ113から制御部130にハイレベルの信号が出力される。制御部130は、光学センサ113からの信号に基づいて、用紙12の搬送向き15の下流端(用紙12の先端)、用紙12の搬送向き15の上流端(用紙12の後端)を検知する。
[ロータリーエンコーダ73]
図2に示されるように、搬送ローラ60には、搬送ローラ60の回転量を検出するロータリーエンコーダ73が設けられている。ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60の軸に設けられて搬送ローラ60と共に回転するエンコーダディスク74と光学センサ75とからなる。エンコーダディスク74には、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。エンコーダディスク74が回転すると、光学センサ75によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、制御部130(図4参照)に出力される。制御部130は、当該パルス信号に基づいて、搬送ローラ60の回転量を算出する。
[制御部130]
以下、図4が参照されて、制御部130の概略構成が説明される。制御部130が後述するフローチャートにしたがって記録制御を行うことによって、本発明が実現される。制御部130は、複合機10の全体動作を制御するものである。制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ101、給送用モータ102、及びキャリッジ駆動用モータ103が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力される。これにより、対応するモータが回転する。つまり、制御部130は、各モータ101、102、103を制御する。
また、ASIC135には、光学センサ75から出力されるパルス信号が入力される。制御部130は、光学センサ75からのパルス信号に基づいて、搬送ローラ60の回転量を算出する。そして、制御部130は、搬送ローラ60の回転量から用紙12の搬送量を算出する。また、ASIC135には、光学センサ113が接続されている。制御部130は、光学センサ113からの信号に基づいて、検出部110の配置位置における用紙12の先端及び後端を検知する。制御部130は、検出部110が用紙12の先端または後端を検知したタイミングと、用紙12の搬送量とによって、搬送路65を搬送される用紙12の位置を認識する。
また、ASIC135には、圧電素子45が接続されている。圧電素子45は、不図示のドライブ回路を介して制御部130により給電されることで動作する。制御部130は、圧電素子45への給電を制御し、上述した各ノズル列69C、69M、69Y、69Bの複数のノズル39から選択的にインク滴を吐出させる。つまり、制御部130は、複数のノズル39の一部または全部からインク滴を吐出させる。
制御部130は、用紙12に画像を記録する際、搬送用モータ101を制御することによって搬送ローラ対59及び排出ローラ対44を制御して、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に所定改行分の用紙12の搬送及び停止を交互に繰り返す間欠搬送処理を実行させる。
制御部130は、間欠搬送処理において用紙12が停止している間に、記録処理を実行する。記録処理は、キャリッジ40を左右方向9に沿って移動させながら、圧電素子45への給電を制御して、ノズル39からインク滴を吐出させる処理である。つまり、制御部130は、記録処理において、キャリッジ40を印刷範囲の端から端まで移動させる1回のパス(以下、1パスとも称する。)の間に、ノズル39からインク滴を吐出させる。これにより、用紙12に1パス分の画像が記録される。
間欠搬送処理と記録処理とが交互に実行されることによって、用紙12の画像記録可能な全領域に、画像を記録することが可能である。
[制御部130による記録制御]
上述の如く構成されたプリンタ部11では、制御部130によって、用紙12が給送されて、給送された用紙12に画像データに係る画像が記録される一連の記録制御が実行される。以下、図5のフローチャートに基づいて、記録制御の処理が説明される。
複合機10の操作部17(図1参照)や複合機10と接続された外部機器などから、用紙12への印刷指示が制御部130へ送られると(S10)、制御部130は、算出処理を実行する(S20)。なお、算出処理は、印刷指示が制御部130へ送られてから、画像記録が開始されるまでの任意のタイミングで実行される。例えば、算出処理は、後述する給送(S30)や搬送(S40)と並行して実行されてもよい。
算出処理は、重なり量を算出する処理である。重なり量は、記録処理において、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを重ねた場合の重複領域の搬送向き15に沿った長さである。
