JP6893462B2 - 電子部品 - Google Patents

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本発明は、光偏向器を備える電子部品に関する。
近年、発光ダイオードや半導体レーザ等の半導体光源と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、又はDMD(Digital Mirror Device)等の小型光学偏向装置とを組み合せた映像投射装置が、ピコプロジェクタやヘッドアップディスプレイ用として開発されている。
半導体光源や小型光学偏向装置等のデバイスは、セラミック製のパッケージに収納されており、パッケージ上面の蓋部材はガラスで作られている。従ってこのパッケージは、内部のデバイスを保護しつつ、光をパッケージ外側に出射させることができる。
例えば、下記の特許文献1の光デバイスでは、パッケージとカバーガラスとからなる保持体の密閉された空間に光偏向器が収容されている。光偏向器はミラーを備え、パッケージの底面部はミラーが動作できるように光偏向器の裏面側に空間が設けられている(段落0033、0034、図2)。
特開2015−148654号公報
しかしながら、この光デバイスでは、出射光のうちミラー(反射面)に入射せず、パッケージの底面部に照射される光成分が存在する。そして、パッケージの底面部で反射された光は、迷光となって保持体の内部で反射を繰り返したり、走査光と混在して外部に放出されたりする。
例えば、迷光が走査光と混在してしまうと、走査光が画像形成領域に形成する投影像(画像)は、所望のコントラストが得られない等の問題が生じるおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、迷光が外部に放出されることを抑えることができる電子部品を提供することを目的とする。
本発明の電子部品は、入射光を反射する回動ミラー部を有する光偏向器と、1枚以上の板材からなり、前記板材に設けられた凹部の上面側に前記光偏向器が載置されるキャリア部と、前記回動ミラー部の反射面側を覆い、天板に前記入射光が透過する窓板が設けられたリッド部と、前記リッド部の下面と前記キャリア部とが接合された接合部と、を備え、前記キャリア部は、前記凹部の表面が曲面状となるように被覆材により被覆され、前記光偏向器は、前記凹部で反射された光束の正反射方向の光が前記回動ミラー部の裏面に照射される位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の電子部品は、光偏向器が載置されるキャリア部と、光偏向器の回動ミラー部の反射面側を覆うリッド部とで構成され、リッド部には、入射光が透過する窓板が設けられている。入射光は、窓板から入射して光偏向器の回動ミラー部で反射され、窓板から出射して光走査領域を走査し、所望の投影像を生成する。
入射光の中には回動ミラー部を外れる光もあるが、このような光は、光偏向器の裏面側の凹部で反射される。また、この凹部を被覆材で被覆して表面を曲面状にして、当該凹部で反射した光の大半(光束のうち正反射方向の成分)が回動ミラー部の裏面に照射されるようにしている。これにより、当該凹部で反射された光が迷光となって、電子部品の外部に放出されることを大幅に抑制することができる。
本発明の電子部品において、前記凹部は、開口を有さないベース板材の上に、大きさが互いに異なる開口を有する複数の板材を、前記開口の大きさが小さい板材から順番に積層して形成されていることが好ましい。
この構成によれば、大きさが互いに異なる開口を有する板材を、当該開口が小さい板材から順番に積層(当該開口が小さい板材ほど下層)することにより、容易にキャリア部に凹部を形成することができる。
また、本発明の電子部品において、前記開口を有する複数の板材は、開口の中心を通り板材に垂直な中心軸を合わせて積層されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の板材は、各板材の開口の中心を合わせて積層されているので、その中心軸を基準に左右対称の曲面状の凹部を形成することができる。また、このような凹部を形成することで、当該凹部での反射光の大半を容易に回動ミラー部の裏面に集光させることができる。
また、本発明の電子部品において、前記凹部は、放物面の形状を有し、前記放物面の焦点は、前記回動ミラー部の裏面側に位置することが好ましい。
この構成によれば、キャリア部に放物面状の凹部が形成されているので、当該凹部に入射した入射光のうち、反射した光の大半が放物面の焦点位置に集光する。ここで、焦点位置に回動ミラー部の裏面側が位置しているので、当該凹部での反射光の大半が当該裏面を照射する。これにより、当該凹部で反射された光が迷光となって、電子部品の外部に放出されることを抑制することができる。
