JP6895107B2 - 複合プリフォームおよび複合容器 - Google Patents
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すなわち、本発明の目的は、遮光性が極めて高く、保管時における内容物の変質を防止することができる、複合容器を提供することである。また、その複合容器の作製に用いることのできる複合プリフォームを提供することである。
図1に示すように、本発明の複合プリフォーム70は、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えるプラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられるプラスチック製部材40aとを備え、プラスチック製部材40aが、樹脂材料、ならびに着色剤および/または紫外線吸収剤を含み、プリフォーム10aの口部11aが白化されてなることを特徴とする。
このような複合プリフォーム70に対し、二軸延伸ブロー成形を施すことにより作製した複合容器10Aは、遮光性が極めて高く、保管時における内容物の変質を防止することができる。
プリフォーム10aは、図1に示すように、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、後述する容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
また、プリフォーム10aは、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の着色剤を含んでいても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、これら着色剤を含まず、無色透明であることが好ましい。
結晶核剤は、特に限定されるものではなく、従来公知の無機系結晶核剤および有機系結晶核剤を使用することができる。
無機系結晶核剤としては、例えば、タルク、カオリン、モンモリロナイト、合成マイカ、ゼオライト、シリカ、カーボンブラックであったり、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、硫酸バリウム等の金属硫酸塩等が挙げられる。
有機系結晶核剤としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、安息香酸、ラウリル酸、シュウ酸、サリチル酸等の有機酸と、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、アルミニウム等の金属との組み合わせによる有機酸金属塩、アイオノマー樹脂、高融点PET(融点270℃程度)等が挙げられる。
プリフォーム10aは、上記したような結晶核剤を2種以上含んでいても良い。
図1に示すように、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
図2(a)に示すように、プラスチック製部材40aは、有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有していても良い。この場合、プラスチック製部材40aの底部42がプリフォーム10aの底部30aを覆うので、複合容器10Aの胴部20に加え、底部30に対しても様々な機能や特性を付与することができる。
また、図2(b)に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として無底円筒形状からなり、円筒状の胴部41を有していても良い。
また、図2(c)に示すように、プラスチック製部材40aは、フィルムを筒状に形成してその端部を貼り合わせることにより作製された、無底円筒形状のものであっても良い。
図2(b)および(c)に示されるプラスチック製部材40aの場合、後述するようにプラスチック製部材40aが余白部80aを有するように構成し、この余白部80aを熱圧着することができる。これにより、図2(b)および(c)に示されるプラスチック製部材40aであっても、有底円筒形状のプラスチック製部材40aとすることができる。熱圧着後の余白部80の形状は特に限定されるものではなく、図3に示されるように任意の形状とすることができる。
上記した形態の中でも、底部の遮光性も高めることができるため、有底円筒形状のプラスチック製部材40aが好ましい。
また、プラスチック製部材40aは、単層からなるものであってもよく、多層からなるものであってもよい。
ブロー成形後において、容器本体と、プラスチック製部材40との間に入り込む空気が少ない、即ち、密着性が高いという観点からは、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aに対して収縮する作用を有するものであることが好ましい。
プラスチック製部材40aが収縮する作用を有する場合、プラスチック製部材40aは、例えば、外的な作用(例えば熱)が加えられた際、プリフォーム10aに対して収縮(例えば熱収縮)するものが用いられても良い。あるいは、プラスチック製部材40は、それ自体が収縮性ないし弾力性を持ち、外的な作用を加えることなく収縮可能なものであっても良い。
これらの中でも、PE、PP、PET、PEN等の熱可塑性非弾性樹脂が好ましい。
また、プラスチック製部材40aは、上記した樹脂を構成する2以上のモノマー単位が重合した共重合体を含んでいても良い。さらに、樹脂材料は上記した樹脂を2種以上を含んでなるものであってよい。
この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、容器内への酸素の侵入を防ぎ、内容液が劣化することを防止し、また、容器内から外部への水蒸気の蒸散を防ぎ、内容量が減少することを防止することができる。
