JP6399170B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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上記搬送向きに交差する主走査方向に移動するキャリッジと、上記キャリッジに搭載されており、上記搬送部によって搬送された用紙にインクを吐出する記録ヘッドと、上記搬送向きの波形形成位置を含む位置に設けられており、上記記録ヘッドと対向する用紙の上記主走査方向の形状を、上記記録ヘッドと用紙との間隔が減少から増加に転じる境界である複数の山頂位置と増加から減少に転じる境界である複数の谷底位置とが上記主走査方向に交互に配列された波形状に成形する波形形成機構と、上記搬送部、上記キャリッジ、及び上記記録ヘッドの動作を制御する制御部とを備える。上記制御部は、上記搬送向きに沿う所定の改行幅だけ用紙を上記搬送部に搬送させる搬送処理と、上記キャリッジを上記主走査方向に移動させ、且つ上記記録ヘッドにインクを吐出させる記録処理とを繰り返し実行する。上記記録処理は、上記搬送処理後に上記波形形成位置に用紙が存在することを条件として、上記山頂位置及び上記谷底位置に着弾すべきインクを第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる第1記録処理と、上記搬送処理後に上記波形形成位置に用紙が存在しないことを条件として、上記山頂位置及び上記谷底位置に着弾すべきインクを、用紙上における上記主走査方向の基準位置から着弾位置が離れるほど上記第1吐出タイミングから大きくずれた第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる第2記録処理とを含む。そして、上記第2吐出タイミングでは、上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの上流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより早く吐出され、上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの下流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより遅く吐出される。
れており、用紙を挟持して上記搬送向きに搬送する搬送ローラ部と、上記キャリッジより上記搬送向きの下流側に設けられており、上記搬送ローラ部によって搬送された用紙を挟持して上記搬送向きに搬送する排出ローラ部とを含む。上記波形形成機構は、上記搬送ローラ部より上記搬送向きの下流側で且つ上記記録ヘッドより上記搬送向きの上流側の上記波形形成位置において、用紙を上記波形状に成形する。そして、上記制御部は、用紙の後端の位置を検知する検知処理をさらに実行し、上記検知処理で検知された用紙の後端が上記搬送ローラ部を通過する前の上記記録処理において、上記第1記録処理を実行し、上記検知処理で検知された用紙の後端が上記波形形成位置を通過した後の上記記録処理において、上記第2記録処理を実行する。
と、上記山頂位置の上記第1吐出タイミングを上記基準値より遅らせるための複数の山頂ズレ値と、上記谷底位置の上記第1吐出タイミングを上記基準値より早めるための複数の谷底ズレ値と、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を調整するための複数の調整値と、を記憶する記憶部をさらに備える。上記調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させる値である。そして、上記制御部は、上記山頂位置及び上記谷底位置に着弾させるインクを、上記第1記録処理において、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、上記第2記録処理において、対応する上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる。
に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値である。上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値である。そして、上記第2記録処理における上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値は、当該山頂ズレ値及び当該谷底ズレ値に対応する上記調整値が加算されることによって調整される。
上記谷底位置の間に位置する中途位置に着弾させるインクを、上記第1記録処理において、上記中途位置に隣接する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を予め用意された補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、上記第2記録処理において、上記中途位置に隣接する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる。
