JP6318274B2 - 補修用貼付シート及び補修対象面の補修方法 - Google Patents
補修用貼付シート及び補修対象面の補修方法Info
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Description
上記クリア層は、上記目的を達成するために、傷などが付きにくく設計されている。
しかしながら、上記塗装面に細かな傷が付くことを完全に避けることは極めて困難であった。例えば、乗り降り時に、キーやキーホルダ、爪などが塗装面と接触して生じる傷や、洗車時にブラシと接触して生じる傷は実質的に避けることができなかった。
一方、これらの傷は、クリア層内のみに生じる、細かな(深さの浅い)傷であった。
そのため、車体塗装面に生じた細かな傷を目立たなくすることができる簡便な手法が求められていた。
すなわち、本発明の車体用貼付シートは、車体塗装面に貼り付けて使用する車体用貼付シートであって、樹脂製の基材層と、前記基材層の一方に面に形成された、溶剤を含有する溶剤含有層と、前記基材層の他方の面に積層された粘着剤層と、前記溶剤含有層の前記基材層と反対側に積層されたオーバーコート層とを有し、
上記溶剤含有層が含有する溶剤は、イソホロンであり、上記車体塗装面に貼り付けた際に、上記溶剤が上記基材層及び上記粘着剤層を通り抜けて上記車体塗装面まで移行することを特徴とする。
これは、上記車体用貼付シートを車体塗装面に貼り付けることによって上記溶剤含有層に含まれた溶剤が上記車体塗装面にまで移行すると、上記溶剤は上記車体塗装面に生じた細かな傷(凹部)に入り込み、その結果、車体塗装面の細かな傷が目立たなくなるためと考えられる。
そのため、上記車体用貼付シート(溶剤含有層)に含有された溶剤は、上記車体用貼付シートの外側に拡散しにくく、上記車体用貼付シートは、長期間に渡って溶剤を含有し続けることができる。そのため、上記車体用貼付シートを貼り付けることによって回復した上記車体塗装面の状態を長期間に亘って維持し続けることができる。
上記クリア層に生じた細かな傷は、上記車体用貼付シートを貼り付けることによって、目立たなくなる傷として適している。
この場合、車体用貼付シートを車体塗装面に貼り付けることによって上記溶剤含有層に含まれた溶剤が上記車体塗装面にまで移行した際に、上記溶剤が上記クリア層に生じた細かな傷(凹部)に入り込むとともに、上記クリア層の表面を溶解する。その結果、上記車体塗装面の細かな傷をより目立たなくすることができる。
これは、上記クリア層の表面が溶解されること、及び、クリア層の表面(車体塗装面)に車体用貼付シートが貼り付けられていることによって、上記クリア層の凹凸が緩和されるともに、凹凸が緩和された車体塗装面の表面形状に柔軟な粘着剤層が追従するためと考えられる。
イソホロンは、沸点が高いため車体用貼付シートから拡散しにくく、長期間に渡って本発明の効果を持続することができる。また、上記クリア層の表面を溶解しうる溶媒としても適している。
塩化ビニル系樹脂組成物からなるフィルム(シート)は、透明性及び柔軟性の優れ、更には良好な耐候性を有するからである。
上記第1の車体塗装面の補修方法よれば、車体塗装面の上記車体用貼付シートを貼り付けた部分の細かな傷を目立たなくして、美観を回復することができる。また、美観が回復した状態を長期間に亘って維持することができる。
更には、車体用貼付シートを所定の位置に貼り付ければ良いため、その施工が容易である。
上記第2の車体塗装面の補修方法では、上記車体用貼付シートを車体塗装面に貼り付けることによって上記溶剤含有層に含まれた溶剤が上記車体塗装面にまで移行し、上記溶剤が上記車体塗装面に生じた細かな傷(凹部)に入り込み、その結果、車体塗装面の上記車体用貼付シートを貼り付けた部分の細かな傷を目立たなくして、美観を回復することができる。また、美観が回復した状態を長期間に亘って維持することができる。
更には、車体用貼付シートを所定の位置に貼り付ければよいため、その施工が容易である。
すなわち、上述の構成及び作用は、補修対象面が車体非塗装面及び端末装置の表面である場合にも当てはまるものである。