このような材料としては、PE、PP、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、MXD−6およびEVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)が挙げられる。
この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性を高めることができる。
このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE、PP、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂等が挙げられる。
プラスチック製部材40aが、着色剤を含み、所定の色に着色されていることにより、所望の波長域の可視光線をカット(吸収または反射)することができ、可視光線により複合容器10Aに充填される内容液が変性してしまう不具合を防止することができる。
例えば、波長400〜500nmの可視光線をカットすることが求められる内容物が充填される場合、プラスチック製部材40aの全体を茶色に着色することにより、波長400〜500nmの可視光線をカットすることができ、内容物の変性を防止することができる。
なお、本発明において、可視光線とは、波長が380nm〜800nmの光線をいう。
また、着色剤は、顔料であっても、染料であってもよいが、耐光性という観点からは、顔料であることが好ましい。
さらに、一実施形態においては、顔料の中でも、光反射性顔料、光吸収性顔料が好ましい。光反射性顔料としては、チタンホワイト、アルミニウム粉、マイカ粉、硫化亜鉛、亜鉛華、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等の白色顔料が挙げられ、光吸収性顔料としては、カーボンブラック、セラミックブラック等の有色顔料が挙げられる。このような顔料を使用することにより、より幅広い波長の可視光線をカットすることができる。
プラスチック製部材40aが光反射性着色剤および/または光吸収性着色剤を含んでなることにより、より広い波長領域の可視光線をカットすることができ、複合容器10Aに充填される内容物の変性を防止することができる。なお、プラスチック製部材40aが多層からなる場合、着色剤を含んでなる層は2以上であってよい。
また、プラスチック製部材40aが多層である場合は、着色剤が含まれる層が含む樹脂材料100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.1〜3.0質量部であることがより好ましく、0.5〜2.0質量部であることがさらに好ましい。
なお、本発明において、紫外線とは、波長が、10nm〜380nm未満の光線をいう。
例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20に画像や文字を表示しても良い。
印刷は、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法により行うことができる。例えば、インクジェット法を用いる場合、プラスチック製部材40a(40)にUV硬化型インクを塗布し、これにUV照射を行い、硬化することにより印刷層を形成させることができる。この印刷は、プリフォーム10aに嵌め込む前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。さらに、ブロー成形後の複合容器10Aのプラスチック製部材40に印刷が施されても良い。
図4に示すように、複合プリフォーム70をブロー成形することにより得られる複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
容器本体10は、白化された口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12の下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図4)における上方および下方のことをいう。
容器本体10の口部11が白化されていることにより、可視光線や紫外線の透過を防止することができ、容器本体10に充填される内容物の保管時における変質を防止することができる。
また、口部11が白化されていることにより、内容物を充填した複合容器10Aを、ホットウォーマー機器等により加温する際における口部11の変形を防止することができる。
プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。また、図4に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
例えば、内容物がビールである場合、プラスチック製部材40の波長400〜500nmの可視光線の透過率は、1%以下であることが好ましい。
プラスチック製部材40の可視光線の透過率は、プラスチック製部材40に含有させる着色剤の種類や含有量等を調整することにより調整することができる。
また、可視光線の透過率は、JIS A 5759に準ずる方法により測定することができる。例えば、分光光度計(島津製作所(株)製、UV3100)を使用して、波長220〜800nmの範囲にいて、0.5nm間隔で測定し、可視光線波長の光線透過率を求めることができる。
プラスチック製部材40の容器本体10からの分離(剥離)の方法としては、例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40を剥離したりすることができる。上記のような方法により、プラスチック製部材40を容器本体10から分離除去することができるので、従来と同様に無色透明な容器本体10をリサイクルすることができる。
本発明の複合容器10Aの製造方法は、
プリフォーム10aおよびプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられたプラスチック製部材40aを備える複合プリフォーム70を準備する工程と、