クを、上記基準位置から着弾位置が離れるほど上記第1吐出タイミングから大きくずれた第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる第3記録処理をさらに含む。上記第3吐出タイミングでは、上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの上流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより遅く吐出され、上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの下流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより早く吐出される。そして、上記制御部は、上記検知処理で検知された用紙の後端が上記搬送ローラ部を通過した後で且つ上記波形形成位置を通過する前の上記記録処理において、上記第3記録処理を実行する。
と、上記山頂位置の上記第1吐出タイミングを上記基準値より遅らせるための複数の山頂ズレ値と、上記谷底位置の上記第1吐出タイミングを上記基準値より早めるための複数の谷底ズレ値と、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を調整するための複数の第1調整値及び複数の第2調整値と、を記憶する記憶部をさらに備える。上記第1調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させる値である。上記第2調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させる値である。そして、上記制御部は、上記山頂位置及び上記谷底位置に着弾させるインクを、上記第1記録処理において、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、上記第2記録処理において、上記第1調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、上記第3記録処理において、上記第2調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる。
に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記第1調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値である。上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記第1調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値である。上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より上流側に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記第2調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値である。上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記第2調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値である。そして、上記第2記録処理及び上記第3記録処理における上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値は、当該山頂ズレ値及び当該谷底ズレ値に対応する上記調整値が加算されることによって調整される。
上記谷底位置の間に位置する中途位置に着弾させるインクを、上記第1記録処理において、上記中途位置に隣接する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を予め用意された補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、上記第2記録処理及び上記第3記録処理において、上記中途位置に隣接する上記山頂位置及び上記谷底位置の上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミング及び上記第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる。
複合機10(本発明のインクジェット記録装置の一例)は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。また複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(図2参照)に画像を記録するプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
給紙トレイ20は、プリンタ部11の正面に形成された開口13を通じて前後方向8に挿抜される。給紙トレイ20は、複数の用紙12を支持可能である。排紙トレイ21は、給紙トレイ20の上側に設けられている。給紙トレイ20は、図3に示されるように、上方が開放された箱形状の部材であって、底板91と、左側板92及び右側板93と、前板94と、傾斜板95とを備えている。左側板92及び右側板93は、底板91の左右方向9における両端部から上向きへ突出している。前板94は、底板91の前後方向8における前端部から上向きへ突出している。左側板92と右側板93と前板94とにより、排紙トレイ21が支持されている(図1参照)。傾斜板95は、前後方向8における底板91の後端から後方斜め上へ向かって延びており、給紙部15により送り出される用紙12を搬送路65へ案内する。
