JP6896244B2 - 吹出口装置 - Google Patents

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本発明は、空気調和の対象となる空間における天井部に配置され、吹出用開口部分から前記空気調和対象空間に対し調和空気を吹出す吹出口装置に関する。
室内空間のうち、熱が出入りしやすいなど外部環境の影響を受ける建物外周部、すなわち、外壁や窓、出入口など、の近傍の領域(ペリメータゾーン)に対し、より内側の空間領域(インテリアゾーン)の空気調和を分離して、熱負荷の軽減を図ることは従来から一般的に行われている。具体的には、外壁や窓を内側から覆うようにカーテン状の空気流を生じさせ、人の動作及び視界や採光の障害となる仕切りを設けることなく、外部からインテリアゾーンを熱的に分断する手法が多く用いられている。
こうしたカーテン状の空気流を生じさせる装置としては、専用の装置の他に、ライン型の吹出口装置を採用することが多かった。ライン型の吹出口装置は、線状の開口部を備えることで、吹出気流を開口部形状に対応させて比較的狭い領域に集中させることができた。このような従来のライン型の吹出口装置の一例として、特開2001−272093号公報に記載されるものがある。
特開2001−272093号公報
前記特許文献1に示されるような従来のライン型の吹出口装置を用いる場合、吹出口から出た気流が室内空気を誘引して拡散し、有効に領域の分離を図ることができない事態を防ぐため、吹出口装置を外壁や窓のすぐ近く、すなわち、外壁や窓の近傍の天井に設けて、吹出気流をなるべく拡散させずに利用するようにしていた。
このように、従来のライン型の吹出口装置は、外壁や窓を覆うカーテン状の気流を生成するために、外壁や窓の近傍の天井に設けて、開口部から下方に調和空気を吹出すようにする必要があった。ただし、この場合、天井における吹出口装置の設置箇所は、架構式の建物における梁配設箇所より外側に位置することとなる。そのため、吹出口設置に際しては、天井内における梁外側の狭小空間で作業を行う必要が生じると共に、吹出口装置への給気用のダクトは、天井内で建物内方から梁を貫通するように設けられた上で吹出口装置に接続されなければならない点で、吹出口設置に係るコストが大きくなるという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、外壁や窓の近傍を流れる所望の調和空気気流を、外壁や窓から離れた箇所からの吹出しでも得られるようにして、インテリアゾーンへの外部環境の影響を抑える状態を確保しつつ、吹出口設置を簡略に行える吹出口装置を提供することを目的とする。
本発明に係る吹出口装置は、空気調和対象空間の天井に配設され、空気調和対象空間に調和空気を吹出す吹出口装置において、調和空気が通過可能な矩形開口断面の開口部を取囲んだ略箱状体として形成され、天井内でダクトと接続されて調和空気を供給され、前記開口部から調和空気を空気調和対象空間へ吹出す吹出口本体と、略板状体で形成され、前記吹出口本体開口部に傾斜状態で且つ前記開口部の長手方向に所定間隔を空けて並ぶ状態で複数配設され、開口部から吹出される調和空気の気流を前記開口部長手方向の一方に案内する案内羽根とを備え、前記吹出口本体が、空気調和対象空間に面する外壁又は窓に前記開口部長手方向の一方の側における端部を向ける配置とされて、前記外壁又は窓から離れた天井所定箇所に配設され、前記案内羽根が、前記開口部における前記外壁又は窓に近い部位での案内羽根同士の間隔を、開口部の他の部位での案内羽根同士の間隔より小さくするように配設されるものである。
このように本発明によれば、天井に設けられる吹出口装置における、矩形の横断面形状となる箱状の吹出口本体の開口部に複数の案内羽根を配設し、吹出口本体に流入した調和空気を、開口部の各案内羽根で吹出方向がペリメータゾーンにおける外壁又は窓に近づく向きとなるように案内して吹出し、案内羽根同士の間隔の差異に基づき、開口部の外壁又は窓に近い側で水平速度成分を強くした気流と、外壁又は窓から離れた側で斜め速度成分を強くした気流とを得るようにして、これらが一まとまりとなった調和空気の気流を外壁又は窓に向かわせることとなる。これにより、外壁又は窓から離れた天井の吹出口位置から調和空気の気流をできるだけ拡散させることなく、水平から斜め下にかけての所定範囲に気流を進行させて外壁又は窓に到達させ、さらに外壁又は窓に沿って各方向に進ませて、外壁又は窓を覆うようなカーテン状の気流を生じさせることができ、こうしたカーテン状の気流で外壁又は窓を通じた外部環境の影響を抑えられ、インテリアゾーンにおける空気調和状態を維持しやすくして、空気調和のコストを抑制できる。