また、本発明の電子部品において、前記被覆材は、前記入射光の反射を抑える材料が含まれていることが好ましい。
この構成によれば、キャリア部の凹部を覆う被覆材は、入射した光の反射を抑える材料が含まれているので、迷光となりうる反射光を生じ難くさせることができる。
また、本発明の電子部品において、前記回動ミラー部の前記裏面は、前記凹部で反射された光の反射を抑える材料で被覆されていることが好ましい。
キャリア部の凹部に入射した入射光が反射された場合、反射光の大半は、回動ミラー部の裏面に照射される。本発明では、回動ミラー部の裏面側が光の反射を抑える材料で被覆されているので、これ以上の反射が抑えられ、迷光が生じることを防ぐことができる。
また、本発明の電子部品において、前記光の反射を抑える材料は、黒色塗料又は黒色顔料であることが好ましい。
この構成によれば、光の反射を抑える材料として、黒色の各種材料を採用しているので、迷光となりうる光を吸収することができる。これにより、迷光となりうる反射光が生じることを防ぐことができる。
また、本発明の電子部品において、前記被覆材は、湿気を吸収する吸湿材料が含まれていることが好ましい。
この構成によれば、被覆材は吸湿材料を含み、キャリア部の凹部表面を被覆している。これにより、反射光を吸収するだけでなく、電子部品内の湿気を吸収することができる。従って、電子部品内への湿気が侵入した場合に、湿気を除去することができる。
本発明の実施形態の電子部品の全体構成を示す図(開封状態)。 本発明の実施形態の電子部品の全体構成を示す図(封止状態)。 図1Bの電子部品のII−II線断面を示す図。 本発明の実施形態の回動ミラー部用の被覆材の説明図(1)。 本発明の実施形態の回動ミラー部用の被覆材の説明図(2)。
以下、本発明の電子部品用パッケージの実施形態について説明する。
図1Aは、本発明の実施形態の電子部品1の全体構成図(開封状態)である。電子部品1は、リッド部2とキャリア部3とで構成され、キャリア部3の上面側をリッド部2で覆って封止する。
まず、リッド部2は、窓板4と、枠体5と、ガラス板部6と、裏打部7とで構成される。封止状態(図1B参照)の電子部品1においては、外部の光源からの光が窓板4を通して電子部品1内部に到達できるようになっている。
窓板4の材料は、薄く、不純物の少ない光学硬質ガラスであり、枠体5の上面側に取り付けられている。窓板4が透明部材であることにより、光源(図示省略)からパッケージ内部へ入射する光や、後述する光偏向器8(回動ミラー部10)で反射され、パッケージ外部へ出射される光の損失を小さくすることができる。例えば、車両用灯具では、回動ミラー部10で反射された光が、車両前方の照射領域に配光パターンとして投影される。
枠体5は中央部がくり抜かれ、上面側が僅かに傾斜した部材である。このような構造にしている理由は、窓板4で反射された光(特に、レーザ光)が、回動ミラー部10で反射された光に混じって外部に出射されないようにするためである。
窓板4と枠体5とは、溶着により接合される。窓板4のようなガラス材を含む部材を接合する場合、両部材の間にシール材としてプリフォーム(低融点ガラスフリットの型)又はペースト材料を配置することで、確実に接合することができる。
枠体5の材料は、セラミック又は金属であることが好ましい。枠体5が金属である場合、ガラス板部6と広い温度範囲で熱膨張係数が一致するコバール合金(Fe54%、Ni28%、Co18%)を使用するとよい。これにより、後述するガラス板部6との接合時に熱膨張率の違いから生じる応力を低減させることができる。
ガラス板部6の材料は、硬質ガラス(ホウケイ酸ガラス)であり、枠体5の内縁に沿って中央部がくり抜かれている。枠体5とガラス板部6も、溶着により接合される。
ガラス板部6の接合面は、5μm以下の平坦性があれば、接合部から電子部品1の内部への透湿を1μg/h以下に抑えることができる。
裏打部7は応力緩衝用の部材であり、枠体5と同じ材料(セラミック又は金属)であることが好ましい。ガラス板部6の上面側に枠体5を溶着した場合、枠体5の方がガラスよりも熱膨張率が高いため、ガラス板部6が上向きに反って、平坦性が悪化することがある。
このため、ガラス板部6の下面側に枠体5と同じ材料の裏打部7を取り付けて、ガラス板部6の反り、撓みを防止する。このように、裏打部7は、ガラス板部6にかかる応力を緩和させることができる。また、裏打部7を採用することで、ガラス板部6を薄くすることもできる。
枠体5と裏打部7の両方が、コバール合金であってもよい。また、ガラス板部6の下面側に、枠体5と同じ材料を蒸着やスパッタにより成膜してもよい。
