JP6839562B2 - 電子部品用パッケージ及び電子部品用パッケージの製造方法 - Google Patents

電子部品用パッケージ及び電子部品用パッケージの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光偏向器等の電子部品を収納する電子部品用パッケージ及び電子部品用パッケージの製造方法に関する。
近年、発光ダイオードや半導体レーザ等の半導体光源と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、又はDMD(Digital Mirror Device)等の小型光学偏向装置とを組み合せた映像投射装置が、ピコプロジェクタやヘッドアップディスプレイ用として開発されている。
半導体光源や小型光学偏向装置等のデバイスは、セラミック製のパッケージに収められており、パッケージ上面の蓋部材はガラスで作られている。このため、パッケージは、内部のデバイスを保護しつつ、光をパッケージ外側に向けて通過させることができる。
例えば、下記の特許文献1の光源装置では、透明な板材であるカバーガラスを接合材を介して保持するリッドがセラミックパッケージに取り付けられている。また、セラミックパッケージとリッドとは、それぞれシーム溶接により封着されているため、ある程度の密封性が確保される(特許文献1/段落0057,0060,図10)。
特開2015−12101号公報
しかしながら、この光源装置では、リッドのつば部分が金属製であるため、セラミックパッケージとの接合部を目視で確認することができない。仮に、溶接時にリッドが高温で変形し、接合部に欠陥が生じた場合には、パッケージ内部に湿気が入る(透湿)こともある。
特に、光学偏向装置のアクチュエータに用いられる圧電材料は湿気に弱く、湿気に晒されると性能の低下や寿命の短縮につながるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、接合部の状態を視認でき、かつ確実に封止することができる電子部品用パッケージ及び電子部品用パッケージの製造方法を提供することを目的とする。
第1発明は、底面内部に電子部品が載置される凹状のキャリア部と、該キャリア部の上面側を覆うリッド部とからなる電子部品用パッケージであって、前記リッド部は、上面に透明な窓板が取り付けられた枠体と、該枠体の下面側に取り付けられて、該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれたガラス板部と、該ガラス板部の下面側に取り付けられて、該枠体と同じ材料かつ該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれた裏打部とで構成され、前記枠体と前記ガラス板部とが溶着により接合された第1の接合部と、前記ガラス板部と前記裏打部とが溶着により接合された第2の接合部と、前記ガラス板部の下面側外縁と前記キャリア部とが接着剤により接合された第3の接合部と、を備えることを特徴とする。
本発明の電子部品用パッケージは、電子部品が載置されるキャリア部とその上面を覆うリッド部とからなり、リッド部は、窓板が取り付けられた枠体とガラス板部と裏打部とで構成される。裏打部は、枠体と同じ材料とすることで、ガラス板部の反りを低減させることができる。そして、枠体とガラス板部との間、ガラス板部と裏打部との間は、溶着することにより確実に接合される。
また、キャリア部とリッド部のガラス板部の下面側外縁との間は、接着剤等の高温にならない方法により接合され、封止される。このとき、ガラス板部の上方からは接合部の様子が視認できるので、接合不良を見つけ易い。さらに、接合時に高温にならないので、内部の電子部品が故障することもない。
第1発明の電子部品用パッケージにおいて、前記枠体及び前記裏打部の材料は、前記ガラス板部と熱膨張率が等しいことが好ましい。
この構成によれば、リッド部を構成する枠体及び裏打部は、ガラス板部と熱膨張率の等しい材料(例えば、鉄、ニッケル、コバルトの合金)とすることにより、ガラス板部の反りを効果的に低減させることができる。なお、枠体及び裏打部と、ガラス板部の熱膨張率は、完全な同一に限られない。
第1発明の電子部品用パッケージにおいて、前記裏打部の材料は、光を吸収する黒色セラミックであることが好ましい。
