JP6895026B1 - フロントフォーク、及び、鞍乗り型車両 - Google Patents

フロントフォーク、及び、鞍乗り型車両 Download PDF

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Abstract

フロントフォーク(20)は、アウターチューブ(21)と、インナーチューブ(22)と、アウターチューブ(21)及びインナーチューブ(22)を互いに離間させる向きの力を付与するばね(23)と、インナーチューブ(22)の内部に充填されているオイルと、アウターチューブ(21)の軸線に沿って延びている管体(28)と、拡径されている管体(28)の下端部位であるピストン(29)と、を備えている。管体(28)には、軸方向の中央部において貫通している第1貫通孔(28a)と、この第1貫通孔(28a)よりも下方において筒体を貫通する第2貫通孔(28b)と、が形成されている。

Description

本発明は、車体から前輪に架け渡されて用いられるフロントフォークに関する。
多くの鞍乗り型車両の前部には、車体から前輪に架け渡すようにして、フロントフォークが設けられている。フロントフォークに関する従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示されるような、油圧緩衝器は、インナーチューブの内周に当接しているピストンを軸線に沿って移動させることにより、減衰力を発生させる。この油圧緩衝器は、インナーチューブの外周面とアウターチューブの内周面との間に形成される環状の空間である環状油室の断面積を、ピストンロッドの断面積以上にしている。また、隔壁部材に伸側行程時に油室から油溜室へのオイルの流れを阻止するチェック弁を有している。
油圧緩衝器は、伸側行程で環状油室及び伸側油室から排出されるオイルがピストンロッドに設けた連絡路のみを通るように構成されている。
特開2010−38172号公報
特許文献1において、安定して減衰力を発生させるために、環状油室の断面積を、ピストンロッド(以下において、「中空状の管体」または単に「管体」と称することがある。)の断面積以上にしている。つまり、管体の断面積が小さいほど、安定して減衰力を発生させることが容易になる。一方、管体を細くし断面積を小さくした場合には、管体の先端に設けられるピストンをより大きく拡径しなければ、ピストンをインナーチューブの内部に当接させることができない。つまり、管体が細くなるほど、ピストンの加工が困難になる。
本発明は、部品点数を増加させることなく、管体の断面積によらずに、安定して減衰力を発生させることができるフロントフォーク等の提供を課題とする。
本発明者らは、部品点数を増加させることなく、管体の断面積によらずに、減衰力を安定して発生させる油圧緩衝器の構造について鋭意検討した。その結果、インナーチューブの内部に臨む管体に設ける連絡路の位置を、当該管体の軸方向中央部にすることにより、乗員の乗車時に連絡路をオイルが通過し、減衰力を安定して発生させることができることを知見した。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
以下、本開示について説明する。
本開示の1つの態様によれば、筒状を呈するアウターチューブと、このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、拡径されている前記管体の下端部位であり、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、このピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、を備え、前記管体は、前記管体の軸方向の中央部で、前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第2貫通孔と、を有し、前記ばねが最も伸びている状態で、前記第2貫通孔は、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置している、フロントフォークが提供される。
本開示の他の態様によれば、筒状を呈するアウターチューブと、このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、この管体の下端が拡径されることにより前記管体に一体的に備えられ、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、このピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、を備え、前記管体は、予め定められた所定の荷重が加わることにより前記ばねが圧縮されている基本状態のときに、前記オイルの油面と同じ高さ、又は前記オイルの油面よりも下方で前記管体の軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通する第2貫通孔と、を有し、前記ばねが最も伸びている状態で、前記第2貫通孔は、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置している、フロントフォークが提供される。
