JP7092226B2 - ブロー成形方法、複合プリフォーム、複合容器、およびプラスチック製部材 - Google Patents

ブロー成形方法、複合プリフォーム、複合容器、およびプラスチック製部材 Download PDF

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Description

本発明は、ブロー成形方法、複合プリフォーム、複合容器、およびプラスチック製部材に関する。
近時、飲食品等の内容液を収容するボトルとして、プラスチック製のものが一般化してきており、このようなプラスチックボトルには内容液が収容される。
このような内容液を収容するプラスチックボトルは、金型内にプリフォームを挿入し、2軸延伸ブロー成形することにより製造される。
ところで、従来の2軸延伸ブロー成形法では、例えばPETやPP等の単層材料、多層材料又はブレンド材料等を含むプリフォームを用いて容器形状に成形している。しかしながら、従来の2軸延伸ブロー成形法においては、単にプリフォームを容器形状に成形するだけであるのが一般的である。このため、容器に対して様々な機能や特性(バリア性や保温性等)を持たせる場合、例えばプリフォームを構成する材料を変更する等、その手段は限定されてしまう。とりわけ、容器の部位(例えば胴部や底部)に応じて、異なる機能や特性を持たせることは難しい。
特開2009-241526号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、容器に対して様々な機能や特性を付与することが可能な、ブロー成形方法、複合プリフォーム、複合容器、およびプラスチック製部材を提供することを目的とする。
本発明は、複合容器を成形するためのブロー成形方法において、
プラスチック材料製のプリフォームを準備する工程と、
前記プリフォームの外側に、射出成形品のプラスチック製部材を設ける工程と、
前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を加熱するとともにブロー成形金型内に挿入する工程と、
前記ブロー成形金型内で前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材に対してブロー成形を施すことにより、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を一体として膨張させる工程とを備えることを特徴とする、ブロー成形方法である。
本発明は、前記プリフォームが、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする、ブロー成形方法である。
本発明は、前記プリフォームが、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部および前記底部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、前記プリフォームの外側を取り囲むように内側ラベル部材を設ける工程を更に備え、
前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に設けられることを特徴とするブロー成形方法である。
本発明は、複合プリフォームにおいて、
プラスチック材料製のプリフォームと、
前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられた、射出成形品のプラスチック製部材とを備え、
前記プラスチック製部材が、前記プリフォームの外側に密着されることを特徴とする、複合プリフォームである。
本発明は、前記プリフォームは、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プリフォームは、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部および前記底部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プリフォームの外側を取り囲むように密着して設けられた内側ラベル部材を更に備え、
前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に密着して設けられていることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、複合容器において、
プラスチック材料製の容器本体と、
前記容器本体の外側に密着して設けられた、射出成形品のプラスチック製部材とを備え、
前記容器本体および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されていることを特徴とする、複合容器である。
本発明は、前記容器本体は、口部と首部と肩部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記容器本体の前記首部と前記肩部と前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記容器本体は、口部と首部と肩部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記容器本体の前記首部、前記肩部、前記胴部および前記底部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記容器本体を構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記プラスチック製部材が、前記容器本体を構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とする複合容器である。
本発明は、前記容器本体の外側を取り囲むように密着して設けられた内側ラベル部材を更に備え、
前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に密着して設けられていることを特徴とする複合容器である。
本発明は、プリフォームの外側を取り囲むように装着され、前記プリフォームとともに一体として加熱されることにより、前記プリフォームと、前記プリフォームの外側に密着されたプラスチック製部材とを有する複合容器を作製するためのプラスチック製部材であって、
前記プラスチック部材が、少なくとも前記プリフォームの胴部を覆う筒状の胴部を有し、
前記プラスチック製部材が、射出成形品であることを特徴とする、プラスチック製部材である。