給紙部15は、図2に示されるように、プリンタ部11の開口13に装着された状態の給紙トレイ20の上側に設けられている。給紙部15は、給紙ローラ25と、給紙アーム26と、軸27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端側に回転可能に設けられている。給紙ローラ25は、搬送モータ102(図7参照)から駆動力を付与されて回転する。給紙アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に設けられている。給紙アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給紙トレイ20側へ回動付勢されている。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に支持されている用紙12に当接した状態で回転することによって、給紙トレイ20に支持されている用紙12をピックアップして搬送路65に給紙する。
搬送路65は、図2に示されるように、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって区画される空間を指す。搬送路65は、給紙トレイ20の後端部を基点としてプリンタ部11の後方側に延び、プリンタ部11の後方側において下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排紙トレイ21に至る通路である。より詳細には、搬送路65は、搬送ローラ部54の挟持位置、プラテン42と記録ヘッド39との間、及び排出ローラ部55の挟持位置を経て排紙トレイ21へ通じている。なお、搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、搬送路65における給紙部15よりも搬送向き16の下流側で且つ記録部24よりも搬送向き16の上流側に設けられている。搬送ローラ部54は、搬送モータ102によって駆動される搬送ローラ60と、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回るピンチローラ61とを有する。搬送ローラ60とピンチローラ61とは、用紙12を挟持して搬送向き16に搬送する。排出ローラ部55は、搬送路65における記録部24よりも搬送向き16の下流側に設けられている。排出ローラ部55は、搬送モータ102によって駆動される排出ローラ62と、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る拍車63とを有する。排出ローラ62と拍車63とは、用紙12を挟持して搬送向き16に搬送する。搬送ローラ部54及び排出ローラ部55は、用紙12を搬送向き16に搬送する本発明の搬送部の一例を構成する。
プラテン42は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54と排出ローラ部55との間に設けられている。プラテン42は、記録部24に対向して配置され、搬送路65を搬送される用紙12を下側から支持する。プラテン42の上面には、図5に示されるように、上方に突出し且つ前後方向8へ延出された複数の支持リブ52が形成されている。複数の支持リブ52は、左右方向9において、相互に所定の間隔を空けて配置されている。搬送路65を搬送される用紙12は、プラテン42によって、詳細にはプラテン42の上面に形成された複数の支持リブ52によって支持される。
記録部24は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54と排出ローラ部55との間に設けられている。また、記録部24は、プラテン42に対向して搬送路65の上側に配置されている。記録部24は、ガイドレール43、44に沿って左右方向9(本発明の主走査方向の一例)に移動可能なキャリッジ23と、キャリッジ23に搭載されたエンコーダセンサ38及び記録ヘッド39と、記録ヘッド39の下面に形成されたノズル40とを備える。ガイドレール43、44は、図4に示されるように、各々が左右方向9に延設され且つ前後方向8において互いに離間して設けられている。
複合機10は、図2に示されるように、搬送路65の搬送ローラ部54よりも搬送向き16の上流側に、公知のレジストセンサ160を備えている。レジストセンサ160は、用紙12が当該レジストセンサ160の設置位置(以下、「検知位置」と表記する。)に存在するか否かに応じた検知信号を出力する。具体的には、レジストセンサ160は、用紙12が検知位置に存在していることを条件として、検知信号であるローレベル信号(つまり、「信号レベルが閾値未満の信号」)を後述する制御部130に出力する。一方、レジストセンサ160は、用紙12が検知位置に存在しないことを条件として、検知信号であるハイレベル信号(つまり、「信号レベルが閾値以上の信号」)を制御部130に出力する。
また、複合機10は、図4に示されるように、搬送ローラ60の回転(換言すれば、搬送モータ102の回転)に応じてパルス信号を発生させる周知のロータリーエンコーダ170を備えている。ロータリーエンコーダ170は、エンコーダディスクと、光学センサとを備える。エンコーダディスクは、搬送ローラ60の回転と共に回転する。光学センサは、回転するエンコーダディスクを読み取ってパルス信号を発生させ、発生させたパルス信号を制御部130に出力する。
ガイドレール43には、図4に示されるように、左右方向9に延びる帯状のエンコーダストリップ45が設けられている。エンコーダストリップ45には、長手方向に沿って透過部と非透過部とが交互に形成されている。図2に示されるエンコーダセンサ38は、エンコーダストリップ45と対面し得る位置において、キャリッジ23に搭載されている。キャリッジ23が左右方向9に移動する過程において、エンコーダセンサ38は、エンコーダストリップ45の透過部と非透過部とを読取ってパルス信号を発生させ、このパルス信号を制御部130に出力する。図7に示されるリニアエンコーダ180は、エンコーダセンサ38とエンコーダストリップ45とで構成される。