本開示のさらに他の態様によれば、筒状を呈するアウターチューブと、このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、拡径されている前記管体の下端部位であり、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、前記アウターチューブの内周面に固定された複数の円環状の固定ブッシュと、前記ピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、このガイド部材に支持され、前記管体の外周面に当接し、上から下へと向かう前記オイルの流れを許容し、下から上へと向かう前記オイルの流れを規制するチェック弁と、を備え、前記筒体は、予め定められた所定の荷重が加わることにより前記ばねが圧縮されている基本状態のときに、前記オイルの油面と同じ高さ、又は前記オイルの油面よりも下方で前記管体の軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通する第2貫通孔と、を有し、前記第1貫通孔は、前記筒体の周方向の異なる位置に複数備えられ、前記ばねが最も圧縮されている状態において、前記ガイド部材よりも下方に位置し、前記第2貫通孔は、前記ばねが最も伸びている状態で、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置し、前記インナーチューブは、前記インナーチューブの内側と外側とを連通する連通孔を有し、前記連通孔は、前記ばねが最も圧縮されている状態で、最も上方に配置されている前記固定ブッシュよりも上方に位置し、前記チェック弁は、前記ばねが最も圧縮されている状態で、前記連通孔よりも下方に位置する、フロントフォークが提供される。
本発明によれば、部品点数を増加させることなく、管体の断面積によらずに、安定して減衰力を発生させることができるフロントフォーク等を提供することができる。
実施例1によるフロントフォークが搭載された二輪車の側面図である。 図1に示したフロントフォークの要部断面図である。 図2に示したばねが最も伸びた状態のフロントフォークについて説明する図である。 図2に示したフロントフォークに予め定められた所定の荷重が加わった際の作用を説明する図である。 図2に示したばねが最も圧縮された状態のフロントフォークについて説明する図である。 実施例2によるフロントフォークの要部断面図である。 実施例3によるフロントフォークの要部断面図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは二輪車の乗員を基準として左右、前後とは二輪車の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Upは上、Dnは下を示している。添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
<実施例1>
図1を参照する。フロントフォーク20について、二輪車10(鞍乗り型車両10)に搭載された例を用いて説明する。なお、フロントフォーク20は、二輪車10に限らず、三輪車や四輪車等であっても乗員が車体11に跨って乗車する鞍乗り型車両であれば、搭載することができる。
二輪車10は、車体11と、この車体11の中央下部に支持された動力源としてのエンジン12と、車体11の前部に2本設けられ路面の凹凸から受ける衝撃を吸収するフロントフォーク20と、これらのフロントフォーク20に挟まれていると共に回転可能に支持されている前輪14と、を有している。
二輪車10は、さらに、フロントフォーク20の上部に配置され前輪14を操舵するハンドルパイプ15と、エンジン12の上方に設けられ乗員Mnが着座するシート16と、を有している。
また、二輪車10は、車体11の後部から後方に向かって延び上下方向にスイング可能に設けられたスイングアーム17と、このスイングアーム17によって回転可能に支持された後輪18と、車体11の後部からスイングアーム17まで掛け渡された左右のリヤサスペンション19と、を有している。
フロントフォーク20は、倒立式のフロントフォークであり、車体11と前輪14とに架け渡されている。次図以降において、フロントフォーク20について詳細に説明する。
例えば、フロントフォーク20の構造は、前輪14の左側と右側とで同じであると仮定し、右側のフロントフォーク20を例に説明を行う。左側のフロントフォークについては、説明を省略する。なお、フロントフォーク20は、目的に応じて左右の構成を変更することもできる。このとき、左右どちらかのフロントフォークが以下に説明するフロントフォーク20であればよい。
図2を参照する。図に示される状態において、フロントフォーク20には、予め定められた所定の荷重、より具体的には、1名の乗員Mn(図1参照)が乗車した状態の荷重が加わっている。つまり、フロントフォーク20は、当該所定の荷重が加わっていない状態に比べて所定量だけ圧縮されている。予め定められる所定の荷重は、例えば、装備を含めた重さが60kg以上80kg以下の範囲内から選択される重さである乗員Mnが二輪車10に乗車したときにフロントフォーク20へと付与される荷重、とすることができる。
