JP6895033B2 - 遊技盤およびそれを用いる遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ(弾球)遊技機における遊技盤の加飾の手法に関する。
前記パチンコ(弾球)遊技機は、遊技者に興趣性を与えるために、遊技盤を如何に加飾するかが重要である。その加飾の手法の中でも、飾り物や液晶パネルの表示などは、比較的容易に変更することができるが、印刷形成される盤面の意匠は、遊技球の通過を阻害したり、傷が付いたりしないようにする必要があることから、大きくは進歩して来なかったのが実情である。特に、金箔や銀箔を貼付けるメタリック印刷は、盤面を美麗にし、商品価値を向上することができるが、たとえば0.002〜0.003mmと非常に薄い箔の取扱いが困難であった。
そこで、本件出願人の一部は、先に特許文献1を提案している。その特許文献1によれば、透明樹脂シートの裏面に、絵柄層、金属薄膜柄層および白色層を任意の順で印刷し、さらに台紙を介在させて、その台紙を、ベニア板から成る台板に接着することで、遊技盤を作成している。そして注目すべきは、金属薄膜柄層が、透明樹脂シートに、金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤をオフセット印刷し、その上に金属薄膜を転写した後、紫外線照射手段によって前記金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤を硬化させて形成されることである。
このような所謂コールドフォイル加工によって、従来からの、所謂ホットスタンピングで箔の転写に必要な、高い温度および圧力の付与が無くなり、それらによる不具合が解消され、極めて美麗な遊技盤が作成されている。
特許第5069652号公報
特許文献1の従来技術は、透明樹脂シートの裏面側に、絵柄層、金属薄膜柄層および白色層を形成するので、さらにそれらの裏面側に、それらを保護する部材が必要になり、また台板が比較的表面に凹凸が多いベニア板であるので、前記絵柄層、金属薄膜柄層および白色層の裏面には台紙が貼付けられ、その台紙を台板に貼付けている。
そのため、廃棄すべき遊技盤を解体する際、台紙で、台板側と、前記絵柄層や金属薄膜柄層が形成された透明樹脂シートの盤面フィルム側とが分離してしまい、再利用には、残った台紙を削り落したりする必要がある。したがって、再利用し難いのが現状であった。
本発明の目的は、再利用に好適な遊技盤およびそれを用いる遊技機を提供することである。
本発明の遊技盤は、盤面を遊技球が流下する遊技盤において、ポリカーボネート材を成型して成る台板上に、前記盤面の構成部材として、所望の意匠の絵柄の印刷層および/または金属薄膜が表面側に形成される透明樹脂シートと、前記印刷層および/または金属薄膜が形成された前記透明樹脂シートの表面側を前記遊技球の通過から保護するハードコート層と、前記透明樹脂シートと前記台板との間に介在される粘着層とを含み、前記粘着層は、アクリル系の粘着剤を100とした場合、エポキシ系架橋剤が0.5〜1.0重量%、イソシアネート系架橋剤が0.5〜1.5重量%、添加されて成り、20〜30μmの厚さに形成され、そのような盤面が前記台板に貼付けられた後に、釘孔が切削形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、透明樹脂シートの表面側に、印刷を施したり金属薄膜を形成するので、裏面側で、それらを保護する部材が不要になる。しかも、台板に、特許文献1における比較的表面に凹凸が多いベニア板に代えて、表面を平滑に形成し易いポリカーボネート材を用いることで、特許文献1における台紙を省略し、透明樹脂シートを粘着剤で直接台板に貼付けることができる。
したがって、廃棄すべき遊技盤を解体するにあたって、台紙があれば、その台紙で台板側と盤面フィルム側とが分離してしまい、再利用には、残った台紙を削り落したりする必要があるのに対して、本発明では、ゲル性の粘着剤が台板から剥がれれば、台板はそのまま粉砕して、再びポリカーボネート材のチップに戻すことができる。
また、台板に透明なポリカーボネート材を使用すると、該台板の後(裏)面にも、電飾、或いはデザイン表現が可能になるので、遊技盤の表面の加飾と後(裏)面の加飾とで、奥行を表現したデザインが可能になる。
また、前記粘着層が、アクリル系の粘着剤を100とした場合、エポキシ系架橋剤が0.5〜1.0重量%、イソシアネート系架橋剤が0.5〜1.5重量%、添加されて成ることで、貼合わせ後、24時間程度で、粘着層は透明樹脂シートと台板とを強固に貼合わせることができる。そして、成型後に特に多く、経時に伴っても徐々に、ポリカーボネート材から放散されるガス(アウトガス)を、盤面、つまり透明樹脂シート側では、粘着剤としてのゲル性を残しつつも、硬くなった粘着層によって抑え込むことができる。