当接部材80は、図2に示されるように、搬送路65における記録ヘッド39よりも搬送向き16の上流側に設けられている。当接部材80は、図4及び図5に示されるように、左右方向9に離間した複数箇所に設けられている。各当接部材80は、図2及び図5に示されるように、固定部81と、湾曲部82と、当接部83とで構成されている。
コルゲート拍車68は、図2及び図5に示されるように、排出ローラ部55より搬送向き16の下流側に設けられている。また、コルゲート拍車68は、図5に示されるように、左右方向9に離間した複数の位置に設けられている。さらに、コルゲート拍車68は、上下方向7において排出ローラ部55の拍車63より下方に配置されている。これにより、コルゲート拍車68は、用紙12の上面に当接する。さらに、各コルゲート拍車68は、左右方向9において当接部材80と概ね同じ位置に配置されている。換言すれば、各当接部材80及び各コルゲート拍車68は、前後方向8において一列に並んで配置されている。これにより、コルゲート拍車68と当接リブ85とは、用紙12の概ね同じ位置に当接する。コルゲート拍車68は、本発明の波形形成機構の他の例である。また、コルゲート拍車68と用紙12との当接位置は、本発明の波形形成位置の他の例であって、排出ローラ部55より搬送向き16の下流側に位置している。
制御部130は、図7に示されるように、CPU131と、ROM132と、RAM133と、EEPROM134と、ASIC135とを備えており、これらが内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
図8を参照して、複合機10による画像記録処理が説明される。画像記録処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。
まず、制御部130は、給紙トレイ20に支持されている用紙12を記録開始位置に給紙する給紙処理を実行する(S11)。具体的には、制御部130は、搬送モータ102によって給紙ローラ25を回転させることにより、給紙トレイ20上の用紙12を搬送路65に送り出す。やがて、用紙12の先端(「搬送向き16の下流側の端部」を指す。以下同じ。)が搬送ローラ部54に到達すると、制御部130は、搬送モータ102によって搬送ローラ60を回転させることにより、用紙12を記録開始位置まで搬送する。記録開始位置とは、用紙12のうちの最初に画像が記録される領域と、記録ヘッド39のノズル面とが対面する位置である。また、制御部130は、用紙12が搬送ローラ部54及び記録開始位置に到達したことを、制御部130へ出力されるレジストセンサ160の検知信号及びロータリーエンコーダ170のパルス信号の組み合わせによって認識する。給紙処理(S11)及び後述する搬送処理(S18)は、搬送向き16に沿う所定の改行幅だけ用紙12を搬送部に搬送させる本発明の搬送処理の一例である。
次に、制御部130は、給紙処理(S11)或いは搬送処理(S18)によって搬送された用紙12の後端(「搬送向き16の上流側の端部」を指す。以下同じ。)の位置を検知する検知処理を実行する(S12)。具体的には、制御部130は、レジストセンサ160から出力される検知信号と、ロータリーエンコーダ170から出力されるパルス信号との組み合わせによって、用紙12の後端位置を検知する。そして、本実施形態における画像記録処理では、検知した用紙12の後端位置と、図2に示される位置A、Bとの位置関係に基づいて、後述する記録処理A〜Cのいずれかに分岐する(S13)。なお、図2に示される位置Aは、搬送向き16における搬送ローラ部54の挟持位置である。また、図2に示される位置Bは、搬送向きにおける当接リブ85の先端(すなわち、波形形成位置)である。
次に、制御部130は、キャリッジモータ103を駆動させることによってキャリッジ23を左右方向9に移動させ、且つ所定の吐出タイミングで記録ヘッド39にインクを吐出させる記録処理を実行する(S14〜S16)。具体的には、制御部130は、用紙12の後端が搬送ローラ部54を通過していないことを条件(S13:後端≦A)として記録処理A(S14)を実行し、用紙12の後端が搬送ローラ部54を通過し且つ波形形成位置を通過していないことを条件(S13:A<後端≦B)として記録処理B(S15)を実行し、用紙12の後端が波形形成位置を通過したことを条件(S13:B<後端)として記録処理C(S16)を実行する。なお、記録処理A、B、Cは、各着弾位置に着弾させるインクの吐出タイミングが異なる。記録処理Aは本発明の第1記録処理の一例であり、記録処理Bは本発明の第3記録処理の一例であり、記録処理Cは本発明の第2記録処理の一例である。
制御部130は、記録ヘッド39が各着弾位置の直上に到達する前にノズル40にインクを吐出させる必要がある。また、記録開始位置まで搬送された用紙12は、波形形成機構によって図9に示されるような波形状となっている。そのため、制御部130は、用紙12の各着弾位置に対する吐出タイミングを、上下方向7における記録ヘッド39と用紙12との間隔が狭い着弾位置ほど遅くし、上下方向7における記録ヘッド39と用紙12との間隔が広い着弾位置ほど早くする必要がある。