ここで、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを重ねるとは、例えば、図12に示されるように、所定の1パスにおいて各ノズル39から吐出されたインク滴のドット161(図12においてハッチングされたドット)を、その搬送向き15の端部において間引いておき、この間引いたドットを、次のパスにおいて各ノズル39から吐出されたインク滴のドット162(図12においてハッチングされていないドット)で補うことである。
なお、図12(A)には、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とが、1ドットライン重ねられた状態が示されている。この場合、ドットライン数である「1」に、後述する解像度Cを乗じることによって重なり量を算出することができる。
また、図12(B)には、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とが、2ドットライン重ねられた状態が示されている。この場合、ドットライン数である「2」に、後述する解像度Cを乗じることによって重なり量を算出することができる。
図6及び図7には、複数のパス153が実行されて用紙12の画像記録可能な領域151に画像が記録される場合の、各パス153の走査領域が模式的に示されている。図6及び図7では、第1パス153(1)と第2パス153(2)との重なり量がL1で示され、第2パス153(2)と第3パス153(3)との重なり量がL2で示され、第3パス153(3)と第4パス153(4)との重なり量がL3で示され、第4パス153(4)と第5パス153(5)との重なり量がL4で示されている。
図6は、各重なり量が同一量である場合を模式的に示している。図7は、本実施形態の算出処理において、各重なり量を各挟持状態に対応して算出した場合を模式的に示している。算出処理については、後に詳細に説明される。
制御部130は、印刷指示を受け取ると、給送ローラ25に、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送路65へ給送させる(S30)。また、制御部130は、搬送ローラ対59に、用紙12が記録部24と対向する印刷開始位置に到達するまで、用紙12を搬送向き15へ搬送させる(S40)。ここで、印刷開始位置とは、用紙12における画像記録領域の搬送向き15の下流端が、複数のノズル39のうち搬送向き15の最下流に配置されたノズル39と対向する位置である。
次に、制御部130は、用紙12に画像を記録する一連の処理を実行する(S50)。ステップS50において、制御部130は、上述したように、間欠搬送処理と記録処理とを交互に実行することによって、用紙12に画像を記録する。このとき、各パスにおける走査領域は、ステップS20で算出された重なり量だけ重ねられる。用紙12に画像を記録する一連の処理が完了すると、制御部130は、排出ローラ対44に、用紙12を搬送向き15へ搬送させる。これにより、用紙12は、排出トレイ21に排出される(S60)。
[算出処理]
以下、ステップS20で実行される算出処理の詳細が、図7の模式図及び図8のフローチャートを参照しつつ説明される。なお、上述したように、算出処理は、重なり量を算出する処理であり、重なり量は、例えば図7においてL1、L2、L3、L4で示される長さである。
印刷指示によって、用紙12に記録される画像データが、制御部130へ送られる。これにより、制御部130は、用紙12に記録される画像データの搬送向き15に沿った長さAを認識する。本実施形態において、長さAは、用紙12において画像データを記録可能な全範囲(具体的には、用紙12から余白を除いた範囲)の搬送向き15に沿った長さである。
制御部130は、長さAと、記録ヘッド38のヘッド長Bとに基づいて、繋ぎ目152の数(以下、繋ぎ目数mと記す。)と、パス153の数(以下、パス数nと記す。)とを算出する(S210)。
ヘッド長Bは、複数のノズル39において、搬送向き15の最上流のノズル39と搬送向き15の最下流のノズル39との間の搬送向き15に沿った長さである(図3参照)。つまり、ヘッド長Bは、各パス153によって用紙12に記録される画像の搬送向き15に沿った長さである。
繋ぎ目152は、所定の1パスと次の1パスとの境界部分である。繋ぎ目数mは、長さAからヘッド長Bを除算したときの商の整数部分である。パス数nは、m+1で算出される。
例えば、長さAが173.3(mm)でヘッド長Bが35(mm)の場合、繋ぎ目数mは、長さAからヘッド長Bを除算したときの商である4.95・・・の整数部分である。つまり、繋ぎ目数mは4である。そして、パス数nは5である。図6及び図7には、継ぎ目数mが4で、パス数nが5となる場合の、各パス(第1パス153(1)から第5パス153(5))の走査領域が模式的に示されている。
また、制御部130は、各パス153におけるキャリッジ40と用紙12との搬送向き15における相対位置関係に基づいて、各繋ぎ目152の用紙12上における搬送向き15の位置と、各パス153の用紙12上における搬送向き15の位置とを認識する。
次に、制御部130は、合計重なり量Lを算出する(S220)。合計重なり量Lは、B×n−Aの式によって算出される。