図1は、本発明の車体用貼付シートの一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、車体用貼付シート10は、樹脂製の基材層11と、基材層11の一方の面(図中、上面)に形成された溶剤含有層12と、基材層11の他方の面(図中、下面)に積層された粘着剤層13と、溶剤含有層12の基材層11と反対側(図中、上側)に積層されたオーバーコート層14と、粘着剤層13の基材層11と反対側(図中、下側)に積層された剥離紙15とを備える。
また、オーバーコート層14は、第2基材層14aと第2粘着剤層14bとからなる。
基材層11の材質としては、例えば、塩化ビニル系樹脂組成物、PET等を含有するポリエステル系樹脂組成物、アクリル系樹脂組成物、ウレタン系樹脂組成物等が挙げられる。
これらのなかでは、塩化ビニル系樹脂組成物が好ましい。その理由は、上述した通りである。
上記塩化ビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。
上記可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂組成物に一般的に配合される可塑剤を用いることができる。
上記市販品の具体例としては、例えば、アイケーシー社製の商品名「ルミガード」、リンテック社製、商品名「LAGプロテクト」等が挙げられる。これらのなかでは、ルミガード L−250(アイケーシー社製)、LAGプロテクト G−011PV50E(リンテック社製)が好適である。
その他、例えば、インクジェットメディア用オーバラミネートフィルムとして使用されている商品を用いることもできる。
上記インキ組成物としては、例えば、主剤及び溶剤を含有し、更に必要に応じて、柔軟剤、紫外線吸収剤、硬化剤、増白剤(ブルーイング剤)等の各種添加を含有するものが挙げられる。
上記市販品の具体例としては、例えば、SHメジウム(十条ケミカル社製、ビニールインキ H型ハーフトーン)、SG700メジウム(セイコーアドバンス社製)等が挙げられる。
上記溶剤としては、沸点の高い溶剤が好ましい。沸点の高い溶剤は、シート外へ拡散しにくく、上記車体用貼付シートがより長期間に渡って効果を持続することができるからである。
これらのなかではイソホロンが好ましい。イソホロンは、溶剤型インキにおいてリターダーとしても使用される溶剤であり、沸点が高く、本発明の効果を長期間に渡って確保することができるからである。
そして、これらのクリア層を備えた車体塗装面は、イソホロンを溶剤として含有する上記車体用貼付シートと組み合わせて使用するのに適している。
上記イソホロンを溶剤として含有する車体用貼付シートとの組み合わせとして特に適しているクリア層は、アクリル樹脂系のクリア層である。
この範囲であれば、溶剤含有層を形成しやすく、また、長期間に渡って車体用貼付シートが溶剤を含有するのに適しているからである。
上記硬化剤としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、スクリーン印刷用の溶剤型インキに使用される硬化剤を主剤の種類に応じて適宜選択して使用すればよい。
上記増白剤としては、例えば、青色系顔料を使用した光学的増白剤や蛍光増白剤等の従来公知の増白剤を用いることができる。
ここで、インキ組成物を印刷する方法としては特に限定されないが、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用することができる。
これらのなかでは、スクリーン印刷が好ましい。基材層11中に溶剤含有層12の一部又は全部が含浸するように印刷するのに適した印刷方法であり、また、溶剤型インキを繰り返し重ねて印刷するのも容易だからである。
なお、図1において、溶剤含有層12は、基材層11上に積層されたように描画されているが、本発明の車体用貼付シート10では、通常、溶剤含有層12の少なくとも一部が基材層11に含浸(吸収)された状態で形成されている。
第2基材層14aとしては、基材層11に使用できる透明樹脂フィルムと同様のものを用いることができる。
第2粘着剤層14bとしては、粘着剤層13と同様のものを用いることができる。
よって、オーバーコート層14としては、アイケーシー社製の「ルミガード」、リンテック社製、「LAGプロテクト」等の透明樹脂フィルム及び粘着剤層の積層体の市販品を使用することもできる。