複合プリフォーム70をブロー成形し、プラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられるプラスチック製部材40とを備える複合容器10Aを得る工程と、
プリフォーム10aの口部11aまたは容器本体10の口部11を加熱し、白化させる工程と、を含んでなる。
本発明の方法は、プリフォーム10aおよび前記プリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられたプラスチック製部材40aを備える複合プリフォーム70を準備する工程を含む。
また、射出成形により2層以上の多層プリフォーム10aを作製することにより、容器本体10を2層以上の多層成形ボトルとすることができる。
例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)を含んでなる層として、3層以上からなるプリフォーム10aを成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性等を有する多層成形ボトルを得ることができる。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂等を用いても良い。
成形方法としては、例えば、深絞り成形、または樹脂シートをチューブ状に成形し、その端部を融着、または接着する方法等が挙げられる。
また、多層からなるプラスチック製部材40aは、2以上の樹脂シートを、上記した接着剤を介して積層させた積層樹脂シートを成形することにより得ることができる。
上記樹脂シートは、市販品を用いてもよいし、従来公知の方法により製造することができる。本発明においては、押出成形により製造することが好ましく、押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることが好ましい。
(1)まず樹脂材料51を加熱溶融し、ダイ52からチューブ状に押し出し、チューブ状パリソン53を形成させ、
(2)次いで、図5(b)に示すように、例えば2分割の金型54によりチューブ状パリソン53を挟み込み、
(3)次いで、図5(c)に示すように、吹き込みノズル55よりチューブ状パリソン53内に空気を吹き込み、チューブ状パリソン53を金型54に合わせて成形し、冷却、型開き、取り出しを順次行うことにより、図5(d)に示すような有底円筒形状のプラスチック製部材40aを得ることができる(ダイレクトブロー成形)。
本方法によれば、金型の設計を変更することにより、得られるプラスチック製部材40aの設計を変更することができ、プリフォーム10aとの密着性の高いプラスチック製部材40aを作製することができる。
まず、上記した樹脂材料等を、押出装置内で加熱溶融し、溶融した樹脂材料等をリングダイより連続的に押し出し、冷却することにより、未延伸の押出チューブ1に成形する(図6(a)参照)。なお、多層からなるプラスチック製部材40aは、2以上の樹脂材料を共押し出しすることにより、作製することができる。
次いで、この未延伸の押出チューブの一端を溶着または接着することによって、押出チューブの一端を閉鎖する。
さらに、この一端が閉鎖された押出チューブ1を、押出チューブ1の外径よりも大きい内径を有する金型2内に配置する(図6(b)参照)。
次いで、押出チューブ1の他端にブロー装置3を配置(装着)する(図6(c)参照)。このとき、ブロー装置3は、押出チューブ1と、これらの間からエアが漏れないよう密着させることが好ましい。
続いて、押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、この配置のまま加熱炉4に送り込み、加熱炉4の内部で70〜150℃に加熱する(図6(d)参照)。加熱炉4としては、その内部を均一な温度にするために、熱風循環式加熱炉を用いても良い。あるいは押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、加熱した液体中を通過させることにより、これらを加熱しても良い。
次に、押出チューブ1、金型2およびブロー装置3を、加熱炉4から取り出し、ブロー装置3から押出チューブ1内にエアを噴出することにより、押出チューブ1の内面を加圧延伸する。これにより、押出チューブ1は、膨張し、金型2の内面形状に沿って拡径される(図6(e)参照)。
その後、ブロー装置3からエアを噴出した状態のまま、押出チューブ1を冷水中で冷却し、押出チューブを金型2から取り出す(図6(f)参照)。これを所望の大きさにカットすることにより熱収縮性のプラスチック製部材40aを得ることができる(図6(g)参照)。
このとき、加熱方法は特に限定されず、赤外線や、温風等を用いて適宜行うことができる。加熱温度は、60℃以上、250℃以下であることが好ましく、80℃以上、150℃以下であることがより好ましい。なお、加熱温度とは加熱時の熱収縮性プラスチック製部材40aの表面温度のことであり、赤外線や、温風等の照射温度のことではない。
熱圧着の方法は、特に限定されず、赤外線や、温風等により加熱された余白部を挟み込む等して、圧着することができるものであれば特に限定されず、例えば、金属製や耐熱性の樹脂製の器具(以下、場合により「圧着器具」という)を利用することができ、それらを組み合わせても良い。
複合プリフォーム70に対し、2軸延伸ブロー成形を施し、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させることにより、図4に示す複合容器10Aを得ることができる。
また、この加熱は、赤外線や、温風等を用いて適宜行うことができる。
本発明の方法は、プリフォーム10aの口部11aまたは容器本体の口部11を加熱し、白化させる工程を含んでなる。