次に、制御部130は、合計重ねドットライン数Dを算出する(S230)。合計重ねドットライン数Dは、合計重なり量Lから解像度Cを除算したときの商の整数部分である。解像度Cは、搬送向き15に隣り合うノズル39の間の距離である(図3参照)。解像度Cは、例えば0.085(mm)である。
次に、制御部130は、ステップS240〜S320において、合計重ねドットライン数Dを用紙12の挟持状態の各々(詳細には、各挟持状態のときの用紙12に画像が記録される領域に位置する繋ぎ目152)に配分する。そして、制御部130は、配分した各重ねドットライン数に解像度Cを乗じることによって、各重なり量を算出する。
ここで、用紙12の挟持状態とは、上述した「次の1パス」において用紙12が搬送ローラ対59及び排出ローラ対44のいずれのローラ対に挟持されているかということである。本実施形態において、用紙12の挟持状態は、用紙12が排出ローラ対44に挟持され且つ搬送ローラ対59に挟持されていない第1状態と、用紙12が搬送ローラ対59に挟持され且つ排出ローラ対44に挟持されていない第2状態と、用紙12が搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の双方に挟持された第3状態との3状態である。
第1状態では、用紙12の搬送向き15の上流端部(用紙12の後端部)に画像が記録される。第2状態では、用紙12の搬送向き15の下流端部(用紙12の先端部)に画像が記録される。第3状態では、用紙12の搬送向き15の中央部に画像が記録される。つまり、用紙12の画像記録可能な領域151は、第1状態で画像が記録される後端部151A(図7において一点鎖線よりも搬送向き15の上流の領域)と、第2状態で画像が記録される先端部151B(図7において破線よりも搬送向き15の下流の領域)と、第3状態で画像が記録される中央部151C(図7において搬送向き15における一点鎖線と破線との間の領域)との3つの領域よりなる。
図7では、後端部151Aに一つの繋ぎ目152があり、先端部151Bに一つの繋ぎ目152があり、中央部151Cに二つの繋ぎ目152がある。
第1状態、第2状態、及び第3状態には、合計重ねドットライン数Dの分配量を決定していく優先順位が設定されている。第1状態が最も優先順位が高く、第2状態が第1状態の次に優先順位が高く、第3状態が最も優先順位が低い。そして、制御部130は、優先順位が高い挟持状態から順番に合計重ねドットライン数Dを配分する。
以下、ステップS240〜S320の処理が詳細に説明される。
まず、制御部130は、繋ぎ目152が用紙12の後端部151Aに存在するか否かを判断する(S240)。
ステップS240及び後述するステップS270、S300における繋ぎ目152は、各重なり量が同一量である場合の当該各重なり量の中心位置であるとする。つまり、ステップS240及び後述するステップS270、S300における繋ぎ目152は、図6において一点鎖線で示された搬送向き15の位置であるとする。
また、用紙12の後端部151Aは、上述したように、用紙12が第1状態のときに当該用紙12に画像が記録される領域である。
繋ぎ目152が用紙12の後端部151Aに存在する場合(S240:Yes)、制御部130は、合計重ねドットライン数Dが零であるか否かを判断する(S250)。合計重ねドットライン数Dが零である場合(S250:No)、用紙12の後端部151Aの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないため、用紙12の後端部151Aの重なり量として「0」が算出される。また、用紙12の後端部151Aの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないということは、用紙12の先端部151Bの繋ぎ目152及び中央部151Cの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dもない。そのため、用紙12の先端部151Bの重なり量Cとして「0」が算出され、用紙12の中央部151Cの重なり量として「0」が算出される。そして、算出処理が完了する。
一方、合計重ねドットライン数Dが零でない場合(S250:Yes)、制御部130は、合計重ねドットライン数Dを、用紙12の後端部151Aに位置する繋ぎ目152に配分する(S260)。用紙12の後端部151Aに複数の繋ぎ目152が位置している場合には、合計重ねドットライン数Dは、各繋ぎ目152に配分される。ここで、用紙12の後端部151Aに位置する各繋ぎ目152の最大配分ドットライン数として、後端重ねドットライン数閾値PBが設定されている。よって、用紙12の後端部151Aに位置する各繋ぎ目152に対して、合計重ねドットライン数Dが後端重ねドットライン数閾値PBよりも多く配分されることはない。