基準値D0は、各着弾位置に着弾させるインクの吐出タイミングの基準となる時間を示す値である。具体的には、ノズル40から吐出されたインクが基準着弾位置Lsに到達するのに要する時間を表す。基準着弾位置Lsは、上下方向7(すなわち、記録ヘッド39と用紙12との対向方向)において、隣接する山頂位置12A及び谷底位置12Bの間の中間位置12C(つまり、振幅が0の位置)に相当する。また、基準値D0は、キャリッジ23が基準吐出位置Esから基準着弾位置Lsの直上に移動するのに要する時間に相当する。すなわち、キャリッジ23の移動速度をVとすれば、左右方向9における基準吐出位置Esと基準着弾位置Lsとの距離は、D0×Vとなる。
まず、図9に示される用紙12の山頂位置12Aに向けて記録ヘッド39がインクを吐出する場合を考える。山頂位置12Aに着弾させるべきインクを当該山頂位置12Aの直上にキャリッジ23が到達する基準値D0秒前(すなわち、基準吐出位置Es)に吐出すると、当該インクは、左右方向9において当該山頂位置12AよりFWD向きの上流側の位置(すなわち、着弾位置LA1)で用紙12に着弾する。すなわち、左右方向9における基準吐出位置Esと着弾位置LA1との距離a1は、基準吐出位置Esと山頂位置12Aとの距離a(=D0×V)よりも小さくなる(つまり、a1<a)。この距離a1と距離aとのズレ量が山頂ズレ値Y(m)に相当する。
次に、図9に示される用紙12の谷底位置12Bに向けて記録ヘッド39がインクを吐出する場合を考える。谷底位置12Bに着弾させるべきインクを当該谷底位置12Bの直上にキャリッジ23が到達する基準値D0秒前(すなわち、基準吐出位置Es)に吐出すると、当該インクは、左右方向9において当該谷底位置12BよりFWD向きの下流側の位置(すなわち、着弾位置LB1)で用紙12に着弾する。すなわち、左右方向9における基準吐出位置Esと着弾位置LB1との距離b1は、基準吐出位置Esと谷底位置12Bとの距離b(=D0×V)よりも大きくなる(つまり、b1>b)。この距離b1と距離bとのズレ量が谷底ズレ値Y(m+1)に相当する。
山頂ズレ値Y(m)及び谷底ズレ値Y(m+1)をキャリッジ23の移動速度Vで除算すれば、山頂ズレ値Y(m)及び谷底ズレ値Y(m+1)に相当する距離をキャリッジ23が移動するのに要する時間を求めることができる。つまり、山頂位置12Aの吐出タイミングはD0+Y(m)/Vで表され、谷底位置12Bの吐出タイミングはD0+Y(m+1)/Vで表される。このように、山頂位置12A及び谷底位置12Bの吐出タイミングを基準値D0からずらすことで、山頂位置12A及び谷底位置12Bにインクを着弾させることができる。但し、実験或いはシミュレーションの結果、本実施形態ではY(m)/Vに、さらに1/2を乗算することとする。
左右方向9における用紙12の形状は、後端が位置Aを通過する前(図10の上段参照)と、後端が位置A、Bの間に位置している時(図10の下段参照)とで変化する。具体的には、図10の下段に示される各山頂位置12A’及び基準位置Ps(つまり、図10の一点鎖線上の谷底位置12B’)を除く谷底位置12B’は、左右方向9において、図10の上段に示される各山頂位置12A及び谷底位置12Bより基準位置Psに近づく向きに変位している。また、山頂位置12Aに対する山頂位置12A’の左右方向9の変位量及び谷底位置12Bに対する谷底位置12B’の左右方向9の変位量は、基準位置Psから遠いほど大きくなっている。換言すれば、基準位置PsよりFWD向きの上流側に位置する山頂位置12A’及び谷底位置12B’は、対応する山頂位置12A及び谷底位置12BよりFWD向きの下流側に変位し、且つ基準位置Psから離れるほど変位量が大きくなっている。一方、基準位置PsよりFWD向きの下流側に位置する山頂位置12A’及び谷底位置12B’は、対応する山頂位置12A及び谷底位置12BよりFWD向きの上流側に変位し、且つ基準位置Psから離れるほど変位量が大きくなっている。
左右方向9における用紙12の形状は、後端が位置Aを通過する前(図11の上段参照)と、後端が位置Bを通過した後(図11の下段参照)とで変化する。具体的には、図11の下段に示される各山頂位置12A”及び基準位置Ps(つまり、図11の一点鎖線上の谷底位置12B”)を除く谷底位置12B”は、左右方向9において、図11の上段に示される各山頂位置12A及び谷底位置12Bより基準位置Psから遠ざかる向きに変位している。また、山頂位置12Aに対応する山頂位置12A”の左右方向9の変位量及び谷底位置12Bに対応する谷底位置12B”の左右方向9の変位量は、基準位置Psから遠いほど大きくなっている。換言すれば、基準位置PsよりFWD向きの上流側に位置する山頂位置12A”及び谷底位置12B”は、対応する山頂位置12A及び谷底位置12BよりFWD向きの上流側に変位し、且つ基準位置Psから離れるほど変位量が大きくなっている。一方、基準位置PsよりFWD向きの下流側に位置する山頂位置12A”及び谷底位置12B”は、対応する山頂位置12A及び谷底位置12BよりFWD向きの下流側に変位し、且つ基準位置Psから離れるほど変位量が大きくなっている。
また、制御部130は、記録処理A(S14)において、山頂位置12A及び谷底位置12Bの間の吐出位置である中途位置に着弾させるインクの第1吐出タイミングを算出し、算出した第1吐出タイミングで記録ヘッド39にインクを吐出させる。各中途位置の吐出タイミングは、当該中途位置に最も近い山頂ズレ値Y(m)及び谷底ズレ値Y(m+1)と、下記式1に示される補間関数と、基準値D0とを用いて算出される。