また、吹出口を外壁又は窓から離れた天井部位に配置しても、問題なく気流をペリメータゾーンの外壁又は窓に到達させられ、吹出口を外壁又は窓の近傍に配設せずに済み、吹出口用のダクト設置に係る梁貫通工事を不要にできるなど、吹出口の付帯設備や吹出口設置に係る作業を簡略化して、吹出口設置に係るコストを抑えられる。さらに、調和空気の気流を案内羽根で案内してその進行方向を制御しつつ、ペリメータゾーンにおける外壁又は窓へ向かわせることで、気流を下方の居住域に到達させずに済み、居住域にドラフトなどの影響を与えずにカーテン状の気流を得ることができる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記案内羽根が、前記開口部長手方向に並んだ案内羽根同士の間隔を調整可能として、吹出口本体に取り付けられるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体開口部における各案内羽根の間隔を調整可能として、案内羽根間を広くして吹出気流の斜め速度成分を強くしたり、案内羽根間を狭くして吹出気流の水平速度成分を強くするなど、開口部から吹出される調和空気の気流の水平速度成分と斜め速度成分の割合を変えて、一まとまりで外壁又は窓に向かう気流の進行状態を調整できることにより、例えば、冷暖の違いに伴う気流の昇降性の差異に対し、各案内羽根の間隔調整で、冷暖いずれの場合も目標位置となる外壁又は窓に所望の速度分布で到達可能な適切な気流となるよう調整できることとなり、空気調和対象空間の空気調和状況によらず、吹出口から調和空気の気流を偏らせずスムーズに外壁又は窓側へ進行させて、外壁又は窓に達した気流をカーテン状の気流として有効に機能させられる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体における案内羽根の上側位置に前記開口部長手方向に架設される状態として配設される、案内羽根取付用のフレームを備え、当該フレームが、各案内羽根ごとに対応させて所定長さの長孔を複数穿設され、各長孔に対し位置調整可能且つ固定可能に係合する所定の固定具を有してなり、前記案内羽根が、前記固定具によりフレームに対し取り付けられて、長孔の範囲で前記開口部長手方向に位置調整可能とされるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体の案内羽根上方にフレームを設けると共に、このフレームに案内羽根ごとに対応する長孔を穿設し、各長孔を用いてフレームに案内羽根を所定範囲移動可能に取り付け、案内羽根を動かして案内羽根同士の間隔を調整可能とすることにより、案内羽根の位置調整に係る構造を簡略化できると共に、案内羽根の位置を容易に変更修正でき、開口部から吹出す気流の進行状態を、空気調和対象空間の空気調和状況や、吹出口装置と外壁又は窓との位置関係に対応させて、気流が外壁又は窓に達した段階で確実にカーテン状の気流が得られるよう適切に調整できる。
本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の一部省略正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の一部省略側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置における化粧グリル取外し状態の底面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の天井設置状態における概略底面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置を設置した窓寄りのモジュールの概略底面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置における気流進行状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の天井への配置状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置からの気流の窓到達状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置における化粧グリル取外し状態の底面図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置を前記図1ないし図8に基づいて説明する。本実施形態では、空気調和対象の室内空間に面するグリッド式のシステム天井に配設される吹出口装置の例について説明する。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置1は、複数のグリッドを有する基本の正方形のモジュール80を一又は複数組合わせてなるグリッド式のシステム天井50に配設され、空気調和対象の室内空間70に調和空気を吹出す吹出口装置であり、天井50をなす各モジュール80のうち、建物外周部の窓(外壁)60の近くに位置するモジュール80における、窓60寄りの複数の所定箇所に配置されるものである。