車体用貼付シート10において、基材層11及び第2基材層14aは同一の材料からなるものであっても良いし、異なる材料からなるものであっても良い。また、粘着剤層13及び第2粘着剤層14bは同一の材料からなるものであっても良いし、異なる材料からなるものであっても良い。
更に、上記オーバーコート層は必ずしも第2粘着剤層を備えている必要はなく、例えば、熱圧着可能な透明樹脂フィルムが、溶剤含有層12が形成された基材層11に熱圧着されてなる層や、硬化性樹脂組成物を塗布した後、硬化させて形成された層であってもよい。
車体用貼付シート10の厚さ(剥離紙15を剥離した状態での厚さ)は、特に限定されないが、150〜200μm程度が好ましい。
また、上記車体用貼付シートを車体塗装面に貼り付けることによる車体塗装面の補修方法も本発明の1つ(第1の車体塗装面の補修方法)である。
図2(a)〜(c)は、本発明の車体用貼付シートの製造工程の一例を説明するための断面図である。
図3(a)〜(c)は、図2に示した製造工程の一部を説明するための斜視図である。
具体的には、例えば、カレンダー成形や押出成形等の公知の方法で樹脂フィルム(基材層11)を作製するとともに、これとは別に剥離紙15上に粘着剤層13を形成しておき、この粘着剤層13を剥離紙15ごと樹脂フィルム(基材層11)に貼り付けることにより作製することができる。
また、積層体21としては、上述した通り、市販品を用いることもできる。
溶剤含有層12の形成は、まず、図3(a)に示すように、積層体21(基材層11、粘着剤層13、剥離紙15)の上面にスクリーン28を有する刷版29をセットし、図3(b)に示すように、インキ組成物30をスクリーン28上に供給してスクリーン印刷を行うことにより、インキ組成物30を基材層11に印刷する。
このとき、スクリーン印刷で用いる刷版29は、このインキ組成物30の標準使用規格よりも粗いメッシュのスクリーン28を具備していることが好ましい。これにより、基材層11上にかなり多めのインキ組成物30が供給される状態となり、その結果、インキ組成物が基材層に含浸されやすくなる。そして、インキ組成物(溶剤)が含浸された基材層は柔軟性に富むこととなる。
なお、標準使用規格とは、溶剤型インキ等に応じて販売会社により推奨されているメッシュサイズをいう。
なお、SHメジウムの標準使用規格は200〜300メッシュ程度が適当とされている。
連続して複数回印刷することにより、より多くのインキ組成物30を基材層11上に供給することができる。ただ、インキ組成物30の印刷は、多く繰り返すほどよいというものでもなく、繰り返し回数が多くなると、形成した溶剤含有層12に割れ(クラック)が発生する等の不都合が生じるおそれがある。
このようなことから、インキ組成物30をスクリーン印刷で印刷することにより溶剤含有層12を形成する場合、インキ組成物30の連続塗布回数は2回程度が好ましい。
また、加熱時間も適宜選択すればよく、例えば、15分〜60分程度とするのがよい。
このように、インキ組成物30の塗布及び乾燥サイクルを複数回繰り返すことで、基材層11へのインキ組成物の塗布量を充分に確保することができる。
オーバーコート層14の形成は、粘着剤層14bを介して樹脂フィルムを貼り付けることにより行えば良く、例えば、上記(1)の工程で使用した積層体21と同様の積層体を、剥離紙を除去した後、溶剤含有層12が形成された基材層11上に貼り付ければ良い。
勿論、上記オーバーコート層は他の方法で積層しても良く、例えば、粘着剤をバーコーターによる塗布等の公知の塗布方法を用いて塗布した後、樹脂フィルムを貼り付けて積層しても良い。
このような工程(1)〜(3)の工程を経ることにより、本発明の車体用貼付シートを製造することができる。
上記第2の車体塗装面の補修方法は、上記の通り、基材層及び粘着剤層を含む積層体からなる車体用貼付シートを、車体塗装面に貼り付ける補修方法である。ここで、上記車体用貼付シート(以下、第2の車体用貼付シートともいう)は、上記基材層及び上記粘着剤層のうちの少なくとも一方が、車体塗装面に貼り付けた際に当該車体塗装面まで移行する溶剤を含有している。そのため、既に説明した通り車体塗装面に生じた細かな傷を目立たなくすることができ、その状態を維持することができる。