本発明によれば、ブロー成形金型内で複合プリフォームに対してブロー成形を施すことにより、複合プリフォームのプリフォームおよびプラスチック製部材を一体として膨張させる。このためプリフォーム(容器本体)とプラスチック製部材とを別部材から構成することができ、プラスチック製部材の種類や形状を適宜選択することにより、複合容器に様々な機能や特性を付与することができる。また、プラスチック製部材は、射出成形品であるため、金型を変更することにより、プラスチック製部材の設計を細かく制御することができ、容器本体に対する密着性がより高いプラスチック製部材とすることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による複合容器を示す部分垂直断面図。 図2は、本発明の第1の実施の形態による複合容器を示す水平断面図(図1のII-II線断面図)。 図3は、本発明の第1の実施の形態による複合プリフォームを示す垂直断面図。 図4は、各種プラスチック製部材を示す斜視図。 図5は、プラスチック製部材の製造に用いられる射出成形装置の概略図。 図6(a)~(f)は、本発明の第1の実施の形態によるブロー成形方法を示す概略図。 図7は、本発明の第1の実施の形態による複合容器の変形例を示す部分垂直断面図。 図8は、本発明の第1の実施の形態による複合プリフォームの変形例を示す垂直断面図。 図9(a)~(f)は、本発明の第1の実施の形態によるブロー成形方法の変形例を示す概略図。 図10は、本発明の第2の実施の形態による複合容器を示す部分垂直断面図。 図11は、本発明の第2の実施の形態による複合容器を示す水平断面図(図10のXI-XI線断面図)。 図12は、本発明の第2の実施の形態による複合プリフォームを示す垂直断面図。 図13は、各種内側ラベル部材および各種プラスチック製部材を示す斜視図。 図14(a)~(f)は、本発明の第2の実施の形態によるブロー成形方法を示す概略図。 図15は、本発明の第2の実施の形態による複合容器の変形例を示す部分垂直断面図。 図16は、本発明の第2の実施の形態による複合プリフォームの変形例を示す垂直断面図。 図17(a)~(f)は、本発明の第2の実施の形態によるブロー成形方法の変形例を示す概略図。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。図1乃至図9は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
まず、図1および図2により、本実施の形態によるブロー成形方法によって作製される複合容器の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1および図2に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図3参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
他方、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。
次に、容器本体10について詳述する。容器本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、図示しないキャップに螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
さらに、胴部20は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部20が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していても良い。あるいは、胴部20が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また、胴部20における容器本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm~250μm程度に薄くすることができる。さらに、容器本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、10g~20gとすることができる。このように容器本体10の肉厚を薄くすることにより、容器本体10の軽量化を図ることができる。
このような容器本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作した(射出成形品の)プリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム10a、すなわち容器本体10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を使用することが好ましい。また、上述した各種樹脂をブレンドして用いても良い。容器本体10は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、無色透明であることが好ましい。さらに、容器本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、容器本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち、押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを押出成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、容器本体10を作製しても良い。このような容器本体10は、発泡セルを内蔵しているため、容器本体10全体の遮光性を高めることができる。
このような容器本体10の満注容量は特に制限されるものではないが、例えば、100ml~2000mlのボトルからなっていても良い。あるいは、容器本体10は、満注容量が例えば10L~60Lの大型のボトルであっても良い。
次に、プラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は、射出成形品であり、後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。このプラスチック製部材40は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。また、図3に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
なお、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40は1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40を肩部12の外面および底部30の外面にそれぞれ設けても良い。
一方、プラスチック製部材40は、容器本体10に対して溶着ないし接着されていないため、容器本体10から剥離して除去することができる。具体的には、例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め図示しない切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40を剥離したりすることができる。これにより、印刷が施されたプラスチック製部材40を容器本体10から分離除去することができるので、従来と同様に無色透明な容器本体10をリサイクルすることができる。
また、プラスチック製部材40の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm~50μm程度とすることができる。