したがって、透明樹脂シートの内側に気泡が発生したりして、盤面が斑になることもない。
さらにまた、前記のガス(アウトガス)の抑え込みには粘着層が厚くなる程効果がある一方、粘着層が厚くなる程、釘孔の切削などの際に該粘着層が刃物に絡み付き易くなるで、粘着層が前記の組成から成る場合、本件発明者の実験によれば、該粘着層の厚さを、20〜30μm、特に好ましくは25μmとすることで、季節や環境に拘わらず、ガス(アウトガス)の抑え込みと切削の加工性とを両立することができる。
また、本発明の遊技盤では、前記透明樹脂シートは、PET(Polyethyleneterephthalate)フィルムから成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、両側の被着体(この場合、透明樹脂シートと台板との両方)に粘着剤が残る、いわゆる凝集破壊が起こり難く、粘着剤は、ポリカーボネート材の台板ではなく、PETフィルムの透明樹脂シート側に残ることになる。
したがって、ゲル性が残っている粘着層を引剥がすだけで、台板のポリカーボネート材を容易に再利用することができる。
さらにまた、本発明の遊技盤では、前記透明樹脂シートは、前記所望の意匠を、絵柄層、白色層および金属薄膜の内、少なくとも2層以上で構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、遊技盤の意匠に幅を持たせることができる。
また、本発明の遊技盤では、前記金属薄膜は、金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤をオフセット印刷し、さらに該金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤上に金属薄膜を転写した後、紫外線照射により該金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤を硬化して形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、金属薄膜を転写するにあたって、従来から広く用いられている、所謂ホットスタンピングでは、箔の転写に高い圧力を必要としていたので、細い文字や線は潰れてしまうのに対して、本発明の所謂コールドフォイル加工では、前記の高い圧力を必要としないので、刷版通りの細かい文字や、たとえば0.1mmの細い線といった繊細なデザインが可能になる。また、コールドフォイル加工を使用することで、熱転写等における熱と圧とのような微妙な調整が不要になる (押し圧の設定は、シートの厚みで決まるため、熱転写フィルムのような微妙な調整は発生しない。)。
さらにまた、前記ホットスタンピングの熱転写箔は、たとえば0.002〜0.003mmと非常に薄いため、シワが発生し易く、また環境ゴミの影響を受け易く、微細な物でも箔に対してピンホール等の不具合を発生し易いのに対して、コールドフォイル加工では、オフセット印刷および紫外線硬化によって金属薄膜が形成された透明樹脂シートは、たとえば0.1mmと厚みがあり、前記シワやピンホールの発生を、ほぼ無くすことができ、歩留りを向上することができる。また、濃淡を表現するにあたって、前記ホットスタンピングでは、複数(2〜5)の箔を重ねるなどして、箔の厚みを変化させているので、凸凹の影響から、斑が発生したり、前記遊技球の通過を阻害したりすることがあるのに対して、コールドフォイル加工では、オフセット印刷の網点の大きさや密度を変化させるので、そのような不具合が無く、任意のグラデーション表現が可能になる。
このように遊技盤への金属薄膜による意匠の施工にあたって、コールドフォイル加工を使用することで、金・銀といった、金属調(メタリック)の加飾において、今までに無かったグラデーションデザインを実現できるようになる。また、ホットスタンピング(グラビア(フィルム転写))の場合、転写すべき金属薄膜の版を予め作成しておく必要があるのに対して、コールドフォイル加工では、オフセット印刷で対応できるので、そのような版作成のイニシャル費用が不要になるとともに、小ロット生産や意匠の変更にも容易に対応することができる。
さらにまた、本発明の遊技盤では、前記絵柄層および白色層の内の少なくとも1つの色については、紫外線硬化型樹脂をバインダー樹脂としたインクをオフセット印刷し、紫外線照射により硬化されることを特徴とする。