なお、用紙12の後端部151Aに一つの繋ぎ目152が位置している場合において、合計重ねドットライン数Dが後端重ねドットライン数閾値PB未満である場合、全ての合計重ねドットライン数Dが当該一つの繋ぎ目152に配分される。また、用紙12の後端部151Aに複数の繋ぎ目152が位置している場合において、合計重ねドットライン数Dが、後端重ねドットライン数閾値PBに繋ぎ目152の数を乗じた値未満である場合、全ての合計重ねドットライン数Dが当該複数の繋ぎ目152の各々に均等に配分されてもよいし、全ての合計重ねドットライン数Dが特定の繋ぎ目152(例えば用紙12の後端により近い繋ぎ目152)に優先して配分されてもよい。均等に配分される際に端数が生じた場合、当該端数は、配分されなくてもよいし、特定の繋ぎ目152に配分されてもよい。
ステップS260における合計重ねドットライン数Dの配分が完了した場合、または、ステップS240において繋ぎ目152が用紙12の後端部151Aに存在しない場合(S240:No)、制御部130は、繋ぎ目152が用紙12の先端部151Bに存在するか否かを判断する(S270)。ここで、用紙12の先端部151Bは、上述したように、用紙12が第2状態のときに当該用紙12に画像が記録される領域である。
繋ぎ目152が用紙12の先端部151Bに存在する場合(S270:Yes)、制御部130は、残りの合計重ねドットライン数Dが零であるか否かを判断する(S280)。残りの合計重ねドットライン数Dが零である場合(S280:No)、用紙12の先端部151Bの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないため、用紙12の先端部151Bの重なり量として「0」が算出される。また、用紙12の先端部151Bの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないということは、用紙12の中央部151Cの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dもない。そのため、用紙12の中央部151Cの重なり量として「0」が算出される。そして、算出処理が完了する。
一方、残りの合計重ねドットライン数Dが零でない場合(S280:Yes)、制御部130は、残りの合計重ねドットライン数Dを、用紙12の先端部151Bに位置する繋ぎ目152に配分する(S290)。用紙12の先端部151Bに複数の繋ぎ目152が位置している場合には、残りの合計重ねドットライン数Dは、各繋ぎ目152に配分される。ここで、用紙12の先端部151Bに位置する各繋ぎ目152の最大配分ドットライン数として、先端重ねドットライン数閾値PFが設定されている。よって、用紙12の先端部151Bに位置する各繋ぎ目152に対して、残りの合計重ねドットライン数Dが先端重ねドットライン数閾値PFよりも多く配分されることはない。
なお、用紙12の先端部151Bに一つの繋ぎ目152が位置している場合において、残りの合計重ねドットライン数Dが先端重ねドットライン数閾値PF未満である場合、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが当該一つの繋ぎ目152に配分される。また、用紙12の先端部151Bに複数の繋ぎ目152が位置している場合において、合計重ねドットライン数Dが、先端重ねドットライン数閾値PBに繋ぎ目152の数を乗じた値未満である場合、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが当該複数の繋ぎ目152の各々に均等に配分されてもよいし、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが特定の繋ぎ目152(例えば用紙12の先端により近い繋ぎ目152)に優先して配分されてもよい。均等に配分される際に端数が生じた場合、当該端数は、配分されなくてもよいし、特定の繋ぎ目152に配分されてもよい。
ステップS290における合計重ねドットライン数Dの配分が完了した場合、または、ステップS270において繋ぎ目152が用紙12の先端部151Bに存在しない場合(S270:No)、制御部130は、繋ぎ目152が用紙12の中央部151Cに存在するか否かを判断する(S300)。ここで、用紙12の中央部151Cは、上述したように、用紙12が第3状態のときに当該用紙12に画像が記録される領域である。
繋ぎ目152が用紙12の中央部151Cに存在しない場合(S300:No)、用紙12の中央部151Cの重なり量が算出されることなく、算出処理が完了する。
一方、繋ぎ目152が用紙12の中央部151Cに存在する場合(S300:Yes)、制御部130は、残りの合計重ねドットライン数Dが零であるか否かを判断する(S310)。残りの合計重ねドットライン数Dが零である場合(S310:No)、用紙12の中央部151Cの繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないため、用紙12の中央部151Cの重なり量として「0」が算出され、算出処理が完了する。