本実施形態によれば、搬送向き16における用紙12の位置(換言すれば、用紙12の形状)に応じて吐出タイミングの異なる記録処理A、B、Cを実行する。すなわち、左右方向9に縮んだ状態(すなわち、図10の下段の状態)の用紙12にインクを着弾させる場合において、基準位置PsよりFWD向きの上流側では吐出タイミングを遅らせ、基準位置PsよりFWD向きの下流側では吐出タイミングを早める。また、左右方向9に広がった状態(すなわち、図11の下段の状態)の用紙12にインクを着弾させる場合において、基準位置PsよりFWD向きの上流側では吐出タイミングを早め、基準位置PsよりFWD向きの下流側では吐出タイミングを遅らせる。これにより、用紙12の全域においてインクの着弾ズレを抑制することができる。
次に、図13を参照して、記録処理B、Cにおける吐出タイミングをさらに変更する処理を説明する。なお、図14に示される各処理は、特定の条件が満たされた場合における第2吐出タイミング及び第3吐出タイミングを、特定の条件が満たされなかった場合より第1吐出タイミングから大きくずらす処理である。なお、第2吐出タイミング及び第3吐出タイミングを第1吐出タイミングから大きくずらす具体的な方法は特に限定されないが、例えば、調整値α、βの絶対値を増加させればよい。
20・・・給紙トレイ
23・・・キャリッジ
24・・・記録部
39・・・記録ヘッド
42・・・プラテン
52・・・支持リブ
54・・・搬送ローラ部
55・・・排出ローラ部
80・・・当接部材
83・・・当接部
96,97・・・ガイド部材
130・・・制御部
Claims (15)
- 用紙を搬送向きに搬送する搬送部と、
上記搬送向きに交差する主走査方向に移動するキャリッジと、
上記キャリッジに搭載されており、インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
上記搬送向きにおいて上記記録ヘッドよりも上流側に設けられ、上記搬送部に搬送される用紙の上面と対向する当接部材と、
上記搬送部に搬送される用紙の下面と対向する支持リブと、
制御部と、を備え、
上記搬送部に搬送される用紙は、上記当接部材と上記支持リブにより、上記記録ヘッドと対向する部分が、上記記録ヘッドと用紙との間隔が減少から増加に転じる境界である山頂部分と増加から減少に転じる境界である谷底部分とが上記主走査方向に並ぶ形状に変形させられ、
上記制御部は、
上記搬送向きに所定量だけ用紙を上記搬送部に搬送させる搬送処理と、
上記キャリッジを上記主走査方向に移動させ、且つ上記記録ヘッドの上記ノズルからインクを吐出させる記録処理と、を繰り返し実行し、
さらに、上記制御部は、
用紙の後端の位置を検知する検知処理を実行し、
上記記録処理は、
上記搬送処理後に上記検知処理で検知された用紙の後端が上記当接部材を通過していない場合には、上記山頂部分及び上記谷底部分に着弾すべきインクを第1吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させる第1記録処理と、
上記搬送処理後に上記検知処理で検知された用紙の後端が上記当接部材を通過している場合には、上記山頂部分及び上記谷底部分に着弾すべきインクを、用紙上における上記主走査方向の基準位置から着弾位置が離れるほど上記第1吐出タイミングからずれた第2吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させる第2記録処理と、を含み、
上記第2吐出タイミングでは、
上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの上流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより早く吐出され、
上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの下流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより遅く吐出されるインクジェット記録装置。 - 上記搬送部は、
上記キャリッジより上記搬送向きの上流側に設けられており、用紙を挟持して上記搬送向きに搬送する搬送ローラ部を含み、
上記記録処理は、上記山頂部分及び上記谷底部分に着弾すべきインクを、上記基準位置から着弾位置が離れるほど上記第1吐出タイミングからずれた第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる第3記録処理をさらに含み、
上記第3吐出タイミングでは、
上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの上流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより遅く吐出され、
上記基準位置より上記キャリッジの移動向きの下流側の各着弾位置に着弾させるインクが上記第1吐出タイミングより早く吐出され、
上記制御部は、
上記検知処理で検知された用紙の後端が上記搬送ローラ部を通過した後で且つ上記当接部材を通過していない場合には、上記第3記録処理を実行する請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 上記搬送部に搬送される用紙は、上記記録ヘッドと対向する部分に、上記山頂部分と上記谷底部分とをそれぞれ複数有しており、さらに、上記複数の山頂部分と上記複数の谷底部分とが上記主走査方向に交互に並んでおり、
吐出タイミングの基準となる基準値と、上記山頂部分の上記第1吐出タイミングを上記基準値より遅らせるための複数の山頂ズレ値と、上記谷底部分の上記第1吐出タイミングを上記基準値より早めるための複数の谷底ズレ値と、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を調整するための複数の調整値と、を記憶する記憶部をさらに備えており、