上記の構成によれば、従来のホットスタンピングでは、色毎に箔を使い分ける必要があるのに対して、本発明のコールドフォイル加工では、オフセット印刷機上で、カラー印刷と箔の印刷とを行うので、必要なメタリックは1種類で、色の付いたメタリック表現を行うことができる。これによって、単なる金箔や銀箔にはない「多色メタリック」を実現し、高級感を表現することができる。
また、本発明の遊技機は、前記の遊技盤を用いることを特徴とする。
上記の構成によれば、再利用に好適な遊技機を実現することができる。
本発明の遊技盤およびそれを用いる遊技機は、以上のように、透明樹脂シートの表面側に、印刷を施したり金属薄膜を形成するので、裏面側で、それらを保護する部材が不要になり、しかも台板に表面を平滑に形成し易いポリカーボネート材を用いることで、盤面フィルム側から台紙を省略し、透明樹脂シートを粘着剤で直接台板に貼付ける。
それゆえ、廃棄時に、粘着剤が透明樹脂シート側に残れば、台板はそのまま粉砕して、再びポリカーボネート材のチップに戻すことができる。また、台板に透明なポリカーボネート材を使用すると、該台板の後(裏)面にも、電飾、或いはデザイン表現が可能になるので、遊技盤の表面の加飾と後(裏)面の加飾とで、奥行を表現したデザインが可能になる。
本発明の実施の一形態に係る遊技盤の分解斜視図である。 前記遊技盤における加飾フィルムの断面構造を示す図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係る遊技盤1の分解斜視図である。パチンコ遊技機は、この遊技盤1以外に、外枠や前面扉、或いは玉処理の機構等を備える背後側パネルなどを備えて構成されるが、本発明では、それらは周知の構成でよく、また、通常、該遊技盤1に搭載される多数の釘やレール、役物(飾り物)等も、該遊技盤1の構造を理解し易くするために、省略している。
この遊技盤1は、パチンコ用であり、台板2の盤面では、遊技球(弾球)が流下する。ここで、台板2は、ポリカーボネート材を成型して成り、そのため遊技球による傷が付き易く、表面には、傷付き防止および加飾のために、加飾フィルム3が貼り付けられる。ポリカーボネート材は、前記傷付き防止対策の不要なアクリル材に比べて、より軽く、また成型時の流動性も優れていて、空隙の発生などによる不良品の発生も抑えることができ、好適である。台板2には、多数の釘孔21や、遊技球(弾球)の通路となる開口部22および液晶パネルなどの表示装置が臨む中央開口部23が形成されている。なお、開口部22および中央開口部23は、成型時に形成されるが、後述のように、釘孔21は、加飾フィルム3が貼り付けられた後に形成されることになる。
図2は、加飾フィルム(盤面フィルム)3の断面構造を示す図である。この加飾フィルム3は、PETフィルムから成る透明樹脂シート311に、粘着層312を備えて成る、所謂タックフィルム31の表面に、コールドフォイル層32および所望の意匠を形成する印刷層33が積層され、さらにそれらの印刷層33および金属薄膜としてのコールドフォイル層32を保護するハードコート層34が積層されて構成される。
たとえば、印刷層33は2〜3μm、コールドフォイル層32も2〜3μmであり、遊技球(弾球)の円滑な通過を阻害するような凹凸とはならない。ハードコート層34については、たとえばシルク印刷によって形成する場合は、1〜13μmで実施可能で、好ましくは1〜10μm、特に好ましくは10μmである。また、ハードコート層34をラミネート加工で形成する場合は、10〜30μmで実施可能で、特に好ましくは16μmである。
そして、本遊技盤1において先ず注目すべきは、タックフィルム31の表面に、コールドフォイル層32および印刷層33を積層しているので、それらの上に、遊技球(弾球)から保護する前記ハードコート層34が必要になるものの、裏面側は粘着層312として、比較的平滑な表面を得ることができるポリカーボネート材の台板2に、直接貼付けることが可能であることである。
これによって、廃棄すべき遊技盤1を解体するにあたって、ゲル性の粘着層312が台板2から剥がれれば、台板2はそのまま粉砕して、再びポリカーボネート材のチップに戻すことができる。また、台板2に透明なポリカーボネート材を使用すると、該台板2の後(裏)面にも、電飾、或いはデザイン表現が可能になるので、遊技盤1の表面の加飾と後(裏)面の加飾とで、奥行を表現したデザインが可能になる。このような遊技盤1を用いることで、再利用に好適な遊技機を実現することができる。
また、本遊技盤1において注目すべきは、粘着層312は、アクリル系の粘着剤を100とした場合、エポキシ系架橋剤が0.5〜1.0重量%、イソシアネート系架橋剤が0.5〜1.5重量%、添加されて成ることである。そして、粘着層312の厚さは、20〜30μm、特に好ましくは25μmの厚さに形成される。