次に、キャリア部3は、セラミック製の凹状基板であり、内部に光偏向器8が載置される。図1Aに示されるように、キャリア部3は、シール面3aでリッド部2(ガラス板部6)と接合される。シール面3aは、接合性確保のため研磨処理がなされている。
光偏向器8は、キャリア部3の内部(後述する第2底面3c)に載置されると、第1底面3bとほぼ同じ高さとなる。光偏向器8へ駆動信号を送信するためのワイヤ20は、光偏向器8の電極パッド15(計5個)と第1底面3b上の電極パッド21(計5個)とを、それぞれ接続する。なお、電極パッド15の対称位置にも電極パッドがあり、図示しない第1底面3b上の電極パッドとワイヤにより接続される。
また、キャリア部3の内部には、回動ミラー部10が2軸方向に回動する光偏向器8が載置される。以下、光偏向器8の構成及び機能を簡単に説明する。
光偏向器8は、半導体プロセスやMEMS技術を利用して作製され、一定の方向から入射する光を回動するミラーで反射し、走査光として出射することができるデバイスである。
光偏向器8は、固定枠9内に配置された回動ミラー部10、半環状圧電アクチュエータ12、トーションバー13、蛇腹型圧電アクチュエータ14等で構成される。
光偏向器8は、外部の制御装置(図示省略)から電極パッド15を経由して両アクチュエータに駆動信号が送信されることにより、両アクチュエータが駆動する。そして、これに伴ってトーションバー13が捩れることで、回動ミラー部10を回転させる。そして、光源からパッケージ内部に入射する光は、回動ミラー部10で反射される。
回動ミラー部10は、初期状態において、その中心から表側に延び出す法線をまっすぐ前方に向けている。また、回動ミラー部10は、y軸方向のトーションバー13に支持され、円形環状の可動枠11の中心に配設される。回動ミラー部10の反射面はAu、Pt、Al等の金属薄膜であり、例えば、スパッタ法や電子ビーム蒸着法により形成される。なお、回動ミラー部10の形状は円形に限られず、楕円形や矩形であってもよい。
トーションバー13は、それぞれ一端が回動ミラー部10、他端が半環状圧電アクチュエータ12と結合している。また、半環状圧電アクチュエータ12は、それぞれ可動枠11を介して蛇腹型圧電アクチュエータ14の一端と結合している。さらに、蛇腹型圧電アクチュエータ14の他端は、それぞれ固定枠9と結合している。
半環状圧電アクチュエータ12は、回動ミラー部10を主走査方向(y軸周り)に回動させる。また、蛇腹型圧電アクチュエータ14は、回動ミラー部10を副走査方向(x軸周り)に回動させる。
半環状圧電アクチュエータ12及び蛇腹型圧電アクチュエータ14は、半導体プレーナプロセスにより、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電膜を下部電極及び上部電極で挟み込んだ構造となっている。下部電極、上部電極を介して圧電膜に電圧を印加することで、PZTを屈曲変形させるという仕組みである。
また、固定枠9の辺部表面には、電極パッド15(片側5個)が設けられている。電極パッド15は、例えば、Al(アルミニウム)からなり、ワイヤ20により、第1底面3b上の電極パッド21(片側5個)に接続されている。これにより、光偏向器8の各アクチュエータを駆動させることができる。
図1Bは、本発明の実施形態の電子部品1の全体構成図(封止状態)である。図1Bに示されるように、リッド部2のガラス板部6の下面側は、キャリア部3のシール面3aと接合され、封止される。ガラス板部6は透明であるので、検査者がキャリア部3との接合部を視認することができ、リークパス等を容易に発見することができる。
電子部品1は、窓板4からパッケージ内部の光偏向器8(図示省略)を視認することができるが、ガラス板部6(枠体5との接合部付近)からは、裏打部7があるため、パッケージ内部をほとんど視認することができない。
次に、図2を参照して、キャリア部3の詳細について説明する。図2は、図1Bに示した電子部品1のII-II線断面である。
キャリア部3は、シール面3aにおいてリッド部2のガラス板部6と接合されている(接合部A)。また、キャリア部3は、開口を有しないベースとなる板材32の上側に、大きさが互いに異なる開口(貫通孔)を有する板材33a,33b,33cを、開口の大きさが小さい板材33aから順番に積層し、最上部の板材34で覆って形成される。
本実施形態では、開口を有する板材として、3枚の板材33a,33b,33cを用いるが、開口を有する板材の枚数は特に限定されない。詳細は後述するが、被覆材27により良好なメニスカス(屈曲)が形成できるのであれば、板材の枚数を1枚としてもよい。
開口を有する板材33a,33b,33cは、開口の中心を通り板材33a,33b,33cに垂直な中心軸を合わせて積層されている。各板材の開口の中心を合わせて積層しているので、中心軸を中心に左右対称の曲面状の凹部31を形成することができる。