フロントフォーク20は、車体11(図1参照)に支持され筒状を呈するアウターチューブ21と、このアウターチューブ21の内部に上端が挿入されている筒状のインナーチューブ22と、アウターチューブ21及びインナーチューブ22に対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばね23と、を有している。インナーチューブ22の内部には、オイル24が充填されている。オイル24の一部は、インナーチューブ22の外周面とアウターチューブ21の内周面との間に形成される環状の空間である環状油室R1にも存在する。
フロントフォーク20は、さらに、アウターチューブ21の上端内周面に螺合されアウターチューブ21の上端を閉じている蓋体26と、前輪14(図1参照)の側部に設けられ前輪14を回転可能に支持していると共にインナーチューブ22の下端を閉じている車軸ホルダ27と、を有する。
フロントフォーク20は、さらに、上端が蓋体26を介してアウターチューブ21に支持されていると共に下端がインナーチューブ22の内部に臨む中空状の管体28と、拡径されている管体28の下端部位であり、外周面に沿ってオイル24が流れる際に減衰力を発生させるピストン29と、を有する。
フロントフォーク20は、さらに、インナーチューブ22の内周面に支持され管体28の軸方向への移動を案内するガイド部材32と、このガイド部材32とピストン29との間に配置されているばねである第2のばね33と、を有する。
アウターチューブ21の内周面には、インナーチューブ22の外周面に当接するように上下2箇所にそれぞれ固定された円環状の固定ブッシュ35、36が設けられ、さらに、オイル24の漏れを抑制するシール部材37が、アウターチューブ21の下端部に固定されている。2つの固定ブッシュ35、36のうち、相対的に上に位置する固定ブッシュ35を、適宜「上部固定ブッシュ35」ということがあり、相対的に下に位置する固定ブッシュ36を、適宜「下部固定ブッシュ36」ということがある。
以下において、インナーチューブ22の内側であって、ピストン29よりも下の部位を、圧側油室R2という。また、管体28の外周面とインナーチューブ22の内周面とに挟まれている部位のうち、ガイド部材32とピストン29とによって挟まれている部位を伸び側油室R3という。また、管体28の内側の部位を管体室R4という。また、管体28の外周面とアウターチューブ21の内周面とに挟まれている部位のうち、ガイド部材32の下端よりも上方の部位であって、環状油室R1を除いた部位を油溜室R5という。
アウターチューブ21の内周面は、上部固定ブッシュ35がはめ込まれる溝である溝部21aを有している。アウターチューブ21の下端は、拡径された拡径部21bとされている。拡径部21bには、下部固定ブッシュ36とシール部材37とが設けられている。
インナーチューブ22は、車軸ホルダ27によって支持されている。インナーチューブ22は、下端がアウターチューブ21の下端よりも下側に配置され、アウターチューブ21に対して相対的に進退可能に設けられている。
インナーチューブ22の上端は、他の部位に比べて薄肉状に形成されている。薄肉状に形成されている部位の内周面に沿って、ガイド部材32がはめ込まれている。薄肉状に形成されている部位の下端は、径方向に段状に形成されている。これにより、ガイド部材32の下方への移動を規制している。
インナーチューブ22は、インナーチューブ22の内側と外側とを連通し、インナーチューブ22をその径方向に貫通している連通孔22aを、例えば、周方向に等間隔に4つ有している。
ばね23は、例えば、下端が車軸ホルダ27に当接し、上端が管体28の下端面に当接している、圧縮コイルばねである。
管体28は、アウターチューブ21の軸線CLに沿って延びている。また、管体28には、軸方向の中央部において当該軸方向と交差する方向に管体28を貫通している第1貫通孔28aと、この第1貫通孔28aよりも下方で軸方向と交差する方向に管体28を貫通している第2貫通孔28bと、を有している。
ここで、フロントフォーク20が最も伸長した状態にあるときのフロントフォーク20の軸方向長さをL1(cm)、フロントフォーク20を縮める向きの力が付与されることによりフロントフォーク20が最も縮んだ状態にあるときのフロントフォーク20の軸方向長さをL2(cm)とする。このとき、フロントフォーク20の全ストロークLは、L=L1−L2で表すことができる。第1貫通孔28aが設けられる「軸方向の中央部」とは、フロントフォーク20が全ストロークLの30%以上50%以下だけ縮んでいるときの、油面24aの高さと一致する部位のことである。このような部位である軸方向の中央部に第1貫通孔28aを設けることにより、第1貫通孔28aが油面24aに浸かるまでは、第1貫通孔28aを空気が通過し、減衰力抵抗が発生しないので、乗り心地を良くすることができる。その後、フロントフォーク20が縮むことにより、第1貫通孔28aが油面24aよりも下になって第1貫通孔28aがオイル24に浸かると、油圧抵抗により、管体室R4から油溜室R5へのオイル24の排出遅れが生じる。その結果、管体室R4内の空気が油溜室R5内の空気よりも圧縮され、管体室R4内の空気圧と油溜室R5内の空気圧との間に差が生じる。これが減衰力抵抗として現れるので、ストローク量に応じた減衰力が得られる。それゆえ、第1貫通孔28aがオイル24に浸かっている状態下で、ストローク量が大きくなるブレーキング等の際には大きい減衰力が得られ、ストローク量が小さい通常走行時には減衰力が小さくなり、乗り心地を良くすることができる。