次に、図3により、本実施の形態による複合プリフォームの構成について説明する。
図3に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に設けられた有底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
このうちプリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aを除く全域と、底部30aの全域とを覆うように設けられている。
なお、プラスチック製部材40aは、口部11a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40aは、口部11aを除く、胴部20aおよび底部30aの全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40aは1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
プラスチック製部材40(40a)は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ-4-メチルペンテン-1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン-1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を含んでなる樹脂材料を用いて作製することができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を含ませることが好ましい。また、樹脂材料は、上記した樹脂を構成する2以上のモノマー単位が重合した共重合体を含んでいても良い。さらに、樹脂材料は上記した樹脂を2種以上を含んでなるものであってよい。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
また、プラスチック製部材40aは、着色剤を含んでなることができる。着色剤の含有量は、プラスチック製部材40aが単層である場合、樹脂材料の総量に対し、0.01~10質量%であることが好ましく、0.1~3.0質量%であることがより好ましく、0.5~2.0質量%であることがさらに好ましい。また、プラスチック製部材40aが多層からなる場合、着色剤を含む層が含む樹脂材料の総量に対し、0.01~10質量%であることが好ましく、0.1~3.0質量%であることがより好ましく、0.5~2.0質量%であることがさらに好ましい。着色剤の含有量が上記数値範囲内であれば、樹脂性能の変化を極力抑えることができ、色調が安定的に成形できる。
着色剤は、茶色、黒色、緑色、白色、青色または赤色などの着色剤を使用することができる。着色剤は、顔料であっても、染料であってもよいが、耐光性という観点からは、顔料であることが好ましい。上記した着色剤の中でも、光反射性顔料である、チタンホワイト、アルミニウム粉、マイカ粉、硫化亜鉛、亜鉛華、炭酸カルシウム、カオリン、タルクなどの白色顔料、光吸収性顔料である、カーボンブラック、セラミックブラック、ボーンブラックなどの有色顔料が好ましい。着色層がこれらのような顔料を含んでなることにより、ブロー成形後のプラスチック製部材40の可視光の透過率を低下させることができ、複合容器10Aに充填される内容液の品質変化を防止することができる。
またプラスチック製部材40(40a)は、その特性が損なわれない範囲において、主成分である上記の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
また、プラスチック製部材40(40a)は、容器本体10(プリフォーム10a)と同一の材料を含んでいても良い。また、プラスチック製部材40(40a)が多層からなる場合、プラスチック製部材40(40a)は、容器本体10(プリフォーム10a)と同一の材料からなる層を備えていても良い。この場合、複合容器10Aのうち、例えば強度を高めたい部分に重点的にプラスチック製部材40を配置し、当該箇所の強度を選択的に高めることができる。例えば、容器本体10の肩部12周辺および底部30周辺にプラスチック製部材40を設け、この部分の強度を高めても良い。このような材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を挙げることができる。
また、プラスチック製部材40aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料を含んでいても良い。また、プラスチック製部材40(40a)が多層からなる場合、プラスチック製部材40(40a)は、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなる層を備えていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、容器内への酸素の侵入を防ぎ、内容液が劣化することを防止し、また、容器内から外部への水蒸気の蒸散を防ぎ、内容量が減少することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD-6(ナイロン)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
また、プラスチック製部材40aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料を含んでいても良い。また、プラスチック製部材40(40a)が多層からなる場合、プラスチック製部材40(40a)は、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなる層を備えていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40aを設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