一方、残りの合計重ねドットライン数Dが零でない場合(S310:Yes)、制御部130は、残りの合計重ねドットライン数Dを、用紙12の中央部151Cに位置する繋ぎ目152に配分する(S320)。用紙12の中央部151Cに複数の繋ぎ目152が位置している場合には、残りの合計重ねドットライン数Dは、各繋ぎ目152に配分される。ここで、用紙12の中央部151Cに位置する各繋ぎ目152の最大配分ドットライン数として、中央重ねドットライン数閾値PCが設定されている。よって、用紙12の中央部151Cに位置する各繋ぎ目152に対して、残りの合計重ねドットライン数Dが中央重ねドットライン数閾値PFよりも多く配分されることはない。
なお、用紙12の中央部151Cに一つの繋ぎ目152が位置している場合において、残りの合計重ねドットライン数Dが中央重ねドットライン数閾値PC未満である場合、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが当該一つの繋ぎ目152に配分される。また、用紙12の中央部151Cに複数の繋ぎ目152が位置している場合において、合計重ねドットライン数Dが、中央重ねドットライン数閾値PCに繋ぎ目152の数を乗じた値未満である場合、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが当該複数の繋ぎ目152の各々に均等に配分されてもよいし、残りの合計重ねドットライン数Dの全てが特定の繋ぎ目152(例えば用紙12の先端や後端により近い繋ぎ目152)に優先して配分されてもよい。均等に配分される際に端数が生じた場合、当該端数は、配分されなくてもよいし、特定の繋ぎ目152に配分されてもよい。
最後に、制御部130は、上述したように、各繋ぎ目152に配分した各重ねドットライン数に解像度Cを乗じることによって、各繋ぎ目152に配分された重なり量を算出する。
以上より、算出処理は、用紙12に記録される画像データの搬送向き15に沿った長さAと複数のノズル39よりなるノズル領域の搬送向き15に沿った長さBとに基づき、次の1パスによって画像が記録される用紙12の搬送ローラ対59及び排出ローラ対44による挟持状態に応じて重なり量を算出する。
本実施形態では、後端重ねドットライン数閾値PBは、先端重ねドットライン数閾値PFよりも大きく設定されている。また、先端重ねドットライン数閾値PFは、中央重ねドットライン数閾値PCよりも大きく設定されている。
これにより、制御部130は、算出処理において、次の1パスによって画像が記録される用紙12の排出ローラ対44によって挟持され且つ搬送ローラ対59によって挟持されていない状態(第1状態)に応じた重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録される用紙12の搬送ローラ対59によって挟持された状態(第2状態及び第3状態)に応じた重なり量よりも多く配分する。つまり、図7において、重なり量L4は、重なり量L1、L2、L3よりも長い。
また、これにより、制御部130は、算出処理において、次の1パスによって画像が記録される用紙12の搬送ローラ対59によって挟持され且つ排出ローラ対44によって挟持されていない状態(第2状態)に応じた重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録される用紙12の搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の双方によって挟持された状態(第3状態)に応じた重なり量よりも多く配分する。つまり、図7において、重なり量L1は、重なり量L2、L3よりも長い。
なお、本実施形態では、重なり量は、各挟持状態(第1状態、第2状態、及び第3状態)で異なっていた。つまり、第1状態の重なり量L4と、第2状態の重なり量L1と、第3状態の重なり量L2、L3とは異なる量であった。しかし、重なり量は、全ての挟持状態で異なる量である必要はない。例えば、第1状態の重なり量L4と第2状態の重なり量L1とは同量であり、第3状態の重なり量L2、L3は、重なり量L1、L4よりも小さい量であってもよい。
また、上述したように、制御部130が算出する重なり量には、「0」も含まれる。
[実施形態の効果]
用紙12の搬送量のばらつきは、用紙12の挟持状態によって異なる。上記実施形態によれば、用紙12の搬送量のばらつきが大きくなるような挟持状態に応じた重なり量の搬送向き15に沿った長さを長くすることで、各パスで記録された画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
また、用紙12の搬送量のばらつきが小さくなるような挟持状態に応じた重なり量の搬送向き15に沿った長さを短くすることで、用紙12全体の重なり量の搬送向き15に沿った長さの合計(合計重なり量L)を小さくすることができる。そのため、重なり量を形成するためにパス数を増加させる必要性が低下する。その結果、用紙12への画像記録の速度が低下する可能性を低くすることができる。
また、上記実施形態によれば、優先順位が高い挟持状態から合計重なり量Lが配分される。そのため、仮に、合計重なり量Lが、優先順位が高い挟持状態における重ねドットライン数閾値よりも小さい場合であっても、この優先順位が高い挟持状態において、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを確実に重ねることができる。これにより、優先順位が高い挟持状態のときの白筋の発生を低減することができる。