予め定められた所定の荷重が加わることによりばね23が圧縮された基本状態を示している図2に示す状態において、第1貫通孔28aは、オイル24の油面24aと同じ高さに位置している。なお、基本状態において、第1貫通孔28aは、オイル24の油面24aよりも下方に位置していても良い。本発明において、管体28の軸方向の中央部に設けられる第1貫通孔28aは、基本状態でオイル24の油面24a近傍となる位置、好ましくは、基本状態でオイル24の油面24aと一致する位置に、設けられる。これにより、乗員Mnが二輪車10に乗車した状態で、ストローク量が大きくなるブレーキング等の際には大きい減衰力が得られ、ストローク量が小さい通常走行時には減衰力が小さくなり、乗り心地を良くすることができる。
本発明において、第1貫通孔28aの数は特に限定されない。第1貫通孔28aの数は、1以上の任意の数にすることができる。ただし、図1に示したように、二輪車10に取り付けられた状態では、フロントフォーク20の軸方向が、鉛直方向からずれ、フロントフォーク20が傾いた状態になる。この状態であっても、ストローク量が大きくなるブレーキング等の際には大きい減衰力が得られ、ストローク量が小さい通常走行時には減衰力が小さくなり、乗り心地を良くすることが可能な状態にする観点から、第1貫通孔28aの数を複数(2以上)にすることが好ましい。
第2貫通孔28bは、図2に示す基本状態において、ガイド部材32の下端よりも下方に位置している。第2貫通孔28bの数は、特に限定されない。
ピストン29は、管体28の下端を拡径させることにより、管体28に一体的に形成されている。ピストン29の外周面は、ピストンリングによって構成される環状部材29aが設けられる、溝状の部位を有している。オイル24は、環状部材29aの外周面とインナーチューブ22の内周面との間を通過することができる。オイル24が通過する際に、減衰が発生する。
ガイド部材32は、筒状の部材であり、上端が径外方に向かって突出していると共に、下端が径内方に向かって突出している。ガイド部材32は、上端の突出した部位がインナーチューブ22の上端にはめ込まれることにより固定されている。ガイド部材32の上端の突出した部位は、インナーチューブ22の上端に設けられている段差状の部位に当接している。
ガイド部材32は、連通孔22aと同じ高さの内周側の部位に、連通孔22aと略同径の貫通孔32aを有している。つまり、連通孔22aと、貫通孔32aとは、軸線CLと直交する径方向に連続している。連通孔22a及び貫通孔32aを有することにより、油溜室R5内のオイルの一部は、環状油室R1に流れる。
ガイド部材32の下端の内周面は、周方向に連続した溝状の格納部を有している。この溝状の格納部には、一方向へのみオイル24の通過を許容するチェック弁32bがはめ込まれている。チェック弁32bは、管体28の外周面に当接しており、ガイド部材32の一部を構成している。
ガイド部材32の下端は、常に、ピストン29の上端よりも上方に位置している。つまり、ガイド部材32は、ピストン29の上方に位置している。
第2のばね33は、圧縮コイルばねである。第2のばね33は、アウターチューブ21とインナーチューブ22とが所定量を超えて伸長した際に、伸長を規制する方向に作用する。
固定ブッシュ35、36は、共に、リング状に形成された樹脂製の部品によって構成することができる。固定ブッシュ35、36は、インナーチューブ22を軸線方向に移動可能に保持している。上部固定ブッシュ35は、最も上方に配置されている固定ブッシュ、ということができる。
シール部材37は、例えば、アウターチューブ21の下端の内周面に沿って設けられたゴム製のOリングが用いられる。
アウターチューブ21、管体28、ピストン29、固定ブッシュ35、36、及び、シール部材37は、インナーチューブ22に対して一体的に変位可能である。一方、インナーチューブ22、及び、ガイド部材32は、アウターチューブ21に対して一体的に変位可能である。
以上に説明したフロントフォークの作用について以下説明する。
図3を参照する。図3に示すフロントフォーク20は、ばね23が最も伸びた状態にある。つまり、図3に示すばね23は、図2に示すばね23よりも伸長した状態にある。
ばね23が最も伸びた図3の状態において、蓋体26からインナーチューブ22の上端までの長さは、最も長い。図3の状態において、インナーチューブ22を基準とした場合に、アウターチューブ21、筒体28、ピストン29、固定ブッシュ35、36、及び、シール部材37は、ばね23から付与される力によって最も持ち上げられた状態にある。
図3に示す状態において、第2のばね33は、下端がピストン29の上面に当接し、上端がガイド部材32の下面に当接している。
ばね23が最も伸びた図3の状態において、第2貫通孔28bは、チェック弁32bよりも上方に位置している。換言すれば、第2貫通孔28bは、ガイド部材32と管体28とが当接する部位よりも上方に位置している。さらに換言すれば、ばね23が最も伸びた状態において、第2貫通孔28bは、ガイド部材32と筒体28とが当接する部位よりも上方に位置する。