本件発明者が、タックフィルム31をポリカーボネート材に、2kgのゴムローラで押圧して貼付け、JIS Z 0237によって、粘着力(N/25mm)を測定した結果によれば、貼付け直後で、15.4〜17.5(粘着層312の厚さが25μm、ポリカーボネート材として3種類、各3サンプルの平均値)、および17.0〜19.1(粘着層312の厚さが30μm、同3種類、各3サンプルの平均値)であったのが、24時間経過後には、20.5〜21.7および21.1〜22.5となり、貼合わせ後、24時間程度で、粘着層312は透明樹脂シート311と台板2とを強固に貼合わせられていることが理解される。
ところで、台板2のポリカーボネート材からは、成型後に特に多く、経時に伴っても徐々に、ガス(アウトガス)が周囲に放散される。そのため、加飾フィルム(盤面フィルム)3側では、該加飾フィルム(盤面フィルム)3で覆われているので、ゲル性の粘着層312が比較的軟らかいと、また薄いと、このガス(アウトガス)が透明樹脂シート311と台板2との間に封止され、透明樹脂シート311に浮きが生じてしまう(気泡で盤面が斑になる)。本件発明者は、前記24時間経過後、70℃のオーブンに入れ、さらに24時間放置すると言う実験を繰返し、粘着層312として、前記の成分を見出した。これによって、粘着剤としてのゲル性を残しつつも、比較的硬くなった該粘着層312によって、前記ガス(アウトガス)を抑え込むことができるようになった。
また、粘着層312の厚みは、厚くなる程、粘着力およびガス(アウトガス)の封止効果は大きくなるが、上記のように、25μmと30μmとでは粘着力に大きな差は無く、また共にガス(アウトガス)の封止効果が確認されている。一方、ゲル性の粘着層312が厚くなる程、釘孔21の切削などの際に、該粘着層312が刃物に絡み付き易くなる。そのため、粘着層312は、前記25μmを基準として、ムラを考慮して、前記の20〜30μmの範囲が好ましい。これによって、季節や環境に拘わらず、ガス(アウトガス)の抑え込みと切削の加工性とを両立することができる。
さらに、透明樹脂シート311は、PETフィルムから成るので、両側の被着体(この場合、透明樹脂シート311と台板2との両方)に粘着剤が残る、いわゆる凝集破壊が起こり難く、粘着剤は、ポリカーボネート材の台板2ではなく、PETフィルムの透明樹脂シート311側に残ることになる。そのため、ゲル性が残っている粘着層312を引剥がすだけで、台板2のポリカーボネート材を容易に再利用することができる。また、PETフィルムの厚さは、たとえば75μmで、前記25μmの粘着層312を加えて、タックフィルム31の厚みは、0.1mm程度となり、廃棄時に前記の粘着力の限界を超えて加飾フィルム(盤面フィルム)3を引剥がす際に、充分な強度を確保することもできる(裂けて盤面に残ったりしない)。
さらにまた、透明樹脂シート311には、前記所望の意匠が、絵柄層、白色層および金属薄膜の内、少なくとも2層以上で構成される。これによって、遊技盤の意匠に幅を持たせることができる。その内、絵柄層および白色層は印刷層33で形成され、金属薄膜はコールドフォイル層32で形成される。印刷層33およびコールドフォイル層32の積層順は任意であり、またそれらが複数層繰返し積層されてもよい。以下に、本件発明者が発明した前記特許文献1のコールドフォイル加工について説明する。
コールドフォイル加工では、金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤をオフセット印刷し、さらに該金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤上に金属薄膜を転写した後、紫外線照射により該金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤を硬化することで、前記金属薄膜が形成される。金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤の組成や印刷・硬化の条件等は、前記特許文献1が詳しい。
ここで、金属薄膜を転写するにあたって、従来から広く用いられている、所謂ホットスタンピングでは、箔の転写に高い圧力を必要としているので、細い文字や線は潰れてしまう。これに対して、前記コールドフォイル加工では、前記の高い圧力を必要としないので、刷版通りの細かい文字や、たとえば0.1mmの細い線といった繊細なデザインが可能になる。また、コールドフォイル加工を使用することで、熱転写等における熱と圧とのような微妙な調整が不要になる (押し圧の設定は、シート(裏紙を有するタックフィルム31)の厚みで決まるため、熱転写フィルムのような微妙な調整は発生しない。)。