例えば、仮に、合計重なり量Lが、第1状態における後端重ねドットライン数閾値PBよりも小さい場合であっても、第1状態において、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを確実に重ねることができる。
また、例えば、仮に、合計重なり量Lが、第1状態における後端重ねドットライン数閾値PBよりも大きく、第1状態における後端重ねドットライン数閾値PBと第2状態における先端重ねドットライン数閾値PFとの合計よりも小さい場合であっても、第1状態及び第2状態において、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを確実に重ねることができる。
また、排出ローラ対44は、記録ヘッド38よりも搬送向き15の下流に位置している。つまり、排出ローラ対44は、画像記録後の用紙12を挟持する。そのため、通常、排出ローラ対44が用紙12を挟持する力は、搬送ローラ対59が用紙12を挟持する力よりも小さい。また、排出ローラ対44と排出ローラ対44が挟持している用紙12との接触面積は、搬送ローラ対59と搬送ローラ対59が挟持している用紙12との接触面積よりも小さい。よって、排出ローラ対44によって挟持され且つ搬送ローラ対59によって挟持されていない状態(第1状態)の用紙12の搬送量のばらつきは、搬送ローラ対59によって挟持された状態(第2状態及び第3状態)の用紙12の搬送量のばらつきよりも大きくなる。上記実施形態によれば、用紙12の搬送量のばらつきが大きくなる状態において、重なり量が多く配分される。これにより、用紙12の搬送量のばらつきが大きくなる状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
また、搬送ローラ対59によって挟持され且つ排出ローラ対44によって挟持されていない状態(第2状態)の用紙12の搬送量のばらつきは、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の双方によって挟持された状態(第3状態)の用紙12の搬送量のばらつきよりも大きい。上記実施形態によれば、用紙12の搬送量のばらつきが大きくなる状態において、重なり量が多く配分される。これにより、用紙12の搬送量のばらつきが大きくなる状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
[変形例1]
上記実施形態では、制御部130は、算出処理において、合計重なり量Lを合計重ねドットライン数Dに一旦変換した上で、合計重ねドットライン数Dを、優先順位に従って各挟持状態(第1状態、第2状態、第3状態)に配分していた。しかし、制御部130による合計重なり量Lの配分は、上記実施形態で行われたような配分に限らない。
例えば、制御部130は、算出処理において、合計重なり量Lを合計重ねドットライン数Dに一旦変換した上で、合計重ねドットライン数Dの一部を、優先順位に従って第1状態及び第2状態に配分し、その後に、残った合計重ねドットライン数Dの全てを第1状態、第2状態、及び第3状態の前状態に均等に配分してもよい。つまり、制御部130は、算出処理において、合計重なり量Lのうちの所定量を、全ての挟持状態に均等に配分してもよい。
このような処理が行われる場合のフローチャートが、図9に示されている。図9において、第1状態及び第2状態に合計重ねドットライン数Dが配分される処理、つまりステップS210〜S290の処理は、上記実施形態における図8のフローチャートと同様である。
しかし、ステップS290の後、残りの合計重ねドットライン数Dが零でない場合(S410:Yes)、制御部130は、残りの合計重ねドットライン数Dを、用紙12の後端部151A、先端部151B、及び中央部151Cに位置する繋ぎ目152、つまり全ての繋ぎ目152に均等に配分する(S420)。
なお、ステップS410において、残りの合計重ねドットライン数Dが零である場合(S400:No)、繋ぎ目152に配分することができる合計重ねドットライン数Dがないため、算出処理が完了する。
また、ステップ420において、端数があるために、残りの合計重ねドットライン数Dを全ての繋ぎ目152に均等に配分することができない場合、当該端数は配分されなくてもよいし、当該端数は所定の優先順位(例えば、第1状態、第2状態、第3状態の順序の優先順位)に従って各繋ぎ目152に配分されてもよい。
変形例1によれば、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像との複数の境界の全てに、重なり量を配分することができる。重なり量が配分されていない境界では、用紙12の搬送量が少しばらつくだけで、白筋が発生してしまう。しかし、変形例1によれば、重なり量が配分されていない境界がないため、前述のような白筋の発生を低減することができる。
[変形例2]