また、プラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)を含んでいても良い。また、プラスチック製部材40(40a)が多層からなる場合、プラスチック製部材40(40a)は、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなる層を備えていても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保温性又は保冷性を高めても良い。また、使用者が複合容器10Aを把持した際、熱すぎたり冷たすぎたりすることにより複合容器10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。これら樹脂を含んでなる樹脂材料に、中空粒子を混合することが好ましい。中空粒子の平均粒子径は、1~200μmであることが好ましく、5~80μmであることがより好ましい。なお、「平均粒子径」とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製など)を用いて公知の方法により測定することができる。また、中空粒子としては、樹脂などから構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。有機系中空粒子を構成する樹脂としては、例えば、架橋スチレン-アクリル樹脂などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル-アクリル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂などを挙げることができる。また、ローペイクHP-1055、ローペイクHP-91、ローペイクOP-84J、ローペイクウルトラ、ローペイクSE、ローペイクST(ロームアンドハース(株)製)、ニポールMH-5055(日本ゼオン(株)製)、SX8782、SX866(JSR(株)製)などの市販される中空粒子を用いることも出来る。中空粒子の含有量としては、プラスチック製部材40aが単層の場合、プラスチック製部材40aに含有される樹脂材料100質量部に対して、0.01~50質量部であることが好ましく、1~20質量部であることがより好ましい。プラスチック製部材40aが多層からなる場合、中空粒子を含む層が含有する樹脂材料100質量部に対して、0.01~50質量部であることが好ましく、1~20質量部であることがより好ましい。
また、プラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料を含んでいても良い。また、プラスチック製部材40(40a)が多層からなる場合、プラスチック製部材40(40a)は、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料からなる層を最外層として備えていても良い。この場合、容器本体10の材料を変更することなく、使用者が複合容器10Aを把持しやすくすることができる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
さらに、プラスチック製部材40aには、デザイン又は印字が施されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20に画像や文字を表示しても良い。印刷は、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法により、無地のプラスチック製部材40aにデザイン又は印字が施されて形成されても良い。例えば、インクジェット法を用いる場合、プラスチック製部材40aにUV硬化型インクを塗布し、これにUV照射を行い、硬化することにより印刷層を形成させることができる。この印刷は、プリフォーム10aに取り付けられる前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。さらに、ブロー成形後の複合容器10Aのプラスチック製部材40に印刷が施されても良い。プラスチック製部材40の材料としては、容器本体10と同一のものを用いても良く、容器本体10と異なるものを用いても良い。また、プラスチック製部材40aは、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良く、さらに透明であっても不透明であっても良い。
次に、射出成形品であるプラスチック製部材40aの形状について説明する。
図4(a)に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有していても良い。この場合、プラスチック製部材40aの底部42がプリフォーム10aの底部30aを覆うので、複合容器10Aの胴部20に加え、底部30に対しても様々な機能や特性を付与することができる。また、図4(b)に示すように、プラスチック製部材40aは、有底円筒形状のプラスチック製部材40aの底部を切り、全体として円管形状(無底円筒形状)としても良い。
次に、プラスチック製部材40aの製造方法を図5を参照しながら説明する。
図5は、プラスチック製部材40aを製造するために用いられる射出成形装置100を表す。射出成形装置100は、射出装置1と、金型2と、金型締装置3とから構成される。まず、上記した樹脂材料および着色剤などを含む混合物は、射出装置1内において加熱溶融され、型締めされた金型2内へ射出される。このとき加熱温度は、150~300℃が好ましく、200~300℃がより好ましい。次いで、保温し、冷却する。冷却後、金型2を開き、できあがったプラスチック製部材40aを取り出す。また、多層からなるプラスチック製部材40aは、多層射出成形装置(図示せず)を用いることにより得ることができる。
プラスチック製部材40aは、上記したように多層からなるものであってもよく、例えば、最内面と最外面との層構成が同じであっても、異なっていてもよい。具体的な層構成としては、最内面から、低密度PE/接着層/EVOH/接着層/低密度PEのもの、PP/接着層/EVOH/接着層/PPのものが挙げられる。このような多層構造のプラスチック製部材40aは、上記のように多層で押し出すことによっても作製することができるが、2以上の単層からなるプラスチック製部材40aを接着することによっても作製することができる。接着層を構成する接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤などが挙げられる。
上記のような方法によれば、金型を変更することにより、プラスチック製部材40aの設計を細かく制御することができるため、プリフォーム40aへの密着性がより高いプラスチック製部材40aを得ることができる。
次に、図6(a)~(f)により、本実施の形態によるブロー成形方法(複合容器10Aの製造方法)について説明する。
まず、プラスチック材料製のプリフォーム10aを準備する(図6(a)参照)。この場合、例えば、図示しない射出成形機を用いて、射出成形法によりプリフォーム10aを作製しても良い。また、プリフォーム10aとして、従来一般に用いられるプリフォームを用いても良い。
次に、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けることにより、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図6(b)参照)。この場合、プラスチック製部材40aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有している。このプラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分を除く全域と、底部30aの全域とを覆うように装着される。
この場合、プリフォーム10aの外径と同一又はわずかに小さい内径をもつプラスチック製部材40aを、プリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させても良い。