さらにまた、前記ホットスタンピングの熱転写箔は、たとえば0.002〜0.003mmと非常に薄いため、シワが発生し易く、また環境ゴミの影響を受け易く、微細な物でも箔に対してピンホール等の不具合を発生し易い。これに対して、コールドフォイル加工では、上述のようなオフセット印刷および紫外線硬化によって金属薄膜が形成されたタックフィルム31は、たとえば前記の0.1mmと厚みがあり、前記シワやピンホールの発生を、ほぼ無くすことができ、歩留りを向上することができる。また、濃淡を表現するにあたって、前記ホットスタンピングでは、複数(2〜5)の箔を重ねるなどして、箔の厚みを変化させているので、凸凹の影響から、斑が発生したり、前記遊技球の通過を阻害したりすることがあるのに対して、コールドフォイル加工では、オフセット印刷の網点の大きさや密度を変化させるので、そのような不具合が無く、任意のグラデーション表現が可能になる。
このように遊技盤1への金属薄膜による意匠の施工にあたって、コールドフォイル加工を使用することで、金・銀といった、金属調(メタリック)の加飾において、今までに無かったグラデーションデザインを実現できるようになる。また、ホットスタンピング(グラビア(フィルム転写))の場合、転写すべき金属薄膜の版を予め作成しておく必要があるのに対して、コールドフォイル加工では、オフセット印刷で対応できるので、そのような版作成のイニシャル費用が不要になるとともに、小ロット生産や意匠の変更にも容易に対応することができる。
次に、印刷層33について説明する。印刷層33は、前述のように、絵柄層や白色層を構成する。この印刷層33は、グラビア印刷、或いはスクリーンを用いたオフセット印刷やシルク印刷でも実現することができる。1色当り、たとえばオフセット印刷で1μm、シルク印刷では10μmの厚みがあり、複数色重ね合わせる場合には、オフセット印刷が好適である。インクについても、前記特許文献1が詳しい。
そして、そのオフセット印刷でも、前記金属薄膜が積層される場合、紫外線硬化型樹脂をバインダー樹脂としたインクを用い、該インクをオフセット印刷し、紫外線照射によって硬化させて該印刷層33を形成することが好ましい。
そうすることで、従来のホットスタンピングでは、色毎に箔を使い分ける必要があるのに対して、このコールドフォイル加工では、オフセット印刷機上で、カラー印刷を行い、箔の印刷も行うので、必要なメタリックは1種類で、表側に色の付いたメタリック表現を行うことができる。たとえば、銀箔の表面に、黄色を印刷することでシャンパンゴールド、桃色を印刷することでピンクゴールド、黒色を印刷することでシルバーグレー、青色を印刷することでブルーグレー、乳白色を印刷することでパールを実現することができる。これによって、単なる金箔や銀箔にはない「多色メタリック」を実現し、高級感を表現することができる。
上述の実施形態では、加飾のために、印刷層33とコールドフォイル層32との両方の層が積層されたけれども、いずれか一方のみでよく、またそれぞれ複数層で形成されてもよい。
なお、粘着材は、広義では接着剤(Adhesive)に含まれるが、本発明は、特に粘着を強調する狭義の感圧性接着剤( Pressure-sensitive Adhesive )を対象とする。つまり、剥離時に両側の被着体に接着剤が残る凝集破壊が生じ易い接着剤とは異なり、時間経過しても完全に固化せず、剥離時に凝集破壊を起こさず、被着体に糊残りしないものを理想とする。
1 遊技盤
2 台板
21 釘孔
22 開口部
23 中央開口部
3 加飾フィルム
31 タックフィルム
311 透明樹脂シート
312 粘着層
32 コールドフォイル層
33 印刷層
34 ハードコート層

Claims (3)

  1. 盤面を遊技球が流下する遊技盤において、
    ポリカーボネート材を成型して成る台板上に、前記盤面として、
    所望の意匠の絵柄の印刷層および/または金属薄膜が表面側に形成される透明樹脂シートと、
    前記印刷および/または金属薄膜が形成された前記透明樹脂シートの表面側を前記遊技球の通過から保護するハードコート層と、
    前記透明樹脂シートと前記台板との間に介在される粘着層とを含み、
    前記粘着層は、アクリル系の粘着剤を100とした場合、エポキシ系架橋剤が0.5〜1.0重量%、イソシアネート系架橋剤が0.5〜1.5重量%、添加されて成り、20〜30μmの厚さに形成され
    そのような盤面が前記台板に貼付けられた後に、釘孔が切削形成されることを特徴とする遊技盤。
  2. 前記粘着層は、25μmの厚さに形成されることを特徴とする請求項1記載の遊技盤。
  3. 前記請求項1または2記載の遊技盤を用いることを特徴とする遊技機。
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