この構成によれば、リッド部を構成する裏打部を黒色セラミックとすることにより、例えば、パッケージ内部の電子部品から出射される迷光(特に、レーザ光)がガラス板部を通じて外部に漏れることを防止することができる。
第1発明の電子部品用パッケージにおいて、前記キャリア部は、薄板を積み重ねた層状構造であり、層内設けられた配線パターンと、該配線パターンと接続されて、複数の層間を貫通するスルーホールと、該スルーホールと接続された底面電極と、を備えることが好ましい。
この構成によれば、キャリア部に配線パターンと、スルーホールと、底面電極が設けられていることにより、キャリア部の底面電極から電子部品の電極までを接続して、電子部品を容易に駆動させることができる。
第2発明は、底面内部に電子部品が載置される凹状のキャリア部と、該キャリア部の上面側を覆うリッド部とからなる電子部品用パッケージの製造方法であって、前記リッド部を構成する枠体と該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれたガラス板部の上面側との接合と、前記ガラス板部の下面側と前記枠体と同じ材料かつ該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれた裏打部との接合とを、同時に溶着により行う第1接合工程と、前記ガラス板部の下面側外縁と前記キャリア部との接合を行う第2接合工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の電子部品用パッケージの製造方法では、リッド部を構成する枠体とガラス板部の上面側との接合、ガラス板部の下面側と裏打部との接合とを、同時に溶着により行う(第1接合工程)。これにより、ガラス板部の反りを低減させることができる。
また、高温によりパッケージ内部の電子部品が故障しないように、リッド部のガラス板部とキャリア部とは、接着剤等の高温にならない方法により接合する(第2接合工程)。これにより、電子部品用パッケージを安全かつ確実に封止することができる。
第2発明の電子部品用パッケージの製造方法において、前記第1接合工程の際に、接合する各部材の間に前記ガラス板部より融点が低い接合剤を配置する配置工程をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、第1接合工程において溶着する部材(例えば、枠体とガラス板部)の間に、接合剤を配置する配置工程を設ける。これにより、接合剤を溶解させて部材同士を確実に接合することができる。
本発明の実施形態の電子部品用パッケージの全体構成を示す図。 キャリア部の内部を説明する図。 図2のキャリア部のIII-III線断面図。 封止状態の電子部品用パッケージの全体構成を示す図。 図4の電子部品用パッケージのV-V線断面図。 電子部品用パッケージのリッド部の製造方法を説明する図(1)。 電子部品用パッケージのリッド部の製造方法を説明する図(2)。 本発明の変更形態の電子部品用パッケージの断面図。
以下、本発明の電子部品用パッケージの実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の電子部品用パッケージ1の全体構成図(開封状態)である。電子部品用パッケージ1はリッド部2とキャリア部3とで構成され、キャリア部3の上面側をリッド部2で覆って封止する。
まず、リッド部2は、窓板4と、枠体5と、ガラス板部6と、裏打部7とで構成される。封止状態の電子部品用パッケージ1の上面側からは、窓板4を通してパッケージ内部の様子が視認できるようになっている。
窓板4の材料は、薄く、不純物の少ない光学硬質ガラスであり、枠体5の上面側に取り付けられている。窓板4が透明部材であることにより、光源(図示省略)からパッケージ内部へ入射する光や、後述する光偏向器8(ミラー部10)で反射され、パッケージ外部へ出射される光の損失を小さくすることができる。例えば、車両用灯具では、光偏向器8で反射された光が、車両前方の照射領域に配光パターンとして投影される。
枠体5は中央部がくり抜かれ、上面側が僅かに傾斜した部材である。このような構造にしている理由は、窓板4で反射された光(特に、レーザ光)が、光偏向器8(ミラー部10)で反射された光に混じって外部に出射されないようにするためである。