この吹出口装置1は、詳細には、矩形開口断面の開口部11を取囲んだ略箱状体として形成され、天井50内でダクト51と接続されて天井50の所定箇所に配設される吹出口本体10と、この吹出口本体10内側の開口部11に配設されて調和空気の吹出す方向を所定の向きに案内する案内羽根20と、案内羽根20の上側に配設される略板状のフレーム30と、吹出口本体10の開口部11及び各案内羽根20を覆う大きさの略板状体で形成され、調和空気を通過させる孔41を多数穿設されて吹出口本体10の室内側端部に配設される化粧グリル40とを備える構成である。
この吹出口装置1の取付け対象となる、天井50をなすモジュール80は、6×6=36のグリッドを組合わされてなる正方形となっている。特に、窓60の近くに位置するモジュール80において、等長の四つの外辺部のうち、窓60に近い辺81の近傍となる二箇所に、吹出口装置1が配設されることとなる(図5参照)。また、モジュール80には、室内空間のうちインテリアゾーンに対する空気調和を行うための他の吹出口装置90も配設することができる。
前記吹出口本体10は、調和空気の通過可能な矩形開口断面の開口部11を取囲む、金属等の強度の高い材質製の略箱状体として形成され、開口部11長手方向における一端部を室内空間70に面する窓60に向ける配置とされて、天井50に格子状に組立配設されたグリッド式システム天井用の公知の支持枠52に照明器具53など他の天井配設機器と共に支持される構成である(図4参照)。
この吹出口本体10は、側面に一体に連結する筒状のネック部12でダクト51と接続され、このネック部12を通じてダクト51から調和空気の供給を受け、導入された調和空気を、室内空間に面する下部の開口部11から、案内羽根20による案内を経て、外壁や窓などの建物外周部に向かうように室内空間70に吹出す仕組みである。
吹出口本体10側面のネック部12は、略楕円形、より厳密には長軸方向端部の半円形部分に挟まれた中間部分の外縁を直線状とする長円形の開口断面形状とされる筒体であり、天井50内で調和空気供給用のダクト51と接続される構成である。このネック部12が長円形の開口断面形状を有することに伴い、吹出口本体開口部11の長辺方向の端部にもネック部12の開口を十分に近付けることができ、こうした従来の円形開口断面形状のネック部から離れて調和空気の気流が到達しにくかったような箇所にも、調和空気を到達させやすい仕組みである。
また、吹出口本体10は、窓60に一番近いモジュール80に配設されるが、このモジュール80自体が窓から少し離れた箇所、より具体的には、架構式の建物における天井内の最も建物外周部寄りの梁位置より室内側、に位置することで、吹出口本体10も前記梁位置より内側に配設される。このため、吹出口本体10に調和空気を供給するダクト51も、梁位置の内側に設けることができる。
さらに、略箱状をなす吹出口本体10の室内空間側の端部には、開口部11に対する外側方向に突出する額縁部13が形成される構成である。この額縁部13は、内方の開口部11とは反対側となる外方へ所定幅突出する部分を周方向へ連続させて略鍔状とし、さらにその最外周部分を上方へ起立状態とした形状とされる構成である。この額縁部13が、公知の取付用プレートを介して、あるいは直接、支持枠52に取付けられることで、吹出口本体10は天井50に固定される仕組みである。
前記案内羽根20は、略板状体で形成され、吹出口本体10の開口部11に傾斜状態で且つ開口部11の長手方向に所定間隔を空けて並ぶ状態で複数配設される構成である。案内羽根20の傾斜の向きは、開口部長手方向の一方、具体的には、窓60に向いた吹出口本体10の一端部のある側が下となるようにされており、各案内羽根20で、開口部11から吹出される調和空気の気流を吹出口本体10の一端部側に案内できる仕組みである。そして、傾斜状態の案内羽根20による案内を受けて、調和空気の気流は室内空間70へ斜めに吹出すこととなる。