また、上記第2の車体用貼付シートにおいて、上記粘着剤層が溶剤を含む場合、溶剤を含有する粘着剤層としては、例えば、ポリマー成分及び溶剤を含有する粘着剤組成物を剥離紙等に塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成する際に、この溶剤が粘着剤層中に残留するような乾燥条件で上記粘着剤組成物を乾燥させて形成した粘着剤層等を用いることができる。
また、上記第2の車体用貼付シートは、図1に示した車体用貼付シート10のように、基材層の粘着剤層と反対側にオーバーコート層が積層されていても良い。この場合、第2の車体用貼付シートに含有された溶剤が外側(車体塗装面と反対側)により拡散しにくくなる。
また、上記第2の車体用貼付シートを構成する基材層や粘着剤層、オーバーコート層の材質としては、必要に応じて、溶剤を含有している以外は、本発明の車体用貼付シートと同様のものを用いることができる。
ここでは、本発明の車体用貼付シートを作製し、その車体用貼付シートを複数種類の自動車の車体塗装面に貼り付け、そのときの補修性能を評価した。
(1)インキ組成物の調製
SHメジウム(十条ケミカル社製、ビニールインキ H型ハーフトーン)100重量部に対して、硬化剤(十条ケミカル社製、JA−940)及びイソホロンを含有する溶剤(十条ケミカル社製、ビニールリターダー)30重量部を添加し、均一に混合してインキ組成物を調製した。
まず、基材層11と粘着剤層13と剥離紙15との積層体21である、ルミガード L−250(アイケーシー社製)を用意し、上記基材層11の粘着剤層13が積層された側と反対側の面に、スクリーン印刷により上記インキ組成物を印刷した。
ここでは、刷版29が有するスクリーン28として目開き100メッシュのスクリーン28を使用し、スキージ24としてパワースキージGを使用してスクリーン印刷を行った。
また、スクリーン印刷は、連続2回印刷で行った。
その後、加熱装置26を用いた80℃、30分間の条件での加熱・乾燥処理を行い、
溶剤含有層12を形成した(図2(b)、図3(a)〜(c)参照)。
ここでは、剥離紙を剥がしたルミガード L−250(アイケーシー社製)を、溶剤含有層12が形成された基材層11に貼り合わせ、その後、60℃、30分の条件で加熱することにより、ルミガード L−250をなじませオーバーコート層14を形成した(図2(c)参照)。
このような工程を経ることにより車体用貼付シートAを完成した。
実施例1で作製した車体用貼付シートAを自動車のドアハンドル及びその周辺部分に貼り付けて、車体塗装面の細かな傷を目立たなくすることができるか否かを評価した。
この部分は、自動車に乗り降りする際に、キーやキーホルダ、爪などが接触することによって細かな傷が付きやすい部分である。
各評価における車体用貼付シートの貼り付け位置は図4に示した。
図4は、実施例の各評価における車体用貼付シートの貼り付け位置を説明するための模式図である。図4には、ドアハンドル41を備えたドア40の一部を示す。
車体用貼付シートAを自動車(スズキ製、ワゴンR 平成13年式)のドアハンドル41の取手部分の約半分の領域(図4中、101参照)に貼り付け、貼り付け前後の車体塗装面を目視観察した。
ここで、車体用貼付シートAは、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、上述した位置に貼り付けた。
その結果、図5に示すように、車体用貼付シートAを貼り付けることにより、車体塗装面の細かな傷が目立たなくなり、美観が回復することが確認された。
図5(a)は、上記評価(1)において、車体用貼付シートを貼り付ける前の写真であり、(b)は、同評価(1)において、車体用貼付シートを貼り付けた後の写真である。
車体用貼付シートAを自動車(三菱自動車工業製、i(アイ)、平成18年式)のドアハンドル41より下の塗装面の一部の領域(図4中、102参照)に貼り付け、貼り付け前後の塗装面を目視観察した。
ここで、車体用貼付シートAは、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、上述した位置に貼り付けた。
その結果、図6に示すように、車体用貼付シートAを貼り付けることにより、塗装面の細かな傷が目立たなくなり、美観が回復することが確認された。
図6(a)は、本評価(2)において、車体用貼付シートを貼り付ける前の写真であり、(b)は、同評価(2)において、車体用貼付シートを貼り付けた後の写真である。