第1貫通孔28aが油面24aよりも上方にある場合、第1貫通孔28aは、減衰力の発生に対して直接寄与しない。第2貫通孔28bがチェック弁32bよりも上方に位置している場合には、管体室R4と油溜室R5は、第2貫通孔28bを介して繋がっている。
このような状態のフロントフォーク20に、圧縮方向の力が付与されると、インナーチューブ22に対して、アウターチューブ21、管体28、ピストン29、固定ブッシュ35、36、及び、シール部材37が下方に変位する。その結果、例えば、図2に示す基本状態のように、第1貫通孔28aは、オイル24に浸かる位置まで降下する。
図4を参照する。図4には、図2に示す基本状態よりも、圧縮方向の荷重が付与されたフロントフォーク20が示されている。図4は、例えば、走行中にブレーキをかけた状態に相当する。図2に示す基本状態に比べて、インナーチューブ22に対して、アウターチューブ21、管体28、ピストン29、固定ブッシュ35、36、及び、シール部材37が下方に変位している。
図2に示す基本状態から図4に示す状態へと至る過程で、一部のオイル24は、圧側油室R2からピストン29の外周を通過して伸び側油室R3へ流入する。また、他のオイル24は、管体室R4から第2貫通孔28bを通過して伸び側油室R3へ流入する。また、他のオイル24は、油溜室R5からチェック弁32bを通過して伸び側油室R3へ流入する。
一方、図4に示す状態のフロントフォーク20が伸長することにより図2に示す基本状態へと至る過程で、一部のオイル24は、伸び側油室R3からピストン29の外周を通過して圧側油室R2へ流入する。また、他のオイル24は、伸び側油室R3から第2貫通孔28bを通過して筒体室R4へ流入する。一方、チェック弁32bは、下から上へと向かうオイル24の流れを規制する。このため、伸び側油室R3から油溜室R5へと向かうオイル24の流れは生じない。
図5を参照する。図5には、ばね23が最も圧縮されている状態のフロントフォーク20が示されている。例えば、走行中に二輪車10が段差に乗り上げた際等に、フロントフォーク20には、圧縮方向に大きな荷重が加わる。このような場合に、インナーチューブ22の上端が蓋体26に近づく位置までばね23が圧縮されることがある。
ばね23が最も圧縮されている図5に示す状態で、第1貫通孔28aの下端は、ガイド部材32よりも下方に位置している。換言すれば、ばね23が最も圧縮された際に、チェック弁32bよりも下方に位置する部位に、第1貫通孔28aは設けられている。ばね23が最も圧縮されている状態において、第1貫通孔28a及び第2貫通孔28bは、伸び側油室R3に臨んでいる。一方、ばね23が最も圧縮されている状態において、管体室R4と油溜室R5とは、繋がっていない。
また、ばね23が最も圧縮されている状態において、連通孔22a及び貫通孔32aは、上部固定ブッシュ35よりも上方に位置している。換言すれば、ばね23が最も圧縮された際に、上部固定ブッシュ35よりも上方になる部位に、連通孔22a及び貫通孔32aは、設けられている。ばね23が最も圧縮されている図5に示す状態で、油溜室R5と環状油室R1とは、連通孔22a及び貫通孔32aを介して繋がっている。
以上に説明したフロントフォーク20について以下に纏める。
図2を参照する。フロントフォーク20は、筒状を呈するアウターチューブ21と、このアウターチューブ21内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端がアウターチューブ21の下端よりも下側に配置され、アウターチューブ21に対して相対的に移動可能(進退可能)に設けられているインナーチューブ22と、を備えている。アウターチューブ21及びインナーチューブ22は、ばね23によって、互いを離間させる向きの力を付与されている。インナーチューブ22の内部にはオイル24が充填されている。インナーチューブ22の内側には、上端がアウターチューブ21に支持されていると共にアウターチューブ21の軸線CLに沿って延びた中空状の管体28が備えられている。管体28の拡径された下端部位がピストン29であり、ピストン29の外周面に沿ってオイル24が通過する際に減衰力が発生する。管体28は、管体28の軸方向の中央部で、当該軸方向と交差する方向に管体28を貫通している第1貫通孔28aと、この第1貫通孔28aよりも下方で管体28の軸方向と交差する方向に管体28を貫通している第2貫通孔28bと、を有している。
第1貫通孔28aは、予め定められた所定の荷重が加わることによりばね23が圧縮されている基本状態のときに、オイル24の油面24aと同じ高さ、又は油面24aよりも下方に位置している、ということもできる。