上記調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させる値であり、
上記制御部は、上記山頂部分及び上記谷底部分に着弾させるインクを、
上記第1記録処理において、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させ、
上記第2記録処理において、対応する上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させる請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 - 上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より上流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値であり、
上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値であり、
上記第2記録処理における上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値は、当該山頂ズレ値及び当該谷底ズレ値に対応する上記調整値が加算されることによって調整される請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、上記主走査方向において隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の間に位置する中途部分に着弾させるインクを、
上記第1記録処理において、上記中途部分に隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を予め用意された補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させ、
上記第2記録処理において、上記中途部分に隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドの上記ノズルから吐出させる請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置。 - 吐出タイミングの基準となる基準値と、上記山頂部分の上記第1吐出タイミングを上記基準値より遅らせるための複数の山頂ズレ値と、上記谷底部分の上記第1吐出タイミングを上記基準値より早めるための複数の谷底ズレ値と、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を調整するための複数の第1調整値及び複数の第2調整値と、を記憶する記憶部をさらに備えており、
上記第1調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させる値であり、
上記第2調整値は、上記キャリッジの移動向きの上流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく増加させ、上記キャリッジの移動向きの下流側に上記基準位置から離れるほど上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を大きく減少させる値であり、
上記制御部は、上記山頂部分及び上記谷底部分に着弾させるインクを、
上記第1記録処理において、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、
上記第2記録処理において、上記第1調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、
上記第3記録処理において、上記第2調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値だけ上記基準値からずれた上記第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より上流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第1調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値であり、
上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第1調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値であり、
上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より上流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第2調整値は、上記基準位置から離れるほど大きい0以上の値であり、
上記キャリッジの移動向きにおける上記基準位置より下流側に位置する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第2調整値は、上記基準位置から離れるほど小さい0以下の値であり、
上記第2記録処理における上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値は、当該山頂ズレ値及び当該谷底ズレ値に対応する上記第1調整値が加算されることによって調整され、