このように、予めプリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを密着させ、複合プリフォーム70を作製しておくことにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図6(a)~(b))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図6(c)~(f))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
次に、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図6(c)参照)。このとき、複合プリフォーム70は、口部11aを下に向けた状態で回転しながら、加熱装置51によって周方向に均等に加熱される。この加熱工程におけるプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。
続いて、加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、ブロー成形金型50に送られる(図6(d)参照)。
複合容器10Aは、このブロー成形金型50を用いて成形される。この場合、ブロー成形金型50は、互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図6(d)参照)。図6(d)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、複合プリフォーム70が挿入される。
次に、図6(e)に示すように、底部金型50cが下がったのちに一対の胴部金型50a、50bが閉鎖され、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cにより密閉されたブロー成形金型50が構成される。次にプリフォーム10a内に空気が圧入され、複合プリフォーム70に対して2軸延伸ブロー成形が施される。
このことにより、ブロー成形金型50内でプリフォーム10aから容器本体10が得られる。この間、胴部金型50a、50bは30℃乃至80℃まで加熱され、底部金型50cは5℃乃至25℃まで冷却される。この際、ブロー成形金型50内では、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aが一体として膨張される。これにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aは、一体となってブロー成形金型50の内面に対応する形状に賦形される。
このようにして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる。
次に、図6(f)に示すように、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cが互いに離れ、ブロー成形金型50内から複合容器10Aが取出される。
変形例
次に、図7乃至図9により本発明の第1の実施の形態の変形例について説明する。
図7乃至図9に示す変形例は、プラスチック製部材40aとして胴部と底部とを有するものではなく、円筒状のプラスチック製部材40aを用いたものである。
図7に示す複合容器10Aにおいて、プラスチック製部材40は、容器本体10の肩部12から胴部20の下方部分まで延びているが、底部30まで達していない。また、図8に示す複合プリフォーム70において、プラスチック製部材40aはプリフォーム10aの胴部20aのみを覆うように密着されており、より詳細には、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aと胴部20aの下部に対応する部分とを除く領域を覆っている。
図7乃至図9において他の構成は、図1乃至図6に示す実施の形態と略同一である。図7乃至図9に示す変形例において、図1乃至図6に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
このほか、複合容器10Aの構成および製造方法、ならびに複合プリフォーム70の構成および製造方法については、図1乃至図6に示す実施の形態と略同様であるので、詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図10乃至図17は本発明の第2の実施の形態を示す図である。図10乃至図17において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図10乃至図12により、本実施の形態によるブロー成形方法によって作製される複合容器の概要について説明する。
図10に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図12参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
一方、内側ラベル部材60は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
また、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面かつ内側ラベル部材60の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
プラスチック製部材40は、その少なくとも一部が半透明又は透明であることが考えられ、この場合、この半透明又は透明な部分を介して、内側ラベル部材60を外方から視認できる。なお、プラスチック製部材40は、その全体が半透明又は透明であっても良く、あるいは不透明な部分と半透明又は透明な部分(例えば窓部)とを有していても良い。なお、本実施の形態ではプラスチック製部材40の全体が透明である場合を例にとって説明する。
次に、内側ラベル部材60について説明する。内側ラベル部材60(60a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、このプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
内側ラベル部材60は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。この内側ラベル部材60は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。図11に示すように、内側ラベル部材60は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に所望の文字、画像等を付与し、複合容器10Aに対して装飾性をもたせたり、情報を表示させたりすることができる。
なお、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60は1つに限らず、複数設けても良い。なお、内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の領域に設けられていても良く、プラスチック製部材40よりも狭い領域に設けられていても良い。後者の場合、内側ラベル部材60はプラスチック製部材40によって完全に覆われることが好ましい。