開口の形状は、円形又は矩形であることが好ましい。開口の形状が円形又は矩形であれば、板材33a,33b,33cの各開口を相似形状に加工することで、容易に凹部31を形成することができる。
また、キャリア部3を構成する板材32,33a,33b,33c,34は、セラミックで形成される。板材32,33a,33b,33c,34の材料としては、熱伝導性の高いアルミナやアルミナイトライド等を使用することもできる。なお、キャリア部3の作製には、板材(グリーンシート)を重ねて焼成する既知の方法が用いられる。
上述したように、キャリア部3は、板材32,33a,33b,33c,34が順番に積層されることで、板材33a,33b,33cの各開口によって凹部31が形成される。積層直後は、凹部31の表面は、開口のある板材33a,33b,33cの高さ分の段差のある階段形状になっている。そこで、凹部31の表面の階段形状の段差を覆って曲面状にするために、後述する被覆材27を用いる。
キャリア部3は、凹部31の表面が曲面状となるように被覆材27により被覆される。光源の入射光の中には回動ミラー部10を外れる光があるが、このような光は、光偏向器8の裏面側のキャリア部3の曲面状の凹部31で反射される。凹部31での反射光は、回動ミラー部10の裏面に照射されるので、凹部31での反射光が迷光となって、電子部品1の外部に放出されることを防止することができる。
なお、本実施形態では、滑らかな曲面状を得るために開口を有する板材を3枚用いて、被覆前の段付き構造に凹部31を形成している。しかしながら、被覆材27の被覆時に良好なメニスカスが形成され、所望(疑似放物面)の曲面が得られるのであれば、開口を有する板材を1枚とすることも可能である。
また、被覆材27には、入射光の反射を抑える材料が含まれている。この被覆材27の材料は、黒色塗料又は黒色顔料であることが好ましい。黒色塗料は、例えば、塗料を霧化して塗装するスプレーコートにより凹部31の表面に塗装される。黒色塗料として、黒色レジスト材を塗布してもよい。黒色顔料の例としては、チタン系、カーボン系、酸化物系等の顔料を添加したバインダー樹脂が挙げられる。
さらに、被覆材27は、入射光の反射を抑えるだけでなく、湿気を吸収する吸湿材料(シリカゲル等)が含まれていてもよい。吸湿材料は、例えば、上述した黒色塗料と液状樹脂バインダーとを混合した材料である。液状樹脂バインダーは、例えば、硬化後にラバー状になるシリコン系樹脂バインダーを使用するとよい。
凹部31の表面に黒色の各種材料(上述した黒色塗料、黒色顔料等)が設けられているので、迷光となりうる光を吸収することができる。これにより、迷光となりうる反射光の発生を低減することができる。
また、曲面状の凹部31は放物面の形状を有し、放物面の焦点は回動ミラー部10の裏面側に位置している。ここで、凹部31の放物面の中心軸が回動ミラー部10の中心を通っていることが好ましい。このようにキャリア部3に放物面状の凹部31が形成されるので、凹部31に入射した入射光は、反射が生じたとしても、その反射光(光束)の大部分である正反射方向成分の光線は、放物面の焦点位置に集光する。
そして、その焦点が回動ミラー部10の裏面側に位置しているので、放物面状の凹部31での反射光の大半は、回動ミラー部10の裏面を照射する。従って、キャリア部3の凹部31での反射光が迷光となって、電子部品1の外部に放出されることを抑制することができる。
また、回動ミラー部10の裏面は、凹部31で光が反射された場合に、その光の反射を抑える材料からなる被覆材28で被覆されていてもよい。この被覆材28の材料は、上述した被覆材27と同様に黒色塗料、黒色顔料等であることが好ましい。被覆材28は、上述した塗布によって回動ミラー部10の裏面に形成される。
最後に、図3A、図3Bを参照して、回動ミラー部10用の被覆材28について説明する。
被覆材28は、入射光の反射を抑える材料だけでなく、湿気を吸収する吸湿材料が含まれていてもよい。この吸湿材料は、シリカゲル等である。吸湿材料は、例えば、上述した黒色塗料と液状樹脂バインダーとを混合した材料である。液状樹脂バインダーは、例えば、硬化後にラバー状になるシリコン系樹脂バインダーを使用するとよい。
被覆材28は、液体を滴下することが可能な滴下装置80(図3A参照)により、回動ミラー部10の裏面に滴下される。なお、凹部31の被覆材27についても、滴下装置80により、段差形状の表面に滴下してもよい。
回動ミラー部10の中央部分の裏面には、図3Aに示すように環状のリブ41が設けられている。被覆材28は、回動ミラー部10の裏面のリブ41に滴下され、リブ41によって形成された凹部にてラバー状に硬化する(図3B参照)。