車体用貼付シートAを自動車(マツダ製、プレマシー、平成14年式)のドアハンドル41のくぼみ部分(図4中、103参照)に貼り付け、貼り付け前後の塗装面を目視観察した。
ここで、車体用貼付シートAは、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、上述した位置に貼り付けた。
その結果、図7に示すように、車体用貼付シートAを貼り付けることにより、塗装面の細かな傷が目立たなくなり、美観が回復することが確認された。
図7(a)は、本評価(3)において、車体用貼付シートを貼り付ける前の写真であり、(b)は、同評価(3)において、車体用貼付シートを貼り付けた後の写真である。
車体用貼付シートAを自動車(三菱自動車工業製、ディアマンテ、平成9年式)のドアハンドルのくぼみ部分(図4中、103参照)に貼り付け、貼り付け前後の塗装面を目視観察した。
ここで、車体用貼付シートAは、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、上述した位置に貼り付けた。
その結果、図8に示すように、車体用貼付シートAを貼り付けることにより、塗装面の細かな傷が目立たなくなり、美観が回復することが確認された。
図8(a)は、本評価(4)において、車体用貼付シートを貼り付ける前の写真であり、(b)は、同評価(4)において、車体用貼付シートを貼り付けた後の写真である。
上述の実施形態では、補修対象面が車体塗装面である「車体用貼付シート」の場合を例示したが、補修対象面は、例えば、車体を構成する不透明な樹脂製の内装パーツ(例えば、ダッシュボード)及び外装パーツ(例えば、バンパーやリアウィング)の表面など、塗装がされていない車体非塗装面であってもよい。
すなわち、上述の本実施形態の内容は、補修対象面が車体非塗装面である場合にも当てはまるものである。
上述の実施形態では、補修対象面が車体塗装面である「車体用貼付シート」の場合を例示したが、補修対象面は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット型コンピュータ装置、ノート型コンピュータ装置、デスクトップ型コンピュータ装置などの端末装置の表面(ディスプレイの表面及び筐体の表面のいずれでもよい。)であってもよい。
すなわち、上述の本実施形態の内容は、補修対象面が端末装置の表面である場合にも当てはまるものである。
11 基材層
12 溶剤含有層
13 粘着剤層
14 オーバーコート層
14a 第2基材層
14b 第2粘着剤層
15 剥離紙
21 積層体
24 スキージ
26 加熱装置
28 スクリーン
29 刷版
30 インキ組成物
40 ドア
41 ドアハンドル
Claims (6)
- 車体塗装面、車体非塗装面又は端末装置の表面である補修対象面に貼り付けて使用する補修用貼付シートであって、
樹脂製の基材層と、
前記基材層の一方に面に形成された、溶剤を含有する溶剤含有層と、
前記基材層の他方の面に積層された粘着剤層と、
前記溶剤含有層の前記基材層と反対側に積層されたオーバーコート層と
を有し、
前記溶剤含有層が含有する溶剤は、イソホロンであり、
前記補修対象面に貼り付けた際に、前記溶剤が前記基材層及び前記粘着剤層を通り抜けて前記補修対象面まで移行することを特徴とする補修用貼付シート。 - 前記補修対象面は、最外層にクリア層が設けられている請求項1に記載の補修用貼付シート。
- 前記溶剤含有層が含有する溶剤は、前記クリア層の表面を溶解する溶剤である請求項2に記載の補修用貼付シート。
- 前記基材層は、塩化ビニル系樹脂組成物からなる請求項1〜3のいずれかに記載の補修用貼付シート。
- 補修対象面に請求項1〜4のいずれかに記載の補修用貼付シートを貼り付けることを特徴とする補修対象面の補修方法。
- 基材層及び粘着剤層を含む積層体からなる補修用貼付シートを、車体塗装面、車体非塗装面又は端末装置の表面である補修対象面に貼り付ける補修対象面の補修方法であって、
前記基材層及び前記粘着剤層のうちの少なくとも一方は、前記補修用貼付シートを前記補修対象面に貼り付けた際に当該補修対象面まで移行する溶剤を含有しており、
前記溶剤は、イソホロンであることを特徴とする補修対象面の補修方法。
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