各案内羽根20は、その上端部を吹出口本体10内側のフレーム30に取付けられて、開口部11における室内空間寄り位置においてそれぞれ開口部11を横断する状態で吹出口本体10に対し一体に固定される。
この案内羽根20は、吹出口本体10の開口部11における窓60に近い部位での案内羽根20同士の間隔を、開口部11の窓60から遠い他の部位での案内羽根20同士の間隔より小さくするように並べて配設される。
具体的には、吹出口本体10の開口部11における窓60に近い部位(外辺81に近い部位)での案内羽根20同士の間隔と、窓60から遠い他の部位での案内羽根20同士の間隔との割合が、例えば2:3程度となるように、案内羽根20が配設される。
案内羽根20同士の間隔が小さい、開口部11の窓60に近い部位(第一開口部分11a)では、案内羽根20間を通った調和空気の気流は、水平速度成分を強くした気流となり、仮に周囲からの影響を受けない単独吹出の場合、主に天井50に近い位置を水平に進もうとする(図6中、気流A)。
また、案内羽根20同士の間隔が大きい、開口部11の窓60から遠い他の部位(第二開口部分11b)では、案内羽根20間を通った調和空気の気流は、斜め速度成分を強くした気流となり、仮に周囲からの影響を受けない単独吹出の場合、室内空間70を主に斜め下向きに進もうとする(図6中、気流B)。
実際には、開口部11の窓60に近い第一開口部分11aから吹出された気流と、開口部11の窓60から遠い第二開口部分11bから吹出された気流は、同時に生じていることから、互いに影響を及ぼし合い、吹出された後、互いに引き寄せ合って一つにまとまる。この一つにまとまった気流(図6中、気流C)は、水平向きと斜め下向きの中間を主な進行方向として、あまり拡散することなく進んで窓60に向かうこととなる(図6参照)。
合わせて、調和空気の気流は、案内羽根20の配置による吹出状態の設定に基づいて、窓60に到達した時点では、そこからカーテン状に窓60を覆うのに適した、複数方向にそれぞれ適切な速度成分を有して広がろうとする速度分布状態の気流となる。
これにより、調和空気の気流は、窓60に到達した後、さらに窓60に沿って下や横方向に進んで、カーテン状の気流として窓60を覆うこととなる。
前記フレーム30は、吹出口本体10における案内羽根20の上側位置に、開口部11の長手方向に架設される状態として配設されるものである。このフレーム30は、吹出口本体10との間に、案内羽根20間への調和空気の流入を許容する隙間が生じるように、開口部11の中心に配置され、各案内羽根20の上端を取り付けられて各案内羽根20を支持固定する。
前記化粧グリル40は、調和空気を抵抗なく通過させられる大きさの多数の孔41を所定の規則的配置で穿設される略板状体であり、吹出口本体10の開口部11及び案内羽根20を覆い隠すようにして、吹出口本体10の室内側端部に取付けられるものである。この化粧グリル40の孔41は十分な大きさで多数穿設され、化粧グリル40は開口率を大きく設定されていることから、内側の案内羽根20を室内側から見えにくくしつつ、案内羽根20で案内される調和空気の気流の吹出しに影響を与えることはない。
なお、化粧グリルの孔形状は図4に示すような方形に限られるものではなく、矩形や六角形などの多角形、円や楕円等、他の形状としてもかまわない。また、化粧グリル40を、天井50をなすモジュール80に設けられる、インテリアゾーンへの空気調和用の他の吹出口装置90における化粧グリルと同様の外観とすることもでき、この場合、天井50にデザイン面での統一感を与えることができる。
次に、前記構成に基づく吹出口装置における調和空気吹出状態について説明する。前提として、ダクト51を通じて吹出口装置1に対し調和空気が継続的に供給される状況にあるものとする。
ダクト51から供給された調和空気は、吹出口本体10の側面におけるネック部12を通じてスムーズに吹出口本体10内に進入する。吹出口本体10内で調和空気は、フレーム30と吹出口本体10との間の隙間を通って、矩形状の開口部11における室内空間寄りに位置する案内羽根20に到達する。
そして、案内羽根20に達した調和空気は、開口部長手方向に並んだ各案内羽根20の間を進み、各案内羽根20に案内され、案内羽根20の傾斜に応じて進行方向を変えた上で、開口部11から化粧グリル40の孔41を経て、室内空間70に吹出す。
この時、案内羽根20同士の間隔を小さくしている、開口部11の窓60に近い第一開口部分11aで、案内羽根20間を通って室内空間70に吹出す調和空気の気流は、水平向きの速度成分を強くした気流となっている。