窓板4と枠体5とは、溶着により接合される。窓板4のようなガラス材を含む部材を接合する場合、両部材の間にシール材としてプリフォーム(低融点ガラスフリットの型)又はペースト材料を配置することで、確実に接合することができる。
枠体5の材料は、セラミック又は金属であることが好ましい。枠体5が金属である場合、ガラス板部6と広い温度範囲で熱膨張係数が一致するコバール合金(Fe54%、Ni28%、Co18%)を使用するとよい。これにより、後述するガラス板部6との接合時に熱膨張率の違いから生じる応力を低減させることができる。
ガラス板部6の材料は、硬質ガラス(ホウケイ酸ガラス)であり、枠体5の内縁に沿って中央部がくり抜かれている。枠体5とガラス板部6も、溶着により接合される。
ガラス板部6のシール面は、5μm以下の平坦性があれば、接合部から電子部品用パッケージ1の内部への透湿を1μg/h以下に抑えることができる。
裏打部7は応力緩衝用の部材であり、枠体5と同じ材料(セラミック又は金属)であることが好ましい。ガラス板部6の上面側に枠体5を溶着した場合、枠体5の方がガラスよりも熱膨張率が高いため、ガラス板部6が上向きに反って、平坦性が悪化することがある。
このため、ガラス板部6の下面側に枠体5と同じ材料の裏打部7を取り付けて、ガラス板部6の反り、撓みを防止する。このように、裏打部7は、ガラス板部6にかかる応力を緩和させることができる。また、裏打部7を採用することで、ガラス板部6を薄くすることもできる。
枠体5と裏打部7の両方が、コバール合金であってもよい。また、ガラス板部6の下面側に、枠体5と同じ材料を蒸着やスパッタにより成膜してもよい。
次に、キャリア部3は、セラミック製の凹状基板であり、内部に光偏向器8が載置される。図1に示されるように、キャリア部3は、シール面3aでリッド部2(ガラス板部6)と接合される。シール面3aは、接合性確保のため研磨処理がなされている。
光偏向器8は、キャリア部3の内部(後述する第2底面3c)に載置されると、第1底面3bとほぼ同じ高さとなる。光偏向器8へ駆動信号を送信するためのワイヤ20は、光偏向器8の電極パッド15(計5個)と第1底面3b上の電極パッド21(計5個)とを、それぞれ接続する。なお、電極パッド15の対称位置には電極パッド16(計5個)があり、図示しない第1底面3b上の電極パッド22(計5個)とワイヤ20により接続される。
次に、図2、図3を参照して、電子部品用パッケージ1を構成するキャリア部3の内部について説明する。
図2は、キャリア部3を上方から見た図である。図2に示されるように、キャリア部3の周辺はシール面3aになっており、ガラス板部6の下面側外縁と接合される。シール面3aは、機械的に研磨して平坦性を高めることで、透湿を抑えることができる。
また、キャリア部3の内部には、ミラー部10が2軸方向に回動する光偏向器8が載置されている。以下、光偏向器8の構成及び機能を簡単に説明する。
光偏向器8は、半導体プロセスやMEMS技術を利用して作製され、一定の方向から入射する光を回動するミラーで反射し、走査光として出射することができるデバイスである。
光偏向器8は、固定枠9内に配置されたミラー部10、半環状圧電アクチュエータ12a,12b、トーションバー13a,13b、蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14b等で構成される。
また、制御装置(図示省略)は、電極パッド15,16から両アクチュエータに制御信号を送信する。制御信号により両アクチュエータが駆動し、これに伴ってトーションバー13a,13bが捩れることで、ミラー部10を回転させる。そして、光源からパッケージ内部に入射する光は、ミラー部10で反射される。
ミラー部10は、初期状態において、中心Oから表側に延び出す法線をまっすぐ前方に向けている。また、ミラー部10は、Y軸方向のトーションバー13a,13bに支持され、円形環状の可動枠11の中心に配設されている。ミラー部10の反射面はAu、Pt、Al等の金属薄膜であり、例えば、スパッタ法や電子ビーム蒸着法により形成される。なお、ミラー部10の形状は円形に限られず、楕円形や矩形であってもよい。