フロントフォーク20は、例えば、重さが60kg以上80kg以下の範囲内から選択される重さである乗員Mnがシート16に着座した際に、管体28の軸方向中央部が、油面24aと同じ高さになるように設定される。このような軸方向中央部に第1貫通孔28aを設けることにより、乗員Mnがシート16に着座した乗車時に、第1貫通孔28aを油面24aの近傍に配置できる。第1貫通孔28aが油面24aに浸かるまでは、第1貫通孔28aを空気が通過し、減衰力抵抗が発生しないので、乗り心地を良くすることができる。その後、フロントフォーク20が縮むことにより、第1貫通孔28aが油面24aよりも下になって第1貫通孔28aがオイル24に浸かると、油圧抵抗により、管体室R4から油溜室R5へのオイル24の排出遅れが生じる。その結果、管体室R4内の空気が油溜室R5内の空気よりも圧縮され、管体室R4内の空気圧と油溜室R5内の空気圧との間に差が生じる。これが減衰力抵抗として現れるので、ストローク量に応じた減衰力が得られる。それゆえ、第1貫通孔28aがオイル24に浸かっている状態下で、ストローク量が大きくなるブレーキング等の際には大きい減衰力が得られ、ストローク量が小さい通常走行時には減衰力が小さくなり、乗り心地を良くすることができる。また、第1貫通孔28aが油中にあることにより、伸長行程では、第1貫通孔28aが油面24aにくるまで圧側油室R2に空気が供給されないので、管体28内の油面24a低下を抑えることが可能になる。
また、このようなフロントフォーク20が設けられていることにより、乗り心地を向上させた二輪車10を提供することができる。
また、管体28は、その周方向の異なる位置に、第1貫通孔28aを複数有する。これにより、キャスター角による油面24aと第1貫通孔28aとの距離のばらつきを最小限にすることができる。その結果、フロントフォーク20による上記効果が得られやすくなる。
図5を参照する。また、フロントフォーク20は、ピストン29よりも上方でインナーチューブ22の内周面に支持され、管体28の軸方向への移動を案内するガイド部材32を有している。また、ばね23が最も圧縮されている状態において、第1貫通孔28aは、ガイド部材32よりも下方に位置している。これにより、ばね23が最も圧縮さる状態の手前で、第1貫通孔28aが伸び側油室R3に連通するように切り替わる。その結果、オイルロック効果が得られるので、インナーチューブ22の上端が蓋体26に接触する事態を回避しやすくなる。
図3を参照する。ばね23が最も伸びている状態で、第2貫通孔28bは、ガイド部材32の下端よりも上方に位置している。これにより、伸長行程で第1貫通孔28aが油面24aよりも上方まで変位し、管体28内の油面24aが低下しても、管体室R4と油溜室R5とを第2貫通孔28bを介して連通することができる。管体室R4と油溜室R5とを連通することにより、油面24aの高さが均一化され、圧側油室R2へ空気が流入することを防止できる。また、伸長行程でオイルロック効果を得ることができる。
図5を参照する。インナーチューブ22の外周面は、アウターチューブ21の内周面に固定された円環状の2つ(複数)の固定ブッシュ35、36に当接し、インナーチューブ22は、インナーチューブ22の内側と外側とを連通する連通孔22aを有している。ばね23が最も圧縮されている状態において、連通孔22aは、上部固定ブッシュ35(最も上方に配置されている固定ブッシュ35)よりも上方に位置している。これにより、環状油室R1の油面高さと油溜室R5の油面高さを均一にできるため、油面ばらつきを抑えることができる。その結果、フロントフォーク20のメンテナンス時における油面高さの管理を行いやすくなる。
フロントフォーク20は、ガイド部材32に設けられ(管体28の外周面に設けられ)、軸方向の上から下へと向かうオイルの流れを許容し、軸方向の下から上へと向かうオイルの流れを規制するチェック弁32bをさらに有し、チェック弁32bは、連通孔22aよりも下方に位置している。
これにより、シール部材37へと及ぶ、伸側行程における減衰力の圧力の影響を低減できるので、減衰力を高く設定しやすくなるほか、オイル漏れを低減できる。
<実施例2>
次に、実施例2を図面に基づいて説明する。
図6を参照する。実施例2によるフロントフォーク20Aは、アウターチューブ21の内周面に固定されている下部固定ブッシュ36と、インナーチューブ22Xの外周面に固定されている摺動ブッシュ45と、によってインナーチューブ22Xをスライド可能に保持している。その他の基本的な構成は、上記フロントフォーク20と共通する。上記フロントフォーク20と共通する構成については、符号を流用すると共に、詳細な説明を適宜省略する。
摺動ブッシュ45は、インナーチューブ22Xの外周面に周方向に連続して形成された溝にはめ込まれている。摺動ブッシュ45の外周面は、アウターチューブ21の内周面に当接している。摺動ブッシュ45は、インナーチューブ22Xと共に、アウターチューブ21に対して移動可能である。
連通孔22aは、摺動ブッシュ45よりも下方に形成されている。
アウターチューブ21、管体28、ピストン29、下部固定ブッシュ36、及び、シール部材37は、インナーチューブ22Xに対して一体的に変位可能である。一方、インナーチューブ22X、ガイド部材32は、及び、摺動ブッシュ45は、アウターチューブ21に対して一体的に変位可能である。
以上に説明したフロントフォーク20Aも、フロントフォーク20と同様の効果を奏することができ、このフロントフォーク20Aを搭載した二輪車も、フロントフォーク20を搭載した二輪車と同様の効果を奏することができる。
また、フロントフォーク20Aは、インナーチューブ22Xの外周面に固定され、アウターチューブ21の内周面を摺動する円環状の摺動ブッシュ45を有する。アウターチューブ21の内周面にブッシュをはめ込む溝を形成するよりも、インナーチューブ22Xの外周面にブッシュをはめ込む溝を形成する方が容易であるため、摺動ブッシュ45を有する形態にすることにより、加工にかかるコストを安価にすることができる。これにより、フロントフォーク20Aを安価にすることができる。