上記第3記録処理における上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値は、当該山頂ズレ値及び当該谷底ズレ値に対応する上記第2調整値が加算されることによって調整される請求項6に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、上記主走査方向において隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の間に位置する中途部分に着弾させるインクを、
上記第1記録処理において、上記中途部分に隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を予め用意された補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第1吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、
上記第2記録処理において、上記中途部分に隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第1調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第2吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させ、
上記第3記録処理において、上記中途部分に隣接する上記山頂部分及び上記谷底部分の上記第2調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記補間関数に入力して得られるズレ値だけ上記基準値からずれた上記第3吐出タイミングで上記記録ヘッドに吐出させる請求項6又は7に記載のインクジェット記録装置。 - 上記基準値は、上記記録ヘッドから吐出されたインクが上記山頂部分及び上記谷底部分の中央の位置である中間位置に到達するのに要する時間を表し、
上記山頂ズレ値は、上記中間位置に着弾させるインクの吐出位置である基準吐出位置と、上記山頂部分に着弾させるインクの吐出位置である山頂吐出位置との上記主走査方向における距離を表し、
上記谷底ズレ値は、上記中間位置に着弾させるインクの吐出位置である基準吐出位置と、上記谷底部分に着弾させるインクの吐出位置である谷底吐出位置との上記主走査方向における距離を表し、
上記調整値は、用紙の形状に応じて上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を調整する上記主走査方向における距離を表し、
上記第1吐出タイミングは、上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記キャリッジの移動速度で除算した値に上記基準値を加算することによって算出され、
上記第2吐出タイミング又は上記第3吐出タイミングは、上記調整値で調整された上記山頂ズレ値及び上記谷底ズレ値を上記キャリッジの移動速度で除算した値に上記基準値を加算することによって算出される請求項3に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、用紙の種類が第1種類である場合の上記第2吐出タイミング或いは上記第3吐出タイミングを、用紙の種類が上記第1種類より剛性の高い第2種類である場合より上記第1吐出タイミングから大きくずらす請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 上記制御部は、用紙を構成する繊維の方向が上記搬送向きに沿う場合の上記第2吐出タイミング或いは上記第3吐出タイミングを、用紙を構成する繊維の方向が上記搬送向きと交差する場合より上記第1吐出タイミングから大きくずらす請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 当該インクジェット記録装置周辺の温度を計測する温度センサをさらに備えており、
上記制御部は、上記温度センサによって計測された温度が予め定められた閾値温度より高い場合の上記第2吐出タイミング或いは上記第3吐出タイミングを、上記閾値温度以下の場合より上記第1吐出タイミングから大きくずらす請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 当該インクジェット記録装置周辺の湿度を計測する湿度センサをさらに備えており、
上記制御部は、上記湿度センサによって計測された湿度が予め定められた閾値湿度より高い場合の上記第2吐出タイミング或いは上記第3吐出タイミングを、上記閾値湿度以下の場合より上記第1吐出タイミングから大きくずらす請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 上記当接部材と上記支持リブは、それぞれ複数設けられており、
上記複数の当接部材と上記複数のリブとは、上記主走査方向において交互に配列されている請求項1から13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 複数のサイズの用紙を支持可能であって、用紙の幅方向の中央を予め定められた位置に一致させた状態で当該用紙の幅方向の両端の位置を決定する位置決め部材を有する給紙トレイをさらに備えており、
上記基準位置は、上記主走査方向における用紙の中央である請求項1から14のいずれかに記載のインクジェット記録装置
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