また、内側ラベル部材60の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm~50μm程度とすることができる。
次に、プラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するように内側ラベル部材60aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aおよび内側ラベル部材60aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は内側ラベル部材60の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、内側ラベル部材60の外面において薄く引き延ばされて内側ラベル部材60を覆っている。図11に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
このほか、容器本体10およびプラスチック製部材40の構成および作製方法などは、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図12により、本実施の形態による複合プリフォームの構成について説明する。
図12に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着して設けられた有底円筒状の内側ラベル部材60aと、内側ラベル部材60aの外側に密着して設けられた有底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aの外面に密着されており、プリフォーム10aに対して容易に移動又は回転しない状態で密着されている。内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
内側ラベル部材60aには、予めデザイン又は印字が施されていても良い。例えば、図柄や商品名等のほか、内容液の名称、製造者、原材料名等の文字情報が記載されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、プリフォーム10aのうち胴部20aの全部又は一部に内側ラベル部材60aを設け、成形後に容器本体10の胴部20に画像や文字が表示されるようにしても良い。これにより、容器を密栓した後、ラベラーを用いてラベルを付与する工程が不要となるので、製造コストを抑制することができるとともに、歩留まりが低下することを防止することができる。
このような内側ラベル部材60aとしては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂などのフィルムを用いることができる。内側ラベル部材60aは、容器本体10(プリフォーム10a)および/またはプラスチック製部材40aと同一の材料からなっていても良く、異なる材料からなっていても良い。
また、内側ラベル部材60aとして、以下に説明する各種材料を用いることもできる。
例えば、内側ラベル部材60aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、容器内への酸素の侵入を防ぎ、内容液が劣化することを防止し、また、容器内から外部への水蒸気の蒸散を防ぎ、内容量が減少することを防止することができる。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD-6(ナイロン)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
また、内側ラベル部材60aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。
また、内側ラベル部材60aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。内側ラベル部材60aは、さらに中空粒子を含んでなることが好ましい。中空粒子の平均粒子径は、1~200μmであることが好ましく、5~80μmであることがより好ましい。また、中空粒子としては、樹脂などから構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。有機系中空粒子を構成する樹脂としては、上記したものと同様のものを挙げることができる。また、上記市販される中空粒子を用いることも出来る。中空粒子の含有量としては、内側ラベル部材60aに含有される樹脂100質量部に対して、0.01~50質量部であることが好ましく、1~20質量部であることがより好ましい。
一方、プラスチック製部材40aは、ダイレクトブロー成形品であり、内側ラベル部材60aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aを除く全域と、底部30aの全域とを覆うように設けられている。
なお、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、口部11a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、口部11aを除く、胴部20aおよび底部30aの全体を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aはそれぞれ1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つの内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
このほか、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの構成は、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、プラスチック製部材40aおよび/または内側ラベル部材60aの形状について説明する。
図13(a)に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有していても良い。この場合、プラスチック製部材40aの底部42がプリフォーム10aの底部30aを覆うので、複合容器10Aの胴部20に加え、底部30に対しても様々な機能や特性を付与することができる。また、図13(b)に示すように、プラスチック製部材40aは、有底円筒形状のプラスチック製部材40aの底部を切り、全体として円管形状(無底円筒形状)としても良い。
次に、図14(a)~(f)により、本実施の形態によるブロー成形方法(複合容器10Aの製造方法)について説明する。
まず、プラスチック材料製のプリフォーム10aを準備する(図14(a)参照)。