このとき、加熱方法は特に限定されず、赤外線や、温風等を用いて適宜行うことができる。加熱温度は、100℃以上、250℃以下であることが好ましく、140℃以上、210℃以下であることがより好ましい。なお、加熱温度とは口部11a(11)の表面温度のことであり、赤外線や、温風等の照射温度のことではない。
また、プリフォーム10aの口部11aの加熱処理は、嵌め込み工程の前に行っても、後に行ってもよい。
(複合プリフォーム70を準備する工程)
射出成形機を使用して、図1に示す、長さ90mmのPET製のプリフォーム10aを作製した。このプリフォーム10aの重量は、23.8gであった。なお、プリフォーム10aは、高融点PET(融点270℃)を結晶核剤として含み、その含有量は、PET100質量部に対し、1質量部であった。
また、プラスチック製部材40aの長さは、100mmであり、その余白部80aは、10mmであった。
上記のようにして得られた複合プリフォーム70が備えるプリフォーム10aの口部11aを、赤外線ヒーターを用いて、165℃まで加熱し、白化させた。
上記のようにして得られた複合プリフォーム70を赤外線ヒーターを用いて、100℃まで加熱し、図8(b)に表されるブロー成形金型に搬送した。このブロー成形金型内において、複合プリフォーム70をブロー成形し、満注容量が500mLの複合容器10Aを得た。
また、プラスチック製部材40の波長400〜500nmの可視光線の透過率を、JIS A5759に準ずる方法により、分光光度計(島津製作所(株)製、UV3100)を使用して測定したところ、0.2%であった。
プラスチック製部材40aに着色剤および紫外線吸収剤を含有させなかった以外は、実施例1と同様にして複合容器10Aを得た。
実施例1と同様に、ブロー成形後のプラスチック製部材40の波長400〜500nmの可視光線の透過率を測定したところ、88.6%であった。
プリフォーム10aの口部11aの加熱白化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして複合容器10Aを得た。
上記実施例および比較例により得られた複合容器10Aについて、その遮光性による内容物の保存性の向上効果を評価するため、加速試験として、下記の保存条件で、7日間までの保存テストを行い、内容物(ビール)の劣化状態を、カラーコンピューター(スガ試験機(株)製、SMカラーコンピューター、C光源、2°視野)で内容物の色差測定を行って調べた。また、色差測定と同時に、匂い、味の変化についても官能検査により調べた。
(保存試験の条件)
内容物500mLを充填した複合容器10Aを、LED光源により平均照度110kLxで光を直接照射して、7日間保存した。
比較例1および2で得られた複合容器10Aに充填されたビールは、それぞれ7日後のΔE*値が6.31および1.60と高い値となった。
これに対し、実施例1で得られた複合容器10Aに充填されたビールは、7日後のΔE*値が1.19と低く、色の劣化が少なかった。
また、匂いおよび色の官能検査においても、比較例1および2により得られた複合容器10Aに充填されたビールは、7日後に異なる匂いが感じられたが、実施例1により得られた複合容器10Aに充填されたビールは、7日後でも匂いと色の変化がほとんどなく良好であった。
Claims (8)
- 口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部とを備えるプラスチック材料製のプリフォームと、
前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられるプラスチック製部材とを備え、
前記プラスチック製部材が、樹脂材料、ならびに着色剤および/または紫外線吸収剤を含み、
前記口部からの可視光線および紫外線の透過を抑えるよう前記口部が白化され、
前記プラスチック製部材は、前記底部側の端部に余白部を有し、前記余白部が熱圧着されており、
前記プラスチック製部材は、前記プリフォームに対して溶着ないし接着されていないことを特徴とする、複合プリフォーム。 - 前記着色剤が、光反射性顔料および/または光吸収性顔料である、請求項1に記載の複合プリフォーム。
- 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾエート系紫外線吸収剤からなる群より選択される、請求項1または2に記載の複合プリフォーム。
- 前記プリフォームが、結晶核剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
- 口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部とを備えるプラスチック材料製の容器本体と、
前記容器本体の外側に密着して設けられるプラスチック製部材とを備え、
前記容器本体および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張され、
前記プラスチック製部材が、樹脂材料、ならびに着色剤および/または紫外線吸収剤を含み、
前記口部からの可視光線および紫外線の透過を抑えるよう前記口部が白化され、
前記プラスチック製部材は、前記底部側の端部に余白部を有し、前記余白部が熱圧着されており、
前記プラスチック製部材は、前記容器本体に対して溶着ないし接着されていないことを特徴とする、複合容器。 - 前記着色剤が、光反射性顔料および/または光吸収性顔料である、請求項5に記載の複合容器。
- 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾエート系紫外線吸収剤からなる群より選択される、請求項5または6に記載の複合容器。
- 前記容器本体が、結晶核剤を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の複合容器。
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