トーションバー13a,13bは、それぞれ一端がミラー部10、他端が半環状圧電アクチュエータ12a,12bと結合している。また、半環状圧電アクチュエータ12a,12bは、それぞれ可動枠11を介して蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bの一端と結合している。蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bの他端は、それぞれ固定枠9と結合している。
半環状圧電アクチュエータ12a,12bは、ミラー部10を主走査方向(Y軸周り)に回動させる。また、蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bは、ミラー部10を副走査方向(X軸周り)に回動させる。
半環状圧電アクチュエータ12a,12b及び蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bは、半導体プレーナプロセスにより、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電膜を下部電極及び上部電極で挟み込んだ構造となっている。下部電極、上部電極を介して圧電膜に電圧を印加することで、PZTを屈曲変形させるという仕組みである。
また、固定枠9の辺部表面には、電極パッド15,16(5個ずつ)が設けられている。電極パッド15,16は、例えば、Al(アルミニウム)からなり、ワイヤ20により、第1底面3b上の電極パッド21,22(5個ずつ)に接続されている。これにより、光偏向器8の各アクチュエータを駆動させることができる。
次に、図3は、図2のIII-III線断面を示している。キャリア部3の第1底面3bは中央部が一段下がり、光偏向器8を載置する第2底面3cが形成されている。
また、キャリア部3の第2底面3cも中央部が一段下がり、第3底面3dが形成されている。第2底面3cに対する第3底面3dの深さは、第1底面3bに対する第2底面3cの深さの倍程度であり、光偏向器8のミラー部10や各アクチュエータの変位に対応した逃げ空間となっている。
キャリア部3は、金属パターン構造が形成されたセラミックシート(本発明の「薄板」)を積み重ねる積層セラミック技術により作製される。キャリア部3は層状構造であり、その内部にスルーホール3e,3e’,3f,3f’や配線パターン3g,3hが作られている。電極パッド21,22は、スルーホール3e,3f、配線パターン3g,3h、スルーホール3e’,3f’を介して、底面の裏電極パターン3i,3jと接続される。
次に、図4、図5を参照して、封止状態の電子部品用パッケージ1と、その断面構造について説明する。
図4は、封止状態の電子部品用パッケージ1の全体構成図である。図4に示されるように、リッド部2のガラス板部6の下面側は、キャリア部3のシール面3aと接合され、封止される。ガラス板部6は透明であるので、検査者がキャリア部3との接合部を視認することができ、リークパス等を容易に発見することができる。
電子部品用パッケージ1は、窓板4からパッケージ内部の光偏向器8(図示省略)を視認することができるが、ガラス板部6(枠体5との接合部付近)からは、裏打部7があるため、パッケージ内部をほとんど視認することができない。
次に、図5は、図4の電子部品用パッケージ1のV-V線断面を示している。
リッド部2について、窓板4と枠体5とは、シール材を用いて熱溶着で接合される(接合部a)。また、枠体5とガラス板部6、ガラス板部6と裏打部7についても、同様に熱溶着で接合される(それぞれ接合部b,接合部c)。なお、接合部bは本発明の「第1の接合部」に相当し、接合部cは本発明の「第2の接合部」に相当する。
キャリア部3は、ガラス板部6の下面側外縁と接合される(接合部d)。接合部dは、本発明の「第3の接合部」に相当する。このとき、裏打部7は、光偏向器8やワイヤ20と接触しない程度の高さとすることが望ましい。
また、この接合は、高温を避けるためエポキシ等の樹脂接着剤、又はUV(Ultra Violet)硬化型接着剤が用いられる。UV接着する際、接着する両部材の間にUV硬化型接着剤を塗布する。ガラス板部6はUV(波長350〜360μm)を透過させるので、UVを照射することでUV硬化型接着剤が短時間で硬化し、両部材を接着することができる。なお、ガラス板部6を薄くすれば、接着時間の短縮につながる。