また、案内羽根20同士の間隔を大きくしている、開口部11の窓60から遠い第二開口部分11bで、案内羽根20間を通って室内空間70に吹出す調和空気の気流は、斜め下向きの速度成分を強くした気流となっている。
このため、開口部11から室内空間70に吹出された気流は、主に水平向きの速度成分を有する気流と、主に斜め下向きの速度成分を有する気流とが一つに合わさったものとして、水平向きと斜め下向きの中間となる斜め向きに進むこととなり、室内空間を拡散することなく進行して窓60に近付いていく。
こうして、室内空間を窓60に向かう気流が、天井の開口部11から斜めに進むことで、暖房の場合には上昇しやすい調和空気の気流が過度に天井に沿ったものとならず、無理なく窓60に到達させてカーテン状に広がる気流とすることができる。また、冷房の場合には下降しやすい調和空気の気流が下方に下がりすぎることを防止でき、吹出口と窓60との間における室内空間下方の居住域に調和空気を到達させずに済み、居住域に対しドラフトなどの悪影響を及ぼさない状態が確実に得られる。
なお、吹出口本体10の開口部11のうち、窓60に対し最前方となる案内羽根20より前側の開口部分と、窓60に対し最後方となる案内羽根20より後側の開口部分とからも、調和空気が少し吹出される。この前後の開口部分から吹出された調和空気は、吹出口本体10前後の額縁部13を覆うように拡散して、主に各案内羽根20間を通って室内空間に吹出された気流により吹出口近傍に誘引された室内空気が、額縁部等に接触することを防ぎ、特に、冷房時に調和空気により冷却された額縁部等に温かい室内空気が接触することで発生する結露を確実に防止できる。
室内空間70を進んだ調和空気の気流が窓60に達すると、調和空気の気流は、窓60に対し、複数方向に広がろうとする速度分布を有しており、カーテン状に窓60を覆うように下や横方向にさらに進む。こうして、調和空気の気流により室内空間70のインテリアゾーンから窓60が隔離され、インテリアゾーンにおける空気調和への窓60を通じた外部環境の影響を抑えられる。
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、天井50に設けられる吹出口装置1における、矩形の横断面形状となる箱状の吹出口本体10の開口部11に、複数の案内羽根20を配設し、吹出口本体10に流入した調和空気を、各案内羽根20で吹出方向がペリメータゾーンにおける窓60に近づく向きとなるように案内して吹出し、案内羽根同士の間隔の差異に基づき、開口部11の窓60に近い側で水平速度成分を強くした気流と、窓60から離れた側で斜め速度成分を強くした気流とを得るようにして、これらが一まとまりとなった調和空気の気流を窓60に向かわせることができる。これにより、窓60から離れた天井の吹出口位置から調和空気の気流をできるだけ拡散させることなく、水平から斜め下にかけての所定範囲に気流を進行させて窓60に到達させ、さらに窓60に沿って各方向に進ませて、窓60を覆うようなカーテン状の気流を生じさせることができ、こうしたカーテン状の気流で窓60を通じた外部環境の影響を抑えられ、インテリアゾーンにおける空気調和状態を維持しやすくして、空気調和のコストを抑制できる。
また、吹出口を窓60から離れた天井部位に配置しても、問題なく気流を窓60に到達させられ、吹出口を窓60の近傍に配設せずに済み、吹出口用のダクト設置に係る梁貫通工事を不要にできるなど、吹出口の付帯設備や吹出口設置に係る作業を簡略化して、吹出口設置に係るコストを抑えられる。さらに、調和空気の気流を案内羽根20で案内してその進行方向を制御しつつ、窓60へ向かわせることで、気流を下方の居住域に到達させずに済み、居住域にドラフトなどの影響を与えずにカーテン状の気流を得ることができる。
なお、前記実施形態に係る吹出口装置において、案内羽根20を6枚配設する構成としているが、これに限られるものではなく、吹出口から吹出す調和空気の風量や温度等の条件に基づいて選定される吹出口装置の大きさ、特に開口部の大きさ、に対応させて、適切な数の案内羽根を配設することができる。
(本発明の第2の実施形態)
前記第1の実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10内のフレーム30に複数の案内羽根20を固定状態で取付ける構成としているが、この他、第2の実施形態として、図9に示すように、フレーム30に対し案内羽根20を所定範囲移動可能に取付け、案内羽根同士の間隔を調整可能な構成とすることもできる。