上記実施形態及び変形例1では、制御部130は、算出処理において、合計重なり量Lを合計重ねドットライン数Dに一旦変換した上で、後端部151A、先端部151B、及び中央部151Cの順序で、合計重ねドットライン数Dを配分していた。
しかし、制御部130は、算出処理において、ROM132またはEEPROM134に記憶されたデータテーブルに基づいて、合計重なり量Lを各挟持状態に配分してもよい。
図10に示されるように、データテーブルには、挟持状態毎に合計重なり量の配分割合が設定されている。つまり、第1状態のときの合計重なり量の配分割合がK1(%)であり、第2状態のときの合計重なり量の配分割合がK2(%)であり、第3状態のときの合計重なり量の配分割合がK3(%)である。変形例2では、第1状態のときの合計重なり量の配分割合が最も大きく、第2状態のときの合計重なり量の配分割合が第1状態の次に大きく、第3状態のときの合計重なり量の配分割合が最も小さい。例えば、K1=50(%)、K2=30(%)、K3=20(%)に設定されている。データテーブルが記憶されたROM132及びEEPROM134は、記憶部の一例である。なお、図10において、K1+K2+K3=100(%)である。
以下、テータテーブルを用いることによる合計重なり量Lの配分の一例が説明される。
まず、制御部130は、図8のフローチャートのステップS210〜S230を実行して、パス数m、繋ぎ目数n、合計重なり量L、及び合計重ねドットライン数Dを算出する。
次に、制御部130は、各繋ぎ目152の用紙12上における搬送向き15の位置に基づいて、後端部151Aにおける繋ぎ目数n1、先端部151Bにおける繋ぎ目数n2、及び中央部151Cにおける繋ぎ目数n3を算出する。なお、n1+n2+n3=nである。
次に、制御部130は、単位重ねドットライン数dを算出する。単位重ねドットライン数dは、合計重ねドットライン数Dから比率合計値Rを除算したときの商の整数部分である。比率合計値Rは、(K1×n1+K2×n2+K3×n3)/10の式によって算出される。
次に、制御部130は、第1状態における各繋ぎ目152の重なり量LA、第2状態における各繋ぎ目152の重なり量LB、及び第3状態における各繋ぎ目152の重なり量LCを算出する。重なり量LAは、(d×K1×C)/10の式で算出される。重なり量LBは、(d×K2×C)/10の式で算出される。重なり量LCは、(d×K3×C)/10の式で算出される。
以上の結果、後端部151Aには、重なり量LAの繋ぎ目152がn1個あり、先端部151Bには、重なり量LBの繋ぎ目152がn2個あり、中央部151Cには、重なり量LCの繋ぎ目152がn3個ある。
なお、上記の計算では、単位重ねドットライン数dの算出において合計重ねドットライン数Dから比率合計値Rを除算したときの商の余り部分が、重ねドットライン数の端数となる。この端数分の重ねドットライン数は、上記実施形態や変形例1と同様に、各繋ぎ目152に配分されなくてもよいし、所定の優先順位に従って各繋ぎ目152に配分されてもよい。
変形例2によれば、配分割合が大きい挟持状態のときに、所定の1パスによって用紙12に記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによって用紙12に記録される画像とを大きく重ねることができる。これにより、配分割合が高い挟持状態での各パスの画像の境界における白筋の発生を低減することができる。
[変形例3]
上記実施形態において、長さAは、用紙12において画像データを記録可能な全範囲(具体的には、用紙12から余白を除いた範囲)の搬送向き15に沿った長さであった。そして、制御部130は、算出処理において、上記長さAに基づいて、重なり量を算出した。
しかし、用紙12において、搬送向き15に沿った間隔が所定値I以上離れた複数箇所に画像データが記録される場合、制御部130は、算出処理において、複数箇所の画像データの各々について重なり量を算出してもよい。所定値Iは、例えば、ノズル領域の搬送向き15に沿った長さ、つまりヘッド長Bである。なお、所定値Iは、ヘッド長Bに限らない。
例えば、図11に示されるように、用紙12の3箇所に画像IMG1、IMG2、IMG3が記録されるような画像データに基づいて、重なり量を算出する場合、制御部130は、各画像IMG1、IMG2、IMG3を一体の画像として扱うか別の画像として扱うかを、各画像IMG1、IMG2、IMG3間の搬送向き15に沿った間隔を所定値Iと比較して判断する。
図11の場合、画像IMG1と画像IMG2との間隔であるX2は所定値I未満である。一方、画像IMG2と画像IMG3との間隔であるX4は所定値I以上である。よって、図11の場合、制御部130は、画像IMG1と画像IMG2とを搬送向き15に沿った長さAがX1+X2+X3である一つの画像として扱い、画像IMG3を搬送向き15に沿った長さAがX5である一つの画像として扱う。そして、2つの画像の各々について、重なり量を算出する。