このように、被覆材27及び被覆材28が吸湿材料を含み、キャリア部3の凹部31表面及び回動ミラー部10の裏面側が被覆された場合、被覆材27及び被覆材28は、反射光を吸収するだけでなく、電子部品1内の湿気を吸収することができる。従って、電子部品1内への湿気が侵入した場合に、湿気を除去することができる。
なお、凹部31において、被覆材27を塗布しても所望の曲面形状を得られない、又は曲面形状を大きく、深くしたい場合には、セラミックの板材(グリーンシート)の積層枚数を増やせばよい。これにより、所望の曲面形状を得ることができる。
本発明の実施形態の電子部品1では、入射光の中には回動ミラー部10を外れる光があるが、このような光は、光偏向器8の裏面側のキャリア部3の凹部31の表面に形成された被覆材27で吸収される。また、上述した被覆材27で吸収されずに反射した光の大半は、回動ミラー部10の裏面に照射され、回動ミラー部10の裏面で反射された光は再度、凹部31の表面に形成された被覆材27に戻され、吸収される。
さらに、回動ミラー部10の裏面に被覆材28が形成された場合には、被覆材28でも凹部31(被覆材27)の表面で反射した光が吸収されることとなり、電子部品1の内部での迷光をより低減することができる。これにより、キャリア部3の凹部31での反射光が迷光となって、電子部品1の外部に放出されることを防止することができる。
透湿した水分を吸湿するため、キャリア部3をリッド部2で封止する直前にキャリア部3の凹部31に乾燥剤を配置してもよい。これにより、電子部品1内の内部環境を低湿度に保つことができる。
乾燥剤としては、エポキシ等の樹脂に酸化カルシウム等の水分を吸収する材料を混ぜ合わせたものを利用することができる。
1…電子部品、2…リッド部、3…キャリア部、3a…シール面、3…第1底面、3c…第2底面、4…窓板、5…枠体、6…ガラス板部、7…裏打部、8…光偏向器、9…固定枠、10…回動ミラー部、11…可動枠、12…半環状圧電アクチュエータ、13…トーションバー、14…蛇腹型圧電アクチュエータ、15,16…電極パッド(光偏向器)、20…ワイヤ、21…電極パッド(キャリア部)、27…被覆材(キャリア部)、28…被覆材(回動ミラー部)、31…凹部、32,33a〜33c,34…板材、41…リブ、80…滴下装置。

Claims (8)

  1. 入射光を反射する回動ミラー部を有する光偏向器と、
    1枚以上の板材からなり、前記板材に設けられた凹部の上面側に前記光偏向器が載置されるキャリア部と、
    前記回動ミラー部の反射面側を覆い、天板に前記入射光が透過する窓板が設けられたリッド部と、
    前記リッド部の下面と前記キャリア部とが接合された接合部と、を備え、
    前記キャリア部は、前記凹部の表面が曲面状となるように被覆材により被覆され、
    前記光偏向器は、前記凹部で反射された光束の正反射方向の光が前記回動ミラー部の裏面に照射される位置に配置されていることを特徴とする電子部品。
  2. 請求項1に記載の電子部品において、
    前記凹部は、開口を有さないベース板材の上に、大きさが互いに異なる開口を有する複数の板材を、前記開口の大きさが小さい板材から順番に積層して形成されていることを特徴とする電子部品。
  3. 請求項2に記載の電子部品において、
    前記複数の板材の各々の開口は、前記板材に垂直な中心軸に関して対象な形状を有し、
    前記複数の板材は、前記中心軸を合わせて積層されていることを特徴とする電子部品。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の電子部品において、
    前記凹部は、放物面の形状を有し、
    前記放物面の焦点は、前記回動ミラー部の裏面側に位置することを特徴とする電子部品。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の電子部品において、
    前記被覆材は、前記入射光の反射を抑える材料が含まれていることを特徴とする電子部品。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の電子部品において、
    前記回動ミラー部の前記裏面は、前記凹部で反射された光の反射を抑える材料で被覆されていることを特徴とする電子部品。
  7. 請求項5又は6に記載の電子部品において、
    前記光の反射を抑える材料は、黒色塗料又は黒色顔料であることを特徴とする電子部品。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の電子部品において、
    前記被覆材は、湿気を吸収する吸湿材料が含まれていることを特徴とする電子部品。
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