詳細には、案内羽根取付用のフレーム31に、あらかじめ各案内羽根20ごとに対応させて所定長さの長孔32を複数穿設し、各長孔32に所定の固定具33、例えばボルト及びナット、を係合させるようにする。そして、各案内羽根の上端を、固定具としてのボルト及びナットでフレーム31に取付けることで、長孔32の範囲で案内羽根20を開口部長手方向に位置調整できることとなる。
案内羽根20同士の間隔を調整する場合は、固定具33としてのボルト及びナットを緩め、案内羽根20とボルト及びナットがフレーム31に対し移動可能な状態としてから、案内羽根20をボルト及びナットの係合する長孔32の範囲で動かして位置をずらし、案内羽根20の間隔が適切なものとなるよう調整を行えばよい。
こうして、開口部11における各案内羽根20の間隔を調整可能として、案内羽根20間を広くして吹出気流の斜め速度成分を強くしたり、案内羽根20間を狭くして吹出気流の水平速度成分を強くするなど、開口部11から吹出される調和空気の気流の水平速度成分と斜め速度成分の割合を変えて、一まとまりで窓60に向かう気流の進行状態を調整できることから、各案内羽根20の間隔調整で、室内空間の空気調和状況や、吹出口装置と窓60との位置関係によらず、窓60に所望の速度分布で到達可能な適切な気流が得られるよう調整できることとなり、吹出口から調和空気の気流を偏らせずスムーズに窓60側へ進行させて、窓60に達した気流をカーテン状の気流として有効に機能させられる。
なお、フレーム31の各長孔32の大きさは、案内羽根20の調整量を大とする場合には大きく、調整量を小とする場合には小さくするなど、調整に係る移動量に応じた大きさとしてかまわない。この他、フレームに対し、長孔に代えて、例えばボルト等の固定具を係合させる孔を、あらかじめ調整量に合わせて複数組それぞれ穿設し、固定具を係合させる孔を複数の中から選択するようにして、案内羽根の間隔調整を連続ではなく段階的に行うようにすることもできる。
1 吹出口装置
10 吹出口本体
11 開口部
11a 第一開口部分
11b 第二開口部分
12 ネック部
13 額縁部
20 案内羽根
30、31 フレーム
32 長孔
33 固定具
50 天井
51 ダクト
52 支持枠
53 照明器具
60 窓
70 室内空間
80 モジュール
81 辺

Claims (3)

  1. 空気調和対象空間の天井に配設され、空気調和対象空間に調和空気を吹出す吹出口装置において、
    調和空気が通過可能な矩形開口断面の開口部を取囲んだ略箱状体として形成され、天井内でダクトと接続されて調和空気を供給され、前記開口部から調和空気を空気調和対象空間へ吹出す吹出口本体と、
    略板状体で形成され、前記吹出口本体開口部に傾斜状態で且つ前記開口部の長手方向に所定間隔を空けて並ぶ状態で複数配設され、開口部から吹出される調和空気の気流を前記開口部長手方向の一方に案内する案内羽根とを備え、
    前記吹出口本体が、空気調和対象空間に面する外壁又は窓に前記開口部長手方向の一方の側における端部を向ける配置とされて、前記外壁又は窓から離れた天井所定箇所に配設され、
    前記案内羽根が、傾斜の向きを前記開口部長手方向の一方の側が下となる斜め下向きとする同一の傾斜状態とされると共に、前記開口部における前記外壁又は窓に近い部位での案内羽根同士の間隔を、開口部の他の部位での案内羽根同士の間隔より小さくするように配設されることを
    特徴とする吹出口装置。
  2. 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
    前記案内羽根が、前記開口部長手方向に並んだ案内羽根同士の間隔を調整可能として、吹出口本体に取り付けられることを
    特徴とする吹出口装置。
  3. 前記請求項2に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体における案内羽根の上側位置に前記開口部長手方向に架設される状態として配設される、案内羽根取付用のフレームを備え、
    当該フレームが、各案内羽根ごとに対応させて所定長さの長孔を複数穿設され、各長孔に対し位置調整可能且つ固定可能に係合する所定の固定具を有してなり、
    前記案内羽根が、前記固定具によりフレームに対し取り付けられて、長孔の範囲で前記開口部長手方向に位置調整可能とされることを
    特徴とする吹出口装置。
JP2017073963A 2017-04-03 2017-04-03 吹出口装置 Active JP6896244B2 (ja)

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