次に、プリフォーム10aの外側に内側ラベル部材60aを設けるとともに、内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを設ける。これにより、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着された内側ラベル部材60aと、内側ラベル部材60aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図14(b)参照)。この場合、内側ラベル部材60aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部61と、胴部61に連結された底部62とを有している。
この場合、プリフォーム10aの外径と同一又はわずかに小さい内径をもつ内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを、それぞれプリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させても良い。
また、予め内側ラベル部材60aの周囲にプラスチック製部材40aを設けておき、これら内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体としてプリフォーム10aの外側に装着しても良い。あるいは、プリフォーム10aの外側に内側ラベル部材60aを設け、その後、内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを設けてもよい。
このように、予めプリフォーム10aおよび内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを密着させ、複合プリフォーム70を作製しておくことにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図14(a)~(b))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図14(d)~(f))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
次に、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図14(c)参照)。
続いて、加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、ブロー成形金型50に送られる。複合容器10Aは、このブロー成形金型50を用いて成形され、上述した第1の実施の形態の場合と略同様にして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる(図14(d)-(f)参照)。
このほか、本実施の形態によるブロー成形方法(複合容器10Aの製造方法)は、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ブロー成形金型50内で複合プリフォーム70に対してブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させ、容器本体10と内側ラベル部材60とプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aを作製する。このためプリフォーム10aを用いて複合容器10Aを製造する段階で、予め複合容器10Aに内側ラベル部材60を設けておくことができる。したがって、複合容器10Aに内容液を充填して密栓した後、ラベラーによってラベルを付与する工程を設ける必要がない。これにより、最終製品を製造するための製造コストを抑制することができる。
また、ラベラーの不具合等により最終製品を製造する際に歩留まりが低下することを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、プリフォーム10a(容器本体10)とプラスチック製部材40a(プラスチック製部材40)とを別部材から構成することができる。したがって、プラスチック製部材40の種類や形状を適宜選択することにより、複合容器10Aに様々な機能や特性を自在に付与することができる。
また、本実施の形態によれば、複合容器10Aを作製する際、一般的なブロー成形装置をそのまま用いることができるので、複合容器10Aを作製するための新たな成形設備を準備する必要が生じない。
変形例
次に、図15乃至図17により本発明の変形例について説明する。
図15乃至図17に示す変形例は、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aとして胴部と底部とを有するものではなく、円筒状の内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを用いたものである。
図15に示す複合容器10Aにおいて、内側ラベル部材60およびプラスチック製部材40は、容器本体10の肩部12から胴部20の下方部分まで延びているが、底部30まで達していない。また、図16に示す複合プリフォーム70において、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aはプリフォーム10aの胴部20aのみを覆うように密着されており、より詳細には、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aと胴部20aの下部に対応する部分とを除く領域を覆っている。
図15乃至図17において他の構成は、図10乃至図14に示す実施の形態と略同一である。図15乃至図17に示す変形例において、図10乃至図14に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
このほか、複合容器10Aの構成および製造方法、ならびに複合プリフォーム70の構成および製造方法については、図10乃至図14に示す実施の形態と略同様であるので、詳細な説明を省略する。

Claims (25)

  1. 複合容器を成形するためのブロー成形方法において、
    プラスチック材料製のプリフォームを準備する工程と、
    前記プリフォームの外側に、射出成形品のプラスチック製部材を設ける工程と、
    前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を加熱するとともにブロー成形金型内に挿入する工程と、
    前記ブロー成形金型内で前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材に対してブロー成形を施すことにより、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を一体として膨張させる工程とを備え、
    前記プラスチック製部材に、前記プラスチック製部材を剥離除去するための切断線が設けられていることを特徴とする、ブロー成形方法。
  2. 前記プリフォームが、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする、請求項1に記載のブロー成形方法。