キャリア部3とリッド部2のガラス板部6との間にプリフォーム(低融点ガラスフリット)を配置して、レーザ局所加熱により両部材を接合してもよい。この方法の場合、キャリア部3の内部までは高温とはならず、光偏向器8が故障することはない。
以上では、枠体5と裏打部7の材料は、セラミックやコバール合金のような金属と説明したが、黒色セラミックであってもよい。図5に示されるように、光源からの光は、通常、窓板4を通過してパッケージ内部に入射し、光偏向器8(ミラー部10)で反射され、パッケージ外部へ出射される。
実際には、枠体5や裏打部7の内壁で拡散又は反射されて、ガラス板部6からパッケージ外部へ漏れる光(迷光)がある。しかし、枠体5と裏打部7を黒色セラミックとすることで迷光が吸収され、迷光が外部へ漏れ出ることを防止することができる。
また、キャリア部3とガラス板部6とをエポキシ等の樹脂接着剤で接合した場合、光源の光(特に、青色等の短波長レーザ光)が照射されると、光化学劣化が起きやすい。これに対しても、枠体5と裏打部7により迷光のパスを遮ることができる。
次に、図6A、図6Bを参照して、主に電子部品用パッケージ1のリッド部2の製造方法を説明する。
リッド部2の製造方法としては、図6Aに示されるように、まず、上面に窓板4が取り付けられた枠体5とガラス板部6との間、そして、ガラス板部6と裏打部7との間にも、ガラス板部6より融点が低いシール材S(本発明の「接合剤」)を配置する(本発明の「配置工程」)。
その後、シール材Sを挟み込んだ状態で、枠体5と裏打部7とを、ガラス板部6に対して同時に熱溶着する(本発明の「第1接合工程」)。同時に熱溶着することで、ガラス板部6が上方又は下方に反ることがなく、平坦性が保たれる。具体的には、接合する部材の間に配置したシール材Sを炉内で溶融させて、溶着する。
その後、キャリア部3と上記の接合工程を経たリッド部2(ガラス板部6)とを接着剤により接着して、封止する(本発明の「第2接合工程」)。
なお、配置工程及び第1接合工程前に、窓板4と枠体5とを接合する工程があるが、シール材を用いて熱溶着による接合を行う場合、第1接合工程におけるシール材Sの溶融温度との間に差を設ける必要がある。
特に、窓板4と枠体5との間に配置するシール材は、ガラス板部6の上面側及び下面側の接合に用いるシール材Sよりも溶融温度を高くする。窓板4と枠体5との間の接合にレーザ局所加熱を用いる場合にも、溶融温度に差を設ける必要がある。
シール材としての低融点ガラスフリットは、溶融温度が異なるものが多数市販されており、配置工程の安定度と安全余裕から溶融温度差について適宜設定することができる。一般的に、低融点ガラスペーストは焼成温度が500℃前後であるが、概して、非晶質系ペーストで溶融温度が400℃程度の低温封着用のものが多い。
一方、図6Bに示されるように、枠体5と裏打部7を、ガラス板部6に対して同時に熱溶着した後、最後に窓板4を枠体5に取り付けてもよい。この工程においても、枠体5とガラス板部6との間、ガラス板部6と裏打部7との間にシール材S(図示省略)を配置した後、熱溶着する。
その後、窓板4と枠体5とをシール材S’を用いて熱溶着による接合を行う場合、熱溶着工程におけるシール材Sの溶融温度との間に差を設ける必要がある。
特に、窓板4と枠体5との間に配置するシール材S’を、ガラス板部6の上面側及び下面側の接合に用いるシール材Sよりも溶融温度を低くする。窓板4と枠体5との間の接合にレーザ局所加熱を用いる場合には、全て同じシール材とすることが可能である。
最後に、図7を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。なお、図3、図5と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
図7は、リッド部2’とキャリア部3’とで構成される電子部品用パッケージ1’の断面構造を示している。
キャリア部3’は、電極パッドを接続するワイヤが無いダイレクト接続タイプの基板である。光偏向器8’は、その下面側に各アクチュエータと接続された底面電極23,24が設けられている。光偏向器8’を第2底面3c上に載置したとき、底面電極23,24は、第2底面3c上に設けられた電極パッド21’,22’とダイレクト接続される。
また、電極パッド21’,22’は、スルーホール3e,3f、配線パターン3g,3h、スルーホール3e’,3f’を介して、底面の裏電極パターン3i,3jと接続される。