インナーチューブ22Xは、摺動ブッシュ45よりも下方に、インナーチューブ22Xの内側と外側とを連通する連通孔22aを有している。これにより、環状油室R1と油溜室R5との間のオイルの吸排を、連通孔22aを通じて行うことが可能になる。
<実施例3>
次に、実施例3を図面に基づいて説明する。
図7を参照する。実施例3によるフロントフォーク20Bは、管体28の内部に流路面積を低減する絞り部53を有している。その他の基本的な構成は、上記フロントフォーク20と共通する。上記フロントフォーク20と共通する構成については、符号を流用すると共に、詳細な説明を適宜省略する。
絞り部53は、管体28の内周面に固定された筒状の部材によって構成される。絞り部53の中央には、軸線CLに沿って上下方向に貫通する絞り孔53aを有している。オイル24が流れる流路面積は、絞り部53が形成されている部位において、管体28の内側の断面積から絞り孔53aの内側の断面積へと低減される。
以上に説明したフロントフォーク20Bも、フロントフォーク20と同様の効果を奏することができ、このフロントフォーク20Bを搭載した二輪車も、フロントフォーク20を搭載した二輪車と同様の効果を奏することができる。
また、管体28の内部に、オイルの流路面積を低減する絞り部53を有することにより、管体室R4の上方に溜まる空気が加圧されて当該空気の圧力上昇により管体28内の油面24aが上昇し難くなって減衰力を発生させ難くなったとしても、絞り部53で減衰力を発生させることができるので、減衰力を安定して発生させやすくなる。
なお、本発明は、インナーチューブの外周面をアウターチューブの外周面に直接当接可能な形態のフロントフォークにも適用可能である。また、アウターチューブの内周面やインナーチューブの外周面にブッシュを固定する場合、その数は特に限定されず、3つ以上のブッシュを設けることも可能である。
また、上記の各実施例は適宜組み合わせることができる。例えば、摺動ブッシュを有するフロントフォークの管体に、絞り部を設けることも可能である。
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明のフロントフォークは、鞍乗り型車両に好適である。
10…二輪車(鞍乗り型車両)
11…車体
14…前輪
20、20A、20B…フロントフォーク
21…アウターチューブ
22…インナーチューブ、22a…連通孔
23…ばね
24…オイル、24a…油面
28…管体、28a…第1貫通孔、28b…第2貫通孔
29…ピストン
32…ガイド部材、32b…チェック弁
35…上部固定ブッシュ(固定ブッシュ)
36…下部固定ブッシュ(固定ブッシュ)
45…摺動ブッシュ
53…絞り部
CL…軸線
Mn…乗員

Claims (11)

  1. 筒状を呈するアウターチューブと、
    このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、
    前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、
    前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、
    上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、
    拡径されている前記管体の下端部位であり、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、
    このピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、を備え、
    前記管体は、前記管体の軸方向の中央部で、前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第2貫通孔と、を有し、
    前記ばねが最も伸びている状態で、前記第2貫通孔は、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置している、フロントフォーク。
  2. 筒状を呈するアウターチューブと、
    このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、
    前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、
    前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、
    上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、
    この管体の下端が拡径されることにより前記管体に一体的に備えられ、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、
    このピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、を備え、
    前記管体は、