  3. 前記プリフォームが、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部および前記底部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とする、請求項1に記載のブロー成形方法。
  4. 前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のブロー成形方法。
  5. 前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のブロー成形方法。
  6. 前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のブロー成形方法。
  7. 前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のブロー成形方法。
  8. 前記プリフォームの外側を取り囲むように内側ラベル部材を設ける工程を更に備え、
    前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に設けられることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のブロー成形方法。
  9. 複合プリフォームにおいて、
    プラスチック材料製のプリフォームと、
    前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられた、射出成形品のプラスチック製部材とを備え、
    前記プラスチック製部材が、前記プリフォームの外側に密着され、
    前記プラスチック製部材に、前記プラスチック製部材を剥離除去するための切断線が設けられていることを特徴とする、複合プリフォーム。
  10. 前記プリフォームは、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする、請求項9に記載の複合プリフォーム。
  11. 前記プリフォームは、口部と胴部と底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記プリフォームの前記胴部および前記底部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とする、請求項9に記載の複合プリフォーム。
  12. 前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とする、請求項9~11のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
  13. 前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とする、請求項9~12のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
  14. 前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とする、請求項9~13のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
  15. 前記プラスチック製部材が、前記プリフォームを構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とする、請求項9~14のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
  16. 前記プリフォームの外側を取り囲むように密着して設けられた内側ラベル部材を更に備え、
    前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に密着して設けられていることを特徴とする、請求項9~15のいずれか一項に記載の複合プリフォーム。
  17. 複合容器において、
    プラスチック材料製の容器本体と、
    前記容器本体の外側に密着して設けられた、射出成形品のプラスチック製部材とを備え、
    前記容器本体は、中央に位置する凹部と、前記凹部周囲に設けられた接地部とを有する底部を含み、
    前記凹部は、前記容器本体の前記底部の内方に凹み、
    前記容器本体および前記プラスチック製部材は、ブロー成形により一体として膨張されており、
    前記プラスチック製部材に、前記プラスチック製部材を剥離除去するための切断線が設けられており、
    前記プラスチック製部材は、前記容器本体の前記底部の前記凹部および前記接地部の形状に沿って、前記凹部の底面および前記接地部に密着して設けられていることを特徴とする、複合容器。
  18. 前記容器本体は、口部と首部と肩部と胴部と前記底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記容器本体の前記首部と前記肩部と前記胴部と前記底部とを覆うように設けられることを特徴とする、請求項17に記載の複合容器。
  19. 前記容器本体は、口部と首部と肩部と胴部と前記底部とを有し、前記プラスチック製部材は、前記容器本体の前記首部、前記肩部および前記胴部のうちその一部を覆うように設けられることを特徴とする、請求項17に記載の複合容器。
  20. 前記プラスチック製部材が、ガスバリア性又は光線バリア性を有することを特徴とする、請求項17~19のいずれか一項に記載の複合容器。
  21. 前記プラスチック製部材に、デザイン又は印字が施されていることを特徴とする、請求項17~20のいずれか一項に記載の複合容器。
  22. 前記プラスチック製部材が、前記容器本体を構成する前記プラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料からなることを特徴とする、請求項17~21のいずれか一項に記載の複合容器。
  23. 前記プラスチック製部材が、前記容器本体を構成する前記プラスチック材料よりも滑りにくい材料からなることを特徴とする、請求項17~22のいずれか一項に記載の複合容器。
  24. 前記容器本体の外側を取り囲むように密着して設けられた内側ラベル部材を更に備え、
    前記プラスチック製部材は、前記内側ラベル部材の外側に密着して設けられていることを特徴とする、請求項17~23のいずれか一項に記載の複合容器。
  25. プリフォームの外側を取り囲むように装着され、前記プリフォームとともに一体として加熱されることにより、前記プリフォームと、前記プリフォームの外側に密着されたプラスチック製部材とを有する複合容器を作製するためのプラスチック製部材であって、
    前記プラスチック製部材が、少なくとも前記プリフォームの胴部を覆う筒状の胴部を有し、
    前記プラスチック製部材が、射出成形品であり、
    前記プラスチック製部材に、前記プラスチック製部材を剥離除去するための切断線が設けられていることを特徴とする、プラスチック製部材。
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