このように、電子部品用パッケージ1’では、光偏向器8’の上面側にワイヤ等の干渉する部材がないため、リッド部2’の裏打部7’は、光偏向器8’の上面近くまで延びる高さとすることができる。
これにより、裏打部7’(及び枠体5)の材料を黒色セラミックとすれば、迷光がパッケージ外部へ漏れ出すことをより効果的に防止することができる。
透湿した水分の吸湿するため、キャリア部3’をリッド部2’で封止する直前にキャリア部3’の内部に乾燥剤を配置してもよい。また、裏打部7’に乾燥剤を塗布し、直ちに封止するようにしてもよい。これにより、封止前の乾燥剤による吸湿を抑制することができる。
乾燥剤としては、エポキシ等の樹脂に酸化カルシウム等の水分を吸収する材料を混ぜ合わせたものを利用することができる。
1,1’…電子部品用パッケージ、2,2’…リッド部、3,3’…キャリア部、3a…シール面、3b…第1底面、3c…第2底面、3d…第3底面、3e,3e’,3f,3f’…スルーホール、3g,3h…配線パターン、3i,3j…裏電極パターン、4…窓板、5…枠体、6…ガラス板部、7,7’…裏打部、8,8’…光偏向器、9…固定枠、10…ミラー部、11…可動枠、12a,12b…半環状圧電アクチュエータ、13a,13b…トーションバー、14a,14b…蛇腹状圧電アクチュエータ、15,16…電極パッド(光偏向器)、20…ワイヤ、21,21’,22,22’…電極パッド(キャリア部)、23,24…底面電極。

Claims (6)

  1. 底面内部に電子部品が載置される凹状のキャリア部と、該キャリア部の上面側を覆うリッド部とからなる電子部品用パッケージであって、
    前記リッド部は、上面に透明な窓板が取り付けられた枠体と、該枠体の下面側に取り付けられて、該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれたガラス板部と、該ガラス板部の下面側に取り付けられて、該枠体と同じ材料かつ該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれた裏打部とで構成され、
    前記枠体と前記ガラス板部とが溶着により接合された第1の接合部と、
    前記ガラス板部と前記裏打部とが溶着により接合された第2の接合部と、
    前記ガラス板部の下面側外縁と前記キャリア部とが接合された第3の接合部と、を備えることを特徴とする電子部品用パッケージ。
  2. 請求項1に記載の電子部品用パッケージにおいて、
    前記枠体及び前記裏打部の材料は、前記ガラス板部と熱膨張率が等しいことを特徴とする電子部品用パッケージ。
  3. 請求項1又は2に記載の電子部品用パッケージにおいて、
    前記裏打部の材料は、光を吸収する黒色セラミックであることを特徴とする電子部品用パッケージ。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の電子部品用パッケージにおいて、
    前記キャリア部は、薄板を積み重ねた層状構造であり、層内に設けられた配線パターンと、該配線パターンと接続されて、複数の層間を貫通するスルーホールと、該スルーホールと接続された底面電極と、を備えることを特徴とする電子部品用パッケージ。
  5. 底面内部に電子部品が載置される凹状のキャリア部と、該キャリア部の上面側を覆うリッド部とからなる電子部品用パッケージの製造方法であって、
    前記リッド部を構成する枠体と該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれたガラス板部の上面側との接合と、前記ガラス板部の下面側と前記枠体と同じ材料かつ該枠体の内縁に沿って中央部がくり抜かれた裏打部との接合とを、同時に溶着により行う第1接合工程と、
    前記ガラス板部の下面側外縁と前記キャリア部との接合を行う第2接合工程と、を備えることを特徴とする電子部品用パッケージの製造方法。
  6. 請求項5に記載の電子部品用パッケージの製造方法において、
    前記第1接合工程の際に、接合する各部材の間に前記ガラス板部より融点が低い接合剤を配置する配置工程をさらに備えることを特徴とする電子部品用パッケージの製造方法。
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