    予め定められた所定の荷重が加わることにより前記ばねが圧縮されている基本状態のときに、前記オイルの油面と同じ高さ、又は前記オイルの油面よりも下方で前記管体の軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、
    この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通する第2貫通孔と、を有し、
    前記ばねが最も伸びている状態で、前記第2貫通孔は、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置している、フロントフォーク。
  3. 前記管体は、前記管体の周方向の異なる位置に、前記第1貫通孔を複数有する、請求項1又は請求項2に記載のフロントフォーク。
  4. 前記ピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材を有し、
    前記ばねが最も圧縮されている状態において、前記第1貫通孔は、前記ガイド部材よりも下方に位置している請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフロントフォーク。
  5. 前記インナーチューブの外周面は、前記アウターチューブの内周面に固定された円環状の複数の固定ブッシュに当接し、
    前記インナーチューブは、前記インナーチューブの内側と外側とを連通する連通孔を有し、
    前記ばねが最も圧縮されている状態で、前記連通孔は、最も上方に配置されている前記固定ブッシュよりも上方に位置している請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のフロントフォーク。
  6. 前記ガイド部材に設けられ、前記軸方向の上から下へと向かう前記オイルの流れを許容し、前記軸方向の下から上へと向かう前記オイルの流れを規制するチェック弁をさらに有し、
    前記チェック弁は、前記連通孔よりも下方に位置している請求項5に記載のフロントフォーク。
  7. 前記インナーチューブの外周面に固定され、前記アウターチューブの内周面を摺動する円環状の摺動ブッシュを有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のフロントフォーク。
  8. 前記インナーチューブは、前記摺動ブッシュよりも下方に、前記インナーチューブの内側と外側とを連通する連通孔を有する請求項に記載のフロントフォーク。
  9. 前記管体の内部に、前記オイルの流路面積を低減する絞り部を有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のフロントフォーク。
  10. 筒状を呈するアウターチューブと、
    このアウターチューブ内に上端が挿入されている筒状の部材であって、下端が前記アウターチューブの下端よりも下側に配置され、前記アウターチューブに対して相対的に移動可能に設けられているインナーチューブと、
    前記アウターチューブ及び前記インナーチューブに対し、これらを互いに離間させる向きの力を付与するばねと、
    前記インナーチューブの内部に充填されているオイルと、
    上端が前記アウターチューブに支持されていると共に前記アウターチューブの軸線に沿って延びている中空状の管体と、
    拡径されている前記管体の下端部位であり、外周面に沿って前記オイルが通過する際に減衰力を発生させるピストンと、
    前記アウターチューブの内周面に固定された複数の円環状の固定ブッシュと、
    前記ピストンよりも上方で前記インナーチューブの内周面に支持され、前記管体の前記軸方向への移動を案内するガイド部材と、
    このガイド部材に支持され、前記管体の外周面に当接し、前記軸方向の上から下へと向かう前記オイルの流れを許容し、前記軸方向の下から上へと向かう前記オイルの流れを規制するチェック弁と、を備え、
    前記管体は、
    予め定められた所定の荷重が加わることにより前記ばねが圧縮されている基本状態のときに、前記オイルの油面と同じ高さ、又は前記オイルの油面よりも下方で前記管体の軸方向と交差する方向に前記管体を貫通している第1貫通孔と、
    この第1貫通孔よりも下方で前記軸方向と交差する方向に前記管体を貫通する第2貫通孔と、を有し、
    前記第1貫通孔は、前記管体の周方向の異なる位置に複数備えられ、前記ばねが最も圧縮されている状態において、前記ガイド部材よりも下方に位置し、
    前記第2貫通孔は、前記ばねが最も伸びている状態で、前記ガイド部材の下端よりも上方に位置し、
    前記インナーチューブは、前記インナーチューブの内側と外側とを連通する連通孔を有し、
    前記連通孔は、前記ばねが最も圧縮されている状態で、最も上方に配置されている前記固定ブッシュよりも上方に位置し、
    前記チェック弁は、前記ばねが最も圧縮されている状態で、前記連通孔よりも下方に位置する、フロントフォーク。
  11. 車体及び前輪、並びに、前記車体と前記前輪とに架け渡された請求項1〜請求項1のいずれか1項に記載のフロントフォークを備える、鞍乗り型車両。
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