例えば、2つの画像の各々について、図8のフローチャートが実行され、重なり量が算出される。図11の場合、画像IMG1と画像IMG2とよりなる画像は、先端部151B及び中央部151Cに繋ぎ目152ができ得る。また、画像IMG3よりなる画像は、後端部151Aに繋ぎ目152ができ得る。もちろん、2つの画像の位置及び搬送向き15に沿った長さによっては、2つの画像上に繋ぎ目152ができない場合がある。
画像データが存在しない部分では、画像を重ねる必要がない。変形例3によれば、各画像データの間の所定値I以上の間隔の部分、つまり画像データが存在しない部分は、重なり量の算出において考慮されない。よって、画像を重ねる必要がない部分において重なり量が設定されることを防止できる。
10・・・複合機(インクジェット記録装置)
12・・・用紙(シート)
15・・・搬送向き
38・・・記録ヘッド
39・・・ノズル
40・・・キャリッジ
44・・・排出ローラ対(第2ローラ対)
59・・・搬送ローラ対(第1ローラ対)
130・・・制御部

Claims (8)

  1. シートを挟持して搬送向きへ搬送する第1ローラ対と、
    上記第1ローラ対よりも上記搬送向きの下流に配置され、複数のノズルからシートへ向けてインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを備えており、上記搬送向きと交差する幅方向に沿って移動可能なキャリッジと、
    上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流に配置され、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する第2ローラ対と、
    制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対を制御して、シートの搬送及び停止を交互に繰り返させる間欠搬送処理と、
    上記間欠搬送処理においてシートが停止している間に、上記キャリッジを移動させながら上記記録ヘッドにインク滴を吐出させてシートに1パス分の画像記録を行わせる記録処理と、
    上記記録処理において、所定の1パスによってシートに記録される画像と、当該所定の1パスの次の1パスによってシートに記録される画像との上記搬送向きに沿った重なり量を算出する算出処理と、を実行し、
    上記算出処理は、シートに記録される画像データの上記搬送向きに沿った長さと上記複数のノズルよりなるノズル領域の上記搬送向きに沿った長さとに基づき合計重なり量を算出し、当該合計重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対による挟持状態の各々に配分することによって上記挟持状態の各々の上記重なり量を算出するインクジェット記録装置。
  2. 上記挟持状態毎に優先順位が設定されており、
    上記算出処理は、上記優先順位が高い上記挟持状態から上記合計重なり量を配分する請求項に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記算出処理は、上記合計重なり量のうちの所定量を、全ての上記挟持状態に均等に配分する請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記挟持状態毎に上記合計重なり量の配分割合が設定されたデータテーブルが記憶された記憶部を備え、
    上記算出処理は、上記データテーブルに基づいて上記合計重なり量を上記挟持状態の各々に配分する請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記算出処理は、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第2ローラ対によって挟持され且つ上記第1ローラ対によって挟持されていない状態に応じた上記重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対によって挟持された状態に応じた上記重なり量よりも多く配分する請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記算出処理は、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対によって挟持され且つ上記第2ローラ対によって挟持されていない状態に応じた上記重なり量を、上記次の1パスによって画像が記録されるシートの上記第1ローラ対及び上記第2ローラ対の双方によって挟持された状態に応じた上記重なり量よりも多く配分する請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記算出処理は、上記搬送向きに沿った間隔が所定値以上離れた画像データの各々について、上記重なり量を算出する請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記所定値は、上記ノズル領域の上記搬送向きに沿った長さである請求項に記載のインクジェット記録装置。
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